JPH06178473A - 回転電機 - Google Patents

回転電機

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JPH06178473A
JPH06178473A JP32328292A JP32328292A JPH06178473A JP H06178473 A JPH06178473 A JP H06178473A JP 32328292 A JP32328292 A JP 32328292A JP 32328292 A JP32328292 A JP 32328292A JP H06178473 A JPH06178473 A JP H06178473A
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salient pole
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poles
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Tsutomu Kinoshita
勉 木下
Toshiyasu Ishizuka
俊康 石塚
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Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 効率を低下させることなくコギング力を低減
することができる回転電機を得る。 【構成】 複数の磁極を備えた界磁部と、磁極に対し所
定間隔隔てて対向するように配列された複数の突極を備
え界磁部に対して同軸状に配置された電機子と、を有
し、界磁部と電機子とが相対回転可能な回転電機におい
て、前記界磁部の磁極の数pと前記電機子の突極の数m
との最小公倍数をG、突極の数及び形状によって定まる
角度をα、自然数をnとしたときの突極の中心角θを、 θ=(360÷2G×n)−α とする。例えば磁極数pが8、突極数mが6、角度αが
5°の場合に得られる複数の解の中からθ=40°を選
択すると、選択図に示すように回転電機50が構成され
る。この回転電機では突極28〜38に形成された2個
の突極部に加わるコギング力のピークが各々一致するの
で、コギング力が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
発電機、モータ等の回転電機は、回転可能とされた電機
子と、電機子の外周にN極、S極の磁極が交互に配設さ
れて成る界磁部と、を備えている。電機子には外周へ向
けて突出する所定幅のティースが放射状に複数設けられ
ており、ティースの間は電機子巻線を収容するためのス
ロットとされている。また、ティースの先端は幅寸法が
大きくされて突極部が形成されていることが多い。この
ような回転電機では、界磁部と対向する電機子の最外周
部分に、電機子の回転方向に沿って、透磁率の高い突極
部と、スロットに対応するエアギャップと、が交互に配
列されているため、磁気的に均一ではない。
【0003】電機子には、電機子巻線に通電していない
状態であっても界磁部で発生する電磁力が作用するが、
上記磁気的な不均一性により、電機子を回転させた場合
に電機子に作用する電磁力は電機子の回転角度に応じて
変化する。この電機子の回転により変化する電磁力はコ
ギング力と呼ばれており、電機子巻線に通電して電機子
を実際に回転させる際には回転トルクのむらとして作用
する。ファンモータ等では回転トルクむらが少ないこと
が求められており、コギング力が大きいと駆動に際して
悪影響を受ける。また、電機子の回転を停止させる際
も、磁気的な不均一性によって電機子が所定の回転角度
で停止し易くなるので、精密位置決めモータ等の位置決
め精度を低下させる。
【0004】このコギング力を低減するために、従来、
突極部に補助溝を設ける(特公昭58-42707号公報参照)
ことや、突極部に凸部を設ける(特公平 2-19695号公
報)ことが提案されている。しかしながら、これらはい
ずれも界磁部と突極部との間のエアギャップが広がる
(凸部についても凸部以外の部分のエアギャップ間隔が
広がる)ことになるため、有効磁束が減少し回転電機の
効率が低下するという問題がある。
【0005】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、効率を低下させることなくコギング力を低減するこ
とができる回転電機を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る回転電機は、円周方向に沿って配列され
た複数の磁極を備えた界磁部と、前記磁極に対し所定間
隔隔てて対向するように配列された複数の突極を備え前
記界磁部に対して同軸状に配置された電機子と、を有
し、前記界磁部と電機子とが相対回転可能な回転電機で
あって、前記界磁部の磁極の数pと前記電機子の突極の
数mとの最小公倍数をG、突極の数及び形状によって定
まる角度をα、自然数をnとしたときの突極の中心角θ
を、 θ=(360÷2G×n)−α 但し、θ<360÷m としたことを特徴としている。
【0007】また、角度αは、突極の中心角θとして予
め所定の値を定めておき、界磁部と電機子との相対回転
に伴って変化する前記中心角θの突極の前記回転方向に
沿った両端に各々加わる力の大きさが、ピークとなる位
置の中心角の差を測定することにより求めることができ
る。
【0008】
【作用】まず、本願発明者等による回転電機で発生する
コギング力の解析について、図1に示す回転電機10を
例に説明する。この回転電機10は、各々所定の幅寸法
で回転電機10の回転中心Oから外周へ向けて等間隔
(60°間隔)で放射状に突出する6本のティース1
2、14、16、18、20、22が形成された電機子
24を備えている。電機子24は回転可能とされてい
る。
【0009】またティース12が、先端側の両側部が電
機子24の回転方向に沿って延長されており、突極部2
6A、28Bを備えた突極が形成されている。この突極
部26A、26Bにより突極28は中心角が45°とさ
れている。なお、他のティース14、16、18、2
0、22についてもティース12と同一の形状とされ、
先端部に、突極部26C〜26Lを備えた突極30、3
2、34、36、38が形成されている。
【0010】一方、電機子24の外周には電機子24の
周囲を取り囲むように断面が円形のヨーク40が配設さ
れており、ヨーク40の内周にはN極またはS極のいず
れか一方に磁化された8個の磁極42A〜42Hが、円
周方向に沿ってN極とS極とが交互に配列されかつ各テ
ィースの先端部との間に所定のエアギャップが生ずるよ
うに配置されている。なお、各磁極は中心Oの円周方向
に沿って45°に亘って延設されている。
【0011】ここで、電機子24が図1に示す位置に停
止している状態で、突極20の突極部26J及び突極2
2の突極部26Kの停止位置の近傍(図1に示す領域
W)に注目すると、図2に示すように領域Wは、磁極4
2Gから前記エアギャップを通って突極20の突極部2
6J及び突極22の突極部26Kに向かう磁束(図2で
は磁束の流れを磁力線44で示す)が流れている。図2
に示すように、この磁力線44は湾曲しており、各突極
部26J、26Kには磁力線の湾曲を真っ直ぐにしよう
とするマックスウェルの磁気応力が加わる。
【0012】従って、突極部26Jには図2の時計方
向、突極部26Kには図2の反時計方向に回転力が加わ
る。この回転力がコギング力である。各突極部に加わる
コギング力は突極部と磁極との位置関係、すなわち電機
子の回転に伴って変化し、突極部が磁極と磁極の境界付
近に位置したときには該突極部に向かう磁力線の本数が
少なくなり、コギング力が最小となるピークが生ずるこ
とが知られている。
【0013】図1に示す回転電機10のように、突極の
中心角と磁極の中心角とが一致(図1では45°)して
いる場合には、電機子24の回転に伴って突極の両端の
エッジが磁極と磁極の境界に同じタイミングで対応す
る。従って従来は、突極の中心角を磁極の中心角に一致
させることにより、突極の両端の突極部に加わるコギン
グ力のピークが生ずるタイミングが一致し、互いに打ち
消し合うことによって前記突極に加わるコギング力を小
さくできるものと考えられていた。
【0014】しかしながら、本発明者等は、電機子24
を回転させたときに磁極から突極部へ向かう磁力線の本
数の変化及び湾曲度合いの変化をシミュレーションによ
って詳細に求め、上記シミュレーション結果に基づい
て、電機子24の回転に伴う突極の両端部に加わるコギ
ング力の変化を導出した。その結果、突極の中心角を磁
極の中心角に一致させたとしても、突極の幅方向両端の
突極部に加わるコギング力のピークが生ずるタイミング
にずれが生ずることを見出した。
【0015】図3には、図1に示す状態にある回転電機
10の電機子24を、時計方向に90°回転させた場合
に突極28の突極部26A、26Bに加わるコギング力
の変化が示されている。図3より明らかなように、突極
部26Aには反時計方向に回転させる所定のコギング力
が加わり、突極部26Aのエッジ部が磁極42H、42
Aの境界に対応する位置(図1に示す位置)よりもさら
に回転した位置にコギング力が最小値となるピークが生
じている。
【0016】また、突極部26Bには時計方向に回転さ
せるコギング力が加わり、コギング力の大きさは突極部
26Aに加わるコギング力とほぼ等しい。但し、突極部
26Bは、突極部26Bのエッジ部が磁極42A、42
Bの境界に対応する位置に到達する前にコギング力が最
小値となるピークが生じており、コギング力が最小とな
るピークが生ずる位置は、突極部26Aと突極部26B
とで、ここでは約5°の回転角度差αが生じている。こ
の合力が突極28に加わるコギング力である。
【0017】このピーク位置のずれにより、突極部26
Aに加わるコギング力と突極部26Bに加わるコギング
力との合力は、図3に示すように回転角45°となる位
置、すなわち円周方向に沿った突極の中心と磁極の中心
とが一致する位置の前後に、最大値となり各々回転させ
る方向が異なるコギング力のピークが生じ、回転角45
°を中心としてコギング力の作用する方向が反転するこ
とになる。
【0018】上記は突極28の突極部26A、26Bに
ついて注目した場合であるが、実際には他の突極30〜
38の突極部26C〜26Lにもコギング力が加わる。
上記のように電機子24を回転させたときの他の突極3
0〜38の突極部26C〜26Lに加わるコギング力
は、図4(B)乃至(F)に示すように変化する。図4
より、突極30〜38に加わるコギング力についても、
円周方向に沿った両端の突極部で回転角度差α(=5
°)が生じていることが明らかであり、これらのコギン
グ力の合力は、図4(G)に示すように電機子24の回
転に伴って大きく変動する。この合力が電機子24に加
わるコギング力である。
【0019】上記事実に基づいて本発明では、界磁部の
磁極の数pと電機子の突極の数mとの最小公倍数をG、
突極の数及び形状によって定まる角度をα、自然数をn
としたときの突極の中心角θを、
【0020】
【数1】
【0021】但し、θ<360÷m としている。上記(1)式は発明者によって見出された
経験式である。例として、図1に示す回転電機10で
は、界磁部の磁極の数pが8、電機子の突極の数mが6
であるので最小公倍数Gが24となり、前述のように角
度α=5°として前記(1)式に代入すると、θ=2.
5°、10°、12.5°、25°、32.5°、40
°、47.5°、55°の解が得られる。なお、突極の
数は6であるので60°以上の値は実現不可能である。
従って角度θを360÷mより小さい値に限定してい
る。
【0022】以下、突極の中心角θを40°とした場合
を例に、本発明の作用について説明する。図5は図1に
対して突極28、30、32、34、36、38の中心
角θを40°とした回転電機50が示されている。この
回転電機50の電機子24を、図5に示す状態から時計
方向に90°回転させた場合に、突極28〜38に加わ
るコギング力の変化を図6(A)乃至(F)に、コギン
グ力の合力の変化、すなわち電機子24に加わるコギン
グ力の変化を図6(G)に示す。
【0023】中心角θを40°とすることにより、図6
に示すように電機子24の回転により、突極28の突極
部26Aと突極部26Bに加わるコギング力のピークが
生ずるタイミングが一致し、コギング力の方向(回転力
の方向)が逆であるので、コギング力のピークが相殺さ
れている。なお、突極部26A、突極部26B共にコギ
ング力の変化の仕方はピーク位置を挟んで対称とはなっ
ていないので、コギング力を完全に相殺することはでき
ないが、コギング力の合力のピーク値が低く抑えられ
る。
【0024】また、他の突極30〜38についても、突
極30の突極部26Cと突極部26D、突極32の突極
部26Eと突極部26F、突極34の突極部26Gと突
極部26H、突極36の突極部26Iと突極部26J、
突極38の突極部26Kと突極部26Lでコギング力の
ピークの生ずるタイミングが一致し、上記と同様に操作
される。従って、図6(G)に示されるように電機子2
4に加わるコギング力は、時計方向に回転させるコギン
グ力のピークと反時計方向に回転させるコギング力のピ
ークとの差が従来(図6(G))の1/3程度に低く抑
えられる。
【0025】このように、本発明では突極に溝部や凸部
等を設けることなくコギング力を低減することができる
ので、電機子の突極と界磁部の磁極との間に必要以上の
エアギャップを設ける必要がなくなり、回転電機の効率
が低下することはない。
【0026】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。上記作用の項では磁極の数が8、突極の数
が6の回転電機において、突極の中心角θを40°とし
た場合を例に説明したが、本実施例では同様の構造の回
転電機において、突極の中心角θとして(1)式から導
出される他の値を適用した場合を例に説明する。
【0027】〔第1実施例〕まず、本発明の第1実施例
について説明する。図7に示すように、本第1実施例に
係る回転電機56は、各々所定の幅寸法で回転電機56
の回転中心Oから外周へ向けて等間隔(60°間隔)で
放射状に突出する6本のティース58、60、62、6
4、66、68が形成された電機子70を備えている。
電機子70は回転可能とされている。なお、各ティース
の間の空間はスロットとされ、図示しない電機子巻線が
収容されている。
【0028】またティース58は、先端側の両側部が電
機子70の回転方向に沿って延長されており、突極部7
2A、72Bを備えた突極が形成されている。この突極
部72A、72Bにより突極74の中心角は55°とさ
れている。なお、他のティース60、62、64、6
6、68についてもティース58と同一の形状とされ、
先端部に、各々突極部72C〜72Lを備えた突極7
6、78、80、82、84が形成されている。
【0029】作用の項で説明した回転電機50(図5参
照)は、単一の突極に設けられた2個の突極部に加わる
コギング力のピークの発生タイミングを合わせて、コギ
ング力を相殺し低減するよう構成しているが、本発明は
異なる突極の突極部同士でコギング力のピークを相殺す
ることもできる。このため本第1実施例の回転電機56
では、異なる突極の突極部同士でコギング力のピークを
相殺する一例として、各突極の中心角θを55°として
いる。
【0030】一方、電機子70の外周には電機子70の
周囲を取り囲むように断面が円形のヨーク86が配設さ
れており、ヨーク86の内周にはN極またはS極のいず
れか一方に磁化された8個の磁極88A〜88Hが、円
周方向に沿ってN極とS極とが交互に配列されかつ各テ
ィースの先端部との間に所定のエアギャップが生ずるよ
うに配置されている。なお、磁極88A〜88Hは回転
電機10、50の磁極と同様に、中心Oの円周方向に沿
って45°に亘って延設されている。
【0031】この回転電機56の電機子70を図7に示
す状態から時計方向に90°回転させた場合の、各突極
74〜84に加わるコギング力の変化を図8(A)乃至
(F)に、電機子70に加わるコギング力(コギング力
の合力)の変化を図8(G)に示す。
【0032】図8より明らかなように、回転電機56で
は、突極74の突極部72Aと突極82の突極部72J
の対で発生するコギング力のピークが生ずるタイミング
が一致しており、かつコギング力の方向(回転力の方
向)の方向が逆であるので、コギング力のピークが相殺
されている。また、他の突極についても、突極74の突
極部72Bと突極78の突極部72Eの対、突極76の
突極部72Cと突極84の突極部72Lの対、突極76
の突極部72Dと突極80の突極部72Gの対、突極7
8の突極部72Fと突極82の突極部72Iの対、突極
80の突極部72Hと突極84の突極部72Kの対でコ
ギング力のピークの発生タイミングが一致され、コギン
グ力のピークが相殺されている。
【0033】従って前記と同様に、すなわち図8(G)
に示されるように、電機子70を回転させたときに、電
機子70を時計方向に回転させるコギング力のピーク
と、電機子70を反時計方向に回転させるコギング力の
ピークと、の差は従来の1/3程度に低く抑えられる。
このため、従来のように突極に溝部や凸部等を設ける必
要がなくなり、回転電機56の効率を低下させることな
くコギング力を低減することができる。
【0034】なお、突極の中心角を大きくするに従って
突極間の間隔が小さくなるので、磁極から突極へ磁束が
流れ易くなり効率が向上するが、突極の中心角が磁極の
中心角を大きく越えた場合には電機子のコアに達する磁
束は逆に減少し、効率が低下する。これは、磁極から突
極に到達した磁束が突極の表面付近を通過し、前記磁極
に隣接する磁極へ逃げてしまうためである。従って、突
極の中心角は、磁極の中心角よりも小さいことが好まし
く、磁極の中心角よりも大きい場合にも、中心角の差が
あまり大きくないことが好ましい。
【0035】〔第2実施例〕次に本発明の第2実施例に
ついて説明する。なお、第1実施例と同一の部分には同
一の符号を付し、説明を省略する。
【0036】図9に示すように、本第2実施例に係る回
転電機90は、中心角θ=40°の突極92、96、1
00と、中心角θ=55°の突極94、98、102
と、が交互に配置されて構成された電機子104を備え
ている。
【0037】作用の項で説明した、突極の中心角θを4
0°とした回転電機50の電機子24を回転させたとき
に発生するコギング力を示す図6を参照すると、電機子
24を回転させたときに突極28と突極34の対、突極
30と突極36の対、突極32と突極38の対で発生す
るコギング力はいずれも同じである。これは、各突極の
形状が同一で、かつ前記対を構成する突極の配置が回転
中心に対して180°異なっており、磁極に対する位置
関係が同一である点から明らかである。
【0038】これは、第1実施例で説明した、突極の中
心角θを55°とした回転電機56についても同様であ
り、突極74と突極80の対、突極76と突極82の
対、突極78と突極84の対で発生するコギング力はい
ずれも同じである。
【0039】そこで、コギング力の低減を考えると、回
転電機50の突極28、32、36と回転電機56の突
極76、80、84とを組み合わせた構造、すなわち、
前述のように、中心角θを40°とした突極と中心角θ
を55°とした突極とを交互に配置した構造の電機子1
04を備えた回転電機90でもコギング力の低減を図れ
ることが明らかである。
【0040】この回転電機90の電機子104を、図9
に示す状態から時計方向に90°回転させた場合の、各
突極の突極部72A〜72Lに加わるコギング力の変化
を図10(A)乃至(F)に、電機子104に加わるコ
ギング力(コギング力の合力)の変化を図10(G)に
示す。
【0041】上記構成により、図10(A)乃至(F)
より明らかなように、突極92、96、100について
は各々に形成された2個の突極部によって各々コギング
力が相殺される。また、突極94、98、102につい
ては、突極94の突極部72Cと突極102の突極部7
2Lの対、突極94の突極部72Dと突極98の突極部
72Gの対、突極98の突極部72Hと突極102の突
極部72Kの対によって各々コギング力が相殺される。
【0042】また、図10より、各突極部においてコギ
ング力のピークが発生している回転角度で、他の突極部
のコギング力のピークが2個以上は重なっておらず、コ
ギング力のピークが発生している回転角度が分散されて
いる。従って図10(G)に示すように、電機子104
を回転させたときに、電機子104を時計方向に回転さ
せるコギング力のピークと、電機子104を反時計方向
に回転させるコギング力のピークと、の差は従来の1/
17程度にまで低く抑えることができる。
【0043】これにより、従来のように突極に溝部や凸
部等を設ける必要がなくなり、回転電機90の効率を低
下させることなくコギング力を低減することができる。
このように、本発明は各突極の中心角を一定とすること
に限定されるものではない。
【0044】〔第3実施例〕次に本発明の第3実施例に
ついて説明する。なお、第1実施例及び第2実施例と同
一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0045】図11に示すように、本第3実施例に係る
回転電機108は、計12本のティースが突出形成され
た電機子110を備えている。各ティースの先端部に
は、中心角θ=32.5°の突極112、116、12
0、124、128、132と、中心角θ=2.5°の
突極114、118、122、126、130、134
と、が交互に配置されるように各々突極が形成されてい
る。
【0046】本第3実施例の回転電機108は、第2実
施例にも記載したように、各突極の中心角を一定としな
くてもよい、という考えに基づいて構成しており、第2
実施例と同様に電機子110に加わるコギング力を大幅
に低減することができる。なお、中心角θ=2.5°の
突極を補極として用いることにより、電機子巻線の巻線
方式を6個の突極を有する回転電機と同一にすることが
できる。
【0047】なお、上記実施例では電機子の外周に界磁
部が配置された回転電機を例に説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、界磁部の外周に電機子が
配置された構造の回転電機に適用することも可能であ
る。また、磁極の数及び突極の数についても上記で記載
した数値に限定されるものではない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、界磁部
の磁極の数pと電機子の突極の数mとの最小公倍数を
G、突極の数及び形状によって定まる角度をα、自然数
をnとしたときの突極の中心角θを、 θ=(360÷2G×n)−α 但し、θ<360÷m としたので、効率を低下させることなくコギング力を低
減することができる、という優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁極数8、突極数6、突極の角度45°の回転
電機の構造を示す概略断面図である。
【図2】図1の回転電機の領域Wの部分における磁束の
流れを示す概念図である。
【図3】図1の回転電機の電機子を回転させたときに突
極部26A、26Bに加わるコギング力の変化を示す線
図である。
【図4】図1の回転電機の電機子を回転させたときの、
(A)乃至(F)は各突極部に加わるコギング力の変化
を示す線図、(G)は電機子に加わるコギング力の変化
を示す線図である。
【図5】磁極数8、突極数6、突極の角度40°の回転
電機の構造を示す概略断面図である。
【図6】図5の回転電機の電機子を回転させたときの、
(A)乃至(F)は各突極部に加わるコギング力の変化
を示す線図、(G)は電機子に加わるコギング力の変化
を示す線図である。
【図7】第1実施例に係る磁極数8、突極数6、突極の
角度55°の回転電機の構造を示す概略断面図である。
【図8】図7の回転電機の電機子を回転させたときの、
(A)乃至(F)は各突極部に加わるコギング力の変化
を示す線図、(G)は電機子に加わるコギング力の変化
を示す線図である。
【図9】第2実施例に係る磁極数8、突極数6で角度4
0°の突極と角度55°の突極とを組み合わせた回転電
機の構造を示す概略断面図である。
【図10】図9の回転電機の電機子を回転させたとき
の、(A)乃至(F)は各突極部に加わるコギング力の
変化を示す線図、(G)は電機子に加わるコギング力の
変化を示す線図である。
【図11】第3実施例に係る磁極数8、突極数12で角
度32.5°の突極と角度2.5°の突極とを組み合わ
せた回転電機の構造を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10 回転電機 24 電機子 26 突極部 42 磁極 50 回転電機 56 回転電機 70 電機子 72 突極部 88 磁極 90 回転電機 108 回転電機 110 電機子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円周方向に沿って配列された複数の磁極
    を備えた界磁部と、前記磁極に対し所定間隔隔てて対向
    するように配列された複数の突極を備え前記界磁部に対
    して同軸状に配置された電機子と、を有し、前記界磁部
    と電機子とが相対回転可能な回転電機であって、前記界
    磁部の磁極の数pと前記電機子の突極の数mとの最小公
    倍数をG、突極の数及び形状によって定まる角度をα、
    自然数をnとしたときの突極の中心角θを、 θ=(360÷2G×n)−α 但し、θ<360÷m としたことを特徴とする回転電機。
  2. 【請求項2】 前記角度αは、前記突極の中心角θとし
    て予め所定の値を定めておき、前記界磁部と前記電機子
    との相対回転に伴って変化する前記中心角θの突極の前
    記回転方向に沿った両端に各々加わる力の大きさが、ピ
    ークとなる位置の中心角の差を測定することにより求め
    ることを特徴とする請求項1記載の回転電機。
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WO2006058871A2 (de) * 2004-12-01 2006-06-08 Siemens Aktiengesellschaft Hochpolige permanenterregte synchronmaschine mit zahnspulen
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US7977826B2 (en) 2004-12-01 2011-07-12 Siemens Aktiengesellschaft Multipole permanent-magnet synchronous machine having tooth-wound coils

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