JPH0617405B2 - オレフィン重合用溶媒の精製方法 - Google Patents

オレフィン重合用溶媒の精製方法

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JPH0617405B2
JPH0617405B2 JP15010087A JP15010087A JPH0617405B2 JP H0617405 B2 JPH0617405 B2 JP H0617405B2 JP 15010087 A JP15010087 A JP 15010087A JP 15010087 A JP15010087 A JP 15010087A JP H0617405 B2 JPH0617405 B2 JP H0617405B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はオレフィン重合用溶媒の精製方法に関し、詳し
くは触媒の存在下でα−オレフィンのスラリー重合に使
用した粗溶媒を精製して、重合に悪影響を及ぼす不純物
を効率よくしかも効果的に除去することのできる方法に
関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
従来から、所謂チーグラー触媒等の高活性触媒の存在下
に、溶媒中でオレフィンをスラリー重合する方法は数多
く知られている。この場合、重合反応に使用された溶媒
は、生成したオレフィン重合体を分離し、または触媒を
分解した後に回収され、再び重合反応に使用されること
が多い。
しかしながら、このように一度重合反応に使用された溶
媒は、回収後、オレフィンの重合反応の溶媒として再使
用に供しても、期待通りの重合活性が得られなかった
り、生成するオレフィン重合体にゲルやフィッシュアイ
が増加するなどの問題がある。これは重合時における副
生成物、触媒分解生成物、アルコール、カルボン酸、キ
レート化合物などの触媒分解に使用される試剤、あるい
は重合時や後処理時における溶媒の酸化や熱劣化等によ
る生成物など様々な不純物が、再使用に供する溶媒に含
まれてくるためと考えられる。
このような不純物は、水洗、蒸留、脱水などの種々の精
製手段を組み合わせることにより、ある程度の除去は可
能であり、したがって精製の程度に応じ、溶媒の再使用
を行っても重合活性の著しい低下は防止できる。
しかし、上記の精製手段では、再使用に供する溶媒の精
製程度は充分ではなく、繰り返し使用するにしたがっ
て、ついには重合活性が満足し得ない水準にまで低下し
てくる。
近年、重合触媒の高活性化技術の進歩が著しいが、この
ような高活性触媒は非常に少量の使用ですむという大き
な特徴を有している反面、少量使用ということに関連し
てとりわけ溶媒中の不純物に大きな影響を受けやすく、
前記した如き溶媒の再使用の際の問題を生じやすいとい
うのが実情である。
このような溶媒中の不純物の影響による重合活性の低下
は、高活性触媒の利点を損ない、触媒消費量の増大を招
くのみならず、得られる重合体の組成や分子量等の変動
をも引き起こし、ひいては製品の品質管理をも困難にす
る。
ところで、溶媒中の脱水を目的として、あるいは溶媒中
のアルキルハライドを除去する目的で、溶媒の精製にあ
たってゼオライトを使用することは既に知られている
(例えば特公昭57−56924号公報など)。しかし
ながら、このような通常のゼオライト処理による溶媒の
精製方法では、微量の重合阻害不純物を充分に除去する
ことができず、したがって、より一層高度に除去できる
方法の開発が望まれていた。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは重合反応に使用した溶媒の重合阻
害不純物をほぼ完全に除去して、回収溶媒を繰り返し使
用しても重合活性の低下がほとんどみられない、優れた
溶媒の精製方法を開発すべく鋭意研究を重ねた。その結
果、使用済みの溶媒を特定の孔径を有する二種類のゼオ
ライトで、一定の順序にて接触処理することにより、上
記課題を達成できることを見出した。本発明はかかる知
見に基いて完成したものである。
すなわち、本発明は(A)少なくともチタン、マグネシ
ウムおよびハロゲンを含有する固体触媒成分と(B)有
機アルミニウム化合物成分を主成分とする触媒の存在下
でα−オレフィンをスラリー重合して得られるスラリー
から分離された粗溶媒を、(a)孔径8〜11Åでありか
つ水洗した際にその水洗排液中の金属イオン含有量が1.
0ppm以下であるゼオライトで接触処理した後、(b)孔径
3〜6Åのゼオライトで接触処理することを特徴とする
オレフィン重合用溶媒の精製方法を提供するものであ
る。
本発明の方法では、α−オレフィンをスラリー重合して
得られるスラリーから分離された粗溶媒を、上記(a),
(b)二種のゼオライトで接触処理するが、ここで用いる
ゼオライト(a),(b)は様々な組成あるいは結晶構造のも
のがあるが、通常はこれらゼオライト(a),(b)共に、 一般式 (1.0±0.2)M2/mO・Al2O3・xSiO2・yH2
〔式中、Mはアルカリ金属又はアルカリ土類金属を示
し、mはMの原子価を示す。またxは1.0〜20、yは
0〜10を示す。〕 で表わされる化学組成を有し、またX線回折により識別
することのできる独特の結晶構造を有するアルミノ珪酸
塩である。このようなゼオライトとしては天然あるいは
合成のものであるとを問わない。
このような一般式で表わされるゼオライトのうち、ゼオ
ライト(a)は、孔径が8〜11Åのものであり、また水
洗した際にその水洗排液中の金属イオン含有量が1.0ppm
以下のものである。したがって、本発明の方法に用いる
ゼオライト(a)は、金属イオン含有量(結晶格子内に適
正に存在せずに、内部に含有されているナトリウム,カ
リウム,カルシウムなどの金属イオンの量)が多い場合
には、使用前に水洗して金属イオン分を規定値以下に除
去しておけばよい。ここで、水洗排液中の金属イオン含
有量が1.0ppmを超えるものを用いると、得られる精製溶
媒をオレフィン重合用溶媒として再使用したときに、生
成するオレフィン重合体にはゲルやフィッシュアイが増
加する。
上記ゼオライト(a)は、上述した孔径範囲および金属イ
オン含有量のものであれば、様々なものが使用できる
が、例えばモレキュラーシーブス10X,モレキュラー
シーブス13Xなどがあげられ、特に比表面積が900
m2/g以上のものが好ましい。
本発明の方法では、オレフィン重合に使用した粗溶媒を
まず上記ゼオライト(a)と接触処理する。この際の処理
条件は、粗溶媒が充分にゼオライト(a)と接触できるよ
うにすればよく、特に制限はないが、通常はこのゼオラ
イト(a)を充填したカラムに粗溶媒を適当な流速で通過
させればよい。
次に、本発明の方法では、ゼオライト(a)で接触処理し
た粗溶媒を、さらにゼオライト(b)で接触処理する。こ
のゼオライト(b)は、上述した一般式で表わされるもの
のうち、孔径が3〜6Åのものが充当される。具体的に
は種々のものがあるが、例えばモレキュラーシーブス3
A,モレキュラーシーブス4A,モレキュラーシーブス
5Aなどの合成ゼオライトやナトリウム−モルデナイ
ト,カルシウム−チャバサイトなどの天然ゼオライトを
好適なものとしてあげることができる。また、特に比表
面積が400〜850m2/g程度のものが好ましい。
なお、ゼオライト(b)については、金属イオン含有量
(結晶格子内に適正に存在せずに、内部に含有されてい
るナトリウム,カリウム,カルシウムなどの金属イオン
の量)が多いものでも使用可能であるが、水洗した際に
その水洗排液中の金属イオン含有量を0.5ppm以下に調節
したものが、粗溶媒の精製の度合を高め、結果的にゲル
やフイッシュアイの少ない高品質のオレフィン重合体の
製造を可能にする。
これらゼオライト(a),(b)の形態は、特に制限はなく、
粉末状,粒状,ペレット状などがあるが、操作上の観点
から粒状,ペレット状が好適である。
本発明の方法によってオレフィン重合用溶媒を精製する
にあたっては、一般に次の如き手順に従う。まず、所定
の触媒および溶媒の存在下でオレフィンを重合し、得ら
れた生成スラリーを固液分離してオレフィン重合体を除
き、液相(使用済み溶媒を含む)を蒸留あるいは苛性ソ
ーダ洗浄し、さらに水洗したものを分液して、所望によ
り蒸留を繰り返したり脱水した後、粗溶媒を得、これを
前述のゼオライト(a),(b)によって順次接触処理する。
このゼオライトによる接触処理は、ゼオライト(a)のみ
による処理では、得られる精製溶媒をオレフィン重合用
溶媒として再使用したときに、生成するオレフィン重合
体中のゲルやフイッシュアイ量を充分に低減することが
できない。また、ゼオライト(b)のみによる処理では、
精製溶媒を再使用したときに、触媒の活性が低下するお
それがある。さらに、ゼオライト(a),(b)による接触処
理の順序を逆(つまり、ゼオライト(b)による処理、次
いでゼオライト(a)による処理を行う順序)にすると、
やはり生成するオレフィン重合体中のゲルやフイッシュ
アイ量を充分に低減することができない。
本発明の方法の如く、ゼオライト(a)による接触処理を
先に行い、次にゼオライト(b)による接触処理を行うと
いう順序で二段階の接触処理を行うことによって、はじ
めて目的とする高度に精製された溶液を得ることがで
き、再生溶媒として繰り返し使用できるのである。
ところで、本発明の方法の精製対象となる溶媒は、従来
からオレフィン重合用の溶媒として用いられている様々
なものがあるが、例えばブタン,ペンタン,ヘキサン,
ヘプタン,オクタン,デカン,ドデカン,灯油などの脂
肪族炭化水素、シクロペンタン,メチルシクロペンタ
ン,シクロヘキサン,メチルシクロヘキサンなどの脂肪
族炭化水素、ベンゼン,トルエン,キシレンなどの芳香
族炭化水素を挙げることができる。
また、本発明の方法で精製する溶媒は、前述の如くオレ
フィンの重合に用いるものであるが、このオレフィンの
重合は(A)固体触媒成分と(B)有機アルミニウム化
合物成分を主成分とする触媒の存在下で行う。
ここで(A)成分である少なくともチタン,マグネシウ
ムおよびハロゲンを含有する固体触媒成分は、マグネシ
ウム化合物とハロゲン含有チタン化合物または該化合物
と電子供与体との付加化合物を段階的または一次的に接
触させることにより形成される複合固体であり、特に限
定されることなく公知の各種のものを用いることができ
る。例えばマグネシウム化合物と塩素含有チタン化合物
を炭化水素溶媒中で攪拌しながら反応させることによっ
て得ることができる。その他若干の製法例を示せば、特
公昭46−34092号、特開昭54−41985号、
特開昭55−729号、特開昭55−13709号、特
開昭57−12006号公報、特開昭57−14140
9号の各公報などに開示された方法がある。
(A)成分の製造に使用できるハロゲン含有チタン化合
物は、2価、3価または4価のチタンのハロゲン化合物
であればよい。ハロゲンとしては臭素,沃素などがある
が特に塩素が好ましい。例えば、四塩化チタン(TiC
l4),三塩化チタン(TiCl3),三塩化チタンと塩化ア
ルミニウムの付加物(TiCl3・1/3AlCl3),ジ
クロロメトキシチタン(CH3OTiCl2),トリクロ
ロエトキシチタン(C25OTiCl3),トリクロロ
プロポキシチタン(C37OTiCl3),ジクロロジ
プロポキシチタン((C37O)2TiCl2),ジクロ
ロジエトキシチタン((C25O)3TiCl2),モノクロ
ロトリエトキシチタン((C25O)3TiCl),な
どをあげることができる。
(A)成分の製造に使用できるマグネシウム化合物とし
ては、通常チーグラー触媒の担体として用いられる種々
のものがある。例えば、塩化マグネシウム,臭化マグネ
シウム,沃化マグネシウムなどのハロゲン化マグネシウ
ム、水酸化マグネシウム,酸化マグネシウム,硫酸マグ
ネシウム,炭酸マグネシウムあるいは塩化ヒドロキシマ
グネシウム,臭化ヒドロキシマグネシウム,沃化ヒドロ
キシマグネシウムなどのハロゲン化ヒドロキシマグネシ
ウム、メトキシマグネシウム,エトキシマグネシウム,
プロポキシマグネシウム,ブトキシマグネシウムなどの
アルコキシマグネシウム、メトキシマグネシウムクロラ
イド,メトキシマグネシウムブロマイド,エトキシマグ
ネシウムクロライド,エトキシマグネシウムブロマイ
ド,ブロポキシマグネシウムクロライド,プロポキシマ
グネシウムブロマイド,ブトキシマグネシウムクロライ
ド,ブトキシマグネシウムブロマイドなどのアルコキシ
マグネシウムハライド、アリロキシマグネシウム、また
はアリロキシマグネシウムクロライド,アリロキシマグ
ネシウムブロマイドなどのアリロキシマグネシウムハラ
イドさらにはメチルマグネシウムクロライド,メチルマ
グネシウムブロマイド,エチルマグネシウムクロライ
ド,エチルマグネシウムブロマイド,プロピルマグネシ
ウムクロライド,プロピルマグネシウムブロマイド,ブ
チルマグネシウムクロライド,ブチルマグネシウムブロ
マイドなどのアルキルマグネシウムハライドあるいはこ
れらの混合物などを挙げることができる。
また、マグネシウム化合物は上記のものをそのまま用い
ることができるが、ケイ素のハロゲン化物等で変性した
ものを用いれば更に好ましい。
一方、触媒の(B)成分である有機アルミニウム化合物
成分は、様々なものがあるが、好ましいものとしては、
一般式R2 nAlCl3-nで表わされるアルミニウム化合
物があげられる。この一般式中で、R2は炭素数1〜8
のアルキル基またはシクロアルキル基であり、またnは
0<n≦3を満たす実数であればよい。この化合物の好
適な例としては、トリエチルアルミニウム,トリイソブ
チルアルミニウム,トリメチルアルミニウム,トリオク
チルアルミニウム,ジエチルアルミニウムモノクロライ
ド,ジイソプロピルアルミニウムモノクロライド,ジイ
ソブチルアルミニウムモノクロライド,ジオクチルアル
ミニウムモノクロライド,エチルアルミニウムジクロラ
イド,イソプロピレルアルミニウムジクロライド,エチ
ルアルミニウムセスキクロライドなどをあげることがで
きる。これらの化合物は単独で使用してもよいが、二種
以上を混合して使用してもよい。
上記触媒において、(A),(B)両成分の使用割合は
特に制限はないが、通常は(A)成分1モルに対して、
(B)成分を1〜500モルの範囲で選定すればよい。
また、この触媒は(A),(B)両成分を主成分とする
ものであるが、さらに必要に応じて第三成分である電子
供与体などを加えることもできる。
次に、この触媒を用いて重合すべきα−オレフィンとし
ては、各種のものがあるが、具体的にはエチレン,プロ
ピレン,1−ブテン,1−ペンテン,1−ヘキセン,1
−オクテン,1−デセン,4−メチル−1−ペンテンな
どがあり、本発明の方法ではこれらの重合あるいは共重
合、さらにはこれらオレフィンとポリエン(ブタジエ
ン,イソプレン,ピペリレン,1,4−ヘキサジエン,
5−エチリデン−2−ノルボルネン,5−ビニル−2−
ノルボルネン,ジシクロペンタジエンなど)との共重合
に用いる溶媒をも対象とする。
〔実施例〕
次に本発明を実施例および比較例により、更に詳しく説
明する。
実施例1 (1)モレキュラーシーブスの水洗 モレキュラーシーブス13X(1/16″ペレット)(孔径
10Å)をステンレス製カラムに充填し、イオン交換水
で充分に水洗した。水洗排液中のNa含有量をパーキンエ
ルマー社製406型原子吸光分光光度計で測定した結
果、Na含有量は0.3ppmであった。水洗後のモレキュラー
シーブス13Xを窒素気流中で250℃にて24時間乾
燥した。
モレキュラーシーブス4A(1/16″ペレット)(孔径4
Å)も上記と同様にして処理した。水洗排液中のNa含有
量は0.2ppmであった。
(2)固体触媒成分の製造 n−ヘプタン50m中にマグネシウムジエトキシド1.
0g(8.8ミリモル)および市販の無水硫酸マグネシウム
1.06g(8.8ミリモル)を懸濁させ、さらに四塩化ケイ
素1.5g(8.8ミリモル)とエタノール1.6g(35.2ミリ
モル)を加えて80℃で1時間反応を行った。次いで、
四塩化チタン5m(45ミリモル)を加えて98℃で
3時間反応させた。反応後、冷却静置し上澄液を傾斜法
により除去した。次いで、新たにn−ヘプタン100m
を加えて攪拌,静置,上澄液除去の洗浄操作を3回行
った後、n−ヘプタン200mを加えて固体触媒成分
の分散液を得た。このもののチタン担持量を比色法によ
り求めた結果、42mg−Ti/g−担体であった。
(3)エチレンの重合 7容のステンレス製オートクレーブを乾燥窒素で置換
した後、溶媒として乾燥ヘキサン5を加えるととも
に、触媒の(A)成分として上記(2)で製造した固体
触媒成分を0.15ミリモルおよび触媒の(B)成分として
トリエチルアルミニウム0.6ミリモルとジエチルアルミ
ニウムクロライド2.4ミリモルを加えた。
次に、水素および反応器の全圧が8.3kg/cm2Gになるよ
うにエチレンを連続的に供給し、80℃で120分間攪
拌しながら反応を行った。
(4)重合溶媒の精製回収 反応生成物を窒素雰囲気下で濾過し、濾液を1wt%の苛
性ソーダ水溶液で洗浄液、水洗,分液,蒸留して粗ヘキ
サンを回収した。
直径6cm,長さ60cmのステンレス製カラムの中にメッ
シュ仕切りを入れ、前記(1)で得たモレキュラーシー
ブス13X600gを上流側に、モレキュラーシーブス
4A600gを下流側に充填した。
次いで、これに回収した上記粗ヘキサンを66m/分
の流速で通液し、精製ヘキサンを回収した。
(5)精製回収溶媒使用によるエチレンの重合 前記(3)において、乾燥ヘキサンの代りに、前記
(4)で得た精製ヘキサンを用いて、同様にエチレンの
重合を行った。結果を第1表に示す。
実施例2 (1)モレキュラーシーブスの水洗 実施例1(1)において、モレキュラーシーブス4Aの
代りに、モレキュラーシーブス3A(1/16″ペレット)
(孔径3Å)を使用したこと以外は、実施例1(1)と
同様にしてモレキュラーシーブスの水洗を行った。
(2)重合溶媒の精製回収 実施例1(4)で回収した粗ヘキサンを、上記実施例2
(1)で得られたモレキュラーシーブス13X(水洗排
液中のNa含有量が0.3ppm)とモレキュラーシーブス3A
(水洗排液中のNa含有量0.1ppm,K含有量0.2ppm)を用
い、以下実施例1(4)と同様にして重合溶媒の精製回
収を行った。
(3)精製回収溶媒使用によるエチレンの重合 乾燥ヘキサンの代りに、上記実施例2(2)で得られた
精製溶媒(精製ヘキサン)を用いて、以下実施例1
(3)と同様にしてエチレンの重合を行った。結果を第
1表に示す。
実施例3 (1)モレキュラーシーブスの水洗 実施例1(1)において、モレキュラーシーブス4Aの
代りに、モレキュラーシーブス5A(1/16″ペレット)
(孔径5Å)を使用したこと以外は、実施例1(1)と
同様にしてモレキュラーシーブスの水洗を行った。
(2)重合溶媒の精製回収 実施例1(4)で回収した粗ヘキサンを、上記実施例3
(1)で得られたモレキュラーシーブス13X(水洗排
液中のNa含有量が0.3ppm)とモレキュラーシーブス5A
(水洗排液中のNa含有量0.1ppm,Ca含有量0.1ppm)を用
い、以下実施例1(4)と同様にして重合溶媒の精製回
収を行った。
(3)精製回収溶媒使用によるエチレンの重合 乾燥ヘキサンの代りに、上記実施例3(2)で得られた
精製溶媒(精製ヘキサン)を用いて、以下実施例1
(3)と同様にしてエチレンの重合を行った。結果を第
1表に示す。
比較例1 (1)重合溶媒の精製回収 実施例1(4)で回収した粗ヘキサンを、ゼオライトと
して水洗排液中のNa含有量115ppmのモレキュラーシ
ーブス13Xのみを用い、以下実施例1(4)と同様に
して重合溶媒の精製回収を行った。
(2)精製回収溶媒使用によるエチレンの重合 乾燥ヘキサンの代りに、上記比較例1(1)で得られた
精製溶媒(精製ヘキサン)を用いて、以下実施例1
(3)と同様にしてエチレンの重合を行った。結果を第
1表に示す。
比較例2 (1)重合溶媒の精製回収 実施例1(4)で回収した粗ヘキサンを、ゼオライトと
して水洗排液中のNa含有量が0.3ppmのモレキュラーシー
ブス13Xのみを用い、以下実施例1(4)と同様にし
て重合溶媒の精製回収を行った。
(2)精製回収溶媒使用によるエチレンの重合 乾燥ヘキサンの代りに、上記比較例2(1)で得られた
精製溶媒(精製ヘキサン)を用いて、以下実施例1
(3)と同様にしてエチレンの重合を行った。結果を第
1表に示す。
比較例3 (1)重合溶媒の精製回収 実施例1(4)で回収した粗ヘキサンを、ゼオライトと
して水洗排液中のNa含有量が40ppmのモレキュラーシ
ーブス4Aのみを用い、以下実施例1(4)と同様にし
て重合溶媒の精製回収を行った。
(2)精製回収溶媒使用によるエチレンの重合 乾燥ヘキサンの代りに、上記比較例3(1)で得られた
精製溶媒(精製ヘキサン)を用いて、以下実施例1
(3)と同様にしてエチレンの重合を行った。結果を第
1表に示す。
比較例4 (1)重合溶媒の精製回収 実施例1(4)で回収した粗ヘキサンを、ゼオライトと
して水洗排液中のNa含有量が0.2ppmのモレキュラーシー
ブス4Aのみを用い、以下実施例1(4)と同様にして
重合溶媒の精製回収を行った。
(2)精製回収溶媒使用によるエチレンの重合 乾燥ヘキサンの代りに、上記比較例4(1)で得られた
精製溶媒(精製ヘキサン)を用いて、以下実施例1
(3)と同様にしてエチレンの重合を行った。結果を第
1表に示す。
比較例5 実施例1(4)で回収した粗ヘキサンを、ゼオライト処
理することなく、そのまま乾燥ヘキサンの代りに用い
て、以下実施例1(3)と同様にしてエチレンの重合を
行った。結果を第1表に示す。
比較例6 (1)重合溶媒の精製回収 実施例1(4)において、ステンレス製カラムに充填す
るゼオライトを、上流側にモレキュラーシーブス4A、
下流側にモレキュラーシーブス13Xとしたこと以外
は、実施例1(4)と同様にして重合溶媒の精製回収を
行った。
(2)精製回収溶媒使用によるエチレンの重合 乾燥ヘキサンの代りに、上記比較例6(1)で得られた
精製溶媒(精製ヘキサン)を用いて、以下実施例1
(3)と同様にしてエチレンの重合を行った。結果を第
1表に示す。
比較例7 (1)重合溶媒の精製回収 実施例1(4)において、ゼオライトとして水洗排液中
のNa含有量が0.3ppmのモレキュラーシーブス13Xの代
りに、水洗排液中のNa含有量が2ppmのモレキュラーシ
ーブス13Xを用い、また水洗排液中のNa含有量が0.2p
pmのモレキュラーシーブス4Aの代りに、水洗排液中の
Na含有量が2ppmのモレキュラーシーブス4Aを用いた
こと以外は、実施例1(4)と同様にして重合溶媒の精
製回収を行った。
(2)精製回収溶媒使用によるエチレンの重合 乾燥ヘキサンの代りに、上記比較例7(1)で得られた
精製溶媒(精製ヘキサン)を用いて、以下実施例1
(3)と同様にしてエチレンの重合を行った。結果を第
1表に示す。
〔発明の効果〕 以上の如く、本発明の方法によれば、使用したオレフィ
ン重合用溶媒を高度に精製することができるため、精製
した回収溶媒を繰り返し使用できる。しかも、この精製
溶媒をオレフィンの重合反応に使用した場合に、触媒活
性を低下させることなく、また、得られるオレフィン重
合体もゲルやフイッシュアイが少なく、高品質のものと
なる。
したがって、本発明の方法は、高密度ポリエチレン(H
DPE),線状低密度ポリエチレン(LLDPE)をは
じめとする各種のオレフィン重合体やオレフィン共重合
体の製造における溶媒の精製に有効に利用することがで
きる。
さらに、本発明の方法は上述したオレフィン重合用溶媒
の精製に利用できるばかりでなく、これら溶媒として使
用する炭化水素中に含まれる −SO3H,−COOH,−OH,−NH2,−SH,−
CHO,−C=O,−COOR,−S−,−O−,ハロ
ゲン、不飽和結合等の官能基を有する各種の化合物を除
去する目的にも利用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)少なくともチタン,マグネシウムお
    よびハロゲンを含有する固体触媒成分と(B)有機アル
    ミニウム化合物成分を主成分とする触媒の存在下でα−
    オレフィンをスラリー重合して得られるスラリーから分
    離された粗溶媒を、(a)孔径8〜11Åでありかつ水洗
    した際にその水洗排液中の金属イオン含有量が1.0ppm以
    下であるゼオライトで接触処理した後、(b)孔径3〜6
    Åのゼオライトで接触処理することを特徴とするオレフ
    ィン重合用溶媒の精製方法。
  2. 【請求項2】ゼオライト(b)が、水洗した際にその水洗
    排液中の金属イオン含有量が0.5ppm以下のものである特
    許請求の範囲第1項記載の精製方法。
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