JPH06179218A - 電子部品の樹脂封止成形用金型 - Google Patents

電子部品の樹脂封止成形用金型

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JPH06179218A
JPH06179218A JP35402092A JP35402092A JPH06179218A JP H06179218 A JPH06179218 A JP H06179218A JP 35402092 A JP35402092 A JP 35402092A JP 35402092 A JP35402092 A JP 35402092A JP H06179218 A JPH06179218 A JP H06179218A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂封止成形用金型の表面をイオン注入法に
より表面改質し、硬化樹脂との離型性を向上させる。 【構成】 樹脂封止成形用金型において、該金型表面の
少なくとも硬化樹脂と接触する表面の表面層にニッケル
イオンを注入して離型作用層15を形成した金型を用い
て、或は、炭素を含有する金型材料で構成された金型表
面の少なくとも硬化樹脂と接触する表面の表面層にフッ
素イオンを注入させて該表面に疑似テフロン層を形成し
た金型を用いて樹脂封止成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子部品、例えば、
半導体等を樹脂材料にて封止成形するための樹脂封止成
形用金型の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、トランスファ成形方法によっ
て半導体等を樹脂封止成形することが行われているが、
この方法は、樹脂封止成形用金型を用いて、通常、次の
ようにして行われている。
【0003】まず、樹脂封止成形用金型における上型及
び下型をヒーター等の加熱手段よって、予め、樹脂成形
温度にまで加熱する。次に、半導体等を装着したリード
フレームを下型の型面に設けた凹所の所定位置に嵌合セ
ットすると共に、樹脂材料をポット内に供給する。次
に、下型を上動して上下両型の型締めを行う。このと
き、該半導体及びその周辺のリードフレームは、該上下
両型のパーティングライン(P.L) 面に対設した上下両キ
ャビティ内に嵌装セットされることになる。次に、ポッ
ト内の樹脂材料をプランジャにて加圧して、前記加熱手
段により加熱溶融化された溶融樹脂材料を、ポットと上
下両キャビティとの間に設けられた樹脂通路を通して、
該上下両キャビティ内に充填させる。このとき、該半導
体等及びその周辺のリードフレームは、上下両キャビテ
ィの形状に対応して成形されるパッケージ内に封止され
ることになる。次に、樹脂硬化後に、下型を下動して上
下両型を再び型開きすると共に、該上下両型の型開きと
略同時的に、離型機構を介して、該両キャビティ内のパ
ッケージとリードフレーム及び樹脂通路内の硬化樹脂
を、夫々上下両型間に突き出して離型させる。
【0004】しかしながら、前記した離型機構、例え
ば、エジェクタピンでパッケージやカル及びランナ等の
硬化樹脂を突き出す場合、硬化した樹脂と金型材料とは
接着性が強いので離型し難かった。また、パッケージの
形状が離型し易いような形状に限定されること等の問題
点があった。また、硬化した樹脂が金型にバリとなって
付着し、金型の耐久力等に悪影響を及ぼすと云う問題点
も指摘されていた。また、このバリを除去するために、
クリーニング手段が設けられているが充分に除去効果を
発揮できてなかった。即ち、上記クリーニング手段では
バリを充分に除去できないので、成形回数を重ねる毎に
バリが金型の表面に重なって付着する。そのため金型の
パーティングライン面に圧痕を生じさせたり、リードフ
レームが歪んで嵌合セットされることになり、型締時に
センサにより不良装填として検知されるので金型装置が
停止してしまう等の問題点があった。また、従来、これ
らの諸問題に対処するために、金型の表面上に硬質クロ
ムメッキ等の被膜を表面処理していたが、離型性が充分
でなく問題となっていた。従って、離型機構がなければ
離型できなかった。また、従来、離型性を向上させるも
のとして、テフロン(du Pont社製品の商品名)
を金型の表面上に表面処理することも行われていた。こ
のテフロンは、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)と云
うフッ素系樹脂で、耐薬品性に優れ、低摩擦係数で非粘
着性が良いことで知られている。しかしながら、このテ
フロンを金型の表面上に処理する場合、各種の方法が試
みられているが、テフロンコーティングでは表面硬度が
低く耐久性に問題があり、また、厚み精度のコントロー
ルが難しく高精度品には不向きである。また、他にテフ
ロン微粉末をメッキと共に表面上に形成させる方法等も
試みられたが、圧力を必要とする成形には不向きである
ことが判明した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の金型を用いて樹脂封止成形した場合、該金型の表面と
硬化樹脂とは接着性が強いので問題となっていた。従っ
て、該金型の表面に硬化樹脂と金型との離型性の向上さ
せる表面改質処理を施す必要があった。そこで、本発明
の発明者は、金型の表面にニッケルイオン等のイオンを
を注入させて表面改質を実施し、離型作用層を形成する
ことで離型性が向上することに着目し、本発明を完成さ
せた。また、特に、本発明の発明者は、炭素を含有する
金型材料で構成された金型表面にフッ素イオンを注入し
該金型の表面に疑似テフロン層を形成することで、テフ
ロン層と同様の効果が生じることに着目し、硬化樹脂と
金型表面との離型性を向上させることができた。即ち、
本発明は、硬化樹脂と離型性の良い金型を提供すること
を目的とする。
【0006】なお、本発明は、上記したように、金型と
硬化樹脂との離型性の向上を目的とするもので、イオン
注入法により非熱平衡プロセスで強制的にニッケル等の
元素を添加して金型の表面改質を実施し、その目的を達
成するものである。従って、金型の構成自体は、従来の
構成と同様である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記したような技術的課
題を解決するための本発明に係る電子部品の樹脂封止成
形用金型は、電子部品を装着したリードフレームを金型
の所定位置に嵌合セットしポット内に樹脂材料を収容し
て加熱溶融化すると共に、プランジャにて加圧し樹脂通
路を通してキャビティ内に充填する電子部品の樹脂封止
成形用金型において、該金型の表面にイオンを注入して
形成された離型作用層を有することを特徴とする。
【0008】また、上記したような技術的課題を解決す
るための本発明に係る電子部品の樹脂封止成形用金型
は、電子部品を装着したリードフレームを金型の所定位
置に嵌合セットしポット内に樹脂材料を収容して加熱溶
融化すると共に、プランジャにて加圧し樹脂通路を通し
てキャビティ内に充填する電子部品の樹脂封止成形用金
型において、少なくとも硬化樹脂と接触する該金型の表
面にニッケルNiイオンを注入して形成されたNi離型
作用層を有することを特徴とする。
【0009】また、上記したような技術的課題を解決す
るための本発明に係る電子部品の樹脂封止成形用金型
は、電子部品を装着したリードフレームを金型の所定位
置に嵌合セットしポット内に樹脂材料を収容して加熱溶
融化すると共に、プランジャにて加圧し樹脂通路を通し
てキャビティ内に充填する電子部品の樹脂封止成形用金
型において、該金型の表面にニッケルNiイオンを注入
して形成されたNi離型作用層を有することを特徴とす
る。
【0010】また、上記したような技術的課題を解決す
るための本発明に係る電子部品の樹脂封止成形用金型
は、電子部品を装着したリードフレームを金型の所定位
置に嵌合セットしポット内に樹脂材料を収容して加熱溶
融化すると共に、プランジャにて加圧し樹脂通路を通し
てキャビティ内に充填する電子部品の樹脂封止成形用金
型において、少なくとも硬化樹脂と接触し且つ炭素を含
有する金型材料で構成された金型の表面にフッ素Fイオ
ンを注入して形成された離型作用層である疑似テフロン
層を有することを特徴とする。
【0011】また、上記したような技術的課題を解決す
るための本発明に係る電子部品の樹脂封止成形用金型
は、電子部品を装着したリードフレームを金型の所定位
置に嵌合セットしポット内に樹脂材料を収容して加熱溶
融化すると共に、プランジャにて加圧し樹脂通路を通し
てキャビティ内に充填する電子部品の樹脂封止成形用金
型において、炭素を含有する金型材料で構成された金型
の表面に、フッ素Fイオンを注入して形成された離型作
用層である疑似テフロン層を有することを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明に係る金型の表面にニッケルNiイオン
を注入して形成されたNi離型作用層を有する樹脂封止
成形用金型を用いて成形するので、金型と硬化樹脂の離
型性が向上し、硬化樹脂を容易に該金型から離型でき
る。
【0013】本発明に係る炭素を含有する金型材料で構
成された金型の表面にフッ素Fイオンを注入して形成さ
れた疑似テフロン層を有する樹脂封止成形用金型を用い
て成形するので、金型と硬化樹脂の離型性が向上し、硬
化樹脂を容易に該金型から離型できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例図に基づいて詳細に説
明する。図1は、本発明に係る金型の縦断面図であっ
て、上下両型の型締時の状態を示している。
【0015】図1に示す金型は上型1と下型2とから構
成されている。これら上下両型(1・2) には樹脂封止成形
用のキャビティ(3・4) が夫々対向配置して設けられてい
る。下型2には、加熱溶融化した樹脂材料Rを供給する
ポット5が設けられると共に該樹脂材料Rを加圧移送す
るプランジャ6が嵌装セットされている。また、下型2
には、半導体7を装着したリードフレーム8を所定位置
に嵌合セットする凹所9が設けられている。また、下型
2のキャビティ4には、樹脂通路10が配設されている。
また、上型1には、プランジャ6にてポット5から加圧
移送される樹脂材料Rを受けて樹脂通路11に分配するカ
ル12が設けられている。また、ポット5とカル12は、上
型1の樹脂通路11と下型2の樹脂通路10を介してキャビ
ティ(3・4) と連通している。また、上下両型(1・2) に
は、キャビティ(3・4) で成形されたパッケージ及び樹脂
1路(10・11) やカル12で硬化した樹脂(図示なし)を突
き出して離型する離型機構(13・14) が設けられている。
即ち、本発明に係る樹脂封止成形用金型は、上記した構
成の金型の表面、或は、少なくとも硬化樹脂と接触する
金型の表面に、即ち、金型の溶融樹脂材料との接触面
に、イオンを注入して硬化樹脂と金型の離型性を有する
ように表面改質された表面層、即ち、離型作用層15を形
成した金型である。従って、上記した本発明に係る金型
を用いて樹脂封止成形し、エジェクタピン等の離型機構
(13・14) を介して硬化樹脂を突き出すことになるが、硬
化樹脂と金型との離型性が良好であるので、離型機構は
用いても用いなくてもよい。なお、離型作用層とは、金
型の表面にイオンを注入して該表面に形成された表面層
で、金型と硬化樹脂との離型性を高める作用効果を有す
るものである。しかしながら、メッキ等の表面処理のよ
うに表面上に被膜として厚みをもって処理されるもので
ないので、金型の寸法は変わらない。
【0016】上述したように、鋼材等の金型材料で構成
された金型の表面に、イオン注入法によりニッケルNi
イオンを注入すると、該金型の表面、即ち、表面層にN
iを物理的に添加することができる。従って、金型の表
面には、Niを含有する表面層、即ち、図1に示した離
型作用層が形成され、この表面改質された層を、特に、
Ni離型作用層と云う。この金型の表面に形成されたN
i離型作用層は硬化樹脂と金型の離型性を向上させるも
のである。また、離型性が向上したことにより、クリー
ニング手段でバリが充分に除去されるので、リードフレ
ームの不良装填も解消し、金型装置が停止することもな
くなった。また、プランジャ及びポット内面にNiイオ
ンを注入してNi離型作用層を形成した場合、硬化した
樹脂がバリとなってプランジャ及びポットに付着せず、
プランジャ及びポットの寿命を伸ばすことができる。従
って、金型の耐久性が良好となった。また、金型の表面
層にNiイオンを注入して添加するので金型の寸法は変
化しないと云う利点がある。
【0017】上述したNi離型作用層を形成するための
Niイオンを注入するイオン注入法は通常の一般的手段
によるものであり、上記したように硬化樹脂と金型との
離型性等は向上した。例えば、鋼材等の金型材料で構成
される金型の表面にNiイオンの注入量を1×1016個/
cm2 以上で注入した場合に前記離型性は非常に良好であ
った。また、イオン注入法ではイオン注入後にイオン注
入を安定させるため加熱する。即ち、アニールを実施す
るが、樹脂封止成形する時に金型温度を成形温度、例え
ば、170 ℃前後にまで上昇させるので実施しても実施し
なくてもよい。
【0018】上記したNiイオン以外にも、フッ素イオ
ン、ホウ素イオン、窒素イオン、炭素イオン、チタンイ
オン、タングステンイオン、クロムイオン、アルミニウ
ムイオン、ネオンイオン、コバルトイオン、モリブデン
イオン等のイオンを金型表面の表面層に注入して夫々離
型作用層を形成した場合にも硬化樹脂との離型性等は良
好であった。
【0019】また、上記したようにフッ素Fイオンを注
入してF離型作用層を形成した場合にも、離型性は向上
したが、特に、炭素を含有する金型材料にFイオンを注
入した場合、硬化樹脂との離型性が非常に良好であっ
た。これは、金型の表面に離型作用層と同じ作用効果を
もたらす疑似テフロン層が形成されたためである。次
に、この疑似テフロン層が形成される原理を図2と図3
で説明する。図2は、イオン注入される前の金型表面の
例である。図3は、イオン注入された後の金型表面の例
である。
【0020】一般的に金型材料は主として鋼材が用いら
れている。これらの鋼材には炭素が含有されているのが
通例であり、そのような鋼材として炭素鋼、高速度工具
鋼、合金工具鋼、超硬合金、ステンレス鋼等がある。こ
れら炭素を含有する鋼材で構成された金型表面の表面層
には、図2に示すように炭素Cが存在している。この図
2に示す表面層の炭素Cに対して、フッ素Fイオンを注
入すると図3に示すように、炭素Cとフッ素Fとが結合
すると推定される。この化学構造式は、次記テフロンの
化学構造式と酷似しており、この物質を疑似テフロンと
云う。従って、この疑似テフロンを含有する表面層を疑
似テフロン層と云う。
【0021】
【化1】
【0022】即ち、この疑似テフロン層は、テフロンと
同様の効果を発揮するものであり、優れた離型効果を奏
するものである。また、この疑似テフロン層は、図3に
示す離型作用層15の一種であり、その作用効果は、図3
に示す離型作用層15と同様である。この表面改質を施す
金型材料は、鋼材に限られず、炭素を含有している金型
材料であればよい。
【0023】なお、上記したように炭素を含有する鋼材
で構成された金型表面にFイオンを注入して疑似テフロ
ン層を形成した場合、硬化樹脂と金型の離型性は向上し
た。例えば、炭素含有率1パーセント以上の鋼材で構成
された金型の表面にFイオンの注入量を1×1016個/cm
2 以上で注入した場合、この疑似テフロン層が形成され
た金型を用いて樹脂封止成形した時、該金型と硬化した
樹脂との離型性が非常に良好であった。なお、通常、イ
オン注入は、注入後、アニール、即ち、CとFイオンの
結合を安定させるために、約200 ℃に加熱するが、本発
明の金型による成形温度が170 ℃前後であるので、アニ
ールは実施しても実施しなくてもよい。
【0024】また、金型表面に炭素の被膜を形成し、該
被膜にFイオンをイオン注入し疑似テフロン層を形成さ
せてもよい。
【0025】また、鋼材等の金型材料の表面に浸炭焼き
入れを施して、或は、炭素Cイオンを注入する等、該表
面の炭素含有率を高めてFイオンを注入し、疑似テフロ
ン層を形成させてもよい。
【0026】本発明は、上述した実施例のものに限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内
で、必要に応じて、任意に且つ適宜に変更・選択して採
用できるものである。
【0027】また、離型性の向上を確認するために平面
プレートによる実験を行った。即ち、上下に表面処理の
異なる金型材料から成る平面プレートの両平面を対向配
置させ上下両平面プレートを夫々上下に移動させて開閉
する実験装置において、両プレート間に樹脂材料を配置
して両プレートを閉じ、次の設定条件で樹脂材料を硬化
させる。或る一定の硬化時間後、上平面プレートを上に
移動させると共に下平面プレートを下に移動させて開
き、どちらに硬化樹脂が付着するか、実験を行った。上
平面プレートのサンプルは、金型材質SKD11にNi
イオンを注入したものである。イオン注入量は、1×10
16個/cm2 以上である。下平面プレートのサンプルは、
金型材質SKD11に硬質クロムメッキを処理したもの
である。このタイプは従来から用いられているもので、
硬化樹脂との接着性が強いものである。実験の結果、硬
化樹脂は従来の下平面プレートに付着し、上平面プレー
トには付着しなかった。従って、Niイオンを注入した
ことにより従来に較べ離型性が向上した。 設定条件:加熱条件 175 ℃ 加圧条件 100 Kg/cm2 硬化時間 60秒 樹脂材料 エポキシ樹脂 なお、加熱条件は、金型温度に相当する。
【0028】また、上記した上平面プレートのサンプル
の代わりに、SKD11(炭素含有量1.4 〜1.6 パーセ
ント)にFイオンをイオン注入量1×1016個/cm2 以上
で注入した。設定条件は上記のとおりである。実験の結
果、硬化樹脂は従来の下平面プレートに付着し、上平面
プレートには付着しなかった。従って、Fイオン注入し
たことにより従来に較べ離型性が向上した。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る金型表面の表面層にニッケ
ルイオンを注入してNi離型作用層が形成された金型を
用いて、或は、炭素が含有されている金型材料で構成さ
れた金型表面の表面層にフッ素イオンを注入して疑似テ
フロン層が形成された金型を用いて樹脂封止成形するの
で、硬化した樹脂と金型の離型性が向上すると云う優れ
た効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成形用金型要部の一部切欠縦断面
図であって、上下両型の型締状態を示している。
【図2】イオン注入前における金型の状態を示す説明図
である。
【図3】イオン注入後における金型の状態を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 上型 2 下型 3 キャビティ 4 キャビティ 5 ポット 6 プランジャ 7 半導体 8 リードフレーム 9 凹所 10 樹脂通路 11 樹脂通路 12 カル 13 離型機構 14 離型機構 15 離型作用層 16 加熱手段 17 加熱手段 R 樹脂材料

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品を装着したリードフレームを金
    型の所定位置に嵌合セットしポット内に樹脂材料を収容
    して加熱溶融化すると共に、プランジャにて加圧し樹脂
    通路を通してキャビティ内に充填する電子部品の樹脂封
    止成形用金型において、該金型の表面にイオンを注入し
    て形成された離型作用層を有することを特徴とする電子
    部品の樹脂封止成形用金型。
  2. 【請求項2】 電子部品を装着したリードフレームを金
    型の所定位置に嵌合セットしポット内に樹脂材料を収容
    して加熱溶融化すると共に、プランジャにて加圧し樹脂
    通路を通してキャビティ内に充填する電子部品の樹脂封
    止成形用金型において、少なくとも硬化樹脂と接触する
    該金型の表面にニッケルNiイオンを注入して形成され
    たNi離型作用層を有することを特徴とする電子部品の
    樹脂封止成形用金型。
  3. 【請求項3】 電子部品を装着したリードフレームを金
    型の所定位置に嵌合セットしポット内に樹脂材料を収容
    して加熱溶融化すると共に、プランジャにて加圧し樹脂
    通路を通してキャビティ内に充填する電子部品の樹脂封
    止成形用金型において、該金型の表面にニッケルNiイ
    オンを注入して形成されたNi離型作用層を有すること
    を特徴とする電子部品の樹脂封止成形用金型。
  4. 【請求項4】 電子部品を装着したリードフレームを金
    型の所定位置に嵌合セットしポット内に樹脂材料を収容
    して加熱溶融化すると共に、プランジャにて加圧し樹脂
    通路を通してキャビティ内に充填する電子部品の樹脂封
    止成形用金型において、少なくとも硬化樹脂と接触し且
    つ炭素を含有する金型材料で構成された金型の表面にフ
    ッ素Fイオンを注入して形成された離型作用層である疑
    似テフロン層を有することを特徴とする電子部品の樹脂
    封止成形用金型。
  5. 【請求項5】 電子部品を装着したリードフレームを金
    型の所定位置に嵌合セットしポット内に樹脂材料を収容
    して加熱溶融化すると共に、プランジャにて加圧し樹脂
    通路を通してキャビティ内に充填する電子部品の樹脂封
    止成形用金型において、炭素を含有する金型材料で構成
    された金型の表面に、フッ素Fイオンを注入して形成さ
    れた離型作用層である疑似テフロン層を有することを特
    徴とする電子部品の樹脂封止成形用金型。
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CN108858949A (zh) * 2017-05-10 2018-11-23 东和株式会社 树脂成形用成形模具及其调整方法、树脂成形装置、以及树脂成形品制造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108858949A (zh) * 2017-05-10 2018-11-23 东和株式会社 树脂成形用成形模具及其调整方法、树脂成形装置、以及树脂成形品制造方法
CN108858949B (zh) * 2017-05-10 2021-05-28 东和株式会社 树脂成形用成形模具及其调整方法、树脂成形装置、以及树脂成形品制造方法

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