JPH06181126A - 中性点接地装置 - Google Patents
中性点接地装置Info
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- JPH06181126A JPH06181126A JP35343992A JP35343992A JPH06181126A JP H06181126 A JPH06181126 A JP H06181126A JP 35343992 A JP35343992 A JP 35343992A JP 35343992 A JP35343992 A JP 35343992A JP H06181126 A JPH06181126 A JP H06181126A
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- grounding
- resistor
- neutral point
- tank
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、タンク内を特殊形状の隔壁により
区画して形成した変圧器室と抵抗器室に、接地変圧器と
中性点接地抵抗器とを個別に収納可能としたことを目的
とする。 【構成】 タンク15内をアコーディオン,2重壁構造
等にて形成した隔壁23により2室に区画して変圧器室
Aと抵抗器室Bとを設け、前記2室A,Bには接地変圧
器11と中性点接地抵抗器17とを、接地変圧器11の
中性点により接続して個別に収容し、前記変圧器室Aと
抵抗器室Bにはそれぞれ収容機器の絶縁耐力及び冷却特
性に対応した圧力でSF6 ガス等の絶縁媒体を封入して
中性点接地装置を構成するようにしたことを特徴とす
る。
区画して形成した変圧器室と抵抗器室に、接地変圧器と
中性点接地抵抗器とを個別に収納可能としたことを目的
とする。 【構成】 タンク15内をアコーディオン,2重壁構造
等にて形成した隔壁23により2室に区画して変圧器室
Aと抵抗器室Bとを設け、前記2室A,Bには接地変圧
器11と中性点接地抵抗器17とを、接地変圧器11の
中性点により接続して個別に収容し、前記変圧器室Aと
抵抗器室Bにはそれぞれ収容機器の絶縁耐力及び冷却特
性に対応した圧力でSF6 ガス等の絶縁媒体を封入して
中性点接地装置を構成するようにしたことを特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接地変圧器の中性点を
中性点接地抵抗器を介して接地する中性点接地装置に係
り、更に、詳言すれば設置面積の縮小化をはかると同時
に、構造を簡素化してその保守性、据付作業性の向上を
はかるように改良したものである。
中性点接地抵抗器を介して接地する中性点接地装置に係
り、更に、詳言すれば設置面積の縮小化をはかると同時
に、構造を簡素化してその保守性、据付作業性の向上を
はかるように改良したものである。
【0002】
【従来の技術】従来から変電所等においては、対地充電
容量の補償、一線地絡時の異常電圧抑制等所謂、地絡保
護のために中性点接地装置が広く使用されている。そし
て、この種の装置としては、一般に変圧器巻線に中性点
を具備した接地変圧器と、前記変圧器の中性点とを接続
させてこれを接地するための中性点接地抵抗器を備えて
構成されている。
容量の補償、一線地絡時の異常電圧抑制等所謂、地絡保
護のために中性点接地装置が広く使用されている。そし
て、この種の装置としては、一般に変圧器巻線に中性点
を具備した接地変圧器と、前記変圧器の中性点とを接続
させてこれを接地するための中性点接地抵抗器を備えて
構成されている。
【0003】図6は従来の中性点接地装置を示し、1は
変圧器巻線1aのU,V,Wの各相と接続するブッシン
グ2を介して線路に接続した接地変圧器で、内部に1次
巻線と2次巻線とからなる前記変圧器巻線1aを収納し
て構成されており、該変圧器巻線1aの中性点は、接地
変圧器1のタンク3上に突設した中性点ブッシング4に
接続導体を介して接続されている。5は中性点接地抵抗
器を示し、接地変圧器1の中性点ブッシング4とは、接
続ケーブル6を介して接続されている。そして、前記中
性点接地抵抗器5の反対側を接地することにり、中性点
接地装置は線路に地絡が生じた場合等、一線地絡時にお
ける健全相の電位が異常上昇するのを抑制したり、地絡
電流を適当な電流値に抑えたりする働きをもっている。
そして、前記変圧器巻線1a及び中性点接地抵抗器5
は、それぞれタンク3,7に個別に収納されて、六フッ
化硫黄ガス(以下SF6 ガスという)のような絶縁媒体
により絶縁されている。
変圧器巻線1aのU,V,Wの各相と接続するブッシン
グ2を介して線路に接続した接地変圧器で、内部に1次
巻線と2次巻線とからなる前記変圧器巻線1aを収納し
て構成されており、該変圧器巻線1aの中性点は、接地
変圧器1のタンク3上に突設した中性点ブッシング4に
接続導体を介して接続されている。5は中性点接地抵抗
器を示し、接地変圧器1の中性点ブッシング4とは、接
続ケーブル6を介して接続されている。そして、前記中
性点接地抵抗器5の反対側を接地することにり、中性点
接地装置は線路に地絡が生じた場合等、一線地絡時にお
ける健全相の電位が異常上昇するのを抑制したり、地絡
電流を適当な電流値に抑えたりする働きをもっている。
そして、前記変圧器巻線1a及び中性点接地抵抗器5
は、それぞれタンク3,7に個別に収納されて、六フッ
化硫黄ガス(以下SF6 ガスという)のような絶縁媒体
により絶縁されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来のよ
うな構成によれば、図6で示すように、接地変圧器1と
中性点接地抵抗器5は、それぞれ個別のタンク3,7に
収納されているため、設置に際しては広いスペースを必
要とするばかりか、製造コストや輸送費等を高くする問
題があった。
うな構成によれば、図6で示すように、接地変圧器1と
中性点接地抵抗器5は、それぞれ個別のタンク3,7に
収納されているため、設置に際しては広いスペースを必
要とするばかりか、製造コストや輸送費等を高くする問
題があった。
【0005】又、前記の問題を解決するため、例えば、
1つのタンクに接地変圧器と中性点接地抵抗器とを収納
して設置スペースを軽減することも考えられるが、この
場合、絶縁及び冷却方式の違いから内部構造及び配線等
が複雑となる問題があった。更に、1つのタンク内に異
種の機器を並置させることは、一方の機器例えば、中性
点接地抵抗器を補修する場合、必ずタンク自体を開放し
て行わなければならず、この結果、絶縁媒体がSF6 ガ
スであることから、タンクの開放によって絶縁媒体が外
部に放散してしまうため、もう一方の機器(接地変圧
器)を運転しながらの補修作業等を行うことができず、
この結果、前記のような場合は、中性点接地装置自体の
運転を全面的に停止して行わなければならないので、機
器の使用効率が低下するという問題があった。
1つのタンクに接地変圧器と中性点接地抵抗器とを収納
して設置スペースを軽減することも考えられるが、この
場合、絶縁及び冷却方式の違いから内部構造及び配線等
が複雑となる問題があった。更に、1つのタンク内に異
種の機器を並置させることは、一方の機器例えば、中性
点接地抵抗器を補修する場合、必ずタンク自体を開放し
て行わなければならず、この結果、絶縁媒体がSF6 ガ
スであることから、タンクの開放によって絶縁媒体が外
部に放散してしまうため、もう一方の機器(接地変圧
器)を運転しながらの補修作業等を行うことができず、
この結果、前記のような場合は、中性点接地装置自体の
運転を全面的に停止して行わなければならないので、機
器の使用効率が低下するという問題があった。
【0006】本発明は、前記の問題に鑑み、タンク内を
特殊構造の隔壁にて2室に区画し、前記区画した一方の
室には中性点を備えた接地変圧器を、他方の室には接地
変圧器の中性点と接続した中性点接地抵抗器をそれぞれ
収納し、更に、両室にはそれぞれSF6 ガスの封入圧力
を異にし、一方の室のガス圧力が増大した場合、その圧
力を前記隔壁にて緩衝的に受止め可能とした簡素な構成
の中性点接地装置を提供することを目的とする。
特殊構造の隔壁にて2室に区画し、前記区画した一方の
室には中性点を備えた接地変圧器を、他方の室には接地
変圧器の中性点と接続した中性点接地抵抗器をそれぞれ
収納し、更に、両室にはそれぞれSF6 ガスの封入圧力
を異にし、一方の室のガス圧力が増大した場合、その圧
力を前記隔壁にて緩衝的に受止め可能とした簡素な構成
の中性点接地装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、中性点を備え
た接地変圧器及び中性点接地抵抗器を1つのタンク内に
収納し、このタンクの前記変圧器と中性点接地抵抗器と
の間をアコーディオンや2重壁方式により形成した特殊
構造の隔壁により区画して変圧器室と抵抗器室とを形成
し、更に、前記隔壁にて区画されたタンク内の変圧器室
と抵抗器室には、それぞれ絶縁媒体として封入圧力を異
にしたSF6 ガスを充填して構成したことを特徴とす
る。
た接地変圧器及び中性点接地抵抗器を1つのタンク内に
収納し、このタンクの前記変圧器と中性点接地抵抗器と
の間をアコーディオンや2重壁方式により形成した特殊
構造の隔壁により区画して変圧器室と抵抗器室とを形成
し、更に、前記隔壁にて区画されたタンク内の変圧器室
と抵抗器室には、それぞれ絶縁媒体として封入圧力を異
にしたSF6 ガスを充填して構成したことを特徴とす
る。
【0008】
【作用】本発明は、中性点を備えた接地変圧器と、該変
圧器の中性点を接地するための中性点接地抵抗器とを隔
壁にて区画した1つのタンク内に個別に収納して中性点
接地装置を構成したので、設置スペースを低減すること
ができるとともに、タンク内はアコーディオン構造等の
隔壁により2室に区画形成してこの2室におけるSF6
ガスの圧力差を良好に受止め、各室のガス充填量及び封
入圧力を使用機器の絶縁耐力及び冷却効率に対応させる
ことが可能となるため、中性点接地装置を最適なガス絶
縁状況下で長期間にわたり安定した状態での使用が可能
となる。又、中性点接地装置の保守点検や補修作業に際
しても、タンク内が隔壁により区画されているため、例
えば、接地変圧器の活線状態下で中性点接地抵抗器の補
修やSF6 ガスの充填作業が需要家に迷惑等をかけるこ
となく行うことができるので至便である。
圧器の中性点を接地するための中性点接地抵抗器とを隔
壁にて区画した1つのタンク内に個別に収納して中性点
接地装置を構成したので、設置スペースを低減すること
ができるとともに、タンク内はアコーディオン構造等の
隔壁により2室に区画形成してこの2室におけるSF6
ガスの圧力差を良好に受止め、各室のガス充填量及び封
入圧力を使用機器の絶縁耐力及び冷却効率に対応させる
ことが可能となるため、中性点接地装置を最適なガス絶
縁状況下で長期間にわたり安定した状態での使用が可能
となる。又、中性点接地装置の保守点検や補修作業に際
しても、タンク内が隔壁により区画されているため、例
えば、接地変圧器の活線状態下で中性点接地抵抗器の補
修やSF6 ガスの充填作業が需要家に迷惑等をかけるこ
となく行うことができるので至便である。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1,図2によって
説明する。11は鉄心12及びこの鉄心12に巻装した
変圧器巻線13とによって構成した接地変圧器で、前記
変圧器巻線13は図2で示すように、1次巻線側を星形
に、2次巻線側(図示せず)を三角形に結線してある。
そして、星形結線されている1次巻線はU,V,W端子
によって線路に接続される。図2においてNは接地変圧
器11の中性点を示し、接続導体14を介してタンク1
5の外壁に設置した断路器16に接続されている。17
は中性点接地抵抗器で、例えば、グリッド状に配設した
抵抗体を耐熱性に優れた断熱材により被覆してケース1
8内に収納し、このケース18を気密に密閉して抵抗器
19を設け、この抵抗器19を図1のように、各段毎に
直列に接続した状態で、絶縁碍子20を介して所要段数
積み重ねることにより構成されている。そして、この中
性点接地抵抗器17の一方は断路器16→接続導体14
を介して変圧器巻線13の中性点Nと接続し、他方はタ
ンク15の外壁に取付けた碍子21の端子及びアース線
22を介して大地と接地している。なお、断路器16に
は接地接続されたアース端子16aが付設されている。
説明する。11は鉄心12及びこの鉄心12に巻装した
変圧器巻線13とによって構成した接地変圧器で、前記
変圧器巻線13は図2で示すように、1次巻線側を星形
に、2次巻線側(図示せず)を三角形に結線してある。
そして、星形結線されている1次巻線はU,V,W端子
によって線路に接続される。図2においてNは接地変圧
器11の中性点を示し、接続導体14を介してタンク1
5の外壁に設置した断路器16に接続されている。17
は中性点接地抵抗器で、例えば、グリッド状に配設した
抵抗体を耐熱性に優れた断熱材により被覆してケース1
8内に収納し、このケース18を気密に密閉して抵抗器
19を設け、この抵抗器19を図1のように、各段毎に
直列に接続した状態で、絶縁碍子20を介して所要段数
積み重ねることにより構成されている。そして、この中
性点接地抵抗器17の一方は断路器16→接続導体14
を介して変圧器巻線13の中性点Nと接続し、他方はタ
ンク15の外壁に取付けた碍子21の端子及びアース線
22を介して大地と接地している。なお、断路器16に
は接地接続されたアース端子16aが付設されている。
【0010】次に図1において、23はタンク15内を
2室に区画して変圧器室Aと抵抗器室Bとを形成するた
めの隔壁で、この隔壁23は2室が相互に連通しないよ
うに気密に形成されている。そして、前記隔壁23は図
1で示すように、鉄板等の金属板をアコーディオン構造
で形成したり、図3のように、真中に断熱材24を介在
させて金属板による2重壁構造となしたり、更に、図4
の如く、金属板を曲成してダイヤフラム構造とすること
により、タンク15内を2室に区画する隔壁23を構成
することができる。そして、前記タンク15の変圧器室
Aには接地変圧器11が、又、抵抗器室Bには中性点接
地抵抗器17が、それぞれ断路器16を介して直列に接
続された状態で絶縁媒体であるSF6 ガスとともに収納
されている。前記SF6 ガスは、タンク15内の温度を
20℃とした場合、変圧器室Aの封入圧力が1.2kg
f/cm2 ・gとなるように、又、抵抗器室Bの封入圧
力は0.5kgf/cm2 ・gとなるようにそれぞれ事
前に設定する。更に、星形結線を行った変圧器巻線13
の1次巻線のU,V,W相からそれぞれ引出した引出し
線は、図2で示すように、タンク15に取付けた1次ブ
ッシング25を介して線路に接続されている。なお、図
1中・26は変圧器室Aと抵抗器室Bとを連通させる連
通管で、常時はバルブ27により両室A,Bが連通しな
いように閉鎖されている。
2室に区画して変圧器室Aと抵抗器室Bとを形成するた
めの隔壁で、この隔壁23は2室が相互に連通しないよ
うに気密に形成されている。そして、前記隔壁23は図
1で示すように、鉄板等の金属板をアコーディオン構造
で形成したり、図3のように、真中に断熱材24を介在
させて金属板による2重壁構造となしたり、更に、図4
の如く、金属板を曲成してダイヤフラム構造とすること
により、タンク15内を2室に区画する隔壁23を構成
することができる。そして、前記タンク15の変圧器室
Aには接地変圧器11が、又、抵抗器室Bには中性点接
地抵抗器17が、それぞれ断路器16を介して直列に接
続された状態で絶縁媒体であるSF6 ガスとともに収納
されている。前記SF6 ガスは、タンク15内の温度を
20℃とした場合、変圧器室Aの封入圧力が1.2kg
f/cm2 ・gとなるように、又、抵抗器室Bの封入圧
力は0.5kgf/cm2 ・gとなるようにそれぞれ事
前に設定する。更に、星形結線を行った変圧器巻線13
の1次巻線のU,V,W相からそれぞれ引出した引出し
線は、図2で示すように、タンク15に取付けた1次ブ
ッシング25を介して線路に接続されている。なお、図
1中・26は変圧器室Aと抵抗器室Bとを連通させる連
通管で、常時はバルブ27により両室A,Bが連通しな
いように閉鎖されている。
【0011】次に動作について説明する。今、接地変圧
器11が接続されている線路に地絡が起きた場合、接地
変圧器の中性点Nの電圧が急上昇する。この結果、中性
点接地抵抗器17にはそのインピーダンスによって決ま
る電流が流れる。この電流は中性点接地抵抗器17の各
抵抗器19を通じてアース線22より大地に接地され、
線路の一線地絡時における健全相の電位が異常に上昇す
るのを抑制して線路を健全状態に維持する。前記抵抗器
19に電流が流れた場合、各抵抗器19の抵抗体には、
その抵抗分に応じた熱が発生する。この熱は抵抗体を覆
う断熱材を介して徐々にケース18外に熱放散される。
なお、ケース18外に放散された熱によってタンク15
の抵抗器室Bの温度が上昇してSF6 ガスの内圧が上昇
した場合、前記抵抗器室Bと変圧器室Aとの間には隔壁
23が形成されており、しかも、この隔壁23はアコー
ディオン方式,2重壁,ダイヤフラム方式等の構造によ
って強固に、かつ、圧力を弾力的に緩和させるように形
成されているため、たとえ、抵抗器室Bの内圧が前記地
絡事故によって急上昇したとしても、前記隔壁23の存
在により変圧器室Aには何等悪影響を与えることがない
ので、接地変圧器11は健全に運転を続行させることが
可能となる。これは変圧器室Aの内圧が上昇した場合も
同様である。
器11が接続されている線路に地絡が起きた場合、接地
変圧器の中性点Nの電圧が急上昇する。この結果、中性
点接地抵抗器17にはそのインピーダンスによって決ま
る電流が流れる。この電流は中性点接地抵抗器17の各
抵抗器19を通じてアース線22より大地に接地され、
線路の一線地絡時における健全相の電位が異常に上昇す
るのを抑制して線路を健全状態に維持する。前記抵抗器
19に電流が流れた場合、各抵抗器19の抵抗体には、
その抵抗分に応じた熱が発生する。この熱は抵抗体を覆
う断熱材を介して徐々にケース18外に熱放散される。
なお、ケース18外に放散された熱によってタンク15
の抵抗器室Bの温度が上昇してSF6 ガスの内圧が上昇
した場合、前記抵抗器室Bと変圧器室Aとの間には隔壁
23が形成されており、しかも、この隔壁23はアコー
ディオン方式,2重壁,ダイヤフラム方式等の構造によ
って強固に、かつ、圧力を弾力的に緩和させるように形
成されているため、たとえ、抵抗器室Bの内圧が前記地
絡事故によって急上昇したとしても、前記隔壁23の存
在により変圧器室Aには何等悪影響を与えることがない
ので、接地変圧器11は健全に運転を続行させることが
可能となる。これは変圧器室Aの内圧が上昇した場合も
同様である。
【0012】又、タンク15内の変圧器室Aと抵抗器室
BにおけるSF6 ガスの封入圧力は、使用機器の絶縁耐
力の関係から常時運転している接地変圧器11を収納し
た変圧器室Aの方が高くなっており、しかも、接地変圧
器11の運転に伴い発生する熱によって変圧器室Aの内
圧は相当上昇することになる。しかし、この場合も、変
圧器室Aと抵抗器室Bとを仕切る隔壁23によって内圧
の上昇を効果的に受止め、他方の室に内圧上昇による弊
害が伝播されるのを確実に防ぐことができる。特に、隔
壁23を図3のように、2重壁構造とした場合は、隔壁
23内に断熱材24が介挿してあるので、タンク15内
の一方の室の温度が異常に上昇しても、前記断熱材24
によって他方の室への熱伝播を確実に遮蔽することが可
能となり、これによって、前記他方の室に封入されてい
るSF6 ガスが悪影響を受けるという問題を確実に解消
することができる。更に、隔壁23をアコーディオン方
式やダイヤフラム方式で形成した場合は、タンク15内
の2室の圧力差によって隔壁23自体を伸縮させたり、
隔壁23の応力方向を反転させても耐えることができる
構造となっているため、タンク15内の圧力上昇に際し
ても、この圧力を良好に緩和させて使用機器がSF6 ガ
スの圧力上昇によって損傷するのを直接回避させること
ができる。
BにおけるSF6 ガスの封入圧力は、使用機器の絶縁耐
力の関係から常時運転している接地変圧器11を収納し
た変圧器室Aの方が高くなっており、しかも、接地変圧
器11の運転に伴い発生する熱によって変圧器室Aの内
圧は相当上昇することになる。しかし、この場合も、変
圧器室Aと抵抗器室Bとを仕切る隔壁23によって内圧
の上昇を効果的に受止め、他方の室に内圧上昇による弊
害が伝播されるのを確実に防ぐことができる。特に、隔
壁23を図3のように、2重壁構造とした場合は、隔壁
23内に断熱材24が介挿してあるので、タンク15内
の一方の室の温度が異常に上昇しても、前記断熱材24
によって他方の室への熱伝播を確実に遮蔽することが可
能となり、これによって、前記他方の室に封入されてい
るSF6 ガスが悪影響を受けるという問題を確実に解消
することができる。更に、隔壁23をアコーディオン方
式やダイヤフラム方式で形成した場合は、タンク15内
の2室の圧力差によって隔壁23自体を伸縮させたり、
隔壁23の応力方向を反転させても耐えることができる
構造となっているため、タンク15内の圧力上昇に際し
ても、この圧力を良好に緩和させて使用機器がSF6 ガ
スの圧力上昇によって損傷するのを直接回避させること
ができる。
【0013】次に、機器の保守点検等に際してSF6 ガ
スを交換するような場合には、先づ断路器16をアース
端子16a側に切換えてから、抵抗器室Bを開放し、新
しいSF6 ガスを定量充填して再使用に備える。この場
合、タンク15の変圧器室Aは隔壁23によって抵抗器
室Bとは完全に遮蔽されているため、抵抗器室BのSF
6 ガスを交換したり、抵抗器19の保守点検や補修等を
行っていても、接地変圧器11は中性点接地抵抗器17
の存在に関係なく健全な状態で運転を続行することがで
きるため、地絡事故等が生じても接地変圧器11自体に
異常がない限り早期に接地変圧器11の運転が可能とな
るので、地絡事故等によって需要家に迷惑をかけるとい
う問題も確実に解消することができる。又、タンク15
内のSF6 ガスを新しいものと交換(定期点検時)する
ような場合は、バルブ27を開き真空ポンプを用いて前
記バルブ27部分よりタンク15内のSF6 ガスを抜き
取る。この場合、変圧器室Aと抵抗器室Bは連通管26
にて接続されているので、同時に真空引きが可能となる
ので至便である。
スを交換するような場合には、先づ断路器16をアース
端子16a側に切換えてから、抵抗器室Bを開放し、新
しいSF6 ガスを定量充填して再使用に備える。この場
合、タンク15の変圧器室Aは隔壁23によって抵抗器
室Bとは完全に遮蔽されているため、抵抗器室BのSF
6 ガスを交換したり、抵抗器19の保守点検や補修等を
行っていても、接地変圧器11は中性点接地抵抗器17
の存在に関係なく健全な状態で運転を続行することがで
きるため、地絡事故等が生じても接地変圧器11自体に
異常がない限り早期に接地変圧器11の運転が可能とな
るので、地絡事故等によって需要家に迷惑をかけるとい
う問題も確実に解消することができる。又、タンク15
内のSF6 ガスを新しいものと交換(定期点検時)する
ような場合は、バルブ27を開き真空ポンプを用いて前
記バルブ27部分よりタンク15内のSF6 ガスを抜き
取る。この場合、変圧器室Aと抵抗器室Bは連通管26
にて接続されているので、同時に真空引きが可能となる
ので至便である。
【0014】なお、図5は本発明の中性点接地装置にお
いて、接地変圧器11と中性点接地抵抗器17とを接続
する断路器16を、タンク15内に収納設置した実施例
を示すもので、断路器16を外部から操作可能な状態で
タンク15内に収納することにより、タンク15内の空
所の有効利用が図れ、タンク15自体を小形化すること
ができる。
いて、接地変圧器11と中性点接地抵抗器17とを接続
する断路器16を、タンク15内に収納設置した実施例
を示すもので、断路器16を外部から操作可能な状態で
タンク15内に収納することにより、タンク15内の空
所の有効利用が図れ、タンク15自体を小形化すること
ができる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明においては
中性点を備えた接地変圧器と、この変圧器の中性点を接
地するための中性点接地抵抗器とを1つのタンク内にお
いて隔壁により区画した各室に個別に収納して中性点接
地装置を構成したので、その設置スペースは従来のよう
に、個々に設置した場合に比べて極めて低減することが
できる。又、1つのタンク内に2種類の機器を隔壁を介
在させて収容することによって中性点接地装置の製作が
可能なため、製作コストの低減をはかることも可能とな
る。
中性点を備えた接地変圧器と、この変圧器の中性点を接
地するための中性点接地抵抗器とを1つのタンク内にお
いて隔壁により区画した各室に個別に収納して中性点接
地装置を構成したので、その設置スペースは従来のよう
に、個々に設置した場合に比べて極めて低減することが
できる。又、1つのタンク内に2種類の機器を隔壁を介
在させて収容することによって中性点接地装置の製作が
可能なため、製作コストの低減をはかることも可能とな
る。
【0016】その上、タンク内に収納した接地変圧器と
中性点接地抵抗器は、それぞれ隔壁の存在により、機器
の絶縁耐力及び冷却特性と対応させて絶縁媒体であるS
F6ガスの封入圧力を調整して充填することができるの
で、絶縁媒体の効率的、かつ、経済的な使用が可能とな
る。更に、隔壁自体はタンク内の内圧上昇に耐え得るこ
とはもとより、内圧を緩衝的に受止めて収納機器の保護
をはかっているので、中性点接地装置は長期にわたり安
定して使用することができる。しかも、前記隔壁の存在
によってタンク内の変圧器室と抵抗器室は相互に連通し
ていないので、一方の機器の保守点検や補修作業に際し
ても、他方の機器は正常に運転を続行させることができ
るため、前記補修作業等は需要家に迷惑をかけることな
く行うことができる利点もある。又、タンク内の変圧器
室と抵抗器室は連通管により連通(常時はバルブにて閉
鎖)させることができるので、何等かの異常により一方
の部屋からSF6 ガスが漏洩した場合、バルブを開放す
ることにより、相互にSF6 ガスを供給することが可能
となり、緊急時の応急処置が迅速に行えるという利点も
ある。
中性点接地抵抗器は、それぞれ隔壁の存在により、機器
の絶縁耐力及び冷却特性と対応させて絶縁媒体であるS
F6ガスの封入圧力を調整して充填することができるの
で、絶縁媒体の効率的、かつ、経済的な使用が可能とな
る。更に、隔壁自体はタンク内の内圧上昇に耐え得るこ
とはもとより、内圧を緩衝的に受止めて収納機器の保護
をはかっているので、中性点接地装置は長期にわたり安
定して使用することができる。しかも、前記隔壁の存在
によってタンク内の変圧器室と抵抗器室は相互に連通し
ていないので、一方の機器の保守点検や補修作業に際し
ても、他方の機器は正常に運転を続行させることができ
るため、前記補修作業等は需要家に迷惑をかけることな
く行うことができる利点もある。又、タンク内の変圧器
室と抵抗器室は連通管により連通(常時はバルブにて閉
鎖)させることができるので、何等かの異常により一方
の部屋からSF6 ガスが漏洩した場合、バルブを開放す
ることにより、相互にSF6 ガスを供給することが可能
となり、緊急時の応急処置が迅速に行えるという利点も
ある。
【図1】本発明の中性点接地装置の概略構造を示す正面
図。
図。
【図2】本発明の中性点接地装置の要部を示す電気回路
図。
図。
【図3】タンク内を区画する隔壁の他の実施例を示す要
部断面図。
部断面図。
【図4】タンク内の隔壁の更に他の実施例を示す要部断
面図。
面図。
【図5】本発明装置の他の実施例を示す概略構造図。
【図6】従来の中性点接地装置を説明するための概略構
造図。
造図。
11 接地変圧器 15 タンク 16 断路器 17 中性点接地抵抗器 23 隔壁 A 変圧器室 B 抵抗器室
Claims (2)
- 【請求項1】 中性点を備えた接地変圧器と、前記変圧
器の中性点を接地する中性点接地抵抗器を備えて構成し
た中性点接地装置において、前記接地変圧器と中性点接
地抵抗器とを隔壁にて2室に区画形成したタンク内にそ
れぞれ個別に収納し、前記タンクには収容機器の絶縁耐
力と冷却特性に対応させて絶縁媒体を所定の封入圧力で
封入するようにしたことを特徴とする中性点接地装置。 - 【請求項2】 前記タンク内を2室に区画する隔壁は、
金属板をアコーディオン、又は2重壁、あるいは、ダイ
ヤフラム構造等にて形成するようにしたことを特徴とす
る請求項1記載の中性点接地装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4353439A JP2626952B2 (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 中性点接地装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4353439A JP2626952B2 (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 中性点接地装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06181126A true JPH06181126A (ja) | 1994-06-28 |
JP2626952B2 JP2626952B2 (ja) | 1997-07-02 |
Family
ID=18430857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4353439A Expired - Lifetime JP2626952B2 (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 中性点接地装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2626952B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010074007A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-02 | Toshiba Corp | 電力用機器及びその輸送方法 |
CN111682404A (zh) * | 2020-06-09 | 2020-09-18 | 广东电网有限责任公司东莞供电局 | 一种10kV电力系统中性点移动式小电阻成套接地装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4721113U (ja) * | 1971-03-18 | 1972-11-09 | ||
JPS62108510A (ja) * | 1985-11-06 | 1987-05-19 | Hitachi Ltd | 車両用変圧器 |
-
1992
- 1992-12-11 JP JP4353439A patent/JP2626952B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4721113U (ja) * | 1971-03-18 | 1972-11-09 | ||
JPS62108510A (ja) * | 1985-11-06 | 1987-05-19 | Hitachi Ltd | 車両用変圧器 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010074007A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-02 | Toshiba Corp | 電力用機器及びその輸送方法 |
CN111682404A (zh) * | 2020-06-09 | 2020-09-18 | 广东电网有限责任公司东莞供电局 | 一种10kV电力系统中性点移动式小电阻成套接地装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2626952B2 (ja) | 1997-07-02 |
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