JPH06175401A - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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Publication number
JPH06175401A
JPH06175401A JP4350285A JP35028592A JPH06175401A JP H06175401 A JPH06175401 A JP H06175401A JP 4350285 A JP4350285 A JP 4350285A JP 35028592 A JP35028592 A JP 35028592A JP H06175401 A JPH06175401 A JP H06175401A
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JP
Japan
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resin
toner
monomers
dye
particles
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Pending
Application number
JP4350285A
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English (en)
Inventor
Mitsugi Fujioka
貢 藤岡
Itaru Sakuma
到 佐久間
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Nagase Kasei Kogyo KK
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Nagase Kasei Kogyo KK
Sekisui Plastics Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nagase Kasei Kogyo KK, Sekisui Plastics Co Ltd filed Critical Nagase Kasei Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 これまでトナーとして要求されて来た性質を
何れも充分に満たした上で、正の高い電荷を持ったトナ
ーを提供することを目的とする。 【構成】 ビニルピリジン、ジアルキルアミノアルキル
(メタ)アクリレート及びアルキルアミノアルキルスチ
レンの中から選ばれたカチオン性単量体を含んだ単量体
を重合させ、得られた樹脂の微粒子を用いてトナーを作
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子複写機によって
電気的潜像を現像するのに用いられるトナーの製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子複写機は、感光性物質を塗布した金
属性ドラムに負の電荷を与えておき、金属性ドラムに光
があたると光の量に応じて負の電荷が消失し、その結果
ドラム上に電気的潜像が生じることを利用し、ドラム上
に正の電気を帯びた着色粒子を吸引させて、着色粒子に
よって現像することを原理としている。こうして、現さ
れた像を転写機構によって紙に転写し、紙面を加熱して
着色粒子を紙上に固着させて、複写を完了するのであ
る。
【0003】上述の現像過程で用いられる着色粒子がト
ナーである。上記の説明から判るように、トナーは正電
荷を帯有する粒子で電気的潜像に強く吸引され、また濃
く着色された微細な粒子で、容易に紙面に転写できて加
熱によって容易且つ強固に紙に固着できるものでなけれ
ばならない。このような要件を充分に満足させることは
容易でなく、従ってトナーの製造は色々な点で工夫が必
要とされた。
【0004】トナーは、合成樹脂と着色材とで構成され
るが、通常はそのほかにキャリヤーと呼ばれる摩擦帯電
材を含んでいる。その粒子の大きさは通常5−20μm
とされている。キャリヤーとしては鉄の微粉末又はガラ
スの小球が使用された。トナーは全体として正に帯電
し、負の電気的潜像に吸引されなければならない。この
帯有する正の電荷が余りに小さいと確実に現像できない
ので、電荷は或る程度以上の値を持つことが必要とされ
た。その値は一応15μC/gであると考えられた。ま
た、トナーは紙に容易に固着させる必要があるから、ガ
ラス転移点が50〜60℃、流動開始温度が90〜12
0℃であることが必要とされた。これらの性質を満足さ
せるには、どのような樹脂を用いるかが最も肝要である
とされた。従って、トナーの製造については数多くの文
献があるが、その中からこの発明に近い公知技術を特許
公報に求めると、次のようなものがある。
【0005】特開昭56−154738号公報は、樹脂
としてスチレン、n−ブチルアクリレート及びジエチル
アミノエチルメタクリレートのような単量体を重合させ
て得られた樹脂を用いることを記載している。しかし、
この公報は、上記単量体だけをまず重合させることを教
えていない。すなわち、この公報は、上記単量体をカー
ボンブラックとコロイダルシリカの存在下に水性媒体中
で懸濁重合させて、カーボンブラックを含んだ樹脂粒子
を作ることを教えている。だから、この方法によれば、
上記単量体を重合させると同時に着色粒子が得られると
いう利点がもたらされる。ところが、この方法ではカー
ボンブラックが嵩高いので、これが存在すると重合を行
いにくくなる上に、カーボンブラックが重合禁止剤とし
て働くので、重合が円滑に進行しなくなり、また樹脂粒
子を均一微細に揃えることが困難であることが判明し
た。さらに、こうして得られた樹脂粒子は、そのままで
はトナーとして用いることができず、あとで染色をして
黒色度を高める必要があり、従って全体の操作は複雑と
なった。
【0006】上述の欠点を改良するために、まず重合体
の微粒子を作っておき、あとでこれを染色するという方
法が現れた。その際、重合体の微粒子を正に帯電させる
ために帯電制御剤を用いる方法が現れた。例えば、特開
平4−123066号公報は、トリアルキルアミン又は
テトラアルキルアンモニウムハライドを帯電制御剤とし
て用いることとし、まずこれを低級アルコールに溶解さ
せ、この溶液に合成樹脂の微粒子を浸漬して合成樹脂に
帯電制御剤を含ませておき、その後帯電制御剤を含んだ
樹脂粒子を水性媒体中に分散させ、樹脂のガラス転移点
以上に加温して、無水シリカ微粉末の存在下に染料で染
色し、脱水乾燥してトナーとすることを記載している。
この方法によれば、帯電制御剤をまず樹脂の微粒子に含
浸させ、その後に水性媒体中で無水シリカ微粉末の存在
下に染色するので、正に帯電したトナーを容易に得るこ
とができる。ところが、上記の帯電制御剤は樹脂に付着
させただけのものであるから、電荷は低いものしか得ら
れず、実際に役立つほど高く帯電したものとならないこ
ととなった。そこで、さらに高い電荷を持ったトナーを
提供する必要があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、正の高い
電荷を持ったトナーを提供することを第1の目的として
いる。それとともに、この発明は、微細に揃った合成樹
脂の粒子を材料として微粒状のトナーを提供し、150
−180℃の温度で容易に溶融して紙面に強固に付着す
るなど、従来からトナーに要求されて来た性質を何れも
充分に満たすようなトナーを提供することを目的とする
ものである。
【0008】
【課題解決のための手段】この発明者は、最初に特殊な
カチオン性単量体を少量含んだ樹脂粒子だけをまず作
り、次いでこの樹脂粒子を水性媒体中に分散させ、この
分散物にシリカ微粉末の水性分散液を加えて混練し、そ
の後に染色すると、ここに正に強く帯電した良好なトナ
ーの得られることを見出した。ここで特殊なカチオン性
単量体とは、窒素を含んだ不飽和の有機化合物であっ
て、ビニルピリジン、ジアルキルアミノアルキル(メ
タ)アクリレート及びジアルキルアミノアルキルスチレ
ンからなる群から選ばれた化合物である。
【0009】すなわち、この発明は、ビニルピリジン、
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート及びジ
アルキルアミノアルキルスチレンからなる群から選ばれ
たカチオン性単量体を含んだ単量体を重合させて得られ
た樹脂の微粒子を水性媒体中に分散させ、この分散物に
シリカ微粉末の水性分散液を加えて混練し、次いでこれ
に染料又は顔料の水性分散物を加えて混合し、この混合
物を撹拌しながら、上記樹脂のガラス転移点からそれ以
上40℃までの温度に加温して微粒子を着色し、その後
脱水し乾燥することを特徴とする、トナーの製造方法を
要旨とするものである。
【0010】
【各条件の説明】この発明で用いる樹脂は、カチオン性
単量体を含んだ単量体を重合させたものである。その単
量体は、カチオン性単量体だけを重合又は共重合させた
ものであってもよいが、好ましいのは、カチオン性単量
体とその他の単量体とを共重合させたものである。その
他の単量体とは、エチレン、スチレン、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチルのようなアクリル酸エステル、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチルのようなメタク
リル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等である。これらの単量体は、その含まれる量をカチ
オン性単量体よりも多くすることが好ましい。逆に云え
ば、カチオン性単量体は樹脂中で0.1−10重量%を
占めることが好ましく、そのうちでも0.1−3.0重
量%を占めることがとくに好ましい。
【0011】カチオン性単量体は、ビニルピリジン、ジ
アルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミ
ノアルキルメタアクリレート、及びジアルキルアミノア
ルキルスチレンからなる群から選ばれたものである。
【0012】カチオン性単量体のうちのビニルピリジン
は、一般式
【0013】
【化1】 で表される化合物である。このうち、この発明で使用す
るに適しているものは2−ビニルピリジンと4−ビニル
ピリジンである。
【0014】カチオン性単量体のうち、ジアルキルアミ
ノアルキルアクリレートは、一般式
【0015】
【化2】 で表され、ジアルキルアミノアルキルメタアクリレート
は、一般式
【0016】
【化3】 で表される化合物である。このうち、R1 は炭素数が1
ないし5のアルキレン基であり、R2 とR3 とは何れも
炭素数が1ないし5のアルキル基である。そのうちでも
1 、R2 及びR3 は何れも炭素数が1又は2であるも
のが最適である。例を挙げればジメチルアミノエチルア
クリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジメ
チルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチ
ルメタクリレートなどが好適である。
【0017】カチオン性単量体のうち、ジアルキルアミ
ノアルキルスチレンは、一般式
【0018】
【化4】 で表される化合物である。ここでR1 、R2 及びR3
前で説明したとおりのものである。また、ジアルキルア
ミノアルキル基は、スチレン分子中のビニル基に対し
て、オルト、パラ、メタの何れの位置を占めるものであ
ってもよい。
【0019】この発明で用いるカチオン性単量体は、何
れも常温常圧の下において液状を呈する。そこで、カチ
オン性単量体と共重合させるべき他の単量体が、常温常
圧の下で液状を呈するものであれば、カチオン性単量体
と他の単量体とを所望の割合に混合し、これを水性媒体
中に分散させて重合開始剤の存在下に懸濁重合させる、
という普通の重合方法によって容易に目的とする樹脂を
得ることができる。また、他の単量体がエチレンのよう
に常温常圧の下に気状を呈するものである場合には、上
記の重合を加圧下で行って目的とする樹脂を作ることが
できる。また、例えば、カチオン性単量体と他の単量体
との共重合体に、さらに別の他の単量体と別のカチオン
性単量体とをブロック重合させようというような場合に
は、上記共重合体を別の単量体混合物に溶解して、その
溶液を懸濁重合させて目的とする樹脂を得ることができ
る。要するに、この発明で用いる樹脂は、重合体中にカ
チオン性単量体が含まれているという点で特異である
が、従来方法と全く変わりがない方法で得ることができ
る。
【0020】この発明では、懸濁重合を適当に行うと3
−20μmの平均粒径を持った微粒子を得ることができ
る。しかし、得られた樹脂粒子がそのような範囲の平均
粒径を持たない場合には、得られた粒子を分級して、平
均粒径が3−20μmのものを選んで用いる。そのうち
でも好ましいのは5〜10μmのものである。その理由
は、粒子の平均粒径が大き過ぎると複写した画像が不鮮
明となるからであり、逆に平均粒径が小さ過ぎると、ト
ナーとしての流動性が悪くなるからである。大き過ぎる
粒子は、これを粉砕し、分級することによって、上記の
平均粒径のものにして用いることができる。
【0021】こうして得られた樹脂粒子は、単量体の混
合割合によってガラス転移点に多少の相違を持つが、通
常50−70℃のガラス転移点を持つものとすることが
できる。また、その樹脂粒子は、1012Ωcm以上、と
くに1013Ωcmの電気抵抗を持つことができる。ま
た、その樹脂粒子は、90−120℃の流動開始温度を
持つことができて、トナーを形成する樹脂としては好適
なものとなる。
【0022】この発明では、キャリヤーとしてシリカ微
粉末を用いる。シリカ微粉末としては無水シリカの微粉
末を用いるのが好ましい。無水シリカの微粉末は市販さ
れている。それは、例えば日本アエロジル(株)からR
974のグレードで販売されている。この発明ではこれ
をそのまま用いることができる。シリカ微粉末の平均粒
径は0.012〜0.016μmであることが望まし
い。
【0023】この発明方法では、上述の樹脂の微粒子を
水性媒体中に分散させる。この場合の水性媒体として
は、水又は水と低級アルコールとの混合物を用いること
ができる。このときの樹脂粒子と水性媒体との混合割合
は、重量で等量以上とすることが好ましい。この粘稠な
分散物をよく撹拌する。
【0024】別に、上述のシリカ微粉末を水性媒体中に
分散させて、分散物を作る。この場合の水性媒体は上と
同様のものを用い、必要に応じて界面活性剤を加える。
界面活性剤としては、カチオン界面活性剤または非イオ
ン界面活性剤を用いるのが好ましい。シリカ微粉末の分
散物を作る場合には、水性媒体を重量でシリカの20倍
以上の大量に用いる。こうして得たシリカ微粉末の分散
物はこれを一様に分散させることが重要である。そこで
これをビーズミルに移してよく混合する。
【0025】上に述べた樹脂粒子の分散物とシリカ微粉
末の分散物とを混合する。このとき、樹脂粒子がシリカ
微粉末に対し、重量で0.5:100〜4:100の割
合となるように混合することが好ましい。こうして得た
混合物は、例えばこれをビーズミルに入れて高速度で撹
拌し、樹脂とシリカ微粉末とを均一に分散させる。この
分散物は粘稠なものである。
【0026】この発明では、別に染料又は顔料の水性分
散物を作っておく。染料としては水に可溶性の染料も水
に不溶性の染料も、何れも用いることができる。その染
料としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、油溶性
染料、カチオン染料、反応性染料などを用いることがで
きる。これらのうちでは、分散染料を用いることが望ま
しい。それは、上述の樹脂が分散染料によってとくに染
まり易いからである。また、用いる染料によっては必要
に応じて助剤を用いることもできる。染料は、得られる
トナーが実用に充分な色濃度を持つように、樹脂粒子に
対して重量で1%以上、とくに3%以上用いることが好
ましい。色濃度は、マクベス色度図で1.2〜1.7と
することが望ましい。
【0027】この発明では、さきに作った樹脂粒子とシ
リカ微粉末の水性分散物に、上で得た染料又は顔料の水
性分散物を加え、後者の水性分散物を染浴として樹脂粒
子とシリカ微粉末とを染色する。このとき、樹脂粒子と
水性媒体との重量比は重要である。なぜならば、水性媒
体の重量が樹脂粒子の重量の4倍以下であるときには、
染色の過程でよく撹拌しても樹脂粒子同志が互いに融着
して塊となるからである。従って、水性媒体の重量は、
樹脂粒子重量の4倍以上とすることが必要であり、50
倍以下とすることが望ましい。
【0028】また、樹脂粒子とシリカ微粉末の水性分散
物に染料の水性分散物を加えると、初め粘稠な状態にあ
ったものがこの分散物を加えるとともに次第に粘度を低
下する。こうして粘度が低下した分散物に、必要に応じ
て酢酸を加えると、粘度はさらに低下して最後にサラサ
ラした液体となる。その後、この液体を加熱して、樹脂
のガラス転移点から、それ以上40℃までの温度に加温
する。このときの昇温速度は例えば1分間に2℃位とす
るのがよい。また、染色は数拾分ないし数時間にわたっ
て行うことが好ましい。
【0029】こうして染色を終わった水性分散物は、そ
の後これを冷却し、脱水する。脱水によって得られた樹
脂粒子はこれを数回水洗して不純物を除き、その後乾燥
される。乾燥された樹脂粒子は、必要により解砕され、
分級されて5−20μmの粒子が選ばれる。この粒子は
トナーとして使用できるものである。この粒子は通常1
5μC/g以上の帯電量を持ち、従って高い正電荷を持
ったものとなる。
【0030】
【発明の効果】この発明によれば、ビニルピリジン、ジ
アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート及びジア
ルキルアミノアルキルスチレンからなる群から選ばれた
カチオン性単量体を含んだ単量体を重合させて得られた
樹脂の微粒子を用いるので、高い正電荷を持った樹脂粒
子とすることができる。また、上記のカチオン性単量体
を含んだ樹脂を用いることにより、加熱処理して紙上に
容易に固着させることのできる樹脂粒子とすることがで
きる。さらに、上記の樹脂は、カチオン性単量体を重合
させた状態で含んでいるので、マイグレーションのない
正帯電性の粒子とすることができ、また染料又は顔料で
染色し易いものとなり、従って常に一定の濃色トナーと
することができる。また、上記の樹脂粒子を水性分散物
とし、これにシリカ微粉末の水性分散物を加えて混練し
ているので、樹脂粒子にシリカ微粉末が均等に付着して
おり、従って電荷が均等に分布している。さらに、樹脂
粒子とシリカ微粉末とを混合したのちに染料又は顔料で
染色し、その際樹脂のガラス転移点からそれ以上40℃
までの温度に加温するから、樹脂粒子同志が融着し合う
ことを避けながら、シリカ微粉末と染料又は顔料とを樹
脂粒子に効率よく強固に定着させ、従って濃色の良質の
トナーを高い歩留まりで容易に得ることができる。この
発明は、このような利点をもたらすものである。
【0031】
【実施例】次に、実施例と比較例とを挙げて、この発明
のすぐれている所以を具体的に説明する。
【0032】
【実施例1】スチレン、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、ジメチルアミノエチルメタクリレートの3種の単量
体混合物を懸濁重合させて、平均粒子径が約5μmの三
元共重合体粒子を得た。この樹脂粒子は、ジメチルアミ
ノエチルメタクリレートを5重量%の割合で含み、ガラ
ス転移点が59℃で、流動開始温度が108℃、正帯電
量49μC/gであった。この樹脂粒子100gを水1
00ccで湿らせて、粘稠な液体とした。
【0033】別に、1.5gのシリカ微粉末(日本アエ
ロジル社製、アエロジルR972)と、3gのカーボン
ブラック(三菱化成社製、MA7)と、0.3gの界面
活性剤(日本油脂社製、ニッサンカチオン2ABT)を
100ccの水・メタノール混液(容量比50対50)
に分散させ、これをビーズミルに移し高速回転させてシ
リカ微粉末とカーボンブラックとを丁寧に摺り潰した。
上記2つの分散物を混合して再度ビーズミルに移し、樹
脂が損傷しない程度の回転数1000−2000rpm
でミリングしてシリカとカーボンブラックとを樹脂粒子
表面に付着させた。この混合物は可成り高い粘度を持っ
ており、これをセパラブルフラスコに移した。
【0034】別に、黒色染料(日本化薬社製、カヤロン
ポリエステルブラックEXSE200)10gと、分散
剤(日華化学社製、サンモールBN25D)10gとを
水300ccに溶解分散させ、これをさきのセパラブル
フラスコに入れ水を加えて撹拌したところ、粘度が低下
してサラサラの液体となった。これにさらに酢酸を加え
てpHを4.5に調整して染浴とした。このときの浴比
(樹脂と水との比率)は1対6であった。1分間に2℃
の割合で昇温して85〜90℃で1時間染色し、その後
冷却し脱水し、水洗を3回繰り返して不純物を除去し
た。その後乾燥して真黒なトナーを得た。
【0035】このトナーの帯電量は18μC/gであっ
た。この帯電量は実用上充分なものであり、リコー社の
アーテージ5330に入れてテストしたところ、O.D
値1.8〜2.0の色相を得た。また電子写真学会発行
のテストチャートを複写したところ、15階調表現のう
ちの13階調まで表現できた。
【0036】
【実施例2】スチレン、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、ジメチルアミノエチルメタクリレートの3種の単量
体を共重合させて、平均粒子径が約5μmの三元共重合
体粒子を得た。この樹脂粒子は、ジメチルアミノエチル
メタクリレートを0.3重量%の割合で含み、ガラス転
移点が62℃で、流動開始温度が98℃、正帯電量が+
49μC/gであった。この樹脂粒子100gを水10
0ccで湿らせて、粘稠な液体とした。
【0037】別に、1.5gのシリカ微粉末(日本アエ
ロジル社製、アエロジルR972)を水50ccに加え
て分散させ、これをよく撹拌して粘稠な液体とし、これ
をビーズミルに入れて1000−2000rpmで5分
間ミリングし、その後取り出してセパラブルフラスコに
移した。
【0038】別に、紫色染料(日本化薬社製、カヤロン
ポリエステルレッドバイオレットFBL)10gと、分
散剤(日華化学社製、サンモールBN25D)5gとを
水300ccに溶解分散させ、水と酢酸を加えて浴比1
対5以上、pH4.5に調整して染浴とした。1分間に
2℃の割合で昇温して、85−90℃で1時間染色し
た。冷却後脱水し、水洗を3回繰り返して不純物を除去
してのち、乾燥し解砕してトナーを得た。
【0039】このトナーの帯電量は20μC/gであっ
た。リコー社のアーテージ5330に入れてテストした
ところ、鮮明なマゼンタ色を得た。濃度もマゼンタとし
て充分なものであり、15階調表現のうち、13階調ま
で表現できた。
【0040】
【実施例3】スチレンと4−ビニルピリジンとが重量比
で7対3の割合で共重合している共重合体(重量平均分
子量50,000)を、スチレンと、2−エチルヘキシ
ルアクリレートとの混合単量体(重量比で4対1)に溶
解して、共重合体が5重量%を占めている単量体溶液を
水性媒体中に懸濁重合させることによって三元共重合体
粒子を得た。この樹脂粒子は、4−ビニルピリジンを
1.5重量%の割合で含み、ガラス転移点が65℃で流
動開始温度が102℃、正帯電量が30μC/gであっ
た。この樹脂粒子100gを水100ccで湿らせて粘
稠な液体とした。
【0041】別に、1.5gのシリカ微粉末(日本アエ
ロジル社製、アエロジルR972)を水50ccに加え
て分散させ、これをよく撹拌して粘稠な液体とし、これ
をビーズミルに入れて1000−2000rpmで5分
間ミリングしてのち、これを取り出してセパラブルフラ
スコに移した。
【0042】別に、紫色染料(日本化薬社製、カヤロン
ポリエステルレッドバイオレットFBL)10gと分散
剤(日華化学社製、サンモールBN25D)5gとを水
300ccに溶解分散させ、水と酢酸を加えて浴比を1
対5以上、pH4.5に調整して染浴とした。1分間に
2℃の割合で昇温して85−90℃で1時間染色した。
冷却後脱水し、3回水洗して不純物を除き、その後乾燥
し解砕してトナーを得た。
【0043】このトナーの帯電量は18μC/gであっ
た。リコー社のアーテージ5330に入れてテストした
ところ、鮮明なマゼンタ色を得た。濃度もマゼンタとし
て充分であり、15階調表現のうち13階調まで表現で
きた。
【0044】
【比較例1】この比較例は、特開平4−123066号
公報の教示に従って実施したものである。その詳細は次
のとおりである。
【0045】樹脂としてはスチレンと2−エチルヘキシ
ルアクリレートとを懸濁重合させて得た共重合体で、5
μmの平均粒子径を持つものを用いた。この共重合体
は、ガラス転移点が61℃で、流動開始温度が106
℃、負帯電性が−90μC/gであった。別にウンデシ
ルメチルアミン3gをメタノール200ccに溶解して
溶液を作っておき、この中に上記樹脂粒子100gを加
え撹拌して、上記溶液を樹脂粒子に含浸させた。
【0046】別にシリカ微粉末(日本アエロジル社製、
アエロジルR974)1gを水100ccに加え、激し
く撹拌して分散させ、粘稠な分散液を得た。また別に、
非イオン性界面活性剤(日華化学社製、サンモール B
N25D)3.0gを水200ccに溶解した水溶液
に、黒色染料(日本化薬社製、カヤロンポリエステルブ
ラック EX−SF)3gを溶解し、この溶液と上記シ
リカ微粉末の分散液とを混合し、さらに水500ccを
加えてこれを染浴とした。浴比は1対10であった。染
浴を75−80℃に加熱し、激しく1時間撹拌して染色
した。その後冷却し、脱水し3回水洗して不純物を除去
し、次いで乾燥し、解砕してトナーを得た。
【0047】得られたトナーの帯電量は+2.5μC〜
4.2μC/gであった。この帯電量は小さくて実用的
レベルには至っていなかった。
【0048】
【比較例2】比較例1において、ウンデシルジメチルア
ミンに変えて、ヘキサデシルジメチルアミンを用いるこ
ととした以外は、比較例1と全く同様にしてトナーを得
た。得られたトナーの帯電量は+9.0μC/gであっ
て、実用に供し得る帯電量15μC/gに至らなかっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/08 375

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニルピリジン、ジアルキルアミノアル
    キル(メタ)アクリレート及びジアルキルアミノアルキ
    ルスチレンからなる群から選ばれたカチオン性単量体を
    含んだ単量体を重合させて得られた樹脂の微粒子を水性
    媒体中に分散させ、この分散物にシリカ微粉末の水性分
    散液を加えて混練し、次いでこれに染料又は顔料の水性
    分散物を加えて混合し、この混合物を撹拌しながら、上
    記樹脂のガラス転移点からそれ以上40℃までの温度に
    加温して微粒子を着色し、その後脱水し乾燥することを
    特徴とする、トナーの製造方法。
JP4350285A 1992-12-03 1992-12-03 トナーの製造方法 Pending JPH06175401A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08137135A (ja) * 1994-11-08 1996-05-31 Ricoh Co Ltd 静電潜像現像用マゼンタトナー

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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