JPH06182932A - 銅張積層板 - Google Patents
銅張積層板Info
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- JPH06182932A JPH06182932A JP4356228A JP35622892A JPH06182932A JP H06182932 A JPH06182932 A JP H06182932A JP 4356228 A JP4356228 A JP 4356228A JP 35622892 A JP35622892 A JP 35622892A JP H06182932 A JPH06182932 A JP H06182932A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- epoxy resin
- copper
- prepreg
- inorganic filler
- type epoxy
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 本発明は、ガラス基材にエポキシ樹脂組成物
を含浸・乾燥させたプリプレグを複数枚積層し、その少
なくとも片面に銅箔を重ね合わせて一体に成形する銅張
積層板において、銅箔に接する表面層プリプレグとし
て、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂10〜40重量%
及び無機質充填剤10〜50重量%を含有するエポキシ樹脂
組成物を、ガラス織布に含浸・乾燥させたプリプレグを
用いてなることを特徴とする銅張積層板である。 【効果】 本発明の銅張積層板は、耐トラッキング性に
優れて、かつ他の電気的、機械的特性および耐熱性、耐
湿性をも従来品と同様にバランスよく保持できる。
を含浸・乾燥させたプリプレグを複数枚積層し、その少
なくとも片面に銅箔を重ね合わせて一体に成形する銅張
積層板において、銅箔に接する表面層プリプレグとし
て、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂10〜40重量%
及び無機質充填剤10〜50重量%を含有するエポキシ樹脂
組成物を、ガラス織布に含浸・乾燥させたプリプレグを
用いてなることを特徴とする銅張積層板である。 【効果】 本発明の銅張積層板は、耐トラッキング性に
優れて、かつ他の電気的、機械的特性および耐熱性、耐
湿性をも従来品と同様にバランスよく保持できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐トラッキング性に優
れ、ほかの特性も従来品と同様に保持した銅張積層板の
改良に関する。
れ、ほかの特性も従来品と同様に保持した銅張積層板の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の発達は目覚ましく、銅
張積層板の適用も多種多様となり、一段と優れた特性の
ものが要求されるようになってきた。ガラスエポキシ銅
張積層板は、紙・フェノール銅張積層板に比べ機械的特
性、電気的特性が優れているため、その生産量は急速に
伸びている。さらに回路の高密度化とともに多層板とし
ての用途も増加している。また、表面層以外の基材にガ
ラス不織布を用いたコンポジット板(CEM−3)も低
コスト、打抜加工が可能であることから用途が拡大し、
ガラスエポキシ銅張積層板全体の生産数量の主流の一つ
を占めるまでになってきた。
張積層板の適用も多種多様となり、一段と優れた特性の
ものが要求されるようになってきた。ガラスエポキシ銅
張積層板は、紙・フェノール銅張積層板に比べ機械的特
性、電気的特性が優れているため、その生産量は急速に
伸びている。さらに回路の高密度化とともに多層板とし
ての用途も増加している。また、表面層以外の基材にガ
ラス不織布を用いたコンポジット板(CEM−3)も低
コスト、打抜加工が可能であることから用途が拡大し、
ガラスエポキシ銅張積層板全体の生産数量の主流の一つ
を占めるまでになってきた。
【0003】しかしながら、最近、安全上の問題からク
ーラー、TV等高電圧を使用する電気製品において、従
来品以上の耐トラッキング特性をそなえた銅張積層板が
求められるようになってきた。従来、ガラスエポキシ銅
張積層板は、ガラス織布やガラス不織布にエポキシ樹脂
組成物を含浸し、加熱加圧一体に成形することによって
製造していた。この際に使用するエポキシ樹脂組成物
は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂等に、硬
化剤としてジシアンジアミドあるいはノボラック樹脂を
配合したものが一般的である。このタイプのガラスエポ
キシ銅張積層板は、電気的、機械的特性のバランスは優
れているものの、IEC法での耐トラッキング指数は、
200〜250V程度であるという欠点があった。
ーラー、TV等高電圧を使用する電気製品において、従
来品以上の耐トラッキング特性をそなえた銅張積層板が
求められるようになってきた。従来、ガラスエポキシ銅
張積層板は、ガラス織布やガラス不織布にエポキシ樹脂
組成物を含浸し、加熱加圧一体に成形することによって
製造していた。この際に使用するエポキシ樹脂組成物
は、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂等に、硬
化剤としてジシアンジアミドあるいはノボラック樹脂を
配合したものが一般的である。このタイプのガラスエポ
キシ銅張積層板は、電気的、機械的特性のバランスは優
れているものの、IEC法での耐トラッキング指数は、
200〜250V程度であるという欠点があった。
【0004】これらを解決するために樹脂組成物中に脂
肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等を混合する方
法もしくは無機質充填剤を混合するという方法が提案さ
れている。しかしこれらの方法は、耐トラッキング性能
を向上させることが出来、電気的、機械的特性も従来レ
ベルを維持することができたが、耐熱性、耐湿性に不十
分であるという欠点があった。
肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等を混合する方
法もしくは無機質充填剤を混合するという方法が提案さ
れている。しかしこれらの方法は、耐トラッキング性能
を向上させることが出来、電気的、機械的特性も従来レ
ベルを維持することができたが、耐熱性、耐湿性に不十
分であるという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解消するためになされたもので、耐トラッキング性に
優れ、かつ他の電気的、機械的特性及び耐熱性、耐湿性
をも従来品と同様にバランスよく保持した銅張積層板を
提供しようとするものである。
を解消するためになされたもので、耐トラッキング性に
優れ、かつ他の電気的、機械的特性及び耐熱性、耐湿性
をも従来品と同様にバランスよく保持した銅張積層板を
提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成しようと鋭意研究を進めた結果、基板表面層に
特定のエポキシ樹脂及び無機質充填剤を用いることによ
って、上記目的を達成できることを見いだし、本発明を
完成したものである。
的を達成しようと鋭意研究を進めた結果、基板表面層に
特定のエポキシ樹脂及び無機質充填剤を用いることによ
って、上記目的を達成できることを見いだし、本発明を
完成したものである。
【0007】即ち、本発明は、ガラス基材にエポキシ樹
脂組成物を含浸・乾燥させたプリプレグを複数枚積層
し、その少なくとも片面に銅箔を重ね合わせて一体に成
形する銅張積層板において、銅箔に接する表面層プリプ
レグとして、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂10〜
40重量%及び無機質充填剤10〜50重量%を含有するエポ
キシ樹脂組成物を、ガラス織布に含浸・乾燥させたプリ
プレグを用いてなることを特徴とする銅張積層板であ
る。
脂組成物を含浸・乾燥させたプリプレグを複数枚積層
し、その少なくとも片面に銅箔を重ね合わせて一体に成
形する銅張積層板において、銅箔に接する表面層プリプ
レグとして、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂10〜
40重量%及び無機質充填剤10〜50重量%を含有するエポ
キシ樹脂組成物を、ガラス織布に含浸・乾燥させたプリ
プレグを用いてなることを特徴とする銅張積層板であ
る。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明に用いる主たるエポキシ樹脂として
は、 1分子中に 2個以上のエポキシ基を有する化合物で
あればよく、特に制限はなく広く使用することができ
る。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂ま
たはこれらの臭素化合物等のグリシジルエーテル型エポ
キシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環型
エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは単独または 2種以
上混合して使用することができる。これらの中でもビス
フェノールA型エポキシ樹脂およびノボラックエポキシ
樹脂の混合系が好ましく使用することができる。
は、 1分子中に 2個以上のエポキシ基を有する化合物で
あればよく、特に制限はなく広く使用することができ
る。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂ま
たはこれらの臭素化合物等のグリシジルエーテル型エポ
キシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環型
エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは単独または 2種以
上混合して使用することができる。これらの中でもビス
フェノールA型エポキシ樹脂およびノボラックエポキシ
樹脂の混合系が好ましく使用することができる。
【0010】本発明の表面層プリプレグに用いる水添ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂としては、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂のベンゼン骨格の不飽和結合を、水
素原子により飽和したものをいい、具体的な化合物とし
ては、サントート(東都化成社製、商品名)が挙げら
れ、これらは単独又は 2種以上混合して使用する。水添
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合割合は、全体の
エポキシ樹脂組成物に対して10〜40重量%含有するよう
に配合することが望ましい。含有量が10重量%未満では
耐トラッキング性が不十分で、また含有量が40重量%を
超えると硬化物の耐熱性が悪くなり好ましくない。
スフェノールA型エポキシ樹脂としては、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂のベンゼン骨格の不飽和結合を、水
素原子により飽和したものをいい、具体的な化合物とし
ては、サントート(東都化成社製、商品名)が挙げら
れ、これらは単独又は 2種以上混合して使用する。水添
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の配合割合は、全体の
エポキシ樹脂組成物に対して10〜40重量%含有するよう
に配合することが望ましい。含有量が10重量%未満では
耐トラッキング性が不十分で、また含有量が40重量%を
超えると硬化物の耐熱性が悪くなり好ましくない。
【0011】本発明に用いるエポキシ樹脂の硬化剤とし
ては、ジシアンジアミド、イミダゾール類、芳香族アミ
ン等のアミン類、フェノールノボラック、クレゾールノ
ボラック、ビスフェノールAノボラック等のノボラック
類、無水フタル酸、無水クロレンディック酸等いずれも
使用可能で、これらは単独又は 2種以上混合して使用す
ることができる。これらのなかでもジシアンジアミドや
ノボラック類が好ましく使用される。
ては、ジシアンジアミド、イミダゾール類、芳香族アミ
ン等のアミン類、フェノールノボラック、クレゾールノ
ボラック、ビスフェノールAノボラック等のノボラック
類、無水フタル酸、無水クロレンディック酸等いずれも
使用可能で、これらは単独又は 2種以上混合して使用す
ることができる。これらのなかでもジシアンジアミドや
ノボラック類が好ましく使用される。
【0012】本発明に用いる無機質充填剤としては、水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、Eガ
ラス粉末、アルミナ、酸化マグネシウム、二酸化チタ
ン、チタン酸カリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アル
ミニウム、炭酸カルシウム、クレイ等が挙げられ、これ
らは単独又は 2種以上混合して使用することができる。
無機充填剤の配合割合は、エポキシ樹脂組成物に対して
10〜50重量%含有するように配合することが望ましい。
含有量が10重量%未満では耐トラッキング性が不十分
で、また50重量%を超えるとガラス織布への含浸不良と
なり、銅張積層板の外観特性が悪くなり好ましくない。
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、Eガ
ラス粉末、アルミナ、酸化マグネシウム、二酸化チタ
ン、チタン酸カリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アル
ミニウム、炭酸カルシウム、クレイ等が挙げられ、これ
らは単独又は 2種以上混合して使用することができる。
無機充填剤の配合割合は、エポキシ樹脂組成物に対して
10〜50重量%含有するように配合することが望ましい。
含有量が10重量%未満では耐トラッキング性が不十分
で、また50重量%を超えるとガラス織布への含浸不良と
なり、銅張積層板の外観特性が悪くなり好ましくない。
【0013】本発明に用いるエポキシ樹脂組成物は、上
述したエポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、硬化剤および無機質充填剤を必須成分とするが、
この他イミダゾール誘導体の硬化促進剤及び適量の有機
溶剤を加えて使用することができる。また、本発明の目
的に反しない範囲において他の成分を添加配合すること
ができる。
述したエポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、硬化剤および無機質充填剤を必須成分とするが、
この他イミダゾール誘導体の硬化促進剤及び適量の有機
溶剤を加えて使用することができる。また、本発明の目
的に反しない範囲において他の成分を添加配合すること
ができる。
【0014】本発明に用いるガラス基材としては、通常
使用されているものであればよく、特に限定されるもの
ではない。EガラスまたはDガラスからなるガラス織布
またはガラス不織布が使用される。
使用されているものであればよく、特に限定されるもの
ではない。EガラスまたはDガラスからなるガラス織布
またはガラス不織布が使用される。
【0015】上述したエポキシ樹脂、水添ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、硬化剤、無機質充填剤およびその
他の添加剤からなるエポキシ樹脂組成物のワニスを、ガ
ラス基材に常法により塗布・含浸・乾燥させてプリプレ
グをつくる。こうして得られたプリプレグを通常のエポ
キシガラスクロスプリプレグまたはエポキシガラス不織
布プリプレグ複数枚の表裏面に積層し、積層したプリプ
レグの少なくとも片面に銅箔を重ね合わせて加熱加圧一
体に成形して、銅張積層板を容易に製造することができ
る。銅張積層板の製造方法については、特に制限はな
く、いずれの方法でもよい。こうして製造された銅張積
層板は、電子機器、通信機器等に広く使用することがで
きる。
ルA型エポキシ樹脂、硬化剤、無機質充填剤およびその
他の添加剤からなるエポキシ樹脂組成物のワニスを、ガ
ラス基材に常法により塗布・含浸・乾燥させてプリプレ
グをつくる。こうして得られたプリプレグを通常のエポ
キシガラスクロスプリプレグまたはエポキシガラス不織
布プリプレグ複数枚の表裏面に積層し、積層したプリプ
レグの少なくとも片面に銅箔を重ね合わせて加熱加圧一
体に成形して、銅張積層板を容易に製造することができ
る。銅張積層板の製造方法については、特に制限はな
く、いずれの方法でもよい。こうして製造された銅張積
層板は、電子機器、通信機器等に広く使用することがで
きる。
【0016】
【作用】本発明の銅張積層板は、水添ビスフェノールA
型エポキシ樹脂及び無機質充填剤を含有したエポキシ樹
脂組成物のプリプレグを、銅箔表面層に用いたことによ
って耐トラッキング性を向上させることができた。トラ
ッキングは、高電圧がかかる回路間において、基板上に
イオン性物質と水分が介在すると、絶縁体であるエポキ
シ樹脂組成物が次第に電流を通しやすくなり、ついには
電通することによって生じる。この場合において、エポ
キシ樹脂組成物中において、水添ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂及び無機質充填剤を含有させることによっ
て、電流がとおりやすくなるのを防止し、これによって
耐熱性を低下させることなく、かつ従来の特性を保持し
たまま耐トラッキング性を向上させることに成功したも
のである。
型エポキシ樹脂及び無機質充填剤を含有したエポキシ樹
脂組成物のプリプレグを、銅箔表面層に用いたことによ
って耐トラッキング性を向上させることができた。トラ
ッキングは、高電圧がかかる回路間において、基板上に
イオン性物質と水分が介在すると、絶縁体であるエポキ
シ樹脂組成物が次第に電流を通しやすくなり、ついには
電通することによって生じる。この場合において、エポ
キシ樹脂組成物中において、水添ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂及び無機質充填剤を含有させることによっ
て、電流がとおりやすくなるのを防止し、これによって
耐熱性を低下させることなく、かつ従来の特性を保持し
たまま耐トラッキング性を向上させることに成功したも
のである。
【0017】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
る。本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。以下の実施例および比較例において「部」とは
「重量部」を意味する。
る。本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。以下の実施例および比較例において「部」とは
「重量部」を意味する。
【0018】実施例1 臭素化エポキシ樹脂(エポキシ当量 480)53部、クレゾ
ールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量 210)7
部、および水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂として
サントートST−3000(東都化成社製、エポキシ当
量 230、商品名)20部に、ジシアンジアミド 3部、2-エ
チル-4−メチルイミダゾール 0.1部、アセトン60部およ
びジメチルホルムアミド20部を加えて攪拌溶解し、次に
無機質充填剤として水酸化アルミニウム(平均粒径1 μ
m )を20部加えてエポキシ樹脂ワニスを調製した。この
ワニスを、厚さ 180μm のガラス織布に塗布・含浸し、
160℃の温度で乾燥して樹脂分45重量%のプリプレグ
(I)を作った。別に用意した厚さ 180μm のガラス織
布に水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び無機質充
填剤を含有しない前記エポキシ樹脂ワニスを塗布・含浸
・乾燥して得たプリプレグ(II)を 6枚重ね合わせ、その
上下面に前記プリプレグ(I)を 1枚づつ重ね合わせ、
さらに厚さ35μm の銅箔をそれぞれ重ね合わせ、170
℃,40kg/cm2 で90分間、加熱加圧一体に成形して板厚
1.6mmのFR−4の銅張積層板を製造した。
ールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量 210)7
部、および水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂として
サントートST−3000(東都化成社製、エポキシ当
量 230、商品名)20部に、ジシアンジアミド 3部、2-エ
チル-4−メチルイミダゾール 0.1部、アセトン60部およ
びジメチルホルムアミド20部を加えて攪拌溶解し、次に
無機質充填剤として水酸化アルミニウム(平均粒径1 μ
m )を20部加えてエポキシ樹脂ワニスを調製した。この
ワニスを、厚さ 180μm のガラス織布に塗布・含浸し、
160℃の温度で乾燥して樹脂分45重量%のプリプレグ
(I)を作った。別に用意した厚さ 180μm のガラス織
布に水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂及び無機質充
填剤を含有しない前記エポキシ樹脂ワニスを塗布・含浸
・乾燥して得たプリプレグ(II)を 6枚重ね合わせ、その
上下面に前記プリプレグ(I)を 1枚づつ重ね合わせ、
さらに厚さ35μm の銅箔をそれぞれ重ね合わせ、170
℃,40kg/cm2 で90分間、加熱加圧一体に成形して板厚
1.6mmのFR−4の銅張積層板を製造した。
【0019】実施例2 臭素化エポキシ樹脂(エポキシ当量 480)53部、クレゾ
ールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量 210)7
部、および水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂として
サントートST−3000(東都化成社製、エポキシ当
量 230、商品名)20部に、ジシアンジアミド 3部、2-エ
チル-4−メチルイミダゾール 0.1部、アセトン60部およ
びジメチルホルムアミド20部を加えて攪拌溶解し、次に
無機質充填剤として水酸化アルミニウム(平均粒径1 μ
m )を20部加えたエポキシ樹脂ワニスを調製した。この
ワニスを、厚さ400 μm のガラス不織布に塗布・含浸し
乾燥して得たプリプレグ(III)6枚を、実施例1における
プリプレグ(II)6 枚の代わりに用いた以外は、全て実施
例1と同様にしてCEM−3の銅張積層板を製造した。
ールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量 210)7
部、および水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂として
サントートST−3000(東都化成社製、エポキシ当
量 230、商品名)20部に、ジシアンジアミド 3部、2-エ
チル-4−メチルイミダゾール 0.1部、アセトン60部およ
びジメチルホルムアミド20部を加えて攪拌溶解し、次に
無機質充填剤として水酸化アルミニウム(平均粒径1 μ
m )を20部加えたエポキシ樹脂ワニスを調製した。この
ワニスを、厚さ400 μm のガラス不織布に塗布・含浸し
乾燥して得たプリプレグ(III)6枚を、実施例1における
プリプレグ(II)6 枚の代わりに用いた以外は、全て実施
例1と同様にしてCEM−3の銅張積層板を製造した。
【0020】比較例1 実施例1において、プリプレグ(I)の水添ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂及び無機質充填剤を含有するエポ
キシ樹脂ワニスの代わりに、水添ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂及び無機質充填剤を含有しないエポキシ樹脂
ワニスを用いた以外は、実施例1と同様にしてFR−4
の銅張積層板を製造した。
ールA型エポキシ樹脂及び無機質充填剤を含有するエポ
キシ樹脂ワニスの代わりに、水添ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂及び無機質充填剤を含有しないエポキシ樹脂
ワニスを用いた以外は、実施例1と同様にしてFR−4
の銅張積層板を製造した。
【0021】比較例2 実施例2において、プリプレグ(III) の水添ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂及び無機質充填剤を含有するエポ
キシ樹脂ワニスの代わりに、水添ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂及び無機質充填剤を含有しないエポキシ樹脂
ワニスを用いた以外は、実施例2と同様にしてCEM−
3の銅張積層板を製造した。
ールA型エポキシ樹脂及び無機質充填剤を含有するエポ
キシ樹脂ワニスの代わりに、水添ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂及び無機質充填剤を含有しないエポキシ樹脂
ワニスを用いた以外は、実施例2と同様にしてCEM−
3の銅張積層板を製造した。
【0022】実施例1〜2および比較例1〜2で製造し
た銅張積層板について、諸特性を試験したのでその結果
を表1に示したが、本発明は耐トラッキング性に優れて
おり、その効果を確認することができた。
た銅張積層板について、諸特性を試験したのでその結果
を表1に示したが、本発明は耐トラッキング性に優れて
おり、その効果を確認することができた。
【0023】
【表1】 *1 :IEC−112に従い銅張積層板の銅箔をエッチ
ング除去したサンプルの表面に4mm の間隔で電極をあ
て、所定の電圧をかけながら 0.1%NH4 Cl 水溶液を
滴下した時、50滴の滴下時に 1A以上の電流が流れない
最大の電圧を測定した。 *2 :DMA(動的粘弾性分析)法による。 *3 :JIS−C−6481に従い測定した。 *4 :JIS−C−6481に従い測定した。 *5 :260 ℃の半田浴にサンプルを浮かべ、フクレが発
生するまでの時間を測定した。 *6 :JIS−C−6481に従い測定した。
ング除去したサンプルの表面に4mm の間隔で電極をあ
て、所定の電圧をかけながら 0.1%NH4 Cl 水溶液を
滴下した時、50滴の滴下時に 1A以上の電流が流れない
最大の電圧を測定した。 *2 :DMA(動的粘弾性分析)法による。 *3 :JIS−C−6481に従い測定した。 *4 :JIS−C−6481に従い測定した。 *5 :260 ℃の半田浴にサンプルを浮かべ、フクレが発
生するまでの時間を測定した。 *6 :JIS−C−6481に従い測定した。
【0024】
【発明の効果】以上の説明および表1から明らかなよう
に、本発明の銅張積層板は、耐トラッキング性に優れ
て、かつ他の電気的、機械的特性および耐熱性、耐湿性
をも従来品と同様にバランスよく保持したもので電子機
器、通信機器用として好適なものである。
に、本発明の銅張積層板は、耐トラッキング性に優れ
て、かつ他の電気的、機械的特性および耐熱性、耐湿性
をも従来品と同様にバランスよく保持したもので電子機
器、通信機器用として好適なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/38 7016−4F H05K 1/03 K 7011−4E
Claims (1)
- 【請求項1】 ガラス基材にエポキシ樹脂組成物を含浸
・乾燥させたプリプレグを複数枚積層し、その少なくと
も片面に銅箔を重ね合わせて一体に成形する銅張積層板
において、銅箔に接する表面層プリプレグとして、水添
ビスフェノールA型エポキシ樹脂10〜40重量%及び無機
質充填剤10〜50重量%を含有するエポキシ樹脂組成物
を、ガラス織布に含浸・乾燥させたプリプレグを用いて
なることを特徴とする銅張積層板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35622892A JP3243027B2 (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | 銅張積層板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35622892A JP3243027B2 (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | 銅張積層板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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