JPH06181044A - 荷電粒子顕微鏡 - Google Patents

荷電粒子顕微鏡

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JPH06181044A
JPH06181044A JP4334103A JP33410392A JPH06181044A JP H06181044 A JPH06181044 A JP H06181044A JP 4334103 A JP4334103 A JP 4334103A JP 33410392 A JP33410392 A JP 33410392A JP H06181044 A JPH06181044 A JP H06181044A
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JP
Japan
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electrode
sample
charged particle
sample chamber
conductive material
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Application number
JP4334103A
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English (en)
Inventor
Sadaaki Kohama
禎晃 小濱
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料から得られる画像信号のS/N比を向上
させた荷電粒子顕微鏡を提供する。 【構成】 試料2上に荷電粒子線を照射して生じる2次
荷電粒子を収集する電極4を、試料室1に対して絶縁材
3を介して取り付けられた導電材18と絶縁して配設
し、さらに画像信号を増幅する信号増幅手段12の基準
電位に導電材18を接続して、電極4を静電シールドす
る構成になっているので、ノイズ電流が電極4に流れ込
まない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば所謂環境制御型
の電子顕微鏡のように試料室の真空度が低い電子顕微鏡
に適用して好適な荷電粒子顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】試料上に形成された微細なパターン等の
観察又は測長を行う場合に電子顕微鏡が使用されてい
る。かかる電子顕微鏡として、最近、試料を低真空度の
試料室に設定した状態でその試料の観察又は測長を行う
ことができる所謂環境制御型の電子顕微鏡が開発されて
いる。
【0003】図3は従来の環境制御型の電子顕微鏡を示
し、この図3において、試料室1内に試料2が収納さ
れ、試料室1の内壁1aに絶縁材3を介して電極4が取
り付けられている。図3には簡略化して表示している
が、電極4は電子光学系の光軸を軸とした輪帯状の円板
である。また、試料室1の上には開口を介して高真空室
である電子顕微鏡の鏡筒6が配置されている。この電子
顕微鏡の鏡筒6から射出された1次電子ビーム7により
試料2の表面が走査される。さらに、試料室1内にはガ
ス導入弁8を介して不図示のガスボンベ等から2次電子
倍増作用のある気体(例えば水蒸気)が導入され、試料
室1からはガス排出弁9を介してその2次電子倍増作用
のある気体が外部に排出されている。試料室1内の気体
の圧力は圧力センサー11により検出されるとともに、
この検出結果を圧力コントローラ10に出力して、圧力
コントローラ10がガス導入弁8及びガス排出弁9を調
整することにより、試料室1内の気体の圧力が0.01
〜20Torrの範囲内の指定された圧力に保たれている。
【0004】尚、実際には試料室1と電子顕微鏡の鏡筒
6との間の開口から試料室1内の気体が電子顕微鏡の鏡
筒6に流通しており、電子顕微鏡の鏡筒6では不図示の
真空ポンプにより常時内部の気体の排出が行われること
によって試料室1内の気体の圧力が所定の圧力に維持さ
れている。しかしながら、この実際の機構は極めて複雑
であるため、便宜上、図3では圧力コントローラ10に
より圧力制御が行われているように示している。
【0005】電極4は試料画像信号増幅器12の信号電
流入力端子13aに接続され、信号電流入力端子13a
は演算増幅器13の反転入力端子と抵抗器14の一端と
に接続されている。また、演算増幅器13の非反転入力
端子13bが高圧電源15のフローティンググランド端
子15bに接続され、演算増幅器13の正電源入力端子
13p及び負電源入力端子13nが、それぞれ高圧電源
15の正電源出力端子15p及び負電源出力端子15n
に接続されている。そして、抵抗器14の他端に接続さ
れた演算増幅器13の出力端子から電圧形式の試料画像
信号S1が出力される。
【0006】この場合、高圧電源15のフローティング
グランド端子15bの電位は、外部から与えられる信号
電圧V1により、0〜600Vの範囲内の直流電圧E1
になるように制御されている。また、演算増幅器13の
非反転入力端子13bの電位と反転入力端子の電位とは
等しいため、電極4にはその直流電圧E1が印加されて
いる。
【0007】また、高圧電源15の正電源出力端子15
p及び負電源出力端子15nからは、それぞれ(E1+
12)〔V〕及び(E1−12)〔V〕の電圧が出力さ
れている。即ち、試料画像信号増幅器12は、±12V
の電源15で動作する増幅器であり、試料画像信号増幅
器12の全体の電位が、外部から与えられる信号電圧V
1により、直流電圧E1だけ上昇させられるようになっ
ている。そして、電極4には、直流電圧E1が印加され
ている。また、試料画像信号増幅器12は、演算増幅器
13と抵抗器14とで構成された電流/電圧変換器であ
る。
【0008】ここで、電圧E1が十分高い電圧、例えば
E1=400〔V〕に設定されているとすると、電子顕
微鏡の鏡筒6から1次電子ビーム7が試料2に照射され
た場合、試料2から発生した2次電子16は、電圧E1
が印加されている電極4に向かって走行する。その走行
過程で、2次電子16は試料室1内の気体分子との衝突
を繰り返して増幅されて、電極4に流れ込む。電極4に
流れ込む増幅された2次電子、即ち試料画像の2次電子
電流信号は、試料画像信号増幅器12により電圧形式の
試料画像信号S1に変換される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来の技術においては、第1電極4と試料室1の壁
1aとの間に静電容量が生じ、試料室1の壁1aにノイ
ズ電圧が発生すると、第1電極4と試料室1の壁1aと
の間に生じている静電容量を介して第1電極4にノイズ
電流が流れ込む。従って、第1電極4から得られる試料
画像信号S1にノイズ成分が加わり、画像信号のS/N
比が低下してしまうという問題があった。
【0010】本発明は上記の問題点に鑑み、試料から得
られる画像信号のSN比を改善することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点解決のため本
発明では、荷電粒子倍増作用のある気体が充填される試
料室1と、該試料室1内に配置された試料2上に荷電粒
子線を照射する荷電粒子照射手段6と、前記試料室1に
対して絶縁材3を介して配設され、前記荷電粒子線の照
射によって生じる2次荷電粒子を収集する電極4と、該
電極4に収集された前記2次荷電粒子に応じて得られる
電流信号を増幅する信号増幅手段12とを備えた荷電粒
子顕微鏡において、前記電極4と前記絶縁材3との間に
前記電極4と絶縁された導電材18を備え、該導電材1
8を前記信号増幅手段の基準電位15bに接続すること
によって前記電極4を静電シールドすることを特徴とす
る荷電粒子顕微鏡。
【0012】
【作用】本発明では、試料2上に荷電粒子線を照射して
生じる2次荷電粒子を収集する電極4を、試料室1の壁
1aに絶縁材3、導電材18、絶縁材19を介して配設
し、さらに導電材18を信号増幅手段12の基準電位1
5bに接続することにより電極4を静電シールドする構
成になっているので、試料室1の壁1aと導電材18と
の間に生じる静電容量および導電材18と電極4との間
に生じる静電容量が働かなくなる。従って、試料室1の
壁1aに発生するノイズ電圧により、これらの静電容量
を介して電極4にノイズ電流が流れ込むことがない。よ
って電極4から得られる試料画像信号にノイズ成分が加
わらず、画像信号のS/N比を向上させることができ
る。
【0013】
【実施例】図1は本発明の実施例による荷電粒子顕微鏡
の概略的な構成を示す図である。本例は所謂環境制御型
の電子顕微鏡に本発明を適用したものであり、図1にお
いて図3,図4、に対応する部分には同一符号を付して
その詳細説明を省略する。図1において、試料室1内に
は2次電子倍増作用のある気体が0.01〜20Torrの
範囲内の圧力になるように供給されている。試料室1の
上部内壁1aには絶縁材3を介して第2電極20が取り
付けられている。また、試料室1の上部内壁1aには絶
縁材3を介して導電材18が取り付けられている。導電
材18には絶縁材19を介して第1電極4が取り付けら
れている。第1電極4、絶縁材19および導電材18は
電子光学系の光軸を軸とした輪帯状の円板を層状に重ね
た構成になっている。第2電極20は第1電極4の内面
に収まり、且つ電子光学系の光軸を軸とした輪帯状の導
電性の円板である。試料室1内の試料2には、試料室1
の開口を介して接続された高真空室である電子顕微鏡の
鏡筒6からの1次電子ビーム7が照射される。
【0014】第1電極4は、試料画像信号増幅器12の
信号電流入力端子13aを介して試料画像信号増幅器1
2内の演算増幅器13の反転入力端子及び抵抗器14の
一端に接続され、演算増幅器13の非反転入力端子13
b、正電源入力端子13p及び負電源入力端子13n
が、それぞれ第1の高圧電源15の正電源出力端子15
p、フローティンググランド端子15b及び負電源出力
端子15nに接続されている。第1の高圧電源15によ
り、演算増幅器13の非反転入力端子13bには0〜6
00Vの範囲内で信号電圧V1に応じて定まる直流電圧
E1が試料画像信号増幅器12の基準電位として供給さ
れる。信号電流入力端子13aと演算増幅器13の非反
転入力端子13bの電位は等しいので、第1電極4には
直流電圧E1が供給される。第1電極4に生じる電流形
式の試料画像信号は、試料画像信号増幅器12により電
圧形式の試料画像信号S1に変換される。また、導電材
18は演算増幅器13の非反転入力端子13b(試料画
像信号増幅器12の基準電位)に接続されており、直流
電圧E1が印加されるようになる。そして、抵抗器14
の他端に接続された演算増幅器13の出力端子に電圧形
式の試料画像信号S1が生じている。
【0015】一方、第2電極20は第2の高圧電源21
の電源出力端子に接続されており、第2の高圧電源21
の出力電圧は、外部から与えられる信号電圧V2により
0〜600Vの範囲内の直流電圧E2になるように制御
され、第2電極20にはその直流電圧E2が印加されて
いる。ここで、図1の主要部を等価的に表すと図2のよ
うになる。試料室1の壁1aと導電材18との間には静
電容量C1 が、導電材18と第1電極4との間には静電
容量C2 が、さらに第2電極20と導電材18との間に
は静電容量C3 が生じている。また、第1電極4は信号
電流入力端子13aに、導電材18は非反転入力端子1
3b(試料画像信号増幅器12の基準電位)に接続され
ている。さらに第2の電極20が第2の高圧電源21に
接続されている。
【0016】次に、本実施例の動作について図1、図2
に基づいて説明する。直流電圧E1を直流電圧E2より
十分高い電圧、例えば、E1=400〔V〕,E2=0
〔V〕に設定する。この状態で、電子顕微鏡の鏡筒6か
ら1次電子ビーム7を試料2に照射すると、試料2から
発生した2次電子16は、直流電圧E1が印加されてい
る第1電極4に向かって走行する。その走行過程で、2
次電子16は試料室1内の気体分子との衝突を繰り返し
て増幅された後に、第1電極4に流れ込む。増幅された
2次電子が第1電極4に流れ込んで生成される信号、即
ち試料画像の2次電子電流信号は、試料画像信号増幅器
12により電圧形式の試料画像信号S1に変換される。
【0017】また、第2電極20は2次電子と試料室1
内の気体分子との衝突で発生した正イオンを収集してい
る。このように第1電極よりも低い電圧を印加された第
2電極を試料室1内に設けると、第1電極4が効率よく
2次電子を収集できる。この際、試料室1の壁1aにノ
イズ電圧が現れても、第1電極4は導電材18によって
静電シールドされているので、試料室1の壁1aと導電
材18との間に生じた静電容量C1 および導電材18と
第1電極4との間に生じる静電容量C2(図2a参照)
は働かなくなり、これらの静電容量を介して第1電極4
にノイズ電流が流れ込むことはない。また、上記のよう
にイオンを収集する第2電極20を設けた場合には、第
2の高圧電源21からのノイズ電圧が第2電極20に現
れる場合があるが、この場合にも第1電極4は導電材1
8によって静電シールドされているので、第2電極20
と導電材18との間の静電容量C3 および導電材18と
第1電極4との間に生じる静電容量C2 (図2b参照)
が働かず、これらの静電容量を介して第1電極4にノイ
ズ電流が流れ込むことはない。従って、第1電極4から
得られる試料画像信S1 にノイズ成分が加わらないの
で、画像信号のS/N比を向上させることができる。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、試料上に
荷電粒子線が照射されたときに生じる2次荷電粒子を収
集する電極を、試料室に対して絶縁材を介して取り付け
られた導電材と絶縁して配設し、さらに画像信号を増幅
する信号増幅手段の基準電位に前記導電材を接続して電
極を静電シールドする構成になっているので、ノイズ電
流が電極に流れ込むことがない。従って試料画像信号に
ノイズ成分が加わらず、画像信号のS/N比の向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子顕微鏡の一実施例の概略構成
図を示す図である。
【図2】図1の電子顕微鏡の主要部の等価回路を示す図
である。
【図3】従来の電子顕微鏡を示す図である。
【符号の説明】
1 試料室 2 試料 3 絶縁材 4 第1電極 6 電子顕微鏡の鏡筒 12 試料画像信号増幅器 13 演算増幅器 15 第1の高圧電源 18 導電材 19 絶縁材 20 第2電極 21 第2の高圧電源

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子倍増作用のある気体が充填され
    る試料室と、該試料室内に配置された試料上に荷電粒子
    線を照射する荷電粒子照射手段と、前記試料室に対して
    絶縁材を介して配設され、前記荷電粒子線の照射によっ
    て生じる2次荷電粒子を収集する電極と、該電極に収集
    された前記2次荷電粒子に応じて得られる電流信号を増
    幅する信号増幅手段とを備えた荷電粒子顕微鏡におい
    て、 前記電極と前記絶縁材との間に前記電極と絶縁された導
    電材を備え、該導電材を前記信号増幅手段の基準電位に
    接続することによって前記電極を静電シールドすること
    を特徴とする荷電粒子顕微鏡。
JP4334103A 1992-12-15 1992-12-15 荷電粒子顕微鏡 Pending JPH06181044A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6842521B2 (en) 1996-01-08 2005-01-11 Kabushiki Kaisha Toshiba Method and apparatus to control copying from a drive device to a data reproducing device

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US6842521B2 (en) 1996-01-08 2005-01-11 Kabushiki Kaisha Toshiba Method and apparatus to control copying from a drive device to a data reproducing device

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