JPH06185662A - フロ―ト弁 - Google Patents

フロ―ト弁

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JPH06185662A
JPH06185662A JP35511392A JP35511392A JPH06185662A JP H06185662 A JPH06185662 A JP H06185662A JP 35511392 A JP35511392 A JP 35511392A JP 35511392 A JP35511392 A JP 35511392A JP H06185662 A JPH06185662 A JP H06185662A
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Hideaki Yumoto
湯本  秀昭
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弁口前後の圧力差が大きい場合であっても、
フロ―トが本来の閉止位置に着座することができ、弁口
を確実に閉止することのできるフロ―ト弁を得ること。 【構成】 弁室4内に中空フロ―ト11を自由状態で配
置する。フロ―ト11の内部に球状重り12を自由状態
で配置する。球状重り12の中心からずれた位置に球状
重り12部よりも更に比重の大きな部材13を組み込
む。フロ―ト11の下部に弁口10を設けた弁座9とフ
ロ―ト座15とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフロ―トの外表面で弁口
を開閉するフロ―ト弁に関し、特に弁口閉止時に弁口を
確実に閉止することのできるものに関する。フロ―ト弁
は、蒸気配管系で蒸気が凝縮して生じた復水を系外に排
出するスチ―ムトラップや、圧縮空気配管系で発生した
凝縮水を排出するエア―トラップ等として使用される。
【0002】
【従来の技術】従来のフロ―ト弁としては、例えば実公
昭63−12318号公報に示されたものがある。これ
は、弁室内にフロ―トを自由状態で配置し、フロ―トの
外表面で弁口を開閉するようにして、弁室内壁に弁口軸
と平行に二条のフロ―ト座を形成したものである。二条
のフロ―ト座を形成したことにより、フロ―トが変位し
フロ―ト座に着座して弁口を閉止する場合に、確実に閉
止することができるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のフロ―ト弁
では、特に弁口前後の圧力差が大きい場合に、フロ―ト
の外表面で弁口を確実に閉止することができなくなる問
題があった。これは弁口前後の圧力差が大きい場合は、
フロ―トが変位してフロ―ト座と弁口とに近付いた時
に、フロ―トが弁口側に圧力差により吸引されてしまう
ために、弁口と二条のフロ―ト座とに同時に着座するこ
とができない場合が生じて、弁口と一方のフロ―ト座と
に着座して他方のフロ―ト座には着座することができな
くなりフロ―トが本来の閉止位置からはずれた状態で着
座することとなって弁口を確実に閉止することができな
くなるのである。
【0004】従って本発明の技術的課題は、弁口前後の
圧力差が大きい場合であっても、フロ―トが本来の閉止
位置からはずれることなく弁口を確実に閉止することの
できるフロ―ト弁を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の技術的課題を解決
するために講じた本発明の技術的手段は、弁ケ―シング
で入口と弁室と出口を形成し、該弁室と出口を連通する
弁口を設けて、該弁口をフロ―トの外表面で開閉すると
共にフロ―ト座を弁室内に設けたものにおいて、フロ―
ト内に球状重りを自由状態で配置して、該球状重りの重
心位置を中心からずらした位置に設けたものである。
【0006】
【作用】上記の技術的手段の作用は下記の通りである。
フロ―ト内にその重心位置が中心からずれた球状重りを
自由状態で配置したことにより、フロ―トが変位してフ
ロ―ト座及び弁口に近付く場合に、フロ―トの揺動に応
じて球状重りがフロ―ト内で変位する。球状重りはその
重心位置が中心からずれているために、フロ―トの揺動
に応じた変位とこの重心位置ずれによる変位とが合成さ
れた変位に応じてフロ―トの重心位置も変化する。フロ
―トの外表面が弁口に吸引され一方のフロ―ト座のみに
着座しても、フロ―トの重心位置が変化することによ
り、フロ―トは弁口と一方のフロ―ト座に着座したまま
で他方のフロ―ト座にも着座して、本来のフロ―トの閉
止位置にもどることができ、弁口を確実に閉止すること
ができる。
【0007】
【実施例】上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説
明する(図1参照)。本実施例は、中空のフロ―トを用
いたフロ―ト式スチ―ムトラップの例を示す。 本体
1,2と内壁3とをそれぞれ溶接で組み合わせて弁室4
を形成し、本体1,2にそれぞれ入口部材5と出口部材
6を同じく溶接で取り付けて弁ケ―シングを構成する。
入口部材5と出口部材6には配管接続用の雌ねじ部7,
8を形成する。弁室4は雌ねじ部7により図示しない蒸
気配管系と連通する。弁室4の下方の内壁3に弁座9を
取り付ける。弁座9には貫通した弁口10を設けて弁室
4と出口側の雌ねじ部8とを連通する。弁室4内に中空
のフロ―ト11を自由状態で配置する。フロ―ト11の
外表面が弁口10の端部と当接する。フロ―ト11内の
中空部に球状重り12を自由状態で配置する。球状重り
12は、その内部の中心からずれた位置に球状重り12
部よりも比重の大きな部材13を組み込むことにより、
球状重り12全体の重心位置がその中心からずれた位置
になるように形成する。フロ―ト11の下部には、弁口
10の軸と平行にフロ―ト座15を取り付ける。図示の
フロ―ト座15は紙面フロ―ト11の奥下方に位置し、
図示はしていないが紙面フロ―ト11の手前に同様のフ
ロ―ト座を設けて二条のフロ―ト座とする。従って、図
1に示すようにフロ―ト11が最も下部に位置する場合
は、フロ―ト11の外表面は弁口10の端部と二条のフ
ロ―ト座との3点で支持されることとなる。符号20は
弁室4内に流入する流体中の異物を捕獲する多孔状のス
クリ―ンである。
【0008】本実施例においては、球状重り12内に更
に比重の大きな部材13を組み込んだ例を示したが、そ
の他、球状重り12を球殻状に形成してその内壁に部分
的な重り例えば鋼球を取り付けて形成することもでき
る。
【0009】次に作用を説明する。図示していない蒸気
配管系で生じた復水と蒸気の混合流体は、入口側の雌ね
じ部7から弁室4内に流入する。弁室4内に復水が溜る
とフロ―ト11がその浮力により浮き上がり弁口10を
開口し、復水を出口側の雌ねじ部8を介して系外に排出
する。弁室4内の復水が排出されるとフロ―ト11が降
下して弁口10を閉口すると共に二条のフロ―ト座15
に着座することにより、蒸気の出口側への排出は防止さ
れる。
【0010】フロ―ト11が浮上位置から弁口10とフ
ロ―ト座15とに降下する場合、弁室4内の水面は流入
してくる復水によって波立った状態となり、フロ―ト1
1もそれに応じて揺動する。フロ―ト11が揺動すると
内部の球状重り12も同様に変位すると共に、比重の大
きな部材13を組み込んだ球状重り12の重心位置ずれ
により更に変則的に変位する。入口側と出口側の圧力差
が大きく従って弁口10前後の圧力差が大きい場合、フ
ロ―ト11が降下してくると、フロ―ト11は弁口10
側にその圧力差に応じて吸引される。この場合にもフロ
―ト11は揺動して内部の球状重り12は変位する。フ
ロ―ト11が、二条のフロ―ト座の内一方のフロ―ト座
15と弁口10とに着座して、本来の着座位置でない場
合であっても、球状重り12が変位してフロ―ト11の
重心位置が変化することにより、即ち、球状重り12が
紙面フロ―ト11の手前側に変位すると、フロ―ト11
は二条のフロ―ト座の両方に着座して本来の着座位置に
もどることができ、弁口10を確実に閉止することがで
きる。
【0011】
【発明の効果】本発明は下記の特有の効果を生じる。上
記のように本発明によれば、フロ―トの変位に応じたフ
ロ―ト内の球状重りの変位と共に球状重りの重心位置ず
れによる変位によりフロ―トの重心位置が変化すること
により、一旦着座した位置からこの重心位置の変化によ
って他の着座位置すなわち本来のフロ―トの着座位置に
もどることができ、弁口を確実に閉止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフロ―ト弁の実施例の断面図である。
【符号の説明】
1,2 本体 3 内壁 4 弁室 5 入口部材 6 出口部材 9 弁座 10 弁口 11 フロ―ト 12 球状重り 13 比重の大きな部材 15 フロ―ト座

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁ケ―シングで入口と弁室と出口を形成
    し、該弁室と出口を連通する弁口を設けて、該弁口をフ
    ロ―トの外表面で開閉すると共にフロ―ト座を弁室内に
    設けたものにおいて、フロ―ト内に球状重りを自由状態
    で配置して、該球状重りの重心位置を中心からずらした
    位置に設けたことを特徴とするフロ―ト弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106015912A (zh) * 2016-08-03 2016-10-12 氟络塞尔特种阀门(苏州)有限公司 双向疏水蒸汽蝶阀
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