JPH06182930A - 銅張積層板 - Google Patents

銅張積層板

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Publication number
JPH06182930A
JPH06182930A JP35622692A JP35622692A JPH06182930A JP H06182930 A JPH06182930 A JP H06182930A JP 35622692 A JP35622692 A JP 35622692A JP 35622692 A JP35622692 A JP 35622692A JP H06182930 A JPH06182930 A JP H06182930A
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JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
copper
prepreg
diglycidyl ester
resin composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP35622692A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiko Nishihara
吉彦 西原
Nobuhiko Uchida
信彦 内田
Tsutomu Minowa
努 蓑輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Chemical Corp
Original Assignee
Toshiba Chemical Corp
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Publication date
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Publication of JPH06182930A publication Critical patent/JPH06182930A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、ガラス基材にエポキシ樹脂組成物
を含浸・乾燥させたプリプレグを複数枚積層し、その少
なくとも片面に銅箔を重ね合わせて一体に成形する銅張
積層板において、銅箔に接する表面層プリプレグとし
て、脂環式ジグリシジルエステル型エポキシ樹脂を10〜
40重量%の割合に含有するエポキシ樹脂組成物を、ガラ
ス織布に含浸・乾燥させたプリプレグを用いてなること
を特徴とする銅張積層板である。 【効果】 本発明の銅張積層板は耐トラッキング性に優
れ、他の電気的、機械的特性および耐熱性をも従来品と
同様にバランスよく保持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐トラッキング性に優
れ、ほかの特性も従来品と同様に保持した銅張積層板の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の発達は目覚ましく、銅
張積層板の適用も多種多様となり、一段と優れた特性の
ものが要求されるようになってきた。ガラスエポキシ銅
張積層板は、紙・フェノール銅張積層板に比べ機械的特
性、電気的特性が優れているため、その生産量は急速に
伸びている。さらに回路の高密度化とともに多層板とし
ての用途も増加している。また、表面層以外の基材にガ
ラス不織布を用いたコンポジット板(CEM−3)も低
コスト、打抜加工が可能であることから用途が拡大し、
ガラスエポキシ銅張積層板全体の生産数量の主流の一つ
を占めるまでになってきた。
【0003】しかしながら、最近、安全上の問題からク
ーラー、TV等高電圧を使用する電気製品において、従
来品以上の耐トラッキング特性を備えた銅張積層板が求
められるようになってきた。従来、ガラスエポキシ銅張
積層板は、ガラス織布やガラス不織布にエポキシ樹脂組
成物を含浸し、加熱加圧一体に成形することによって製
造していた。この際に使用するエポキシ樹脂組成物は、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂等に、硬化剤
としてジシアンジアミドあるいはノボラック樹脂を配合
したものが一般的である。このタイプのガラスエポキシ
銅張積層板は、電気的、機械的特性のバランスが優れて
いるものの、IEC法での耐トラッキング指数は、 200
〜250 V程度であるという欠点があった。
【0004】これらを解決する手段はいくつかすでに提
案されており、耐トラッキング性能を向上させることが
出来、電気的、機械的特性も従来レベルを維持すること
ができたが、耐熱性という点で不十分であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解消するためになされたもので、耐トラッキング性に
優れ、かつ他の電気的、機械的特性及び耐熱性をも従来
品と同様にバランスよく保持した銅張積層板を提供しよ
うとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成しようと鋭意研究を進めた結果、特定のエポキ
シ樹脂を用いることによって、上記目的を達成できるこ
とを見いだし、本発明を完成したものである。
【0007】即ち、本発明は、ガラス基材にエポキシ樹
脂組成物を含浸・乾燥させたプリプレグを複数枚積層
し、その少なくとも片面に銅箔を重ね合わせて一体に成
形する銅張積層板において、銅箔に接する表面層プリプ
レグとして、脂環式ジグリシジルエステル型エポキシ樹
脂を10〜40重量%の割合に含有するエポキシ樹脂組成物
を、ガラス織布に含浸・乾燥させたプリプレグを用いて
なることを特徴とする銅張積層板である。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明に用いる主たるエポキシ樹脂として
は、 1分子中に 2個以上のエポキシ基を有する化合物で
あればよく、特に制限はなく広く使用することができ
る。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ノボラックエポキシ樹脂ま
たはこれらの臭素化合物等のグリシジルエーテル型エポ
キシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環型
エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは単独または 2種以
上混合して使用することができる。これらの中でもビス
フェノールA型エポキシ樹脂およびノボラックエポキシ
樹脂の混合系が好ましく使用することができる。
【0010】本発明に用いる脂環式ジグリシジルエステ
ル型エポキシ樹脂としては、環状脂肪族でグリシジルエ
ステル基を2 個有しているものであればよく、特に制限
はなく広く使用することができる。具体的に有用な例と
しては、次のような構造式を有するものが挙げられる。
【0011】
【化1】 (但し、式中、Rは炭化水素基を表す) これらの具体的な化合物としては、例えばメチルテトラ
ヒドロフタル酸グリシジルエステル EPOMIK R
−531(三井石油化学工業社製、商品名)が挙げら
れ、これらは単独又は 2種以上混合して使用する。脂環
式ジグリシジルエステル型エポキシ樹脂の配合割合は、
全体のエポキシ樹脂組成物に対して10〜40重量%含有す
るように配合することが望ましい。含有量が10重量%未
満では耐トラッキング性が不十分で、また含有量が40重
量%を超えると他の特性が悪くなり好ましくない。
【0012】本発明に用いるエポキシ樹脂の硬化剤とし
ては、ジシアンジアミド、イミダゾール類、芳香族アミ
ン等のアミン類、フェノールノボラック、クレゾールノ
ボラック、ビスフェノールAノボラック等のノボラック
類、無水フタル酸、無水クロレンディック酸等いずれも
使用可能で、これらは単独又は 2種以上混合して使用す
ることができる。これらのなかでもジシアンジアミドや
ノボラック類が好ましく使用される。
【0013】本発明の表面層プリプレグに用いるエポキ
シ樹脂組成物は、上述したエポキシ樹脂、脂環式ジグリ
シジルエステル型エポキシ樹脂および硬化剤を必須成分
とするが、この他イミダゾール誘導体の硬化促進剤及び
適量の有機溶剤を加えて使用することができる。また、
本発明の目的に反しない範囲において他の成分を添加配
合することができる。
【0014】本発明に用いるガラス基材は通常使用され
ているものであればよく、特に限定されるものではない
が、EガラスまたはDガラスからなるガラス織布または
ガラス不織布が好適に使用される。
【0015】上述したエポキシ樹脂、脂環式ジグリシジ
ルエステル型エポキシ樹脂、硬化剤およびその他の添加
剤からなるエポキシ樹脂組成物のワニスを、ガラス基材
に常法により塗布・含浸・乾燥させてプリプレグをつく
る。こうして得られたプリプレグを通常のエポキシガラ
スクロスプリプレグまたはエポキシガラス不織布プリプ
レグ複数枚の表裏面に積層し、積層したプリプレグの少
なくとも片面に銅箔を重ね合わせて加熱加圧一体に成形
して、銅張積層板を容易に製造することができる。銅張
積層板の製造方法については、特に制限はなく、いずれ
の方法でもよい。こうして製造された銅張積層板は、電
子機器、通信機器等に広く使用することができる。
【0016】
【作用】本発明の銅張積層板は、脂環式ジグリシジルエ
ステル型エポキシ樹脂を特定量含有したエポキシ樹脂組
成物のプリプレグを、銅箔表面層に用いたことによって
耐トラッキング性を向上させることができた。トラッキ
ングは、高電圧がかかる回路間において、基板上にイオ
ン性物質と水分が介在すると、絶縁体であるエポキシ樹
脂組成物が次第に電流を通しやすくなり、ついには電通
することによって生じる。この場合において、エポキシ
樹脂組成物中において、脂環式ジグリシジルエステル型
エポキシ樹脂を含有させることによって、電流がとおり
やすくなるのを防止し、これによって耐熱性を低下させ
ることなく、かつ従来の特性を保持したまま耐トラッキ
ング性を向上させることに成功したものである。
【0017】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
る。本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。以下の実施例および比較例において「部」とは
「重量部」を意味する。
【0018】実施例1 臭素化エポキシ樹脂(エポキシ当量 480)70部、クレゾ
ールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量 210)10
部、および脂環式ジグリシジルエステル型エポキシ樹脂
としてEPOMIK R−531(三井石油化学工業社
製、エポキシ当量170、商品名)20部に、ジシアンジア
ミド 3部、2-エチル-4−メチルイミダゾール 0.1部、ア
セトン60部およびジメチルホルムアミド20部を加えて攪
拌溶解し、エポキシ樹脂ワニスを調製した。このワニス
を、厚さ 180μm のガラス織布に塗布・含浸し、160 ℃
の温度で乾燥して樹脂分42重量%のプリプレグ(I)を
作った。別に用意した厚さ 180μm のガラス織布に脂環
式ジグリシジルエステル型エポキシ樹脂を含有しない前
記エポキシ樹脂ワニスを塗布・含浸・乾燥して得たプリ
プレグ(II)を 6枚重ね合わせ、その上下面に前記プリプ
レグ(I)を 1枚づつ重ね合わせ、さらに厚さ35μm の
銅箔をそれぞれ重ね合わせ、170 ℃,40kg/cm 2 で90分
間、加熱加圧一体に成形して板厚 1.6mmのFR−4の銅
張積層板を製造した。
【0019】実施例2 臭素化エポキシ樹脂(エポキシ当量 480)60部、クレゾ
ールノボラックエポキシ樹脂(エポキシ当量 210)10
部、および脂環式ジグリシジルエステル型エポキシ樹脂
としてEPOMIK R−531(三井石油化学工業社
製、エポキシ当量170、商品名)30部に、ジシアンジア
ミド 3部、2-エチル-4−メチルイミダゾール 0.15 部、
アセトン60部およびジメチルホルムアミド20部を加えて
攪拌溶解し、エポキシ樹脂ワニスを調製した。このワニ
スを、厚さ180 μm のガラス織布に塗布・含浸し、160
℃の温度で乾燥して樹脂分42重量%のプリプレグ(III)
を作った。次に臭素化エポキシ樹脂(エポキシ当量 48
0)85部およびクレゾールノボラックエポキシ樹脂(エ
ポキシ当量 210)15部に、無機質充填剤として水酸化ア
ルミニウム(平均粒径 1μm )80部、ジシアンジアミド
3部、2-エチル-4−メチルイミダゾール 0.10 部、アセ
トン80部およびジメチルホルムアミド20部を加えて攪拌
溶解し、エポキシ樹脂ワニスを調製し、このワニスを厚
さ 300μm のガラス不織布に塗布・含浸し、160 ℃の温
度で乾燥してプリプレグ(IV)を作った。プリプレグ
(IV)を 6枚重ね合わせ、その上下に前記プリプレグ(I
II) を 1枚づつ重ね合わせ、さらにその上下に厚さ35μ
m の銅箔をそれぞれ重ね合わせ、170℃,40kg/cm2 で9
0分間、加熱加圧一体に成形して板厚 1.6mmのCEM−
3の銅張積層板を製造した。
【0020】比較例1 実施例1において、プリプレグ(I)に脂環式ジグリシ
ジルエステル型エポキシ樹脂を含まずに臭素化エポキシ
樹脂(エポキシ当量 480)90部およびクレゾールノボラ
ックエポキシ樹脂(エポキシ当量 210)10部を用いたエ
ポキシ樹脂ワニスを使用した以外は、実施例1と同様に
してFR−4の銅張積層板を製造した。
【0021】比較例2 実施例2において、プリプレグ(III) に脂環式ジグリシ
ジルエステル型エポキシ樹脂を含まずに臭素化エポキシ
樹脂(エポキシ当量 480)90部およびクレゾールノボラ
ックエポキシ樹脂(エポキシ当量 210)10部を用いたエ
ポキシ樹脂ワニスを使用した以外は、実施例2と同様に
してCEM−3の銅張積層板を製造した。
【0022】実施例1〜2および比較例1〜2で製造し
た銅張積層板について、諸特性を試験したのでその結果
を表1に示したが、本発明は耐トラッキング性に優れて
おり、その効果を確認することができた。
【0023】
【表1】 *1 :IEC−112に従い銅張積層板の銅箔をエッチ
ング除去したサンプルの表面に4mm の間隔で電極をあ
て、所定の電圧をかけながら 0.1%NH4 Cl 水溶液を
滴下した時、50滴の滴下時に 1A以上の電流が流れない
最大の電圧を測定した。 *2 :DMA(動的粘弾性分析)法による。 *3 :JIS−C−6481に従い測定した。 *4 :260 ℃の半田浴にサンプルを浮かべ、フクレが発
生するまでの時間を測定した。 *5 :JIS−C−6481に従い測定した。
【0024】
【発明の効果】以上の説明および表1から明らかなよう
に、本発明の銅張積層板は耐トラッキング性に優れて、
かつ他の電気的、機械的特性および耐熱性をも従来品と
同様にバランスよく保持したもので、電子機器、通信機
器用として好適なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 1/03 K 7011−4E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基材にエポキシ樹脂組成物を含浸
    ・乾燥させたプリプレグを複数枚積層し、その少なくと
    も片面に銅箔を重ね合わせて一体に成形する銅張積層板
    において、銅箔に接する表面層プリプレグとして、脂環
    式ジグリシジルエステル型エポキシ樹脂を10〜40重量%
    の割合に含有するエポキシ樹脂組成物を、ガラス織布に
    含浸・乾燥させたプリプレグを用いてなることを特徴と
    する銅張積層板。
JP35622692A 1992-12-21 1992-12-21 銅張積層板 Pending JPH06182930A (ja)

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JP35622692A JPH06182930A (ja) 1992-12-21 1992-12-21 銅張積層板

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JP35622692A Pending JPH06182930A (ja) 1992-12-21 1992-12-21 銅張積層板

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008001880A (ja) * 2005-10-21 2008-01-10 Mitsubishi Gas Chem Co Inc プリプレグおよび銅張積層板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008001880A (ja) * 2005-10-21 2008-01-10 Mitsubishi Gas Chem Co Inc プリプレグおよび銅張積層板

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