JP2001018258A - 射出成形方法 - Google Patents

射出成形方法

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JP2001018258A JP11191726A JP19172699A JP2001018258A JP 2001018258 A JP2001018258 A JP 2001018258A JP 11191726 A JP11191726 A JP 11191726A JP 19172699 A JP19172699 A JP 19172699A JP 2001018258 A JP2001018258 A JP 2001018258A
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cavities
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浩司 久保田
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博乙 松下
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 形状サイズの異なった複数のキャビティに対
して、溶融樹脂を満遍なく充填する射出成形方法を提供
すること。 【解決手段】 前記キャビティのそれぞれに、キャビテ
ィの充填樹脂の圧力検出手段と圧力保持手段と前記樹脂
ゲートの開閉手段とを設け、溶融樹脂の射出開始前に前
記開閉手段により全ての前記樹脂ゲートを開き、射出充
填工程では前記各キャビティの前記圧力検出手段が予め
設定された当該キャビティの樹脂圧力を検出したとき、
当該キャビティの前記開閉手段により個別に前記樹脂ゲ
ートを閉じ、前記圧力保持手段を作動させ、前記圧力検
出手段により検出した個別の樹脂圧力信号を同圧力保持
手段にフィードバックしてキャビティ内の樹脂圧力を樹
脂が溶融状態の間、一定の設定値に保持するように個別
に制御することを特徴とする射出成形方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、形状やサイズの異
なった複数のキャビティとキャビティ毎の樹脂通路とを
有する金型を用い、射出ユニットから溶融樹脂を射出し
て複数の成形品を同時に成形する射出成形方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】形状やサイズの異なった複数のキャビテ
ィを有する射出成形機の金型キャビティ内に溶融樹脂を
満遍なく充填する射出成形方法は、従来のものとして、
特開平5−433号によって開示された、各キャビティ
への樹脂通路にスライドコアを設け、そのスライドコア
を移動させることにより樹脂通路面積を変えて、流れの
抵抗を変えることにより各キャビティへの充填速度を加
減し、充填の完了のタイミングを同時に行うようにした
方法がある。
【0003】また、特公平6−15188号で開示され
たものは、各キャビティ毎に溶融樹脂の流量制御と圧力
保持制御を行うもので、各キャビティ毎に樹脂ノズルと
これに嵌合する保圧制御プランジャーを用い、流量制御
は、ねじを備え回転することにより前後進可能な樹脂ノ
ズルをベベルギアを使って回転させ、ノズル隙間を変え
て樹脂流路面積を変化させることにより樹脂流速を調整
する構成とし、保圧制御プランジャーを樹脂通路に挿通
することにより溶融樹脂の遮断とキャビティ内の圧力保
持をするもので、保圧作動はタイマ設定、又はキャビテ
ィ内圧力検出、或いは、プランジャー先端圧の検出等で
開始し、保圧中は保圧プランジャーを押す油圧シリンダ
の油圧を多段制御できるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の形状やサイズの
異なった複数のキャビティ内に溶融樹脂を満遍なく充填
する射出成形方法は、例えば上述の特開平5−433
号、特公平6−15188号に示されるものは、ともに
樹脂の種類、温度、圧力が変わったとき、同時に充填完
了させるための射出条件の調整設定に多くの工数と時間
がかかる。また、射出後の樹脂圧力保持時間がどのキャ
ビティについても一定であるため、成形品の形状、サイ
ズに応じた成形品の射出条件になかなか合わないという
問題があった。
【0005】本発明は、形状サイズの異なった複数のキ
ャビティに対して、個々に各キャビティの樹脂通路を閉
じ、個別にキャビティ内の樹脂に圧力を加えるように制
御して溶融樹脂を満遍なく充填する射出成形方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するためになされたものであって、以下の各項に記
述した射出成形方法を特徴とする。
【0007】(1)請求項1の発明は、形状やサイズの
異なった複数のキャビティと同キャビティ毎の樹脂ゲー
トを有する金型を用い、射出ユニットから溶融樹脂を射
出して複数の成形品を同時に成形する射出成形方法にお
いて、前記キャビティのそれぞれに、キャビティの充填
樹脂の圧力検出手段と圧力保持手段と前記樹脂ゲートの
開閉手段とを設け、溶融樹脂の射出開始前に前記開閉手
段により全ての前記樹脂ゲートを開き、射出充填工程で
は前記各キャビティの前記圧力検出手段が予め設定され
た当該キャビティの樹脂圧力を検出したとき、当該キャ
ビティの前記開閉手段により個別に前記樹脂ゲートを閉
じ、前記圧力保持手段を作動させ、前記圧力検出手段に
より検出した個別の樹脂圧力信号を同圧力保持手段にフ
ィードバックしてキャビティ内の樹脂圧力を樹脂が溶融
状態の間、一定の設定値に保持するように個別に制御す
ることを特徴とする射出成形方法を提供するものであ
る。
【0008】すなわち請求項1の射出成形方法によれ
ば、各キャビティの樹脂通路を個別に遮断し、個別の圧
力検出手段が検出した樹脂圧力信号を、個別の圧力保持
手段にフィードバックしてキャビティ内の樹脂圧力を一
定の設定値に保持するように、個別に制御することがで
きるので、樹脂の種類、温度が変わっても射出条件の設
定が簡単で工数も時間もかからない。また、射出後の各
キャビティの樹脂圧保持時間も個別に設定でき、成形品
の形状、サイズに応じた成形品の射出条件に適うことが
できる。また、この射出成形方法によれば、射出シリン
ダ、射出スクリュはキャビティの樹脂開閉ゲートが閉じ
た後は射出圧を保持する必要が無く、直ぐに次の射出に
備えた可塑化溶融工程に移行することができるので、ペ
レットの可塑化溶融工程に余裕が取れ、射出工程全体の
工程短縮に役立つ。
【0009】(2)請求項2の発明は、形状やサイズの
異なった複数のキャビティと同キャビティ毎の樹脂ゲー
トを有する金型を用い、射出ユニットから溶融樹脂を射
出して複数の成形品を同時に成形する射出成形方法にお
いて、前記キャビティのそれぞれに、キャビティの充填
樹脂の圧力検出手段を設け、最も射出量の大きいキャビ
ティを除く前記キャビティのそれぞれに、キャビティの
充填樹脂の圧力保持手段と前記樹脂ゲートの開閉手段と
を設け、溶融樹脂の射出開始前に前記開閉手段により全
ての前記樹脂ゲートを開き、射出充填工程では射出ユニ
ットによる射出圧力と圧力保持時間を前記の最も射出量
の大きいキャビティの射出条件に合わせ、射出後の射出
スクリュによる充填保持圧力は前記の最も射出量の大き
いキャビティの充填樹脂の圧力検出手段で検出された樹
脂圧力信号によるフィードバック制御を行い、前記開閉
手段、圧力保持手段を備えたキャビティは各キャビティ
の前記圧力検出手段が予め設定された当該キャビティの
樹脂圧力を検出したとき、当該キャビティの前記開閉手
段により個別に前記樹脂ゲートを閉じ、前記圧力保持手
段を作動させ、前記圧力検出手段により検出した個別の
樹脂圧力信号を同圧力保持手段にフィードバックしてキ
ャビティ内の樹脂圧力を樹脂が溶融状態の間、一定の設
定値に保持するように個別に制御することを特徴とする
射出成形方法を提供するものである。
【0010】すなわち請求項2の射出成形方法によれ
ば、請求項1の発明と同様に簡単な射出条件の設定がで
き、また、射出後の各キャビティの樹脂圧保持時間も個
別に設定でき、成形品の形状、サイズに応じた成形品の
射出条件に適うことができ、且つ、最も射出量の大きい
キャビティには樹脂ゲートの開閉手段、キャビティの充
填樹脂の圧力保持手段を省略することができるので、金
型の構成部品が減少し、制御部が簡単化する。
【0011】(3)請求項3の発明は、請求項1または
請求項2に記載の射出成形方法において、最も射出量の
大きいキャビティを除く前記キャビティの内、形状とサ
イズが近似のキャビティについては前記圧力検出手段を
いずれかのキャビティに1組だけ設置して共通の圧力検
出手段とし、同キャビティの前記樹脂ゲートが閉じた
後、前記の共通の圧力検出手段より検出した樹脂圧力信
号を前記の形状とサイズが近似のキャビティのそれぞれ
の前記圧力保持手段にフィードバックして同キャビティ
内の樹脂圧力を、一定の設定値に保持するように制御す
ることを特徴とする射出成形方法を提供するものであ
る。
【0012】請求項3の射出成形方法によれば、請求項
1または請求項2の発明の特徴に加え、小さなキャビテ
ィの内、形状とサイズが近似のキャビティについては圧
力検出手段を1組として共通に使用するので、さらに金
型の構成部品が減少し、制御部が簡単化する。
【0013】(4)請求項4の発明は、請求項1ないし
請求項3のいずれかに記載の射出成形方法において、前
記各キャビティ内の樹脂圧力を樹脂が溶融状態の間、一
定の設定値に保持することに代えて、それぞれの同キャ
ビティ毎に設定された時間に対するキャビティ内の樹脂
圧力のパターンに従うように、前記圧力検出手段より検
出した樹脂圧力信号を前記圧力保持手段にフィードバッ
クして制御することを特徴とする射出成形方法を提供す
るものである。
【0014】請求項4の射出成形方法によれば、請求項
1ないし請求項3のいずれかに記載の発明の特徴に加
え、各キャビティの樹脂ゲートを遮断した後、それぞれ
のキャビティの保圧は一定でなく、時間経過で変化する
それぞれのパターンに従うようにフィードバック制御を
行うので、同一金型に形状やサイズが大きく異なった成
形品のキャビティが設けられていても、各キャビティを
最適の保圧条件にセットできる。
【0015】(5)請求項5の発明は、形状やサイズの
異なった複数のキャビティと同キャビティ毎の樹脂ゲー
トを有する金型を用い、射出ユニットから溶融樹脂を射
出して複数の成形品を同時に成形する射出成形方法にお
いて、射出スクリュのストローク位置を検出するスクリ
ュ位置検出センサと、前記キャビティのそれぞれにキャ
ビティの充填樹脂の圧力検出手段と圧力保持手段と樹脂
ゲートの開閉手段とを設け、溶融樹脂の射出開始前に前
記開閉手段により全ての前記樹脂ゲートを開き、射出充
填工程では予め前記各キャビティ毎に設定した前記スト
ローク位置に従って個別に前記各キャビティの樹脂ゲー
トを閉じた後、同各キャビティ内の樹脂圧力を樹脂が溶
融状態の間、前記圧力検出手段により検出した個別の樹
脂圧力信号を前記圧力保持手段にフィードバックして、
予め前記各キャビティ毎に設定したキャビティ内の樹脂
圧力のパターンに従うように個別に制御することを特徴
とする射出成形方法を提供するものである。
【0016】請求項5の射出成形方法によれば、請求項
1の発明と同様の特徴に加え、予め設定したスクリュ位
置に従って、各キャビティの樹脂通路を個別に遮断し、
個別のキャビティの樹脂圧力信号を、それぞれの圧力保
持手段にフィードバックしてキャビティ内の樹脂圧力を
予め設定した保圧パターンとなるように、個別に制御す
ることができるので、樹脂ゲート開閉手段の動作タイミ
ングの設定がより簡単になる。
【0017】(6)請求項6の発明は、形状やサイズの
異なった複数のキャビティと同キャビティ毎の樹脂ゲー
トを有する金型を用い、射出ユニットから溶融樹脂を射
出して複数の成形品を同時に成形する射出成形方法にお
いて、射出スクリュのストローク位置を検出するスクリ
ュ位置検出センサと、前記キャビティのそれぞれにキャ
ビティの充填樹脂の圧力保持手段と樹脂ゲートの開閉手
段とを設け、溶融樹脂の射出開始前に前記開閉手段によ
り全ての前記樹脂ゲートを開き、射出充填工程では予め
前記各キャビティ毎に設定した前記ストローク位置に従
って前記開閉手段により個別に各キャビティの樹脂ゲー
トを閉じた後、同各キャビティ内の樹脂が溶融状態の
間、樹脂の圧縮代、保持圧力の理論計算により予め各キ
ャビティ毎に設定したキャビティ内の樹脂圧力のパター
ンに従うように、個別に前記圧力保持手段の付加圧力を
制御することを特徴とする射出成形方法を提供するもの
である。
【0018】本発明の請求項6の射出成形方法によれ
ば、請求項1の発明と同様の特徴に加え、予め設定した
スクリュ位置に従って、各キャビティの樹脂通路を個別
に遮断し、予め計算して決めた保圧パターンになるよう
に、圧力保持手段が個別に保圧制御することができるの
で、圧力検出手段等の機能部品が少なくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第1形態に係る射
出成形方法について図を参照して説明する。図1は、本
発明の射出成形方法の実施の第1形態において使用す
る、形状やサイズの異なった複数のキャビティを有する
金型の構成と射出ユニットの制御系統を示す模式図であ
る。
【0020】1は射出ユニットの主な構成部品である射
出ユニット本体で、この射出ユニット本体1には射出シ
リンダ1aと射出スクリュ2を回転するモータ4を支
え、軸方向にモータ4をガイドするガイド部材1bを備
え、射出スクリュ2を軸方向に前後進させる油圧シリン
ダ1cを備えている。射出スクリュ2の後端は油圧シリ
ンダ1c内の油圧ピストン3に結合し、その油圧ピスト
ン3を突き通した延長軸はモータ4と直結している。
【0021】油圧シリンダ1cは油圧制御盤26に備え
られた図示省略の油圧バルブに配管される。22は制御
装置25から配線されたモータ4を駆動する電気動力線
である。5は射出スクリュ2の軸に回転可能に取付けら
れたスクリュ位置センサであり、21はスクリュ位置セ
ンサ5の検出信号を制御装置25に伝える信号配線であ
る。
【0022】7は射出成形機に図示しない固定型盤と支
持盤9を介して固定された固定金型で、この固定金型7
は可動金型8と結合したとき、溶融樹脂を受け入れる複
数の金型キャビティを形成する。図1では、キャビティ
(A)11A、キャビティ(B)11Bとキャビティ
(C)11Cを示しているが、例えばキャビティ
(D)、キャビティ(E)等が同時に設けられてもよ
い。この金型の構成の説明ではキャビティ(A)11A
とキャビティ(B)11B及びキャビティ(C)11C
を例にして説明する。可動金型8は成形品取り出しのと
き固定金型7から離れる方向に移動可能である。
【0023】固定金型7にホットランナ10が取り付け
られており、ホットランナ10には各キャビティ11A
〜11Cへ溶融樹脂を供給する樹脂通路が設けられ、溶
融樹脂が固まらぬように常時加温されている。ホットラ
ンナ10の各キャビティ11A〜11Cへの入り口10
aは円錐形状に絞られて、プランジャー形状の樹脂ゲー
トバルブ13A、13B、13Cのバルブ受け座となっ
ている。
【0024】樹脂ゲートバルブ13A、13B、13C
は、ホットランナ10を貫通して、支持盤9内部の各キ
ャビティの位置に設けられた各油圧シリンダ9aに結合
されている。
【0025】一方、保圧棒15A、15B、15Cが可
動金型8の各キャビティ11A、11B,11Cまでそ
れぞれ金型8を突き通して移動可能に嵌合している。キ
ャビティ11A〜11Cに樹脂が射出されるまでは、保
圧棒15A、15B、15Cの先端はキャビティ11A
〜11Cまで若干距離を開けておき、キャビティに樹脂
が射出された後、樹脂圧を加えるための圧縮代を設けて
おかれる。保圧棒15A、15B、15Cの他端部は可
動金型8内に備えられた保圧棒と同数の油圧シリンダ8
aの各ピストン15aにそれぞれ結合されている。
【0026】16A、16B、16Cは各キャビティ
(A)11A、キャビティ(B)11B、キャビティ
(C)11Cそれぞれの樹脂圧を検出する樹脂圧センサ
である。制御装置25は信号配線23A、23B、23
Cを介して各樹脂圧センサ16A、16B、16Cの信
号を受け、油圧制御盤26に内蔵する図示省略の各油圧
バルブを介して樹脂ゲートバルブ13A、13B、13
C、保圧棒15A、15B、15C等を制御する。
【0027】図1に示した金型と射出ユニットの制御系
統によって射出成形するときの工程を図2の工程順ブロ
ック図によって説明する。図2の横軸は時間軸である。
最上段は射出ユニットの射出シリンダ1a、射出スクリ
ュ2による溶融樹脂の射出工程を示し、その下段にはキ
ャビティ(A)11Aの充填と樹脂圧力の保持(保圧制
御)と冷却をブロックで示し、その下にキャビティ
(A)のゲートバルブ13A開閉のタイミングを、又そ
の下に各工程に合わせてキャビティ(A)の内圧の変化
を示している。
【0028】溶融樹脂の射出開始前に油圧シリンダ9a
の圧油サイドを切換えて、全樹脂ゲートバルブ13A、
13B、13Cを開き、射出スクリュ2が前進して溶融
樹脂がホットランナ10の樹脂通路を通り各キャビティ
11A〜11Cに射出充填される。
【0029】キャビティ(A)11Aの樹脂圧検出セン
サ16Aが予め設定されたこのキャビティ(A)の樹脂
圧力POAを検出したとき(TA )、樹脂ゲートバルブ1
3Aを閉じてキャビティ(A)の樹脂通路を遮断し、同
時に可動金型8に内蔵するキャビティ(A)用の油圧シ
リンダ8aに圧油を送り保圧棒15Aを押し込んでキャ
ビティ(A)に樹脂圧力を掛け、その圧力を樹指圧セン
サ16Aにより検出し、その検出信号値を制御装置25
内の図示省略の演算回路において設定値PA と比較し、
この設定値PA と一致するように、油圧制御盤26内の
図示省略の油圧調整バルブと油圧切換バルブを介して、
キャビティ(A)用の油圧シリンダ8aの油圧を調節
し、キャビティ(A)内の樹脂圧力を、樹脂が溶融状態
の間、設定値PA に保持するようにフィードバック制御
をする。ゲートバルブ13Aは型締昇圧後、次サイクル
の射出開始前に開くようにする。
【0030】図2のキャビティ(A)11Aの作動形態
の下側に、キャビティ(B)11Bの充填と樹脂圧力の
保持(保圧制御)と冷却をブロック図で示し、これに並
行してキャビティ(B)のゲートバルブ13B開閉のタ
イミング、キャビティ(B)の内圧を示す。
【0031】キャビティ(B)11Bもキャビティ
(A)11Aと同様に、樹脂圧センサ16Bが予め設定
されたこのキャビティ(B)の樹脂圧力POBを検出する
と(TB)、樹脂ゲートバルブ13Bが閉じてキャビテ
ィ(B)の樹脂通路を遮断し、キャビティ(B)用の油
圧シリンダ8aに圧油を送り保圧棒15Bによるキャビ
ティ(B)内の圧力を樹指圧センサ16Bにより検出
し、その検出信号値を制御装置25において設定値PB
と比較し、この設定値PB と一致するように、キャビテ
ィ(B)用の油圧シリンダ8aの油圧を調節し、キャビ
ティ(B)内の樹脂圧力が設定値PB を保持するように
フィードバック制御をする。ゲートバルブ13Bはゲー
トバルブ13Aと同様に型締昇圧後に開くようにする。
【0032】図2の、キャビティ(B)11Bの作動形
態の下側に、キャビティ(C)11Cの射出充填と樹脂
圧力の保持(保圧制御)と冷却をブロックで示し、これ
に並行してキャビティ(C)のゲートバルブ13C開閉
のタイミング、キャビティ(C)の内圧を示す。
【0033】キャビティ(C)11Cについても同じ
く、樹脂圧検出センサ16Cが予め設定されたこのキャ
ビティ(C)の樹脂圧力POCを検出すると、樹脂ゲート
バルブ13Cが閉じてキャビティ(C)の樹脂通路を遮
断し、キャビティ(C)用の油圧シリンダ8aに圧油を
送り保圧棒15Cによるキャビティ(C)内の圧力を圧
力検出センサ16Cにより検出し、その検出信号値を制
御装置25において設定値PC と比較し、この設定値P
C と一致するように、キャビティ(C)用の油圧シリン
ダ8aの油圧を調節し、キャビティ(C)内の樹脂圧力
が設定値PC を保持するようにフィードバック制御をす
る。キャビティ(C)のゲートバルブ13Cはゲートバ
ルブ13A、13Bと同様に型締昇圧後に開くようにす
る。
【0034】各キャビティ内の樹脂は保圧された状態の
まま冷却された後、各保圧棒15A〜15Cによる圧力
保持が解かれ、成形品取出し後に各保圧棒15A〜15
Cは以前の位置まで戻される。
【0035】最下段は固定金型7と可動金型8の型締め
工程を示し、型締した金型の各キャビティへ溶融樹脂を
射出充填、圧力保持冷却の工程中は型締め加圧を継続し
(圧力保持)、全てのキャビティ内樹脂の降圧の工程が
終了し、成形品の冷却固化後に型締圧を降圧し、型開
(降圧型開)、成形品取出が行われ、その後再び、型締
(型閉、昇圧型締)が行われた後に次の射出充填が始ま
る。
【0036】キャビティ(A)11Aはキャビティ
(B)11Bより大型で、キャビティ(C)11Cはキ
ャビティ(B)よりも小型であるとき、溶融樹脂の射出
充填の時間は、キャビティ(C)が最も短く、キャビテ
ィ(B)はその次ぎに短く、キャビティ(A)が最も長
くなる。
【0037】ホットランナ10内の樹脂通路の断面積、
樹脂入口からキャビティ11A〜11Cまでの長さ、樹
脂温度に対する樹脂の粘度等により、流動解析を行い、
各キャビティ11A〜11Cの溶融樹脂の充満する時間
を計算するか、又は各種樹脂の樹脂温度に対する充填時
間を成形実験により把握し、各キャビティ11A〜11
Cの充填完了タイミングをタイマ、或いは射出スクリュ
2のストローク長さに置き換え、動作信号を発すること
もできる。
【0038】射出シリンダ1a内の射出スクリュ2は、
キャビティ(A)11Aの樹脂ゲートバルブ13Aが閉
じた後は射出圧を保持する必要が無くなるので、樹脂圧
力を下げ(降圧)、次の射出に備えて射出スクリュ2を
回転しながら後退し、新しく供給された樹脂ペレットを
可塑化溶融しながらスクリュ2先端に貯溜する(可塑
化、射出スクリュ回転戻り)。
【0039】このように各キャビティ11A〜11Cは
その樹脂通路を個別に遮断し、個別の圧力検出手段によ
り検出した樹脂圧力信号を個別の圧力保持手段にフィー
ドバックしてキャビティ内の樹脂圧力を冷却固化するま
で保持するので、射出スクリュ2は各キャビティ11A
〜11Cの樹脂ゲートバルブ13A〜13Cが閉じた後
は射出圧を保持する必要が無く、直ぐに次の射出に備え
た可塑化溶融工程に移行することができるので、ペレッ
トの可塑化溶融工程に余裕が取れ、射出工程全体の工程
短縮を図ることができる。
【0040】本発明の実施の第2形態に係る射出成形方
法について図を参照して説明する。図3は実施の第2の
形態に係る複数のキャビティを有する金型と射出ユニッ
トの制御系統を示す模式図、図4は図3の金型と射出ユ
ニットの制御形態によって射出成形するときの工程順ブ
ロック図である。これらの図における機能部品の大部分
は、実施の第1形態と同じであり、実施の第1形態を説
明した図1と同じ機能部品は同部品番号を使用し、金型
と射出ユニットの構成の説明は省略する。
【0041】この実施の形態の制御系統を示す図3の模
式図のように、実施の第1形態と異なる部分は、最も射
出量の大きいキャビティ(A)11Aに樹脂を射出する
樹脂通路に樹脂ゲートバルブが無く、キャビティ(A)
に樹脂圧を加える油圧シリンダ8a及び油圧配管、保圧
棒15Aが省いてあることである。
【0042】図4の工程順ブロック図で示すように、こ
の射出成形方法においては、射出シリンダ1aと射出ス
クリュ2による射出圧力と圧力保持時間を、最も射出量
の大きいキャビティ(A)11Aの充填、樹脂圧力保持
の条件に合わせ、他のより小さなキャビティ(B)11
B、キャビティ(C)11Cには、それぞれに樹脂ゲー
トバルブ13B、13C、圧力保持手段である保圧棒1
5B、15Cと2組の油圧シリンダ8a、樹脂圧センサ
16B、16Cが設けてある。
【0043】射出充填時には、各キャビティに同時に溶
融樹脂が射出充填されるが、キャビティ(A)11Aの
溶融樹脂の充填後の圧力保持は、射出シリンダ1a、射
出スクリュ2による射出後の保持圧力PS と等しく、キ
ャビティ(A)内の樹脂の流動性が無くなるまで冷却し
た後、射出スクリュ2は圧力を下げ、樹脂を可塑化しな
がら回転し、後退する。
【0044】キャビティ(A)11Aより射出量の少な
いキャビティ(B)11Bにおいては、図4に示すよう
に、充填に際し樹脂圧センサ16Bが予め設定されたこ
のキャビティ(B)11Bの樹脂圧力POBを検出する
と、樹脂ゲートバルブ13Bが閉じてキャビティ(B)
の樹脂通路を遮断し、キャビティ(B)用の油圧シリン
ダ8aに圧油を送り保圧棒15Bによるキャビティ
(B)内の圧力を樹指圧センサ16Bにより検出し、そ
の検出信号値を制御装置25において設定値PB と比較
し、この設定値PB と一致するように、キャビティ
(B)用の油圧シリンダ8aの油圧を調節し、キャビテ
ィ(B)内の樹脂圧力が設定値PB を保持するようにフ
ィードバック制御する(保圧制御)。ゲートバルブ13
Bは型締昇圧後に開くようにする。キャビティ(B)1
1Bはキャビティ(A)11Aより射出量が少ないので
樹脂の充填時間も保圧時間も短くなるのは当然のことで
ある。
【0045】キャビティ(B)11Bよりさらに射出量
の少ないキャビティ(C)11Cにおいても同じく、樹
脂圧センサ16Cが予め設定されたこのキャビティ
(C)の樹脂圧力POCを検出すると、樹脂ゲートバルブ
13Cが閉じてキャビティ(C)の樹脂通路を遮断し、
キャビティC用の油圧シリンダ8aに圧油を送り保圧棒
15Cによるキャビティ(C)内の圧力を圧力検出セン
サ16Cにより検出し、その検出信号値を制御装置25
において設定値PC と比較し、この設定値PC と一致す
るように、キャビティ(C)用の油圧シリンダ8aの油
圧を調節し、キャビティ(C)内の樹脂圧力が設定値P
C を保持するようにフィードバック制御する。
【0046】このように、前述の実施の第1形態の構成
と同様に、射出後の各キャビティ11A〜11Cの樹脂
圧保持時間も個別に設定することにより、成形品の形
状、サイズに応じた成形品の射出条件に適うことがで
き、且つ、最も射出量の大きいキャビティ(A)11A
には樹脂ゲートバルブ13Aも保圧棒15Aと油圧シリ
ンダ8a、樹脂圧センサ16Aも省略することができる
ので、金型の構成部品が減少し、制御部が簡単化するの
でコストが低減する。
【0047】また、上記の実施の第1または第2形態の
射出成形方法において、小さなキャビティの内、形状と
サイズが近似のキャビティについては樹脂圧センサを共
通に使用し、樹脂圧センサより検出した樹脂圧力信号を
上記の近似のキャビティの油圧シリンダ8aにフィード
バックしてキャビティ内の樹脂圧を設定値に保持するよ
うに制御するようにすれば(図示略)、上記の実施の第
1または第2形態の射出成形方法と同様の効果を得ると
同時に、さらに金型の構成部品が減少し、制御部が簡単
化するので、一層のコスト低減の効果がある。
【0048】本発明の実施の第3形態に係る射出成形方
法は、上記実施の第1、第2形態に述べた射出成形方法
において、予め設定された樹脂圧を検出して、各キャビ
ティ11A〜11Cの樹脂ゲートバルブ13A〜13C
を閉じた後、それぞれのキャビティ11A〜11Cの成
形品に設定された型内圧を実施の第1、第2形態におけ
るように一定値でなく、時間に対して型内圧が変化する
それぞれのパターンに従うように圧力保持手段にフィー
ドバック制御を行う射出成形方法である。
【0049】図5は図1の金型と射出ユニットの制御系
統によって射出成形するときの実施の第3形態に係る射
出成形方法の工程順ブロック図であり、この図を基に説
明する。図1に示す金型と射出ユニットの構成の説明
は、実施の第1形態において説明済みであるので、省略
する。
【0050】図5に示すように、この射出成形方法の工
程は、実施の第1形態の工程と大部分が同じであり、各
キャビティ(A)11A、キャビティ(B)11B、キ
ャビティ(C)11Cにおいて、予め設定された樹脂圧
OA、POB、POCを検出し、各キャビティ11A〜11
Cの樹脂ゲートバルブ13A、13B、13Cを閉にし
て樹脂通路を遮断した後、それぞれのキャビティ11A
〜11Cの圧力(型内圧)を、図5に示すように、それ
ぞれの成形品の形状に適する保圧(PAP、PBP、PCP
を行い、それぞれのパターンに従って時間に対して変化
させるようにフィードバック制御を行う射出成形方法で
ある。
【0051】この実施の第3形態の射出成形方法によれ
ば、同一金型に形状やサイズが大きく異なった成形品の
キャビティが設けられていても、各キャビティを最適の
保圧条件にセットすることができる。
【0052】本発明の実施の第4形態は、前述の実施の
第1形態で説明した図1の金型と射出ユニットの制御系
統を示す模式図に記載してある射出スクリュ2のストロ
ーク位置を検出するスクリュ位置センサ5により、各キ
ャビティ11A〜11Cの樹脂ゲートバルブ13A〜1
3Cの閉動作をさせるものである。
【0053】即ち、溶融樹脂の射出充填工程で、予め各
キャビティ11A〜11C毎に設定したスクリュ位置に
従ってそれぞれの樹脂ゲートバルブ13A〜13Cを閉
じることにより、個別に各キャビティ11A〜11Cの
樹脂通路を遮断し、後は実施の第1形態と同様に各キャ
ビティ11A〜11Cの圧力検出センサ16A〜16C
により個別のキャビティ内樹脂圧力を検出し、圧力保持
用の各保圧棒15A〜15Cの作動油圧シリンダ8aの
油圧を調節して各キャビティ11A〜11C内の樹脂圧
力を樹脂が冷却固化するまで設定値に保持するように個
別に制御する射出成形方法である。
【0054】図6は図1の金型と射出ユニットの制御系
統によって射出成形するときの実施の第4形態に係る射
出成型方法の工程順ブロック図であり、各キャビティ1
1A〜11Cの保圧を時間の経過に対し一定(PA 、P
B 、PC )に保持する例である。
【0055】図7は実施の第4形態に係る射出成型方法
の他の例の工程順ブロック図であり、各キャビティの形
状、容量等の条件に適合するような保圧パターン
(PAP、P BP、PCP)に合うように保圧力を時間の経過
に対し変化させた例である。
【0056】本実施の第4形態においては、図1に示す
ホットランナ10内の樹脂通路の断面積、樹脂入口から
各キャビティ11A〜11Cまでの長さ、樹脂温度に対
する樹脂の粘度等により、流動解析を行い、各キャビテ
ィ11A〜11Cの溶融樹脂の充満する時間を計算する
か、又は各種樹脂の樹脂温度に対する充填時間を成形実
験により把握し、各キャビティ11A〜11Cの充填完
了タイミングを射出スクリュ2のストローク長さに置き
換えて把握することができる。
【0057】図6または図7に示すように、このように
して予測した各キャビティ11A〜11Cに対する充填
終了のタイミングTA 、TB 、TC は、射出スクリュ2
のストローク位置SA 、SB 、SC で示したようにな
る。溶融樹脂の射出開始前に油圧シリンダ9aの圧油サ
イドを切換えて、全樹脂ゲートバルブ13A、13B、
13Cを開き、射出スクリュ2が前進して溶融樹脂がホ
ットランナ10の樹脂通路を通り各キャビティ11A〜
11Cに射出充填される。
【0058】この射出の工程において、スクリュ位置セ
ンサ5が射出スクリュ2のストローク位置SC を検出し
たとき、その信号のタイミングTC によりキャビティ
(C)11Cの樹脂ゲートバルブ13Cが閉じ、キャビ
ティ(C)の保圧棒15Cが押し出されてキャビティ
(C)内の溶融樹脂を圧し、その樹脂圧は樹脂圧センサ
16Cにより検出される。
【0059】樹脂の保持圧力は予め適当な値(図6のP
C 、又は図7のPCP)に設定されており、樹脂圧センサ
16の検出値は制御装置25において設定値(PC 、又
はP CP)と比較され、キャビティ(C)11Cの保圧棒
15Cを押し出す油圧シリンダ8aの油圧を調節して樹
脂圧力が一致するようにフィードバック制御をする。
【0060】キャビティ(C)11C内の樹脂は保圧さ
れた状態のまま冷却され、保圧時間のタイムアウトのタ
イミングTR で保圧棒15Cによる圧力保持を解くよう
に油圧シリンダ8aの油圧が下げられ、次に成形品取出
後に保圧棒15Cは以前の位置まで戻される。
【0061】同様に、射出スクリュ2がストローク位置
B となるタイミングTB で、キャビティ(B)11B
の樹脂ゲートバルブ13Bが閉じ、保圧棒15Bが押し
出され、キャビティ(B)の樹脂圧は樹脂圧センサ16
Bにより検出され、樹脂圧が設定値(図6のPB 、又は
図7のPBP)と一致するように、キャビティ(B)の保
圧棒15Bを押し出す油圧シリンダの油圧を調節してフ
ィードバック制御される。
【0062】キャビティ(B)11B内の樹脂は保圧さ
れた状態のまま冷却された後、タイムアウトのタイミン
グ位置TR で保圧棒15Bによる圧力保持が解かれ、次
に成形品取出後に保圧棒15Bは以前の位置まで戻され
る。
【0063】同様に、射出スクリュ2がストローク位置
A のタイミングTA では、キャビティ(A)11Aの
樹脂ゲートバルブ13Aが閉じ、保圧棒15Aが押し出
され、キャビティ(A)の樹脂圧は樹脂圧センサ16A
により検出され、樹脂圧が設定値(図6のPA 、又は図
7のPAP)と一致するように、キャビティ(A)の保圧
棒15Aを押し出す油圧シリンダ8aの油圧を調節され
フィードバック制御される。
【0064】キャビティ(A)11A内の樹脂は保圧さ
れた状態のまま冷却された後、タイムアウトのタイミン
グ位置TR で保圧棒15Aによる圧力保持が解かれ、次
に成形品取出後に保圧棒15Aは以前の位置まで戻され
る。
【0065】一方、射出シリンダ1a内の射出スクリュ
2は、キャビティ(A)11Aの樹脂ゲートバルブ13
Aが閉じた後は射出圧を保持する必要が無くなるので、
樹脂圧力を下げ(降圧)、次の射出に備えて射出スクリ
ュ2を回転しながら後退し、新しく供給された樹脂ペレ
ットを可塑化溶融しながらスクリュ2先端に貯溜する
(可塑化、射出スクリュ回転戻り)。
【0066】この各キャビティ11A〜11Cの樹脂通
路を個別に遮断し、個別の圧力検出手段により検出した
樹脂圧力信号を個別の圧力保持手段にフィードバックし
てキャビティ11A〜11C内の樹脂圧力を冷却固化す
るまで保持する射出成形方法によれば、射出スクリュ2
はキャビティ(A)11Aの樹脂ゲートバルブ13Aが
閉じた後は射出圧を保持する必要が無く、直ぐに次の射
出に備えた可塑化溶融工程に移行することができるの
で、ペレットの可塑化溶融工程に余裕が取れ、射出工程
全体の工程短縮に役立てることができる。
【0067】このスクリュ位置センサ5により各樹脂ゲ
ートバルブ13A〜13Cの閉動作を行わせる方法は、
前述の実施の第1〜第3形態の樹指圧センサ16A〜1
6Cによる一定のキャビティ圧力検知により各樹脂ゲー
トバルブ13の閉動作を行わせる方式と置き換えること
が可能である。
【0068】本発明の実施の第5形態の射出成形方法
を、使用する金型と射出ユニットの制御系統の構成につ
いて図8の金型と射出ユニットの制御系統を示す模式図
により、また、射出成形方法について上記の実施の第4
形態と同じ図6及び図7の工程順ブロック図を用いて説
明する。
【0069】図6は図8の金型と射出ユニットの制御系
統によって射出成形するときの実施の第5形態に係る射
出制御方法の工程順ブロック図であり、各キャビティ1
1A〜11Cの保圧を時間の経過に対し一定(PA 、P
B 、PC )に保持する例である。
【0070】図7は実施の第5形態に係る射出制御方法
の他の例の工程順ブロック図で、各キャビティの形状、
容量等の条件に適合するような保圧パターン(PAP、P
BP、PCP)に合うように保圧力を時間の経過に対し変化
させた例である。
【0071】図8の金型と射出ユニットの制御系統を示
す模式図は、図1に示した模式図と大部分は共通であ
り、可動金型28と油圧シリンダ28aの制御部だけが
異なっているものなので、構成については相違部分につ
いての説明に止め、図1と共通部については同一形状、
同一機能に部品は同じ部品番号を付し、説明を省略す
る。
【0072】本発明の実施の第5形態は、前述の実施の
第4形態と同様に、射出工程の前に各キャビティ11A
〜11Cの樹脂通路を開き、各キャビティ11A〜11
Cに同時に溶融樹脂を射出充填する時、射出スクリュ2
のストローク位置SA 、SB、SC に従って各キャビテ
ィ11A〜11Cの樹脂ゲートバルブ13A〜13Cを
閉じ、保圧手段により各キャビティ11A〜11Cに付
加する型内圧力を各キャビティの特性に適合するように
保持し押圧力を制御する射出成形方法である。
【0073】本実施の形態における保圧手段による各キ
ャビティの型内圧力制御方法は、実施の第4形態のよう
にキャビティ11A〜11Cの圧力を検出して保圧棒1
5A〜15Cをフィードバック制御する制御方法と異な
り、予め決めて置いた時間に対する型内圧力のパターン
を直接保圧棒の作動油圧制御弁に指令して各キャビティ
11A〜11Cへの付加圧力を制御する方式であり、こ
の型内圧力のパターンは、個別に各キャビティ11A〜
11Cについて、樹脂のP−V−T曲線(温度と圧力の
変化に対する容積変動率)や溶融樹脂の圧縮率のデータ
を用いて、樹脂の圧縮代、保持圧力を理論計算して決め
たものとするもので、この方法によれば、前述の実施第
1形態から第4形態においては必要であったキャビティ
内の圧力検出手段を省略することができる。
【0074】図8において、固定金型7は可動金型28
と結合したとき、溶融樹脂を受け入れる複数の金型のキ
ャビティ(A)11A、キャビティ(B)11B、キャ
ビティ(C)11Cを形成する。可動金型28は固定金
型7から離れる方向に移動可能である。
【0075】保圧棒15A、15B、15Cはそれぞれ
各キャビティ11A〜11Cまで金型28を貫通して移
動可能に嵌合し、各キャビティ11A〜11Cに樹脂が
射出されるまでは、保圧棒15A、15B、15Cの先
端はキャビティまで若干距離を開けておき、キャビティ
11A〜11Cに樹脂が射出充填された後、樹脂圧を加
えるための圧縮代を設けておかれる。保圧棒15A、1
5B、15Cの他端部は可動金型28内に備えられた保
圧棒15A〜15Cと同数の油圧シリンダ28aの各ピ
ストン15aに結合されている。
【0076】制御装置35は、スクリュ位置センサ5が
検出した射出スクリュ2の位置の信号に従って、各樹脂
ゲートバルブ13A〜13Cを作動する油圧シリンダ9
aへの作動油圧を同時に、又は、順番に切換えるように
油圧制御盤36内の図示しない各油圧切換弁に指示し、
図示省略の各油圧切換弁はこの指示に従って油圧を切換
え、各樹脂ゲートバルブ13A〜13Cを開閉する。
【0077】また、制御装置35は各キャビティ11A
〜11Cに溶融樹脂が射出充填され、各樹脂ゲートバル
ブ13A〜13Cが閉となって保圧工程(保圧制御)に
入ったとき、油圧制御盤36に内蔵する図示しない各油
圧バルブを介して、保圧棒15A、15B、15Cを作
動制御する。
【0078】制御装置35に備えられた記憶部には、個
別に各キャビティ11A〜11Cについて、樹脂のP−
V−T曲線(温度と圧力の変化に対する容積変動率)や
溶融樹脂の圧縮率のデータを用いて、樹脂の圧縮代、保
持圧力を理論計算して決めた型内圧力のパターン、例え
ば、図6のPA 、PB 、PC 、又は図7のPAP、PBP
CPが記憶されている。
【0079】また、保圧棒15A、15B、15Cの樹
脂加圧側の油圧回路に設けられた油圧調整弁31A、3
1B、31Cは、保圧棒15A、15B、15Cの樹脂
加圧側の油圧を、制御装置35の記憶部に記憶している
型内圧パターンから前記圧縮率から換算した値で調整し
て各キャビティの内圧を直接制御する。
【0080】実施の第4形態と同じ図6の工程順ブロッ
ク図及び他の例として図7の工程順ブロック図を用い
て、実施の第5形態に係る射出成形方法を説明する。溶
融樹脂の射出開始前に油圧シリンダ9aの圧油サイドを
切換えて、全樹脂ゲートバルブ13A、13B、13C
を開き、射出スクリュ2が前進して溶融樹脂がホットラ
ンナ10の樹脂通路を通り各キャビティ11A〜11C
に射出充填される。
【0081】本実施の形態においては前述の実施の第4
形態と同様に、図8に示すホットランナ10内の樹脂通
路の断面積、樹脂入口から各キャビティ11A〜11C
までの長さ、樹脂温度に対する樹脂の粘度等により、流
動解析を行い、各キャビティ11A〜11Cの溶融樹脂
の充満する時間を計算するか、又は各種樹脂の樹脂温度
に対する充填時間を成形実験により把握し、各キャビテ
ィ11A〜11Cの充填完了タイミングを射出スクリュ
2のストローク長さに置き換えて把握することができ
る。
【0082】このようにして予測した各キャビティ11
A〜11Cに対する充填終了のタイミングTA 、TB
C は、射出スクリュ2のストローク位置SA 、SB
Cで示したようになる。
【0083】射出充填の工程において、始めにスクリュ
位置センサ5が射出スクリュ2のストロークがSC を検
出したとき、その信号のタイミングTC によりキャビテ
ィ(C)11Cの樹脂ゲートバルブ13Cが閉じ、キャ
ビティ(C)の保圧棒15Cが押し出されてキャビティ
(C)内の溶融樹脂を加圧する。
【0084】このとき、保圧棒15Cの樹脂加圧側の油
圧回路に設けられた油圧調整弁13Cは、制御装置35
の指示により、保圧棒15Cの背圧を調整してキャビテ
ィ(C)の内圧が設定値(図6のPC 、又は図7の
CP)となるように制御する。
【0085】キャビティ(C)内の樹脂は保圧時間のタ
イムアウト後、保圧棒15Cによる圧力保持を解くよう
に油圧シリンダ28aの油圧が下げられ、冷却され、次
に成形品取出後に保圧棒15Cは以前の位置まで戻され
る。
【0086】次に、スクリュ位置センサ5が射出スクリ
ュ2のストローク位置SB を検出すると、その信号のタ
イミングTB によりキャビティ(B)11Bの樹脂ゲー
トバルブ13Bが閉じ、保圧棒15Bが押し出されてキ
ャビティ(B)内の溶融樹脂を加圧する。
【0087】保圧棒15Bの樹脂加圧側の油圧回路に設
けられた油圧調整弁31Bは、制御装置35の指示によ
り、保圧棒15Bの背圧を調整してキャビティ(B)1
1Bの内圧が設定値(図6のPB 、又は図7のPBP)と
なるように制御する。キャビティ(B)内の樹脂は保圧
時間のタイムアウト後、保圧棒15Bより圧力保持が解
かれ、冷却され、次に成形品取出後に保圧棒15Bは以
前の位置まで戻される。
【0088】同様に、射出スクリュ2のストローク位置
A の検出のタイミングTA では、キャビティ(A)1
1Aの樹脂ゲートバルブ13Aが閉じ、保圧棒15Aを
押し、保圧棒15Aの樹脂加圧側の油圧回路に設けられ
た油圧調整弁31Aは、制御装置35の指示により、保
圧棒15Aの背圧を調整してキャビティ(A)の内圧が
設定値(図6のPA 、又は図7のPAP)となるように制
御し、キャビティ(A)内の樹脂は保圧時間のタイムア
ウト後、保圧棒15Aによる圧力保持が解かれ、冷却さ
れ、成形品取出後に保圧棒15Aは以前の位置まで戻さ
れる。
【0089】一方、射出シリンダ1a内の射出スクリュ
2は、キャビティ(A)11Aの樹脂ゲート13Aが閉
じた後は射出圧を保持する必要が無くなるので、樹脂圧
力を下げ(降圧)、次の射出に備えて射出スクリュ2を
回転しながら後退し、新しく供給された樹脂ペレットを
可塑化溶融しながらスクリュ2先端に貯溜し(可塑化、
射出スクリュ回転戻り)、次の射出工程に備える。
【0090】この各キャビティ11A〜11Cの樹脂通
路を個別に遮断し、制御装置35より各キャビティ11
A〜11Cに対するそれぞれの油圧調整弁31A〜31
Cに設定圧力を指示して、溶融樹脂の保持圧力を個別に
直接制御する射出成形方法によれば、射出スクリュ2は
キャビティ(A)11Aの樹脂ゲート13Aが閉じた後
は射出圧を保持する必要が無く、直ぐに次の射出に備え
た可塑化溶融工程に移行することができるので、ペレッ
トの可塑化溶融工程に余裕が取れ、射出工程全体の工程
短縮に役立てることができる。また、前述の他の実施の
形態においては必要であったキャビティ11A〜11C
内の樹指圧センサとその周辺機能部品を省略することが
できるので、コスト低減の効果がある。
【0091】
【発明の効果】(1)本発明の請求項1の射出成形方法
によれば、射出成型方法を、形状やサイズの異なった複
数のキャビティと同キャビティ毎の樹脂ゲートを有する
金型を用い、射出ユニットから溶融樹脂を射出して複数
の成形品を同時に成形する射出成形方法において、前記
キャビティのそれぞれに、キャビティの充填樹脂の圧力
検出手段と圧力保持手段と前記樹脂ゲートの開閉手段と
を設け、溶融樹脂の射出開始前に前記開閉手段により全
ての前記樹脂ゲートを開き、射出充填工程では前記各キ
ャビティの前記圧力検出手段が予め設定された当該キャ
ビティの樹脂圧力を検出したとき、当該キャビティの前
記開閉手段により個別に前記樹脂ゲートを閉じ、前記圧
力保持手段を作動させ、前記圧力検出手段により検出し
た個別の樹脂圧力信号を同圧力保持手段にフィードバッ
クしてキャビティ内の樹脂圧力を樹脂が溶融状態の間、
一定の設定値に保持するように個別に制御するように構
成したので、樹脂の種類、温度が変わっても射出条件の
設定が簡単で工数も時間もかからない。また、射出後の
各キャビティの樹脂圧保持時間も個別に設定でき、成形
品の形状、サイズに応じた成形品の射出条件に適うこと
ができる。また、この射出成形方法によれば、射出シリ
ンダ、射出スクリュはキャビティの樹脂開閉ゲートが閉
じた後は射出圧を保持する必要が無く、直ぐに次の射出
に備えた可塑化溶融工程に移行することができるので、
ペレットの可塑化溶融工程に余裕が取れ、射出工程全体
の工程短縮に役立つ、等の効果がある。
【0092】(2)また、本発明の請求項2の射出成形
方法によれば、射出成型方法を、形状やサイズの異なっ
た複数のキャビティと同キャビティ毎の樹脂ゲートを有
する金型を用い、射出ユニットから溶融樹脂を射出して
複数の成形品を同時に成形する射出成形方法において、
前記キャビティのそれぞれに、キャビティの充填樹脂の
圧力検出手段を設け、最も射出量の大きいキャビティを
除く前記キャビティのそれぞれに、キャビティの充填樹
脂の圧力保持手段と前記樹脂ゲートの開閉手段とを設
け、溶融樹脂の射出開始前に前記開閉手段により全ての
前記樹脂ゲートを開き、射出充填工程では射出ユニット
による射出圧力と圧力保持時間を前記の最も射出量の大
きいキャビティの射出条件に合わせ、射出後の射出スク
リュによる充填保持圧力は前記の最も射出量の大きいキ
ャビティの充填樹脂の圧力検出手段で検出された樹脂圧
力信号によるフィードバック制御を行い、前記開閉手
段、圧力保持手段を備えたキャビティは各キャビティの
前記圧力検出手段が予め設定された当該キャビティの樹
脂圧力を検出したとき、当該キャビティの前記開閉手段
により個別に前記樹脂ゲートを閉じ、前記圧力保持手段
を作動させ、前記圧力検出手段により検出した個別の樹
脂圧力信号を同圧力保持手段にフィードバックしてキャ
ビティ内の樹脂圧力を樹脂が溶融状態の間、一定の設定
値に保持するように個別に制御するように構成したの
で、請求項1の発明と同様に簡単な射出条件の設定がで
き、また、射出後の各キャビティの樹脂圧保持時間も個
別に設定でき、成形品の形状、サイズに応じた成形品の
射出条件に適うことができ、且つ、最も射出量の大きい
キャビティには樹脂ゲートの開閉手段、キャビティの充
填樹脂の圧力保持手段を省略することができるため、金
型の構成部品が減少し、制御部が簡単化し、コスト低減
の効果がある。
【0093】(3)本発明の請求項3の射出成形方法に
よれば、射出成型方法を、請求項1または請求項2に記
載の射出成形方法において、最も射出量の大きいキャビ
ティを除く前記キャビティの内、形状とサイズが近似の
キャビティについては前記圧力検出手段をいずれかのキ
ャビティに1組だけ設置して共通の圧力検出手段とし、
同キャビティの前記樹脂ゲートが閉じた後、前記の共通
の圧力検出手段より検出した樹脂圧力信号を前記の形状
とサイズが近似のキャビティのそれぞれの前記圧力保持
手段にフィードバックして同キャビティ内の樹脂圧力
を、一定の設定値に保持するように制御するように構成
したので、請求項1または請求項2の発明の効果に加
え、小さなキャビティの内、形状とサイズが近似のキャ
ビティについては圧力検出手段を1組として共通に使用
するため、さらに金型の構成部品が減少し、制御部が簡
単化するので、一層のコスト低減の効果がある。
【0094】(4)本発明の請求項4の射出成形方法に
よれば、射出成型方法を、請求項1ないし請求項3のい
ずれかに記載の射出成形方法において、前記各キャビテ
ィ内の樹脂圧力を樹脂が溶融状態の間、一定の設定値に
保持することに代えて、それぞれの同キャビティ毎に設
定された時間に対するキャビティ内の樹脂圧力のパター
ンに従うように、前記圧力検出手段より検出した樹脂圧
力信号を前記圧力保持手段にフィードバックして制御す
るように構成したので、請求項1ないし請求項3のいず
れかに記載の発明の効果に加え、各キャビティの樹脂ゲ
ートを遮断した後、それぞれのキャビティの保圧は一定
でなく、時間経過で変化するそれぞれのパターンに従う
ようにフィードバック制御を行うため、同一金型に形状
やサイズが大きく異なった成形品のキャビティが設けら
れていても、各キャビティを最適の保圧条件にセットで
きる効果がある。
【0095】(5)本発明の請求項5の射出成形方法に
よれば、射出成型方法を、形状やサイズの異なった複数
のキャビティと同キャビティ毎の樹脂ゲートを有する金
型を用い、射出ユニットから溶融樹脂を射出して複数の
成形品を同時に成形する射出成形方法において、射出ス
クリュのストローク位置を検出するスクリュ位置検出セ
ンサと、前記キャビティのそれぞれにキャビティの充填
樹脂の圧力検出手段と圧力保持手段と樹脂ゲートの開閉
手段とを設け、溶融樹脂の射出開始前に前記開閉手段に
より全ての前記樹脂ゲートを開き、射出充填工程では予
め前記各キャビティ毎に設定した前記ストローク位置に
従って個別に前記各キャビティの樹脂ゲートを閉じた
後、同各キャビティ内の樹脂圧力を樹脂が溶融状態の
間、前記圧力検出手段により検出した個別の樹脂圧力信
号を前記圧力保持手段にフィードバックして、予め前記
各キャビティ毎に設定したキャビティ内の樹脂圧力のパ
ターンに従うように個別に制御するように構成したの
で、請求項1の発明と同様の効果に加え、予め設定した
スクリュ位置に従って、各キャビティの樹脂通路を個別
に遮断し、個別のキャビティの樹脂圧力信号を、それぞ
れの圧力保持手段にフィードバックしてキャビティ内の
樹脂圧力を予め設定した保圧パターンとなるように、個
別に制御することができるため、樹脂ゲート開閉手段の
動作タイミングの設定がより簡単になる効果がある。
【0096】(6)本発明の請求項5の射出成形方法に
よれば、射出成型方法を、形状やサイズの異なった複数
のキャビティと同キャビティ毎の樹脂ゲートを有する金
型を用い、射出ユニットから溶融樹脂を射出して複数の
成形品を同時に成形する射出成形方法において、射出ス
クリュのストローク位置を検出するスクリュ位置検出セ
ンサと、前記キャビティのそれぞれにキャビティの充填
樹脂の圧力保持手段と樹脂ゲートの開閉手段とを設け、
溶融樹脂の射出開始前に前記開閉手段により全ての前記
樹脂ゲートを開き、射出充填工程では予め前記各キャビ
ティ毎に設定した前記ストローク位置に従って前記開閉
手段により個別に各キャビティの樹脂ゲートを閉じた
後、同各キャビティ内の樹脂が溶融状態の間、樹脂の圧
縮代、保持圧力の理論計算により予め各キャビティ毎に
設定したキャビティ内の樹脂圧力のパターンに従うよう
に、個別に前記圧力保持手段の付加圧力を制御するよう
に構成したので、請求項1の発明と同様の効果に加え、
予め設定したスクリュ位置に従って、各キャビティの樹
脂通路を個別に遮断し、予め計算して決めた保圧パター
ンになるように、圧力保持手段が個別に保圧制御するこ
とができるため、圧力検出手段等の機能部品が少なくな
り、コスト低減の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る射出成形方法に
おける複数のキャビティを有する金型と射出ユニットの
制御系統を示す模式図である。
【図2】図1の金型と射出ユニットの制御系統によって
射出成形するときの工程順ブロック図である。
【図3】本発明の実施の第2形態に係る射出成形方法に
おける複数のキャビティを有する金型と射出ユニットの
制御系統を示す模式図である。
【図4】図3の金型と射出ユニットの制御系統によって
射出成形するときの工程順ブロック図である。
【図5】図1の金型と射出ユニットの制御系統によって
射出成形するときの本発明の実施の第3形態における工
程順ブロック図である。
【図6】図1の金型と射出ユニットの制御系統によって
射出成形するときの本発明の実施の第4形態における工
程順ブロック図であり、図8の金型と射出ユニットの制
御系統によって射出成形するときの本発明の実施の第5
形態における工程順ブロック図である。
【図7】図1の金型と射出ユニットの制御系統によって
射出成形するときの本発明の実施の第4形態の他の例に
おける工程順ブロック図の他の例であり、図8の金型と
射出ユニットの制御系統によって射出成形するときの本
発明の実施の第5形態の他の例における工程順ブロック
図である。
【図8】本発明の実施の第5形態に係る射出成形方法に
おける金型と射出ユニットの制御系統を示す模式図であ
る。
【符号の説明】 1 射出ユニット本体 2 射出スクリュ 5 スクリュ位置センサ 7 固定金型 8 可動金型 9 支持盤 9a 油圧シリンダ 10 ホットランナ 11A キャビティ(A) 11B キャビティ(B) 11C キャビティ(C) 13A、13B、13C 樹脂ゲートバルブ 15A、15B、15C 保圧棒 16A、16B、16C 樹脂圧センサ 25、35 制御装置 26、36 油圧制御盤 28 可動金型 31A、31B、31C 油圧調整弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松下 博乙 名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱 重工業株式会社名古屋機器製作所内 (72)発明者 神谷 智 愛知県安城市尾崎町東屋敷33 Fターム(参考) 4F202 AP03 AP06 AR03 CA11 CB01 CK06 CK07 CK89 4F206 AP035 AP062 AR035 JA07 JD03 JL02 JM04 JM05 JN15 JP13 JP18 JQ81

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状やサイズの異なった複数のキャビテ
    ィと同キャビティ毎の樹脂ゲートを有する金型を用い、
    射出ユニットから溶融樹脂を射出して複数の成形品を同
    時に成形する射出成形方法において、前記キャビティの
    それぞれに、キャビティの充填樹脂の圧力検出手段と圧
    力保持手段と前記樹脂ゲートの開閉手段とを設け、溶融
    樹脂の射出開始前に前記開閉手段により全ての前記樹脂
    ゲートを開き、射出充填工程では前記各キャビティの前
    記圧力検出手段が予め設定された当該キャビティの樹脂
    圧力を検出したとき、当該キャビティの前記開閉手段に
    より個別に前記樹脂ゲートを閉じ、前記圧力保持手段を
    作動させ、前記圧力検出手段により検出した個別の樹脂
    圧力信号を同圧力保持手段にフィードバックしてキャビ
    ティ内の樹脂圧力を樹脂が溶融状態の間、一定の設定値
    に保持するように個別に制御することを特徴とする射出
    成形方法。
  2. 【請求項2】 形状やサイズの異なった複数のキャビテ
    ィと同キャビティ毎の樹脂ゲートを有する金型を用い、
    射出ユニットから溶融樹脂を射出して複数の成形品を同
    時に成形する射出成形方法において、前記キャビティの
    それぞれに、キャビティの充填樹脂の圧力検出手段を設
    け、最も射出量の大きいキャビティを除く前記キャビテ
    ィのそれぞれに、キャビティの充填樹脂の圧力保持手段
    と前記樹脂ゲートの開閉手段とを設け、溶融樹脂の射出
    開始前に前記開閉手段により全ての前記樹脂ゲートを開
    き、射出充填工程では射出ユニットによる射出圧力と圧
    力保持時間を前記の最も射出量の大きいキャビティの射
    出条件に合わせ、射出後の射出スクリュによる充填保持
    圧力は前記の最も射出量の大きいキャビティの充填樹脂
    の圧力検出手段で検出された樹脂圧力信号によるフィー
    ドバック制御を行い、前記開閉手段、圧力保持手段を備
    えたキャビティは各キャビティの前記圧力検出手段が予
    め設定された当該キャビティの樹脂圧力を検出したと
    き、当該キャビティの前記開閉手段により個別に前記樹
    脂ゲートを閉じ、前記圧力保持手段を作動させ、前記圧
    力検出手段により検出した個別の樹脂圧力信号を同圧力
    保持手段にフィードバックしてキャビティ内の樹脂圧力
    を樹脂が溶融状態の間、一定の設定値に保持するように
    個別に制御することを特徴とする射出成形方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の射出成
    形方法において、最も射出量の大きいキャビティを除く
    前記キャビティの内、形状とサイズが近似のキャビティ
    については前記圧力検出手段をいずれかのキャビティに
    1組だけ設置して共通の圧力検出手段とし、同キャビテ
    ィの前記樹脂ゲートが閉じた後、前記の共通の圧力検出
    手段より検出した樹脂圧力信号を前記の形状とサイズが
    近似のキャビティのそれぞれの前記圧力保持手段にフィ
    ードバックして同キャビティ内の樹脂圧力を、一定の設
    定値に保持するように制御することを特徴とする射出成
    形方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の射出成形方法において、前記各キャビティ内の樹脂
    圧力を樹脂が溶融状態の間、一定の設定値に保持するこ
    とに代えて、それぞれの同キャビティ毎に設定された時
    間に対するキャビティ内の樹脂圧力のパターンに従うよ
    うに、前記圧力検出手段より検出した樹脂圧力信号を前
    記圧力保持手段にフィードバックして制御することを特
    徴とする射出成形方法。
  5. 【請求項5】 形状やサイズの異なった複数のキャビテ
    ィと同キャビティ毎の樹脂ゲートを有する金型を用い、
    射出ユニットから溶融樹脂を射出して複数の成形品を同
    時に成形する射出成形方法において、射出スクリュのス
    トローク位置を検出するスクリュ位置検出センサと、前
    記キャビティのそれぞれにキャビティの充填樹脂の圧力
    検出手段と圧力保持手段と樹脂ゲートの開閉手段とを設
    け、溶融樹脂の射出開始前に前記開閉手段により全ての
    前記樹脂ゲートを開き、射出充填工程では予め前記各キ
    ャビティ毎に設定した前記ストローク位置に従って個別
    に前記各キャビティの樹脂ゲートを閉じた後、同各キャ
    ビティ内の樹脂圧力を樹脂が溶融状態の間、前記圧力検
    出手段により検出した個別の樹脂圧力信号を前記圧力保
    持手段にフィードバックして、予め前記各キャビティ毎
    に設定したキャビティ内の樹脂圧力のパターンに従うよ
    うに個別に制御することを特徴とする射出成形方法。
  6. 【請求項6】 形状やサイズの異なった複数のキャビテ
    ィと同キャビティ毎の樹脂ゲートを有する金型を用い、
    射出ユニットから溶融樹脂を射出して複数の成形品を同
    時に成形する射出成形方法において、射出スクリュのス
    トローク位置を検出するスクリュ位置検出センサと、前
    記キャビティのそれぞれにキャビティの充填樹脂の圧力
    保持手段と樹脂ゲートの開閉手段とを設け、溶融樹脂の
    射出開始前に前記開閉手段により全ての前記樹脂ゲート
    を開き、射出充填工程では予め前記各キャビティ毎に設
    定した前記ストローク位置に従って前記開閉手段により
    個別に各キャビティの樹脂ゲートを閉じた後、同各キャ
    ビティ内の樹脂が溶融状態の間、樹脂の圧縮代、保持圧
    力の理論計算により予め各キャビティ毎に設定したキャ
    ビティ内の樹脂圧力のパターンに従うように、個別に前
    記圧力保持手段の付加圧力を制御することを特徴とする
    射出成形方法。
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