JPH06184279A - 導電性樹脂ペースト - Google Patents
導電性樹脂ペーストInfo
- Publication number
- JPH06184279A JPH06184279A JP33898892A JP33898892A JPH06184279A JP H06184279 A JPH06184279 A JP H06184279A JP 33898892 A JP33898892 A JP 33898892A JP 33898892 A JP33898892 A JP 33898892A JP H06184279 A JPH06184279 A JP H06184279A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin paste
- silver powder
- conductive resin
- paste
- bisphenol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 銀粉、常温で液状のエポキシ樹脂、1分子中
に2個のフェノール性水酸基を有する化合物を必須成分
とし、導電性樹脂ペースト中に、銀粉を60〜85重量
%、1分子中に2個のフェノール性水酸基を有する化合
物を0.1〜20重量%含有してなる導電性樹脂ペース
ト。 【効果】 ディスペンス時の作業性が良好である。硬化
物の弾性率が低く、また吸水率が低く、更に吸水後の接
着強度が高いため、銅フレームと大型チップの組合せ
で、フレームとチップの熱膨張率の差に基づくチップ歪
みが非常に小さいだけでなく、特に薄型パッケージで使
用しても半田リフロー時にクラックが発生しない。
に2個のフェノール性水酸基を有する化合物を必須成分
とし、導電性樹脂ペースト中に、銀粉を60〜85重量
%、1分子中に2個のフェノール性水酸基を有する化合
物を0.1〜20重量%含有してなる導電性樹脂ペース
ト。 【効果】 ディスペンス時の作業性が良好である。硬化
物の弾性率が低く、また吸水率が低く、更に吸水後の接
着強度が高いため、銅フレームと大型チップの組合せ
で、フレームとチップの熱膨張率の差に基づくチップ歪
みが非常に小さいだけでなく、特に薄型パッケージで使
用しても半田リフロー時にクラックが発生しない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はIC、LSI等の半導体
素子を金属フレーム等に接着する導電性樹脂ペーストに
関するものである。
素子を金属フレーム等に接着する導電性樹脂ペーストに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のエレクトロニクス業界の著しい発
展により、トランジスター、IC、LSI、超LSIと
半導体素子に於ける回路の集積度が急激に増大すると共
に、半導体製品の普及に伴い、大量生産の必要にせまら
れ、量産に於ける作業性の向上ならびにコストダウンが
重要な課題である。更に近年、IC等の集積度の増大に
伴い、チップが大型化してきていると共に、従来用いら
れてきた42合金リードフレームが高価なため、コスト
ダウンの目的から銅フレームが多く用いられるようにな
ってきた。
展により、トランジスター、IC、LSI、超LSIと
半導体素子に於ける回路の集積度が急激に増大すると共
に、半導体製品の普及に伴い、大量生産の必要にせまら
れ、量産に於ける作業性の向上ならびにコストダウンが
重要な課題である。更に近年、IC等の集積度の増大に
伴い、チップが大型化してきていると共に、従来用いら
れてきた42合金リードフレームが高価なため、コスト
ダウンの目的から銅フレームが多く用いられるようにな
ってきた。
【0003】ここで半導体素子の材料であるシリコン等
の熱膨張係数は3×10-6/℃で、42合金フレームの
線熱膨張係数は8×10-6/℃であるが、銅フレームの
線膨張係数は20×10-6/℃であり、42合金フレー
ムより大きくなるため、半導体素子とリードフレームの
接合後の冷却時における熱収縮の差が半導体素子/42
合金フレームの組合せの場合に比較し、半導体素子/銅
フレーム組合せの場合の方がはるかに大きくなる。それ
ゆえ大型チップ/銅フレームの組合せの場合には、半導
体素子とリードフレームの接合後チップのクラックや反
りが発生し、このことに起因する特性不良が問題となる
ため、マウント材料に応力吸収特性が要求される。これ
に対し、従来のエポキシ系樹脂ペーストのマウント材料
では、熱硬化性樹脂で三次元硬化するため、弾性率が高
く、大型チップと銅フレームとの熱膨張係数の差に基づ
く歪を吸収するには至らなかった。
の熱膨張係数は3×10-6/℃で、42合金フレームの
線熱膨張係数は8×10-6/℃であるが、銅フレームの
線膨張係数は20×10-6/℃であり、42合金フレー
ムより大きくなるため、半導体素子とリードフレームの
接合後の冷却時における熱収縮の差が半導体素子/42
合金フレームの組合せの場合に比較し、半導体素子/銅
フレーム組合せの場合の方がはるかに大きくなる。それ
ゆえ大型チップ/銅フレームの組合せの場合には、半導
体素子とリードフレームの接合後チップのクラックや反
りが発生し、このことに起因する特性不良が問題となる
ため、マウント材料に応力吸収特性が要求される。これ
に対し、従来のエポキシ系樹脂ペーストのマウント材料
では、熱硬化性樹脂で三次元硬化するため、弾性率が高
く、大型チップと銅フレームとの熱膨張係数の差に基づ
く歪を吸収するには至らなかった。
【0004】一方線状高分子タイプのポリイミド樹脂ペ
ーストではエポキシ樹脂ペーストに比べ、硬化物の弾性
率が低く、チップの反りは改良される。しかしポリイミ
ド樹脂をマウント用樹脂として用いる場合には塗布作業
性の点からN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメ
チルホルムアミド等の多量の極性溶剤に溶解して粘度を
低くしなければならない。このときの溶剤量はマウント
用樹脂ペースト中の30重量%にもなり、チップと金属
フレームとの接着に用いた場合、硬化加熱時の溶剤の抜
け跡として硬化物中にボイドが生成し接着強度、熱伝導
性及び導電性の低下の原因となり、信頼性の点から好ま
しくない。また半導体製品の実装方法に関しても従来の
挿入法から表面実装法に移行し、かつ高密度実装を目的
としパッケージサイズも小型化・薄型化が図られてい
る。このため実装時の熱ストレスは急激に大きくなって
おり、半導体封止材料だけでなく、マウント材料にも耐
リフロー性が要求される。マウント材料の耐リフロー性
は、リフロー時のストレスを吸収するために、リフロー
温度付近で低弾性率であると共に、リフローの前処理段
階での吸水率が小さく、かつ吸水後でも充分な接着力を
示すことが必要であるが、従来のマウント材料ではエポ
キシ樹脂ペースト及びポリイミド樹脂ペーストを含め
て、これらの特性を満足するものはなかった。
ーストではエポキシ樹脂ペーストに比べ、硬化物の弾性
率が低く、チップの反りは改良される。しかしポリイミ
ド樹脂をマウント用樹脂として用いる場合には塗布作業
性の点からN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメ
チルホルムアミド等の多量の極性溶剤に溶解して粘度を
低くしなければならない。このときの溶剤量はマウント
用樹脂ペースト中の30重量%にもなり、チップと金属
フレームとの接着に用いた場合、硬化加熱時の溶剤の抜
け跡として硬化物中にボイドが生成し接着強度、熱伝導
性及び導電性の低下の原因となり、信頼性の点から好ま
しくない。また半導体製品の実装方法に関しても従来の
挿入法から表面実装法に移行し、かつ高密度実装を目的
としパッケージサイズも小型化・薄型化が図られてい
る。このため実装時の熱ストレスは急激に大きくなって
おり、半導体封止材料だけでなく、マウント材料にも耐
リフロー性が要求される。マウント材料の耐リフロー性
は、リフロー時のストレスを吸収するために、リフロー
温度付近で低弾性率であると共に、リフローの前処理段
階での吸水率が小さく、かつ吸水後でも充分な接着力を
示すことが必要であるが、従来のマウント材料ではエポ
キシ樹脂ペースト及びポリイミド樹脂ペーストを含め
て、これらの特性を満足するものはなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ディスペン
サー塗布時の作業性に優れ、IC等の大型チップと銅フ
レームとの組合せでもチップクラックやチップの反りに
よるIC等の特性不良が生じず、かつ薄型パッケージで
のリフロークラックが発生しない高信頼性の導電性樹脂
ペーストを提供することにある。
サー塗布時の作業性に優れ、IC等の大型チップと銅フ
レームとの組合せでもチップクラックやチップの反りに
よるIC等の特性不良が生じず、かつ薄型パッケージで
のリフロークラックが発生しない高信頼性の導電性樹脂
ペーストを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)銀粉、
(B)常温で液状のエポキシ樹脂、(C)1分子中に2
個のフェノール性水酸基を有する化合物を必須成分と
し、導電性樹脂ペースト中に(A)銀粉を60〜85重
量%、(C)1分子中に2個のフェノール性水酸基を有
する化合物を0.1〜20重量%含有してなる導電性樹
脂ペーストで、塗布作業性が良好で、かつ硬化物の架橋
密度が低いため、弾性率が低く、IC等の大型チップと
銅フレームの組合せでも熱膨張率の差による歪みを吸収
し、応力緩和特性に優れるものである。更に硬化物はガ
ラス転移温度が低いため高温での弾性率が低く、かつ硬
化物の自由体積が小さくなるため、吸水率が低く、しか
も吸水による接着強度の低下の小さい耐リフロークラッ
クに優れるものである。
(B)常温で液状のエポキシ樹脂、(C)1分子中に2
個のフェノール性水酸基を有する化合物を必須成分と
し、導電性樹脂ペースト中に(A)銀粉を60〜85重
量%、(C)1分子中に2個のフェノール性水酸基を有
する化合物を0.1〜20重量%含有してなる導電性樹
脂ペーストで、塗布作業性が良好で、かつ硬化物の架橋
密度が低いため、弾性率が低く、IC等の大型チップと
銅フレームの組合せでも熱膨張率の差による歪みを吸収
し、応力緩和特性に優れるものである。更に硬化物はガ
ラス転移温度が低いため高温での弾性率が低く、かつ硬
化物の自由体積が小さくなるため、吸水率が低く、しか
も吸水による接着強度の低下の小さい耐リフロークラッ
クに優れるものである。
【0007】本発明に用いるエポキシ樹脂は、常温で液
状のものに限定してあるが、常温で液状のものでないと
樹脂ペーストの作業性の調整のため多量の溶剤を必要と
する。多量の溶剤は、硬化後のボイド発生の原因とな
り、硬化物の接着強度、熱伝導性ならびに電気伝導性を
低下させてしまうので好ましくない。本発明に用いるエ
ポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、フェノールノボラック類等とエピクロルヒ
ドリンとの反応で得られるポリグリシジルエーテルで常
温で液状のもの、ブタンジオールジグリシジルエーテ
ル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル等の
脂肪族エポキシ、ジグリシジルヒダントイン等の複素環
式エポキシ、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシク
ロペンタジエンジオキシド、アリサイクリックエポキシ
−アジペイトのような脂環式エポキシ、更にはn−ブチ
ルグリシジルエ−テル、バーサティック酸グリシジルエ
ステル、スチレンオキサイド、エチルヘキシルグリシジ
ルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグ
リシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテル
のような通常エポキシ樹脂の希釈剤として用いられるも
のがある。これらは単独でも混合して用いてもよい。
状のものに限定してあるが、常温で液状のものでないと
樹脂ペーストの作業性の調整のため多量の溶剤を必要と
する。多量の溶剤は、硬化後のボイド発生の原因とな
り、硬化物の接着強度、熱伝導性ならびに電気伝導性を
低下させてしまうので好ましくない。本発明に用いるエ
ポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、フェノールノボラック類等とエピクロルヒ
ドリンとの反応で得られるポリグリシジルエーテルで常
温で液状のもの、ブタンジオールジグリシジルエーテ
ル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル等の
脂肪族エポキシ、ジグリシジルヒダントイン等の複素環
式エポキシ、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシク
ロペンタジエンジオキシド、アリサイクリックエポキシ
−アジペイトのような脂環式エポキシ、更にはn−ブチ
ルグリシジルエ−テル、バーサティック酸グリシジルエ
ステル、スチレンオキサイド、エチルヘキシルグリシジ
ルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグ
リシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテル
のような通常エポキシ樹脂の希釈剤として用いられるも
のがある。これらは単独でも混合して用いてもよい。
【0008】本発明に用いる硬化剤は、1分子中に2個
のフェノール性水酸基を有する化合物であり、樹脂ペー
スト中に0.1〜20重量%含有される。1分子中に3
個以上のフェノール性水酸基を有する化合物では、硬化
物の架橋密度が高くなるため、弾性率が高くなり、応力
緩和特性が低下すると共に、硬化物中の自由体積が大き
くなるため、吸水性が大きくなって好ましくない。又樹
脂ペースト中に0.1重量%未満の場合には、要求する
性能が望めず、20重量%を越えるとエポキシ樹脂のエ
ポキシ基よりフェノール性水酸基の数が多くなるため、
硬化後過剰のフェノール性水酸基が未反応で残存し、硬
化物の吸水率が大きくなったり、あるいは硬化後も充分
な架橋構造とならず、熱時の接着強度が極端に低くなる
ため好ましくない。
のフェノール性水酸基を有する化合物であり、樹脂ペー
スト中に0.1〜20重量%含有される。1分子中に3
個以上のフェノール性水酸基を有する化合物では、硬化
物の架橋密度が高くなるため、弾性率が高くなり、応力
緩和特性が低下すると共に、硬化物中の自由体積が大き
くなるため、吸水性が大きくなって好ましくない。又樹
脂ペースト中に0.1重量%未満の場合には、要求する
性能が望めず、20重量%を越えるとエポキシ樹脂のエ
ポキシ基よりフェノール性水酸基の数が多くなるため、
硬化後過剰のフェノール性水酸基が未反応で残存し、硬
化物の吸水率が大きくなったり、あるいは硬化後も充分
な架橋構造とならず、熱時の接着強度が極端に低くなる
ため好ましくない。
【0009】1分子中に2個のフェノール性水酸基を有
する化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルF、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノール
A、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビス
フェノールS、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒ
ドロキシベンゾフェノン、o−ヒドロキシフェノール、
m−ヒドロキシフェノール、p−ヒドロキシフェノー
ル、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、エチリ
デンビスフェノール、メチルエチリデンビス(メチルフ
ェノール)、α−メチルベンジリデンビスフェノール、
シクロヘキシリデンビスフェノール等が挙げられ、これ
らは単独でも混合して用いてもよい。
する化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルF、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノール
A、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビス
フェノールS、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒ
ドロキシベンゾフェノン、o−ヒドロキシフェノール、
m−ヒドロキシフェノール、p−ヒドロキシフェノー
ル、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、エチリ
デンビスフェノール、メチルエチリデンビス(メチルフ
ェノール)、α−メチルベンジリデンビスフェノール、
シクロヘキシリデンビスフェノール等が挙げられ、これ
らは単独でも混合して用いてもよい。
【0010】又必要に応じてアミン化合物等の他の硬化
剤と併用してもよく、更に第3級アミン、イミダゾー
ル、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスフィ
ンテトラフェニルボレート等といった、一般にエポキシ
樹脂とフェノール系硬化剤の促進剤として知られている
化合物を添加することもできる。
剤と併用してもよく、更に第3級アミン、イミダゾー
ル、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスフィ
ンテトラフェニルボレート等といった、一般にエポキシ
樹脂とフェノール系硬化剤の促進剤として知られている
化合物を添加することもできる。
【0011】本発明で用いる銀粉は、銀粉に含まれるナ
トリウムイオン、塩素イオン等の不純物がプレッシャー
クッカー125℃、20時間の熱水抽出で20ppm以
下であることが好ましい。又銀粉の形状としては、フレ
ーク状、樹脂状、球状等が用いられる。目標とするペー
スト粘度により、使用する銀粉の粒径は異なるが、通常
平均粒径は2〜10μmで、ペースト塗布時のニードル
詰まりを防止するため、最大粒径は50μm以下が好ま
しい。又比較的粗い銀粉と細かい銀粉とを混合して用い
ることもでき、形状についても各種のものを適宜混合し
てもよい。銀粉は、樹脂ペースト中に60〜85重量%
含有されることが好ましい。銀粉量が60重量%未満だ
と硬化物の電気伝導性が低下し、85重量%を越えると
樹脂ペーストの粘度が高くなり過ぎ作業性の面で好まし
くない。本発明においては、必要に応じて可撓性付与
剤、消泡剤、カップリング剤等の添加剤を用いることも
できる。本発明の製造方法は、例えば各成分を予備混合
した後、三本ロールを用いて混練し、混練後真空下脱泡
し樹脂ペーストを得ること等である。
トリウムイオン、塩素イオン等の不純物がプレッシャー
クッカー125℃、20時間の熱水抽出で20ppm以
下であることが好ましい。又銀粉の形状としては、フレ
ーク状、樹脂状、球状等が用いられる。目標とするペー
スト粘度により、使用する銀粉の粒径は異なるが、通常
平均粒径は2〜10μmで、ペースト塗布時のニードル
詰まりを防止するため、最大粒径は50μm以下が好ま
しい。又比較的粗い銀粉と細かい銀粉とを混合して用い
ることもでき、形状についても各種のものを適宜混合し
てもよい。銀粉は、樹脂ペースト中に60〜85重量%
含有されることが好ましい。銀粉量が60重量%未満だ
と硬化物の電気伝導性が低下し、85重量%を越えると
樹脂ペーストの粘度が高くなり過ぎ作業性の面で好まし
くない。本発明においては、必要に応じて可撓性付与
剤、消泡剤、カップリング剤等の添加剤を用いることも
できる。本発明の製造方法は、例えば各成分を予備混合
した後、三本ロールを用いて混練し、混練後真空下脱泡
し樹脂ペーストを得ること等である。
【0012】以下本発明を実施例で具体的に説明する。
実施例1〜4 粒径1〜30μmで、平均粒径3μmのフレーク状銀粉
と、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応に
より得られるジグリシジルエーテルビスフェノールA
(エポキシ当量180、常温で液状)、クレジルグリシ
ジルエーテル(エポキシ当量185)、ビスフェノール
A(水酸基当量114、融点155〜158℃)、ジシ
アンジアミド、ジアザビシクロウンデセンを表1に示す
割合で配合し、三本ロールで混練して導電性樹脂ペース
トを得た。この導電性樹脂ペーストを真空チャンバーに
て、2mmHgで30分間脱泡した後、以下の方法で各
種性能を評価した。評価結果を表1に示す。
と、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応に
より得られるジグリシジルエーテルビスフェノールA
(エポキシ当量180、常温で液状)、クレジルグリシ
ジルエーテル(エポキシ当量185)、ビスフェノール
A(水酸基当量114、融点155〜158℃)、ジシ
アンジアミド、ジアザビシクロウンデセンを表1に示す
割合で配合し、三本ロールで混練して導電性樹脂ペース
トを得た。この導電性樹脂ペーストを真空チャンバーに
て、2mmHgで30分間脱泡した後、以下の方法で各
種性能を評価した。評価結果を表1に示す。
【0013】評価方法 粘度:(株)東京計器社製のE型回転粘度計(3度コー
ン)を用い、25℃、2.5rpmにおける粘度を測
定。 ペーストのたれ:内径0.6mmφのニードルをつけた
シリンジにペーストを5cc入れ、ニードルを下にして
試験管立てに垂直に立て、30分後ニードルの先端より
たれたペーストの重量を測定。 糸ひき性:導電性樹脂ペーストの中へ直径1mmφのピ
ンを深さ5mmまで入れ、それを300mm/分の速度
で引き上げ、ペーストが切れた時の高さを測定。 体積
抵抗率:スライドガラス上にペーストを幅4mm、厚さ
30μmに塗布し、200℃オーブン中で1時間硬化し
た後、硬化物の体積抵抗率を測定。 弾性率:テフロンシート上にペーストを幅10mm、長
さ約150mm、厚さ100μmに塗布し、200℃の
オーブン中で1時間硬化した後、引張り試験機で試験長
100mm、引張り速度1mm/minにて弾性率を測
定。 吸水率:テフロンシート上にペーストを50×50×
0.1mmtになるように塗布し、200℃オーブン中
で1時間硬化した後、85℃、85%、72時間吸水処
理を行い、処理前後の重量より吸水率を測定。
ン)を用い、25℃、2.5rpmにおける粘度を測
定。 ペーストのたれ:内径0.6mmφのニードルをつけた
シリンジにペーストを5cc入れ、ニードルを下にして
試験管立てに垂直に立て、30分後ニードルの先端より
たれたペーストの重量を測定。 糸ひき性:導電性樹脂ペーストの中へ直径1mmφのピ
ンを深さ5mmまで入れ、それを300mm/分の速度
で引き上げ、ペーストが切れた時の高さを測定。 体積
抵抗率:スライドガラス上にペーストを幅4mm、厚さ
30μmに塗布し、200℃オーブン中で1時間硬化し
た後、硬化物の体積抵抗率を測定。 弾性率:テフロンシート上にペーストを幅10mm、長
さ約150mm、厚さ100μmに塗布し、200℃の
オーブン中で1時間硬化した後、引張り試験機で試験長
100mm、引張り速度1mm/minにて弾性率を測
定。 吸水率:テフロンシート上にペーストを50×50×
0.1mmtになるように塗布し、200℃オーブン中
で1時間硬化した後、85℃、85%、72時間吸水処
理を行い、処理前後の重量より吸水率を測定。
【0014】接着強度:5×5mmのシリコンチップを
ペーストを用いて銅フレーム上にマウントし、200℃
オーブン中で1時間硬化した。硬化後プッシュプルゲー
ジを用い、240℃での熱時接着強度を測定。又硬化後
のサンプルを85℃、85%、72時間吸水処理し、2
40℃での熱時接着強度を測定。 耐パッケージクラック:シリカフィラーを約78重量%
含有するビフェノール型エポキシ化合物/フェノールノ
ボラック系の封止材料を用い、下記の条件で成形したパ
ッケージを85℃、85%、168時間吸水処理した
後、IRリフロー(240℃、10秒)にかけ、断面観
察により内部クラックの数を測定し、耐パッケージクラ
ック性の指標とした。 ・パッケージ:80QFP(14×20×2mmt) ・チップサイズ:7.5×7.5mm(アルミ配線の
み) ・リードフレーム:42合金 ・成形:175℃、2分 ・ポストモールドキュア:175℃、4時間
ペーストを用いて銅フレーム上にマウントし、200℃
オーブン中で1時間硬化した。硬化後プッシュプルゲー
ジを用い、240℃での熱時接着強度を測定。又硬化後
のサンプルを85℃、85%、72時間吸水処理し、2
40℃での熱時接着強度を測定。 耐パッケージクラック:シリカフィラーを約78重量%
含有するビフェノール型エポキシ化合物/フェノールノ
ボラック系の封止材料を用い、下記の条件で成形したパ
ッケージを85℃、85%、168時間吸水処理した
後、IRリフロー(240℃、10秒)にかけ、断面観
察により内部クラックの数を測定し、耐パッケージクラ
ック性の指標とした。 ・パッケージ:80QFP(14×20×2mmt) ・チップサイズ:7.5×7.5mm(アルミ配線の
み) ・リードフレーム:42合金 ・成形:175℃、2分 ・ポストモールドキュア:175℃、4時間
【0015】実施例5 ジシアンジアミドの代わりに、2−フェニル−4−メチ
ルイミダゾールを用いた他は、実施例1〜4と同様にし
て導電性樹脂ペーストを作製し、評価した。 実施例6 ジシアンジアミドの代わりに、トリフェニルホスフィン
を用いた他は、実施例1〜4と同様にして導電性樹脂ペ
ーストを作製し、評価した。 実施例7 用いる硬化剤としてビスフェノールF(水酸基当量10
0、融点115〜120℃)を使用した他は、実施例1
〜4と同様にして導電性樹脂ペーストを作製し評価し
た。 実施例8 用いる硬化剤としてビフェノ−ル(水酸基当量93、融
点281℃)を使用した他は、実施例1〜4と同様にし
て導電性樹脂ペーストを作製し評価した。実施例5〜8
の評価結果を表1に示す。
ルイミダゾールを用いた他は、実施例1〜4と同様にし
て導電性樹脂ペーストを作製し、評価した。 実施例6 ジシアンジアミドの代わりに、トリフェニルホスフィン
を用いた他は、実施例1〜4と同様にして導電性樹脂ペ
ーストを作製し、評価した。 実施例7 用いる硬化剤としてビスフェノールF(水酸基当量10
0、融点115〜120℃)を使用した他は、実施例1
〜4と同様にして導電性樹脂ペーストを作製し評価し
た。 実施例8 用いる硬化剤としてビフェノ−ル(水酸基当量93、融
点281℃)を使用した他は、実施例1〜4と同様にし
て導電性樹脂ペーストを作製し評価した。実施例5〜8
の評価結果を表1に示す。
【0016】比較例1〜5 表1に示す配合割合で実施例と全く同様にして樹脂ペー
ストを得た。比較例5の硬化剤はフェノールノボラック
(水酸基当量104)を用いた。評価結果を表2示す。
ストを得た。比較例5の硬化剤はフェノールノボラック
(水酸基当量104)を用いた。評価結果を表2示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明によると、ディスペンス塗布時の
作業性が良好で、又硬化物の弾性率が低く、銅、42合
金等の金属フレーム、セラミック基板、ガラスエポキシ
等の有機基板へのIC等の半導体素子の接着に用いるこ
とができる。特に銅フレームとシリコンチップの熱膨張
率の差に基づくIC等の特性不良を防ぐことができ、更
には硬化物の吸水率が低く、吸水後の接着強度が高いた
め、薄型パッケージに使用してもリフロークラックが発
生しない、従来になかった高信頼性のマウント用導電性
樹脂ペーストである。
作業性が良好で、又硬化物の弾性率が低く、銅、42合
金等の金属フレーム、セラミック基板、ガラスエポキシ
等の有機基板へのIC等の半導体素子の接着に用いるこ
とができる。特に銅フレームとシリコンチップの熱膨張
率の差に基づくIC等の特性不良を防ぐことができ、更
には硬化物の吸水率が低く、吸水後の接着強度が高いた
め、薄型パッケージに使用してもリフロークラックが発
生しない、従来になかった高信頼性のマウント用導電性
樹脂ペーストである。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)銀粉、(B)常温で液状のエポキシ
樹脂、(C)1分子中に2個のフェノール性水酸基を有
する化合物を必須成分とし、導電性樹脂ペースト中に、
(A)銀粉を60〜85重量%、(C)1分子中に2個
のフェノール性水酸基を有する化合物を0.1〜20重
量%含有してなることを特徴とする導電性樹脂ペース
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33898892A JPH06184279A (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 導電性樹脂ペースト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33898892A JPH06184279A (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 導電性樹脂ペースト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06184279A true JPH06184279A (ja) | 1994-07-05 |
Family
ID=18323213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33898892A Pending JPH06184279A (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 導電性樹脂ペースト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06184279A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1192739A (ja) * | 1997-09-18 | 1999-04-06 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 導電性樹脂ペースト及びこれを用いて製造された半導体装置 |
US5929141A (en) * | 1996-06-18 | 1999-07-27 | Raytheon Company | Adhesive of epoxy resin, amine-terminated ban and conductive filler |
CN112071466A (zh) * | 2020-08-12 | 2020-12-11 | 江苏国瓷泓源光电科技有限公司 | 适于陶瓷滤波器喷涂的银浆料及其制备、喷涂成膜方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03145143A (ja) * | 1989-10-31 | 1991-06-20 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体用導電性樹脂ペースト |
JPH04303937A (ja) * | 1991-03-29 | 1992-10-27 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体用導電性樹脂ペースト |
JPH05342910A (ja) * | 1992-06-11 | 1993-12-24 | Toshiba Chem Corp | 導電性ペースト |
-
1992
- 1992-12-18 JP JP33898892A patent/JPH06184279A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112071466A (zh) * | 2020-08-12 | 2020-12-11 | 江苏国瓷泓源光电科技有限公司 | 适于陶瓷滤波器喷涂的银浆料及其制备、喷涂成膜方法 |
CN112071466B (zh) * | 2020-08-12 | 2022-03-18 | 江苏国瓷泓源光电科技有限公司 | 适于陶瓷滤波器喷涂的银浆料及其制备、喷涂成膜方法 |
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