JPH0618549A - 加速度センサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電セラミックス振動板の振動特性に影響し
ないようにその電気的出力を取り出すと共に加速センサ
の生産性のよい組立構造を得る。 【構成】 導電性の第２抑え部材１０の上面に、導電性
弾性の第２パッキン２２がリング状に印刷形成されると
共に絶縁性のスペーサ２３が第２パッキン２２の外周を
囲むように取付けられる。第２パッキン２２上に、両面
に第１及び第２電極２ａ，２ｂを有する圧電セラミック
ス振動板２が載置される。スペーサ２３上に導電性の第
１抑え部材９が取付けられる。第１抑え部材の底面には
導電性弾性の第１パッキン２１がリング状に印刷形成さ
れている。これにより振動板２の周辺部は、第１、第２
パッキンを介して第１、第２抑え部材９，１０により弾
性的に挟持される。第１、第２抑え部材９，１０にリー
ド線５，６がそれぞれ接続される。第１、第２パッキン
２１，２２は第１、第２電極２ａ，２ｂ上にそれぞれ印
刷形成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は両面に電極を有する圧
電セラミックス振動板を用いた加速度センサに関し、特
にその電気的出力の取り出しに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の加速度センサ１では図２Ａに示す
ように上面に圧電セラミックス振動板２が貼り付けられ
た金属振動板３が、その周辺部を枠体４で支持される。
圧電セラミックス振動板２の上面の周辺部のＰａ点にリ
ード線５が、また金属振動板３の下面のＰｂ点にリード
線６がそれぞれ半田付される。

【０００３】従来の他の加速度センサ１では図２Ｂに示
すように、第１及び第２電極２ａ，２ｂが上面及び底面
にそれぞれ形成された圧電セラミックス振動板２がその
周辺部をシリコンゴムなどの弾性接着剤８で絶縁性の支
持体７に固定される。第１、第２電極２ａ，２ｂの周辺
部の対向するＰａ点及びＰｂ点にリード線５，６がそれ
ぞれ半田付される。

【０００４】従来の更に他の加速度センサ１では、図２
Ｃに示すように、両面に第１、第２電極を有する圧電セ
ラミックス振動板２がその周辺部を互に対向する抑え板
９，１０で挟持される。振動板２の上面の周辺部と抑え
板９との間及び振動板２の下面の周辺部と抑え板１０と
の間にはそれぞれ絶縁性弾性の第１、第２パッキン（Ｏ
リングなど）１１，１２が介在される。振動板２の第
１、第２電極２ａ，２ｂにリード線５，６の一端がそれ
ぞれ半田付されており、それらのリード線は抑え板９，
１０の透孔又はスリットを通して外部に導出される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の加速度センサで
は電気的出力を取り出すためにリード線を圧電セラミッ
クス振動板２の一面又は両面に半田付する構造であるた
め、その半田接続部分が振動板２の負荷（おもり）とし
て作用し、振動板の振動特性に影響を与える欠点があっ
た。また、加速度センサの出力特性のバラツキを小さく
するために、リード線の半田付位置や半田量を精度よく
制御する必要があるなどその生産性に問題があった。

【０００６】この発明の目的はこれら従来の問題を解決
して、振動特性に影響を与えないような圧電セラミック
ス振動板の電気的出力の取り出し方法や加速度センサの
生産性のよい組立構造を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明の加速度センサ
には、第１及び第２電極が圧電セラミックス平板の上面
及び底面にそれぞれ形成されて成る圧電セラミックス振
動板と、導電性を有し、前記振動板の周辺部を挟持する
第１及び第２抑え部材と、前記圧電セラミックス振動板
の周辺部の前記第１電極と前記第１抑え部材との間及び
前記第２電極と前記第２抑え部材との間にそれぞれ介在
される導電性弾性の第１及び第２パッキンとが設けられ
る。そして、前記振動板の電気的出力は、前記第１パッ
キン及び前記第１抑え部材を含む第１の経路と、前記第
２パッキン及び前記第２抑え部材を含む第２の経路とよ
り取り出される。

【０００８】前記第１及び第２パッキンは、前記圧電セ
ラミックス平板の前記第１及び第２電極上か又は前記第
１及び第２抑え部材の内面にそれぞれ印刷形成すること
ができる。前記圧電セラミックス振動板の外周縁を囲む
ように、絶縁性スペーサを配し、そのスペーサの上面及
び底面に前記第１及び第２抑え部材をそれぞれ取付ける
ことができる。

【０００９】

【実施例】この発明の実施例を図１に、図２と対応する
部分に同じ符号を付して示す。圧電セラミックス振動板
２は従来と同様に圧電セラミックス平板の上面及び底面
に第１及び第２電極２ａ，２ｂをそれぞれ形成したもの
である。圧電セラミックス振動板２の周辺部は金属平板
などの導電性を有する第１及び第２抑え部材９，１０に
より挟持される。圧電セラミックス振動板２の周辺部の
第１電極２ａと第１抑え部材９との間及び第２電極２ｂ
と第２抑え部材１０との間に導電性ゴムなどの導電性弾
性の第１、第２パッキン（例えばＯリング）２１，２２
がそれぞれ介在される。

【００１０】第１、第２抑え部材９，１０の周辺部にリ
ード線５，６がそれぞれ接続される。圧電セラミックス
振動板２の電気的出力は、第１パッキン２１、第１抑え
部材９及びリード線５より成る第１の経路と、第２パッ
キン２２、第２抑え部材１０及びリード線６より成る第
２の経路より取り出される。第１及び第２パッキン２
１，２２は、圧電セラミックス振動板２の第１及び第２
電極２ａ，２ｂ上にそれぞれ印刷形成することができ
る。或いは図１Ｂに示すように、第１及び第２抑え部材
９，１０の内面にそれぞれ印刷形成してもよい。

【００１１】この実施例では、圧電セラミックス振動板
２の外周縁を囲むように絶縁性スペーサ２３が配され、
第１及び第２抑え部材９，１０がスペーサ２３の上面及
び下面にそれぞれ接着又はねじ止めにより固定される。
圧電セラミックス振動板２はその周辺部が第１、第２抑
え部材９，１０により第１、第２パッキン２１，２２を
介して弾性的に挟持される。

【００１２】

【発明の効果】この発明の加速度センサでは、圧電セラ
ミックス振動板２の電気的出力を、導電性弾性の第１
（第２）パッキン２１（２２）及び導電性の第１（第
２）抑え部材９（１０）の第１（第２）経路とから取り
出すことができる。このようにこの発明では従来のよう
にリード線を直接圧電セラミックス振動板２に半田付す
る必要はなく、振動板２の周辺部を第１、第２パッキン
を介して弾性的に保持すると共にそれら第１、第２パッ
キンを通じて電気的出力が取り出される。

【００１３】またこの発明の加速度センサは従来のよう
に振動板のリード線半田付位置や半田量を精度よく制御
するような必要はなく、単に振動板の周辺部を第１、第
２パッキンを介して抑え部材で挟持すればよいので生産
性が頗るよい。特に第１、第２パッキンを振動板又は抑
え部材に印刷形成した場合にはいっそう顕著である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示す図で、Ａはその断面
図、ＢはＡの部分分解斜視図。

【図２】従来の加速度センサの断面図。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１及び第２電極が圧電セラミックス平
   板の上面及び底面にそれぞれ形成されて成る圧電セラミ
   ックス振動板と、 導電性を有し、前記振動板の周辺部を挟持する第１及び
   第２抑え部材と、 前記圧電セラミックス振動板の周辺部の前記第１電極と
   前記第１抑え部材との間及び前記第２電極と前記第２抑
   え部材との間にそれぞれ介在される導電性弾性の第１及
   び第２パッキンとを具備し、 前記振動板の電気的出力を、前記第１パッキン及び前記
   第１抑え部材を含む第１の経路と、前記第２パッキン及
   び前記第２抑え部材を含む第２の経路とより取り出すこ
   とを特徴とする、 加速度センサ。
2. 【請求項２】 前記第１及び第２パッキンが、前記圧電
   セラミックス平板の前記第１及び第２電極上か又は前記
   第１及び第２抑え部材の内面にそれぞれ印刷形成されて
   いることを特徴とする請求項１記載の加速度センサ。
3. 【請求項３】 前記圧電セラミックス振動板の外周縁を
   囲むように絶縁性スペーサが配され、そのスペーサの上
   面及び底面に前記第１及び第２抑え部材がそれぞれ取付
   けられていることを特徴とする請求項１又は２記載の加
   速度センサ。