JPH06183183A - 往復葉書 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 往復葉書の隠蔽状態で伝達し得る情報量を増
大する。 【構成】 往復葉書２１は、シートを重ね合わせて往信
葉書部３を剥離可能に、返信葉書部４を剥離困難に接着
する一方、往信葉書部３の表出面には往信宛名部と往信
伝達情報表示部３ｂを設け、返信葉書部４の表出面には
返信宛名部４ａと返信伝達情報表示部を設ける。往信葉
書部３の重ね合わせ面を隠蔽情報表示面として広告文１
９と預金残高情報２０を表示し、切り用ミシン目２と切
り取り部を設ける。往復葉書２１の受領人は、切り取り
部から切り用ミシン目２に沿って破断し、往信伝達情報
表示部３ｂを捲り上げると、被覆隠蔽されていた広告文
１９と預金残高情報２０を視認することができ、返信葉
書部４を切り取って、返信伝達情報表示部に所定の返信
情報を記入して投函する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、往復葉書に関し、特
に、シートを重ね合わせ、重ね合わせ面を接着するとと
もに、往信葉書部と返信葉書部とを設けてなる往復葉書
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、種々の構成の往復葉書が存在
するが、往信時の伝達情報を被覆隠蔽して伝達する往復
葉書としては、往信葉書の通信面に表示した情報を、ラ
ベルを剥離可能に接着し、被覆隠蔽した状態で伝達する
構成が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ラベルを用いて往信葉書に表示した情報を隠蔽する往復
葉書にあっては、隠蔽される情報（以下隠蔽情報とい
う）の表示面が往信葉書の一面だけなので、情報伝達量
が少ないという不都合があった。本発明は、この不都合
を解消した往復葉書を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】シートを重ね合わせ、こ
の重ね合わせ面を接着するとともに、往信葉書部と返信
葉書部とを設けてなり、前記往信葉書部の表出面の一面
には往信宛名部を設け、前記返信葉書部の表出面の一面
には返信宛名部を設ける一方、重ね合わせ面の前記往信
葉書部に対応する部分の少なくとも一面側には所定の情
報を表示するとともに、少なくともこの情報表示部分を
剥離可能に接着したものである。

【０００５】

【作用】あらかじめシートの重ね合わせ面とは反対面側
に位置する往信宛名部と返信宛名部に同時に片面プリン
タで宛名情報を印字し、重ね合わせ面の往信宛名部に対
応する部分に案内広告等の所定の隠蔽情報を表示して、
重ね合わせ面を重ね合わせたうえ、接着すると往復葉書
となる。この往復葉書の往信宛名部の重ね合わせ面は剥
離可能であるから、この重ね合わせ面を剥離すると、隠
蔽されていた所定の隠蔽情報が露出し、視認することが
できる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づき詳細に説明する。ここにおいて、図１〜図８は第１
実施例を示し、図１は往復葉書の往信宛名部側を示す平
面図、図２は返信宛名部側を示す平面図、図３は図１の
Ａ−Ａ線断面図、図４は図１のＢ−Ｂ線断面図、図５は
往信葉書部の伝達情報記載部を一部剥離した状態の斜視
図、図６は返信葉書部の伝達情報記載部を示す平面図、
図７は往復葉書を作成する前の葉書用シートの表出面側
を示す平面図、図８は同じく重ね合わせ予定面側を示す
平面図、図９は重ね合わせ面の剥離可能な接着手段に関
する他の実施例を示す断面図である。

【０００７】まず、図１〜図８に基づいて第１実施例を
説明する。図７及び図８に示したように、往復葉書とな
るべき葉書用シート１は、切り用ミシン目２とその延長
線を境として二等分された、往信葉書部３と返信葉書部
４とからなり、さらに前記往信葉書部３と前記返信葉書
部４は、折り用ミシン目５によって、往信宛名部３ａと
往信伝達情報表示部３ｂ、返信宛名部４ａと返信伝達情
報表示部４ｂにそれぞれ二等分されている。また、前記
往信伝達情報表示部３ｂの前記折り用ミシン目５と反対
側には平行に伸びる一対の切り用ミシン目６，７が前記
切り用ミシン目２と直角に形成され、切り取り部８を形
成している。前記切り用ミシン目７のカットは通常より
も短く形成され、不用意に破断しないようになってい
る。さらに、前記各切り用ミシン目６，２の交わる部分
にはコーナーカット９が形成されている。

【０００８】葉書用シート１の両側部には、移送孔１０
が透設されたマージナル部１１が、それぞれ切り用マー
ク１２ａ，１２ｂ，１２ｃを境に設けられている。各中
央の切り用マーク１２ｂはＴ字状であり、切り用ミシン
目２に沿って切断することを示しており、この切断を行
うと往信葉書部３と返信葉書部４とに分離される。ま
た、図には示していないが、葉書用シート１は折り兼切
り用ミシン目を介して、マージナル部１１の伸びる方向
に連続する連続状態に形成されている。

【０００９】図８に示す葉書用シート１の裏面側が重ね
合わせ予定面であり、ここにはあらかじめ、往信葉書部
３の裏面に対応する部分には剥離可能な接着手段とし
て、通常では接着せず、所定の圧を加えると接着可能と
なり、接着後に剥離可能で、かつ、印字あるいは印刷が
可能な感圧性接着剤１３が塗布され（図３参照）、ま
た、返信葉書部４の裏面に対応する部分には、接着後に
剥離困難な感圧性接着剤１４が塗布されている（図４参
照）。前記感圧性接着剤１３としては、例えば天然ゴム
１００重量部に対し、スチレン２重量部とメタクリル酸
メチル１０重量部とをグラフト共重合させて得られた天
然ゴムラテックスに、テルペン樹脂系粘着付与剤５重量
部に対し、平均粒径５μｍのシリカゲル２０重量部を添
加したものを加えてなるものが好適である。

【００１０】続いて、上述した葉書用シート１を用いて
往復葉書を作成する手順を説明する。まず、葉書用シー
ト１を図示していないトラクタ装置のトラクタピンに移
送孔１０を係合させて所定方向に移送しながら、図示し
ていないコンピュータに連繋したプリンタによって、所
定の情報を印字する。すなわち、葉書用シート１の表面
側には、往信宛名部３ａに往信宛名情報１５が、返信宛
名部４ａに返信宛名情報１６が、また、往信伝達情報表
示部３ｂに往復葉書の使用法をはじめとする案内文１７
が印字され、さらに、返信伝達情報表示部４ｂに「預金
残高確認書」という表題の下に、確認結果表示文が印字
されるとともに、往信時の宛名人である確認者の捺印欄
を備えた住所・氏名記入欄１８が印字形成される。一
方、葉書用シート１の往信葉書部３に対応した裏面に
は、、往信宛名部３ａ側には広告文１９が、往信伝達情
報表示部３ｂ側には「預金残高通知」という表題の下
に、通知日、口座名義人、口座番号、残高確認日、残高
からなる預金残高情報２０が印字される。

【００１１】さらに、葉書用シート１を所定方向に移送
しながら、各マージナル部１１をマージナルスリッタ
（図示せず）によって切断除去し、折り畳み装置（図示
せず）によって折り用ミシン目５から裏面側が重なり合
うように折り畳み、加圧ローラ（図示せず）で各感圧性
接着剤１３，１４の接着条件である所定の圧を加えて重
ね合わせ面を接着し、切断装置（図示せず）によって単
位状態に切断すれば、往信葉書部３は剥離可能に、返信
葉書部４は剥離困難に接着された往復葉書２１となる
（図１〜図４参照）。ここで、広告文１９と預金残高情
報２０は外部から視認不能となり、この状態で往復葉書
２１は通常の往復葉書と同様に投函可能となる。投函に
あたっては、切り用ミシン目２で返信宛名部４ａ側を内
側に二つ折りすると好適である。

【００１２】この往復葉書２１を受領した宛名人は、図
５に示したように、往信伝達情報表示部３ｂの切り取り
部８を各切り用ミシン目６，７を破断して切り取り、コ
ーナーカット９部分から切り用ミシン目２を破断しつつ
前記往信伝達情報表示部３ｂを捲り上げ、また、反対側
に残った帯状部分をも捲り上げると、前記往信伝達情報
表示部３ｂを往信宛名部３ａから剥離することができ
る。これによって、宛名人は、被覆隠蔽状態にあった、
前記往信宛名部３ａの重ね合わせ面に表示された広告文
１９と、前記往信伝達情報表示部３ｂの重ね合わせ面に
表示された預金残高情報２０とを読み取ることができ
る。

【００１３】そして、この預金残高情報２０を預金通帳
の表示額と照合する等により確認した宛名人は、通知内
容が一致していれば、返信葉書部４を往信葉書部３から
切り離したうえ、図６に示したように、住所・氏名記入
欄１８に住所、氏名を記入するとともに、捺印し、返信
葉書として投函する。一方、通知内容が不一致の場合に
は、発信人に宛ててその旨を連絡する。

【００１４】次ぎに、図９に基づいて、剥離可能な接着
手段に関する第２実施例を説明する。本実施例では、２
枚の透明シート３１，３２が不完全な溶着等の手段によ
って形成された疑似接着層３３を介して剥離可能に接着
され、この接着面とは反対側の面に、それぞれ粘着剤３
３，３４を塗布し、剥離紙３６，３７で被覆したもので
ある。使用にあたっては、上述した葉書用シート１の重
ね合わせ面を重ね合わせるに際して、往信葉書部３の重
ね合わせ面間に各剥離紙３６，３７を剥がした状態で介
在させ、前記粘着剤３４，３５により前記重ね合わせ面
を接着するものである。そして、第１実施例の如く往信
伝達情報表示部３ｂを捲り上げると、各透明シート３
１，３２は疑似接着層３３から剥離され、前記往信伝達
情報表示部３ｂと往信宛名表示部３ａの重ね合わせ面に
表示された情報を前記各透明シート３１，３２を透して
視認することができる。

【００１５】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではなく、例えば第２実施例の２枚の透明シー
ト３１，３２の一方の粘着剤３３，３４を剥離紙３６，
３７で被覆し、他方の粘着剤３３，３４を露出させ、こ
の露出した粘着剤３３，３４により前記各透明シート３
１，３２をあらかじめ往信葉書部３の重ね合わせ予定面
の一方側に接着しておき、使用に際して剥離紙３７，３
６を剥離し、重ね合わせ面を剥離可能に接着するよう構
成してもよい。剥離可能な接着手段としては、接着力の
強固な感圧性接着剤と接着力の弱い感圧性接着剤とを、
重ね合わせ予定面に重ね合わせ時に対向するよう塗布す
る構成でもよく、さらに、再湿性接着剤や感熱性接着剤
の利用も可能であり、表示した情報を視認可能に剥離で
きれば、いかなる構成でもよいものである。また、葉書
用シート１の構成は上述したものに限らず、当初から単
片状のものを用いたり、切り取り部８に換えて一つの切
り用ミシン目のみを設けたり、コーナーカット９部分を
打ち抜き状に構成したり、剥離開始端につまみ部を設け
て構成する等、の多くの改変が可能である。さらに、通
知内容も用途に応じて種々変更可能であることはもちろ
んである。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したところで明らかなように、
本発明によれば、往信葉書部の重ね合わせ面を剥離可能
に接着するとともに、少なくともその一方面に所定の情
報を表示したので、往信時に情報を被覆隠蔽した状態で
伝達でき、情報を隠蔽状態で伝達したい場合の往復葉書
として最適であるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例を示す往復葉書の往信宛名部側を示
す平面図。

【図２】同じく返信宛名部側を示す平面図。

【図３】同じく図１のＡ−Ａ線断面図。

【図４】同じく図１のＢ−Ｂ線断面図。

【図５】同じく往復葉書の往信伝達情報記載部を一部剥
離した状態の斜視図。

【図６】同じく返信葉書の返信伝達情報記載部を示す平
面図。

【図７】同じく往復葉書を作成する前の葉書用シートの
表出面側を示す平面図。

【図８】同じく重ね合わせ予定面側を示す平面図。

【図９】重ね合わせ面の剥離可能な接着手段に関する第
２実施例を示す断面図。

【符号の説明】

１ 葉書用シート ２ 切り用ミシン目 ３ 往信葉書部 ３ａ 往信宛名部 ３ｂ 往信伝達情報部 ４ 返信葉書部 ４ａ 返信宛名部 ４ｂ 返信伝達情報部 ５ 折り用ミシン目 ８ 切り取り部 １３，１４ 感圧性接着剤 １５ 往信用宛名情報 １６ 返信用宛名情報 １８ 住所・氏名記入欄 ２０ 預金残高情報 ２１ 往復葉書 ３１，３２ 透明シート ３３ 疑似接着層 ３４，３５ 粘着剤 ３６，３７ 剥離紙

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】シートを重ね合わせ、この重ね合わせ面を
   接着するとともに、往信葉書部と返信葉書部とを設けて
   なり、前記往信葉書部の表出面の一面には往信宛名部を
   設け、前記返信葉書部の表出面の一面には返信宛名部を
   設ける一方、重ね合わせ面の前記往信葉書部に対応する
   部分の少なくとも一面側には所定の情報を表示するとと
   もに、少なくともこの情報表示部分を剥離可能に接着し
   てなる往復葉書。