JPH0617923Y2

JPH0617923Y2 - プレファブル−ムの壁パネル建付構造

Info

Publication number: JPH0617923Y2
Application number: JP9555087U
Authority: JP
Inventors: 博信内田; 英文竹内; 智仲戸川
Original assignee: 東陶機器株式会社
Priority date: 1987-06-22
Filing date: 1987-06-22
Publication date: 1994-05-11
Anticipated expiration: 2002-06-22
Also published as: JPS642830U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、壁パネルの建付構造に関し、特に、既設の建
物内に構築されるプレファブルームに使用される壁パネ
ルの建付構造に関する。

（従来の技術）近年、ビルジングの躯体建設後、屋内工事を行うに際
し、その水廻り空間、例えば、便器と洗面台が浴槽に併
設されるバスルームや男子用及び女子用の便器と洗面台
が複数並置されるトイレ等のスペースは、工事内容が多
岐に亘る為、事前に一括して工場等でユニット化した汎
用の壁パネルや便器或いは洗面台付パネル等の特殊な壁
パネル、それに配管や器材等を建物の中に搬入し、壁パ
ネルを適宜建て巡らすと共に配管や器材等を設備して所
謂プレファブ方式のインナールームを新たに設けること
により行い、以って施工の簡略化を図る傾向に在る。

こうしたプレファブルームの壁パネルは、表面にタイル
等の仕上材が貼設された壁装板の裏面に、該壁装板の全
長に亘る左右の縦框間に上框及び下框を横架した補強フ
レームを設けた平板なユニットとして構成される。

また、斯かる壁パネルの取付けは、建物壁部から離して
設けられた支柱及び該支柱間に横架される上枠及び下枠
等から成る基礎枠及び隣接して建付けられる他の壁パネ
ルに対して行われる。

例えば、基礎枠の上枠及び下枠への壁パネル建付構造の
取り付けは、下枠の全長に亘って設けられた受座部に補
強フレームの下端を着座した状態で、前記補強フレーム
の上部を上枠へ、下部を下枠へ止着して行われる。

（考案が解決しようとする問題点）斯かる壁パネルの建付構造においては、製造コストの面
から壁パネル、上枠及び下枠の構造が簡単でなければな
らず、壁パネル補強フレーム上部と上枠とで構成される
上部の止着部及び該補強フレーム下部と下枠とで構成さ
れる下部止着部は、壁パネル、上枠及び下枠に複雑な部
材の組付及び加工を必要とする構造となってはならな
い。

また、その建付作業が容易でなければなららず、壁パネ
ルを建付ける際の様々な壁パネル位置合せ、例えば、隣
接する壁パネル表面のタイル目地合せ等の模様合せに必
要な壁パネル高さ調節が工事現場で容易に行えなければ
ならない。

本考案は斯かる技術上の問題点を解決すべく成されたも
のであり、壁パネル、上枠及び下枠の構造が簡単で、且
つ工事現場での壁パネルの高さ調節作業が容易な壁パネ
ル建付構造を提供することをその目的とする。

（問題点を解決するための手段）以上説明した問題点を解決するために、本考案は前記壁
パネル補強フレームの下部に下方に突出する取付部を設
け、前記下枠を下枠下面を成す基片部と該基片部から上
方向に屈曲する脚部と該脚部から後方に屈曲する受座部
とを備える断面略Ｕ字状部材とし、該受座部を切欠いて
開口を設けるとともに前記脚部上縁部を切欠いて前記開
口に拡大部を設け、前記開口に前記取付部を挿入して前
記壁パネルを前記上枠及び下枠に止着した際、正面視で
壁パネル下方に前記拡大部が開口するようにした。

（作用）上記手段によれば、補強フレームの一部を突出させた取
付部と下枠の受座部に設けられた開口部とにより簡単な
構造の壁パネル下部の止着部を構成でき、止着部を設け
ることにより壁パネル及び下枠の構造が複雑となること
はない。

また、壁パネルの高さ調節が該壁パネルを前記受座部に
載置した状態で前記拡大部にバール等の工具を差込んで
容易に行うことができる。

（実施例）以下、本考案の一実施例を添付図面に基づき詳細に説明
する。

先ず第６図を参照して、本考案に係る壁パネル建付構造
が適用されたプレファブルームの概要説明を行なう。

第６図はプレファブルーム全体の横断面図である。

図中、参照符号Ｐはプレファブルーム全体を示す。プレ
ファブルームＰは既設のビルジング内の所与のルームス
ペースＳ中に吊天井式システムトイレとして設備された
ものである。該プレファブルームＰは、出入口Ｅの片側
から始めて他側に終了するまで略々躯体の壁Ｗｂ沿いに
側壁１を巡らしていくことにより所望形状の室内空間Ｒ
を画成し、途中、側壁１を室内Ｒ側に往復迂回させて間
仕切り壁Ａ，Ｂを設け、これにより便所Ｒｔと洗面所Ｒ
ｗとの間及び洗面所Ｒｗと正面通路Ｐｆとの間を夫々区
画している。

側壁１は、便所Ｒｔ及び洗面所Ｒｗの各入隅部のコーナ
ーポスト２や出隅部の支持ポスト３、それに間仕切り壁
Ａ，Ｂの先端部折返し用ポスト４及び基端部共用ポスト
５、更には出入口Ｅ左右の端仕舞用ポスト６といった適
宜な支柱（以降、総称的にはＣで表す）間に設けられる
基礎枠前面に壁パネルを建付けて構成されるものであ
り、便所Ｒｔ側壁１ａに特に示すように、ユニット化さ
れた壁パネル７ａ，７ｂ，７ｃを並べて建付け、隣接す
る壁パネル７ａ，７ｂ、７ｂ，７ｃ、７ａ，７ｃ同士を
夫々クリップジョイント８で結着して構成されている。

尚、正面通路Ｐｆ及び洗面所Ｒｗにおける側壁１ｂ，１
ｃにあっても基本的構造は同様であり、その詳細を省略
する。

また、異なる側壁１ａ，１ｂ，１ｃが出合う出隅部及び
間仕切り壁Ａ，Ｂ端部には飾り縁９ａ，９ｂ，９ｃが設
けられている。

ここで第７図を参照してプレファブルームＰの便所Ｒｔ
側壁１ａにおける壁パネル７の建付構造に付き説明す
る。

第７図は第６図の７−７線に沿ったプレファブルーム要
部の縦断面図である。

前記コーナーポスト２は躯体の床Ｆｂ上に躯体の壁Ｗｂ
より離して立設され、その下端部２ａには後述の下枠取
合用枝枠が設けられていてこの枝枠にＣチャンネル状床
ボーダ１０の一端が突合せ接合されている。床ボーダ１
０は隣合う支柱Ｃへ向けて延設し、その途中適宜箇所で
躯体の床Ｆｂとの間にスペーサ１２を介挿してレベルを
出し、グリップアンカー１３のボルト１４に締着固定す
る。

コーナーポスト２の上端部２ｂでは、同様に、その正面
視左右の各側面に後述の上枠取合用枝枠を設け、この枝
枠に略Ｌ字状断面の上枠である頭つなぎ材１５の一端を
突合せ、更に、その上部にコーナープレート１７を上方
から被せて一体的に止着固定している。頭つなぎ材１５
も上部隣合う支柱Ｃへ向けて延設され、その途中適宜箇
所で、対向する側の側壁上部に設けられた同様な頭つな
ぎ材１５との間にＣチャンネル状の天井梁１８が架け渡
されており、天井梁１８の端部はビス１９等により適宜
固定する。

ここで更に第２図乃至第４図を参照して基礎枠を構成す
る部材について説明する。

第２図は前記コーナーポスト２の正面図であり、コーナ
ーポスト２は略方形断面の下端に各々で直角を成す下枠
取合用枝枠１０１，１０２が、上端に該下枠取合用枝枠
１０１，１０２と同一方向に上枠取合用枝枠１０３，１
０４が突設されている。

上枠取合用枝枠１０３，１０４は、断面Ｌ字状のアング
ル材から成る頭つなぎ材１５と同一断面の形状のアング
ル材から成り、その先端部に上枠接合用スプライスプレ
ート１０３ａ，１０４ａが上から添え当てて溶接されて
おり、該スプライスプレート１０３ａ，１０４ａには上
枠止着用ビス穴１０５，１０５…が設けられている。頭
つなぎ材１５はその一端をスプライスプレート１０３ａ
（１０４ａ）が外側から当接するように上枠取合用枝枠
１０３（１０４）に突合され、該スプライスプレート１
０３ａ（１０４ａ）の上枠止着用ビス穴１０５，１０５
…と前記ビス穴１０５，１０５…を利用してビス止めさ
れる。

一方、下枠取合用枝枠１０１，１０２は床ボーダ１０と
同一断面形状のチャンネル材から成り、先端部に下枠接
合用フィッシュプレート１０１ａ，１０２ａが入れ子式
に挿入溶接されており、該フィッシュプレート１０１
ａ，１０２ａには下枠止着用ビス穴１０６，１０６…が
設けられている。

床ボーダ１０は、該床ボーダ１０の平面図である第３図
（ａ）、正面図である第３図（ｂ）及び要部拡大斜視図
である第４図に示されるように、床Ｆｂに固定される基
辺部１０ａと、該基辺部１０ａの前方縁部より上方に屈
曲する脚部１０ｂと、該脚部１０ｂ上縁部より後方に屈
曲する受座部１０ｃとから成る。該床ボーダ１０の両端
にはビス穴１１１，１１１…が設けられており、コーナ
ーポスト２の前記下枠取合用枝枠１０１（１０２）に前
記フィッシュプレート１０１ａ（１０２ａ）が裏添えさ
れた状態で突合され、ビス穴１１１，１１１…及び１０
６，１０６…を利用して該コーナーポスト２にビス止め
される。

また、床ボーダ１０には、前記受座部１０ｃを所定の間
隔で切断除去した取合用開口１２１が設けられており、
該開口１２１は、脚部１０ｂの上縁部を切欠いて拡大部
１２１ａを設けている。該開口１２１下方の脚部１０ｂ
には、壁パネル止着用ビス穴１２２，１２２…が設けら
れる。

斯くして、上記床ボーダ１０を下枠、天井つなぎ材１５
を上枠とする基礎枠が構成され、これに前記壁パネル７
が建付けられている。

ここで、第１図（ａ）乃至（ｂ）を参照して壁パネル７
ｂの構造を説明しておく。

第１図（ａ）は壁パネルの正面図、第１図（ｂ）は第１
図のｂ−ｂ線に沿った壁パネルの拡大縦断面図、第２図
（ｃ）は壁パネル７ｂの平面図である。

各壁パネル７ｂは、パネルフレーム２０で硅酸カルシウ
ム板等の壁装下地２１を裏面より補強支持し、この壁装
下地２１の前面に、適宜な壁装材２２、例えば陶器質タ
イルを貼着した構成となっている。

パネルフレーム２０は、左右の縦框２３，２４間を上框
２５，下框２６、それに横桟２７…で結び、更に横桟２
７…間に縦組子２８…を組付けて略格子状の枠組とした
もので、左右の縦框２３，２４は壁装下地２１より夫々
上方及び下方に突出する取付部２３ａ，２４ａ及び２３
ｂ、２４ｂを有し、上側の取付部２３ａ，２４ａには夫
々断面Ｌ字状の取付片２９が、また下側取付部２３ｂ，
２４ｂには当て板２３ｃ，２４ｃが固着されている。

尚、各縦框２３，２４は、断面長方形であり、その外側
方よりＧ形の取合用チャンネル２３ｅ，２４ｅを後開き
の向きで接合した構造のもので、補助チャンネル２３
ｅ，２４ｅは上框２５上縁から下側取付部２３ｂ，２４
ｂの一部を成すまで延伸する長さ寸法となっている。

尚，壁パネル７ａ，７ｃは、前記壁パネル７ｂと夫々左
及び右の取合用チャンネルが異なり、外側に向いたＣチ
ャンネルとなっているだけであり、その説明を省略す
る。

ここで上記壁パネル７の上枠及び下枠への建付方法に付
き、第５図及び第７図を参照して説明する。尚、図には
右半部しか示されないが左半部も同時に同様な取扱を受
けることから、その対応する参照番号のみを割弧（）
内に示す。

壁パネル７は、床ボーダ１０の受座部１０ｃ上面に下框
２６を載置した状態で上記受座部１０ｃに切欠かれた前
記取合用開口１２１から前記下側取付部２４ｂ（２３
ｂ）を落し込み、このパネル位置において前記取付片２
９（２９）を頭つなぎ材１５に止着すると共に下側取付
部２４ｂ（２３ｂ）をビスにより床ボーダ１０に止着し
て建付ける。その際、隣接する壁パネル７，７にあって
は、取合用開口１２１近傍の拡大正面図である第５図に
示すように、壁パネル７，７下方に脚部１０ｂに設けら
れた開口１２１の拡大部１２１ａが開口するため、壁パ
ネル７，７は該拡大部１２１ａにバール等の工具を差し
込み、壁パネル７，７同士の高さ調節を行い、両者の目
地合せをしつつビス１２５，１２５…で止着される。

そして壁装材２２の上縁部に廻縁３４をビス止めして、
天井面Ｓｃとの見切りをつける。尚、天井面Ｓｃは、前
記天井梁１８からクリップ３５を介して高さ調節自在な
ハンガー３６を垂設し、このハンガー３６に通した野縁
受け３７からＨバー３８を介して天井パネル３９を吊設
することにより画成されている。

以上の実施例によれば、壁パネル７のフレーム２０を構
成する縦框２３，２４を下方に突出させた下部取付部２
３ｂ，２４ｂと、床ボーダ１０の受座部１０ｃの一部を
切断除去した取合用開口１２１とにより壁パネル下部止
着部を構成でき、壁パネル７及び床ボーダ１０の構造及
び加工が簡単である。

また、壁パネル７を床ボーダ１０の受座部１０ｃに載置
した状態で前記拡大部１２１ａが該壁パネル７下方に開
口しているため、壁パネル７の高さ調節を行いつつ止着
することが容易である。

（考案の効果）以上の説明で明らかなように、本考案によれば、壁パネ
ルの補強フレームの一部を下方に突出させた取付部と下
枠に設けた開口部とにより壁パネル下部止着部を構成で
きるため、壁パネル及び下枠の構造が簡単なもので良
く、これらユニットの大量生産によるコスト低減を図る
ことができる。

また、壁パネルを下枠に設けられた受座部に載置した状
態で下枠に設けられた前記取付部挿入用開口の拡大部が
前方に開口しており、該拡大部にバール等の工具を差込
んで壁パネルの高さ調節ができ、隣接する壁パネル表面
の模様合せが容易である。

【図面の簡単な説明】

添付第１図（ａ）は壁パネルの正面図、第１図（ｂ）は
そのｂ−ｂ線矢視拡大断面図、第１図（ｃ）はその拡大
平面図、第２図はコーナーポスト正面図、第３図（ａ）
は床ボーダの平面図、第３図（ｂ）はその正面図、第４
図はその要部拡大斜視図、第５図は取合用開口廻りの要
部拡大正面図、第６図はプレファブルームの全体の横断
面図、第７図は第６図の７−７線に沿ったプレファブル
ームの要部縦断面図である。尚図中、Ｗｂは壁部、２，３，４，５，６，Ｃは支柱、
７，７ａ，７ｂ，７ｃは壁パネル、１０は床ボーダ、１
５は頭つなぎ材、２０は補強フレーム、１０ｂは脚部、
１０ｃは受座部、２１は壁装下地、２２は壁装材、２３
ｂ，２３ｂは取付部、１２１は取合用開口、１２１ａは
拡大部である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】建物躯体の壁部から離して設けられた支柱
間に上枠及び下枠を横架し、該上枠及び該下枠間に裏面
を補強フレームにより補強された壁パネルを建付けるプ
レファブルームの壁パネル建付構造において、前記壁パ
ネル補強フレームの下部に下方に突出する取付部を設
け、前記下枠を下枠下面を成す基片部と該基片部から上
方向に屈曲する脚部と該脚部から後方に屈曲する受座部
とを備える断面略Ｕ字状部材とし、該受座部を切欠いて
開口を設けるとともに前記脚部上縁部を切欠いて前記開
口に拡大部を設け、前記開口に前記取付部を挿入して前
記壁パネルを前記上枠及び下枠に止着した際、正面視で
壁パネル下方に前記拡大部が開口するようにしたことを
特徴とするプレファブルームの壁パネル建付構造。