JPH06178219A - 外部装着型電子チューナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 映像機器等の本体に、装着することによって
複数画面の表示機能を付加できる外部装着型電子チュー
ナを提供する。 【構成】 複数番組の同時受信に必要な回路がケース２
内に収納されるとともに、コネクタ８を介して信号の入
出力を行えるので、当該外部装着型電子チューナ１を、
テレビジョン受像機などの映像機器または情報機器の本
体に装着することにより、該機器には、複数画面の同時
表示に必要な映像信号や音声信号が供給されることにな
り、複数画面の同時表示が可能となる。 【効果】 メーカ側は映像機器等の機種の品揃えを低減
できるとともに、ユーザは、その要求に応じた合理的な
購買ができることになる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、テレビジョン受像機や
パーソナルコンピュータなどの映像機器や情報機器の本
体に装着されて複数のテレビジョン放送を同時に受信で
きる外部装着型電子チューナに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、テレビジョン受像機などの映像機
器においては、図４に示されるように、主画面５０内に
副画面５１を表示するＰｉｎＰ（ピクチャーインピクチ
ヤー）機能、あるいは、図５に示されるように、番組の
選択などのために、複数チャンネルの画面５２〜５５を
同時に表示するマルチチャンネル表示機能を備えたもの
があり、かかる表示機能を実現するためには、表示画面
数分のチューナを内蔵している必要がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、ユーザに
は、上述のような複数画面の表示機能を欲する人もいれ
ば、欲しない人もおり、そのニーズは多様である。この
ため、メーカは、市場占有率（シェア）を確保するため
に、複数画面の表示機能を有する機種とその機能を有し
ない安価な機種とを揃えておかざるを得ない。

【０００４】また、複数画面の表示機能を特に必要とし
ないけれども、他に価値を見い出してその機種を購入す
るユーザもあり、かかる場合には、ユーザは、あまり必
要としない表示機能のために、その分余計な出費を強い
られることになる。

【０００５】本発明は、上述のような点に鑑みて為され
たものであって、映像機器等に、必要に応じて装着する
ことによって複数画面の表示機能を持たせることを可能
とする外部装着型の電子チューナを提供することを目的
とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、ケースと、前記ケース内に収納され
るものであって、かつ少なくともチューナ回路部、チャ
ンネル制御回路部および復調回路部のそれぞれが複数構
成された回路基板と、前記回路基板に電気的に接続され
たコネクタとを備え、前記コネクタを介して機器に着脱
自在に装着されるように構成されている。

【０００７】

【作用】上記構成によれば、複数番組の同時受信に必要
な回路が、周辺回路も含めてケース内に収納されるとと
もに、信号の入出力はすべてコネクタを介して行うこと
ができるので、本発明の外部装着型電子チューナを、映
像機器等の本体に接続することにより、該機器には、複
数画面の同時表示に必要な映像信号や音声信号が供給さ
れることになる。

【０００８】

【実施例】以下、図面によって本発明の実施例につい
て、詳細に説明する。

【０００９】図１は、本発明の一実施例に係る外部装着
型電子チューナ１の外観斜視図であり、図２は、図１の
切断面線Ａ−Ａに沿う拡大断面図である。

【００１０】外部装着型電子チューナ１は、カード型の
ケース２を備える。ケース２は、フレーム３、フレーム
３の上面開口を閉じる上カバー４、およびフレーム３の
下面開口を閉じる下カバー５を備える。このようなケー
ス２は、好ましくは、汎用されているＩＣメモリカード
と実質的に同じ寸法にされる。

【００１１】フレーム３は、例えば、ガラス繊維で強化
されたポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリカーボネート、ポリアミドのような剛
性が高められた合成樹脂からなる成型品をもって構成さ
れる。このようなフレーム３には、シールド性向上の目
的で、必要部分に、金属めっきまたは導電塗装等が施さ
れてもよい。また、フレーム３は、上述した合成樹脂の
他、たとえばアルミニウム合金や亜鉛合金のような材質
で構成してもよい。

【００１２】上カバー４および下カバー５は、シールド
性を発揮するため、金属板のような導電性材料から構成
される。

【００１３】このようなケース２内には、プリント回路
基板６が収納される。

【００１４】このプリント回路基板６には、例えば、厚
さ０.５mmのガラスエポキシ基板で構成される両面配線
タイプのものが用いられる。プリント回路基板６の上面
には、所要の電子部品７およびコネクタ８が表面実装さ
れる。プリント回路基板６の下面には、上面の配線とス
ルーホールを介して電気的に接続される、所要の配線お
よびアース配線が設けられている。プリント回路基板６
の下面は、図示しない絶縁膜によってその大半が覆われ
ている。この実施例では、片面実装であるが、両面実装
でもよいのは勿論である。

【００１５】なお、プリント回路基板６は、その材質
が、例えば、セラミックであってもよく、また、多層の
構造を有するものであってもよい。また、プリント回路
基板６の下面の大部分にアースパターンを形成すること
ができる場合、前述した下カバー５を省略することもで
きる。しかしながら、美観、剛性等のためには、下カバ
ー５を備えている方が好ましい。なお、下カバー５およ
び上カバー４の各外面は、適宜、印刷等を施すための面
として使用することができる。

【００１６】プリント回路基板６に表面実装されたコネ
クタ８は、ソケットタイプとされ、ケース２の短辺に沿
って配置される。

【００１７】所要の電子部品７およびコネクタ８を実装
したプリント回路基板６は、ケース２内において、主と
してフレーム３によって位置決めされる。上カバー４お
よび下カバー５のフレーム３への固定は、例えば、ねじ
止め、接着、溶着等の方法によって行われる。

【００１８】図３は、このプリント回路基板６上に構成
される複数の回路の内の単一のものを示すブロック図で
ある。

【００１９】すなわち、プリント回路基板６上には、こ
の図３に示されるチューナ回路部９、チャンネル制御回
路部１０および復調回路部１１の複数組が構成されて複
数番組の同時受信が可能となっており、図３では、その
１組の構成のみを代表的に示している。

【００２０】チューナ回路部９は、ＶＨＦ回路部１２お
よびＵＨＦ回路部１３を備えており、Ｕ／Ｖ信号入力端
子１４から入力されたＵＨＦ／ＶＨＦ信号は、分配器１
５によって分配され、対応の回路部１２または１３に入
力される。これら回路部１２および１３は、それぞれバ
ンドパスフィルタ１６および１７、増幅器１８および１
９、ならびにバンドパスフィルタ２０および２１を備え
る。

【００２１】チャンネル制御回路部１０は、チャンネル
制御回路２２を備え、チャンネル制御回路２２の出力
は、局部発振回路２３および２４に入力される。一方の
局部発振回路２４から出力される局部発振信号は、混合
回路２５において、ＵＨＦ回路部１３のバンドパスフィ
ルタ２１から出力される高周波信号と混合され、次い
で、混合／増幅回路２６において増幅される。他方、局
部発振回路２３から出力される局部発振信号は、混合／
増幅回路２６において、ＶＨＦ回路部１２のバンドパス
フィルタ２０から出力される高周波信号と混合される。

【００２２】混合／増幅回路２６から出力される中間周
波信号は、バンドパスフィルタ２７を通して、復調回路
部１１の増幅器２８に入力される。増幅器２８によって
増幅された信号は、表面弾性波フィルタ２９を介して復
調回路３０に入力される。復調回路３０においては、映
像信号がＡＭ検波され、また音声信号がＦＭ検波される
ことによって、映像信号および音声信号に復調され、そ
れぞれ、映像信号出力端子３１および音声信号出力端子
３２に与えられる。また、復調回路３０からは、同期信
号出力端子３３に同期信号が与えられる。

【００２３】さらに、プリント回路基板６には、回路に
電源電圧を供給するための電源電圧端子３４、チャンネ
ル制御回路部１０にチューニング電圧を供給するための
チューニング電圧端子３５、チャンネル制御回路部１０
にクロック信号、データ信号およびイネーブル信号をそ
れぞれ与えるためのクロック端子３６、データ端子３
７、イネーブル端子３８およびアース端子３９が形成さ
れており、各端子１４，３１〜３９は、コネクタ８の対
応する接点に電気的に接続されている。

【００２４】なお、チューナ回路部９、チャンネル制御
回路部１０および復調回路部１１は、図示しないシール
ド板で互いに区切られており、かかるシールド板は、好
ましくは、上カバー４、下カバー５およびプリント回路
基板６のアース配線と電気的に接触するように構成さ
れ、全体のシールド性能が確保される。また、この外部
装着型電子チューナ１には、受信用アンテナを内蔵させ
てもよい。

【００２５】以上のように構成された外部装着型電子チ
ューナ１では、複数番組の同時受信に必要な回路がケー
ス２内に収納されるとともに、コネクタ８を介して信号
の入出力を行えるので、当該外部装着型電子チューナ１
を、テレビジョン受像機などの映像機器または情報機器
の本体に装着することにより、該機器には、複数画面の
同時表示に必要な映像信号や音声信号が供給されること
になり、複数画面の同時表示が可能となる。

【００２６】この場合、映像機器または情報機器の本体
には、当該外部装着型電子チューナ１を装着できる、例
えばスロットを設けておき、このスロットに関連して、
外部装着型電子チューナ１のコネクタ８と対をなすコネ
クタを設けておけばよく、また、映像機器または情報機
器は、チューナを内蔵していなくても、入力される複数
の映像信号および音声信号に基づいて、複数画面の同時
表示を行える機能を備えておればよい。

【００２７】したがって、映像機器または情報機器の１
つの機種に対して、オプション付属品としての本発明の
外部装着型電子チューナ１を装着するか否かによって、
複数画面の表示機能を付加するか否かを選択できること
になる。

【００２８】これによって、従来例のテレビジョン受像
機のように、複数画面表示のために複数のチューナを内
蔵した機種と、複数画面表示機能を有さない機種とを揃
える必要がなく、機種を低減できることになり、一方、
ユーザ側は、その要求に応じた合理的な購買が可能とな
る。

【００２９】特に、パーソナルコンピュータとテレビジ
ョン受像機との複合化などのいわゆるマルチメディア化
の進展につれて機能の複合化が進み、その一方で、小型
化、低価格化が要求される状況下においては、本発明の
ように、ユーザの要求に応じてオプション付属品を購入
するか否かによって常用しない機能を選択できること
は、メーカ側およびユーザ側にとっても合理的なもので
ある。

【００３０】さらに、外部装着型電子チューナ１をカー
ド型としている本実施例においては、保管および携帯が
容易であってオプション付属品として取り扱うのに適し
ており、さらに、他の機能カードと映像機器等の装着ス
ロットを共用できるようにすることもでき、こうした場
合、専用のスペースを必要としない。

【００３１】なお、本発明は、地上放送受信用のチュー
ナに限られるものではなく、ＢＳ放送あるいはＣＳ放送
受信用のチューナにも同様に適用できるものであり、さ
らに、これらの各放送を組み合わせたチューナにも適用
できるものである。

【００３２】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数番組
の同時受信に必要な回路が、ケース内に収納されるとと
もに、信号の入出力はすべてコネクタを介して行うこと
ができるので、本発明の外部装着型電子チューナを、映
像機器等の本体に装着することにより、該機器には、複
数画面の同時表示に必要な映像信号や音声信号が供給さ
れることになり、複数のチューナを内蔵していない機器
や全くチューナを内蔵していない機器であっても複数画
面の同時表示を行うことが可能となり、これによって、
メーカ側は機種の品揃えを低減できるとともに、ユーザ
は、その要求に応じた合理的な購買ができることにな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の一実施例の外観斜視図である。

【図２】図１の切断面線Ａ−Ａから見た断面図である。

【図３】回路基板に搭載された回路構成を示すブロック
図である。

【図４】ＰｉｎＰの表示画面を示す図である。

【図５】マルチチャンネルの表示画面を示す図である。

【符号の説明】

１ 外部装着型電子チューナ ２ ケース ６ プリント回路基板 ８ コネクタ ９ チューナ回路部 １０ チャンネル制御回路部 １１ 復調回路部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケースと、 前記ケース内に収納されるものであって、かつ少なくと
   もチューナ回路部、チャンネル制御回路部および復調回
   路部のそれぞれが複数構成された回路基板と、 前記回路基板に電気的に接続されたコネクタとを備え、 前記コネクタを介して機器に着脱自在に装着されること
   を特徴とする外部装着型電子チューナ。