JPH06183713A - 高結晶性、高伝導性の炭素材料の製造方法 - Google Patents

高結晶性、高伝導性の炭素材料の製造方法

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JPH06183713A
JPH06183713A JP4087811A JP8781192A JPH06183713A JP H06183713 A JPH06183713 A JP H06183713A JP 4087811 A JP4087811 A JP 4087811A JP 8781192 A JP8781192 A JP 8781192A JP H06183713 A JPH06183713 A JP H06183713A
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carbon material
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JP4087811A
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Kikuji Komine
喜久治 小峰
Takashi Hino
隆 日野
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SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Tonen General Sekiyu KK
Japan Petroleum Energy Center JPEC
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SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Petroleum Energy Center PEC
Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高結晶性の、伝導性(電気伝導性、熱伝導
性)に優れた炭素材料を効率よく製造する。 【構成】 原料ピッチを賦形化後、このピッチ賦形化物
を、4℃/分以上の昇温速度にて化学的処理を行ない、
次いで、この化学的処理された賦形化物を100℃/分
以上の昇温速度にて予備炭化処理を行ない、然る後に、
黒鉛化処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気伝導性及び熱伝導
性に優れた、所謂、高結晶性、高伝導性の炭素材料の製
造方法に関するものである。更に詳しく言えば、例えば
液晶ピッチのような炭素質ピッチを原料として、直径或
は厚さが20μm以下とされる、球状、繊維状、或は薄
板状に賦形された炭素材料の製造方法に関するものであ
り、得られた炭素材料は、高伝導性が必要とされる炭素
製品を製造する際に好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】従来、炭素質ピッチを原料として製造さ
れる炭素材料の物性に対する興味の中心は、強度、弾性
等など機械的性質であったが、近年、このような炭素材
料の応用の多様化に伴い、炭素材料の電気伝導性或は熱
伝導性が注目されている。
【0003】斯かる炭素材料は、繊維状、球状、又は、
薄膜状或は板状(本明細書にては「薄板」という。)に
賦形され、そのままで、又は、炭素或はプラスチックと
複合材を作る時のフィラーとして用いられている。例え
ば、このような炭素材料は、炭素、ナイロン、PP、E
VA、ゴムなどと複合され、宇宙航空用材料、電子機器
のプリント基板、OA機器のIC基板、電極材料、電池
用材料、電磁遮蔽材、導電性塗料など、種々の分野で使
用されている。又、このような炭素材料をホスト材料と
して黒鉛層間化合物(GIC)を作る場合には、金属な
みの電気伝導性が得られる。
【0004】炭素材料を上述したような用途に使用する
場合には、炭素材料自身の高伝導性が必要とされる。
【0005】従来、このような炭素材料は、(1)炭素
質ピッチを原料とし、この原料ピッチを所望形状に賦形
した後、通常、酸化性ガス雰囲気中にて0.02〜2℃
/分の昇温速度で最高温度200〜400℃まで昇温し
て化学的処理を行い、(2)化学的処理後、不活性ガス
雰囲気中にて0.02〜20℃/分の昇温速度で最高温
度が600〜1300℃まで昇温して予備炭化処理を行
い、その後、(3)2000〜3000℃まで昇温して
黒鉛化処理すること、により得られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の製造方法
は、炭素材料にて強度などの機械的性質を発現するには
適切であったが、高伝導性(電気伝導性、熱伝導性)を
発現させるには十分なものではなかった。このため、高
伝導性を必要とする分野で、高伝導性を有する炭素材料
を効率良く作る方法の出現が切望されてきた。
【0007】本発明者らは、多くの研究実験の結果、 高伝導性を得るには高結晶性の発現が必要であるこ
と、 高結晶性の発現は、原料ピッチの賦形化以降の化学的
処理及び予備炭化処理時の昇温速度を速くすることによ
って達成されること、 高結晶性の発現により、低温焼成で高伝導性の炭素材
料が得られること、を見出した。
【0008】図1は、本発明者らが、炭素質液晶ピッチ
を使用し、繊維状の炭素材料を製造して行なった実験結
果に基づく、化学的処理の昇温速度と、2500℃によ
る黒鉛化後の炭素材料の結晶構造(結晶積層厚さ)及び
伝導性(電気抵抗)との関係を示すものであって、化学
的処理時の昇温速度を速くすることにより結晶構造は向
上し、電気伝導性も良くなることが明らかになった。
【0009】図2は、同じようにして、本発明者らが行
なった実験結果に基づく、予備炭化的処理の昇温速度
と、2500℃による黒鉛化後の炭素材料の結晶構造
(結晶積層厚さ)及び伝導性(電気抵抗)との関係を示
すものであって、予備炭化処理時の昇温速度を速くする
ことにより結晶構造は向上し、電気伝導性も良くなるこ
とが明らかになった。
【0010】図3は、図2の実験に比較して、化学的処
理をより速くした時の、本発明者らが行なった実験結果
に基づく、予備炭化的処理の昇温速度と、2500℃に
よる黒鉛化後の炭素材料の結晶構造(結晶積層厚さ)及
び伝導性(電気抵抗)との関係を示すものであって、化
学的処理及び予備炭化処理時の昇温速度を速くすること
により、更に、結晶構造は向上し、電気伝導性も良くな
ることが明らかになった。
【0011】図4は、予備炭化された賦形化物を黒鉛化
炉に導入し、繊維状賦形化物の炭化温度(2000〜3
300℃)と、黒鉛化後の炭素材料の、結晶構造と電気
伝導性の関係(図4)を求めたものであり、炭化温度が
高くなるほど黒鉛化が進み結晶サイズ(結晶積層厚さ)
が大きくなり、電気伝導性は良くなることを示してい
る。又、図5により、結晶サイズと電気伝導性は良い相
関があることが分かった。
【0012】つまり、本発明者らは、炭素質ピッチを原
料として炭素材料を製造する過程において、原料ピッチ
を賦形化後、このピッチ賦形化物を、従来技術と異なり
昇温速度を速くして化学的処理及び予備炭化処理を行な
い、然る後に、黒鉛化処理を行うことで、高結晶性の発
現を達成でき、それによって高伝導性の炭素材料が得ら
れることを見い出した。
【0013】本発明は、斯る新規な知見に基づきなされ
たものである。
【0014】従って、本発明の目的は、高結晶性の、伝
導性(電気伝導性、熱伝導性)に優れた炭素材料を効率
よく製造する方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
高結晶性、高伝導性の炭素材料の製造方法によって達成
される。要約すれば、本発明は、(a)炭素質ピッチ
を、直径或は厚さが20μm以下の、球状、繊維状、或
は薄板状に賦形する工程;(b)得られた賦形化物を、
強酸化性ガス雰囲気下にて初期温度190℃±10℃か
ら、4℃/分以上の昇温速度で最高温度250〜350
℃まで、酸素付着量が8〜12wt%になるまで化学的
処理を行なう工程;(c)この化学的処理された賦形化
物を、不活性ガス雰囲気下にて100℃/分以上の昇温
速度で最高温度が600〜1300℃まで予備炭化処理
を行なう工程;及び(d)予備炭化処理された賦形化物
を黒鉛化処理する工程;を有することを特徴とする高結
晶性、高伝導性の炭素材料の製造方法である。好ましく
は、化学的処理時の昇温速度は10℃/分以上であり、
予備炭化処理時の昇温速度は200℃/分以上とされ
る。
【0016】
【実施例】次に、本発明に係る高結晶性、高伝導性の炭
素材料の製造方法について更に詳しく説明する。
【0017】尚、本発明でいう炭素材料の結晶性は、下
記の如き測定方法を採用して測定した。 X線構造パラメータ 積層厚さ(Lc002 )は、広角X線回折により求められ
る炭素繊維の微細構造を表すパラメータである。積層厚
さ(Lc002 )は、炭素微結晶中の(002)面の見掛
けの積層の厚さを表し、一般に積層厚さ(Lc002 )が
大きいほど結晶性が良いと見なされる。
【0018】積層厚さ(Lc002 )は、繊維を乳鉢で粉
末状にし、学振法「人造黒鉛の格子定数および結晶子の
大きさ測定法」に準拠して測定・解析を行い、以下の式
から求めた。
【0019】Lc002 =Kλ/βcosθ ここで、K=1.0、λ=1.5418A θ:(002)回折角2θより求める β:補正により求めた(002)回折帯の半価幅 一方、本発明でいう炭素材料の電気伝導性は、試験片の
電気抵抗を測定して体積抵抗率(比抵抗)を求めた。値
の小さい方が、電気伝導性が良い。
【0020】Sf =RD2f /4L×1000 Sf :体積抵抗率(μΩcm) Rf :試験片の電気抵抗(Ω) L:試験片長(cm) D:試験片の直径(cm) 又、熱伝導性は、経験則により、体積抵抗率の小さいも
のが、熱伝導性は大きいと推定した。
【0021】次に、本発明に係る高結晶性とされる高伝
導性炭素材料の製造方法について説明する。
【0022】原料として使用する炭素質ピッチは、石油
系の各種重質油、熱分解タール、接触分解タール、石炭
の乾溜によって得られる重質油タールなどを原料とし
て、その熱分解重縮合により得られる炭素質ピッチを使
用することができる。炭素質ピッチは、液晶ピッチ(メ
ンフェースピッチ)或は等方性ピッチのいずれでも良い
が、炭素質液晶ピッチを使用するのが好ましい。
【0023】更に、炭素質ピッチとしては、芳香族炭化
水素類を原料とし、触媒を利用してピッチを製造したも
のも同様に使用できる。
【0024】炭素質ピッチの軟化点は、180〜400
℃のものが使用できるが、本発明には、好ましくは、軟
化点が250℃以上、更に、好ましくは270℃以上で
あるものが良い。又、芳香族構造炭素分率(fa)は、
0.85以上、好ましくは0.90以上と十分に大きい
ことが好ましい。
【0025】本発明に従えば、先ず、炭素質ピッチは所
定形状に、即ち、繊維状、球状、又は薄膜或は板状のよ
うな薄板状などに賦形される。この賦形化は、炭素質ピ
ッチを溶融して押出す方法(溶融紡糸、他)、メソカー
ボンマイクロビーズのように、マイクロビーズにして取
出す方法、塗布する方法(CVD、機械的塗布)、1〜
10トン/cm2 程度のプレスで所定の寸法に成形する
方法等により行われる。このとき、賦形化物が円形断面
の繊維状或は球状とされる場合には、その直径は20μ
m以下とされ、賦形化物が楕円形の繊維状とされる場合
などには、その短軸の径が20μmとされ、又、賦形化
物が薄板状とされる場合には、その厚さが20μmとさ
れる。もし、賦形化物の直径或は厚さが20μmを越え
ると、後で詳しくは説明するように、本発明のように、
高速にて不融化のための化学処理を行なう場合に、賦形
化物の中心部まで十分に不融化を行なうことができず、
黒鉛化処理時に、賦形化物の内部が溶融し、その形状を
維持することが困難となる。
【0026】このようにして得られた賦形化物は、強酸
化性ガス雰囲気中で化学的に処理され、不融化される。
化学的処理は、次の予備炭化処理工程で、融着を起こさ
ない範囲で最小限度にて実施される。即ち、化学的処理
は、酸素濃度で言えば、賦形化物への酸素の付着量が8
〜12wt%になるように実施する。
【0027】本発明では、化学的処理の昇温速度は、初
期温度190℃±10℃から、4℃/分以上の昇温速度
で最高温度250〜350℃に達するまで行なわれる。
昇温速度は、好ましくは、10℃/分以上とされる。3
℃/分以下では、得られる効果が十分でない。
【0028】化学的処理の雰囲気としては、酸素濃度が
50〜100%の強酸化性ガス、例えば、空気と酸素の
混合ガス、又は酸素ガスが用いられる。又、強酸化性ガ
スとして、オゾン、NOX 、SOX 、塩素等のハロゲン
ガスを含む空気を用いても良い。又は、オゾン、NO
X 、SOX 、塩素等のハロゲンガスを含む空気と酸素の
混合ガスを用いても良く、オゾン、NOX 、SOX を含
む酸素ガスを用いても良い。
【0029】化学的処理された賦形化物は、次いで、窒
素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気中で予備炭
化処理される。
【0030】本発明によれば、予備炭化処理の昇温速度
は、100℃/分以上の速い速度で行い、好ましくは2
00℃/分以上の速度で実施する。化学的処理に続き予
備炭化処理も速い昇温速度で実施することにより、賦形
化物の内部の結晶の配列が良くなり、伝導性(電気伝導
性、熱伝導性)が改善される。本発明では、こような昇
温速度により、最高温度が600〜1300℃になるま
で予備炭化処理される。
【0031】このようにして予備炭化された賦形化物
は、公知の方法により、不活性ガス雰囲気下にて最高温
度2000〜3300℃まで加熱して黒鉛化される。
【0032】以上の如き本発明の製造方法にて製造され
た炭素材料は、伝導性(電気伝導性、熱伝導性)が従来
のものに比して10〜50%改善され、しかもその製造
時間は、化学的処理時間及び予備炭化処理時間が1/2
〜1/10に短縮される。
【0033】又、得られた炭素材料は、高伝導性の材料
としてそのままで使用することができ、更には、炭素や
プラスチックとの複合材を作る時の高伝導性のフィラー
として用いることができる。例えば、炭素、ナイロン、
PP、EVA、ゴムなどと複合され、宇宙航空用材料、
電子機器のプリント基板、OA機器のIC基板、電極材
料、電池材料、電磁遮蔽材、導電性塗料などに使用する
ことができる。
【0034】又、得られた炭素材料は高伝導性であるの
で、本発明の炭素材料をホストとして黒鉛層間化合物
(GIC)を作る場合に、その電気伝導性を大幅に改善
できる。
【0035】以下、本発明に係る高結晶性、高伝導性の
炭素材料の製造方法を実施例について更に具体的に説明
する。
【0036】実施例1 接触分解タールを原料として、熱分解重縮合して炭素質
液晶ピッチを得た。液晶ピッチの含有率は97wt%で
あり、軟化点は278℃、faは0.90であった。こ
の液晶ピッチは、溶融し、そして330℃で紡糸口金か
ら押出すことによって紡糸され、直径15μmの繊維状
の賦形化物を得た。
【0037】この繊維状の賦形化物を酸素/窒素=60
/40の酸素含有雰囲気に入れ、190℃から最高温度
285℃まで、4℃/分の昇温速度で昇温して化学的処
理を行った。処理時間は、24分であった。又、化学的
処理後の賦形化物の酸素含有率は9.7wt%であっ
た。
【0038】引続き、この繊維状賦形化物を、窒素ガス
雰囲気中に入れ、285℃から最高温度1100℃ま
で、100℃/分の昇温速度で昇温して予備炭化処理を
行った。予備炭化時間は約8分であった。
【0039】次いで、予備炭化した繊維状賦形化物を、
窒素ガス雰囲気下にて100℃/分の昇温速度で250
0℃まで昇温して黒鉛化処理した。黒鉛化処理した炭素
材料の結晶積層厚さLc002 は206Åであり、体積抵
抗率(比抵抗)は529μΩcmであった。これは、次
に述べる比較例1にて製造した炭素材料に比較して、結
晶構造が良くなり、電気伝導性が改善された。
【0040】比較例1 化学的処理の昇温速度を2℃/分、このときの最高温度
を275℃、更に、予備炭化処理の昇温速度を20℃/
分とした以外は実施例1と同様に処理した。この比較例
にて、化学的処理後の酸素含有率は同じく、9.7wt
%であった。
【0041】この比較例における黒鉛化処理した炭素材
料の結晶積層厚さLc002 は180Åであり、体積抵抗
率は630μΩcmであった。
【0042】実施例2 予備炭化処理の昇温速度を20℃/分とし、黒鉛化処理
を3200℃まで昇温して行なった以外は実施例1と同
様に処理した。
【0043】この実施例における黒鉛化処理した炭素材
料の結晶積層厚さLc002 は300Åであり、体積抵抗
率は250μΩcmであった。
【0044】比較例1に比べて、結晶性及び伝導性が共
に著しく改善された。
【0045】実施例3 化学的処理の昇温速度を12℃/分、最高温度を305
℃(化学的処理後の酸素濃度9.7wt%)とし、予備
炭化時の昇温速度を200℃/分とした以外は実施例1
と同様に処理した。
【0046】この実施例における黒鉛化処理後の炭素材
料の結晶積層厚さLc002 は220Å、体積抵抗率は4
92μΩcmであり、比較例1に比べて、結晶積層厚さ
Lc002 は約20%、電気伝導性は約30%改善され
た。焼成時間は、化学的処理時間が約1/5に、予備炭
化処理時間は1/10に短縮された。
【0047】実施例3 実施例1と同じ液晶ピッチを、スリット状ノズルから押
出して幅4μm×長さ30μmの薄膜状に賦形した。賦
形化物を実施例1と同様に処理した。
【0048】黒鉛化処理した賦形化物の結晶積層厚さL
002 は200Åであり、体積抵抗率は550μΩcm
であった。
【0049】比較例1に比べて、結晶性、伝導性が共に
改善された。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る高結
晶性、高伝導性の炭素材料の製造方法によれば、原料ピ
ッチを賦形化後、このピッチ賦形化物を、従来技術と異
なり昇温速度を速くして化学的処理及び予備炭化処理を
行ない、然る後に、黒鉛化処理を行うこととされるの
で、高結晶性の発現が達成され、従って、高伝導性の炭
素材料を効率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2500℃炭化後の炭素材料の体積抵抗率(電
気抵抗)及び結晶積層厚さと、化学的処理の昇温温度と
の関係を示すグラフである。
【図2】2500℃炭化後の炭素材料の体積抵抗率(電
気抵抗)及び結晶積層厚さと、予備炭化処理の昇温温度
との関係を示すグラフである。
【図3】2500℃炭化後の炭素材料の体積抵抗率(電
気抵抗)及び結晶積層厚さと、予備炭化処理の昇温温度
との関係を示すグラフである。
【図4】炭化温度と、炭化後の炭素材料の体積抵抗率
(電気抵抗)及び結晶積層厚さとの関係を示すグラフで
ある。
【図5】炭化後の炭素材料の体積抵抗率(電気抵抗)と
結晶積層厚さとの関係を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)炭素質ピッチを、直径或は厚さが
    20μm以下の、球状、繊維状、或は薄板状に賦形する
    工程; (b)得られた賦形化物を、強酸化性ガス雰囲気下にて
    初期温度190℃±10℃から、4℃/分以上の昇温速
    度で最高温度250〜350℃まで、酸素付着量が8〜
    12wt%になるまで化学的処理を行なう工程; (c)この化学的処理された賦形化物を、不活性ガス雰
    囲気下にて100℃/分以上の昇温速度で最高温度が6
    00〜1300℃まで予備炭化処理を行なう工程;及び (d)予備炭化処理された賦形化物を黒鉛化処理する工
    程;を有することを特徴とする高結晶性、高伝導性の炭
    素材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 化学的処理時の昇温速度が10℃/分以
    上であり、予備炭化処理時の昇温速度が200℃/分以
    上である請求項1の製造方法。
JP4087811A 1992-03-11 1992-03-11 高結晶性、高伝導性の炭素材料の製造方法 Pending JPH06183713A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2010073931A1 (ja) * 2008-12-26 2012-06-14 株式会社クレハ 負極炭素材料の製造方法

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