JPH06179498A - 給液装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 給液ノズル、補給ノズル、配管、ポンプ等を
共用して複数種の液を給液、補給する場合、給液のとき
だけでなく、補給のときも確実に混液防止を図ることが
できる。 【構成】 複数の貯液タンク１〜３を弁を介して１つの
正逆転ポンプ７に接続し、該ポンプ７を給液ノズル10、
補給ノズル24及び大気吸引口13に接続した給液装置にお
いて、液種選択スイッチオンにより被選択液貯液タンク
１〜３とポンプ７とを接続する弁８ａ〜８ｃが開き、給
液スイッチオンによりポンプ７が正転して給液し、給液
終了スイッチオンにより大気吸引口13とポンプ７とが接
続した後、ポンプ７を一定時間逆転する給液制御手段
と、液種選択スイッチオンにより被選択液貯液タンク１
〜３とポンプ７とを接続する弁22が開き、補給スイッチ
オンによりポンプ７が逆転して補給し、補給終了スイッ
チオンによりポンプ７が一定時間後に停止する補給制御
手段とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、異なる油種のエンジン
オイルや、ガソリンや軽油などの異なる油種の燃料油な
どの給液を行う給液装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】１台の装置で給液装置として複数の油種
の液を給液できるようにしたものがあり、液種毎に異な
る複数の貯液タンクを並設し、さらに、給液ノズルや該
タンクへの補給ノズル、ポンプ、給液や補給の配管の一
部をも１つのものを共用するものがある。

【０００３】かかる給液装置では配管途中に設けた弁を
介して１つの正逆転ポンプに複数の貯液タンクを接続
し、液種選択スイッチからの選択信号により選択した液
種のタンク側に弁を切り換え、該タンクと配管と給液ノ
ズルまたは補給ノズルとの間に流路を形成するものであ
る。

【０００４】そして、給液を行うにはポンプを正転しノ
ズルバルブを開いて選択した油種のタンクから配管、給
液ノズルを介して例えば燃料油の場合は自動車の燃料タ
ンクに給油し、満タンになれば給液ノズルを閉じポンプ
を停止して給液を終了する。また、給液によりタンクが
空になりタンクに新油を補給するには、新油缶などに補
給ノズルを挿入してポンプを逆転し、補給ノズル、配管
を介して新油をタンクに補給する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】給液や補給終了時に
は、給液ノズルや補給ノズル、ポンプ、配管内に当該給
液や補給した液が残る。このため、同じ給液ノズルや補
給ノズル、ポンプ、配管の一部を使用して次に別の種類
の液を給液または補給すると、前回の給液、補給によっ
て配管内などに残っている前回の液が今回の給液または
補給開始時に混入し混液が発生する。

【０００６】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、給液ノズル、補給ノズル、配管、ポンプ等を共用し
て複数種の液を給液、補給する場合、給液のときだけで
なく、補給のときも確実に混液防止を図ることのできる
給液装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、複数の貯液タンクを弁を介して１つの正逆転
ポンプに接続し、該ポンプを給液ノズル、補給ノズル及
び大気吸引口に接続した給液装置において、液種選択ス
イッチオンにより被選択液貯液タンクとポンプとを接続
する弁が開き、給液スイッチオンによりポンプが正転し
て給液し、給液終了スイッチオンにより大気吸引口とポ
ンプとが接続した後、ポンプを一定時間逆転する給液制
御手段と、液種選択スイッチオンにより被選択液貯液タ
ンクとポンプとを接続する弁が開き、補給スイッチオン
によりポンプが逆転して補給し、補給終了スイッチオン
によりポンプが一定時間後に停止する補給制御手段とを
設けたことを要旨とするものである。

【０００８】

【作用】本発明によれば、給液終了時には給液制御手段
によりポンプを一定時間逆転することで配管内の液を当
該タンクに戻して配管内を空にできるから、次回の他の
液種の給液や補給時に前回の液が混入することはない。
また、補給終了時にも補給制御手段により補給終了後も
ポンプが一定時間逆転して、配管内に残っている液を補
給したタンクに完全に送り込めるから、配管内を空にで
き、次回の他の液種の給液や補給時に前回の液が混入す
ることがない。

【０００９】

【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図１は本発明の給液装置の実施例を示す配管
図で、図中１，２，３はそれぞれ異なる液を収容する貯
液タンクを示し、異なる液としては、例えば自動車のエ
ンジンオイルの場合は、高級オイル、中級オイル、並級
オイルオイルなど、また自動車の燃料の場合はハイオク
タンガソリン、レギュラーガソリン、軽油、その他各種
のエンジンオイルなどが考えられる。かかる異なるＡ
液、Ｂ液、Ｃ液をそれぞれ収容した貯液タンク１，２，
３を１つの秤量手段としてのロードセル４の上に載置す
る。

【００１０】各貯液タンク１，２，３にそれぞれ配管５
ａ，５ｂ，５ｃの下端を開口し、配管５ａを切換弁６
ａ，６ｂを介して配管５に接続し、配管５ｂを切換弁６
ａ，６ｂを介して配管５に接続し、配管５ｃを切換弁６
ｂを介して配管５に接続する。

【００１１】配管５に正逆転ポンプ７を設け、配管５を
電磁弁８ａ，８ｂ，８ｃをそれぞれ介して給液ホース９
ａ，９ｂ，９ｃに接続するとともに電磁弁22を介して補
給ホース23に接続し、これら給液ホース９ａ〜９ｃの先
端に共用の給液ノズル10を設けるとともに補給ホース23
の先端に補給ノズル24を設けた。図中11は前記正逆転ポ
ンプ７に設けたリリーフ弁を示す。

【００１２】また、配管５を電磁弁12を介して大気に開
放し、先端の大気吸引口13にフィルタ14を取り付けた。
また、各貯液タンク１〜３内の満タン位置に満タンを検
知する満タンスイッチ20ａ，20ｂ，20ｃをそれぞれ設け
る。

【００１３】前記タンク１〜３、配管５，５ａ〜５ｃ、
ポンプ７などをケース（図示せず）に収め、図２に示す
ようにケースの前面などに給液量を示す表示器15と、補
給時にタンク１〜３内の満タンを報知する報知器19と、
操作部を設け、操作部には液種選択スイッチ16ａ，16
ｂ，16ｃ、給液スイッチ17、終了スイッチ18、補給スイ
ッチ25とを設ける。

【００１４】そして、ケース内にマイクロコンピュータ
などを用いる制御装置21を配設し、該制御装置21の入力
側にロードセル４、液種選択スイッチ16ａ〜16ｂ、給液
スイッチ17、終了スイッチ18、補給スイッチ25、満タン
スイッチ20ａ〜20ｃを接続し、出力側に切換弁６ａ，６
ｂ、電磁弁８ａ〜８ｃ，12、モータ７、表示器15を接続
した。

【００１５】制御装置21は、給液終了後に大気吸引口13
とポンプ７とを接続した後、ポンプ７を一定時間逆転す
る給液制御手段と、補給の終了スイッチが押された後も
ポンプ７を一定時間さらに逆転させる補給制御手段とを
有する。

【００１６】次に図３のフローチャートについて給液動
作から説明すると、エンジンオイル等の給油を行うに
は、希望の液種Ａ，Ｂ，Ｃの液種選択スイッチ16ａ〜16
ｃの内の１つを押せば（ステップイ、ロ、ハ）、制御装
置21に記憶されている選択した液種のタンク１〜３内の
現存液量ＱＡ，ＱＢ，ＱＣの１つが表示器15に表示さ
れ、選択された液種が記憶される（ステップニ、ホ、
ヘ）。

【００１７】次に給液スイッチ17を押せば（ステップ
ト）、選択した液のタンク例えば貯液タンク１と給液ノ
ズル10との間に流路を形成すべく、切換弁６ａ，６ｂが
切り換わり、電磁弁８ａ〜８ｃのうちの選択した液の弁
８ａが開き、ポンプ７が正転する。そして、この時、ロ
ードセル４からの出力をとりこんで給液開始前のタンク
１，２，３の総重量Ｗを記憶する（ステップチ）。

【００１８】貯液タンク１内のＡ液が配管５ａ，５内に
汲み上げられ、給液開始後の総重量Ｗ₁ を開始前の総重
量Ｗから減算した重量Ｗ_a が空の配管５，５ａ内を満た
す液量の重量として予め設定してある所定量、例えば50
0gに達したならば（ステップリ）、給液開始前の総重量
Ｗから現在の重量Ｗ₁ と配管５内などを満たす重量Ｗａ
とを減算した値を量に換算し給液量Ｑａとして表示器15
に表示する（ステップヌ）。

【００１９】所望量の給液が終了し、終了スイッチ18を
押せば（ステップル）、電磁弁８ａが閉じ、表示器15に
表示されている給液量の表示が固定し、電磁弁12が開い
てモータ７が逆転する（ステップヲ）。

【００２０】その結果、配管５，５ａ内に残っているＡ
液がタンク１に戻され、配管５，５ａ内のＡ液の全部が
タンク１に戻る時間として予め設定してある一定時間、
例えば５秒が経過すると（ステップワ）、モータ７が停
止し、電磁弁12が閉じ、切換弁６ａ，６ｂが給液開始前
の状態に戻り、そして、給液開始時に制御装置21に記憶
されている量ＱＡから、給液開始時に記憶した重量Ｗか
ら空の配管５，５ａを満たす重量Ｗａと現在の重量Ｗ₁
を減算した値を量に換算した給液量Ｑａを、給液終了時
に次回の給液開始時の記憶量ＷＡとして更新記憶され給
液が終了する（ステップカ）。

【００２１】なお、配管５，５ａ内の液をタンク１に戻
すとき、電磁弁12が開いて大気吸引口13から空気が配管
５，５ａ内に流入するから、管内の残液は確実にタンク
１に戻り、戻った量は該当油種のタンク内在庫量に加算
される。このようにして給液終了後は管内の液を当該液
種のタンク１，２，３に戻して管内を空の状態にする。

【００２２】次に給液によってタンク１，２，３内の残
量が少なくなったとき、タンク１，２，３に液を補給す
る動作を説明する。補給ノズル24を例えば新油缶に挿入
して、液種選択スイッチ16ａ〜16ｃを押して補給する液
のタンク１〜３を選択し（ステップイ〜ヘ）、補給スイ
ッチ25を押す（ステップヨ）。これにより、補給する液
種のタンク例えばタンク１と補給ノズル24との間に流路
を形成すべく、切換弁６ａ，６ｂが切り換わり、電磁弁
22が開き、補給開始前のタンク１，２，３の総重量Ｗが
記憶され、ポンプ７が逆転する（ステップタ）。

【００２３】新油缶からタンク１内に液が補給されてタ
ンク１，２，３の総重量が増加すると増加後の総重量Ｗ
₁ から補給開始前の総重量Ｗを減算した量が補給量Ｑｂ
として表示器15に表示される（ステップレ）。タンク１
が満タンになり、満タンスイッチ20ａが閉じると（ステ
ップソ）、モータ７が停止して報知器19が満タンを報知
する（ステップツ）。

【００２４】よって、補給ノズル24を新油缶から抜いて
補給ノズル24を持ち上げた状態で、終了スイッチ18を押
せば（ステップネ）ポンプ７がさらに逆転し（ステップ
ナ）、補給ホース23、配管５，５ａ内に残っているＡ液
がタンク１に全部戻る時間として予め設定してある一定
時間、例えば５秒が経過すると（ステツプラ）、ポンプ
７が停止し、電磁弁22が閉じ、切換弁６ａ，６ｂが元の
状態に戻り、制御装置21に記憶してある量ＱＡが補給量
Ｑｂを加算したものに書き換えられる（ステップム）。
こうして補給量を加えた後の量ＱＡが更新されて記憶さ
れる。

【００２５】なお、満タンスイッチ20ａがオンする前に
終了スイッチ18を押したときも、その後ポンプ７がさら
に一定時間（たとえば５秒間）逆転し、配管５，５ａ内
などの残液がタンク１に戻る（ステップウ、ナ、ラ、
ム）。以上のようにしてタンク１への補給終了後は配管
５内等の残液を全部タンク１に戻して配管５内等を空の
状態にする。

【００２６】

【発明の効果】以上述べたように本発明の給液装置は、
給液ノズル、補給ノズル、配管、ポンプ等を共用して複
数種の液を給液、補給する場合、給液のときだけでな
く、補給のときも給液、補給終了時には共用の配管、ノ
ズル内などを空にするから次回の給液、補給時の混液防
止を確実に図ることのできるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の給液装置の実施例を示す配管図であ
る。

【図２】本発明の給液装置の実施例を示す表示器の部分
の正面図である。

【図３】本発明の給液装置の給液と補給動作を示すフロ
ーチャートである。

【符号の説明】 １…貯液タンク ２…貯液タンク ３…貯液タンク ４…ロードセル ５，５ａ，５ｂ，５ｃ…配管 ６ａ，６ｂ…切換弁 ７…正逆転ポンプ ８ａ，８ｂ，８ｃ…
電磁弁 ９ａ，９ｂ，９ｃ…給液ホース 10…給液ノズル 11…リリーフ弁 12…電磁弁 13…大気吸引口 14…フィルタ 15…表示器 16ａ，16ｂ，16ｃ…
液種選択スイッチ 17…給液スイッチ 18…終了スイッチ 19…報知器 20ａ，20ｂ，20ｃ…
満タンスイッチ 21…制御装置 22…電磁弁 23…補給ホース 24…補給ノズル 25…補給スイッチ

フロントページの続き (72)発明者 早野 一哉 東京都港区芝浦二丁目12番13号 株式会社 タツノ・メカトロニクス内 (72)発明者 三留 新司 東京都港区芝浦二丁目12番13号 株式会社 タツノ・メカトロニクス内 (72)発明者 鈴木 尚彦 東京都港区芝浦二丁目12番13号 株式会社 タツノ・メカトロニクス内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の貯液タンクを弁を介して１つの正
   逆転ポンプに接続し、該ポンプを給液ノズル、補給ノズ
   ル及び大気吸引口に接続した給液装置において、液種選
   択スイッチオンにより被選択液貯液タンクとポンプとを
   接続する弁が開き、給液スイッチオンによりポンプが正
   転して給液し、給液終了スイッチオンにより大気吸引口
   とポンプとが接続した後、ポンプを一定時間逆転する給
   液制御手段と、液種選択スイッチオンにより被選択液貯
   液タンクとポンプとを接続する弁が開き、補給スイッチ
   オンによりポンプが逆転して補給し、補給終了スイッチ
   オンによりポンプが一定時間後に停止する補給制御手段
   とを設けたことを特徴とする給液装置。