JPH06174453A - 欠陥検査装置 - Google Patents

欠陥検査装置

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JPH06174453A
JPH06174453A JP33021292A JP33021292A JPH06174453A JP H06174453 A JPH06174453 A JP H06174453A JP 33021292 A JP33021292 A JP 33021292A JP 33021292 A JP33021292 A JP 33021292A JP H06174453 A JPH06174453 A JP H06174453A
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JP
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photomask
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JP33021292A
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English (en)
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Kenichi Kotaki
健一 小瀧
Yoshihiko Fujimori
義彦 藤森
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の通常のフォトマスクの欠陥検査アルゴ
リズムをそのまま利用してハーフトーン位相シフトマス
クの欠陥検査を行う。 【構成】 5ビットのデジタル画像信号D3の内の閾値
レベルデータL2より小さい異物欠陥部3を、閾値レベ
ルL2を中心に反転することによりデジタル画像信号D
4を生成する。デジタル画像信号D4の閾値レベルデー
タL2から最大レベルまでを、4ビットのデジタル画像
データD5に圧縮し、デジタル画像データD5に対して
従来の通常の欠陥検査アルゴリズムで欠陥検出を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体素子又は
液晶表示素子等をフォトリソグラフィ工程で製造する際
に原版として用いるフォトマスク等の欠陥検査を行う場
合に適用して好適な欠陥検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子又は液晶表示素子等をフォト
リソグラフィ工程で製造する際に原版として用いるフォ
トマスクの欠陥検査を行う場合に、フォトマスクを撮像
して得られるビデオ信号を処理して欠陥検査を行う欠陥
検査装置が使用されている。従来のこの種の欠陥検査装
置では、フォトマスクを撮像して得られるアナログのビ
デオ信号が、Mビット(Mは1以上の整数)のアナログ
/デジタル(A/D)コンバータによりデジタル画像信
号に変換され、このデジタル画像信号から欠陥検出が行
われる。以下では、M=4、即ち欠陥検出の対象となる
デジタル画像信号が4ビットの信号である場合を例にと
って説明する。また、2進数表示の数値aをabで表
す。
【0003】図4(a)は、従来の通常のフォトマスク
を撮像して得られたビデオ信号をA/D変換して得られ
たデジタル画像信号D1を示す。この場合、フォトマス
クのパターンがガラス基板そのものよりなる透過部及び
クロム膜よりなる遮光部より形成されているものとし
て、そのビデオ信号は遮光部に対応するフォトマスク黒
レベルと透過部に対応するフォトマスク白レベルとの間
の最大振幅が、A/Dコンバータの入力レンジに相当す
るように調整されている。また、従来の通常のフォトマ
スクでは、光を完全に遮光した場合のビデオ信号のレベ
ルである光学的黒レベルはフォトマスク黒レベルとほぼ
等しく、光が完全に透過する場合のビデオ信号のレベル
である光学的白レベルはフォトマスク白レベルとほぼ等
しくなっている。従って、図4(a)のデジタル画像信
号D1は、フォトマスク黒レベルに対応する区間T1で
の無欠陥部の値が0000b(即ち、光学的黒レベルの
値)であり、フォトマスク白レベルに対応する区間T2
での無欠陥部の値が1111b(即ち、光学的白レベル
の値)である。
【0004】そして、デジタル画像信号D1の区間T2
において、値が1111bより小さい部分は白欠陥部1
として検出され、区間T1において値が0000bより
大きい部分は黒欠陥部2として検出される。これらの欠
陥部は、そのデジタル画像信号D1と、例えば予め記憶
されている設計データとを比較することにより検出され
る。
【0005】このような通常のフォトマスクに対して、
最近、転写の際の解像度を高めるために、ハーフトーン
位相シフトマスクと呼ばれるフォトマスクが使用される
ようになって来ている。ハーフトーン位相シフトマスク
では、例えばライン・アンド・スペースパターンは、ガ
ラス基板そのものよりなる透過部の間に、位相シフター
と透過率が10%程度のクロム膜とを重ねたハーフトー
ン部が形成されている。従って、ハーフトーン位相シフ
トマスクを撮像したビデオ信号を光学的黒レベルが00
00bになるようにA/D変換すると、図4(b)のよ
うなデジタル画像信号D2が得られる。
【0006】図4(b)に示すハーフトーン位相シフト
マスクのデジタル画像信号D2は、ハーフトーン部、即
ちハーフトーン位相シフトマスクのフォトマスク黒レベ
ル部に対応する区間T1の無欠陥部においては、値が0
000bよりも大きいレベルL1となっている。また、
フォトマスク白レベルに対応する区間T2の無欠陥部の
値は1111b(即ち、光学的白レベルの値)である。
そして、区間T2には値が1111bより小さい白欠陥
部1Aがあり、区間T1には値がレベルL1より大きい
黒欠陥部2Aがある。更に、ハーフトーン位相シフトマ
スクに特有の欠陥として、ハーフトーン部に対応する区
間T1において、値がレベルL1より小さい(且つ00
00b以上)欠陥部3が有り得る。このような欠陥は透
過率が10%程度のクロム膜に付着した異物に起因する
と考えられるので、その欠陥部3は異物欠陥部と呼ばれ
る。
【0007】また、ハーフトーン位相シフトマスクのデ
ジタル画像信号の他の調整方法として、図4(b)のレ
ベルL1から下の部分を無視して、レベルL1から光学
的白レベルまでの信号をMビットのA/Dコンバータの
入力レンジにするような調整方法も使用されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
において、図4(b)に示すように、光学的黒レベルか
ら光学的白レベルまでの部分Δ2がMビットのA/Dコ
ンバータの入力レンジに相当するように調整した場合、
図4(a)の最大振幅部分Δ1と比較して、図4(b)
のレベルL1から光学的白レベルまでの部分Δ3の分解
能が低下して、白欠陥部1Aや黒欠陥部2Aの検出感度
が低下するという不都合がある。一方、図4(b)にお
いて、レベルL1から最大レベルまでの部分Δ3がMビ
ットのA/Dコンバータの入力レンジに相当するように
調整すると、異物欠陥部3の検出が不可能になるという
不都合がある。
【0009】従来の通常のフォトマスクにおいては、ク
ロム膜等が形成された遮光部は光学的黒レベルとなるた
め、この遮光部に異物が存在しても、この異物の像がウ
エハ等の感光基板上に転写されることはない。しかし、
ハーフトーン位相シフトマスクの場合は、ハーフトーン
部内のクロム膜の表面又は裏面に異物が付着している
と、位相シフトの効果が減少し、解像度が低下する虞が
ある。従って、図4(b)の異物欠陥部3をも確実に検
出することが必要である。
【0010】また、ハーフトーン位相シフトマスクの欠
陥検査を行うための検査アルゴリズムは、できれば通常
のフォトマスクの欠陥検査を行うための検査アルゴリズ
ムをそのまま利用できることが望ましい。本発明は斯か
る点に鑑み、ハーフトーン位相シフトマスクの欠陥検査
を行う際に白欠陥や黒欠陥の検出感度を低下させること
がなく、且つハーフトーン部に存在する異物欠陥部を確
実に検出できると共に、従来の通常のフォトマスクの欠
陥検査アルゴリズムをそのまま利用できる欠陥検査装置
を提供することを目的とする。
【0011】また、ハーフトーン位相シフトマスクの場
合には、ハーフトーン部の信号レベルであるフォトマス
ク黒レベルが光学的黒レベルよりも大きくなるために上
記の不都合が生じるが、仮に透過部のデジタル画像信号
のレベルであるフォトマスク白レベルが光学的白レベル
よりも小さくなるようなフォトマスクが開発された際に
は、デジタル画像信号の白レベル側で同様の不都合が生
じる。そこで、本発明の第2の目的は、フォトマスク白
レベルが光学的白レベルよりも小さくなるようなフォト
マスクに対しても、種々の欠陥を確実に検出できると共
に、従来の通常のフォトマスクの欠陥検査アルゴリズム
をそのまま利用できる欠陥検査装置を提供することであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の欠陥
検査装置は、例えば図1及び図2に示す如く、被検物を
撮像して得られたビデオ信号S1の最小値以下の最小レ
ベルと、ビデオ信号S1の最大値以上の最大レベルとに
基づいて、ビデオ信号S1をNビット(Nは2以上の整
数)のデジタル画像信号D3に変換するアナログ/デジ
タル変換器(7)と、その最小レベルとその最大レベル
との間にデジタル画像信号D3の閾値レベルL2を設定
する閾値設定手段(13)と、閾値レベルL2以上のデ
ジタル画像信号D3はそのまま通過させると共に、閾値
レベルL2よりも小さいデジタル画像信号(3)を閾値
レベルL2以上のデジタル画像信号(3I)に変換する
選択的変換手段(12)と、閾値レベルL2とその最大
レベルとに基づいて、選択的変換手段(12)で得られ
たデジタル画像信号D4をMビット(MはNより小さ
く、且つ1以上の整数)のデジタル画像信号D5に変換
する信号圧縮手段(9)と、Mビットのデジタル画像信
号D5よりその被検物の欠陥検査を行う検査手段(1
0)とを有するものである。
【0013】また、本発明による第2の欠陥検査装置
は、例えば図3に示す如く、被検物を撮像して得られた
ビデオ信号の最小値以下の最小レベルと、そのビデオ信
号の最大値以上の最大レベルとに基づいて、そのビデオ
信号をNビット(Nは2以上の整数)のデジタル画像信
号D6に変換するアナログ/デジタル変換器と、その最
小レベルとその最大レベルとの間にデジタル画像信号D
6の閾値レベルL3を設定する閾値設定手段と、閾値レ
ベルL3以下のデジタル画像信号はそのまま通過させる
と共に、その閾値レベルよりも大きいデジタル画像信号
(14)を閾値レベルL3以下のデジタル画像信号(1
4I)に変換する選択的変換手段と、その最小レベルと
閾値レベルL3とに基づいて、この選択的変換手段で得
られたデジタル画像信号をMビット(MはNより小さ
く、且つ1以上の整数)のデジタル画像信号に変換する
信号圧縮手段と、そのMビットのデジタル画像信号より
その被検物の欠陥検査を行う検査手段とを有するもので
ある。
【0014】
【作用】斯かる本発明の第1の欠陥検査装置によれば、
その被検物がハーフトーン位相シフトマスクである場合
には、閾値設定手段(13)により設定する閾値レベル
L2を、図2に示すようにNビット(Nは2以上の整
数)のデジタル画像信号D3のハーフトーン部の無欠陥
部の信号レベルとする。これにより、白欠陥部(1A)
及び黒欠陥部(2A)の信号はそのまま選択的変換手段
(12)を通過すると共に、閾値レベルL2よりも小さ
い信号、即ちハーフトーン部の異物欠陥部(3)の信号
は選択的変換手段(12)において、閾値レベルL2以
上の信号(3I)に変換される。
【0015】これにより得られた閾値レベルL2から最
大レベルまでのデジタル画像信号D4を、信号圧縮手段
(9)によりMビットのデジタル画像信号D5に変換す
ると、この画像信号D5は、図4(a)に示す通常のフ
ォトマスクのデジタル画像信号D1と同様の波形とな
る。従って、従来の通常のフォトマスクの欠陥検査アル
ゴリズムをそのまま利用して、検出感度を低下させるこ
となく白欠陥部(1A)や黒欠陥部(2A)の検出がで
きると共に、ハーフトーン部に存在する異物欠陥部(3
I)をも確実に検出できる。
【0016】また、第2の欠陥検査装置においては、被
検物を撮像して得られたビデオ信号に対応するNビット
のデジタル画像信号D6が、図3に示すようにフォトマ
スク白レベルが光学的白レベルよりも小さい場合には、
閾値設定手段(13)により設定する閾値レベルL3を
そのフォトマスク白レベルに設定する。これにより、閾
値レベルL3より大きい信号(14)が閾値レベルL3
以下の信号(14I)に変換され、このように変換され
た後のデジタル画像信号がMビットのデジタル画像信号
に変換される。このMビットのデジタル画像信号に対し
て、従来の通常のフォトマスク用の欠陥検査アルゴリズ
ムを適用すると、検出感度を低下させることなく白欠陥
部(1B)や黒欠陥部(2B)の検出ができると共に、
白レベル部に存在する抜け部(14I)をも確実に検出
できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明による欠陥検査装置の一実施例
につき図1及び図2を参照して説明する。本例は、フォ
トマスクの欠陥検査を行う装置に本発明を適用したもの
である。図1は本実施例の欠陥検査装置の全体の構成を
示し、この図1において、被検物としてのフォトマスク
4を光源5からの照明光により透過照明する。フォトマ
スク4上に形成されたパターンの像をビデオカメラ6で
撮像し、ビデオカメラ6から出力されるビデオ信号S1
をNビット(Nは2以上の整数)のアナログ/デジタル
(A/D)コンバータ7によりNビットのデジタル画像
信号D3に変換する。
【0018】このデジタル画像信号D3を位相反転回路
8に供給し、位相反転回路8は、デジタル画像信号D3
の内の所定の閾値レベルデータL2より小さい信号をこ
の閾値レベルデータL2を中心として反転することによ
り、Nビットのデジタル画像信号D4を生成し、このデ
ジタル画像信号D4をビット変換回路9に供給する。ビ
ット変換回路9は、デジタル画像信号D4の内の閾値レ
ベルデータL2以上の部分をMビット(Mは1以上且つ
Nより小さい整数)のデジタル画像信号D5に圧縮し、
このデジタル画像信号D5を欠陥検出回路10に供給す
る。欠陥検出回路10は、図4(a)に示すような従来
の通常のフォトマスクに対応するデジタル画像信号D1
から白欠陥部1及び黒欠陥部2を検出するものと等価な
構成である。言い替えると、欠陥検出回路10は、従来
の通常のフォトマスク用の欠陥検査アルゴリズムを用い
てMビットのデジタル画像信号D5より欠陥検出を行
う。
【0019】次に、位相反転回路8の構成例につき詳細
に説明するに、位相反転回路8において、Nビットのデ
ジタル画像信号D3をNビットのコンパレータ11の一
方の入力部A及びルック・アップ・テーブル回路12の
一方の入力部Aに供給する。また、Nビットのデジタル
スイッチ回路13は、ハーフトーン位相シフトマスクの
フォトマスク黒レベル、即ちハーフトーン部の平均レベ
ルのデジタル画像信号D3の値と等しいNビットの閾値
レベルデータL2を、コンパレータ11の他方の入力部
B及びルック・アップ・テーブル回路12の他方の入力
部Bに供給する。コンパレータ11は、入力部Aのデジ
タル画像信号D3が入力部Bの閾値レベルデータL2よ
りも小さいときにハイレベル“1”となり、デジタル画
像データD3が閾値レベルデータL2以上のときにロー
レベル“0”となるイネーブル信号S2をルック・アッ
プ・テーブル回路12の制御信号入力部ENに供給す
る。
【0020】ルック・アップ・テーブル回路12は、一
例としてデータセレクタ及びリードオンリーメモリー
(ROM)より構成され、イネーブル信号S2がローレ
ベル“0”のときには、ルック・アップ・テーブル回路
12はデジタル画像信号D3をそのままデジタル画像信
号D4として出力する。一方、イネーブル信号S2がハ
イレベル“1”のときには、ルック・アップ・テーブル
回路12は、デジタル画像信号D3を閾値レベルデータ
L2を中心として反転したデータをデジタル画像信号D
4として出力する。ルック・アップ・テーブル回路12
中のROMは、デジタル画像信号D3がアドレスとして
入力されたときに、そのデジタル画像信号D3を閾値レ
ベルデータL2を中心として反転したデータをデジタル
画像信号D4として出力するものである。
【0021】次に、本実施例の欠陥検出動作について説
明する。この場合、図1のフォトマスク4としてハーフ
トーン位相シフトマスクが設定されているものとして、
A/Dコンバータ7のビット数Nを5、ビット変換回路
9から出力されるデジタル画像信号D5のビット数Mを
4とする。また、以下の説明において、2進数表現の数
値aをabで表す。先ず、ビデオカメラ6でハーフトー
ン位相シフトマスクを撮像して得られるビデオ信号S1
は、A/Dコンバータ7により5ビットのデジタル画像
信号D3に変換される。
【0022】図2(a)はそのデジタル画像信号D3を
示し、この図2(a)において、デジタル画像信号D3
は、00000bから11111bの範囲の数値とな
る。また、デジタル画像信号D3の光学的黒レベル、即
ちビデオカメラ6に全く光が入射しない状態のデジタル
画像信号D3のレベルが00000bとなるように、且
つデジタル画像信号D3の光学的白レベル、即ちハーフ
トーン位相シフトマスク4のガラス基板部に対応するデ
ジタル画像信号D3のレベルが11111bとなるよう
に、ビデオ信号S1のオフセット及び振幅の調整を行
う。これにより、ハーフトーン位相シフトマスクのハー
フトーン部のデジタル画像信号D3の平均的なレベル、
即ちハーフトーン位相シフトマスクのフォトマスク黒レ
ベルは00100bとなる。
【0023】そこで、位相反転回路8のデジタルスイッ
チ回路13では、閾値レベルデータL2の値を0010
0bに設定する。この閾値レベルデータL2の値は各ハ
ーフトーン位相シフトマスクで固有の値であり、同一の
又は同種の試料を検査する間は、一度設定すれば変更す
る必要はない。また、図2(a)においては、本来フォ
トマスク白レベルであるべき区間で値が小さくなってい
る白欠陥部1A、本来閾値レベルデータ(ハーフトーン
位相シフトマスクの光学的黒レベル)L2であるべき区
間で値が大きくなっている黒欠陥部2A及び本来閾値レ
ベルデータL2であるべき区間で値が小さくなっている
異物欠陥部3が現れている。即ち、異物欠陥部3では、
デジタル画像信号D3が閾値レベルデータL2より小さ
くなり、異物欠陥部3では図1のコンパレータ11から
出力されるイネーブル信号S2がハイレベル“1”とな
る。従って、図1のルック・アップ・テーブル回路12
から出力される5ビットのデジタル画像信号D4は、図
2(a)の異物欠陥部3のデジタル画像信号D3を閾値
レベルデータL2を中心として反転した信号となり、異
物欠陥部3を除く領域におけるデジタル画像信号D4は
デジタル画像信号D3そのものとある。
【0024】図2(b)はそのようにして得られたデジ
タル画像信号D4を示し、図2(a)の異物欠陥部3に
対応する部分は、値が閾値レベルデータL2より大きい
反転異物欠陥部3Iとなっている。例えば、図2(a)
の異物欠陥部3でのデジタル画像信号D3の最小レベル
を00011bとすると、この最小レベルと閾値レベル
データL2との差分Δは次のようになる。
【数1】 Δ=00100b−00011b=00001b
【0025】その最小レベルを閾値レベルデータL2を
中心として反転して得られるデータは次のようになる。
【数2】00100b+Δ=00101b 従って、図2(b)の反転異物欠陥部3Iでのデジタル
画像信号D4の最大レベルは00101bとなる。この
ように本例では、閾値レベルデータL2より小さいデジ
タル画像信号D3は閾値レベルデータL2を中心として
反転されるので、デジタル画像信号D4の値は全区間で
閾値レベルデータL2以上となっている。これにより、
図1の位相反転回路8から出力されるデジタル画像信号
D4、即ち図2(b)のデジタル画像信号D4の値は、
閾値レベルデータL2(この例では00100b)から
光学的白レベルである11111bの間に収まってい
る。
【0026】また、本例のように閾値レベルデータL2
が00100bである場合には、図1のルック・アップ
・テーブル回路12中のROMとしては、アドレスが3
ビットで、23 個即ち8個のMビットデータを記憶でき
るものが使用できる。なお、図1の例ではイネーブル信
号S2が使用されているが、図1のルック・アップ・テ
ーブル回路12のROMとして、アドレスがNビット
(本例では5ビット)で、2N 個のMビットデータを記
憶できるものを使用すれば、そのイネーブル信号S2を
使用する必要がなくなる。即ち、図2(a)の0000
0b〜11111bの間のデジタル画像信号D3のそれ
ぞれに対して、ルック・アップ・テーブル回路12中の
ROMに対応するデジタル画像信号D4を記憶させてお
くことにより、図2(a)のデジタル画像信号D3が図
2(b)のデジタル画像信号D4に変換される。
【0027】また、仮に閾値レベルデータL2の値を1
0000b以上に設定すると、デジタル画像データD3
をこの閾値レベルデータL2を中心として反転して得た
値が光学的白レベルである11111bを超える場合が
有り得る。このように反転して得た値が光学的白レベル
を超える場合には、反転して得た値を例えば一律に光学
的白レベルとして、デジタル画像データD4が閾値レベ
ルデータL2と最大レベルとの間に収まるようにすれば
よい。
【0028】図2(b)のデジタル画像信号D4が図1
のビット変換回路9に供給される。ビット変換回路9で
は、図2(b)の閾値レベルデータL2(00100
b)から光学的白レベル(11111b)までのデジタ
ル画像信号D4を、図2(c)に示すように最小値が0
000bで最大値が1111bの4ビットのデジタル画
像信号D5に圧縮する。圧縮する際には、線形に圧縮し
ても良いが、例えば閾値レベルデータL2と光学的白レ
ベルとの中間付近のデータの圧縮率を大きくして、閾値
レベルデータL2及び光学的白レベルに近いデータの圧
縮率を小さくするような非線形の圧縮方法を使用しても
よい。
【0029】図2(c)のデジタル画像信号D5が図1
の欠陥検出回路10に供給される。欠陥検出回路10に
おいては、図2(c)のデジタル画像信号D5の内の、
本来光学的白レベルであるべき区間で値が光学的白レベ
ルより小さい白欠陥部1A、本来フォトマスク黒レベル
であるべき区間で値がフォトマスク黒レベルより大きい
黒欠陥部2A、及び本来フォトマスク黒レベルであるべ
き区間で値がフォトマスク黒レベルより大きい反転異物
欠陥部3Iが検出される。この場合、黒欠陥部2Aと反
転異物欠陥部3Iとの識別はできないが、何等かの欠陥
が存在することが分かるだけで、実用的に問題は無い。
【0030】上述のように本実施例によれば、光学的黒
レベルとフォトマスク黒レベルとが等しい通常のフォト
マスクの検査に必要な欠陥検査アルゴリズムを備え、且
つ通常のフォトマスクの検査に必要な分解能が設定され
た欠陥検出回路10を何等変更することなく、ハーフト
ーン位相シフトマスクの欠陥検査を行うことができる。
なお、上述実施例では、ルック・アップ・テーブル回路
12とビット変換回路9とが分かれて配置されている
が、ルック・アップ・テーブル回路12でビット変換回
路9の圧縮機能をも行うようにしてもよい。
【0031】また、上述の実施例では、5ビットのデジ
タル画像信号D3から4ビットのデジタル画像信号D5
への変換を行っているが、A/Dコンバータ7のビット
数Nをより大きな値として分解能を向上させるようにし
てもよい。また、図1の欠陥検査装置で従来の通常のフ
ォトマスクを検査する際には、デジタルスイッチ回路1
3で設定する閾値レベルデータL2の値を00000b
として、フォトマスク黒レベルと光学的黒レベルとを等
しくして、ルック・アップ・テーブル回路12では、入
力されるデジタル画像信号D3をそのままデジタル画像
信号D4として出力すればよい。そして、ビット変換回
路9では、0〜最大レベルまでのNビットのデジタル画
像信号D4を例えば線形に0〜最大レベルまでのMビッ
トのデジタル画像信号D5に変換することにより、従来
の欠陥検査装置と全く同一の動作で通常のフォトマスク
の欠陥検査が行われる。従って、図1の欠陥検査装置
が、ハーフトーン位相シフトマスク専用の欠陥検査装置
となってしまうといった不都合は無い。
【0032】次に、本発明の他の実施例につき図3を参
照して説明する。本例は、光学的白レベルよりもフォト
マスク白レベルが小さいようなフォトマスクの欠陥検査
を行う場合に本発明を適用したものである。このように
光学的白レベルとフォトマスク白レベルとが異なるフォ
トマスクは現在は存在しないが、理論的及び将来的には
存在しうるものである。
【0033】このような仮想的なフォトマスクの欠陥検
査を行う場合の第1の手法は、図1の欠陥検査装置のA
/Dコンバータ7の前にビデオ信号S1の位相を反転さ
せる反転増幅器を付加することである。この反転増幅器
によりビデオ信号S1の位相を反転させ、それ以後は同
様の処理を経て、欠陥検出回路10へデジタル画像信号
D5を供給することにより、全ての欠陥の検出を行うこ
とができる。この場合、欠陥検出回路10へ供給される
デジタル画像信号D5の位相関係が、ハーフトーン位相
シフトマスクの場合と逆になってしまうが、これは欠陥
検出回路10内で比較対象とする設計データの位相を反
転させればよい。
【0034】また、そのような仮想的なフォトマスクの
欠陥検査を行う場合の第2の手法は、図1の欠陥検査装
置のルック・アップ・テーブル回路12及びビット変換
回路9の動作を変更することである。即ち、そのような
仮想的なフォトマスクを撮像して得られたビデオ信号を
A/D変換して得られたデジタル画像信号を、図3に示
す5ビットのデジタル画像信号D6であるとする。この
デジタル画像信号D6は、フォトマスク黒レベルが00
000bであり、フォトマスク白レベルであるハーフト
ーン部の平均レベルL3の値は11111bより小さ
い。このデジタル画像信号D6の本来平均レベルL3と
なる区間には、値が平均レベルL3より小さくなる白欠
陥部1B及び値が平均レベルL3より大きくなる抜け欠
陥部14があり、デジタル画像信号D6の本来値が00
000bとなる区間には、値が00000bより大きく
なる黒欠陥部2Bが存在する。
【0035】その図3のデジタル画像信号D6に対して
は、値が平均レベルL3と等しい閾値レベルを設定す
る。そして、値が平均レベルL3以下のデジタル画像信
号D6はそのまま通過させて、値が平均レベルL3より
大きいデジタル画像信号D6はその平均レベルL3を中
心として反転する。これにより、抜け欠陥部14の信号
は反転欠陥部14Iの信号となり、変換後のデジタル画
像信号は、全て00000bから平均レベルL3までに
収まる。そこで、その変換後のデジタル画像信号を、最
小値が0000bで最大値が11111bの4ビットの
デジタル画像信号に圧縮することにより、通常のフォト
マスクの欠陥検査アルゴリズムで全ての欠陥検査を行う
ことができる。
【0036】なお、本発明は上述実施例に限定されず、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る
ことは勿論である。
【0037】
【発明の効果】本発明の第1の欠陥検査装置によれば、
光学的黒レベルとフォトマスク黒レベルとが等しい従来
の通常のフォトマスクの検査に必要十分な分解能が設定
され、且つ通常のフォトマスクの欠陥検査を行うための
欠陥検査アルゴリズムを備えた検出手段を用いて、ハー
フトーン位相シフトマスクの全ての欠陥の検出を行うこ
とができる利点がある。即ち、従来の欠陥検出装置で
は、フォトマスク黒レベルと光学的黒レベルとは同レベ
ルであり、且つフォトマスク黒レベル以下のレベルは存
在しないという前提で欠陥検出のアルゴリズムが形成さ
れている。この従来の欠陥検出のアルゴリズムを見直し
て、新しい欠陥検出のアルゴリズムを備えた装置を開発
するためには多大の労力と費用とを要する。それに対し
て本発明では、Nビットのデジタル画像信号に所定の処
理を施して従来型の検査手段に供給するだけで、ハーフ
トーン位相シフトマスクの欠陥検査を行うことができ
る。
【0038】また、本発明の第2の欠陥検査装置によれ
ば、光学的白レベルとフォトマスク白レベルとが異なる
フォトマスクの全ての欠陥の検出を、従来の通常の欠陥
検出アルゴリズムを備えた検査手段で行うことができる
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による欠陥検査装置の一実施例の全体構
成を示すブロック図である。
【図2】(a)は図1のデジタル画像信号D3を示す波
形図、(b)は図1のデジタル画像信号D4を示す波形
図、(c)は図1のデジタル画像信号D5を示す波形図
である。
【図3】本発明の他の実施例のデジタル画像信号D6を
示す波形図である。
【図4】(a)は従来の通常のフォトマスクを撮像して
得られたビデオ信号をA/D変換して得られたデジタル
画像信号D1を示す波形図、(b)はハーフトーン位相
シフトマスクを撮像し得られたビデオ信号をA/D変換
して得られたデジタル画像信号D2を示す波形図であ
る。
【符号の説明】
1A 白欠陥部 2A 黒欠陥部 3 異物欠陥部 4 フォトマスク 6 ビデオカメラ 7 NビットのA/Dコンバータ 8 位相反転回路 9 ビット変換回路 10 欠陥検出回路 11 コンパレータ 12 ルック・アップ・テーブル回路 13 デジタルスイッチ回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検物を撮像して得られたビデオ信号の
    最小値以下の最小レベルと、前記ビデオ信号の最大値以
    上の最大レベルとに基づいて、前記ビデオ信号をNビッ
    ト(Nは2以上の整数)のデジタル画像信号に変換する
    アナログ/デジタル変換器と、 前記最小レベルと前記最大レベルとの間に、前記デジタ
    ル画像信号の閾値レベルを設定する閾値設定手段と、 前記閾値レベル以上の前記デジタル画像信号はそのまま
    通過させると共に、前記閾値レベルよりも小さい前記デ
    ジタル画像信号を前記閾値レベル以上のデジタル画像信
    号に変換する選択的変換手段と、 前記閾値レベルと前記最大レベルとに基づいて、前記選
    択的変換手段で得られたデジタル画像信号をMビット
    (MはNより小さく、且つ1以上の整数)のデジタル画
    像信号に変換する信号圧縮手段と、 前記Mビットのデジタル画像信号より前記被検物の欠陥
    検査を行う検査手段と、を有することを特徴とする欠陥
    検査装置。
  2. 【請求項2】 被検物を撮像して得られたビデオ信号の
    最小値以下の最小レベルと、前記ビデオ信号の最大値以
    上の最大レベルとに基づいて、前記ビデオ信号をNビッ
    ト(Nは2以上の整数)のデジタル画像信号に変換する
    アナログ/デジタル変換器と、 前記最小レベルと前記最大レベルとの間に、前記デジタ
    ル画像信号の閾値レベルを設定する閾値設定手段と、 前記閾値レベル以下の前記デジタル画像信号はそのまま
    通過させると共に、前記閾値レベルよりも大きい前記デ
    ジタル画像信号を前記閾値レベル以下のデジタル画像信
    号に変換する選択的変換手段と、 前記最小レベルと前記閾値レベルとに基づいて、前記選
    択的変換手段で得られたデジタル画像信号をMビット
    (MはNより小さく、且つ1以上の整数)のデジタル画
    像信号に変換する信号圧縮手段と、 前記Mビットのデジタル画像信号より前記被検物の欠陥
    検査を行う検査手段と、を有することを特徴とする欠陥
    検査装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106292180A (zh) * 2015-06-26 2017-01-04 信越化学工业株式会社 光掩模坯的缺陷检查方法、分选方法和制备方法
JP2020024224A (ja) * 2015-06-26 2020-02-13 信越化学工業株式会社 フォトマスクブランクの欠陥検査方法、選別方法及び製造方法

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