JPH06179306A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH06179306A
JPH06179306A JP4336344A JP33634492A JPH06179306A JP H06179306 A JPH06179306 A JP H06179306A JP 4336344 A JP4336344 A JP 4336344A JP 33634492 A JP33634492 A JP 33634492A JP H06179306 A JPH06179306 A JP H06179306A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carcass
layer
tire
cord
inner liner
Prior art date
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Pending
Application number
JP4336344A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Horikawa
通 堀川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
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Publication of JPH06179306A publication Critical patent/JPH06179306A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カーカスコードをポリエステルコードから構
成する場合、タイヤ耐久性や空気圧保持性を損なうこと
なく軽量化を可能にした空気入りタイヤを提供する。 【構成】 カーカス層1の内側にインナーライナー層3
を配置した空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層1
のカーカスコード1cからインナーライナー層3までの
寸法を0.1〜0.6mmにし、かつ前記カーカスコー
ド1cを、140℃での熱収縮率が0〜1.0%、14
0℃での熱収縮力が0.11g/d以下、室温で2.2
5g/Dでの中間伸度が4.0%以上であるポリエステ
ルコードから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤ耐久性や空気圧
保持性を損なうことなく軽量化を可能にした空気入りタ
イヤに関し、特に乗用車用のチューブレス空気入りタイ
ヤに関する。
【0002】
【従来の技術】地球の環境保全対策のため自動車の一層
の低燃費化が求められ、その一環として空気入りタイヤ
の軽量化が強く要請されている。この空気入りタイヤの
軽量化対策として、カーカス層のカーカスコードからイ
ンナーライナー層までの厚さを薄くすることは一つの有
効な手段とされている。
【0003】一般に乗用車用のチューブレス空気入りラ
ジアルタイヤでは、カーカスコードにはポリエステルコ
ードが多く使用され、またタイヤ内側のインナーライナ
ー層にはブチルゴム等の非通気性の高いゴムが使用され
ることにより空気圧を保持するようにしている。このイ
ンナーライナー層の空気圧保持性は、ゴム厚に依存する
ところが大きく、そのゴム厚が薄くなるほど空気圧保持
性が低下するため、一定以上の厚さに維持することが必
要とされている。
【0004】しかるに、ポリエステルコードは熱収縮性
を有するため、図2に示すように、加硫前のグリーンタ
イヤのカーカス層1、タイゴム層2、インナーライナー
層3が、それぞれ均一な厚さA,B,Cを有していて
も、加硫時の加熱によりカーカスコード1cが収縮する
ことによって、インナーライナー層3等のゴムが凹凸状
に波打ってカーカスコード1c間に凸部bのように食い
込み、インナーライナー層3に厚さCm の薄い部分aが
でき、そこから空気漏れが発生し易くなる。また、カー
カスコード1c間にインナーライナーゴム等が食い込む
ことにより、コード周りのコートゴム量が低減し、カー
カスコード1cのセパレーションを生じ易くするため、
タイヤ耐久性が悪化する。
【0005】このため、従来は、カーカス層1を厚くし
たり、偏肉させたり、或いはタイゴム層2を挿入したり
してインナーライナー層3の食い込みを防止するように
していた。具体的には、カーカスコード1cからインナ
ーライナー層3までの寸法Dを0.70mm以上にする
必要があり、これよりも薄くすることにより空気入りタ
イヤを軽量化することは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カー
カスコードをポリエステルコードから構成する場合、タ
イヤ耐久性や空気圧保持性を損なうことなく軽量化を可
能にした空気入りタイヤを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明の空気入りタイヤは、カーカス層の内側にイン
ナーライナー層を配置した空気入りタイヤにおいて、前
記カーカス層のカーカスコードからインナーライナー層
までの寸法を0.1〜0.6mmにし、かつ前記カーカ
スコードを、140℃での熱収縮率が0〜1.0%、1
40℃での熱収縮力が0.11g/d以下、室温で2.
25g/Dでの中間伸度が4.0%以上であるポリエス
テルコードから構成したことを特徴としている。
【0008】このようにカーカスコードとして、超低収
縮性ポリエステルコードを使用したことにより、カーカ
スコードからインナーライナー層までの寸法を0.6m
m以下に薄くしても、加硫成形時のカーカスコードの熱
収縮によるインナーライナー層のカーカスコード間への
食い込むを防止できるため、タイヤの軽量化を、タイヤ
耐久性や空気圧保持性を損なうことなく達成することが
できる。
【0009】本発明において、熱収縮率及び熱収縮力
は、それぞれ1デニール当たり20gの荷重を負荷して
室温から5℃/分の速度で、140℃まで昇温したとき
の糸長変化及び熱収縮応力から求めた値である。また、
中間伸度は、室温において1デニール当たり2.25g
の荷重を負荷した時の糸長変化から求めた値である。以
下、図面を参照して本発明を具体的に説明する。
【0010】図1に示す空気入りタイヤにおいて、カー
カス層1はトレッド部5から左右の両サイドウォール部
6とビード部7とに跨がって架け渡されている。カーカ
ス層1の両端末は、それぞれ左右のビード部7のビード
コア8の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されてい
る。9はベルト層、10はベルトカバー層である。図2
に詳細を示すように、上記カーカス層1の内側には、タ
イゴム層2を介してインナーライナー層3が積層されて
いる。カーカスコード1cには超低収縮性ポリエステル
コードが使用され、そのポリエステルコードのタイヤ加
硫前の特性として、140℃における熱収縮率が0〜
1.0%、同じく140℃における熱収縮力が0.11
g/d以下、室温で2.25g/D下での中間伸度が
4.0%以上であるものが使用されている。
【0011】また、カーカス層1からインナーライナー
層3に至る積層構造において、カーカスコード1cから
インナーライナー層3までの寸法Dは0.1〜0.6m
mの極く薄い状態に規制され、タイヤの軽量化に寄与さ
せるようにしてある。この積層構造において、カーカス
層1とインナーライナー層3との間に挿入したタイゴム
層2は必ずしも必要ではなく、状況によっては省略して
もよい。
【0012】上記構成からなる空気入りタイヤは、カー
カスコード1cが超低収縮性であるため、加硫成形時の
熱収縮は著しく小さく、カーカスコード1cからインナ
ーライナー層3までの寸法Dが0.1〜0.6mmとい
う極薄であっても、カーカスコード1c間へのインナー
ライナー層3の食い込み現象を抑制することができる。
このため、インナーライナーゴム層3に薄肉部が発生し
て空気圧保持性を低下したり、或いはインナーライナー
層3のカーカスコード間への食い込みによるタイヤ耐久
性の低下を招くこともない。しかも、上記寸法Dを0.
6mm以下の極薄にしたことによりタイヤの軽量化を可
能にすることができる。
【0013】本発明に使用するポリエステルコードは、
ポリエチレンテレフタレートを主成分として構成される
ものが望ましく、製糸条件として、これまで以上の高応
力紡糸することにより得られる従来の高応力紡糸ヤーン
以上に低収縮性のパーシャリーオリエンテッドヤーン
(POY)から製造することが望ましい。このポリエス
テルコードの撚り数は、特に限定されるものではなく、
ポリエステルタイヤコードに従来から使用されているも
のが適用される。また、この撚りを与えたポリエステル
コードには、従来と同様に、反応性を有する接着剤又は
ポリエステルとの親和性の高い接着剤で処理した後RF
Lで処理する2段処理を施すことができる。反応性を有
する接着剤としては、例えばエポキシ系接着剤、ブロッ
クドイソシァネート系接着剤を使用することができ、ポ
リエステルとの親和性の高い接着剤としては、たとえば
クロロフェノール誘導体系接着剤(“バルカボンド”E
等)を使用することができる。
【0014】
【実施例】タイヤサイズを185/70R13、総デニ
ール数を1500D/2、撚り数を40×40、インナ
ーライナー層の厚さCを0.40mmとして、カーカス
コードとしてポリエステルコードを使用する点を共通に
し、カーカスコードの繊維特性及びカーカス層の厚さ
A、タイゴム層の厚さB及びカーカスコードからインナ
ーライナーゴム層までの寸法Dをそれぞれ、表1に示す
通り異ならせた本発明タイヤ1,2、従来タイヤ、比較
タイヤ1,2を製作した。
【0015】なお、本発明タイヤ2は、本発明タイヤ1
において、タイゴム層を省略し、カーカス層のコートゴ
ムを厚くすると共に偏肉にした以外は同一構成のタイヤ
である。これら5種類のタイヤを下記方法により、タイ
ヤ耐久性及び軽量化指数を評価した結果を表1に示し
た。
【0016】タイヤ耐久性:FMV#109高速性能試
験の認定延長破壊試験に準じて、空気圧2.4kg/c
2 の試験タイヤを13×5Jのリムにリム組みし、5
45kgの荷重負荷下に、最初は81km/hrの速度
で走行を開始し、2時間走行後に、速度を121km/
hrに上げ、その後、30分毎に8km/hrずつ速度
を上げてゆき、タイヤが破損したときの速度を以てタイ
ヤ耐久性とした。従来タイヤの測定値を基準(100)
とする指数で表示した。この指数が大きいほどタイヤ耐
久性に優れていることを意味する。
【0017】軽量化指数:従来タイヤの重量を基準(1
00)とする指数で示した。この指数が小さい程タイヤ
重量が小さいことを意味する。 表1より、本発明タイヤ1,2とも、従来タイヤより優
れたタイヤ耐久性を保有しながら、軽量化されているこ
とが判る。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、カーカスコートからイ
ンナーライナー層までの寸法Dを0.1〜0.6mmと
いう極薄にする一方で、カーカスコードを超低収縮性ポ
リエステルコードから構成したので、加硫成形時のカー
カスコードの熱収縮を抑制し、インナーライナー層のカ
ーカスコード間への食い込みを防止する。したがって、
インナーライナー層のカーカスコード間への食い込みに
起因するタイヤ耐久性の低下や空気漏れを招くことな
く、タイヤの軽量化を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りラジアルタイヤの一例を示す
半断面図である。
【図2】加硫前のタイヤ内側部の部分断面図である。
【図3】加硫後のタイヤ内側部の変化を示す部分断面図
である。
【符号の説明】
1 カーカス層 1c カーカスコ
ード 2 タイゴム層 3 インナーライ
ナー層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーカス層の内側にインナーライナー層
    を配置した空気入りタイヤにおいて、前記カーカス層の
    カーカスコードからインナーライナー層までの寸法を
    0.1〜0.6mmにし、かつ前記カーカスコードを、
    140℃での熱収縮率が0〜1.0%、140℃での熱
    収縮力が0.11g/d以下、室温で2.25g/Dで
    の中間伸度が4.0%以上であるポリエステルコードか
    ら構成した空気入りタイヤ。
JP4336344A 1992-12-16 1992-12-16 空気入りタイヤ Pending JPH06179306A (ja)

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