JPH06181778A - ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白質をコードするDNAおよびその用途 - Google Patents

ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白質をコードするDNAおよびその用途

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JPH06181778A
JPH06181778A JP4335935A JP33593592A JPH06181778A JP H06181778 A JPH06181778 A JP H06181778A JP 4335935 A JP4335935 A JP 4335935A JP 33593592 A JP33593592 A JP 33593592A JP H06181778 A JPH06181778 A JP H06181778A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白
質をコードするDNAを含有するDNAの単離および該
DNAを用いるタンパク質の生産。 【構成】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白
質をコードするDNAを含有するDNAをヒトcDNA
ライブラリーから単離し、その塩基配列を決定した。 【効果】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白
質をコードするDNAを含有するDNAおよび該DNA
を発現させて得られる該蛋白質は、(1)神経生理・生
化学、免疫学の研究や該蛋白質の抗体提供に有用であ
り、該抗体は神経系腫瘍等の診断薬として用いることが
でき、また(2)活性調節・機能阻害等の神経系・免疫
系に作用する医薬の開発に有用であり、特に該蛋白質の
欠損、機能不全に起因する疾病、例えば免疫不全に対す
る遺伝子治療剤として有効に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒトカルシニューリンA
αアイソフォーム蛋白質をコードするDNAを含有する
DNA、ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白
質および該蛋白質の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カルシニューリン(Klee, C. B. et al.
プロシージングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ
ー・オブ・サイエンス・ユー・エス・エイ(Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA)79:6270−6273;1
979)は蛋白質の脱リン酸化反応を触媒するプロテイ
ンホスファターゼの1種である(Stewart, A. A. et a
l. フェブス・レターズ(FEBS Lett.)137:8
0−84;1982)。カルシニューリンなどのプロテ
インホスファターゼが関与する蛋白質のリン酸化・脱リ
ン酸化反応は、細胞外から各種受容体蛋白質が受け取っ
た特定の刺激を増幅・伝達する経路として細胞の機能調
節においてきわめて重要である。蛋白質はプロテインキ
ナーゼによってリン酸化され、プロテインホスファター
ゼによって脱リン酸化される。プロテインホスファター
ゼはセリンまたはスレオニン残基に付加されたリン酸基
をはずすもの(セリン/スレオニンホスファターゼ)と
リン酸化チロシンに作用するもの(チロシンホスファタ
ーゼ)の2つに大別され、カルシニューリンはその前者
に属する。
【0003】カルシニューリンはおよその分子量が61
kDのAサブユニットと19kDのBサブユニットから
なるヘテロダイマーの蛋白質である(Klee, C. B. et a
l.アドバンシズ・イン・エンザイモロジー(Adv. Enzym
ol.)61:149−200;1987)。Aサブユニ
ット(カルシニューリンA)はプロテインホスファター
ゼとしての触媒活性部位を含み、さらにカルシウム結合
蛋白質として細胞の機能調節に重要であるカルモジュリ
ンとの結合部位をもつ。AサブユニットにはAα、Aβ
のタイプ、さらにAβにはA1、A2のサブタイプの合
計3種のアイソフォームが存在することが知られてい
る。Bサブユニット(カルシニューリンB)はEFハン
ド型カルシウム結合部位を有し、その分子種は精巣特異
的なものを除くと1種類のみである。カルシニューリン
は中枢神経系に多量に存在しており、また、その他の末
梢組織にも存在する。特に、ラットにおける知見から、
カルシニューリンAアイソフォームの分布には差があ
り、それぞれのアイソフォームにおける異なった生理的
役割の存在が示唆されている。脳内のあらゆる領域にお
いて、AαはAβよりも2〜4倍多く存在している(Ku
no, T. et al. ジャーナル・オブ・ニューロケミストリ
ー(J. Neurochem.)58:in press;久野高義ほか、
実験医学10:1238−1242;1992)。カル
シニューリンが神経系に多量に存在することから、この
蛋白質が神経系の機能調節に重要な役割を果たしている
ことが考えられ、その生理的役割や神経特異的な発現機
構の解明、カルシニューリン特異的阻害薬の開発等が進
められている。
【0004】また近年、臓器移植の際の拒絶反応を抑え
たり、自己免疫疾患の治療などに用いられている強力な
免疫抑制剤であるサイクロスポリンAやFK506の作
用機序の研究から、カルシニューリンがこれらの免疫抑
制剤の共通の標的であることが明らかにされた(Liu,
J. et al. セル(Cell)66:807−815(199
1))。各々の免疫抑制剤はイムノフィリンと呼ばれる
免疫抑制剤結合蛋白質と結合し、その複合体がカルシニ
ューリンと結合することによってカルシニューリンのホ
スファターゼ活性を阻害する。その結果として、リン酸
化によって機能調節されている蛋白質の脱リン酸化が阻
害され、その中でも特に、NF−ATと呼ばれる転写因
子等の脱リン酸化阻害によって、この因子に依存したリ
ンホカイン遺伝子の転写が抑制される(Mattilla, P.
S. et al. エンボ・ジャーナル(EMBO J.)9:4
425−4433;1990;Emmel, E. A. サイエン
ス(Science)246:1617−1620;198
9)。カルシニューリンに関するこのような知見は従来
より多くの努力が積み重ねられて来た免疫抑制剤の作用
機序の解明に対し、その端緒を拓くものである。
【0005】カルシニューリンの構造の解明については
遺伝子組み換え技術の適用により、特にホスファターゼ
活性を担うAサブユニットについて、ヒト、ウシ、ラッ
ト、マウス等の構造決定がなされてきた。特にラットに
ついてはAα、Aβ(A1、A2)の3種のタイプにつ
いて全て構造決定がなされた(Ito, A. et al. バイオ
ケミカル・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケー
ションズ(Biochem, Biophys. Res. Commun.)163:
1492−1497;1989;Kuno, T. etal. バイ
オケミカル・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケ
ーションズ(Biochem. Biophys. Res. Commun.)16
5:1352−1358;1989)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ヒトではカルシニュー
リンAβについてはA1、A2ともにその構造が完全に
明らかにされているが(Guerini, D. and Klee, C. B,
プロシージングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー
・オブ・サイエンス・ユー・エス・エイ(Proc.Natl. A
cad. Sci. USA)86:9183−9187;198
9)、Aαアイソフォームについては部分的に構造が決
定されているのみである(Kincaid, R.L, et al. ザ・
ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.
Biol. Chem.)265:11312−11319;19
90)。
【0007】カルシニューリンAの活性調節をその主要
な作用機作とする医薬品の研究、開発を進めることを考
えた場合、それぞれのアイソフォームにおいて異なる生
理作用が予想されることから、ヒトの全てのカルシニュ
ーリンAアイソフォームの構造、性質を明らかにする必
要があった。また、特に神経系において主要に存在する
Aαアイソフォームの完全な構造の決定は、神経系に作
用する医薬の開発にとって重要な課題であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはヒトからも
完全なカルシニューリンAαアイソフォームを採取し、
しかもそれを遺伝子組み換え技術によって製造すること
ができれば、今後の研究、医薬品開発に多大な効果を奏
することができると考え、研究を重ねた結果、ヒト神経
芽細胞腫のcDNAライブラリーより、はじめて完全長
の翻訳領域をもつカルシニューリンAαアイソフォーム
をコードするcDNAのクローニングおよびその翻訳領
域の完全塩基配列を解明することに成功した。さらに、
このcDNAからヒトカルシニューリンAαアイソフォ
ームのアミノ酸配列を明らかにし、これを遺伝子組み換
え技術によって大量に生産する道を拓くことに成功した
ものである。
【0009】本発明は(1)ヒトカルシニューリンAα
アイソフォーム蛋白質をコードするDNAを含有するD
NA、(2)ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム
蛋白質、(3)ヒトカルシニューリンAαアイソフォー
ム蛋白質をコードするDNAを含有するDNAを保持す
る形質転換体、および(4)該形質転換体の培養、培養
物中への蛋白質の生産蓄積、採取を包含するヒトカルシ
ニューリンAαアイソフォーム蛋白質の製造方法に関す
るものである。
【0010】本発明者はヒトカルシニューリンAαアイ
ソフォーム蛋白質をコードするDNAを含有するDNA
として図1に示す1種類のものをクローニングし、その
翻訳領域の完全な蛋白質の一次構造を推定した(図2お
よび図3)。この配列における第1番目のメチオニンが
開始コドンと考えられる。N末端の配列解析により、こ
のカルシニューリンAαアイソフォームにはAβアイソ
フォームに存在するようなプロリン残基のクラスターが
全く存在しない。Aβアイソフォームにおいてはこのプ
ロリン残基のクラスターがカルモジュリンとの相互作用
において重要であることが推定されており、Aαアイソ
フォームがこのような構造を持たないことはAα、Aβ
の2種のアイソフォームの間に何らかの機能的差異が存
在することを示唆するものである。15番目のアスパラ
ギン酸より446番目のセリンまでの部分は、特に一致
するアミノ酸残基を枠で囲って示したようにカルシニュ
ーリンAのアイソフォームAα、Aβ(A1、A2)の
間できわめて構造が類似している(図4および図5)。
この部分は酵素活性を担う部分およびカルモジュリン結
合部位を包含しており(Hubbard, M. J. and Klee, C.
B. バイオケミストリー(Biochemistry)28:196
8−1874;1989)、カルシニューリンA蛋白質
を特徴づける重要な部分である。Aβアイソフォームの
サブタイプA1、A2は図4および図5に示す一部の挿
入部およびC末端のアミノ酸配列が異なるのみで、cD
NAの解析から共通の遺伝子から転写後のスプライシン
グによってA1、A2の差異が生じることが示されてい
る。Aαアイソフォームはこれらと遺伝子を異にするこ
とがラットにおいてすでに示されているが(Kuno, T. e
t al. バイオケミカル・バイオフィジカル・リサーチ・
コミュニケーションズ(Biochem, Biophys. Res. Commu
n.)165:1352−1358;1989)、今回そ
の構造を明らかにしたヒトのAαアイソフォームも、ラ
ットと同様にAβアイソフォームとは異なる遺伝子に由
来することによってAβとの差異が生じるものと考えら
れる。
【0011】ラットにおいて示されているようなAαア
イソフォームは脳内においてカルシニューリンAの大半
を占めることから、ヒトのAαの完全な構造を解明する
ことは、ヒトにおける本蛋白質の機能解明に多大な貢献
をするものと考えられる。特に、カルシニューリンの機
能調節を主な作用機作とする神経系の医薬の開発を進め
るためには、ヒトカルシニューリンAαを単離し、その
特徴を知ることが必要である。
【0012】本発明のヒトカルシニューリンAαアイソ
フォーム蛋白質をコードするDNAを含有するDNAと
しては、ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白
質をコードする塩基配列を含有するものであればいかな
るものであってもよい。すなわち、本発明のヒトカルシ
ニューリンAαアイソフォーム蛋白質をコードするDN
Aを含有するDNAは、cDNA、ゲノムDNAの何れ
であってもよく、該DNAのスクリーニングは一般の遺
伝子工学的手法あるいはそれに準じる方法を用いて行う
ことができる。
【0013】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム
蛋白質の発現ベクターは、例えば、(イ)本発明のヒト
カルシニューリンAαアイソフォーム蛋白質をコードす
るDNAから目的とするDNA断片を切り出し、(ロ)
該DNA断片を適当な発現ベクター中のプロモーターの
下流に連結することにより製造することができる。この
時、先に述べたように効率的に分泌生産させるために、
ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白質をコー
ドするDNAの上流側に適当なシグナル配列をコードす
るDNAを付加する。
【0014】クローン化されたヒトカルシニューリンA
αアイソフォームをコードするDNAは目的によりその
まま、または所望により制限酵素で消化したり、リンカ
ーを付加したりして使用することができる。該DNAは
その5′末端側に翻訳開始コドンとしてのATGを有
し、また3′末端側には翻訳終止コドンとしてのTA
A,TGAまたはTAGを有していてもよい。これらの
翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成DNA
アダプターを用いて付加することもできる。さらに該D
NAを発現させるにはその上流にプロモーターを接続す
る。
【0015】ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13),枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0,pTP5,pC194),酵母由来プラスミド
(例、pSH19,pSH15),あるいはλファージ
などのバクテリオファージおよびレトロウイルス、ワク
シニアウイルス、バキュロウイルスなどの動物ウイルス
などが用いられる。本発明で用いられるプロモーターと
しては、遺伝子の発現に用いる宿主に対応して適切なプ
ロモーターであればいかなるものでもよい。形質転換す
る際の宿主がエシェリヒア属菌である場合は、trp プロ
モーター,lac プロモーター,recAプロモーター,λ
PLプロモーター,lpp プロモーターなどが、宿主がバ
チルス属菌である場合は、SPO1プロモーター,SP
O2プロモーター,penPプロモーターなど、宿主が酵
母である場合は、PHO5プロモーター,PGKプロモ
ーター,GAPプロモーター,ADHプロモーターなど
が好ましい。
【0016】宿主が動物細胞である場合には、SV40
由来のプロモーター、レトロウイルスのプロモーター、
メタロチオネインプロモーター、ヒートショックプロモ
ーターなどがそれぞれ利用できる。なお、発現にエンハ
ンサーの利用も効果的である。また、必要に応じて分泌
発現を行なわせるためには、宿主に合ったシグナル配列
を、カルシニューリンAαアイソフォームのN端末側に
付加する。宿主がエシェリヒア属菌である場合は、アル
カリフォスファターゼ・シグナル配列、OmpA・シグナ
ル配列などが、宿主がバチルス属菌である場合は、α−
アミラーゼ・シグナル配列、サブチリシン・シグナル配
列などが、宿主が酵母である場合は、メイテイングファ
クターα・シグナル配列、インベルターゼ・シグナル配
列など、宿主が動物細胞である場合には、例えばインシ
ュリン・シグナル配列、α−インターフェロン・シグナ
ル配列、抗体分子・シグナル配列などがそれぞれ利用で
きる。
【0017】このようにして構築されたヒトカルシニュ
ーリンAαアイソフォーム蛋白質をコードするDNAを
含有するベクターを用いて、形質転換体を製造する。宿
主としては、たとえばエシェリヒア属菌、バチルス属
菌、酵母、昆虫、動物細胞などが用いられる。上記エシ
ェリヒア属菌、バチルス属菌の具体例としては、エシェ
リヒア・コリ(Escherichia coli)K12・DH1〔プ
ロシージンクス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・
オブ・サイエンス・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad.
Sci.USA),60,160(1968)〕,JM103
〔ヌクイレック・アシッズ・リサーチ,(Nucleic Acid
s Research),,309(1981)〕,JA221
〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(Jo
urnal of Molecular Biology)〕,120,517(1
978)〕,HB101〔ジャーナル・オブ・モレキュ
ラー・バイオロジー41,459(1969)〕,C60
0〔ジェネティックス(Genetics),39,440(1
954)〕などが用いられる。上記バチルス属菌として
は、たとえばバチルス・サチルス(Bacillus subtill
s)MI114〔ジーン,24,255(1983)〕,
207−21〔ジャーナル・オブ・バイオケミストリー
(Journal of Biochemistry)95,87(1984)〕
などが用いられる。上記酵母としては、たとえばサッカ
ロマイセス セレビシエ(Saccaromyces cerevisiae)A
H22,AH22R-,NA87−11A,DKD−5
D,20B−12などが用いられる。昆虫としては、例
えばカイコの幼虫などが用いられる〔前田ら、ネイチャ
ー(Nature),315,592(1985)〕。動物細胞
としては、たとえばサル細胞COS−7,Vero,チャ
イニーズハムスター細胞CHO,マウスL細胞,ヒトF
L細胞などが用いられる。
【0018】上記エシェリヒア属菌を形質転換するに
は、たとえばプロシージンク・オブ・ザ・ナショナル・
アカデミー・オブ・サイエンス(Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA),69,2110(1972)やジーン,
,107(1982)などに記載の方法に従って行なわ
れる。バチルス属菌を形質転換するには、たとえばモレ
キュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス(Mo
lecular & General Genetics),168,111(19
79)などに記載の方法に従って行われる。酵母を形質
転換するには、たとえばプロシージング・オブ・ザ・ナ
ショナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA),75,1929(1978)に
記載の方法に従って行なわれる。動物細胞を形質転換す
るには、たとえばヴィロロジー(Virology)52,45
6(1973)に記載の方法に従って行なわれる。
【0019】このようにして、ヒトカルシニューリンA
αアイソフォーム蛋白質をコードするDNAを含有する
発現ベクターで形質転換された形質転換体が得られる。
【0020】宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌で
ある形質転換体を培養する際、培養に使用される培地と
しては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体
の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せ
しめられる。炭素源としては、たとえばグルコース、デ
キストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源として
は、たとえばアンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチ
ープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無機
物としてはたとえば塩化カルシウム、リン酸二水素ナト
リウム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。また、酵
母、ビタミン類、生長促進因子などを添加してもよい。
【0021】培地のpHは約5〜8が望ましい。エシェ
リヒア属菌を培養する際の培地としては、例えばグルコ
ース、カザミノ酸を含むM9培地〔ミラー(Miller),
ジャーナル・オブ・エクスペリメンツ・イン・モレキュ
ラー・ジェネティックス(Journal of Experiments in
Molecular Genetics),431−433,Cold Spring
Harbor Laboratory, New York 1972〕が好ましい。
ここに必要によりプロモーターを効率よく働かせるため
に、たとえば3β−インドリル アクリル酸のような薬
剤を加えることができる。
【0022】宿主がエシェリヒア属菌の場合、培養は通
常約15〜43℃で約3〜24時間行い、必要により、
通気や撹拌を加えることもできる。宿主がバチルス属菌
の場合、培養は通常約30〜40℃で約6〜24時間行
ない、必要により通気や撹拌を加えることもできる。宿
主が酵母である形質転換体を培養する際、培地として
は、たとえばバークホールダー(Burkholder)最小培地
〔Bostian, K. L. ら、「プロシージング・オブ・ザ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Proc. Na
tl. Acad. Sci.USA)77,4505(1980)〕や
0.5%カザミノ酸を含有するSD培地〔Bitter, G. A.
ら、「プロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンス(Proc. Natl. Acad. Sci.
USA)81,5330(1984)〕が挙げられる。培
地のpHは約5〜8に調整するのが好ましい。培養は通
常約20℃〜35℃で約24〜72時間行い、必要に応
じて通気や撹拌を加える。
【0023】宿主が動物細胞である形質転換体を培養す
る際、培地としては、たとえば約5〜20%の胎児牛血
清を含むMEM培地〔サイエンス(Seience)122
501(1952)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー(Vi
rology),,396(1959)〕,RPMI 164
0培地〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メディカ
ル・アソシエーション(The Jounal of the American M
edical Association)199,519(1967)〕,1
99培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサイエティ・
フォー・ザ・バイオロジカル・メディスン(Proceeding
of the Society for the Biological Medicine)
,1(1950)〕などが用いられる。pHは約6〜8
であるのが好ましい。培養は通常約30℃〜40℃で約
15〜60時間行い、必要に応じて通気や撹拌を加え
る。
【0024】上記培養物からヒトカルシニューリンAα
アイソフォーム蛋白質を分離精製するには、例えば下記
の方法により行なうことができる。ヒトカルシニューリ
ンAαアイソフォーム蛋白質を培養菌体あるいは細胞か
ら抽出するに際しては、培養後、公知の方法で菌体ある
いは細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超音
波、リゾチームおよび/または凍結融解などによって菌
体あるいは細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過により
ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白質の粗抽
出液を得る方法などが適宜用い得る。緩衝液の中に尿素
や塩酸グアニジンなどのたんぱく変性剤や、トリトンX
−100などの界面活性剤が含まれていてもよい。
【0025】培養液中にヒトカルシニューリンAαアイ
ソフォーム蛋白質が分泌される場合には、培養終了後、
それ自体公知の方法で菌体あるいは細胞と上清とを分離
し、上清を集める。このようにして得られた培養上清、
あるいは抽出液中に含まれるヒトカルシニューリンAα
アイソフォーム蛋白質の精製は、自体公知の分離・精製
法を適切に組み合わせて行なうことができる。これらの
公知の分離、精製法としては、塩析や溶媒沈澱法などの
溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過
法、およびSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法
などの主として分子量の差を利用する方法、イオン交換
クロマトグラフィーなどの荷電の差を利用する方法、ア
フィニティークロマトグラフィーなどの特異的新和性を
利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィーなどの
疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動法などの等
電点の差を利用する方法などが用いられる。
【0026】なお、組換え体が産生するヒトカルシニュ
ーリンAαアイソフォーム蛋白質を、精製前または精製
後に適当な蛋白修飾酵素を作用させることにより、任意
に修飾を加えたり、ポリペプチドを部分的に除去するこ
ともできる。蛋白修飾酵素としては、トリプシン、キモ
トリプシン、アルギニルエンドペプチダーゼ、プロテイ
ンキナーゼなどが用いられる。かくして生成するヒトカ
ルシニューリンAαアイソフォーム蛋白質の活性は特異
抗体を用いたエンザイムイムノアッセイなどにより測定
することができる。また生成物に脱リン酸化活性がある
場合は、該活性を指標にして測定することもできる。
【0027】以上、ヒトカルシニューリンAαアイソフ
ォーム蛋白質の発現ベクターの作製と、それらによる形
質転換体の製造、該形質転換体を用いたヒトカルシニュ
ーリンAαアイソフォーム蛋白質の製造及びその有用性
等について詳細に述べた。本発明明細書および図面にお
いて、塩基やアミノ酸などを略号で表示する場合、IU
PAC−IUB Commision on Biochemical Nomenclat
ure による略号あるいは当該分野における慣用略号に基
づくものであり、その例を下記する。またアミノ酸に関
し光学異性体があり得る場合は、特に明示しなければL
−体を示すものとする。
【0028】DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム EIA :エンザイムイムノアッセイ Gly または G :グリシン Ala または A :アラニン Val または V :バリン Leu または L :ロイシン Ile または I :イソロイシン Ser または S :セリン Thr または T :スレオニン Cys または C :システイン Met または M :メチオニン Glu または E :グルタミン酸 Asp または D :アスパラギン酸 Lys または K :リジン Arg または R :アルギニン His または H :ヒスチジン Phe または F :フェニールアラニン Tyr または Y :チロシン Trp または W :トリプトファン Pro または P :プロリン Asn または N :アスパラギン Gln または Q :グルタミン なお、本発明のヒトカルシニューリンAαアイソフォー
ム蛋白質においては、そのアミノ酸配列の一部が修飾
(付加、除去、その他のアミノ酸への置換など)されて
いてもよい。
【0029】
【実施例】以下の実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
後述の実施例4で得られた形質転換体エシェリヒア コ
リ(Escherichia coli)MV1184/pCNA106
は、平成4年12月10日通商産業省工業技術院微生物
工業技術研究所(FRI)に受託番号FERM BP−4
111として寄託されている。
【0030】〔実施例1〕 ヒト神経芽細胞腫LA−N
−2由来cDNAライブラリーの作成 ヒト神経芽細胞腫LA−N−2より市販のmRNA抽出
キット(インビトロゲン社)を用いてmRNAを抽出・
精製した。cDNA合成キット(アマシャム社)を用い
て精製mRNA約10μg よりcDNAを合成した。こ
のcDNAの末端をT4DNAポリメラーゼ(アマシャ
ム社)で平滑にした後EcoRIアダプター(アマシャム
社)を付加した。このcDNAをλgt11ベクター(ア
マシャム社)に結合し、インビトロパッケージングキッ
ト(アマシャム社)を使用してパッケージングを行なっ
た。このライブラリーは1.6×106個の独立した組み
換え体ファージを含有するものであった。
【0031】〔実施例2〕 プローブの精製 以前にヒト精巣のcDNAライブラリー(クロンテック
社)よりヒトPACAP前駆体のクローニングを行な
い、クローンpHT38p8を単離してあったので(特
願平2−39841号)、これをEcoRI、PstI(タ
カラ社)で切断した後、このクローンの挿入断片の5′
側に相当する約300塩基対のDNAを調製した。これ
を〔α−32P〕−dCTP(アマシャム社)とランダム
プライマー法による標識キット(アマシャム社)を用い
て標識し、プローブとして用いた。
【0032】〔実施例3〕 スクリーニング 1.6×106 pfu(プラーク フォーミング ユニ
ット)分のλgt11ベクターcDNAライブラリーを硫
酸マグネシウムで処理したY1090と混ぜ、37℃、
15分間インキュベートした後、0.5%アガロース
(ファルマシア社)LBを加え、1.5%寒天(和光純
薬社)LBプレートに播いた。プラークのできたプレー
トにニトロセルロースフィルターを置き、フィルター上
にプラークを転写した。このフィルターをアルカリ処理
することによって変性させた後、80℃3時間の加熱に
よってDNAの固定を行なった。このフィルターを50
%ホルムアミド(ベセスダ リサーチ ラボラトリー社
(Bethesda Research Laboratories))、5×デンハル
ト液(0.02%ウシ血清アルブミン(シグマ社)、
0.02%ポリビニルピロリドン(シグマ社)、0.0
2%フィコール(シグマ社)、5×SSPE(0.15
モル塩化ナトリウム、0.01モルリン酸1ナトリウ
ム、1ミリモルEDTA)、0.1%SDS、加熱変成
した100μg/mlサケ精子DNA(シグマ社)からな
るバッファー中で先に標識したプローブと一緒に一晩イ
ンキュベートし、ハイブリダイズさせた。洗浄は2×S
SC,0.1%SDSで55℃1時間おこない、その
後、−80℃でオートラジオグラフィをおこなってハイ
ブリダイズするクローンを検出した。
【0033】〔実施例4〕 DNA配列解析 一つのクローンが同定され、配列解析のためにpUC1
18(タカラ社)にサブクローニングした。このプラス
ミドで大腸菌MV1184を形質転換し、形質転換体エ
シェリヒア・コリ(Escherichia coli)MV1184/
pCNA106を得た。このプラスミドをさらにエキソ
ヌクレアーゼ消化によって段階的に削って行き、または
適当な制限酵素によって切断後自己閉環あるいはサブク
ローニングし、配列解析のための鋳型DNAを調製し
た。配列決定には蛍光式DNAシーケンサー(アプライ
ドバイオシステムズ社)を用い、データー解析にはDN
ASIS(日立ソフトウェアエンジニアリング社)を使
用した。
【0034】図2および図3にこのヒトカルシニューリ
ンAαアイソフォーム蛋白質のDNAの塩基配列、およ
びそれから推定されるアミノ酸配列をともに示す。
【0035】〔実施例5〕 ノザンブロッティングによ
る転写産物の検出 ヒトカルシニューリンAαアイソフォームcDNAの翻
訳領域の5'側に存在する2カ所のEcoRV切断部位
を用い、約400bpのDNA断片をプローブとして調
製した。これを先に述べた方法と同様にランダムプライ
ム法にて放射標識した。LA−N−2細胞より調製した
mRNA分画より5μgを用い、グリオキサールを含む
バッファー(1Mグルオキサール(和光純薬社)、50
%ジメチルスルフォキシド(シグマ社)、0.01Mリ
ン酸ナトリウムpH7.0)中で50℃で1時間保温し
た。これを1.2%アガロースゲルを用いて電気泳動
し、ニトロセルロースフィルター上に転写した。RNA
を転写したフィルターを80℃で2時間処理した後、5
0%ホルムアミド、5×デンハルト液、10×SSC、
50mMリン酸ナトリウム(pH6.5)、加熱変成し
た100μg/mlサケ精子DNAからなるバッファー
中で先に標識したプローブと一緒に一晩インキュベート
し、ハイブリダイズさせた。洗浄は2×SSC、0.1
%SDSで55℃で1時間行ない、その後−80℃でオ
ートラジオグラフィを行なってハイブリダイズするバン
ドを検出した(第6図)。
【0036】
【発明の効果】本発明のDNAでDNA感染または形質
転換した菌体や細胞では、大量のヒトカルシニューリン
Aαアイソフォーム蛋白質を産生せしめることができ、
ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白質の生産
を有利に導くことができる。本発明のヒトカルシニュー
リンAαアイソフォーム蛋白質をコードするDNAを含
有するDNAおよび該DNAから製造されるヒトカルシ
ニューリンAαアイソフォーム蛋白質は神経生理・生化
学、免疫学の研究、該蛋白質の抗体提供、該蛋白質の活
性調節・機能阻害を主な作用機作として神経系・免疫系
に作用する医薬の開発等につながるものである。
【0037】近年、カルシニューリンが属するプロテイ
ンフォスファターゼは細胞癌化のプロモーションの過程
に関与している可能性が示唆されている(Suganuma, M.
etal. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85, 1768, 1988、
Haystesd, T.A.J. et al. Nature(London)337, 78, 198
9)。また、神経系腫瘍組織におけるカルシニューリン
の免疫化学的研究の結果、特定のタイプの腫瘍組織にカ
ルシニューリン陽性細胞が検出される傾向にある(Got
o, S. et al. Brain Res. 371, 237-243, 1986)。した
がって、本発明のヒトカルシニューリンAαアイソフォ
ーム蛋白質を用いてより特異性の高い抗体の調整がで
き、それを特定の神経系腫瘍の診断薬として有効に用い
ることができる。また、PCR法による遺伝子増幅のプ
ライマーとして本発明のDNA配列の一部を用いること
ができ、遺伝子診断用の診断薬としても用いることがで
きる。さらには、ヒトカルシニューリンAαアイソフォ
ーム蛋白質の欠損、機能不全に起因する疾病、例えば免
疫不全に対する遺伝子治療剤として有効に用いることが
できる。
【0038】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1620 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源: 生物名:ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:55・・・1587 特徴を決定した方法:E 特徴を表す記号:mature peptide 存在位置:55・・・1587 特徴を決定した方法:S 配列: GGGGTGTGCA GTCGGACGGA CGAGCAGCGC GT
CGCTGTCC TCCGGCAGCT GGAGATGTCC 60 GAGCCCAAGG CAATTGATCC CAAGTTGTCG AC
GACCGACA GGGTGGTGAA AGCTGTTCCA 120 TTTCCTCCAA GTCACCGGCT TACAGCAAAA GA
AGTGTTTG ATAATGATGG AAAACCTCGT 180 GTGGATATCT TAAAGGCGCA TCTTATGAAG GA
GGGAAGGC TGGAAGAGAG TGTTGCATTG 240 AGAATAATAA CAGAGGGTGC ATCAATTCTT CG
ACAGGAAA AAAATTTGCT GGATATTGAT 300 GCGCCAGTCA CTGTTTGTGG GGACATTCAT GG
ACAATTCT TTGATTTGAT GAAGCTCTTT 360 GAAGTCGGGG GATCTCCTGC CAACACTCGC TA
CCTCTTCT TAGGGGACTA TGTTGACAGA 420 GGGTACTTCA GTATTGAATG TGTGCTGTAT TT
GTGGGCCT TGAAAATTCT CTACCCCAAA 480 ACACTGTTTT TACTTCGTGG AAATCATGAA TG
TAGACATC TAACAGAGTA TTTCACATTT 540 AAACAAGAAT GTAAAATAAA GTATTCAGAA CG
CGTATATG ATGCCTGTAT GGATGCCTTT 600 GACTGCCTTC CCCTGGCTGC CCTGATGAAC CA
ACAGTTCC TGTGTGTGCA TGGTGGTTTG 660 TCTCCAGAGA TTAACACTTT AGATGATATC AG
AAAATTAG ACCGATTCAA AGAACCACCT 720 GCATATGGAC CTATGTGTGA TATCCTGTGG TC
AGACCCCC TGGAAGATTT TGGAAATGAG 780 AAGACTCAGG AACATTTCAC TCACAACACA GT
CAGGGGGT GTTCATACTT CTACAGTTAC 840 CCGGCTGTAT GTGAATTCTT ACAGCACAAT AA
CTTGTTAT CTATACTCCG AGCCCACGAA 900 GCCCAAGATG CAGGGTACCG CATGTACAGG AA
AAGCCAAA CAACAGGCTT CCCTTCTCTA 960 ATTACAATTT TTTCAGCACC AAATTACTTA GA
TGTATACA ATAACAAAGC TGCAGTATTG 1020 AAGTATGAGA ACAATGTTAT GAATATCAGG CA
ATTCAACT GTTCTCCTCA TCCATACTGG 1080 CTTCCAAATT TCATGGATGT TTTTACTTGG TC
CCTTCCAT TTGTTGGGGA AAAAGTGACT 1140 GAGATGCTGG TAAATGTCCT CAACATCTGC TC
AGATGATG AACTAGGGTC AGAAGAAGAT 1200 GGATTTGATG GTGCAACAGC TGCAGCCCGG AA
AGAGGTGA TAAGGAACAA GATCCGAGCA 1260 ATAGGCAAAA TGGCCAGAGT GTTCTCAGTG CT
CAGAGAAG AGAGTGAGAG TGTCCTGACG 1320 CTGAAAGGCT TGACCCCAAC TGGCATGCTC CC
CAGCGGAG TACTTTCTGG AGGGAAGCAA 1380 ACCCTGCAAA GCGCTATCAA AGGATTTTCA CC
ACAACATA AGATCACTAG CTTCGAGGAA 1440 GCCAAGGGCT TAGACCGAAT TAATGAGAGG AT
GCCGCCTC GCAGAGATGC CATGCCCTCT 1500 GACGCCAACC TTAACTCCAT CAACAAGGGT CT
CACCTCAG AGACTAACGG CACGGACAGC 1560 AATGGCAGTA ATAGCAGCAA TATTCAGTGA CC
ACTTCCTG TTCACTTTTT TTTTTTTTTT 1620 配列番号:2 配列の長さ:512 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク 配列: M S E P K A I D P K L S T T D R V V K A 20 V P F P P S H R L T A K E V F D N D G K 40 P R V D I L K A H L M K E G R L E E S V 60 A L R I I T E G A S I L R Q E K N L L D 80 I D A P V T V C G D I H G Q F F D L M K 100 L F E V G G S P A N T R Y L F L G D Y V 120 D R G Y F S I E C V L Y L W A L K I L Y 140 P K T L F L L R G N H E C R H L T E Y F 160 T F K Q E C K I K Y S E R V Y D A C M D 180 A F D C L P L A A L M N Q Q F L C V H G 200 G L S P E I N T L D D I R K L D R F K E 220 P P A Y G P M C D I L W S D P L E D F G 240 N E K T Q E H F T H N T V R G C S Y F Y 260 S Y P A V C E F L Q H N N L L S I L R A 280 H E A Q D A G Y R M Y R K S Q T T G F P 300 S L I T I F S A P N Y L D V Y N N K A A 320 V L K Y E N N V M N I R Q F N C S P H P 340 Y W L P N F M D V F T W S L P F V G E K 360 V T E M L V N V L N I C S D D E L G S E 380 E D G F D G A T A A A R K E V I R N K I 400 R A I G K M A R V F S V L R E E S E S V 420 L T L K G L T P T G M L P S G V L S G G 440 K Q T L Q S A I K G F S P Q H K I T S F 460 E E A K G L D R I N E R M P P R R D A M 480 P S D A N L N S I N K G L T S E T N G T 500 D S N G S N S S N I Q * 512
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白
質をコードするcDNAクローンの制限酵素切断地図お
よび翻訳領域の位置を示した図である。枠で囲んだ部分
が翻訳領域である。SaはSacIを示す。AはAccIを示す。E
はEcoRIを示す。KはKpnIを示す。PはPstIを示す。SpはS
phIを示す。XはXbaIを示す。
【図2】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白
質のDNAの塩基配列を、それから推定されるアミノ酸
配列とともに示した図である。
【図3】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白
質のDNAの塩基配列を、それから推定されるアミノ酸
配列とともに示した図である。
【図4】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白
質と他のヒトカルシニューリンAβアイソフォーム蛋白
質のアミノ酸配列とを比較して示した図である。本発明
の蛋白質(カルシニューリンAα)はCNAAで表示
し、他のヒトのアイソフォーム(カルシニューリンAβ
1,Aβ2)はCNBA1、CNBA2で表示する。ア
ミノ酸の番号はCNAAの最初のメチオニンを基準と
し、最大の類似度を示すように併置してある。またCN
BA1の一部は挿入部として示してある。
【図5】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白
質と他のヒトカルシニューリンAβアイソフォーム蛋白
質のアミノ酸配列とを比較して示した図である。本発明
の蛋白質(カルシニューリンAα)はCNAAで表示
し、他のヒトのアイソフォーム(カルシニューリンAβ
1,Aβ2)はCNBA1、CNBA2で表示する。ア
ミノ酸の番号はCNAAの最初のメチオニンを基準と
し、最大の類似度を示すように併置してある。またCN
BA1の一部は挿入部として示してある。
【図6】LA−N−2細胞におけるヒトカルシニューリ
ンAαアイソフォームのmRNAの大きさを示した図で
ある。図の右には一緒に泳動した分子量マーカーの位置
を示し、左には検出されたRNAの大きさを示した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 9/16 C12R 1:19)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム
    蛋白質をコードするDNAを含有するDNA。
  2. 【請求項2】配列番号1の塩基配列を有するものである
    請求項1記載のDNA。
  3. 【請求項3】配列番号2の512個のアミノ酸から成る
    ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白質をコー
    ドする請求項1記載のDNA。
  4. 【請求項4】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム
    蛋白質をコードするcDNA。
  5. 【請求項5】配列番号1の塩基配列を有するものである
    請求項4記載のcDNA。
  6. 【請求項6】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム
    蛋白質。
  7. 【請求項7】配列番号2で示される512個のアミノ酸
    残基を含有するアミノ酸配列を有する請求項6記載のヒ
    トカルシニューリンAαアイソフォーム蛋白質。
  8. 【請求項8】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム
    蛋白質をコードするDNAを含有するDNAを保持する
    形質転換体。
  9. 【請求項9】ヒトカルシニューリンAαアイソフォーム
    蛋白質をコードするcDNAを保持する形質転換体。
  10. 【請求項10】宿主がエシェリヒア属菌である請求項8
    または請求項9記載の形質転換体。
  11. 【請求項11】請求項8または9記載の形質転換体を培
    養し、培養物中に成熟ヒトカルシニューリンAαアイソ
    フォーム蛋白質を生成蓄積せしめ、これを採取すること
    を特徴とする成熟ヒトカルシニューリンAαアイソフォ
    ーム蛋白質の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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