JPH06182608A - 手持ち式工具装置用の工具および工具ホルダ - Google Patents

手持ち式工具装置用の工具および工具ホルダ

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JPH06182608A
JPH06182608A JP5178123A JP17812393A JPH06182608A JP H06182608 A JPH06182608 A JP H06182608A JP 5178123 A JP5178123 A JP 5178123A JP 17812393 A JP17812393 A JP 17812393A JP H06182608 A JPH06182608 A JP H06182608A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シャンクにおいて円周方向に作用する停止面
が不利に摩耗することなく、特に、適当な工具ホルダと
協働して、より高いトルクを伝達し得る工具を提案する
ことにある。 【構成】 手持ち式工具装置の工具ホルダに装着する工
具は、シャンク（１）を有する。工具の作業領域に背向
する端部領域は、軸線方向および円周方向で作用する停
止面を有する。工具の作業領域方向で停止面の前方に連
動面（4a）を設け、該連動面はシャンク（１）の直径を
超えるものとする。連動面（4a）は、シャンク（１）の
遊端に向けて開放したプロフィル部分（４）の一部とす
る。連動面（4a）をシャンク（１）の直径に対して半径
方向に離間して配置するため、より高いトルクを伝達す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【技術分野】本発明は、チゼル装置および／または衝撃
ドリル装置等の手持ち式工具装置における工具ホルダに
装着されるシャンクを具え、該シャンクにおける工具の
作業領域とは反対側の端部領域に軸線方向および円周方
向に作用する停止面を設けると共に、該停止面の前方で
作業領域方向に、シャンクの直径を超えて略半径方向に
延在し、かつ、シャンクの遊端に向けて開放した連動面
を設けた工具に関するものである。
【０００２】
【背景技術】上述の構成を有する公知の工具は、通常、
トルクを伝達するために円周方向で作用する停止面と、
手持ち式工具装置の工具ホルダに工具を軸線方向で保持
するために軸線方向で作用する停止面とを有する。円周
方向で作用する停止面を連動溝に配置することが一般的
であり、前記連動溝はシャンクの遊端に向けて開放して
いる。
【０００３】かかる構成の工具を対象とする工具ホルダ
は、一般的に連動部材を具えた受け領域を有するため、
工具には停止面に対応する対向面が形成される。軸線方
向で保持するために、工具のシャンクに軸線方向で閉鎖
形状を有する溝を設け、該溝と工具ホルダの対向面が協
働し、多くの場合、対向面は半径方向に変位可能な工具
ホルダの係止素子に配置する。工具を工具ホルダから離
脱させるために、工具で軸線方向に閉鎖形状を有する溝
から係止素子を半径方向に退去させる必要がある。上述
した工具および工具ホルダは、例えば、ドイツ特許第 2
5 51 125号明細書に開示されている。
【０００４】軸線方向に作用する工具の停止面には大き
な要件が課されない。停止面は、工具を工具ホルダに保
持するためにのみ重要だからである。これに対し、円周
方向で作用する停止面には、伝達するトルクが部分的に
極めて大きいため、非常に厳しい要件が課されている。
伝達するトルクが大きいため、円周方向で作用する停止
面は必然的に大きなサイズを要する。シャンクの寸法が
限定されるため、円周方向に作用する停止面のサイズも
制限され、特に、シャンク断面の脆弱化に鑑みて厳守す
べき寸法を顧慮する。円周方向で作用する停止面のサイ
ズ設定には上述の限度値があるため、特に、作業領域の
直径が大きい工具の場合、伝達すべきトルクにより、円
周方向に作用する停止面で過度の摩耗が生じ、工具が早
期に使用不能となる。
【０００５】円周方向に作用する追加的な停止面を可能
とするために、ドイツ特許出願公開第 38 43 465号公報
に開示されている工具は突条を具えている。これらの突
条は工具の作業領域方向で停止面の前に設ける。シャン
クの直径を半径方向で超える突条は連動面を形成し、該
連動面は、当該する対向面とともに、前記公報により公
知の工具ホルダに対応する。しかしながら、これらの連
動面は、高いトルクが生じた場合に円周方向で作用する
停止面を十分に解除する要件を充たすことができない。
その理由は、連動面がシャンク直径から直に離れるた
め、受けるべきモーメントが過小となるからであり、他
方では、選択した小さすぎる半径寸法により連動面が過
小となるからである。
【０００６】
【発明の開示】本発明の課題は、シャンクにおいて円周
方向に作用する停止面が不利に摩耗することなく、特
に、適当な工具ホルダと協働して、より高いトルクを伝
達し得る工具を提案することにある。
【０００７】この課題を解決するため、本発明は、チゼ
ル装置および／または衝撃ドリル装置等の手持ち式工具
装置における工具ホルダに装着されるシャンクを具え、
該シャンクにおける工具の作業領域とは反対側の端部領
域に軸線方向および円周方向に作用する停止面を設ける
と共に、該停止面の前方で作業領域方向に、シャンクの
直径を超えて略半径方向に延在し、かつ、シャンクの遊
端に向けて開放した連動面を設けた工具において、略半
径方向に延在する連動面からシャンクの中心までの最小
半径方向距離をシャンクの半径よりも大としたことを特
徴とするものである。
【０００８】本発明の構成においては、連動面をシャン
クの領域に配置する際に、その領域は、軸線方向および
円周方向で作用する停止面を設けた領域の直径を超える
ため、明らかにより高いトルクが伝達可能である。この
ことは、より大径の工具でも直径突条を増やす必要がな
い点で特に有利である。すなわち、材料の変形を省き、
材料費を削減することができるからである。さらに、本
発明における連動面の配置により、衝撃応力から見た最
適な工具サイズが可能である。
【０００９】連動面はシャンクの遊端に向けて開放した
プロフィル部分の一部とするのが有利である。このよう
なプロフィル部分は、例えば、流れプレスにより工具の
製造を容易にし、対応する工具ホルダの設計を簡単にす
る。さらに、例えば、対応する工具ホルダに工具を装着
する等の操作において有利である。特に、プロフィル部
分がスプラインとして形成される場合には、上述の操作
および製造における利点が一層効果的となる。
【００１０】製造技術上の観点および工具の最適なサイ
ズ設定に鑑み、停止面を有するシャンクの直径領域を直
径において上回るプロフィル部分をシャンクのシャフト
段に設けるのが有利である。適切なサイズ設定において
は、上記のシャフト段を用いるならば、さらに直径を飛
躍することなく、工具の作業領域における移行が可能と
なる。
【００１１】本発明による工具は従来の工具ホルダに装
着することが可能である。したがって、少なくとも基本
機能である工具の使用は確保される。当然のことなが
ら、本発明における利点が活かされないため、緊急時に
有用な一時的使用に限られる。
【００１２】本発明の工具の利点は、本発明による工具
ホルダとの組み合わせにおいて完全に発揮される。本発
明による工具ホルダは、受け開口の出口方向における外
側受け領域と、受け開口の出口とは反対側で外側の受け
領域に連なる内側の受け領域とを設け、内側の受け領域
は軸線方向および円周方向で工具の停止面と協働する対
向面を設け、外側の受け領域は工具の連動面と協働する
対向面を有し、該対向面から受け開口の中心までの最小
半径方向距離は、内側の案内領域における半径を超える
ものとする。
【００１３】断面の大きさが異なる受け領域を伴う受け
開口を階段状に形成する。それにより、従来の工具のみ
ならず、本発明による連動面を具えた工具を受けること
ができる。その際、工具ホルダに適合する工具の使用に
よってのみ本発明の利点が活用されるとする原則が妥当
する。すなわち、工具の連動面は、工具ホルダの対応す
る対向面と協働する。対向面の最小半径が内側案内領域
の半径を超えることにより、十分に大きなトルク伝達が
可能となるため、内側作業領域における対向面の有効な
解除が確実となる。
【００１４】工具ホルダにおける外側案内領域の作製の
みならず、特に、工具の装着をはじめとする取り扱いの
簡素化について言えば、外側案内領域の対向面が受け開
口の出口に向けて開放したプロフィル部分の一部とする
のが有利である。その際、プロフィル部分はスプライン
とするのが目的に適うものである。
【００１５】
【発明を実施するための最良の形態】以下、本発明を図
示の実施例について一層具体的に説明する。
【００１６】図１は、本発明による工具のシャンク１を
示している。工具の作業領域とは反対側のシャンク端部
領域には、軸線方向および円周方向に作用する停止面を
設ける。軸線方向に作用する停止面は、軸線方向におい
て閉鎖形状を有する２本の係止溝２により形成する。ま
た、円周方向に作用する停止面は、シャンク１の遊端に
向けて軸線方向に開放した２本の連動溝３により形成す
る。
【００１７】シャンク１は、作業領域の方向において停
止面の前に設けた、シャンク１の遊端に向けて開放した
プロフィル部分４を有する。プロフィル部分４はスプラ
インとして形成する。プロフィル部分４は、略半径方向
に延在する連動面4aを有し、該連動面からシャンク１の
中心ｚまでの最小半径方向距離ｒは、シャンク１の半径
d/2 より大とする。
【００１８】図２に示す工具ホルダは、ガイド部材８お
よび作動スリーブ10を具えている。ガイド部材８は、受
け開口の出口方向における外側の受け領域５および受け
開口の出口とは反対方向で外側の受け領域５に連なる内
側の受け領域６を有する。内側の受け領域６は、軸線方
向および円周方向で工具の停止面と協働する対向面を有
する。軸線方向で作用する対向面は、例えば、球状の係
止素子11から形成する。円周方向で作用する対向面は、
ガイド部材８に対応する連動部材９の一部である。受け
開口の出口方向では、内側の受け領域６に外側の受け領
域５が接続し、外側の受け領域は、受け開口の出口に向
けて開放したスプラインのプロフィル部分７を有する。
このプロフィル部分７は、工具の連動面4aと協働する対
向面7aを形成する。その際、連動面4aから受け開口の中
心Ｚまでの最も短い半径方向の距離Ｒは、内側の案内領
域６の半径D/2 より大とする。
【００１９】作動スリーブ10が軸線方向または円周方向
に変位することにより、係止素子11は、それ自体は公知
であるために図示を省略した作動スリーブ10の凹所に合
致するため、内側の受け領域６から離脱可能である。そ
の結果、シャンク１は解除され、工具は工具ホルダのガ
イド部材８から離脱できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は、本発明の一実施例による工具のシャン
クを一部破断して示す側面図である。
【図２】図２は、図１における工具を対象とする工具ホ
ルダの要部を示す縦断面図である。
【符号の説明】
１ シャンク 4, 7 プロフィル部分 4a 連動面 ５ 外側受け領域 ６ 内側受け領域 7a 対向面 r, R 最小半径方向距離 z, Z シャンクの中心 d, D 直径

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 チゼル装置および／または衝撃ドリル装
    置等の手持ち式工具装置における工具ホルダに装着され
    るシャンク（１）を具え、該シャンクにおける工具の作
    業領域とは反対側の端部領域に軸線方向および円周方向
    に作用する停止面を設けると共に、該停止面の前方で作
    業領域方向に、シャンク（１）の直径を超えて略半径方
    向に延在し、かつ、シャンク（１）の遊端に向けて開放
    した連動面（4a）を設けた工具において、前記連動面
    （4a）からシャンク（１）の中心（ｚ）までの最小半径
    方向距離（ｒ）を、シャンク（１）の半径（d／2）より
    大としたことを特徴とする工具。
  2. 【請求項２】 請求項１記載の工具において、連動面
    （4a）を、シャンク（１）の遊端に向けて開放したプロ
    フィル部分（４）の一部としたことを特徴とする工具。
  3. 【請求項３】 請求項２記載の工具において、プロフィ
    ル部分（４）をスプラインとして形成したことを特徴と
    する工具。
  4. 【請求項４】 請求項２または３に記載の工具におい
    て、停止面を有するシャンク（１）の直径領域を直径で
    超えるシャンク（１）のシャフト段に前記プロフィル部
    分（４）を設けたことを特徴とする工具。
  5. 【請求項５】 請求項１〜４のいずれか一項に記載の工
    具を受けるための開口を具える工具ホルダにおいて、受
    け開口の出口方向外側の受け領域（５）および受け開口
    の出口とは反対方向で外側の受け領域（５）に連なる内
    側の受け領域（６）について、内側の受け領域（６）は
    軸線方向および円周方向で工具の停止面と協働する対向
    面を有し、外側の受け領域（５）は工具の連動面（4a）
    と協働する対向面（7a）を有し、受け開口の中心（Ｚ）
    までの最小半径方向距離（ｒ）は内側案内領域（６）の
    半径よりも大としたことを特徴とする工具ホルダ。
  6. 【請求項６】 請求項５記載の工具ホルダにおいて、外
    側案内領域（５）の対向面（7a）は、受け開口の出口に
    向けて開放したプロフィル部分（７）の一部としたこと
    を特徴とする工具ホルダ。
  7. 【請求項７】 請求項６記載の工具ホルダにおいて、プ
    ロフィル部分（７）をスプラインとして形成したことを
    特徴とする工具ホルダ。
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