JPH06184804A - 乗車用ヘルメットの換気装置 - Google Patents

乗車用ヘルメットの換気装置

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JPH06184804A
JPH06184804A JP4327034A JP32703492A JPH06184804A JP H06184804 A JPH06184804 A JP H06184804A JP 4327034 A JP4327034 A JP 4327034A JP 32703492 A JP32703492 A JP 32703492A JP H06184804 A JPH06184804 A JP H06184804A
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JP
Japan
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ventilation
ventilation passage
cap body
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helmet body
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Haruo Tanaka
晴雄 田中
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Shoei Kako Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帽体の前傾角度が変化しても、走行風による
動圧及び負圧を利用して帽体内の換気を常に効果的に行
う。 【構成】 帽体1のシェル内面に嵌合する衝撃吸収ライ
ナ11の互いに重合する内層141 a及び外層142
対向面間に、複数の通気孔19を介して内層14 1 a内
側と連通する溝状の通風路7を形成し、この通風路7に
走行風による動圧を作用させるインレットポート4を帽
体1前部に設ける一方、同通風路7に走行風による負圧
を作用させる第1及び第2アウトレットポート5,6を
帽体1の頂部及び後部に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車、競技用自
動車等の乗員が使用する乗車用ヘルメットの換気装置に
関し、特に、シェル及びその内面に嵌合される衝撃吸収
ライナからなる帽体の壁中に前後方向に延びる通風路を
形成し、この通風路を介して帽体内部の換気を行うよう
にしたものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かゝるヘルメットの換気装置にお
いて、例えば特公昭49−1118号公報に示すよう
に、衝撃吸収ライナの、シェルとの対向面に通風路を溝
状に形成したものが知られており、こうした構造のもの
は、通風路が使用者の頭髪により詰まることがないの
で、衝撃吸収ライナの内面に通風溝を設けたものに比し
換気性が良いとされている。
【0003】ところが、実際には、かゝるヘルメットの
換気性能は予想を下回ることがあり、それは次のような
原因によることが分った。
【0004】即ち、近年のヘルメットのシェルはFRP
製であって、その内面が強化用繊維の露出により粗面に
なっているため、シェル及び衝撃吸収ライナ間には細か
い隙間が随所に存在し、これらの隙間が前記通風路に連
通すると、通風路から走行風がリークして通風路での走
行風の流速が落ち、換気性が低下するのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かゝる事情
に鑑みてなされたもので、換気性の良好な前記乗車用ヘ
ルメットの換気装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、衝撃吸収ライナの少なくとも一部を、シ
ェル側の外層と、この外層の内面に重合する内層とに分
割し、これら内、外層の対向面に通風路となる凹溝を形
成するとともに、通風路を内層内側に連通する複数の通
気孔を内層に設け、通風路に外気を導入するインレット
ポートを帽体前部に設ける一方、通風路から内気を吸出
す第1及び第2アウトレットポートを帽体の頂部及び後
部にそれぞれ設けたことを特徴とする。
【0007】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例について
説明する。
【0008】図1は本発明ヘルメットの側面図、図2は
図1の2−2線断面図、図3は図2の3−3線断面図で
ある。これらの図面において、帽体1は、その前面の窓
孔2直下に顎覆い部1aを備えたフルフェイス型に構成
され、窓孔2を開閉するようにシールド板3の両端部が
帽体1の左右両側面に軸支される。
【0009】帽体1の外面には、窓孔2の直上に開口す
る左右一対のインレットポート4,4と、頂部に開口す
る左右一対の第1アウトレットポート5,5と、後部下
面に開口する左右一対の第2アウトレットポート6,6
とが設けられ、各同側の上記ポート4,5,6間を接続
する左右一対の通風路7,7が帽体1の壁中に形成され
る。 帽体1は、FRP製のシェル10と、このシェル
10の内面に嵌装された発泡スチレン製の衝撃吸収ライ
ナ11とから構成され、該ライナ11の内面には、いず
れもウレタンフォーム製で通気性を有するトップパッド
12及びフィットパッド13が付設される。
【0010】図4は衝撃吸収ライナの分解斜視図であ
る。同図に示すように、衝撃吸収ライナ11は、シェル
10の顎覆い部1aを除く主要部に嵌合する主要部ライ
ナ14と、シェル10の顎覆い部1aに嵌合する顎覆い
部ライナ15とに分割される。さらに主要部ライナ14
は、図2ないし図4に示すように、帽体1の前後方向中
心線に沿って延びる溝状の凹部16を上面に有するライ
ナ本体141 と、上記凹部16に嵌合する外層142
に分割され、ライナ本体141 の、凹部16底壁を構成
する部分141 aが内層となる。而して、外層142
内層141 a、即ちライナ本体141 よりも発泡倍数を
小さく設定され、したがってライナ本体141 よりも高
密度になっている。
【0011】内層141 a及び外層142 の相対向面間
には、前記通風路7,7を構成する凹溝17,17;1
8,18がそれぞれ形成され、また内層141 aには、
各通風路7をライナ本体141 の内面に連通する複数の
通気孔19,19…が設けられる。そして、前記各イン
レットポート4は、対応する通風路7の前端部と連通す
るように、シェル10の前壁を貫通する透孔4aと、ラ
イナ本体141 の凹部16前端壁に設けられた切欠4b
(図4)とで構成される。また前記各第1アウトレット
ポート5は、対応する通風路7の中間部と連通するよう
に、シェル10及び外層142 の頂部をそれぞれ貫通す
る透孔5a,5bで構成される。さらに前記各第2アウ
トレットポート6は、対応する通風路7の後端部と連通
するように、ライナ本体141 の後面下部に形成された
溝で構成される。
【0012】左右のインレットポート4,4はこれをシ
ェル10に付設される共通1個のインレットシャッタ2
0で開閉し得るように、両者の間隔を比較的狭く設定さ
れる。したがって、両インレットポート4,4と連通す
る左右の通風路7,7の前端部間隔も上記と同様に狭く
設定されるが、両通風路7,7は、両インレットポート
4,4から後方へ遠ざかるに従い間隔を広げており、こ
れにより帽体1内の広い範囲に換気を生じさせるように
なっている。
【0013】両第1アウトレットポート5,5は、それ
ぞれ個別に作動するアウトレットシャッタ21,21で
開閉される。
【0014】各アウトレットシャッタ21は、図5ない
し図7に示すように、シェル10外面にビス22で固着
されるシャッタハウジング23と、このシャッタハウジ
ング23に摺動可能に支持されて第1アウトレットポー
ト5の外方開口端を開閉するシャッタ板24とからなっ
ている。シャッタハウジング23は全体的に扁平で流線
形をなしており、第2アウトレットポート5の上端が開
口する小室25と、この小室25を後方へ開放する流出
口26とが設けられている。この流出口26は後方へ向
って末広がり状になっている。またシャッタハウジング
23には、小室25から前方へ延びる案内溝27と、こ
の案内溝27に開口する長孔28とが設けられ、案内溝
27にシャッタ板24が、またこのシャッタ板24の前
端に連設されたノブ29が長孔28にそれぞれ摺動自在
に嵌合される。
【0015】シャッタ板24は左右一対の弾性爪24
a,24aを備えており、これら弾性爪24a,24a
と係合してシャッタ板24を前方の開き位置Aと後方の
閉じ位置Bとに交互に保持するための前後二対の突起2
7a,27a;27b,27bが案内溝27の左右側壁
に形成される。而して、シャッタ板24は、その開き位
置Aで第1アウトレットポート5を開き、閉じ位置Bで
同ポート5を閉じるようになっている。
【0016】次にこの実施例の作用について説明する。
【0017】例えば自動二輪車の操縦者が帽体1を装着
し、インレットシャッタ20及びアウトレットシャッタ
21,21を開けてインレットポート4,4及び第1ア
ウトレットポート5,5を開放した状態で車両を運転す
れば、走行風がインレットポート4に動圧を及ぼし、ま
た走行風が帽体1の外面を流れることにより、アウトレ
ットシャッタ21の流出口26及び第2アウトレットポ
ート6に負圧が発生し、流出口26に発生した負圧は小
室25を介して第1アウトレットポート5に作用する。
このような動圧及び負圧の作用により、インレットポー
ト4,4から第1及び第2アウトレットポート5,6に
向かって走行風が通風路7,7を流れる。
【0018】ところで、各通風路7を構成する凹溝1
7,18の周縁は、互いに重合する内層141 a及び外
層142 によって確実にシールされるので、通風路7に
流入した走行風は周囲にリークすることなく高速で通風
路7を通過することができる。
【0019】このような通風路7での走行風の流れによ
れば、図3に矢印で示すように、インレットポート4に
近い通気孔19では通風路7から衝撃吸収ライナ11内
へ走行風を導入し、他の通気孔19では該ライナ11の
温まった内気を通風路7へ吸上げるので、帽体1内部の
換気が行われる。
【0020】特に第1及び第2アウトレットポート5,
6は、帽体1の頂部と後方下端部に設けられているの
で、操縦者の姿勢変化により帽体1の前傾角度がどのよ
うに変化しても、第1及び第2アウトレットポート5,
6のいずれか一方には常に強い負圧を作用させることが
でき、したがって帽体1内部を常に効果的に換気するこ
とができる。
【0021】而して、帽体1内の換気の度合いは、イン
レットシャッタ20及びアウトレットシャッタ21,2
1のいずれか1個または2個を閉じたり、全部を閉じた
りしてきめ細く調節することができる。
【0022】車両の転倒事故等により、帽体1の外面頂
部に衝撃力が加わった場合には、衝撃吸収ライナ11に
おいて、低密度の内層141 aにより比較的小さい衝撃
エネルギを吸収し、高密度の外層142 により比較的大
きな衝撃エネルギを吸収することになるから、操縦者の
頭部への衝撃力の伝達を効果的に緩和させることができ
る。
【0023】上記実施例においては、本発明の要旨を逸
脱することなく、種々の設計変更が可能である。例え
ば、通風路7として内層141 a及び外層142 の対向
面の一方にのみ凹溝17または18を設けてもよい。ま
た第2アウトレットポート6にもこれを開閉するシャッ
タを設けてもよい。また、ジェット型等の他の形式のヘ
ルメットにも適用可能である。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、衝撃吸収
ライナの少なくとも一部を、シェル側の外層と、この外
層の内面に重合する内層とに分割し、これら内、外層の
対向面に通風路となる凹溝を形成するとともに、内層に
通気孔を設けたので、シェル及び衝撃吸収ライナの相対
向面間の隙間の存在に関係なく、溝状通風路の周縁を前
記内、外層の重合面によりシールすることができ、した
がって通風路に流入した走行風をリークさせることなく
高速で流通させ、内層の通気孔を通して帽体内の換気を
確実に行うことができる。また太陽熱による通風路の加
熱を外層により防ぐことができ、夏季でも爽快な換気状
態が得られる。
【0025】また、通風路に外気を導入するインレット
ポートを帽体の前部に設ける一方、通風路から内気を吸
出す第1及び第2アウトレットポートを帽体の頂部及び
後部にそれぞれ設けたので、車両の走行中、乗員の姿勢
変化により帽体の前傾角度が変化しても、両アウトレッ
トポートのいずれか一方には常に良好な負圧を作用さ
せ、通風路からの内気の吸出しを常に確実にし、換気を
効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の換気装置を備えた乗車用ヘルメットの
側面図。
【図2】図1の2−2線拡大断面図。
【図3】図2の3−3線断面図。
【図4】前記ヘルメットの衝撃吸収ライナの分解斜視
図。
【図5】図3の5部拡大図。
【図6】図5の6矢視図。
【図7】図5の7−7線断面図。
【符号の説明】
1 帽体 4 インレットポート 5 第1アウトレットポート 6 第2アウトレットポート 7 通風路 10 シェル 11 衝撃吸収ライナ 141 a 内層 142 外層 17,18 凹溝
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シェル(10)及びその内面に嵌合され
    る衝撃吸収ライナ(11)からなる帽体(1)の壁中に
    前後方向に延びる通風路(7)を形成し、この通風路
    (7)を介して帽体(1)内部の換気を行うようにした
    乗車用ヘルメットの換気装置において、 衝撃吸収ライナ(11)の少なくとも一部を、シェル
    (10)側の外層(14 2 )と、この外層(142 )の
    内面に重合する内層(141 a)とに分割し、これら
    内、外層(141 a,142 )の対向面に通風路(7)
    となる凹溝(17,18)を形成するとともに、通風路
    (7)を内層(141 a)内側に連通する複数の通気孔
    (19)を内層(141 a)に設け、通風路(7)に外
    気を導入するインレットポート(4)を帽体(1)前部
    に設ける一方、通風路(7)から内気を吸出す第1及び
    第2アウトレットポート(5,6)を帽体(1)の頂部
    及び後部にそれぞれ設けたことを特徴とする、乗車用ヘ
    ルメットの換気装置。
JP32703492A 1992-05-20 1992-12-07 乗車用ヘルメットの換気装置 Expired - Lifetime JPH06102844B2 (ja)

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AU32907/93A AU661758B2 (en) 1992-05-20 1993-02-09 Vehicle helmet
CA002089102A CA2089102C (en) 1992-05-20 1993-02-09 Ventilated vehicle helmet with modular duct forming lining
US08/015,847 US5345614A (en) 1992-05-20 1993-02-10 Vehicle helmet
KR1019930002199A KR950006855B1 (ko) 1992-05-20 1993-02-17 승차용 헬멧
AT93301186T ATE152327T1 (de) 1992-05-20 1993-02-18 Helm
DE69310264T DE69310264T2 (de) 1992-05-20 1993-02-18 Helm
EP93301186A EP0571065B1 (en) 1992-05-20 1993-02-18 Helmet

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Publications (2)

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JPH06184804A true JPH06184804A (ja) 1994-07-05
JPH06102844B2 JPH06102844B2 (ja) 1994-12-14

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JP32703492A Expired - Lifetime JPH06102844B2 (ja) 1992-05-20 1992-12-07 乗車用ヘルメットの換気装置

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990083835A (ko) * 1999-08-15 1999-12-06 한상관 통풍이 용이한 헬멧
US7413506B2 (en) * 2006-04-10 2008-08-19 Michio Arai Ventilated helmet
JP2009024300A (ja) * 2007-07-23 2009-02-05 Midori Anzen Co Ltd ヘルメット
US7748059B2 (en) 2007-10-04 2010-07-06 Michio Arai Helmet

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US7748059B2 (en) 2007-10-04 2010-07-06 Michio Arai Helmet

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