JPH06182834A - 射出圧縮ブロー成形方法 - Google Patents

射出圧縮ブロー成形方法

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JPH06182834A
JPH06182834A JP34059092A JP34059092A JPH06182834A JP H06182834 A JPH06182834 A JP H06182834A JP 34059092 A JP34059092 A JP 34059092A JP 34059092 A JP34059092 A JP 34059092A JP H06182834 A JPH06182834 A JP H06182834A
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JP
Japan
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molten resin
gas
injection
cavity
supply
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JP34059092A
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English (en)
Inventor
Akira Yokota
明 横田
Katsutoshi Sakashita
勝敏 坂下
Masayuki Oishi
真之 大石
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1704Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles
    • B29C45/1705Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles using movable mould parts

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒケ等がなく外観品質に優れる中空成形品を
簡便かつ安価に成形する。 【構成】 金型11の目的とする成形品容積を超えるキ
ャビティ容積を有するキャビティ21内に溶融樹脂rを
射出充填した後、このキャビティ21内に射出充填され
た溶融樹脂rの内部にガスgを注入し、さらにそのキャ
ビティ21内に溶融樹脂rを射出充填した後、このキャ
ビティ21のキャビティ容積が目的とする成形品容積に
至るまでそのキャビティ21内の溶融樹脂rおよびガス
gを圧縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空成形品の成形に適
用される射出圧縮ブロー成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、TVのキャビネット,OA機器の
ハウジング,自動車の内外装部品,家具等として中空成
形品が広く用いられている。この中空成形品の成形法と
しては次のような技術が知られている。
【0003】(1)ガスインジェクション法 このガスインジェクション法(例えばCINPRES
法,AGI法)は、金型の目的とする成形品容積に相応
するキャビティ容積を有するキャビティ内に溶融樹脂を
射出充填した後、この溶融樹脂の内部にガスを注入して
そのガスの圧力によりその溶融樹脂を保圧する間に冷却
する成形法である(「NIKKEI NEW MATERIALS」1991年 5
月20日号 p.118-119)。このガスインジェクション法に
よれば、ヒケ等が生起せず外観品質に優れた中空成形品
が得られる。なお、このガスインジェクション法には、
金型に接続されているノズル部の先端部にガス注入口を
設けてそのガス注入口から前記金型のキャビティ内に射
出充填されている溶融樹脂の内部にガスを注入する技術
と、前記金型のキャビティ内にて成形される成形品の所
定箇所、例えばボス部,リブ部のようなヒケ等を生起し
易い肉厚部分に対応する金型にガス注入口を設けてその
ガス注入口から同様にガスを注入する技術とがある。
【0004】(2)ブローコンプレッション法 このブローコンプレッション法は、いわゆるブロー成形
法と圧縮成形法とを組合わせた成形法であって、押出し
機によりチューブ状のパリソンを成形し、このパリソン
の一端部を閉じることによってそのパリソンを有底化し
て、さらにその有底化されたパリソンをプリブローしつ
つ押出した後、このパリソン内のプリブローを閉込めて
そのパリソンを型締めする成形法である(「工業材料」
1992年 2月号 p.23-34)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、 (1)ガスインジェクション法では、注入されるガスの
注入圧が一般に高圧(20〜40Pa)であるため成形
作業に危険性をともなうとともに、このように高注入圧
でガスを注入するためのガス供給装置,圧力制御装置等
の付属装置を必要とするため射出成形機が高価なものと
なってコストアップを招く。また、ガス注入口を金型に
接続されているノズル部の先端部に設けた場合、成形品
に薄肉部が存在するとその薄肉部でガスが流動する空間
がなくなることがあるため、従来の金型には適用できな
いものがある、すなわち前記空間を確保できる成形品形
状にしか適用できない。特に、AGI法により前記金型
のゲート部の近傍に薄肉部を有する成形品を成形する場
合には、金型のキャビティ内に射出充填された溶融樹脂
内に確実にガスを注入するためにガス・チャンネルを設
ける必要があって成形品形状が制限される。また、ガス
注入口を金型に設けた場合、成形品の所定箇所における
ヒケ等の生起を防止することはできるが、前記所定箇所
それぞれに対応してガス注入口を設けなけらばならない
ため、金型の構造が複雑になるとともにその金型が高価
なものとなる。
【0006】(2)ブローコンプレッション法では、プ
リブローされたパリソンを型締めするため、成形品にど
うしてもバリが生起する。また、このバリを取除く作業
が必要となるため、作業効率が低下する。
【0007】本発明は、以上のような問題点に鑑みてな
されたものであって、ガスを低注入圧で溶融樹脂の内部
に注入してそのガスを圧縮により高圧にすることでヒケ
等がなく外観品質に優れる中空成形品の成形を簡便かつ
安価に実現することができる射出圧縮ブロー成形方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による射出圧縮ブ
ロー成形方法は、第一に、金型の目的とする成形品容積
を超えるキャビティ容積を有するキャビティ内に溶融樹
脂を射出充填する溶融樹脂射出充填工程およびそのキャ
ビティ内に射出充填された溶融樹脂の内部にガスを注入
するガス注入工程の各工程を少なくとも1回ずつ順次行
うとともに、これら溶融樹脂射出充填工程またはガス注
入工程のうち最終となるいずれか一方の工程を行った
後、前記キャビティ容積が目的とする成形品容積に至る
まで前記キャビティ内の溶融樹脂およびガスを圧縮する
圧縮工程を行うことを特徴とする。
【0009】また、第二に、金型の目的とする成形品容
積を超えるキャビティ容積を有するキャビティ内に溶融
樹脂を射出充填する溶融樹脂射出充填工程およびそのキ
ャビティ内に射出充填された溶融樹脂の内部にガスを注
入するガス注入工程の各工程を少なくとも1回ずつ順次
行うとともに、これら溶融樹脂射出充填工程またはガス
注入工程のうち最終となるいずれか一方の工程を行いつ
つ前記キャビティ容積が目的とする成形品容積に至るま
で前記キャビティ内の溶融樹脂およびガスを圧縮する圧
縮工程を行うことを特徴とする。
【0010】また、前記金型に接続されているノズル部
は、円筒形弁室と、この円筒形弁室に連通するとともに
前記溶融樹脂が蓄積されている射出ユニットに接続され
て溶融樹脂を供給する第一の供給流路と、前記円筒形弁
室に連通するとともにガス供給手段に接続されてガスを
供給する第二の供給流路と、前記円筒形弁室に連通する
とともに前記金型のキャビティに接続されて溶融樹脂お
よびガスを供給する第三の供給流路とを有し、前記円筒
形弁室に回動自在に嵌着される円柱形弁体は、前記第一
の供給流路と第三の供給流路とを連通可能でかつそれら
第一および第三の供給流路の内径とほぼ同じ内径の溶融
樹脂供給孔と、前記第二の供給流路と第三の供給流路と
を連通可能でかつその第三の供給流路側の開口部の内径
がその第三の供給流路の内径よりも小さいガス供給孔と
を有し、前記円柱形弁体を回動させて前記第一の供給流
路と第三の供給流路との連通と前記第二の供給流路と第
三の供給流路との連通とを選択的に切換えることにより
前記溶融樹脂射出充填工程とガス注入工程との切換えを
行うようにするのがよい。
【0011】また、前記ガス注入工程において、前記円
柱形弁体のガス供給孔の前記第三の供給流路側の開口部
をその第三の供給流路の開口部の中央部に位置させると
好適である。
【0012】
【作用】本発明の前述の第一の特徴を有する射出圧縮ブ
ロー成形方法において、金型の目的とする成形品容積を
超えるキャビティ容積を有するキャビティ内に溶融樹脂
射出充填工程にて溶融樹脂が射出充填されてその射出充
填された溶融樹脂の内部にガス注入工程にてガスが注入
されると、前記キャビティ内に射出充填された溶融樹脂
の内部はその溶融樹脂の表層部に比べて冷却速度が遅い
ことからその表層部よりも温度が高く粘度が低い、言い
換えれば抵抗が小さいため、前記キャビティ内にてガス
は溶融樹脂の内部に貯留される。次いで、圧縮工程にて
前記キャビティ内の溶融樹脂およびガスがそのキャビテ
ィのキャビティ容積が目的とする成形品容積に至るまで
圧縮されると、この圧縮により前記ガスは高圧となって
溶融樹脂内の抵抗が最も小さい部分、例えば成形品の厚
肉部に相応する部分に貯留される。そして、この高圧と
なったガスの圧力により前記厚肉部に相応する部分の表
層部は金型の内壁面側に押圧され、この厚肉部に相応す
る部分におけるヒケ等の生起が抑止される。このよう
に、溶融樹脂の内部に注入されるガスが圧縮によって高
圧となるため、このガスを注入する際の注入圧を低くす
ることができ、これにより成形作業の安全と射出成形機
の低廉化が図れる。
【0013】また、前記のようにしてキャビティ内に溶
融樹脂射出充填工程にて溶融樹脂が射出充填されてその
溶融樹脂の内部にガス注入工程にてガスが注入された
後、このキャビティ内にさらに溶融樹脂射出充填工程に
て溶融樹脂が射出充填されると、この溶融樹脂により前
記ガス注入工程の際に形成されるガス注入路が被覆され
るとともにその注入されたガスがそれら溶融樹脂の中央
部に移送される。こうして、前記溶融樹脂およびガスよ
りなる成形品の表面から前記ガス注入路の痕跡が消去さ
れるため、この成形品の外観品質が向上される。
【0014】また、前記のような溶融樹脂射出充填工程
およびガス注入工程を複数回ずつ順次行うと、前記キャ
ビティ内にて溶融樹脂の内部にガスが分散されて貯留さ
れる。したがって、この状態でそれら溶融樹脂およびガ
スが圧縮されるとそれら溶融樹脂およびガスよりなる成
形品、例えば肉厚がほぼ均等な成形品についてその成形
品の表層部全体がそのガスの圧力により金型の内壁面側
に押圧されるため、この成形品全体にヒケ等が生起する
のが抑止される。
【0015】また、前記第二の特徴を有する射出圧縮ブ
ロー成形方法においては、前記第一の特徴を有する射出
圧縮ブロー成形方法と同様に溶融樹脂射出充填工程およ
びガス注入工程が順次に少なくとも1回ずつ行われる
が、これら溶融樹脂射出充填工程またはガス注入工程の
うち最終となるいずれか一方の工程が行われつつ圧縮工
程にて前記キャビティ内の溶融樹脂およびガスが圧縮さ
れる。ところで、前記溶融樹脂は一般に高射出圧でキャ
ビティ内に射出充填されるためその溶融樹脂よりなる成
形品の形状(例えば薄肉大面積)によってはその溶融樹
脂のフロントマーク(流動先端)が乱れてその溶融樹脂
中に圧力分布を生じ、この圧力分布が残留応力となって
前記成形品の変形をもたらすことがある。また、前記溶
融樹脂がキャビティ内に射出充填されてから圧縮される
までの時間が長くなるとその溶融樹脂の冷却固化が進行
して前記成形品にコールドマーク,チャージマークのよ
うな流動むらの跡が残ることがある。しかしながら、前
記第二の特徴を有する射出圧縮ブロー成形方法のように
溶融樹脂射出充填工程またはガス注入工程のうち最終と
なるいずれか一方の工程を行いつつ圧縮工程にてキャビ
ティ内の溶融樹脂およびガスを圧縮すると、前記溶融樹
脂がキャビティ内に射出充填されてから圧縮されるまで
の時間が短くなるため溶融樹脂が冷却固化される前に展
延される。したがって、前記のような流動むらの低減が
図れるとともに、溶融樹脂中の圧力分布が均一となって
その溶融樹脂中に残留応力を生じなくなるため成形品の
変形が抑止される。
【0016】また、前記のような溶融樹脂射出充填工程
とガス注入工程とを切換えるに際して、溶融樹脂射出充
填工程においては円筒形弁室に回動自在に嵌着される円
柱形弁体の溶融樹脂を供給する第一の供給流路および溶
融樹脂,ガスを供給する第三の供給流路の内径とほぼ同
じ内径の溶融樹脂供給孔によりそれら第一の供給流路と
第三の供給流路とを連通させることで射出ユニットから
前記金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出充填すること
ができ、ガス注入工程においては前記円柱形弁体を回動
させてその円柱形弁体の前記第三の供給流路側の開口部
の内径がその第三の供給流路の内径よりも小さいガス供
給孔によりガスを供給する第二の供給流路と前記第三の
供給流路とを連通させることでガス供給手段から金型の
キャビティ内にガスを注入することができる。
【0017】また、前記キャビティ内に溶融樹脂が射出
充填されると、前記第三の供給流路にも溶融樹脂が貯留
されることになるが、この第三の供給流路に貯留されて
いる溶融樹脂の内部はやはりキャビティ内に射出充填さ
れた溶融樹脂と同様に表層部に比べて抵抗が小さい。し
たがって、前記ガス注入工程に際しては前記円柱形弁体
のガス供給孔の前記第三の供給流路側の開口部をその第
三の供給流路の開口部の中央部に位置させると、前記ガ
ス供給孔の開口部の内径は前記第三の供給流路の内径よ
りも小さいためガスはその第三の供給流路に貯留されて
いる溶融樹脂中の抵抗が小さい内部を通じてキャビティ
内に射出充填されている溶融樹脂の内部に確実に注入さ
れる。
【0018】
【実施例】次に、本発明による射出圧縮ブロー成形方法
の具体的実施例について図面を参照しつつ説明する。
【0019】本発明の一実施例の射出圧縮ブロー成形方
法により成形される成形品の成形工程を模式的に示す図
が図1に示されている。この射出圧縮ブロー成形方法に
適用される射出成形機はそれ自体公知のものであるが金
型11に接続されているノズル部12には、図示されな
い射出ユニットに接続されている第一の供給流路として
の溶融樹脂供給流路13と図示されないガス供給手段
(ガス供給装置)に接続されている第二の供給流路とし
てのガス供給流路14と金型11の後述のキャビティ2
1に接続されている第三の供給流路としての溶融樹脂お
よびガスの供給流路(以下、供給流路と表記する。)1
5とが穿設されているとともに、ロータリーバルブ16
が配設されている。
【0020】このロータリーバルブ16は、溶融樹脂供
給流路13,ガス供給流路14および供給流路15それ
ぞれに連通して設けられる円筒形の弁室17と、この弁
室17に回動自在に嵌着される円柱形の弁体18とを具
えている。また、この弁体18には、溶融樹脂供給流路
13と供給流路15とを連通可能でかつそれら溶融樹脂
供給流路13および供給流路15の内径とほぼ同じ内径
の溶融樹脂供給孔18aと、ガス供給流路14と供給流
路15とを連通可能でかつその供給流路15側の開口部
の内径がその供給流路15の内径よりも小さいガス供給
孔18bとが穿設されている(図2参照)。ここで、こ
の弁体18は回動駆動装置Rにより回動されてその回動
により溶融樹脂供給流路13,ガス供給流路14,供給
流路15それぞれを閉塞する位置,溶融樹脂供給孔18
aを介して溶融樹脂供給流路13と供給流路15とを連
通する位置およびガス供給孔18bを介してガス供給流
路14と供給流路15とを連通する位置の3位置をとり
得る。
【0021】金型11はノズル部12に接合されている
固定金型19と可動金型20とを具え、この可動金型2
0の図示されない駆動装置による進退によって金型11
のキャビティ21のキャビティ容積が拡縮される。な
お、図1中符号22はゲート部、符号23は可動金型2
0の進退のためのガイドである。
【0022】次に、図1に基づいて成形品(中空成形
品)の成形工程について説明する。
【0023】まず、ロータリーバルブ16の弁体18に
より溶融樹脂供給流路13,ガス供給流路14および供
給流路15を閉塞させた状態で、公知の手段により可動
金型20を後退させることによってキャビティ21のキ
ャビティ容積が目的とする成形品容積を超えるように金
型11を開く(図1(a))。
【0024】次に、溶融樹脂射出充填工程としてロータ
リーバルブ16の弁体18を回動させて溶融樹脂供給孔
18aにより溶融樹脂供給流路13と供給流路15とを
連通させた状態で、前記射出ユニットからキャビティ2
1内に所定容量の溶融樹脂rを射出充填する(図1
(b))。
【0025】次いで、ガス注入工程として前記弁体18
をガス供給孔18bの供給流路15側の開口部がその供
給流路15の開口部の中央部に位置するように回動させ
てそのガス供給孔18bによりガス供給流路14と供給
流路15とを連通させた状態で、前記溶融樹脂rが射出
充填されたキャビティ21内に前記ガス供給装置からガ
スgを0.5〜5Pa程度の注入圧で例えば10秒間注
入する。ところで、図1(b)において供給流路15,
ゲート部22に貯留されている溶融樹脂rおよびキャビ
ティ21内に射出充填されている溶融樹脂rの内部はそ
の表層部に比べて冷却速度が遅いためその表層部よりも
温度が高く粘度が低い、言い換えれば抵抗が小さい。ま
た、図1(c)に示されるようにガス供給孔18bによ
りガス供給流路14と供給流路15とが連通された際、
このガス供給孔18bの供給流路15側の開口部はその
供給流路15の開口部の中央部に位置され、また、前記
のようにガス供給孔18bの供給流路15側の開口部の
内径がその供給流路15の内径よりも小さくされてい
る。したがって、この状態で前記ガス供給装置からガス
供給流路14を介してガスgを供給するとそのガスgは
前記供給流路15およびゲート部22に貯留されている
溶融樹脂rの内部を通じてキャビティ21内に射出充填
されている溶融樹脂rの内部に注入される。なお、図1
(c)中符号sはガスgが注入される際に溶融樹脂r中
に形成されるガス注入路である。
【0026】次に、溶融樹脂射出充填工程として前記弁
体18を回動させて溶融樹脂供給孔18aにより溶融樹
脂供給流路13と供給流路15とを再び連通させた状態
で、前記射出ユニットからキャビティ21内にさらに所
定容量の溶融樹脂rを射出充填する。こうして、この溶
融樹脂rによってガス注入路sが被覆されるとともにガ
スgがキャビティ21内に射出充填されているそれら溶
融樹脂rの中央部に移送される。(図1(d))。この
結果、前記溶融樹脂rおよびガスgよりなる成形品の表
面から前記ガス注入路sの痕跡が消去されることにな
る。
【0027】次いで、圧縮工程として前記弁体18を回
動させてその弁体18により溶融樹脂供給流路13,ガ
ス供給流路14および供給流路15を閉塞させた状態
で、公知の手段により可動金型20に図1において右方
向への押圧力を付加する(図1(e))。この際、前記
弁体18により供給流路15が閉塞されているため、キ
ャビティ21内から前記射出ユニット側への溶融樹脂の
逆流が防止される。ところで、溶融樹脂rおよびガスg
よりなる成形品の例えばボス部,リブ部のような比較的
厚肉部tの内部はその表層部あるいは他の薄肉部に比べ
て冷却速度が遅いために温度が高く粘度が低い、言い換
えれば最も抵抗が小さい。したがって、前述のように可
動金型20への押圧力の付加によりその可動金型20
が、キャビティ21のキャビティ容積が目的とする成形
品容積に至るまでそのキャビティ21内の溶融樹脂rお
よびガスgを圧縮するように前進されると、このガスg
は前記押圧力に見合った圧力分だけ高圧となって最も抵
抗が小さい厚肉部tに貯留され、この高圧となったガス
gの圧力により厚肉部tの表層部の溶融樹脂は金型11
の内壁面側に押圧される(図1(f))。
【0028】次に、金型11のキャビティ21内にて溶
融樹脂rが冷却固化された後、公知の手段により固定金
型19に対して可動金型20を離間させて金型11を開
き、前記溶融樹脂rおよびガスgよりなる成形品をその
金型11から離型させた後、次の成形サイクルに備え
る。
【0029】本実施例において成形される成形品の金型
11のゲート部22の近傍に相応する部分について特に
外観品質が要求されない場合には、キャビティ21内に
射出充填されている溶融樹脂rの内部にガスgを注入し
た後、さらにそのキャビティ21内に溶融樹脂rを射出
充填する必要はなく、ガスgの注入後そのキャビティ2
1内の溶融樹脂rおよびガスgを圧縮するようにしても
よい。
【0030】また、前記のようなキャビティ21内への
溶融樹脂rの射出充填およびそのキャビティ21内に射
出充填された溶融樹脂の内部へのガスの注入を複数回ず
つ順次行うと、前記溶融樹脂rの内部にガスgが分散さ
れて貯留される。そして、この状態でそれら溶融樹脂r
およびガスgを圧縮すると、これら溶融樹脂rおよびガ
スgよりなる成形品の表層部全体がガスgの圧力により
金型11の内壁面側に押圧されるため、例えば肉厚がほ
ぼ均等な成形品を成形するにその成形品の表層部全体に
ヒケ等が生起するのを抑止することができて好適であ
る。
【0031】また、金型11のキャビティ21内への溶
融樹脂rの射出充填およびその射出充填された溶融樹脂
rの内部へのガスgの注入を少なくとも1回ずつ順次行
うにそれら溶融樹脂rの射出充填(溶融樹脂射出充填工
程)またはガスgの注入(ガス注入工程)のうち最終と
なるいずれか一方の工程を行いつつ前記キャビティ21
内の溶融樹脂rおよびガスgを圧縮する圧縮工程を行う
ようにすると、前記溶融樹脂rをキャビティ21内に射
出充填してから圧縮するまでの時間を短くすることがで
きる。したがって、溶融樹脂rが冷却固化される前に圧
縮によって展延されるためコールドマーク,チャージマ
ークのような流動むらが低減されるとともに、この溶融
樹脂r中の圧力分布が均一となってその溶融樹脂中に残
留応力を生じなくなるため前記溶融樹脂rおよびガスg
よりなる成形品の変形が抑止される。
【0032】また、本実施例ではロータリーバルブ16
を用いて前記のような溶融樹脂rの射出充填,ガスgの
注入およびキャビティ21内における溶融樹脂rおよび
ガスgの圧縮の際の供給流路15の閉塞を行っている
が、このようなロータリーバルブを用いずに例えばその
供給流路15に溶融樹脂供給流路13およびガス流路1
4のそれぞれを連通させることも可能である。
【0033】
【発明の効果】以上のように構成された本発明によれ
ば、溶融樹脂射出充填工程およびガス注入工程の各工程
を少なくとも1回ずつ順次行った後、圧縮工程を行う
に、ガスを低注入圧で溶融樹脂の内部に注入してそのガ
スを圧縮により高圧にしているため、簡便かつ安価にヒ
ケ等がなく外観品質に優れる中空成形品を成形すること
ができる。また、高圧なガスの発生装置等を必要としな
いため、成形作業の安全性を図ることができる。また、
前記溶融樹脂が射出充填されてガスが注入されたキャビ
ティ内にさらに溶融樹脂射出充填工程にて溶融樹脂を射
出充填することで、前記ガス注入工程の際に前記溶融樹
脂に形成されるガス注入路の痕跡が消去されるため、成
形品の外観品質を向上させることができる。また、前記
のような溶融樹脂射出充填工程およびガス注入工程を複
数回ずつ順次行うことで、前記溶融樹脂中にガスが分散
されて貯留され、成形品の表面全体にヒケ等が生起する
のを抑止することができる。
【0034】また、前記のような溶融樹脂射出充填工程
およびガス注入工程を少なくとも1回ずつ順次行うにそ
れら溶融樹脂射出充填工程またはガス注入工程のうち最
終となるいずれか一方の工程を行いつつそれら溶融樹脂
およびガスを圧縮する圧縮工程を行うことで、溶融樹脂
をキャビティ内に射出充填してから圧縮するまでの時間
が短くなりその溶融樹脂が冷却固化前に展延されるため
流動むらの低減を図ることができ、また、溶融樹脂中の
圧力分布が均一となってその溶融樹脂中に残留応力を生
じなくなるため成形品の変形を抑止することができる。
これにより、成形品の外観品質をより向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の射出圧縮ブロー成形方法に
より成形される成形品の成形工程を模式的に示す図であ
る。
【図2】本発明の一実施例に係るロータリーバルブを説
明する図である。
【符号の説明】
11 金型 12 ノズル部 13 溶融樹脂供給流路 14 ガス供給流路 15 供給流路 16 ロータリーバルブ 17 弁室 18 弁体 18a 溶融樹脂供給孔 18b ガス供給孔 19 固定金型 20 可動金型 21 キャビティ 22 ゲート部 R 回動駆動装置 g ガス r 溶融樹脂 s ガス注入路 t 厚肉部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型の目的とする成形品容積を超えるキ
    ャビティ容積を有するキャビティ内に溶融樹脂を射出充
    填する溶融樹脂射出充填工程およびそのキャビティ内に
    射出充填された溶融樹脂の内部にガスを注入するガス注
    入工程の各工程を少なくとも1回ずつ順次行うととも
    に、これら溶融樹脂射出充填工程またはガス注入工程の
    うち最終となるいずれか一方の工程を行った後、前記キ
    ャビティ容積が目的とする成形品容積に至るまで前記キ
    ャビティ内の溶融樹脂およびガスを圧縮する圧縮工程を
    行うことを特徴とする射出圧縮ブロー成形方法。
  2. 【請求項2】 金型の目的とする成形品容積を超えるキ
    ャビティ容積を有するキャビティ内に溶融樹脂を射出充
    填する溶融樹脂射出充填工程およびそのキャビティ内に
    射出充填された溶融樹脂の内部にガスを注入するガス注
    入工程の各工程を少なくとも1回ずつ順次行うととも
    に、これら溶融樹脂射出充填工程またはガス注入工程の
    うち最終となるいずれか一方の工程を行いつつ前記キャ
    ビティ容積が目的とする成形品容積に至るまで前記キャ
    ビティ内の溶融樹脂およびガスを圧縮する圧縮工程を行
    うことを特徴とする射出圧縮ブロー成形方法。
  3. 【請求項3】 前記金型に接続されているノズル部は、
    円筒形弁室と、この円筒形弁室に連通するとともに前記
    溶融樹脂が蓄積されている射出ユニットに接続されて溶
    融樹脂を供給する第一の供給流路と、前記円筒形弁室に
    連通するとともにガス供給手段に接続されてガスを供給
    する第二の供給流路と、前記円筒形弁室に連通するとと
    もに前記金型のキャビティに接続されて溶融樹脂および
    ガスを供給する第三の供給流路とを有し、前記円筒形弁
    室に回動自在に嵌着される円柱形弁体は、前記第一の供
    給流路と第三の供給流路とを連通可能でかつそれら第一
    および第三の供給流路の内径とほぼ同じ内径の溶融樹脂
    供給孔と、前記第二の供給流路と第三の供給流路とを連
    通可能でかつその第三の供給流路側の開口部の内径がそ
    の第三の供給流路の内径よりも小さいガス供給孔とを有
    し、前記円柱形弁体を回動させて前記第一の供給流路と
    第三の供給流路との連通と前記第二の供給流路と第三の
    供給流路との連通とを選択的に切換えることにより前記
    溶融樹脂射出充填工程とガス注入工程との切換えが行わ
    れる請求項1または2に記載の射出圧縮ブロー成形方
    法。
  4. 【請求項4】 ガス注入工程において、前記円柱形弁体
    のガス供給孔の前記第三の供給流路側の開口部をその第
    三の供給流路の開口部の中央部に位置させる請求項3に
    記載の射出圧縮ブロー成形方法。
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