JPH06173809A - 分配型燃料噴射ポンプ - Google Patents

分配型燃料噴射ポンプ

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JPH06173809A
JPH06173809A JP4333114A JP33311492A JPH06173809A JP H06173809 A JPH06173809 A JP H06173809A JP 4333114 A JP4333114 A JP 4333114A JP 33311492 A JP33311492 A JP 33311492A JP H06173809 A JPH06173809 A JP H06173809A
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JP
Japan
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fuel
chamber
pressure
pump chamber
plunger
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JP4333114A
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English (en)
Inventor
Keiki Takama
敬喜 高間
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】燃料カット弁により燃料の供給を停止した場合
に速やかにエンジンを停止する分配型燃料噴射ポンプを
提供する。 【構成】圧送ポンプ室14からスピルポート22を経て
低圧燃料室6に通じるスピル通路系の途中に、圧送ポン
プ室から低圧燃料室に向かって燃料の逃げを許し、しか
しながら低圧燃料室からスピルポートを通じて圧送ポン
プ室に燃料が逆流するのを遮断する逆止弁70を設け
た。 【作用】燃料カット弁により燃料供給を停止した場合
に、逆止弁が低圧燃料室からスピルポートを経て圧送ポ
ンプ室に燃料が逆流するのを阻止し、圧送ポンプ室に燃
料を供給するのが確実に防止され、速やかにエンジンを
停止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の各気筒に燃
料を供給する分配型燃料噴射ポンプに係り、特にエンジ
ンを停止するために燃料カット弁にて燃料吸入通路を閉
止した場合に確実にエンジンを停止させるようにした技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】ディ−ゼルエンジンに燃料を供給する燃
料噴射ポンプとして、複数の気筒に対し高圧の燃料を効
率良く分配して供給することができることから、分配型
燃料噴射ポンプが用いられている。この種の分配形燃料
噴射ポンプは、一般に、エンジンと同期して回転される
プランジャを、フェイスカムとカムローラの作用によ
り、エンジンの1回転中に気筒の数に応じた数だけ往復
運動させ、このプランジャの圧縮行程中に圧送ポンプ室
の燃料を加圧してエンジンの各気筒へ分配供給するよう
になっている。そして、上記プランジャの吸入行程で
は、低圧燃料室から燃料吸入通路を通じて圧送ポンプ室
に燃料を導入するようになっており、また圧縮行程では
圧送ポンプ室で加圧した燃料を分配ポートより各気筒の
噴射弁に圧送し、これら噴射弁から噴射するようになっ
ている。このような燃料圧送行程の途中で圧送ポンプ室
に連なるスピルポートをスピルリングで開くと、上記圧
送ポンプ室で加圧された燃料がスピルポートを介して低
圧燃料室に逃がされ、このため各気筒への供給を停止す
る。よってスピルリングの操作により、燃料噴射量およ
び噴射タイミングを制御するようになっている。
【0003】また、上記燃料吸入通路には燃料カット弁
が設けられており、エンジンを停止したい場合はこの燃
料カット弁により燃料吸入通路を閉じ、圧送ポンプ室へ
の燃料導入を停止するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ス
ピルリングによりスピルポートを開放するタイミングは
圧縮行程の終期であるが、このスピルポートの開放期間
は図3においてa−b間で示す範囲のように、カムリフ
トが下降する吸入行程の始まり期間に跨がっており、よ
って燃料カット弁により燃料吸入通路から燃料の導入を
カットしても、吸入行程が始まることから圧送ポンプ室
は負圧となり、上記開放されているスピルポートを通じ
て低圧燃料室の燃料が圧送ポンプ室に逆流することにな
る。このように逆流した燃料は次の圧縮行程になった場
合に、プランジャに押圧されてエンジン側に供給される
場合がある。すなわち、燃料カット弁により燃料の供給
をカットしても、スピルポートから逆流する燃料により
圧送ポンプ室に燃料が送り込まれ、この燃料がエンジン
に供給されるので、エンジンが停止しないことがある。
【0005】特に、図4の(A)に示す6気筒タイプの
場合は、図4の(B)に示す4気筒タイプに比べて上記
逆流による影響が大きい。つまり、4気筒タイプの場合
は、プランジャ8の回りに4個の吸入溝11…を形成し
てあり、プランジャ8が1回転中に4回往復運動するの
で、1個の吸入溝11がシリンダ55に形成した1個の
吸入ポート12に連通している時間が相対的に長い。こ
れに対し、6気筒タイプの場合は、プランジャ8の回り
に6個の吸入溝11…を形成してあり、プランジャ8が
1回転中に6回往復運動するので、1個の吸入溝11が
シリンダ55に形成した1個の吸入ポートに連通してい
る時間が短く、よって吸入効率は4気筒タイプに比べて
低下する。これを防止するため6気筒タイプの場合は、
シリンダ55に2個の吸入ポート12a、12bを形成
し、これら2個の吸入ポート12a、12bを連通路1
2cにより相互に導通するとともに、これら吸入ポート
12a、12bがそれぞれ吸入溝11、11に連通する
ようにし、短時間に多量の燃料を圧送ポンプ室に供給で
きるようにしてある。このため、6気筒タイプは4気筒
タイプに比べて、燃料カット弁から圧送ポンプ室に至る
までの燃料吸入系の容積が大きくなり、大容量の燃料を
蓄えることができるようになる。この結果、前記逆流し
た燃料は容積の大きな燃料吸入系に蓄えられることにな
り、このように多量に蓄えられた燃料はプランジャの圧
縮行程で加圧され、この燃料がエンジンに供給される。
よって、燃料カット弁により燃料供給をカットしても、
多量に蓄えられた燃料がエンジンに送られるので、直ち
にエンジンが停止しないことがある。
【0006】本発明はこのような事情にもとづきなされ
たもので、その目的とするところは、燃料カット弁によ
り燃料供給を停止した場合、速やかにエンジンを停止す
るようにした分配型燃料噴射ポンプを提供しようとする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、圧送ポンプ室からスピルポートを経て低圧燃
料室に通じるスピル通路系の途中に、圧送ポンプ室から
低圧燃料室に向かって燃料の逃げを許し、しかしながら
低圧燃料室からスピルポートを通じて圧送ポンプ室に燃
料が逆流するのを遮断する逆止弁を設けたことを特徴と
する。
【0008】
【作用】本発明の構成によると、プランジャの圧縮工程
中にスピルポートを開くと、圧送ポンプ室の加圧燃料は
逆止弁を通過してスピルポートから低圧燃料室に逃がさ
れるようになり、これに対し、燃料カット弁により燃料
供給を停止した場合は低圧燃料室からスピルポートを経
て圧送ポンプ室に燃料が逆流しようとすると逆止弁が阻
止する。このため、圧送ポンプ室へ燃料が供給されるの
を確実に防止し、エンジンを速やかに停止することがで
きる。
【0009】
【実施例】以下本発明について、図面に示す一実施例に
もとづき説明する。図1は分配型燃料噴射ポンプの全体
構造を示す図、図2はそのスピル通路および逆止弁を示
す断面図である。まず、分配型燃料噴射ポンプから説明
する。図1において1は駆動軸である。駆動軸1は、デ
ィ―ゼルエンジンにより駆動されるようになっており、
ポンプハウジング2内に装備したロータリ式フィードポ
ンプ3を回し、このフィードポンプ3は燃料タンク4か
ら燃料を吸い上げ、圧力調整弁5によって燃料圧を調圧
したのちポンプハウジング2内の低圧燃料室6に供給す
る。
【0010】上記駆動軸1には、カップリング7を介し
てプランジャ8が連結されており、このプランジャ8は
フェイスカム9を一体に備えている。フェイスカム9に
は周方向に沿ってエンジンの気筒数に応じた数の山部を
備えるカムプロフィル9aを形成してあり、このカムプ
ロフィル9aにはカムローラ10が転接している。この
カムローラ10が上記カムプロフィル9aに転接するこ
とにより、上記フェイスカム9およびプランジャ8は1
回転中に複数回、すなわちエンジンの気筒数に応じて複
数回往復移動する。
【0011】プランジャ8はシリンダ55に摺動自在に
嵌挿されており、このプランジャ8の先端とシリンダ5
5との間に圧送ポンプ室14が形成されている。プラン
ジャ8の吸入行程中に、このプランジャ8の先端部周面
に形成した吸入溝11…がシリンダ55の側壁に形成し
た吸入ポート12a、12b(図4参照)に連通する
と、上記低圧燃料室6の燃料が燃料吸入通路13および
上記吸入ポート12a、12b、吸入溝11、11を通
じてプランジャ8の先端に形成された圧送ポンプ室14
に導入される。
【0012】プランジャ8の圧縮行程中に圧送ポンプ室
14内の燃料が加圧され、この加圧燃料はプランジャ8
内に形成した縦孔15に押し出される。この時プランジ
ャ8は回転しているから周面に開口した分配ポート16
が複数個の内の1個の吐出ポート17と連通した場合
に、上記燃料が噴射通路18からデリバリ弁19を経
て、気筒に設置した燃料噴射弁20に供給される。
【0013】プランジャ8にはスピルリング21が摺動
自在に嵌合されており、このスピルリング21は、上記
プランジャ8に形成したスピルポート22を開閉する。
スピルポート22は上記縦孔15に通じている。上記縦
孔15から吐出ポート17を介して噴射通路18を経て
燃料噴射弁20に燃料を圧送している最中に、スピルリ
ング21がスピルポート22を開放すると、縦孔15内
の燃料がスピルポート22より低圧燃料室6へ逃がされ
る。このため燃料噴射弁20への燃料供給を停止する。
したがって、上記スピルリング21は燃料噴射量を制御
する。
【0014】上記圧送ポンプ室14から縦孔15を経て
スピルポート22を通じて低圧燃料室6に至るまでのス
ピル通路系には、後述する逆止弁70が設けられてお
り、低圧燃料室6からスピルポート22を経て圧送ポン
プ室14に燃料が逆流するのを阻止している。これにつ
いては後で詳しく説明する。
【0015】上記スピルリング21はジョイント46を
介してコントロールレバー23およびテンションレバー
24に連結されている。これらコントロールレバー23
およびテンションレバー24はピン25を介してガイド
レバー26に回動自在に取付けられている。ガイドレバ
ー26は他のピン27によりポンプハウジング2に対し
て回動自在に取付けられており、このガイドレバー26
は押圧スプリング28により一方向へ回動付勢され、こ
のガイドレバー26の上端が最大噴射量を調節するため
のフルロードストッパ29に当接するようになってい
る。
【0016】なお、コントロールレバー23とテンショ
ンレバー24は、これらの間に設けたスタートスプリン
グ30およびアイドルスプリング31により互いに離間
する方向に付勢されている。また、テンションレバー2
4には突起32が形成されており、この突起32がコン
トロールレバー23に当たると、これらコントロールレ
バー23とテンションレバー24は上記ピン25を支点
として一体的に回動する。
【0017】コントロールレバー23は遠心力ガバナ5
0のガバナスリーブ33に押されるようになっている。
ガバナスリーブ33はガバナシャフト39に摺動自在に
被せられている。したがってガバナスリーブ33はガバ
ナシャフト39にガイドされて軸方向に移動可能となっ
ており、このガバナスリーブ33はフライウエイト34
の作動により推力を発生させられる。フライウエイト3
4は従動ギア35と一体的に回転されて遠心力を発生
し、この遠心力により上記ガバナスリーブ33に推力を
与える。上記従動ギア35は駆動軸1に取付けた駆動ギ
ア36と噛み合っている。
【0018】したがって、エンジンの回転は駆動軸1か
ら駆動ギア36および従動ギア35を通じて遠心力ガバ
ナ50のフライウエイト34に伝えられ、このフライウ
エイト34で発生した遠心力により上記ガバナスリーブ
33に推力を与える。このためエンジンの回転数に応じ
てコントロールレバー23が押されることになり、コン
トロールレバー23はピン25を中心として回動し、こ
れによりスピルリング21が軸方向へ移動され、燃料噴
射量を規制する。
【0019】一方、テンションレバー24の上端は、コ
ントロールスプリング37の一端に連結されており、こ
のコントロールスプリング37の他端は操作レバー38
に連結されている。操作レバー38は図示しないアクセ
ルペダルにより作動される。このアクセルペダルにより
操作レバー38を回動操作すると、コントロールスプリ
ング37を介してテンションレバー24がピン25を中
心として回動されるので、スピルリング21を軸方向へ
移動させる。したがって、アクセル操作量によっても燃
料噴射量を制御することができる。
【0020】前記フェイスカム9が転接しているカムロ
ーラ10は、ローラリング40に支持されており、この
ローラリング40はロッド41を介してタイマーピスト
ン42に連結されている。タイマーピストン42はタイ
マ圧力室43に収容されており、タイマ圧力室43には
低圧燃料室6の燃料圧力が導入されるようになってい
る。
【0021】低圧燃料室6の圧力に応じてタイマ圧力室
43の燃料圧力が変化されるとタイマーピストン42が
軸方向に変位し、この変位はロッド41を介してローラ
リング40を周方向に回動させる。このためカムローラ
10がフェイスカム9に対して相対的に周方向に変位す
るから、フェイスカム9の山部がカムローラ10に乗上
げるタイミングが変わり、これによって噴射タイミング
が制御される。
【0022】なお、タイマ−ピストン42およびタイマ
圧力室43は、実際には紙面と直行する方向に設けられ
るが、作図の都合上、図の通り示す。
【0023】上記低圧燃料室6と圧送ポンプ室14とを
連通した燃料吸入通路13には、燃料カット弁60が設
けられている。この燃料カット弁60は、電磁コイル6
1によりプランジャ形弁体62を作動するもので、この
弁体62は燃料吸入通路13を開閉する。電磁コイル6
1に通電するとプランジャ形弁体62がリフトされ、こ
れにより燃料吸入通路13が開かれ、低圧燃料室6の燃
料が圧送ポンプ室14へ供給される。
【0024】前記スピル通路系に設けられた逆止弁70
について、図2にもとづき詳しく説明する。プランジャ
8の外周に摺動自在に嵌合されたスピルリング21に
は、内面に環状溝71が形成されており、この環状溝7
1はスピルリング21に形成した放出孔72を介して低
圧燃料室6に通じている。環状溝71のエッジ部のリー
ド73がスピルポート22を開いた場合に、縦孔15は
スピルポート22、環状溝71および放出孔72を介し
て低圧燃料室6に連通される。
【0025】放出孔72には逆止弁70が取り付けられ
ている。逆止弁70は、ホルダー75にボール弁76お
よびこのボール弁76を押圧する弁スプリング77を有
し、ボール弁76は弁スプリング77に押されて放出孔
72を閉じている。そして、放出孔72内の燃料圧力が
弁スプリング77に打ち勝つ場合に放出孔72内の燃料
圧がボール弁76を押し、よって放出孔72を開くよう
になっている。
【0026】このような構成の分配型燃料噴射ポンプに
ついて、作用を説明する。エンジンを始動するために図
示しないイグニッションスイッチをスタート位置に操作
すると、電源から燃料カット弁60の電磁コイル61に
電流が流れ、プランジャ形弁体62がリフトされて燃料
吸入通路13を開く。このため低圧燃料室6の燃料が燃
料吸入通路13を経て吸入ポート12a、12bに流れ
込む。そして、プランジャ8の吸入行程中に、吸入溝1
1…が上記吸入ポート12a、12bに連通すると、低
圧燃料室6の燃料がこれら吸入ポート12a、12b、
吸入溝11、11を通じて圧送ポンプ室14に導入され
る。
【0027】プランジャ8の圧縮行程中に圧送ポンプ室
14内の燃料が加圧され、この加圧燃料は縦孔15から
分配ポート16、吐出ポート17、噴射通路18を経て
デリバリ弁19より各気筒に設置した燃料噴射弁20に
供給される。
【0028】上記圧送ポンプ室14の燃料が吐出ポート
17より噴射通路18を経て燃料噴射弁20に圧送され
ている最中に、スピルリング21の環状溝71がスピル
ポート22に導通すると、縦孔15内の燃料がスピルポ
ート22よりスピルリング21の環状溝71および放出
孔72を経て低圧燃料室6へ逃がされる。この場合、放
出孔72に設けた逆止弁70は、燃料を環状溝71およ
び放出孔72から低圧燃料室6へ逃がし、このため燃料
噴射弁20への燃料供給が停止される。したがって、上
記スピルリング21は燃料噴射量を制御する。
【0029】そして、上記したように遠心力ガバナ50
およびアクセルペダルの作用によってスピルリング21
をプランジャ8の軸方向に移動させてスピルリング21
のリード73がスピルポート22を開くタイミングを制
御すれば、図3のa点を移動させることができ、よって
燃料噴射量を制御することができる。また、前記したタ
イマーピストン42の作用により、燃料噴射タイミング
を制御することができる。
【0030】エンジンを停止するためイグニッションス
イッチを切ると、電源から燃料カット弁60の電磁コイ
ル61への通電が絶たれ、プランジャ形弁体62が燃料
吸入通路13を閉じる。このため低圧燃料室6の燃料が
吸入ポート12a、12bに流れなくなり、圧送ポンプ
室14への供給が停止される。このため、圧送ポンプ室
14から各気筒の燃料噴射弁20へ燃料が供給されなく
なるので、エンジンが停止する。
【0031】このとき、図3に示すa−bの範囲から判
るように、吸入行程に入ってもスピルリング21の環状
溝71がスピルポート22に連通する状態、つまりスピ
ルポートが開かれる状態が生じ、このときに圧送ポンプ
室14は負圧になるが、放出孔72に設けた逆止弁70
のボール弁76が放出孔72を閉じるので低圧燃料室6
の燃料が環状溝71に逆流するのを阻止する。よって、
低圧燃料室6の燃料がスピルポート22を通じて圧送ポ
ンプ室14へ逆流するのが防止される。このため、図4
の(A)に示す6気筒タイプのように、燃料吸入系の容
積が大きな場合でも、ここに蓄えられる燃料の量が制限
されるようになり、次の圧縮行程に移った場合に圧送ポ
ンプ室14から各気筒の燃料噴射弁20へ燃料が供給さ
れなくなる。よって、燃料カット弁60が閉じているこ
と、および逆止弁70が逆流を阻止していることによ
り、燃料が各気筒の噴射弁20に供給されるのが直ちに
停止され、この結果エンジンが速やかに停止する。
【0032】しかも、上記の構成は、従来に分配型燃料
噴射ポンプのスピルリング21に逆止弁70を設置する
だけの簡単な構造で実現でき、構造が簡単であるにも拘
らず、顕著な効果が得られる。
【0033】なお、上記実施例の場合逆止弁70をスピ
ルリング21に取付けた場合を説明したが、本発明はこ
れに限らず、圧送ポンプ室14からスピルポートを通じ
て低圧燃料室に至るまでの間の通路であれば、その設置
位置に特に制限されるものではない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、プ
ランジャの圧縮工程中にスピルポートを開くと、圧送ポ
ンプ室の加圧燃料は逆止弁を通過してスピルポートから
低圧燃料室に逃がされるようになり、また燃料カット弁
により燃料供給を停止した場合には低圧燃料室からスピ
ルポートを経て圧送ポンプ室に逆流しようとする燃料は
逆止弁により阻止される。このため、エンジンを停止し
したい場合、圧送ポンプ室への燃料供給が確実に停止さ
れるので、速やかにエンジンを停止させることができ
る。しかも、このものはスピル通路系に逆止弁を設ける
だけの簡単な構造で実現できる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す分配型燃料噴射ポンプ
の全体構造を示す断面図。
【図2】同実施例の逆止弁の構造を示す断面図。
【図3】分配ポート、吸入ポートおよびスピルポートの
開閉タイミングを示すカムリフトの特性図。
【図4】(A)は6気筒タイプの燃料吸入系を示す断面
図、(B)は4気筒タイプの燃料吸入系を示す断面図。
【符号の説明】
1…駆動軸 2…ハウジング 6
…低圧燃料室 8…プランジャ 9…フェイスカム 1
0…カムローラ 13…燃料吸入通路 14…圧送ポンプ室 2
0…燃料噴射弁 21…スピルリング 22…スピルポート 50…遠心力ガバナ 60…燃料カット弁 70…逆止弁 71…環状溝 7
2…放出孔 75…ホルダ 75…ボール弁 7
6…スプリング。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの回転に同期して往復駆動され
    るプランジャを備え、このプランジャの吸入工程中に低
    圧燃料室から圧送ポンプ室に燃料を吸入し、上記プラン
    ジャの圧縮工程で、上記圧送ポンプ室内の燃料を加圧し
    て分配ポートよりエンジンの各気筒に供給するととも
    に、上記加圧工程中にプランジャに摺動自在に取付けた
    スピルリングを移動させることによりスピルポートを開
    いて上記圧送ポンプ室で加圧された燃料を上記スピルポ
    ートから低圧燃料室に逃がし、かつエンジンの停止状態
    では上記低圧燃料室から圧送ポンプ室に通じる燃料吸入
    通路に設けた燃料カット弁によりこの燃料吸入通路を閉
    じて燃料供給を停止するようにした分配型燃料噴射ポン
    プにおいて、 上記圧送ポンプ室からスピルポートを経て低圧燃料室に
    通じるスピル通路系の途中に、圧送ポンプ室から低圧燃
    料室に向かって燃料を逃がし、しかしながら低圧燃料室
    からスピルポートを経て圧送ポンプ室に燃料が逆流する
    のを遮断する逆止弁を設けたことを特徴とする分配型燃
    料噴射ポンプ。
JP4333114A 1992-12-14 1992-12-14 分配型燃料噴射ポンプ Pending JPH06173809A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017066914A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 株式会社クボタ ディーゼルエンジン
JP2017066915A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 株式会社クボタ ディーゼルエンジン

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017066914A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 株式会社クボタ ディーゼルエンジン
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