JPH06186240A - 磁気検出装置 - Google Patents

磁気検出装置

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JPH06186240A
JPH06186240A JP4339275A JP33927592A JPH06186240A JP H06186240 A JPH06186240 A JP H06186240A JP 4339275 A JP4339275 A JP 4339275A JP 33927592 A JP33927592 A JP 33927592A JP H06186240 A JPH06186240 A JP H06186240A
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一朗 伊澤
Yasuaki Makino
牧野  泰明
Masanori Aoyama
正紀 青山
Masaki Takashima
正樹 高島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気抵抗素子と被検出対象との間のエアギャ
ップの管理を容易に行うことができる磁気検出装置を提
供することにある。 【構成】 磁性体ロータ1に対し検知ユニット2が所定
間隔をおいて配置されている。検知ユニット2は永久磁
石4を備え、永久磁石4は貫通孔7を有し、磁性体ロー
タ1に向けてバイアス磁界を発生させる。又、検知ユニ
ット2は磁気抵抗素子9を保持するモールド材10を備
え、磁気抵抗素子9は磁性体ロータ1の回転に応じたバ
イアス磁界の変化を抵抗変化として検出する。さらに、
外部端子13に形成した折曲部14により永久磁石4の
貫通孔7を通してモールド材10が磁性体ロータ1に向
けて付勢されるとともに、キャップ5によりモールド材
10の付勢力に抗した状態で永久磁石4の貫通孔7の開
口部が塞がれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気抵抗素子の抵抗
変化を利用して被検出対象の移動等の運動を検出する磁
気検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気回転検出装置において、その
組み付けの際には、図5に示すように、磁気抵抗素子3
1を樹脂モールドし、そのモールド材32をバイアス磁
石33に接着し、モールド材32から延びるリードフレ
ーム34と、ターミナル保持部材35から延びるターミ
ナル36とを接着固定し、その後キャップ37を被せて
いた。そして、このように組み付けた検知ユニットを歯
車状の磁性体ロータ38の近接位置に対向配置する。さ
らに、検出の際には、バイアス磁石33から磁性体ロー
タ38に向けてバイアス磁界を発生させるとともに、磁
気抵抗素子31にて磁性体ロータ38の回転に応じたバ
イアス磁界の変化を抵抗変化として検出するようになっ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、モールド材
32の先端とキャップ内面との距離L1を一定にしたま
まリードフレーム34とターミナル36とを接着固定す
ることは困難であり、その結果、磁気抵抗素子31と磁
性体ロータ38との間のエアギャップの管理が困難なも
のとなっていた。
【0004】そこで、この発明の目的は、磁気抵抗素子
と被検出対象との間のエアギャップの管理を容易に行う
ことができる磁気検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、磁性材料を
有する被検出対象と、前記被検出対象に向けてバイアス
磁界を発生させるバイアス磁石と、前記被検出対象の運
動に応じたバイアス磁界の変化を抵抗変化として検出す
る磁気抵抗素子を保持する素子保持部材とを備え、前記
素子保持部材を被検出対象に向けて付勢するとともに、
非磁性材料よりなるキャップにより前記素子保持部材の
付勢力に抗した状態にした磁気検出装置をその要旨とす
るものである。
【0006】ここで、前記バイアス磁石が貫通孔を有し
この貫通孔を通して前記素子保持部材を被検出対象に向
けて付勢するとともに、非磁性材料よりなるキャップに
より前記素子保持部材の付勢力に抗した状態で前記バイ
アス磁石の貫通孔の開口部を塞ぐようにするとよい。
【0007】
【作用】素子保持部材が被検出対象に向けて付勢され、
キャップにより素子保持部材の付勢力に抗した状態とな
る。よって、キャップと素子保持部材とが常に接触して
いることとなる。
【0008】
【実施例】以下、この発明を具体化した一実施例を図面
に従って説明する。図1は、本実施例の磁気回転検出装
置の概略構成を示す断面図である。
【0009】回転検出装置は、歯車状の磁性体ロータ1
と検知ユニット2とからなる。磁性体ロータ1は回転体
に連結され、検知ユニット2は磁性体ロータ1の左側に
おいて同ロータ1から一定間隔をおいて配置されてい
る。
【0010】図2には、検知ユニット2の拡大図を示
す。又、図3には、後記キャップ5を外したときの検知
ユニット2の断面図を示す。図2に示すように、検知ユ
ニット2には樹脂製のハウジング3が備えられ、同ハウ
ジング3は円筒状に形成されている。ハウジング3の先
端面(図2中、右端面)には、円柱状の永久磁石4が配
置されている。この永久磁石4は磁性体ロータ1に向け
てバイアス磁界を発生させるものである。そして、有蓋
円筒状をなすキャップ5が、永久磁石4の先端面及び外
周部と、ハウジング3の先端側外周部とを覆うようにハ
ウジング3にかしめ着されている。キャップ5は、厚さ
0.25mmの非磁性体材料であるステンレス(SUS
304)よりなる。このキャップ5によりハウジング3
の先端面(図2中、右端面)と永久磁石4とが当接して
いる。
【0011】永久磁石4の先端面(図2中、右端面)に
は凹部6が形成されている。又、永久磁石4の中央部に
は、図2中、左右に直線的に延びる貫通孔7が形成され
ている。貫通孔7の右端は凹部6の底部に開口してい
る。又、永久磁石4の貫通孔7の左端開口部には開口側
ほど幅広なテーパ部8が形成されている(図3参照)。
【0012】永久磁石4の貫通孔7には、磁気抵抗素子
(チップ)9をエポキシ系樹脂でモールドしたモールド
材10が挿入されている。より詳しくは、磁気抵抗素子
(チップ)9は銅製のリードフレーム11に搭載され、
このリードフレーム11の一部と磁気抵抗素子9とがモ
ールド材10にてモールドされている。つまり、永久磁
石4の凹部6内に磁気抵抗素子9が位置し、リードフレ
ーム11が貫通孔7内を貫通してモールド材10の左端
面から露出している。
【0013】円筒状をなすハウジング3内には、同内部
を左右に区切る仕切部12が形成され、この仕切部12
に黄銅製の外部端子(ターミナル)13が貫通した状態
でインサートされている。外部端子(ターミナル)13
は、出力端子、グランド(GND)端子、電源端子等よ
りなる。そして、外部端子(ターミナル)13の先端部
とリードフレーム11の先端部とが溶接にて連結固定さ
れている。又、外部端子13の途中には、逆Uの字状
(波形状)の折曲部14が折り曲げ形成され、この折曲
部14により、モールド材10を右側方向(図2中、A
矢印方向)に付勢している。
【0014】このように構成した検知ユニット2が、図
1に示すように、検知ユニット2の先端(磁気抵抗素子
9の配置側)が磁性体ロータ1の歯と対向配置されてい
る。次に、磁気回転検出装置の組付手順を図3を用いて
説明する。
【0015】まず、外部端子13をインサートしたハウ
ジング3を用意する。又、磁気抵抗素子9及びリードフ
レーム11をモールド材10にてモールドしたモールド
ICを用意する。さらに、有蓋円筒状のキャップ5の内
部に永久磁石4を配置したものを用意する。
【0016】そして、外部端子13の先端にリードフレ
ーム11の先端を半田付、溶接等によって接続固定す
る。このとき、ハウジング3の先端からモールドIC
(モールド材)の先端までの距離L2は、永久磁石4の
長さL3より大きくなっている。
【0017】引き続き、ハウジング3の先端側からキャ
ップ5の開口部を嵌合状態にて差し込む。さらに、キャ
ップ5を挿入していくと、モールド材10の先端が永久
磁石4の貫通孔7のテーパ部8に案内されながら同モー
ルド材10が貫通孔7内に嵌合状態にて挿入される。さ
らに、キャップ5を挿入すると、キャップ5の内面がモ
ールドIC(モールド材10)の先端に当たる。そし
て、外部端子13の折曲部14による弾性力に抗してキ
ャップ5をハウジング3の右端面と永久磁石4の左端面
とが当接する位置まで挿入する。この状態でキャップ5
の開口側先端部をかしめてキャップ5をハウジング3に
固定する。その結果、図2に示すように組み付けられ
る。
【0018】この図2の状態では、外部端子13の折曲
部14による付勢力により常にモールドIC(モールド
材10)とキャップ5とが接触している。又、磁性体ロ
ータ1の回転検出の際には、永久磁石4により磁性体ロ
ータ1に向けてバイアス磁界が発生しており、磁気抵抗
素子9は磁性体ロータ1の回転に伴いバイアス磁界の変
化を抵抗変化に変換する。そして、磁気回転検出装置に
おいては、この磁気抵抗素子9の抵抗値変化によりバイ
アス磁界の状態変化が検出され、磁性体ロータ1の回転
状態が検出される。
【0019】図4には、磁気抵抗素子9と磁性体ロータ
1と間とのエアーギャップと、磁気抵抗素子9の感度と
の関係を示す。同図から、感度に対し磁気抵抗素子9と
磁性体ロータ1との間のエアーギャップの依存性が非常
に高く、エアーギャップを小さくするほど、検出能力が
向上することが分かる。このように、磁気抵抗素子9と
磁性体ロータ1と間とのエアーギャップを小さな値で一
定に管理することが、センサの精度管理上でも非常に重
要であることが分かる。
【0020】本実施例では、モールドIC(モールド材
10)を磁性体ロータ1側に付勢してキャップ5にて貫
通孔7の開口部を塞ぐようにし、モールドIC(モール
ド材10)とキャップ5とを常に接触する状態にした。
よって、磁気抵抗素子9と磁性体ロータ1と間とのエア
ーギャップを小さな値で一定に管理することが容易に行
うことができる。つまり、図5の従来装置ではL1とい
う所定値が存在したが、本実施例ではL1=0すること
ができ、磁気抵抗素子9と磁性体ロータ1との間のエア
ーギャップをかせぐことができ磁性体ロータ1と検知ユ
ニット2の組付性を容易にすることができる。
【0021】このように本実施例では、磁性体ロータ1
(磁性材料を有する被検出対象)と、貫通孔7を有し、
磁性体ロータ1に向けてバイアス磁界を発生させる永久
磁石4(バイアス磁石)と、磁性体ロータ1の回転に応
じたバイアス磁界の変化を抵抗変化として検出する磁気
抵抗素子9を保持するモールド材10(素子保持部材)
とを備え、外部端子13に形成した折曲部14により永
久磁石4の貫通孔7を通してモールド材10を磁性体ロ
ータ1に向けて付勢するとともに、非磁性材料よりなる
キャップ5によりモールド材10の付勢力に抗した状態
で永久磁石4の貫通孔7の開口部を塞ぐようにした。
【0022】よって、永久磁石4(バイアス磁石)の貫
通孔7を通してモールド材10が磁性体ロータ1に向け
て付勢され、キャップ5により付勢力した状態で永久磁
石4の貫通孔7の開口部が塞がれる。その結果、キャッ
プ5とモールド材10とが常に接触していることとな
り、磁気抵抗素子9と磁性体ロータ1との間のエアギャ
ップの管理を容易に行うことができることとなる。
【0023】尚、この発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例えば、上記実施例では外部端子(ターミ
ナル)13に波型形状の折曲部14を形成して弾性をも
たせる構造としたが、同様な波型形状の折曲部をモール
ドICのリードフレーム11に形成してもよい。
【0024】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
磁気抵抗素子と被検出対象との間のエアギャップの管理
を容易に行うことができる優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の磁気回転検出装置の概略構成を示す断
面図である。
【図2】検知ユニットの拡大図である。
【図3】キャップを外した状態での検知ユニットの断面
図である。
【図4】磁気抵抗素子と磁性体ロータとの間のエアーギ
ャップと、感度との関係を示すグラフである。
【図5】従来の磁気回転検出装置の概略構成を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 磁性材料を有する被検出対象としての磁性体ロータ 4 バイアス磁石としての永久磁石 5 キャップ 7 貫通孔 9 磁気抵抗素子 10 素子保持部材としてのモールド材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高島 正樹 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性材料を有する被検出対象と、 前記被検出対象に向けてバイアス磁界を発生させるバイ
    アス磁石と、 前記被検出対象の運動に応じたバイアス磁界の変化を抵
    抗変化として検出する磁気抵抗素子を保持する素子保持
    部材とを備え、 前記素子保持部材を被検出対象に向けて付勢するととも
    に、非磁性材料よりなるキャップにより前記素子保持部
    材の付勢力に抗した状態にしたことを特徴とする磁気検
    出装置。
  2. 【請求項2】 前記バイアス磁石が貫通孔を有しこの貫
    通孔を通して前記素子保持部材を被検出対象に向けて付
    勢するとともに、非磁性材料よりなるキャップにより前
    記素子保持部材の付勢力に抗した状態で前記バイアス磁
    石の貫通孔の開口部を塞ぐようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載の磁気検出装置。
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