JPH06184878A - 無撚糸織物の製造方法 - Google Patents
無撚糸織物の製造方法Info
- Publication number
- JPH06184878A JPH06184878A JP4351794A JP35179492A JPH06184878A JP H06184878 A JPH06184878 A JP H06184878A JP 4351794 A JP4351794 A JP 4351794A JP 35179492 A JP35179492 A JP 35179492A JP H06184878 A JPH06184878 A JP H06184878A
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- JP
- Japan
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- warp
- pile
- twisted yarn
- woven fabric
- weft
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 開口時の下経糸に緯糸搬送具が接触するのを
防止してフィラメント切れを解消し、少なくとも経糸に
無撚糸を使用した無撚糸織物の生産性を大幅に向上す
る。 【構成】 経糸Ta、Tbに無撚糸を使用した無撚糸織
物Fを製造する際、織機のスレー11表面にパイル長が
2mm以上のカットパイル21を有するパイル布帛20を
貼付け、開口時の下経糸Tbをカットパイル21に沈ま
せる。
防止してフィラメント切れを解消し、少なくとも経糸に
無撚糸を使用した無撚糸織物の生産性を大幅に向上す
る。 【構成】 経糸Ta、Tbに無撚糸を使用した無撚糸織
物Fを製造する際、織機のスレー11表面にパイル長が
2mm以上のカットパイル21を有するパイル布帛20を
貼付け、開口時の下経糸Tbをカットパイル21に沈ま
せる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、経糸および緯糸の双
方または経糸のみに無撚糸を使用した無撚糸織物の製造
方法に関するものであり、上記の無撚糸織物は、該織物
に樹脂を含浸した後、繊維強化コンポジットとして利用
することができる。
方または経糸のみに無撚糸を使用した無撚糸織物の製造
方法に関するものであり、上記の無撚糸織物は、該織物
に樹脂を含浸した後、繊維強化コンポジットとして利用
することができる。
【0002】
【従来の技術】繊維強化コンポジットの基布となる織物
は、織物構成糸に対する樹脂の含浸を容易にするため、
また織物構成糸のクリンプを少なくするため、上記の構
成糸に無撚糸を使用していた。そして、無撚糸を経糸に
使用する場合、経糸がその構成フィラメントにばらけな
いように集束して製織性を良好にするため、経糸にサイ
ジングを施し、しかるのち製織していたが、この場合
は、上記樹脂の含浸に先立って糊抜きをする必要があ
り、そのためコスト高になるという問題があった。
は、織物構成糸に対する樹脂の含浸を容易にするため、
また織物構成糸のクリンプを少なくするため、上記の構
成糸に無撚糸を使用していた。そして、無撚糸を経糸に
使用する場合、経糸がその構成フィラメントにばらけな
いように集束して製織性を良好にするため、経糸にサイ
ジングを施し、しかるのち製織していたが、この場合
は、上記樹脂の含浸に先立って糊抜きをする必要があ
り、そのためコスト高になるという問題があった。
【0003】そして、サイジングを省略した場合は、経
糸を構成するフィラメントの集束性が悪くてフィラメン
トがばらけるため、製織の際のよこ入れ時によこ入れ用
のシャットルやレピア等の緯糸搬送具が上記のばらけた
フィラメントに引っ掛かってフィラメント切れが頻発
し、織機の操業性を低下させていた。特に、経糸として
高強度、高弾性の有機繊維糸条を使用した場合は、切断
したフィラメントが隣接経糸に絡みついて経糸の開口を
阻害する結果になり、この絡み付きにより経糸の開口中
に張られたフィラメントが上記緯糸搬送具の飛走を妨
げ、そのため緯糸搬送具が開口から飛び出すことがあっ
た。
糸を構成するフィラメントの集束性が悪くてフィラメン
トがばらけるため、製織の際のよこ入れ時によこ入れ用
のシャットルやレピア等の緯糸搬送具が上記のばらけた
フィラメントに引っ掛かってフィラメント切れが頻発
し、織機の操業性を低下させていた。特に、経糸として
高強度、高弾性の有機繊維糸条を使用した場合は、切断
したフィラメントが隣接経糸に絡みついて経糸の開口を
阻害する結果になり、この絡み付きにより経糸の開口中
に張られたフィラメントが上記緯糸搬送具の飛走を妨
げ、そのため緯糸搬送具が開口から飛び出すことがあっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、開口時の
下経糸に緯糸搬送具が接触するのを防止してフィラメン
ト切れを解消し、少なくとも経糸に無撚糸を使用した無
撚糸織物の生産性を大幅に向上するものである。
下経糸に緯糸搬送具が接触するのを防止してフィラメン
ト切れを解消し、少なくとも経糸に無撚糸を使用した無
撚糸織物の生産性を大幅に向上するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、経糸に無撚
糸を使用した無撚糸織物を製造する方法において、織機
のスレー表面にパイル長が2mm以上のカットパイルを有
するパイル布帛を貼付け、開口時の下経糸を上記のカッ
トパイルに沈ませることを特徴とする無撚糸織物の製造
方法である。
糸を使用した無撚糸織物を製造する方法において、織機
のスレー表面にパイル長が2mm以上のカットパイルを有
するパイル布帛を貼付け、開口時の下経糸を上記のカッ
トパイルに沈ませることを特徴とする無撚糸織物の製造
方法である。
【0006】上記の無撚糸は、高強度、高弾性を有する
連続有機繊維、例えばアラミド繊維や超高分子量ポリエ
チレン繊維のフィラメントからなる撚数ゼロの糸条およ
び解舒撚のみを有する糸条等の実質的に無撚の糸条であ
る。また、上記のパイル布帛は、モケットのようにカッ
トパイルを有し、そのパイル長が2mm以上、好ましくは
7mm以下のものであり、特に3〜5mmのものが好まし
い。なお、上記のカットパイルは、織幅方向に傾斜した
ものでもよいが、その傾斜角度は水平面に対し45度以
上、特に60度以上が好ましい。
連続有機繊維、例えばアラミド繊維や超高分子量ポリエ
チレン繊維のフィラメントからなる撚数ゼロの糸条およ
び解舒撚のみを有する糸条等の実質的に無撚の糸条であ
る。また、上記のパイル布帛は、モケットのようにカッ
トパイルを有し、そのパイル長が2mm以上、好ましくは
7mm以下のものであり、特に3〜5mmのものが好まし
い。なお、上記のカットパイルは、織幅方向に傾斜した
ものでもよいが、その傾斜角度は水平面に対し45度以
上、特に60度以上が好ましい。
【0007】
【作用】経糸が開口し、この開口をシャットルやレピア
等の緯糸搬送具が走行する際、開口を形成する下経糸が
カットパイルの先端よりも下に沈んでいるため、上記の
緯糸搬送具が下経糸に接触する機会が大幅に減少し、そ
のため経糸を構成しているフィラメントが緯糸搬送具と
接触して切断することが無くなる。ただし、カットパイ
ルの長さが2mm未満の場合は、上記の下経糸がカットパ
イルの上に露出して緯糸搬送具と接触し易くなり、所期
の目的を達成することができない。
等の緯糸搬送具が走行する際、開口を形成する下経糸が
カットパイルの先端よりも下に沈んでいるため、上記の
緯糸搬送具が下経糸に接触する機会が大幅に減少し、そ
のため経糸を構成しているフィラメントが緯糸搬送具と
接触して切断することが無くなる。ただし、カットパイ
ルの長さが2mm未満の場合は、上記の下経糸がカットパ
イルの上に露出して緯糸搬送具と接触し易くなり、所期
の目的を達成することができない。
【0008】
【実施例】図1は織機の要部を示す側面図である。この
図1において、11は前後に往復するスレー、12はス
レー11と共に往復する筬、13a、13bはスレー1
1の前後運動に同期して昇降するワイヤヘルドであり、
スレー11の表面にはカットパイル21を有するパイル
布帛20が貼付けられ、ワイヤヘルド13a、13bお
よび筬12の羽間に多数本の経糸Ta、Tbが1本ずつ
順に通されている。そして、前後方向に張られている経
糸Ta、Tbがワイヤヘルド13a、13bの昇降運動
により図示のように上下に分けられて開口14を形成
し、かつスレー12が後退位置にあるとき、上記の開口
14にシャットル、レピア等の緯糸搬送具15によって
緯糸Wが挿入され、次いでスレー11および筬12が前
進し、前後のワイヤヘルド13a、13bが上下の位置
を交換して緯糸Wが経糸Ta、Tbと組織し、織物Fが
形成される。
図1において、11は前後に往復するスレー、12はス
レー11と共に往復する筬、13a、13bはスレー1
1の前後運動に同期して昇降するワイヤヘルドであり、
スレー11の表面にはカットパイル21を有するパイル
布帛20が貼付けられ、ワイヤヘルド13a、13bお
よび筬12の羽間に多数本の経糸Ta、Tbが1本ずつ
順に通されている。そして、前後方向に張られている経
糸Ta、Tbがワイヤヘルド13a、13bの昇降運動
により図示のように上下に分けられて開口14を形成
し、かつスレー12が後退位置にあるとき、上記の開口
14にシャットル、レピア等の緯糸搬送具15によって
緯糸Wが挿入され、次いでスレー11および筬12が前
進し、前後のワイヤヘルド13a、13bが上下の位置
を交換して緯糸Wが経糸Ta、Tbと組織し、織物Fが
形成される。
【0009】太さ16番手のアクリル紡績糸をパイル糸
とし、パイル長さを異にする種々の椅子張り用カットパ
イル布帛を用意し、これを上記のパイル布帛20として
織機のスレー11に貼付け、経糸Ta、Tbおよび緯糸
Wの双方にアラミドフィラメントからなる1500デニ
ール/1000フィラメントの無撚無糊糸を使用して繊
維強化コンボジット用基布とするための織物Fを製織
し、織物5mを製織する間に上記経糸Ta、Tb中のフ
ィラメントが切断する個数(5mごとに織機を停止して
数える)、織物50mを製織する間に織機が経糸のフィ
ラメント絡みで停台する回数をそれぞれ比較した。その
結果を下記の表1に示す。ただし、組織は平織とし、経
糸密度および緯糸密度は共に15本/インチに設定し
た。
とし、パイル長さを異にする種々の椅子張り用カットパ
イル布帛を用意し、これを上記のパイル布帛20として
織機のスレー11に貼付け、経糸Ta、Tbおよび緯糸
Wの双方にアラミドフィラメントからなる1500デニ
ール/1000フィラメントの無撚無糊糸を使用して繊
維強化コンボジット用基布とするための織物Fを製織
し、織物5mを製織する間に上記経糸Ta、Tb中のフ
ィラメントが切断する個数(5mごとに織機を停止して
数える)、織物50mを製織する間に織機が経糸のフィ
ラメント絡みで停台する回数をそれぞれ比較した。その
結果を下記の表1に示す。ただし、組織は平織とし、経
糸密度および緯糸密度は共に15本/インチに設定し
た。
【0010】 表 1 実施例1 実施例2 比較例 パイル長さ(mm) 3.5 2.0 1.5 パイルの傾斜角度(度) 70 70 70 フィラメント切れ(個/織上5m) 1 2 13 織機の停台回数(回/織上50m) 1 8 31
【0011】上記の表1で明らかなとおり、実施例1お
よび実施例2は、いずれも比較例に比べてフィラメント
切れおよび停台回数が双方共著しく少なく、生産性が良
好であった。
よび実施例2は、いずれも比較例に比べてフィラメント
切れおよび停台回数が双方共著しく少なく、生産性が良
好であった。
【0012】
【発明の効果】上記のとおり、この発明は、経糸に無撚
糸を使用した無撚糸織物を製造する方法において、織機
のスレー表面にパイル長が2mm以上のカットパイルを有
するパイル布帛を貼付け、開口時の下経糸を上記のカッ
トパイルに沈ませるものであるから、開口をシャットル
やレピア等の緯糸搬送具が走行する際、上記の緯糸搬送
具が下経糸に接触する機会が減少し、経糸を構成してい
るフィラメントが緯糸搬送具との接触により切断するこ
とが無くなって生産性が大幅に向上する。
糸を使用した無撚糸織物を製造する方法において、織機
のスレー表面にパイル長が2mm以上のカットパイルを有
するパイル布帛を貼付け、開口時の下経糸を上記のカッ
トパイルに沈ませるものであるから、開口をシャットル
やレピア等の緯糸搬送具が走行する際、上記の緯糸搬送
具が下経糸に接触する機会が減少し、経糸を構成してい
るフィラメントが緯糸搬送具との接触により切断するこ
とが無くなって生産性が大幅に向上する。
【図1】織機の要部の側面図である。
11:スレー 12:筬 13a、13b:ワイヤヘルド 14:開口 15:緯糸搬送具 20:パイル布帛 21:カットパイル Ta、Tb:経糸 W:緯糸 F:織物(繊維強化コンボジット用基布)
Claims (1)
- 【請求項1】 経糸に無撚糸を使用した無撚糸織物を製
造する方法において、織機のスレー表面にパイル長が2
mm以上のカットパイルを有するパイル布帛を貼付け、開
口時の下経糸を上記のカットパイルに沈ませることを特
徴とする無撚糸織物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35179492A JP3248276B2 (ja) | 1992-12-07 | 1992-12-07 | 無撚糸織物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35179492A JP3248276B2 (ja) | 1992-12-07 | 1992-12-07 | 無撚糸織物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06184878A true JPH06184878A (ja) | 1994-07-05 |
JP3248276B2 JP3248276B2 (ja) | 2002-01-21 |
Family
ID=18419655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35179492A Expired - Fee Related JP3248276B2 (ja) | 1992-12-07 | 1992-12-07 | 無撚糸織物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3248276B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101966554B1 (ko) * | 2017-10-25 | 2019-04-05 | 주식회사 신흥 | 섬유강화 복합재료 제조용 원단 및 이를 이용한 프리프레그의 제조방법 |
-
1992
- 1992-12-07 JP JP35179492A patent/JP3248276B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101966554B1 (ko) * | 2017-10-25 | 2019-04-05 | 주식회사 신흥 | 섬유강화 복합재료 제조용 원단 및 이를 이용한 프리프레그의 제조방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3248276B2 (ja) | 2002-01-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |