JPH06177540A - 多層セラミック基板の製造方法 - Google Patents
多層セラミック基板の製造方法Info
- Publication number
- JPH06177540A JPH06177540A JP32218792A JP32218792A JPH06177540A JP H06177540 A JPH06177540 A JP H06177540A JP 32218792 A JP32218792 A JP 32218792A JP 32218792 A JP32218792 A JP 32218792A JP H06177540 A JPH06177540 A JP H06177540A
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- JP
- Japan
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- sheet
- spread
- powder
- multilayer ceramic
- binder
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Abstract
(57)【要約】
【目的】表面パターンの欠けのない多層セラミック基板
を得ることのできる多層セラミック基板の製造方法を提
供すること。 【構成】グリーンシートと印刷パターンからなるグリー
ンシート積層体4とアルミナ台板4の間に、敷粉と結合
用バインダーを混合してシート状にし、その一部に空隙
部を設けた敷粉シート1を配置し、焼結する多層セラミ
ック基板の製造方法。空隙部は、敷粉シートに設けられ
た小孔や切込みでよい。
を得ることのできる多層セラミック基板の製造方法を提
供すること。 【構成】グリーンシートと印刷パターンからなるグリー
ンシート積層体4とアルミナ台板4の間に、敷粉と結合
用バインダーを混合してシート状にし、その一部に空隙
部を設けた敷粉シート1を配置し、焼結する多層セラミ
ック基板の製造方法。空隙部は、敷粉シートに設けられ
た小孔や切込みでよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グリーンシートと印刷
パターンからなるグリーンシート積層体を焼結して多層
セラミック基板とする多層セラミック基板の製造方法に
関する。
パターンからなるグリーンシート積層体を焼結して多層
セラミック基板とする多層セラミック基板の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、グリーンシートと印刷パターンか
らなるグリーンシート積層体を焼結して多層セラミック
基板とする製造方法に関して、特開平4−38894号
公報に記載の方法がある。この技術は、グリーンシート
積層体と台板の間に、球状のアルミナ粉末(敷粉)とア
クリル系樹脂の結合用バインダーを混合してシート状に
した敷粉シートを配置して焼結することにより、焼結時
にバインダーのみがガス化蒸発し、基板の焼結後の収縮
に際し、残った球状のアルミナ粉末がころがり、基板の
表面パターンが直接台板に接触せずに収縮するので、台
板との接触による表面パターンの欠け等の破壊が発生し
ないというものである。
らなるグリーンシート積層体を焼結して多層セラミック
基板とする製造方法に関して、特開平4−38894号
公報に記載の方法がある。この技術は、グリーンシート
積層体と台板の間に、球状のアルミナ粉末(敷粉)とア
クリル系樹脂の結合用バインダーを混合してシート状に
した敷粉シートを配置して焼結することにより、焼結時
にバインダーのみがガス化蒸発し、基板の焼結後の収縮
に際し、残った球状のアルミナ粉末がころがり、基板の
表面パターンが直接台板に接触せずに収縮するので、台
板との接触による表面パターンの欠け等の破壊が発生し
ないというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
を用いてグリーンシート積層体を焼結すると、この焼結
に際し、敷粉シートに含まれるバインダーが溶融し、敷
粉シートと接するグリーンシート積層体の表面パターン
とこの溶融したバインダーが反応を起こしたり、敷粉シ
ートの使用により、基板焼結時に発生するバインダーの
ガス化蒸発物の量が増加して、これが表面パターンと反
応を起こしたりして、表面パターンの欠け等の破壊が十
分に防止できないという問題があった。
を用いてグリーンシート積層体を焼結すると、この焼結
に際し、敷粉シートに含まれるバインダーが溶融し、敷
粉シートと接するグリーンシート積層体の表面パターン
とこの溶融したバインダーが反応を起こしたり、敷粉シ
ートの使用により、基板焼結時に発生するバインダーの
ガス化蒸発物の量が増加して、これが表面パターンと反
応を起こしたりして、表面パターンの欠け等の破壊が十
分に防止できないという問題があった。
【0004】本発明の目的は、表面パターンの欠けのな
い多層セラミック基板を得ることのできる多層セラミッ
ク基板の製造方法を提供することにある。
い多層セラミック基板を得ることのできる多層セラミッ
ク基板の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の多層セラミック基板の製造方法は、グリー
ンシートと印刷パターンからなるグリーンシート積層体
と台板の間に、敷粉とバインダーよりなり、その一部に
空隙部を有する敷粉シートを配置して焼結するようにす
る。
に、本発明の多層セラミック基板の製造方法は、グリー
ンシートと印刷パターンからなるグリーンシート積層体
と台板の間に、敷粉とバインダーよりなり、その一部に
空隙部を有する敷粉シートを配置して焼結するようにす
る。
【0006】上記敷粉シートは、敷粉60〜70wt
%、バインダー30〜40wt%の比で混合されている
ものが好ましい。敷粉としては、高融点のセラミックか
らなるものが好ましく、例えば、アルミナ、ジルコニア
等のものが好ましい。また、その形状は、球状又はこれ
に近い形のものが好ましい。バインダーとしては、有機
ポリマーが用いられ、例えば、アクリル系ポリマー等が
用いられる。
%、バインダー30〜40wt%の比で混合されている
ものが好ましい。敷粉としては、高融点のセラミックか
らなるものが好ましく、例えば、アルミナ、ジルコニア
等のものが好ましい。また、その形状は、球状又はこれ
に近い形のものが好ましい。バインダーとしては、有機
ポリマーが用いられ、例えば、アクリル系ポリマー等が
用いられる。
【0007】敷粉シートの空隙部は、敷粉シートの一部
を削除して設けることができる。その形状は小孔でも切
込みでもどのようなものでもよい。空隙部の面積は、敷
粉シートの全面積(空隙部がないものとして外形寸法よ
り計算した面積、以下同じ)の1%から99%の範囲で
あれば効果が認められるが、より好ましくは、10%か
ら70%の範囲であり、最も好ましくは30%から60
%の範囲である。
を削除して設けることができる。その形状は小孔でも切
込みでもどのようなものでもよい。空隙部の面積は、敷
粉シートの全面積(空隙部がないものとして外形寸法よ
り計算した面積、以下同じ)の1%から99%の範囲で
あれば効果が認められるが、より好ましくは、10%か
ら70%の範囲であり、最も好ましくは30%から60
%の範囲である。
【0008】
【作用】グリーンシート積層体を焼結する際に、グリー
ンシート積層体と台板の間に配置する敷粉とバインダー
からなる敷粉シートの一部に空隙部、例えば小孔、を設
けることにより、敷粉シートとグリーンシート積層体の
表面パターンとの接触面積が少なくなり、また、バイン
ダーの溶融物やバインダーのガス化蒸発物の量を低減で
きる。そのためバインダーの溶融物やバインダーのガス
化蒸発物と表面パターンとの反応を抑止できる。これに
より敷粉シートの機能を損うことなく表面パターンの欠
けの無い良好な多層セラミック基板が得られる。
ンシート積層体と台板の間に配置する敷粉とバインダー
からなる敷粉シートの一部に空隙部、例えば小孔、を設
けることにより、敷粉シートとグリーンシート積層体の
表面パターンとの接触面積が少なくなり、また、バイン
ダーの溶融物やバインダーのガス化蒸発物の量を低減で
きる。そのためバインダーの溶融物やバインダーのガス
化蒸発物と表面パターンとの反応を抑止できる。これに
より敷粉シートの機能を損うことなく表面パターンの欠
けの無い良好な多層セラミック基板が得られる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。アルミナ系グリーンシートに約0.2mmの
穴をあける。次に穴あけした穴に導通ペーストを充填
し、さらにこのグリーンシートの表面にパターン印刷を
施す。このようにして作成したグリーンシートを複数枚
貼合せて一体化し、外形寸法約200mm平方に切断し
た後、焼結温度約1650℃、還元雰囲気の条件下で焼
結を行い、多層セラミック基板が完成する。
説明する。アルミナ系グリーンシートに約0.2mmの
穴をあける。次に穴あけした穴に導通ペーストを充填
し、さらにこのグリーンシートの表面にパターン印刷を
施す。このようにして作成したグリーンシートを複数枚
貼合せて一体化し、外形寸法約200mm平方に切断し
た後、焼結温度約1650℃、還元雰囲気の条件下で焼
結を行い、多層セラミック基板が完成する。
【0010】図1は、敷粉シートの一実施例の構造説明
図である。寸法約200mm平方、厚さ約0.2mm、
バインダーであるアクリル系ポリマーと球状のアルミナ
粉末とよりなる敷粉シート1には、数mmの大きさの小
孔2が、その面積を合計すれば敷粉シートの全面積の4
0%を占めるように多数形成されている。
図である。寸法約200mm平方、厚さ約0.2mm、
バインダーであるアクリル系ポリマーと球状のアルミナ
粉末とよりなる敷粉シート1には、数mmの大きさの小
孔2が、その面積を合計すれば敷粉シートの全面積の4
0%を占めるように多数形成されている。
【0011】図2は、敷粉シートの別の実施例の構造説
明図である。寸法約200mm平方、厚さ約0.2m
m、バインダーであるアクリル系ポリマーと球状のアル
ミナ粉末とよりなる敷粉シート1には、幅数mmの大き
さの切込み3が、その面積を合計すれば敷粉シートの全
面積の40%を占めるように多数形成されている。
明図である。寸法約200mm平方、厚さ約0.2m
m、バインダーであるアクリル系ポリマーと球状のアル
ミナ粉末とよりなる敷粉シート1には、幅数mmの大き
さの切込み3が、その面積を合計すれば敷粉シートの全
面積の40%を占めるように多数形成されている。
【0012】図3は、図1の敷粉シート1を用いて多層
セラミック基板を焼結する際の配置図であり、敷粉シー
ト1はグリーンシート積層体4の表面パターン5が設け
られた面とアルミナ台板6の間に配置され焼結が行なわ
れる。
セラミック基板を焼結する際の配置図であり、敷粉シー
ト1はグリーンシート積層体4の表面パターン5が設け
られた面とアルミナ台板6の間に配置され焼結が行なわ
れる。
【0013】前記焼結において、敷粉シート1に設けた
穴2又は切り込み3により、敷粉シート1と表面パター
ン5の接触は減り、敷粉シート1から発生するバインダ
の溶融物及びガス化した蒸発物も少なくなり、前記溶融
物や蒸発物と表面パターンの反応を抑止することがで
き、表面パターンの欠けは発生しない。
穴2又は切り込み3により、敷粉シート1と表面パター
ン5の接触は減り、敷粉シート1から発生するバインダ
の溶融物及びガス化した蒸発物も少なくなり、前記溶融
物や蒸発物と表面パターンの反応を抑止することがで
き、表面パターンの欠けは発生しない。
【0014】なお、敷粉シートに用いた球状のアルミナ
粉末は、グリーンシートに用いたアルミナと異なり、上
記の焼結温度では焼結せず、粉末状態に維持され、アル
ミナ台板上でころがることができる。
粉末は、グリーンシートに用いたアルミナと異なり、上
記の焼結温度では焼結せず、粉末状態に維持され、アル
ミナ台板上でころがることができる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、グリーンシート積層体
の焼結に際して、敷粉シートから発生するバインダーの
溶融物、ガス化蒸発物の量を低減でき、さらに敷粉シー
トと表面パターンの接触面積も小さくなり、敷粉シート
と表面パターンの反応を抑止できる。これにより表面パ
ターンの欠けのない多層セラミック基板を製造すること
ができた。
の焼結に際して、敷粉シートから発生するバインダーの
溶融物、ガス化蒸発物の量を低減でき、さらに敷粉シー
トと表面パターンの接触面積も小さくなり、敷粉シート
と表面パターンの反応を抑止できる。これにより表面パ
ターンの欠けのない多層セラミック基板を製造すること
ができた。
【図1】本発明に用いる敷粉シートの一実施例の構造説
明図。
明図。
【図2】本発明に用いる敷粉シートの他の実施例の構造
説明図。
説明図。
【図3】本発明を説明するためのグリーンシート積層
体、敷粉シート、アルミナ台板の配置を示す配置図。
体、敷粉シート、アルミナ台板の配置を示す配置図。
1…敷粉シート 2…小孔 3…切込み 4…グリーンシート積層体 5…表面パターン 6…アルミナ台板
Claims (1)
- 【請求項1】グリーンシートと印刷パターンからなるグ
リーンシート積層体と台板の間に、敷粉とバインダーよ
りなる敷粉シートを配置して焼結する多層セラミック基
板の製造方法において、上記敷粉シートは、その一部に
空隙部を有することを特徴とする多層セラミック基板の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32218792A JPH06177540A (ja) | 1992-12-02 | 1992-12-02 | 多層セラミック基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32218792A JPH06177540A (ja) | 1992-12-02 | 1992-12-02 | 多層セラミック基板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06177540A true JPH06177540A (ja) | 1994-06-24 |
Family
ID=18140917
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32218792A Pending JPH06177540A (ja) | 1992-12-02 | 1992-12-02 | 多層セラミック基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06177540A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1989000518A1 (fr) * | 1987-07-16 | 1989-01-26 | Ichikoh Industries, Ltd. | Retroviseur pour portieres de voitures |
-
1992
- 1992-12-02 JP JP32218792A patent/JPH06177540A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1989000518A1 (fr) * | 1987-07-16 | 1989-01-26 | Ichikoh Industries, Ltd. | Retroviseur pour portieres de voitures |
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