JPH0618271B2 - シヨツトキバリア半導体装置 - Google Patents

シヨツトキバリア半導体装置

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JPH0618271B2
JPH0618271B2 JP63075360A JP7536088A JPH0618271B2 JP H0618271 B2 JPH0618271 B2 JP H0618271B2 JP 63075360 A JP63075360 A JP 63075360A JP 7536088 A JP7536088 A JP 7536088A JP H0618271 B2 JPH0618271 B2 JP H0618271B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高耐圧シヨツトキバリア半導体装置に関す
る。
〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕
シヨツトキバリアダイオードは、高速応答性(高速スイ
ツチング特性)の良さ及び低損失である利点を生かし
て、高周波整流回路等に広く利用されている。しかし、
シヨツトキバリアダイオードは、周辺耐圧(シヨツトキ
バリア周辺での耐圧)がバルク耐圧(シヨツトキバリア
の中央部での耐圧)に比べて低下する現象が著しく、高
耐圧化が難しいという問題を有する。
そこで、本発明の目的は周辺耐圧を向上させることが可
能なシヨツトキバリア半導体装置を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するための本発明は、第1の半導体領域
と、第2の半導体領域と、前記第1及び第2の半導体領
域との間にそれぞれ第1のシヨツトキバリア及び第2の
シヨツトキバリアを生じさせることができるように前記
第1及び第2の半導体領域上に形成されたバリア電極と
を有し、前記第2の半導体領域は前記第1の半導体領域
に比べて禁止帯のエネルギー幅の大きい半導体材料から
成り、前記第1及び第2の半導体領域は前記第1のシヨ
ツトキバリアが前記第2のシヨツトキバリアに包囲さ
れ、且つ前記第1のシヨツトキバリアと前記第2のシヨ
ツトキバリアとが直接又はpn接合を介して接続される
ように配置されていることを特徴とするシヨツトキバリ
ア半導体装置に係わるものである。
〔作 用〕
上記発明における第1の半導体領域よりも禁止帯のエネ
ルギー幅(エネルギーギヤツプ)の大きい第2の半導体
領域は、臨界電界強度が大きい。従つて、第2の半導体
領域が第1の半導体領域を包囲するように配置すること
により、第1のシヨツトキバリアの周辺耐圧を高めるこ
とができる。
〔第1の実施例〕 本発明の第1の実施例に係わるシヨツトキバリアダイオ
ード及びその製造方法を第1図〜第3図に基づいて説明
する。
第1図に示すシヨツトキバリアダイオードを製造するた
めに、まず第2図(A)に示すように、GaAs(砒化ガリウ
ム)から成る半導体基板21を用意する。この半導体基
板21は、厚さ約300μm、不純物濃度1〜3×10
18cm-3のn+形領域22の上に、厚さ10〜20μm、不
純物濃度1〜2×1015cm-3のn形領域23をエピタキ
シヤル成長させたものである。
次に、第2図(B)に示すように、n形領域23の上面全
域に、厚さ2μm、不純物濃度0.5〜1×1015cm-3
のAlGaAs(砒化アルミニウム・ガリウム)から成るn-
領域24をエピタキシヤル成長させる。n-形領域24は
n形領域23よりも不純物濃度が更に低くなつている。
ここでは、n-形領域24の形成にMOCVD法(Metal
Organic Chemical Vapor Deposition;有機金属気相成
長法)を採用した。即ち、減圧された反応容器内に半導
体基板21を配置し、Ga(ガリウム)の有機金属化合物
であるGa(CH3)3(トリメチルガリウム)のガスとAs
(砒素)の水素化合物であるAsH(アルシン)のガ
スをH2(水素)ガスをキヤリアガスとして送り込んで熱
分解反応を起こさせ、AlxGa1-xAs(x≒0.4)の結晶
をエピタキシヤル成長させる。n形を付与するために
は、上記ガスと共にH2Se(セレン化水素)を送り込み、
AlGaAs結晶中にn形不純物としてSe(セレン)をドープ
する。
次に、第2図(C)に示すように、n-形領域24のうち順
電流の主通路となるべきシヨツトキバリアが形成される
領域を選択的にエツチングして凹所25を形成し、凹所
25の底面にn形領域23を露出させる。GaAsよりAlGa
Asに対して大きいエツチング速度を有するエツチング液
を用いることにより、凹所25の底面をn形領域23と
n-形領域24の境界面とほぼ一致させることができる。
しかし、凹所25の底面がこの境界面を少し越えるよう
にエツチングしてもよい。凹所25の周辺側にはリング
状にn-形領域24aが形成される。
次に、第2図(D)に示すように、半導体基板21の上面
全体にTi(チタン)薄層26を真空蒸着で形成し、更に
その上面全体にAl(アルミニウム)層27を連続して真
空蒸着する。Ti薄層26の厚さは30〜200Å(0.
003〜0.02μm)と極薄である。Al層27の厚さ
は約2μmである。更に、n+形領域22の下面にAu
(金)−Ge(ゲルマニウム)の合金から成る低抵抗オー
ミツク接触の電極28を真空蒸着により形成し、その
後、380℃、10秒間の熱処理を行う。
次に、第2図(E)に示すように、フオトエツチングによ
りAl層27の一部を除去し、凹所25及びn-形領域24
aの内周側を被覆するAl層27aを形成する。更に、フ
オトエツチングによりチツプの周辺領域からTi薄層26
を除去し、Al層27aの下部にあるTi薄層26aとこれ
を隣接して包囲するTi薄層26bを残存させる。Ti薄層
26a、26bはTi自身は導体であるが極薄の膜である
ためシート抵抗20〜400Ω/□の抵抗層となつてお
り、Al層27aに比べれば桁違いに高抵抗である。
次に、空気中で300℃、5〜30分間の熱処理を施
す。これにより、Al層27aに被覆されていないTi薄層
26bは酸化されてチタン酸化物薄層29となるが、Al
層27aにマスクされているTi薄層26aは酸化されな
い。ここで、Al及びTiはともに低不純物濃度のGaAs及び
低不純物濃度のAlGaAsとの間にシヨツトキバリアを形成
する金属であるので、Al層27aとTi薄層26aを合せ
てバリア電極又はバリア金属電極30と呼ぶことにす
る。Ti薄層26aが極薄の膜であるため、Ti薄層26a
とAl層27aがシヨツトキバリアの形成にそれぞれどの
ように関与しているかは必ずしも明らかではない。な
お、Ti薄層26aはAl層27aのn形領域23及びn-
領域24aへの密着性の向上に寄与する。また、Ti薄層
26aはバリア金属電極30をリング状に囲むチタン酸
化物薄層29とAl層27aとの電気的接続に寄与する。
バリア金属電極30のシート抵抗は1Ω/□以下である
ことが望ましく、この実施例では約0.05Ω/□であ
る。チタン酸化物薄層29の厚さは酸化に伴つてTi薄層
26bの厚さより増大して45〜300Å程度と考えら
れるが、正確な値は測定が困難であるために明らかでは
ない。チタン酸化物薄層29のシート抵抗は10M〜5
00MΩ/□であり、チタン酸化物薄層29は半絶縁性
の高抵抗層である。即ち、チタン酸化物薄層29は完全
な絶縁物と見なせるTiO2(2酸化チタン)ではなく、Ti
O2よりも酸素が少ないいわゆる酸素ブアーなチタン酸化
物TiOx(xは2よりも小さい数値)となつていると考え
られる。
続いて、第1図に示すように、チタン酸化物薄層29の
上を絶縁層31で被覆して電力用シヨツトキバリアダイ
オードを完成させる。なお、絶縁層31はプラズマCV
D法あるいは光CVD法により形成したシリコン酸化膜
が好適であつた。また、図示は省略するが、Al層27a
の上面に例えばTi層とAu層とを順次に設け、これをリー
ド部材に対する接続用電極とすることが多い。
第2図(F)の平面を示す第3図の各部の寸法を例示する
と、バリア金属電極30の幅aは約1000μm、n-
領域24aの幅bは約320μm、チタン酸化物薄層2
9の幅cは約140μm、チタン酸化物薄層29とn-
領域24aの周縁との間の幅dは約150μmである。
このシヨツトキバリアダイオードにおいては、順電流の
主通路となるシヨツトキバリアは、バリア金属電極30
とGaAsから成るn形領域23が隣接する部分である。正
確にはバリア金属電極30とn-形領域24aとが隣接す
る部分も順電流の主通路となるシヨツトキバリアの一部
と見るべきかもしれないが、微かな面積であるのでこれ
は無視できる。
第1図のシヨツトキバリアダイオードはバリア金属電極
30とn形領域23との間に第1のシヨツトキバリアが
形成され、バリア金属電極30とn-形領域24aとの間
に第2のシヨツトキバリアが形成される。また、チタン
酸化物薄層29とn-形領領域24aの間にも第3のシヨ
ツトキバリアが形成される。チタン酸化物薄層29はバ
リア金属電極30を隣接して包囲するので第3のシヨツ
トキバリアはバリア金属電極30に基づく第1及び第2
のシヨツトキバリアと連続する。従つて、第1図のシヨ
ツトキバリアダイオードに逆電圧を印加すると、第1の
シヨツトキバリアから延びる空乏層と第2のシヨツトキ
バリアから延びる空乏層と第3のシヨツトキバリアから
延びる空乏層とが連続し電界集中を緩和するなめらかな
空乏層が得られる。チタン酸化物薄層29による高耐圧
化構造については本願発明者等によつて発明され、本願
出願人より特願昭62−307196号として出願され
ている。即ち、シヨツトキバリアダイオードに印加する
逆電圧を増加していくと、チタン酸化物薄層29の外周
縁でブレークダウンが生じる。しかし、チタン酸化物薄
層29は高抵抗層であるため、前記ブレークダウンに伴
う逆電流の増加はチタン酸化物薄層29の抵抗分により
抑制される。チタン酸化物薄層29にブレークダウンに
伴う微少の逆電流が流れるとチタン酸化物薄層29に電
位勾配が生じ、電界集中を良好に緩和する空乏層が得ら
れる。
本実施例のシヨツトキバリアダイオードの注目すべき点
はバリア金属電極30に基づくシヨツトキバリアのバリ
アハイトφBが中央部分と周辺部分とで異なつているこ
とにある。バリア金属電極30の周縁部の下部に位置す
るAlGaAsから成るn-形領域24aはGaAsから成るn形領
域23よりも禁止帯のエネルギー幅(エネルギーギヤツ
プ)Egが大きい。即ち、AlxGa1-xAs(x≒0.4)のエ
ネルギーギヤツプEgは約1.9eVであり、GaAsのエネル
ギーギヤツプEgは約1.4eVである。
ところで、エネルギーギヤツプEgの大きい半導体はエネ
ルギーギヤツプEgの小さい半導体よりも臨界電界強度Ec
rit(アバランシエ降伏を起こすときの電界強度)が大
きい。このため、バリア金属電極30とエネルギーギヤ
ツプEgの大きいn-形領域24との間に形成される第2の
シヨツトキバリアは、バリア金属電極30とエネルギー
ギヤツプEgの小さいn形領域23との間に形成される第
1のシヨツトキバリアよりも高い耐圧を有する。即ち、
シヨツトキバリア周辺での耐圧が向上し、シヨツトキバ
リアダイオードの高耐圧化が図られている。
本実施例の他の利点を要約すると以下のとおりである。
(1)バリア金属電極30の周辺部分の下部のn-形領域2
4aの不純物濃度はバリア金属電極30の中央部分の下
部のn形領域23よりも低くなつている。このため、逆
電圧印加時にバリア金属電極30の中央部分に比べて電
界集中の生じ易い周辺部分で空乏層が延び易い。従つ
て、周辺耐圧を向上させる効果が強化されている。
(2)GaAsとAlGaAsは結晶格子の整合性が良いので、n-
領域24aのエピタキシヤル成長が可能であるし、n-
領域24aを形成したことによる不都合も生じない。ま
た、AlGaAsから成るn-形領域24aを形成するのにMO
CVD法を用いたので量産性が良い。
(3)チタン酸化物薄層29を設けたことにより、バリア
金属電極の周囲にガードリング領域を設けた従来の高耐
圧化構造のシヨツトキバリアダイオードに比べて耐圧を
大幅に高めることができる。また、ガードリング領域を
設けたシヨツトキバリアダイオードで問題とされていた
高速応答性の低下が解消されている。
(4)チタン酸化物薄層29を設たことにより、絶縁物を
介したフイールドプレートを有する従来の高耐圧化構造
のシヨツトキバリアダイオードに比べて耐圧を大幅に高
めることができる。また、絶縁物を介したフイールドプ
レートを有するシヨツトキバリアダイオードで問題とさ
れていた特性の熱的不安定性が解消されている。
〔第2の実施例〕 第4図に示す本発明の第2の実施例に係わるシヨツトキ
バリアダイオードを説明する。但し、第4図において第
1図〜第3図と実質的に同一の部分には同一の符号を付
してその説明を省略する。
第4図のシヨツトキバリアダイオードにおいても、第1
図のシヨツトキバリアダイオードと同様にバリア金属電
極30とn形領域23との間に第1のシヨツトキバリア
が形成され、バリア金属電極30とn-形領域24aとの
間には第1のシヨツトキバリアを包囲するように第2の
シヨツトキバリアが形成される。第1図のシヨツトキバ
リアダイオードと同じように第2のシヨツトキバリアの
耐圧は第1のシヨツトキバリアよりも高いため、周辺耐
圧が向上し高耐圧のシヨツトキバリアダイオードが実現
できる。
更に、第4図のシヨツトキバリアダイオードにおいて
は、バリア金属電極30の外周側にリング状に2層のTi
薄層26e、26f及び2層のチタン酸化物薄層29
a、29bが順次隣接して配置されている。Ti薄層26
e、26f及びチタン酸化物薄層29a、29bはバリ
ア金属電極30のAl層27aの下部に位置するTi薄層2
6c、26dの延在部分に当る。従つてチタン酸化物薄
層29a、29bはそれぞれTi薄層26e、26fを介
してバリア金属電極30と電気的に接続されている。こ
こでTi薄層26eはn-形領域24aとの間に第4のシヨ
ツトキバリアを形成する。従つて、バリア金属電極30
からチタン酸化物薄層29aの外周縁にかけてのn形領
域23及びn-形領域24aの表面には、バリア金属電極
30に基づく第1及び第2のシヨツトキバリアとTi薄層
26eに基づく第4のシヨツトキバリアとチタン酸化物
薄層29aに基づく第3のシヨツトキバリアが連続して
形成される。結果として、逆電圧印加時にはこれらそれ
ぞれのシヨツトキバリアから延びる空乏層が連続して電
界集中を緩和するなめらかな空乏層が得られる。更に、
Ti薄層26e、26fを設けたことにより電界集中点と
応力集中点とが分離でき耐圧歩留りが向上する。即ち、
Ti薄層26e、26fはバリア金属電極30より肉薄で
あり、かつチタン酸化物薄層29a、29bよりもはる
かに小さいシート抵抗を有する。従つて、電界集中点は
Ti薄層26e、26fとチタン酸化物薄層29a、29
bの境界部分の下部に位置し、応力集中点はバリア金属
電極30とTi薄層26e、26fの境界部分の下部に位
置する。このため臨界電界強度Ecritの低い応力集中点
から電界集中点を離間でき、規定耐圧以下の製品の生じ
る頻度が小さくなる。つまり、耐圧歩留りが向上する。
また、第4図のシヨツトキバリアダイオードでは、下側
のチタン酸化物薄層29aを上側のチタン酸化物薄層2
9bよりも酸化を強めてシート抵抗を大きくしている。
従つて、逆電流は主として上側のチタン酸化物薄層29
bを通り、電位勾配は主として上側のチタン酸化物薄層
29bにて決定される。下側のチタン酸化物薄層29a
は高いバリアハイトを有するので、飽和電流ISが小さく
なり、結果として、逆電流レベルの小さいシヨツトキバ
リアダイオードを実現できる。
また、上側のチタン酸化物薄層29bにはリング状にTi
薄層から成る等電位領域31が設けられている。等電位
領域31はチタン酸化物薄層29bの形成の際に部分的
に酸化を行わずTi薄層をそのまま残した領域である。こ
の等電位領域31はチタン酸化物薄層29a、29bに
比べると導電性が非常に高く領域内で電位がほぼ等し
い。この結果、n形領域23及びn-形領域24aの表面
上における平面的に見た電位勾配の不均一性が修正さ
れ、耐圧歩留りが向上する。
更に、チタン酸化物薄層29a、29bの端部はAu
(金)−Ge(ゲルマニウム)合金から成る接続領域32
にてn-形領域24aと電気的に短絡されている。このた
め、チタン酸化物薄層29aの外周縁の微少領域でブレ
ークダウンが起こらずノイズの少ないシヨツトキバリア
ダイオードを提供できる。第1図のシヨツトキバリアダ
イオードではチタン酸化物薄層29の外周縁の微少領域
で起こるブレークダウンによる急峻な電流変化がノイズ
の発生を誘うことがある。このノイズは実用上問題とな
らない程度のものであるが低ノイズが強く要求される場
合には第4図のシヨツトキバリアダイオードの方が有利
である。
〔変形例〕
本発明は上述の実施例に限定されるものでなく、例えば
次の変形が可能なものである。
(1)第1図及び第4図のシヨツトキバリアダイオードに
おいて、n-形領域24aの不純物濃度をn形領域23と
同等もしくはn形領域より大きく選んでも、エネルギー
ギヤツプEgの差異に基づく周辺耐圧向上の効果は認めら
れる。但し、実施例のようにn形領域23より不純物濃
度の低いn-形領域24aとする方が周辺耐圧向上の点で
有利である。
(2)n-形領域24aはn形領域23上に結晶成長が可能
でありかつn形領域23の半導体材料よりもエネルギー
ギヤツプEgが大きい半導体材料の範囲で選択する。実施
例のようにGaAsとAlGaAsの組合せの例は最適例である
が、n形領域23がGaP(燐化ガリウム)であるときに
は、n-形領域24aの半導体材料としてAlGaP(燐化ア
ルミニウム・ガリウム)を使用できる。
(3)バリア金属電極30にはAg(銀)やCu(銅)などの
種々の金属材料が使用できる。
(4)チタン酸化物薄層による高耐圧化構造を採用すると
きのチタン酸化物薄層29のシート抵抗は、半導体チツ
プ構造やサイズによつて効果的な範囲が変わるが、10
kΩ/□〜5000MΩ/□、望ましくは10MΩ/□
〜1000MΩ/□に選ぶべきである。
(5)第2図(D)のTi薄層26の膜厚は、膜厚制御、酸化温
度、酸化時間等を勘案して20Å以上にすべきである。
上限については、上記所定のシート抵抗が得られるなら
ば制限はないが、Ti薄膜を熱酸化してチタン酸化物薄層
を形成するときには、酸化温度と酸化時間を勘案して3
00Å以下とすべきである。プラズマ酸化のような強力
な酸化を行うならば、この上限はさらに拡大できる。
(6)Ti薄層26を酸化してチタン酸化物薄層29を得る
時の酸化温度は500℃以下にすることが望ましく、Au
系の電極を用いる時は380℃以下とする。酸化温度の
下限値については、熱酸化法による時では200℃以上
とするが、プラズマ酸化による時では室温以下の低温と
することもできる。酸化時間はTi薄層26の厚さ、酸化
温度、酸化雰囲気によつて変わるが、5秒〜2時間の範
囲に収めることが望ましい。
(7)チタン酸化物薄層29、29bに対応するものをチ
タン酸化物の蒸着やスパツタリングで形成し、Ti薄層2
6e、26fを導電性が比較的高いチタン窒化物層に置
き換えてもよい。チタン窒化物層は、Al層をマスクとし
てTi薄層26e、26fを窒化することによつて形成
し得る。
(8)シート抵抗が高くかつシヨツトキバリアを生成する
薄層としてチタン酸化物薄層が好適であるが、Ta(タン
タル)系材料の酸化物薄層等にすることもできる。ま
た、Ti薄層26及びチタン酸化物薄層29、29bはIn
やSn等を添加したものであつてもよい。
(9)凹所25の底部周辺に隣接するようにn形領域23
中にガードリングとしてリング状のp+形領域を形成して
もよい。この場合は、バリア金属電極30とn形領域2
3の間に形成されるシヨツトキバリアとバリア金属電極
30とn-形領域24aの間に形成されるシヨツトキバリ
アは、直接ではなくpn接合を介して連続することにな
る。
(10)集積回路中にシヨツトキバリア半導体装置を形成す
る場合には、n形領域23を島状に囲むようにn+形領域
22を設けてオーミツク電極28をn形領域23の表面
側に設けるブレーナ構造としてもよい。
(11)n形領域23、n+形領域22、n-形領域24aをp
形領域と置き換えることができる。
〔発明の効果〕
上述のように本発明によれば、シヨツトキバリアの周辺
耐圧を向上でき、高耐圧のシヨツトキバリア半導体装置
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例に係わるシヨツトキバリ
アダイオードを示す断面図、 第2図(A)〜(F)は第1図のシヨツトキバリアダイオード
を製造工程順に示す断面図、 第3図は第2図(F)の状態を示す平面図、 第4図は第2の実施例のシヨツトキバリアダイオードを
示す断面図である。 22……n+形領域、23……n形領域、24a……n-
領域、26a……Ti薄層、27a……Al層、28……オ
ーミツク電極、29……チタン酸化物薄層、30……バ
リア金属電極。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の半導体領域と、第2の半導体領域
    と、前記第1及び第2の半導体領域との間にそれぞれ第
    1のシヨツトキバリア及び第2のシヨツトキバリアを生
    じさせることができるように前記第1及び第2の半導体
    領域上に形成されたバリア電極とを有し、 前記第2の半導体領域は前記第1の半導体領域に比べて
    禁止帯のエネルギー幅の大きい半導体材料から成り、 前記第1及び第2の半導体領域は前記第1のシヨツトキ
    バリアが前記第2のシヨツトキバリアに包囲され、且つ
    前記第1のシヨツトキバリアと前記第2のシヨツトキバ
    リアとが直接又はpn接合を介して接続されるように配
    置されていることを特徴とするシヨツトキバリア半導体
    装置。
JP63075360A 1988-03-28 1988-03-28 シヨツトキバリア半導体装置 Expired - Fee Related JPH0618271B2 (ja)

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