JPH05136655A - カード型電子チユーナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 常時、チューナを必要としないパーソナルコ
ンピュータまたは８ミリビデオのような機器において、
テレビジョンの映像および音声を受信したいときにの
み、本体に装着して、受信を可能とする、外付けの電子
チューナを得る。 【構成】 ケース本体３に、チューナ回路部９、チャン
ネル制御回路部１０および復調回路部１１を構成する金
属板補強プリント回路基板６を組合せて、カード型のケ
ースを構成する。プリント回路基板６に対する信号の入
出力を行なうコネクタ８を、ケースの１つの辺に沿って
配置する。 【効果】 得られたカード型電子チューナは、従来から
汎用されているＩＣメモリーカードと同様の取扱いを行
なうことができる。金属板補強プリント回路基板を用い
ることにより、これにケースの一部を兼ねさせることが
でき、また、アース接続の完璧化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、電子チューナに関す
るもので、特に、このような電子チューナの形態の改良
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】テレビジョン受像機は、チューナを必要
とし、このようなチューナとして、最近では、電子チュ
ーナが広く用いられている。電子チューナは、多くの場
合、ＵＨＦおよびＶＨＦの両信号を選択的にチューニン
グするためのチューナ回路部およびチャンネル制御回路
部を備えている。

【０００３】このような電子チューナは、テレビジョン
受像機の本体内に内蔵される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】現在、一般に使用され
ている映像表示機能を有する機器として、上述したテレ
ビジョン受像機の他、たとえば、ディスプレイを備える
パーソナルコンピュータ、いわゆる８ミリビデオのよう
な映像機器、情報機器などがある。当然のことながら、
これらの映像機器または情報機器には、チューナが内蔵
されていないため、テレビジョン放送を受信して、その
映像および音声を出力することができない。

【０００５】しかしながら、これらの映像機器および情
報機器は、チューナさえ備えればテレビジョン受像機と
しても用いるのに十分な機能を既に備えている場合が多
い。したがって、これら映像機器または情報機器を、必
要に応じてテレビジョン受像機としても用いることがで
きるようにされていると、これら機器の用途を広げるこ
とができ、その結果、商品価値を高めることができる。

【０００６】それゆえに、この発明は、上述のような要
望を電子チューナの構造を改良することにより満たそう
とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明では、上述した
技術的課題を解決するため、カード型電子チューナが提
供される。

【０００８】このカード型電子チューナは、カード型の
ケースと、前記ケース内に収納されるチューナ回路部、
チャンネル制御回路部および復調回路部を構成する回路
基板と、前記回路基板に電気的に接続され、かつ前記ケ
ースの１つの辺に沿って配置されるコネクタとを備え
る。

【０００９】また、上述の回路基板は、金属板で補強さ
れた金属板補強プリント回路基板を含み、この金属板補
強プリント回路基板は、その金属板がケースの一方の主
面の少なくとも一部をなすように金属板を外方に向けた
状態で配置される。

【００１０】

【作用】この発明によれば、受信に必要な周辺回路も含
めて電子チューナに必要な回路が、カード型のケースに
収納されるとともに、信号の入出力は、コネクタを介し
て行なうことができる。

【００１１】また、金属板補強プリント回路基板は、ケ
ースの一部を兼ねることができる。

【００１２】

【発明の効果】したがって、この発明によれば、たとえ
ばＩＣメモリーカードのように、全体としてカード型と
された電子チューナが得られる。このようなカード型電
子チューナは、保管および携帯が容易であり、また、種
々の映像機器または情報機器のためのオプション付属品
として取り扱うのに適している。そのため、たとえば映
像機器または情報機器におけるテレビジョン受像機とし
ての機能のように、常時使用しない機能をこれら機器の
本体内に収納する必要がないので、このような機器の寸
法および重量が増すことを防止できる。

【００１３】また、この発明によるカード型電子チュー
ナには、受信に必要な周辺回路も含めてチューナにとっ
て必要な回路をすべて備えており、かつ、信号の入出力
がコネクタを介して行なえるようにされているので、必
要なときに、たとえば映像機器または情報機器の本体に
装着することにより、これらをテレビジョン受像機とし
て機能させることができる。この場合、映像機器または
情報機器の本体には、当該カード型電子チューナを装着
できる、たとえばスロットを設けておき、このスロット
に関連して、カード型電子チューナに設けられるコネク
タと対をなすコネクタを設けておけばよい。なお、この
ようなスロットを、他の機能カードと共用できるように
しておけば、たとえばスイッチによる切換えにより、複
数のオプション機能を１つの機器に対して与えることが
容易になる。

【００１４】また、前述したように、金属板補強プリン
ト回路基板は、ケースの一部を兼ねさせることができる
ので、カード型電子チューナの部品点数を少なく、かつ
構成をシンプルにすることができ、さらに組立も容易に
行なえるようになる。

【００１５】また、このような金属板補強プリント回路
基板は、たとえばねじにより、カード型電子チューナの
他の部分に取付けることができるので、その取付け状態
を強固にすることができるとともに、経時劣化も少なく
することができる。また、金属板補強プリント回路基板
は、金属板で補強されているので、剛性が高く、外力に
対し耐久性がある。

【００１６】また、金属板は熱伝導性がよいため、チュ
ーナ内部の熱を速やかに放散させることができる。その
ため、カード型電子チューナを手で触れたとき、熱いと
いう不快感を与えることが防止され得る。

【００１７】また、金属板補強プリント回路基板は、金
属板を外方に向けた状態で配置されるので、この金属板
によって与えられるケースの外面をフラットな状態にす
ることができる。このフラットな面は、そこにラベルを
貼ったり、印刷をしたりすることが容易で、美粧面とし
て活用することができる。

【００１８】また、金属板は、アース接続のための導体
として利用することができるので、アースの完璧化を図
ることができる。そのため、不要ノイズの飛込みおよび
輻射を防止でき、チューナ全体の性能を安定的に維持す
ることができる。

【００１９】

【実施例】図３に、この発明の一実施例によるカード型
電子チューナ１の外観が斜視図で示されている。このカ
ード型電子チューナ１の図３における線ＩＶ−ＩＶに沿
う拡大断面図が図４に示されている。また、図１には、
カード型電子チューナが分解されて示されている。

【００２０】カード型電子チューナ１は、カード型のケ
ース２を備える。このケース２は、好ましくは、汎用さ
れているＩＣメモリーカードと実質的に同じ寸法にされ
る。ケース２は、図１に示すように、ケース本体３とプ
リント回路基板６とに分割される。

【００２１】ケース本体３は、天面壁４および側面壁５
を有し、たとえば、ガラス繊維で強化されたポリフェニ
レンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
カーボネートのような剛性が高められた合成樹脂からな
る成形品をもって構成される。このようなケース本体３
には、シールド性向上の目的で、必要部分に、金属めっ
きまたは導電塗装等が施されてもよい。

【００２２】プリント回路基板６は、図２に示すような
断面構造を有する金属板補強プリント回路基板によって
構成される。金属板補強プリント回路基板６は、所望の
回路を構成する回路基板部６ａを備え、その下面に絶縁
性の接着層６ｂを介して金属板６ｃが接合された構造を
有する。なお、金属板６ｃに用いられる金属としては、
アルミニウム、銅合金のような非鉄系のもの、または鉄
系のもの、等、何でもよいが、この用途においては、ス
テンレス鋼が最も望ましい。なぜなら、強度、外観、導
電性、熱伝導性、価格等のバランスが良いためである。

【００２３】図１および図４に示すように、プリント回
路基板６の上面には、所要の電子部品７が表面実装され
る。また、コネクタ８も、プリント回路基板６のたとえ
ば短辺に沿って表面実装される。したがって、コネクタ
８は、図３に示すように、ケース２の短辺に沿って配置
されることになる。コネクタ８には、たとえばソケット
タイプのものが用いられる。

【００２４】上述した電子部品７に代表されるように、
プリント回路基板６上には、種々の回路が構成される。
このプリント回路基板６上に構成される回路が、図５に
ブロック図によって示されている。

【００２５】図５を参照して、プリント回路基板６上に
構成される回路は、大別して、チューナ回路部９、チャ
ンネル制御回路部１０および復調回路部１１を備える。
また、チューナ回路部９は、ＶＨＦ回路部１２およびＵ
ＨＦ回路部１３を備える。

【００２６】Ｕ／Ｖ信号入力端子１４から入力されたＵ
ＨＦ／ＶＨＦ信号は、分配器１５によって分配され、対
応の回路部１２または１３に入力される。これら回路部
１２および１３は、それぞれ、バンドパスフィルタ１６
および１７、増幅器１８および１９、ならびにバンドパ
スフィルタ２０および２１を備える。

【００２７】チャンネル制御回路部１０は、チャンネル
制御回路２２を備え、チャンネル制御回路２２の出力
は、局部発振回路２３および２４に入力される。一方の
局部発振回路２４から出力される局部発振信号は、混合
回路２５において、ＵＨＦ回路部１３のバンドパスフィ
ルタ２１から出力される高周波信号と混合され、次い
で、混合／増幅回路２６において、増幅される。他方、
局部発振回路２３から出力される局部発振信号は、混合
／増幅回路２６において、ＶＨＦ回路部１２のバンドパ
スフィルタ２０から出力される高周波信号と混合され
る。

【００２８】混合／増幅回路２６から出力される中間周
波信号は、バンドパスフィルタ２７を通して、復調回路
部１１に備える増幅器２８に入力される。増幅器２８に
よって増幅された信号は、弾性表面波フィルタ２９を介
して復調回路３０に入力される。復調回路３０において
は、映像信号がＡＭ検波され、また音声信号がＦＭ検波
されることによって、映像信号および音声信号に復調さ
れ、それぞれ、映像信号出力端子３１および音声信号出
力端子３２に与えられる。また、復調回路３０からは、
同期信号出力端子３３に同期信号が与えられる。

【００２９】さらに、前述したプリント回路基板６に
は、その上に構成される全体の回路に電源電圧を供給す
るための電源電圧端子３４、チャンネル制御回路部１０
にチューニング電圧を供給するためのチューニング電圧
端子３５、チャンネル制御回路部１０にクロック信号、
データ信号およびイネーブル信号をそれぞれ与えるため
のクロック端子３６、データ端子３７およびイネーブル
端子３５、ならびにアース端子３９が形成されている。

【００３０】このようにプリント回路基板６上に形成さ
れる端子１４，３１〜３９は、それぞれ、コネクタ８に
備える対応の接点に電気的に接続される。

【００３１】上述したチューナ回路部９、チャンネル制
御回路部１０および復調回路部１１は、それぞれ、図１
によく示されているように、プリント回路基板６上での
第１の領域４０、第２の領域４１および第３の領域４２
に配置される。第１の領域４０におけるチューナ回路部
９に含まれるＶＨＦ回路部１２およびＵＨＦ回路部１３
の位置関係は、任意に変更することができる。

【００３２】第１の領域４０、すなわちチューナ回路部
９が構成された領域を覆うように、箱状のシールド部材
４３がプリント回路基板６上に配置されている。また、
第２の領域４１、すなわちチャンネル制御回路部１０が
構成された領域を取囲むように、別のシールド部材４４
がプリント回路基板６上に配置されている。なお、シー
ルド部材４３は、第３の領域４２、すなわち復調回路部
１１が構成された領域をも取囲む部分を有している。こ
れらシールド部材４３および４４は、他の電子部品７と
同様、半田４５により、プリント回路基板６に固定され
る。このとき、シールド部材４３および４４は、半田４
５を介して、プリント回路基板６上のアースランド（図
示せず）に電気的に接続される。

【００３３】シールド部材４３の、チューナ回路部９を
覆う上面壁４６には、複数の調整用穴４７が設けられ
る。これら調整用穴４７の下方には、電子部品７のう
ち、調整されるべきものが位置される（図４参照）。

【００３４】チャンネル制御回路部１０を取囲むように
設けられたシールド部材４４の比較的幅の狭い上面壁４
８には、下方へ延びる接触片４９が設けられる。接触片
４９は、図示しないが、プリント回路基板６上のアース
ランドおよび／または金属板６ｃ（図２）に接触する。

【００３５】ケース本体３とプリント回路基板６とは、
ねじによって互いの組合せ状態が固定される。より詳細
には、図１および図４示すように、ケース本体３には、
ねじ止め用ボス５０および５１が一体に成形されてい
る。他方、プリント回路基板６には、そこを貫通するね
じ止め用穴５２および５３が設けられる。また、シール
ド部材４３および４４から延びる舌片５４および５５に
は、上述したねじ止め用穴５２および５３と整列するね
じ止め用穴５６および５７がそれぞれ設けられる。これ
らねじ止め用穴５６および５７は、ねじの螺合状態を強
固にするため、好ましくは、バーリング穴とされる。

【００３６】ねじ止めのため、たとえば皿頭を有するね
じ５８および５９が用意される。また、これらねじ５８
および５９は、プリント回路基板６の下方から挿入さ
れ、シールド部材４３および４４のねじ止め用穴５６お
よび５７に噛み合った後、ケース本体３のねじ止め用ボ
ス５０および５１にねじ込まれる。その結果、シールド
部材４３および４４の舌片５４および５５は、ねじ止め
用ボス５０および５１とプリント回路基板６との間で強
固に挟み着けられる。したがって、プリント回路基板６
上のアースランド（図示せず）に対して、シールド部材
４３および４４が確実にアース接続される。また、ねじ
５８および５９として、金属からなるものを用いれば、
これらねじ５８および５９を介して、シールド部材４３
および４４とプリント回路基板６に含まれる金属板６ｃ
（図２）との間の導通も達成することができる。このよ
うに、カード型電子チューナ１全体のアース接続は、ね
じ５８および５９のねじ込みによって達成されることが
できる。

【００３７】なお、上述した実施例では、ケース本体３
が、樹脂から構成されたが、金属から構成されてもよ
い。また、このケース本体３は、その天面壁４を与える
カバーとその側面壁５を与えるフレームといった２つの
部品から構成されていてもよい。このとき、天面壁４を
与えるカバーは、金属板から構成されるのが好ましい。

【００３８】また、図示の実施例では、備えていない
が、受信アンテナを、このようなカード型電子チューナ
に、外付けまたは内蔵してもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例によるカード型電子チュー
ナ１を分解した状態で示す斜視図である。

【図２】図１に示した金属板補強プリント回路基板６の
断面構造を拡大して示す図である。

【図３】図１に示したカード型電子チューナ１の外観を
示す斜視図である。

【図４】図３の線ＩＶ−ＩＶに沿う拡大断面図である。

【図５】図１および図４に示したプリント回路基板６上
に構成される電気回路を示すブロック図である。

【符号の説明】

１ カード型電子チューナ ２ ケース ３ ケース本体 ６ 金属板補強プリント回路基板 ７ 電子部品 ８ コネクタ ９ チューナ回路部 １０ チャンネル制御回路部 １１ 復調回路部 １２ ＶＨＦ回路部 １３ ＵＨＦ回路部 ５０，５１ ねじ止め用ボス ５２，５３，５６，５７ ねじ止め用穴 ５８，５９ ねじ ６ａ 回路基板部 ６ｂ 接着層 ６ｃ 金属板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カード型のケースと、 チューナ回路部、チャンネル制御回路部および復調回路
   部を前記ケース内に収納されるように構成する回路基板
   と、 前記回路基板に電気的に接続され、かつ前記ケースの１
   つの辺に沿って配置されるコネクタとを備え、 前記回路基板は、金属板で補強された金属板補強プリン
   ト回路基板を含み、前記金属板補強プリント回路基板
   は、前記金属板が前記ケースの一方の主面の少なくとも
   一部をなすように前記金属板を外方に向けた状態で配置
   された、 カード型電子チューナ。