JPH0618887U - 冷蔵庫の除霜水蒸発装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組立の容易な冷蔵庫の除霜水蒸発装置を得
る。 【構成】 冷蔵庫背面下部の機械室に除霜水を案内する
導水管１０の下端を開口させ、その下方に蒸発容器１４
を設ける。蒸発容器１４の底面から間隔を有して二枚の
板体を立設し、それらの上部に断面形状が部分円をなす
弧状部１５ａを対向して連設し、円に外接し且つ上部に
間隙１５ｂを有する四組の保持爪１５を一体に設ける。
コンデンサの一部を曲折して放熱器１６とし、保持爪１
５にて挟持する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は冷蔵庫の除霜水蒸発装置に関し、詳しくは除霜水を加熱する放熱器の 取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種冷蔵庫においては、庫内で生成した霜を周期的に溶かして除霜水と し、導水管により本体下部に導いて蒸発容器に溜め、コンデンサの一部を放熱器 として蒸発容器内に配設してその熱により除霜水を蒸発させていた。 しかしながら、蒸発容器と放熱器が別々に本体に取付けられるため部品の数が 多く、且つ相互の位置修正等が必要になって組立作業に時間がかかる欠点があっ た。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記従来例の問題点に鑑みなされたもので、組立が容易な除霜水蒸発 装置を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成する為本考案に於いては、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁 及びエバポレータにより冷凍サイクルを行い、上記エバポレータに生成する霜を 溶かして除霜水とし、同除霜水を導水管により本体下部に導いて蒸発させる冷蔵 庫の除霜水蒸発装置において、上記コンプレッサを配設する本体下部の機械室上 部に上記導水管の下端を位置させ、その下方に上記除霜水を溜める蒸発容器を配 設し、同蒸発容器内底面に保持爪を一体に設け、上記コンデンサの一部により形 成される放熱器を上記保持爪にて保持してなることを特徴としている。

【０００５】

【作用】

上記構成によれば、放熱器は蒸発容器内に一体に設けられた保持爪に保持され る。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の冷蔵庫の実施例を図１乃至図４に基づいて説明する。 図１は冷蔵庫の縦断面図、図２は背面図の一部である。図１において、冷蔵庫 本体１には冷凍室２、冷蔵室３及び野菜室４が仕切壁５を設けて上方より順次配 設され、各室には冷気吹出口が設けられ、前面を複数の扉６で覆われている。冷 凍室２の後部には冷却室７が設けられ、同室７内には図示されていないファン、 エバポレータ８、除霜ヒータ９が順次配設され、底部には導水管１０の上端が開 口し、その下端は本体１背面下部に設けた機械室１１の上部に開口している。機 械室１１の底部はベース板１２で形成され、この上にコンプレッサ１３が取付け られている。 上記コンプレッサ１３、エバポレータ８及び図示していないコンデンサと膨張 弁により冷凍サイクルが構成され、エバポレータ８は低温に、コンデンサは高温 になる。ファンとエバポレータ８により作られた冷気は冷気吹出口から出て各室 を冷却して冷却室７に戻り、再び冷却されて循環することにより各室を所定の温 度に保つ。この循環により庫内の水分がエバポレータ上に霜となって付着し、熱 伝達を悪くするので定期的に除霜ヒータ９に通電して除霜水とし、導水管１０に より機械室１１に導いている。

【０００７】 本考案の特徴である蒸発装置は導水管１０の下方に設けられており、図１及び 図２にはその一部である蒸発容器１４が示されている。蒸発容器１４の下方には コンプレッサ１３が位置している。蒸発装置について以下詳細に説明すると、図 ３は蒸発装置の平面図、図４（Ａ）は一部を破断した背面図、図４（Ｂ）は図４ （Ａ）のＡ−Ａ断面図である。図３と図４（Ａ）に示されているように、蒸発容 器１４は合成樹脂からなり、上面を開放した箱体で一壁の上端に取付孔を穿設し た取付部１４ａを具え、底面に四組の保持爪１５が一体に成形されている。保持 爪１５は図４（Ｂ）に示すように底面から間隔を有して二枚の板体を立設させ、 それらの上部に断面形状が部分円をなす弧状部１５ａを対向させて連設させてな り、二つの弧状部１５ａの内面は円に外接し、且つ上部に間隙１５ｂが設けられ ている。別にコンデンサの一部を長方形に折曲させて放熱器１６とし、その両端 を延設して一旦上方に折曲させて垂直部１７とし、外方に折曲して水平部１８と する。垂直部１７の長さは蒸発容器１４の深さより大にする。水平部１８の一方 はコンプレッサ１３に接続され、他方は本体内のコンデンサに接続される。

【０００８】 本考案は上記のように構成されているので、先ず水平部１８をコンデンサ及コ ンプレッサ１３に夫々例えば銀ロー等により接続し、放熱器１６を蒸発容器１４ 底面に設けた保持爪１５の間隙１５ｂに合わせ、弾性に抗して押圧すると外方に 開くので弧状部１５ａ間で挟持させる。次いで二本のネジで蒸発容器１４を所定 の位置に固定する。以上の極めて簡単な作業により、放熱器１６は蒸発容器１４ の底面から少しく離間し、除霜水に十分浸漬する所定の位置に固定される。 ヒータ９に通電されて除霜が行われ、霜が除霜水となって導水管１０を通って 蒸発容器１４に溜まる。除霜が終了するとこの間停止していたコンプレッサ１３ が再び動作してコンデンサとその一部である放熱器１６が高温になる。高温にな った放熱器１６は次の除霜までの間に除霜水を蒸発させる。コンプレッサ１３も 高温になるので、蒸発を促進する。

【０００９】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案にあっては蒸発容器１４の底面に保持爪１５を一体 に形成してコンデンサの一部を放熱器１６として挟持させたので、部品を少なく して組立を極めて容易にすると共に、蒸発容器１４をコンプレッサ１３の上方に 配設したので蒸発が促進されるという優れた効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による除霜水蒸発装置を具える冷蔵庫の
断面図である。

【図２】本考案による除霜水蒸発装置を具える冷蔵庫の
背面図の一部である。

【図３】本考案による冷蔵庫の除霜水蒸発装置の平面図
である。

【図４】（Ａ）は本考案による冷蔵庫の除霜水蒸発装置
の背面図である。（Ｂ）は（Ａ）のＡ−Ａ断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 本体 １０ 導水管 １３ コンプレッサ １４ 蒸発容器 １５ 保持爪 １６ 放熱器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁及び
   エバポレータにより冷凍サイクルを行い、上記エバポレ
   ータに生成する霜を溶かして除霜水とし、同除霜水を導
   水管により本体下部に導いて蒸発させる冷蔵庫の除霜水
   蒸発装置において、上記コンプレッサを配設する本体下
   部の機械室上部に上記導水管の下端を位置させ、その下
   方に上記除霜水を溜める蒸発容器を配設し、同蒸発容器
   内底面に保持爪を一体に設け、上記コンデンサの一部に
   より形成される放熱器を上記保持爪にて保持してなるこ
   とを特徴とする冷蔵庫の除霜水蒸発装置。