JPH06184091A - 光学活性メチオニンアミドの調製法 - Google Patents

光学活性メチオニンアミドの調製法

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JPH06184091A
JPH06184091A JP5192976A JP19297693A JPH06184091A JP H06184091 A JPH06184091 A JP H06184091A JP 5192976 A JP5192976 A JP 5192976A JP 19297693 A JP19297693 A JP 19297693A JP H06184091 A JPH06184091 A JP H06184091A
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Wilhelmus H J Boesten
フベルタス ジョゼフ ボーステン ウィルヘルムス
Quirinus B Broxterman
ベルナルダス ブロックステルマン クリナス
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    • C07C319/26Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C319/28Separation; Purification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07C323/00Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups
    • C07C323/50Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and carboxyl groups bound to the same carbon skeleton
    • C07C323/51Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and carboxyl groups bound to the same carbon skeleton having the sulfur atoms of the thio groups bound to acyclic carbon atoms of the carbon skeleton
    • C07C323/60Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and carboxyl groups bound to the same carbon skeleton having the sulfur atoms of the thio groups bound to acyclic carbon atoms of the carbon skeleton with the carbon atom of at least one of the carboxyl groups bound to nitrogen atoms

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 得られたメチオニンアミドの鏡像体過剰を減
少させることなく、かつメチオニンアミド/マンデル酸
塩が良好な濾過性及び加工性を有する光学活性メチオニ
ンアミドの調製法を提供する。 【構成】 D‐及びL‐メチオニンアミド又はそれらの
シッフ塩基の混合物が少なくとも部分的に、任意的にメ
チオニンアミドの量に対して0.5〜4当量のアルデヒ
ドの存在下に、及び水の存在下に、有機溶剤の存在下
に、D‐及びL‐メチオニンアミド又はそれらのシッフ
塩基の混合物中に存在するD‐又はL‐メチオニンアミ
ドの夫々又はそれらのシッフ塩基の量に対して夫々1.
2当量より少ないL‐又はD‐マンデル酸の使用によ
り、メチオニンアミドとマンデル酸の塩に転換され、該
塩のジアステレオマーの一つから実質的に成る部分が得
られた反応混合物から分離され、かつその塩は光学活性
メチオニンアミドに転換される光学活性メチオニンアミ
ドの調製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学活性メチオニンア
ミドの調製法に関し、水及び有機溶剤の存在下に、光学
活性カルボン酸を使用して、D‐及びL‐メチオニンア
ミドのシッフ塩基の混合物が少なくとも部分的に、メチ
オニンアミドとカルボン酸の塩に転換され、該塩のジア
ステレオマーの一つから実質的になる部分が得られた反
応混合物から分離され、そしてその塩は、それ自体公知
の方法で光学活性メチオニンアミドに転換される調製法
に関する。
【0002】
【従来の技術】そのような方法は欧州特許出願公開第44
2584号公報から公知であり、それは光学活性カルボン酸
の助けによるアミノ酸アミドの不整変換を記述してい
る。2‐ピロリドン‐5‐カルボン酸の助けによるメチ
オニンアミドの不整変換が例として挙げられている。
【0003】光学活性メチオニンアミドは大きな鏡像体
過剰(enantiometric excess、光学純度) で得られるけ
れども、記述されたメチオニンアミドの分割は多数の実
施上の欠点を含んでいる。特に、中間体として形成され
るメチオニンアミドと2‐ピロリドン‐5‐カルボン酸
の塩の結晶性が比較的乏しく、その結果一般的に濾過性
及び加工性が比較的乏しい。更に、2‐ピロリドン‐5
‐カルボン酸は容易には回収し得ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、得ら
れたメチオニンアミドの鏡像体過剰を減少させることな
しに上記の実施上の欠点を除去することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】これは、D‐及びL‐メ
チオニンアミドのシッフ塩基の混合物中に存在する、そ
れぞれD‐又はL‐メチオニンアミドのシッフ塩基の量
に対して1.2当量より少ない量で光学活性カルボン酸
としてL‐又はD‐マンデル酸を使用することにより、
及びまたマンデル酸の量に対して少なくとも等モルであ
る水の量を使用することにより本発明に従って達成され
る。
【0006】ジアステレオマーメチオニンアミド/マン
デル酸塩の結晶性は、対応するメチオニンアミド‐2‐
ピロリドン‐5‐カルボン酸塩のそれより良好であるこ
とが見い出された。これは、メチオニンアミド/マンデ
ル酸塩が一般により良好な濾過性及び加工性を有するこ
とを意味する。しかし、また欧州特許出願公開第442584
号公報に開示された方法が、光学活性カルボン酸として
のL‐又はD‐マンデル酸及びアミノ酸アミドとしての
L‐及びD‐メチオニンアミドのラセミ混合物を使用し
て行われ、光学活性カルボン酸及びアミノ酸アミドが欧
州特許出願公開第442584号公報に従って事実上等モル量
で使用されるとき、L‐及びD‐メチオニンアミドを分
離することは不可能であることが判った。しかし、本出
願人は、D‐及びL‐メチオニンアミドの両者のシッフ
塩基の全量に対してL‐又はD‐マンデル酸の等モル量
より少ない量、即ちD‐及びL‐メチオニンアミドのシ
ッフ塩基の混合物中に存在する、夫々D‐又はL‐メチ
オニンアミドのシッフ塩基の量に対してL‐又はD‐マ
ンデル酸の1.2当量より少ない量を使用するとき、L
‐及びD‐メチオニンアミドを分離することが可能であ
ることが判った。
【0007】D‐及びL‐メチオニンアミドのシッフ塩
基の混合物中に存在する、夫々D‐又はL‐メチオニン
アミドのシッフ塩基の量に対して、夫々L‐又はD‐マ
ンデル酸の0.8〜1.1当量を使用することが好まし
い。より低いマンデル酸/メチオニンアミド比はより低
い転換率という欠点を示し、一方より高い比は生成物に
おいて得られる鏡像体過剰に影響する。本発明の方法
で、95%より大きい、特に98%より大きい、更に特
に99%より大きいの鏡像体過剰が得られる。
【0008】L‐及びD‐メチオニンアミドのシッフ塩
基の混合物に代って、勿論L‐及びD‐メチオニンアミ
ドの混合物とアルデヒドを使用することもまた可能であ
り、その場合、メチオニンアミドのシッフ塩基は平衡反
応でその場で形成されると考えられる。形成されたシッ
フ塩基の量に対して水の1当量がシッフ塩基の形成にお
いて放出されるという事実から見て、追加の水がこの場
合に反応混合物に添加される必要はない。
【0009】L‐及びD‐メチオニンアミド又はそれら
のシッフ塩基の混合物は、二つの鏡像体のラセミ混合物
であってよく、又は二つの鏡像体の任意の他の割合であ
ってよい。
【0010】実際に、L‐及びD‐メチオニンアミドの
ラセミ体又は事実上ラセミ状の混合物、例えば20%よ
り小さい鏡像体過剰値を持つD‐及びL‐メチオニンア
ミドの混合物が通常使用されるであろう。
【0011】光学活性マンデル酸として、通常95%よ
り大きい、好ましくは98%より大きい、特に99%よ
り大きい鏡像体過剰値を持つ光学活性マンデル酸が使用
される。
【0012】また本発明は、中間体として得られるマン
デル酸とメチオニンアミドの新しいジアステレオマーL
D及びDL塩に関する。
【0013】本発明の方法において使用されてよいアル
デヒドの例は、芳香族アルデヒド例えばベンズアルデヒ
ド、アニスアルデヒド、オルト‐、パラ‐又はメタ‐ニ
トロベンズアルデヒド、オルト‐、パラ‐又はメタ‐ク
ロロベンズアルデヒド、あるいは脂肪族アルデヒド例え
ばイソブチルアルデヒド又はイソバレルアルデヒドであ
る。好ましくは、ベンズアルデヒドが使用される。加え
られるアルデヒドの量は、メチオニンアミドの量に対し
て0.5〜4.0当量、好ましくは1〜2当量である。
【0014】本発明の方法のための有機溶剤の適当な例
は、塩素化炭化水素例えばジクロルメタン、ジクロルエ
タン及びクロロホルム、芳香族炭化水素例えばトルエ
ン、キシレン及びベンゼン、エーテル例えばメチルター
シャリー‐ブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン及びアニソール、エステル例えば酢酸ブチル及び
酢酸エチル、ケトン例えばアセトン、ブタノン及びメチ
ルイソブチルケトン、カルボン酸、アルデヒド又は該物
質の混合物である。溶媒は、それがメチオニンアミド、
光学活性マンデル酸又はアルデヒドと不可逆的化学反応
を起さないように選ばれなければならない。好ましくは
水と混和しない非極性溶媒と極性溶媒例えばメタノール
又はエタノールのような低級アルコールの少量の混合物
が溶媒として使用される。そのような混合物の適当な例
は、メチルターシャリー‐ブチルエーテル(MTBE)
とメタノール、トルエンとメタノール、及びメチルイソ
ブチルケトン(MIBK)とメタノールである。
【0015】本発明の方法が実施される圧力は決定的で
はなく、それは例えば0.01〜1MPaである。好ま
しくは本方法は大気圧で実施される。温度は広い範囲内
で変化してよく、通常それは20℃と90℃の間であ
る。本発明の方法が実施される最適温度は、一方ではよ
り高温でのより高い反応速度の利点、また他方ではより
低温でのジアステレオマー塩のより低い溶解性の利点を
比較考量することに一部依存する。反応時間は、通常
0.1〜8時間であり、好ましくは0.1〜2時間であ
る。
【0016】反応の終了時点でのジアステレオマー塩の
スラリー濃度は、通常約5〜30重量%であり、好まし
くは10〜20重量%である。
【0017】光学活性メチオニンアミドは、水及び鉱酸
例えば塩酸、硫酸、硝酸又はりん酸の事実上等モル量の
混合物中に塩を溶解し、そして抽出剤の助けにより光学
活性マンデル酸を抽出することにより、分離されたジア
ステレオマー塩から得られることができる。適当な抽出
剤は、例えばメチルターシャリー‐ブチルエーテル、メ
チルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル又はア
ミルアルコールのようなエーテル、アルコール、ケトン
又はエステルである。
【0018】得られた光学活性メチオニンアミドは、公
知の方法により例えば希釈された鉱酸例えば塩酸、硫
酸、硝酸又はりん酸の過剰量による加水分解を経て対応
するアミノ酸に転換され得る。加水分解は、好ましくは
60〜100℃で、特に85〜95℃で実施される。光
学活性メチオニンは、例えば輸液中で使用される。
【0019】反応混合物のジアステレオマー塩は、通常
加水分解及び更に処理される前に分離される。
【0020】D‐及びL‐メチオニンアミドの混合物
は、それ自体公知の方法で得られることができる。好ま
しくは、本発明の方法は、英国特許第1548032 号公報に
記述されているように、有機溶剤中でD、L‐メチオニ
ンニトリルをアルデヒド又はケトン例えばベンズアルデ
ヒドの少なくとも1当量、及び塩基好ましくは強塩基と
反応することによってD、L‐メチオニンアミドのシッ
フ塩基が調製される方法と結合して使用される。これら
の条件下で、メチオニンアミドのシッフ塩基のラセミ化
が起ることが判っている。それゆえに、本発明の方法の
特に適当な実施態様は、ジアステレオマーメチオニンア
ミド/マンデル酸塩の結晶化及び濾過そして例えば塩基
性水抽出による残余の光学活性マンデル酸の除去後に得
られた、残留のメチオニンアミドシッフ塩基を含む濾液
をD、L‐メチオニンアミドの調製反応に戻すことによ
り得られる。更に、得られた光学活性マンデル酸は再利
用し得る。追加される利点は、マンデル酸の光学的純度
が連続するサイクルにおいて徐々に上昇することであ
る。L‐又はD‐マンデル酸の等モルより少ない量の使
用の結果として、本発明の反応中のメチオニンアミド/
マンデル酸塩の形成におけるメチオニンアミド又はその
シッフ塩基の量に対する比較的低い転換率は、この方法
で完全に補われる。
【0021】本発明は、次の実施例に限定されることな
く、それらと関連して更に説明される。
【0022】
【実施例】各実施例は、窒素雰囲気中で実施される。得
られた生成物を分析するために使用された方法は薄層ク
ロマトグラフィーであり、次のものがそのために使用さ
れる: メルク(Merck)60 F 254シリカゲルが、
薄層クロマトグラフィー(tlc)の担体として使用さ
れる。tlc検出法は、紫外線(短波)及びニンヒドリ
ンである。三つのtlc溶出液及びそれらが使用される
体積比は: A CHCl3 (60)−CH3 OH(45)−NH4
OH(20)(25重量%) B 第二級ブタノール(75)−ギ酸(15)−水(1
0) C n‐ブタノール(1)−酢酸(1)−酢酸エチル
(1)−水(1) 選択率(鏡像体純度)は次のように定義される: 選択率=50%+50×[α]20 D /max.[α]20
D %鏡像体 D‐メチオニンアミド塩酸塩の最大比旋光度は米国特許
第4,847,412 号明細書に記載されており、[α]20 D
−18.2度(c=1.0;水)である。
【0023】L‐メチオニンの最大比旋光度は、ダブリ
ュー.ジェイ.ポープ (W.J.Pope)及びジェイ.リー(J.
Ree) 、ジャーナル オブ ケミカルソサエティー(J.Ch
em.Soc.) 97号、2199頁、1910年に与えられ
ており、[α]20 D =+23.4度(c=3.0;1.
0N塩酸)である。
【0024】
【比較例】等モル分割 D、L‐N‐ベンジリデン‐メチオニンアミド(ベンズ
アルデヒドとD、L‐メチオニンアミドのシッフ塩基)
の0.1モル(23.6グラム)、D‐マンデル酸の
0.1モル(15.2グラム)、n‐ジ‐ブチルエーテ
ルの250ミリリットル、メタノールの10ミリリット
ル及び水の2ミリリットル(0.11モル)が、攪拌
機、温度計及び還流凝縮器を取付けた反応フラスコ中で
71℃の温度で3時間攪拌された。
【0025】20℃まで冷却後、得られた塩はガラスフ
ィルターを通して濾過され、そしてn‐ジブチルエーテ
ルの30ミリリットルを3回使用して洗浄された。塩の
収量は26.9グラムであった。
【0026】得られた塩の3.0グラム(0.01モ
ル)は、水の2ミリリットル、36重量%塩酸の3ミリ
リットル及びアセトンの5ミリリットルの混合物中に5
0℃の温度で溶解された。次に、攪拌しながら、アセト
ンの100ミリリットルがこの透明溶液に加えられた。
ガラスフィルターを通しての濾過及び洗浄(アセトンの
10ミリリットルで3回)後、得られた乾燥されたメチ
オニンアミド塩酸塩の比旋光度(収量=1.5グラム;
tlc純度)は、 [α]20 D =+1.0度(c=1.0;水);選択率=
52.7%L‐鏡像体であった。
【0027】
【実施例I】0.5当量D‐マンデル酸の助けによる分割 D、L‐N‐ベンジリデン‐メチオニンアミドの0.1
モル(23.6グラム)、D‐マンデル酸の0.05モ
ル(7.5グラム)、メチルイソブチルケトンの90ミ
リリットル、メタノールの10ミリリットル及び水の
0.9ミリリットル(0.05モル)が、攪拌機、温度
計及び還流凝縮器を取付けた反応フラスコ中で50℃の
温度で15分間(t)攪拌された。
【0028】30℃まで冷却後得られたジアステレオマ
ー塩はガラスフィルターを通して濾過され、そしてメチ
ルイソブチルケトンの20ミリリットルを3回使用して
洗浄された。乾燥後得られた塩の量は、8.2グラム
で、それは、使用したL‐メチオニンアミドの量に関し
て54.7%の効率(E)に相当する。
【0029】このジアステレオマー塩から調製されたt
lc純度のメチオニンアミド塩酸塩の比旋光度は、 [α]20 D =+17.9度(c=1.0;水);選択率
=99.2%L‐鏡像体(L)であった。
【0030】
【実施例II〜V】実施例Iが繰り返された。データは
表1に示される。表1中の略語は以下の通りである。 BIMA=D、L‐N‐ベンジリデンメチオニンアミド MA=マンデル酸 BA=ベンズアルデヒド MTBE=メチルターシャリー‐ブチルエーテル
【0031】
【表1】
【0032】
【実施例VI】0.5当量より少ないD‐マンデル酸の助けによる分割
及び続くL‐メチオニンへのL‐メチオニンアミドの酸
加水分解 D、L‐N‐ベンジリデン‐メチオニンアミドの2.7
モル(637グラム)、D‐マンデル酸の1.25モル
(190グラム)、メチルターシャリー‐ブチルエーテ
ルの1150ミリリットル、メタノールの200ミリリ
ットル及び水の23ミリリットル(1.25モル)が、
攪拌機、温度計及び還流凝縮器を取付けた反応容器中で
50℃で1時間攪拌された。
【0033】30℃まで冷却後得られたジアステレオマ
ー塩はガラスフィルターを通して濾過され、そして85
体積%メチルターシャリー‐ブチルエーテル/メタノー
ルの200ミリリットルを5回使用して洗浄された。乾
燥後得られた収量は212グラムであり、それは使用し
たL‐メチオニンアミドの量に関して52.4%の効率
に相当する。
【0034】ジアステレオマー塩の208グラム(0.
69モル)が、水の210ミリリットル及び96重量%
硫酸の25ミリリットル(0.45モル)の混合物中に
溶解され、そして次にD‐マンデル酸が、30℃の温度
でメチルターシャリー‐ブチルエーテルの300ミリリ
ットルを4回使用して抽出によって除去された。
【0035】96重量%硫酸の90ミリリットルが、L
‐メチオニンアミド硫酸塩水溶液に加えられ、そしてこ
れは90℃で攪拌しながら3時間L‐メチオニンに加水
分解された。酸水解物は、60〜80℃の温度で攪拌し
ながら25重量%アンモニアの250ミリリットルを使
用してpH6まで中和された。
【0036】25℃まで冷却後得られたL‐メチオニン
はガラスフィルターを通して濾過され、そして次に水
(L‐メチオニンで飽和された)の100ミリリットル
を2回及び70体積%メタノール/水の75ミリリット
ルを4回使用して洗浄された。
【0037】乾燥後得られたtlc純度のL‐メチオニ
ンの収量は90.3グラムであり、それは88.2%の
効率に相当する。L‐メチオニンの比旋光度は、[α]
20 D =+22.9度(c=3.0;1.0N塩酸)、選
択率=99.0%である。 文献値:J.Chem.Soc.97,第2199頁
(1910),W.J.ポープ、J.リード [α]20 D =+23.4度(c=3.0;1.0N塩
酸)
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、光学純度の高い光学活
性メチオニンアミドが得られ、かつ全体効率の高い光学
活性メチオニンアミドの調製法を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリナス ベルナルダス ブロックステル マン オランダ国、6151 ジーイー シッタル ト、ブルク ルイテンストラート 41

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水及び有機溶剤の存在下に、光学活性カ
    ルボン酸を使用して、D‐及びL‐メチオニンアミドの
    シッフ塩基の混合物が少なくとも部分的にメチオニンア
    ミドとカルボン酸の塩に転換され、該塩のジアステレオ
    マーの一つから実質的に成る部分が得られた反応混合物
    から分離され、そしてその塩が光学活性メチオニンアミ
    ドに転換される光学活性メチオニンアミドの調製法にお
    いて、L‐又はD‐マンデル酸が夫々光学活性カルボン
    酸として使用され、L‐又はD‐マンデル酸の量が夫
    々、D‐及びL‐メチオニンアミドのシッフ塩基の混合
    物中に存在するD‐又はL‐メチオニンアミドのシッフ
    塩基の量の夫々に対して1.2当量より少なく、かつマ
    ンデル酸の量に対して少なくとも当モルの水の量が使用
    されることを特徴とする調製法。
  2. 【請求項2】 L‐及びD‐メチオニンアミドの混合物
    が少なくとも部分的に、メチオニンアミドの量に対して
    0.5〜4当量のアルデヒド及び有機溶剤の存在下に、
    光学活性カルボン酸を使用して、メチオニンアミドとカ
    ルボン酸の塩に転換され、該塩のジアステレオマーの一
    つから実質的に成る部分が得られた反応混合物から分離
    され、そしてその塩は光学活性メチオニンアミドに転換
    される光学活性メチオニンアミドの調製法において、L
    ‐又はD‐マンデル酸が光学活性カルボン酸として使用
    され、かつL‐又はD‐マンデル酸の量が夫々、D‐及
    びL‐メチオニンアミドの混合物中に存在するD‐又は
    L‐メチオニンアミドの量の夫々に対して1.2当量よ
    り少ないことを特徴とする調製法。
  3. 【請求項3】 メチオニンアミドの量に対して1〜2当
    量のアルデヒドを使用することを特徴とする請求項2記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 L‐及びD‐メチオニンアミド又はそれ
    らのシッフ塩基のラセミ体又は事実上ラセミ混合物が使
    用されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 D‐及びL‐メチオニンアミド又はそれ
    らのシッフ塩基の混合物中に存在するD‐又はL‐メチ
    オニンアミドの夫々、又はそれらのシッフ塩基の量に対
    して夫々L‐又はD‐マンデル酸の0.8〜1.1当量
    が使用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    一に記載の方法。
  6. 【請求項6】 98%より大きい鏡像体過剰を持つマン
    デル酸が光学活性マンデル酸として使用されることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか一に記載の方法。
  7. 【請求項7】 水と混和しない非極性溶媒と極性溶媒の
    混合物が有機溶剤として使用されることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれか一に記載の方法。
  8. 【請求項8】 メチオニンニトリルの量に対して少なく
    とも1当量のアルデヒド又はケトンの存在下、有機溶剤
    中の塩基の存在下でL‐及びD‐メチオニンニトリルの
    混合物を反応させることによってL‐及びD‐メチオニ
    ンアミドのシッフ塩基の混合物が少なくとも部分的に調
    製され、その際ジアステレオマー塩の分離及び光学活性
    マンデル酸の除去後に得られた反応混合物がD,L‐メ
    チオニンアミド調製のシッフ塩基に戻されることを特徴
    とする請求項1〜7のいずれか一に記載の方法。
  9. 【請求項9】 D‐メチオニンアミドとL‐マンデル酸
    のDL‐塩。
  10. 【請求項10】 L‐メチオニンアミドとD‐マンデル
    酸のLD‐塩。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8のいずれか一の方法によ
    り得られた光学活性メチオニンアミドが、対応するメチ
    オニンに加水分解される光学活性メチオニンの調製法。
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