JPH0618783A - 小型のズームレンズ - Google Patents

小型のズームレンズ

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JPH0618783A
JPH0618783A JP4195870A JP19587092A JPH0618783A JP H0618783 A JPH0618783 A JP H0618783A JP 4195870 A JP4195870 A JP 4195870A JP 19587092 A JP19587092 A JP 19587092A JP H0618783 A JPH0618783 A JP H0618783A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特開平2−6917号公報記載のズームレン
ズを改良し、コストの上昇を抑えつつ、より変倍比が大
きく、かつ製作も容易な小型のレンズシャッター用ズー
ムレンズを得る。 【構成】 物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群
と負の屈折力の第2レンズ群からなり、その間隔を変え
て変倍を行うズームレンズにおいて、第1レンズ群を少
くとも1枚の負レンズと該負レンズより像側に配された
少なくとも1枚の正レンズを有する前群と、正の屈折力
の後群により構成する。第2レンズ群は、明るさ、変倍
比により、1枚の負レンズによって構成する場合、1枚
の正レンズと1枚の負レンズにより構成する場合、1枚
の正レンズと2枚以上の負レンズにより構成する場合が
あり、絞りを第1レンズ群の後方に配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズシャッターカメ
ラ等に好適な小型のズームレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、レンズシャッターカメラ用の
ズームレンズとしては、変倍比が1.5〜2.5倍程度
のものでは、物体側から順に正の屈折力の第1レンズ群
と負の屈折力の第2レンズ群を配した方式の2群ズーム
レンズが一般的である(例えば特開昭56ー12891
1号公報参照)。この方式のズームレンズの特徴は、全
系で望遠型の構成となり、バックフォーカス及びレンズ
全長が短いということである。
【0003】一方、近年のレンズシャッターカメラの動
向としては、単焦点カメラにおいて薄型のものが人気を
博しており、ズームレンズを搭載したカメラに対しても
薄型化の要求が高まっている。このため、ズームレンズ
としても全長がより短く小型であることが必要とされて
きた。しかし、ズームレンズ鏡胴の沈胴技術の進歩によ
り、レンズに対する要求は、全長の短縮よりもコスト低
減の方へ、より向けられるようになってきている。コス
ト低減のためにはズームレンズを構成するレンズ枚数を
低減することが有力な方法であるが、同時に、ズームレ
ンズをより少いレンズ枚数で構成することができれば、
収納時のレンズ全厚も短くなり、カメラボディの一層の
薄型化が期待できる。
【0004】これらの要求に応えるため、本出願人は、
特開平2−6917号公報により、変倍比が1.4程度
にとどまってはいるものの、レンズ枚数が3または4枚
と少なく、低コストでコンパクトなズームレンズを提案
している。また上記公報とは異なる構成でレンズ枚数の
少ないズームレンズを得たものとして、特開平3−12
7008号公報が公知である。しかしこの場合、製作の
難しい高屈折率の非球面レンズを多用しているため、レ
ンズ全系のコストとしてはそれ程低減されていないとい
う問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、本出願人の
発明になる上記特開平2−6917号公報記載のズーム
レンズを改良し、コストの上昇を抑えつつ、より変倍比
が大きく、かつ製作も容易な小型のズームレンズを得よ
うとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のズームレンズは、物体側から順に、正の屈
折力の第1レンズ群と負の屈折力の第2レンズ群を有
し、上記2つのレンズ群の間隔を変えることにより変倍
を行うズームレンズにおいて、上記第1レンズ群を少く
とも1枚の負レンズと該負レンズより像側に配された少
なくとも1枚の正レンズを有する前群と、正の屈折力の
後群により構成し、かつ次の(1)〜(3)のいずれか
の条件を満足させる。 (1)第2レンズ群を物体側から順に1枚の正レンズと
1枚の負レンズにより構成する。 (2)第2レンズ群を物体側から順に1枚の正レンズと
2枚以上の負レンズにより構成する。 (3)絞りを第1レンズ群の後方に有する。
【0007】
【作用】物体側から順に正・負の2群からなるズームレ
ンズにおいては、収差補正のため、通常第1レンズ群は
少なくとも2つの部分群により構成される。そして、部
分群のうち像側に配されるものは、正の屈折力を持つの
が普通である。なぜなら、この部分群が負の屈折力を持
つならば、全系が極端な望遠型となって、広角側でのバ
ックフォーカスが確保できないからである。このため、
本発明のズームレンズにおいても、上記と同様、正の屈
折力の第1レンズ群を前群と後群に分割し、この後群に
正の屈折力を持たせる。
【0008】またレンズシャッターカメラ用のズームレ
ンズはバックフォーカスが短いので、第2レンズ群の径
の増大を防ぐため、絞りは第1レンズ群の後群の近傍に
置くのが普通である。ところで薄肉レンズの3次収差式
によれば、絞り近傍主光線高の小さいレンズにおいて
は、レンズの屈折力が非点収差係数に等しくなり、しか
もこの係数は形状に依存しない。このため、第1レンズ
群の正の後群の近傍に絞りを配した場合は、前群の、し
かも主光線高の大きな位置に負レンズを配し、正の後群
で発生する非点収差を打消してやるのがよい。この負レ
ンズはまた、正の後群で発生する球面収差を打消す役割
も持っている。しかし、第1レンズ群の前群を負の要素
のみで構成して非点収差と歪曲収差を補正した場合、球
面収差が過剰補正気味となる他、高次の非点収差が発生
し、特に広角側での像高による像面の変動が大きくな
る。このため本発明のズームレンズにおいては、前群の
負レンズの後方に正レンズを配し、高次の球面収差及び
非点収差の発生を抑える。正レンズを負レンズの後方に
置くのは、負レンズの主光線高を高いままに保ち、前述
の効果を低減させないためである。もちろん、前述の効
果に影響を与えなければ、前群は他のレンズ要素を含ん
でいてもかまわない。
【0009】条件(1)、(2)は、変倍に伴う球面収
差の変動を小さく抑えるための条件である。本発明のズ
ームレンズにおいては、レンズ群間隔を縮めることによ
り広角から望遠への変倍を行うため、望遠側での軸上光
が第2レンズ群を切る高さは、広角側より大きくなる。
このため、特に対策を施さない場合は、変倍に伴う球面
収差の変動が大きくなり、特に望遠側で大きくオーバー
となる。これを防ぐためには、第2レンズ群に正レンズ
を加えて、負レンズにより引き起こされる収差変動を打
消してやるのが有効である。そしてこの正レンズは、負
レンズの物体側に置くのがよい。これにより、射出瞳位
置が第2レンズ群から遠ざかるのを防ぎ、第2レンズ群
の径の増大を抑えることができる。変倍比が2倍程度の
ズームレンズにおいては、第2レンズ群は正レンズと負
レンズの2枚により構成することができ、レンズ全厚の
増大を最小に抑え、コンパクト性を維持することができ
る。また変倍比が2倍を超えるようなズームレンズにお
いては、第2レンズ群の屈折力が大きくなり、収差の発
生及び変倍による変動が大きくなるため、負レンズを2
枚またはそれ以上の負レンズに分割し、負の屈折力を分
担させるのがよい。この場合にもレンズ全厚の増大を最
小に抑えるため、負レンズの数は2枚とするのがよく、
通常の変倍範囲では、この構成により十分な収差補正が
可能となる。
【0010】また条件(3)は、フォーカシングのため
の鏡胴構成を簡略するための条件である。本発明のよう
な第1レンズ群構成を持つズームレンズにおいては、収
差変動と繰り出し量をともに小さくするために、第1レ
ンズ群全体によってフォーカシングを行うのがよい。こ
のとき、絞りの前後にレンズ要素がある場合は、フォー
カシングは絞りを抱えたままで行う必要があり、機構が
複雑となり、大型化する。このため本発明のズームレン
ズにおいては、絞りを第1レンズ群の後方に置き、フォ
ーカシングを絞りを含まない第1レンズ群によって行
う。これにより、フォーカシングのための機構は簡単に
なり、鏡胴も小型となる。
【0011】
【実施例】以下、上記の条件(1)〜(3)のいずれか
を満足する本発明のズームレンズの実施例を示す。これ
らの実施例においては、次の条件を満足することが望ま
しい。 −0.60< φ1a /φ1 < 0.20 ただし、φ1:第1レンズ群の屈折力 φ1a:第1レンズ群中の前群の屈折力 この条件は第1レンズ群中の前群の屈折力に関するもの
である。下限をこえて前群の負の屈折力が強くなると、
必然的に後群の正の屈折力が強くなることにより、前群
と後群の偏心誤差感度が増大し、製作が困難となる。ま
た上限をこえて前群の正の屈折力が強くなると、第1レ
ンズ群で発生する色収差の補正が困難になるとともに、
全系が強い望遠型の配置となり、広角端でバックフォー
カスを確保することが困難となる。
【0012】 0.80<φ1/|φ2|< 1.30 ただし、φ1:第1レンズ群の屈折力 φ2:第2レンズ群の屈折力 (φ2<0) この条件は第1、第2レンズ群の屈折力比に関するもの
であり、第2レンズ群のズーミングに際しての移動量を
規定するものである。望遠端、広角端での全系の焦点距
離をft 、fw とすると、第2ンズ群の移動量△X2は △X2=(φ1/|φ2|)・(ft−fw) で表される。ここで、ft 、fw は仕様によって決まる
値なので、△X2 はφ1/|φ2|に支配されることにな
る。下限をこえて|φ2|がφ1 に対して大きくなる
と、第2レンズ群で発生する正の歪曲が大きくなり、上
限をこえると△X2が大きくなり、沈胴構造を用いたと
しても、コンパクト性が失われる。
【0013】本発明のズームレンズにおいては、第1レ
ンズ群の前群中の負レンズと第2レンズ群中の正レンズ
は、いずれもプラスチック製とすることが望ましい。コ
スト低減のためにはプラスチックレンズを多用するのが
有効であるが、径の大きい第2レンズ群中のレンズをプ
ラスチック製とすれば、効果はより一層大きくなる。こ
のうち、負レンズは径が大きく、一般に正レンズに比べ
て成形が困難なため、本発明においては、第2レンズ群
中の正レンズをプラスチック製とするのがよい。ところ
でプラスチックレンズは、環境変化により特性が変化す
るため、少くとも1枚ずつの正レンズと負レンズをプラ
スチック製として、環境変化による影響を相殺させてや
る必要がある。前述のように、第2レンズ群中の正レン
ズをプラスチックレンズとした場合は、第1レンズ群中
の負レンズを対のプラスチックレンズとすることによ
り、基本構成の枠内で環境変化による影響を打消すこと
ができる。また、第1レンズ群の前群中の負レンズと正
レンズを同時にプラスチックレンズとして、一層の低コ
スト化を図ることもできる。この場合には、これらの負
レンズと正レンズの合成屈折力は、負の値をとることに
なる。
【0014】さらに本発明の条件(3)を満たすズーム
レンズにおいては、次の条件を満足することが望まし
い。 Db/fw<0.13 ただし、Db:第1レンズ群の後群の軸上厚(後群の最
も物体側の面から最も像側の面までの軸上間隔) 条件(3)を満たし第1レンズ群の後方に絞りを配した
場合は、絞りとレンズ枠との機械的干渉を避けるため、
第1レンズ群と第2レンズ群の間隔を沈胴時においても
ある程度確保する必要がある。このため、レンズ全厚を
短くしてコンパクト性を維持するためには、第1レンズ
群の全長を短くすることが重要である。ところで、前述
のように、第1負レンズの効果を保つためには、このレ
ンズにおける主光線高をある程度大きくする必要があ
る。また、第1レンズ群の最終面は通常強い凸面となる
ため、主光線と光軸との交点がこの凸面の近傍にある場
合は、前述の薄肉レンズの場合と同様に、この面で形状
に依存しない強い非点収差が発生する。このため、実際
に主光線が光軸と交わる位置は、この凸面からなるべく
前方へ離した方が良い。なぜなら、この凸面における主
光線高を負の値(第1面の入射高を正とした場合)とす
ることにより |IIIp| < φp ただし、IIIp:この凸面の非点収差係数 φp: この凸面の屈折力 とすることができ、全体の収差補正が容易になるからで
ある。これらの要請は、いずれも第1レンズ群の全長の
増大につながるものである。式は、第1レンズ群の全
長を抑えつつ、上記要請を満足させるための条件であ
る。すなわち、第1レンズ群の後群の軸上厚を小さくす
ることにより、第1レンズ群の換算光路長に対する実際
の全長の割合を小さくすることができ、より短い全長で
所望の主光線高を得ることができる。式の上限をこえ
て後群の軸上厚が大きくなると、コンパクト性と良好な
収差補正とを両立させるのが困難となる。尚、式の下
限は、縁厚その他の実用上の条件によって決まる値であ
るため、ここでは規定しない。また、この場合、第2レ
ンズ群は1枚の負レンズで構成することが出来る。
【0015】以下、本発明のズームレンズの実施例の諸
データを示す。表中、fは全系の焦点距離、FはFナン
バー、ωは半画角、Rは近軸曲率半径、Dは軸上面間
隔、Nはd線に対する屈折率、νはアッベ数である。ま
た*印は非球面を表し、その形状は面の頂点を原点とし
て、光軸方向をX線とした直交座標系において、頂点曲
率をc、円錐係数をK、非球面係数をAi(i=4,
6,8)として、数式1で表される。
【数1】
【0016】実施例1 f=39.00〜87.86 F4.2〜9.5 2ω=56.2°〜27.6° 面No. R D N ν 1* 85.577 1.50 1.58300 30.0 2 17.270 0.30 3 10.495 1.70 1.49200 57.0 4* 14.324 5.00 5 169.518 2.20 1.56883 56.3 6 −13.871 A 7* −48.578 3.10 1.49200 57.0 8 −18.613 2.43 9 −26.627 1.00 1.71300 53.9 10 −106.616 4.00 11 −15.171 1.20 1.71700 47.9 12 −48.178 f A 39.00 15.80 57.91 8.58 87.86 3.50 非球面係数 第1面 第7面 K = 0 K = 0 A4 =−0.10504×10-3 4 =−0.24681×10-5 6 =−0.52907×10-6 6 = 0.61069×10-7 8 =−0.81728×10-9 8 =−0.15406×10-9 第4面 K = 0.13750×10 A4 =−0.16971×10-4 6 = 0.33583×10-6 8 = 0 φ1a/φ1=−0.40 φ1/|φ2|=0.97 Db/fw=0.06
【0017】実施例2 f=36.02〜68.55 F3.9〜7.4 2ω=60.2°〜34.8° 面No. R D N ν 1* 81.860 1.50 1.58300 30.0 2 16.505 0.30 3 9.366 1.70 1.49200 57.0 4* 16.037 4.80 5 −165.392 2.10 1.58913 61.2 6 −13.272 A 7* −53.588 3.10 1.58300 30.0 8 −21.221 3.74 9 −11.936 1.20 1.72342 38.0 10 −99.748 f A 36.02 14.25 49.95 7.87 68.55 3.40 非球面係数 第1面 第7面 K = 0 K = 0 A4 =−0.25737×10-4 4 = 0.35840×10-4 6 =−0.77266×10-6 6 = 0.16637×10-6 8 =−0.50300×10-8 8 = 0.11643×10-8 第4面 K = 0.26173×10 A4 = 0.13633×10-3 6 = 0.18182×10-7 8 = 0 φ1a/φ1=−0.14 φ1/|φ2|=1.07 Db/fw=0.06
【0018】実施例3 f=36.13〜68.53 F3.9〜7.4 2ω=61.8°〜34.9° 面No. R D N ν 1* 86.717 1.00 1.58300 30.0 2 17.905 0.30 3 10.981 2.00 1.49200 57.0 4* 16.177 4.72 5 268.624 2.00 1.58913 61.2 6 −13.527 A 7* −48.910 3.00 1.49200 57.0 8 −22.555 4.62 9 −12.423 1.20 1.71300 53.9 10 −91,814 f A 36.13 13.40 49.88 7.57 68.53 3.40 非球面係数 第1面 第7面 K = 0.18037×10 K =−0.31171 A4 =−0.13303×10-3 4 = 0.41042×10-4 6 = 0 A6 = 0 A8 =−0.11596×10-7 8 = 0.17044×10-8 第4面 K = 0.38867×10 A4 =−0.84765×10-4 6 = 0 A8 =−0.28496×10-7 φ1a/φ1=−0.28 φ1/|φ2|=1.05 Db/fw=0.06
【0019】実施例4 f=39.06〜58.94 F5.4〜8.2 2ω=56.0°〜39.7° 面No. R D N ν 1* 49.932 1.50 1.58300 30.0 2 15.360 0.30 3 11.245 2.00 1.49200 57.0 4* 24.957 4.00 5 −81.383 3.45 1.69680 55.5 6 −15.646 A 7* −14.835 2.50 1.49200 57.0 8 −191.374 f A 39.06 20.37 48.66 15.58 58.94 12.18 非球面係数 第1面 第7面 K =−0.11040×10 K = 0 A4 =−0.92353×10-4 4 =−0.10203×10-4 6 =−0.51949×10-6 6 =−0.53069×10-7 8 = 0 A8 = 0.13546×10-8 第4面 K = 0.87887×10 A4 =−0.57532×10-4 6 =−0.17034×10-6 8 = 0 φ1a/φ1=−0.04 φ1/|φ2|=1.14 Db/fw= 0.09 fw・|φ2|=1.19
【0020】実施例5 f=39.12〜58.99 F5.4〜8.2 2ω=56.0°〜39.6° 面No. R D N ν 1* 49.932 1.50 1.58300 30.0 2 17.691 0.30 3 11.379 2.00 1.51633 64.1 4 17.674 4.34 5 100.902 3.40 1.49200 57.0 6* −14.804 A 7* −15.161 2.50 1.49200 57.0 8 −180.000 f A 39.12 21.52 48.38 16.57 58.99 12.80 非球面係数 第1面 第7面 K =−0.14706×10 K = 0 A4 =−0.89851×10-4 4 =−0.98586×10-5 6 =−0.50769×10-6 6 =−0.62684×10-7 8 = 0 A8 = 0.12437×10-8 第6面 K = 0.23252 A4 = 0.94435×10-5 6 = 0.53986×10-6 8 = 0 φ1a/φ1=−0.12 φ1/|φ2|=1.13 Db/fw= 0.09 fw・|φ2|=1.16
【0021】上記実施例は、総て第1レンズ群の後方に
絞りを有し、このうち実施例1では第2レンズ群を1枚
の正レンズと2枚の負レンズによって構成し、実施例
2、3においては第2レンズ群を1枚の正レンズと1枚
の負レンズによって構成している。これらの実施例にお
いては、何れも第1、第2、第4レンズをプラスチック
レンズとし、軽量化と低コスト化を図っている。前述の
ように第1、第2レンズの合成屈折力が負の値を取るよ
うに構成されているので、環境変化による像面の変動は
抑えられている。また、これらの実施例においては、何
れも負の第1レンズに軸外で負の屈折力が強くなるよう
な非球面を用いて第1レンズ群の後群で発生する非点収
差および第2レンズ群で発生する正の歪曲収差を補正し
ている。さらに、これらの実施例においては、第2レン
ズ群内に軸外で正の屈折力が強く、あるいは負の屈折力
が弱くなるような非球面を用いて、この群で発生する正
の歪曲収差を補正している。
【0022】実施例4、5においては、第2レンズ群を
1枚の負レンズにより構成している。この場合には、収
差補正がより困難となるため、次の条件を満足させるの
がよい。 1.00<fw・|φ2|<1.30 式は第2群の屈折力に関するものである。下限をこえ
て|φ2|が小さくなると第2群の移動量が大きくな
り、コンパクト性が失われる。また、上限をこえて|φ
2|が大きくなると広角側での正の歪曲が大きくなる。
またこれら2つの実施例においても、負の第1レンズに
軸外で負の屈折力が強くなるような非球面を用いて、前
述のように非点収差と歪曲を補正している。これら2つ
の実施例のうち、実施例4においては第1、第2、第4
レンズを、実施例5においては第1、第3、第4レンズ
にプラスチックレンズを用いて、やはり軽量化と低コス
ト化を図っている。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、実施
例およびその収差図に見るように、レンズ系を構成する
レンズ枚数が少なく、小型で低コストでありながら、諸
収差が全変倍域にわたって良好に補正され、かつ製作も
容易なズームレンズを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のズームレンズの実施例1の断面図
【図2】本発明のズームレンズの実施例2の断面図
【図3】本発明のズームレンズの実施例3の断面図
【図4】本発明のズームレンズの実施例4の断面図
【図5】本発明のズームレンズの実施例5の断面図
【図6】本発明のズームレンズの実施例1の収差図
【図7】本発明のズームレンズの実施例2の収差図
【図8】本発明のズームレンズの実施例3の収差図
【図9】本発明のズームレンズの実施例4の収差図
【図10】本発明のズームレンズの実施例5の収差図
【符号の説明】
収差図中、(a)、(b)、(c)はそれぞれ広角端、
中間焦点距離、望遠端を、また「d」、「g」はそれぞ
れd線、g線に対する球面収差、「△S」、「△M」は
それぞれサジタル像面、メリディオナル像面を表してい
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から順に、正の屈折力の第1レン
    ズ群と負の屈折力の第2レンズ群を有し、上記2つのレ
    ンズ群の間隔を変えることにより変倍を行うズームレン
    ズにおいて、上記第1レンズ群を少なくとも1枚の負レ
    ンズと該負レンズより像側に配された少なくとも1枚の
    正レンズを有する前群と、正の屈折力の後群により構成
    し、上記第2レンズ群を物体側から順に1枚の正レンズ
    と1枚の負レンズにより構成したことを特徴とする小型
    のズームレンズ
  2. 【請求項2】 物体側から順に、正の屈折力の第1レン
    ズ群と負の屈折力の第2レンズ群を有し、上記2つのレ
    ンズ群の間隔を変えることにより変倍を行うズームレン
    ズにおいて、上記第1レンズ群を少なくとも1枚の負レ
    ンズと該負レンズより像側に配された少なくとも1枚の
    正レンズを有する前群と、正の屈折力の後群により構成
    し、上記第2レンズ群を物体側から順に1枚の正レンズ
    と2枚以上の負レンズにより構成したことを特徴とする
    小型のズームレンズ
  3. 【請求項3】 物体側から順に、正の屈折力の第1レン
    ズ群と負の屈折力の第2レンズ群を有し、上記2つのレ
    ンズ群の間隔を変えることにより変倍を行うズームレン
    ズにおいて、上記第1レンズ群を少なくとも1枚の負レ
    ンズと該負レンズより像側に配された少なくとも1枚の
    正レンズを有する前群と、正の屈折力の後群により構成
    し、上記第1レンズ群の後方に絞りを有することを特徴
    とする小型のズームレンズ
  4. 【請求項4】 Db:第1レンズ群の後群の軸上厚 fw:全系の広角端での焦点距離 としたとき、次の条件を満足することを特徴とする請求
    項3の小型のズームレンズ Db /fw <0.13
  5. 【請求項5】 上記第2レンズ群は1枚の負レンズより
    なることを特徴とする請求項3の小型のズームレンズ
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