JPH06172797A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】 ａ）一般式１の高級脂肪酸塩とｂ）一般式２
のアルキルイミノジカルボキシレート型両性界面活性
剤、ｃ）一般式３のアシルアルキルタウレート型陰イオ
ン性界面活性剤を特定の重量比で組み合わせる。 Ｒ^１ＣＯＯＭ^１………（１） （Ｒ^１はＣ９〜２１の脂肪族基、Ｍ^１はアルカリ金属、
アンモニウム、有機アンモニウム） （Ｒ^２はＣ１０〜２２のアルキル基またはアルケニル
基、Ｒ^３，Ｒ^４はアルキレン基、Ｍ^２，Ｍ^３は水素、ア
ルカル土類金属） Ｒ^５ＣＯＮＲ^６ＣＨ_２ＣＨ_２ＳＯ_３Ｍ^４………（３） （Ｒ^５はＲ^１と同じ、Ｒ^６はアルキル基、Ｍ^４はアルカ
リ土類金属） 【効果】 低刺激性、起泡性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は洗浄剤組成物に関し、詳
しくは低刺激性で、起泡性、泡質、泡切れ性に優れ、使
用時にぬめり感を与えず、使用後に肌につっぱり感を与
えず、十分なさっぱり感が得られ、かつ経時安定性の良
好な洗浄剤組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より高級脂肪酸塩である固形石鹸は
身体の洗浄用に広く用いられている。固形石鹸は泡切れ
がよく、ぬめり感が少なく、洗い上がりがさっぱりする
という利点を有するが、経時的に起泡性が低下したり、
変形したりするという欠点も有する。このため、高級脂
肪酸塩に各種界面活性剤を組み合わせて安定化させた固
形洗浄剤組成物、さらには高級脂肪酸塩をベースとした
ボディシャンプー組成物が開発され、用いられている。
このような高級脂肪酸塩をベースとした洗浄剤組成物の
例としては、高級脂肪酸塩と合成界面活性剤とグリセリ
ン、植物油等の保湿剤と陽イオン性高分子化合物を組み
合わせた洗浄剤組成物（特開昭62−25199号公報) 、高
級脂肪酸のナトリウム塩と非イオン性界面活性剤または
アルキルエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤
を組み合わせた液体洗浄剤組成物（特開昭54−13512号
公報) 、ヤシ油脂肪酸のカリウム塩およびオレイン酸の
カリウム塩とアシルメチルタウレート型陰イオン性界面
活性剤またはアルキルエーテルサルフェート型陰イオン
性界面活性剤またはアミドベタイン型両性界面活性剤と
アルカノールアミドを組み合わせた液体洗浄剤組成物
（特開昭59−58100号公報）、高級脂肪酸のトリエタノ
ールアンモニウム塩等とアシルグルタメート型陰イオン
性界面活性剤を組み合わせた洗浄剤組成物（特開昭61−
287992号公報) 、高級脂肪酸のトリエタノールアンモニ
ウム塩とイミダゾリニウムベタイン型両性界面活性剤と
アルキルベタイン型両性界面活性剤またはアミドベタイ
ン型両性界面活性剤を組み合わせた洗浄剤組成物（特開
昭62−205198号公報) 等が挙げられる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】高級脂肪酸塩をベース
とした洗浄剤組成物では、炭素数の短い脂肪酸の塩を用
いると良好な起泡性が得られるが、これは皮膚への刺激
が強かった。皮膚への刺激を考慮して、炭素数の長い脂
肪酸の塩を用いると使用時の起泡性が著しく低下し、経
時安定性も低下する。また、高級脂肪酸塩をベースとし
た洗浄剤組成物では、脱脂力が過剰なために、肌のつっ
ぱり感を感じる。組成物の安定性や起泡性を上げるため
に、高級脂肪酸塩に他の合成界面活性剤を組み合わせた
組成物では、洗い上がりのさっぱり感が損なわれ、ぬめ
り感を感じるようになったり、泡切れが悪くなったりす
るという欠点を有していた。さらに従来の組成物では泡
質の点でクリーミーな泡が得られず、この点でも満足の
いくものではなかった。

【０００４】本発明は、低刺激性で、起泡性、泡質、泡
切れ性に優れ、使用時にぬめり感を与えず、使用後に肌
につっぱり感を与えず、十分なさっぱり感が得られ、か
つ経時安定性の良好な洗浄剤組成物を提供することを目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、下記のａ，
ｂ，ｃを含有し、ａとｂの重量比が10／１〜１／10、ａ
＋ｂとｃの重量比が20／１〜１／５であることを特徴と
する、洗浄剤組成物である。 ａ．式（１）で示される高級脂肪酸塩。

【０００６】

【化６】Ｒ¹ＣＯＯＭ¹ ………（１） （式中、Ｒ¹ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、Ｍ
¹ はアルカリ金属、アンモニウム、有機アンモニウムを
示す）。 ｂ．式（２）で示されるアルキルイミノジカルボキシレ
ート型両性界面活性剤。

【０００７】

【化７】

【０００８】（式中、Ｒ² は炭素数10〜22のアルキル基
またはアルケニル基、Ｒ³、Ｒ⁴ は炭素数１〜３のアル
キレン基、Ｍ²、Ｍ³ は水素、アルカリ金属、アルカリ
土類金属、アンモニウム、有機アンモニウムを示す）。

【０００９】ｃ．式（３）で示されるアシルアルキルタ
ウレート型陰イオン性界面活性剤または式（４）で示さ
れるアシルイセチオネート型陰イオン性界面活性剤また
は式（５）で示されるアミドエーテルサルフェート型陰
イオン性界面活性剤。

【００１０】

【化８】 Ｒ⁵ＣＯＮＲ⁶ＣＨ₂ＣＨ₂ＳＯ₃Ｍ⁴ ………（３） （式中、Ｒ⁵ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、Ｒ
⁶ は炭素数１〜３のアルキル基、Ｍ⁴ はアルカリ金属、
アルカリ土類金属、アンモニウム、有機アンモニウムを
示す）。

【００１１】

【化９】Ｒ⁷ＣＯＯＣＨ₂ＣＨ₂ＳＯ₃Ｍ⁵ ………（４） （式中、Ｒ⁷ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、Ｍ
⁵ はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、
有機アンモニウムを示す）。

【００１２】

【化１０】 Ｒ⁸ＣＯＮＲ⁹(ＣＨ₂ＣＨ₂Ｏ)_nＳＯ₃Ｍ⁶ ………（５） （式中、Ｒ⁸ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、Ｒ
⁹ は水素または炭素数１〜３のアルキル基、ｎは２〜15
の整数、Ｍ⁶ はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アン
モニウム、有機アンモニウムを示す）。

【００１３】式（１）で示される高級脂肪酸塩は、Ｒ¹
ＣＯが炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、たとえ
ば、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、
ステアロイル基、オレオイル基、ココイル基等が挙げら
れ、炭素数が９以下では毛髪や皮膚への刺激が強くな
り、炭素数が23以上では起泡性、経時安定性が低下す
る。Ｍ¹ はアルカリ金属、アンモニウム、有機アンモニ
ウムであり、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、アンモニウム、トリエタノールアンモニウム、ジエ
タノールアンモニウム、モノエタノールアンモニウム等
が挙げられる。

【００１４】式（２）で示されるアルキルイミノジカル
ボキシレート型両性界面活性剤は、Ｒ² が炭素数10〜22
のアルキル基またはアルケニル基であり、例えば、ラウ
リル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、
オレイル基、ヤシ油アルキル基等が挙げられ、炭素数が
９以下では毛髪や皮膚への刺激が強くなり、炭素数が23
以上では起泡性が低下する。Ｒ³、Ｒ⁴ は炭素数１〜３
のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、プロ
ピレン基が挙げられる。Ｍ²、Ｍ³ は水素、アルカリ金
属、アルカリ土類金属、アンモニウム、有機アンモニウ
ムであり、例えば、水素、リチウム、ナトリウム、カリ
ウム、１／２カルシウム、１／２マグネシウム、アンモ
ニウム、トリエタノールアンモニウム、ジエタノールア
ンモニウム、モノエタノールアンモニウムなどが挙げら
れる。

【００１５】式（３）で示されるアシルアルキルタウレ
ート型陰イオン性界面活性剤は、Ｒ⁵ＣＯが炭素数10〜2
2の脂肪族アシル基であり、たとえば、ラウロイル基、
ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オ
レオイル基、ココイル基等が挙げられ、炭素数が９以下
では毛髪や皮膚への刺激が強くなり、炭素数が23以上で
は起泡性が低下する。Ｒ⁶ は炭素数１〜３のアルキル基
であり、メチル基、エチル基、プロピル基が挙げられ
る。Ｍ⁴ はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニ
ウム、有機アンモニウムであり、例えば、リチウム、ナ
トリウム、カリウム、１／２カルシウム、１／２マグネ
シウム、アンモニウム、トリエタノールアンモニウム、
ジエタノールアンモニウム、モノエタノールアンモニウ
ム等が挙げられる。

【００１６】式（４）で示されるアシルイセチオネート
型陰イオン性界面活性剤は、Ｒ⁷ＣＯが炭素数10〜22の
脂肪族アシル基であり、たとえば、ラウロイル基、ミリ
ストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オレオ
イル基、ココイル基等が挙げられ、炭素数が９以下では
毛髪や皮膚への刺激が強くなり、炭素数が23以上では起
泡性が低下する。Ｍ⁵ はアルカリ金属、アルカリ土類金
属、アンモニウム、有機アンモニウムであり、例えば、
リチウム、ナトリウム、カリウム、１／２カルシウム、
１／２マグネシウム、アンモニウム、トリエタノールア
ンモニウム、ジエタノールアンモニウム、モノエタノー
ルアンモニウム等が挙げられる。

【００１７】式（５）で示されるアミドエーテルサルフ
ェート型陰イオン性界面活性剤は、Ｒ⁸ＣＯが炭素数10
〜22の脂肪族アシル基であり、例えば、ラウロイル基、
ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オ
レオイル基、ココイル基等が挙げられ、炭素数が９以下
では毛髪や皮膚への刺激が強くなり、炭素数が23以上で
は起泡性が低下する。Ｒ⁹ は水素または炭素数１〜３の
アルキル基であり、水素、メチル基、エチル基、プロピ
ル基が挙げられる。ｎは２〜15の整数であり、ｎが１以
下では毛髪や皮膚への刺激が強くなり、16以上では起泡
性が低下する。Ｍ⁶ は、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、アンモニウム、有機アンモニウムであり、例えば、
リチウム、ナトリウム、カリウム、１／２カルシウム、
１／２マグネシウム、アンモニウム、トリエタノールア
ンモニウム、ジエタノールアンモニウム、モノエタノー
ルアンモニウム等が挙げられる。

【００１８】ａとｂの重量比は10／１〜１／10である
が、これよりもａが大きくなると刺激性が強くなり、ク
リーミーな泡が得られず、洗浄後の肌のつっぱり感が強
くなり経時安定性が低下し、小さくなると泡切れが悪く
なる。ａ＋ｂとｃの重量比は20／１〜１／５であるが、
これよりもａ＋ｂが大きくなると肌のつっぱり感が強く
なり、経時安定性が低下し、小さくなると泡切れが悪く
なり、クリーミーな泡が得られず、使用後にぬめり感が
感じられ、十分なさっぱり感が得られず、経時安定性が
低下する。

【００１９】本発明の洗浄剤組成物は、所望により一般
に配合される成分、例えば、アルキルベタイン型両性界
面活性剤、アミドベタイン型両性界面活性剤、イミダゾ
リニウムベタイン型両性界面活性剤、スルホベタイン型
両性界面活性剤等の両性界面活性剤、高級脂肪酸アルカ
ノールアミド型非イオン性界面活性剤、アミンオキシド
型非イオン性界面活性剤、アルキルエーテル型非イオン
性界面活性剤等の非イオン性界面活性剤、高級脂肪酸、
高級アルコール等の増泡剤、スクワラン、ホホバ油、オ
リーブ油、ヒマシ油、ラノリン、レシチン、α−オレフ
ィンオリゴマー等の油分、陽イオン性変性セルロースエ
ーテル誘導体、陽イオン性ポリビニルピロリドン誘導
体、陽イオン性ポリアクリル酸誘導体、陽イオン性ポリ
アミド誘導体、ポリ塩化ジメチルジアリルアンモニウ
ム、塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリル酸ア
ミドの共重合体、アルキルポリエチレンイミン等の陽イ
オン性高分子化合物、高重合メチルポリシロキサン、ジ
メチルシロキサン・メチル（ポリオキシエチレン）シロ
キサン共重合体等のシリコン誘導体、エチレングリコー
ルジステアレート、スチレンポリマー等のパール化剤、
パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等
の殺菌剤、５−メチル−２−イソプロピルシクロヘキサ
ノール、トウガラシチンキ等のトニック剤、エチレンジ
アミン四酢酸誘導体、クエン酸等のキレート剤、ベンゾ
フェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体等の紫外線
吸収剤、その他に色素、香料等を本発明の効果を損なわ
ない程度に含むことができる。

【００２０】

【実施例】本発明を実施例により具体的に説明する。実
施例で行った試験法および評価法を以下に説明する。 （１）皮膚刺激性 クローズドパッチテストにより評価した。即ち、健康な
皮膚の男女各10名に対して、試料濃度が有効分で 0.5重
量％になるように調整した水溶液を用いて、上腕部内側
にて24時間のクローズドパッチテストを行ない、肉眼判
定により評価した。皮膚に全く変化が見られない場合を
０点、皮膚に若干の紅斑が見られる場合を１点、皮膚に
明らかに紅斑、浮腫が見られる場合を２点として20名の
平均値を求めて、次の３段階で評価した。 皮膚刺激性が弱い（平均値 0.5点未満) 皮膚刺激性が中程度（平均値 0.5点以上 1.0点未満） 皮膚刺激性が強い（平均値 1.0点以上）

【００２１】（２）起泡性 試料濃度１重量％の水溶液を調製してロスマイルス法に
より、25℃で試料投入直後と５分後の泡高さを測定し
た。試料投入直後の泡高さが150mm 以上のもので、次の
式より求められる泡の持続率が90％以上のものを泡立ち
の良い洗浄剤と評価した。 泡の持続率＝［（５分後の泡高さ）／（試料投入直後の
泡高さ）］×100

【００２２】（３）泡のクリーミー性 20名の女性をパネラーとし、組成物５mlを浴用スポンジ
上にとって泡立てたときの泡を観察し泡のクリーミー性
を評価した。泡が細かくクリーミーであると感じた場合
を２点、泡がやや粗いと感じた場合を１点、泡が粗いと
感じた場合を０点として、20名の平均値を求めて、平均
値が 1.5点以上のものを泡のクリーミー性が良好である
と評価した。

【００２３】（４）洗浄時のぬめり感 20名の女性をパネラーとし、組成物５mlで洗浄した時の
ぬめり感を評価した。ぬめり感を感じなかった場合を０
点、ややぬめり感が強いと感じた場合を１点、ぬめり感
がしつこくすすぎに時間がかかると感じた場合を２点と
して20名の平均値を求めて、次の３段階で評価した。 ぬめり感がない（平均値 0.5点未満) ややぬめり感がある（平均値 0.5点以上 1.0点未満) ぬめり感がしつこい（平均値 1.0点以上) 。

【００２４】（５）泡切れ性 20名の女性をパネラーとし、組成物５mlで洗浄した時の
泡切れ性を評価した。泡切れがよいと感じた場合を０
点、やや泡切れが悪いと感じた場合を１点、泡切れに時
間がかかると感じた場合を２点として20名の平均値を求
めて、次の３段階で評価した。 泡切れ良好（平均値 0.5点未満) やや泡切れが悪い（平均値 0.5点以上 1.0点未満) 泡切れが悪い（平均値 1.0点以上)

【００２５】（６）洗浄後の肌のつっぱり感 20名の女性をパネラーとし、組成物５mlで洗浄した後の
肌のつっぱり感を評価した。肌が全くつっぱらないと感
じた場合を２点、少しつっぱると感じた場合を１点、非
常につっぱると感じた場合を０点として20名の平均値を
求めて、次の３段階で評価した。 つっぱり感がない（平均値 1.5点以上) 少しつっぱり感がある（平均値 1.0点以上 1.5点未満) 非常につっぱる（平均値 1.0点未満)

【００２６】（７）洗浄後のさっぱり感 20名の女性をパネラーとし、組成物５mlで洗浄した後の
さっぱり感を評価した。非常にさっぱりすると感じた場
合を２点、あまりさっぱりしないと感じた場合を１点、
ぬるついて全くさっぱりしないと感じた場合を０点とし
て20名の平均値を求めて、次の３段階で評価した。 十分なさっぱり感が得られる（平均値 1.5点以上) さっぱり感があまり得られない（平均値 1.0点以上 1.5
点未満) さっぱり感が得られない（平均値 1.0点未満)

【００２７】（８）経時安定性 組成物を−５℃、25℃、45℃の条件下に１ヶ月間保存
し、その外観を観察して次の３段階で評価した。 〇：安定性良好（透明溶解または微濁状態で、外観の変
化がない） △：安定性やや不良（やや濁り、着色を生じる） ×：安定性不良（沈澱が認められる、または固化する、
着色が著しい）

【００２８】実施例１〜13および比較例１〜15 表１〜３に示す配合組成の試料を調製し、その性能を評
価した。結果を表４〜７に示す。表中の単位は重量％を
示す。

【００２９】

【表１】

【００３０】

【表２】

【００３１】

【表３】

【００３２】表１〜３において、 （注1) 式（１) のＲ¹ＣＯがラウロイル基、Ｍ¹ がカ
リウムである。 （注2) 式（１）のＲ¹ＣＯがミリストイル基、Ｍ¹ が
トリエタノールアンモニウムである。 （注3) 式（１）のＲ¹ＣＯがココイル基、Ｍ¹ がナト
リウムである。 （注4) 式（１）のＲ¹ＣＯがオレオイル基、Ｍ¹ がア
ンモニウムである。 （注5) 式（２）のＲ² がラウリル基、Ｒ³、Ｒ⁴ がメ
チレン基、Ｍ²、Ｍ³ の50当量％がカリウム、50当量％
が水素である。 （注6) 式（２）のＲ² がミリスチル基、Ｒ³、Ｒ⁴ が
メチレン基、Ｍ²、Ｍ³ の50当量％がトリエタノールア
ンモニウム、50当量％が水素である。 （注7) 式（３）のＲ⁵ＣＯがココイル基、Ｒ⁶ がメチ
ル基、Ｍ⁴ がカリウムである。 （注8) 式（４) のＲ⁷ＣＯがラウロイル基、Ｍ⁵ がト
リエタノールアンモニウムである。 （注9) 式（５）のＲ⁸ＣＯがオレオイル基、Ｒ⁹ が水
素、ｎが４、Ｍ⁶ が１／２マグネシウムである。

【００３３】

【表４】

【００３４】

【表５】

【００３５】

【表６】

【００３６】

【表７】

【００３７】表４〜７から本発明の実施例１〜13の洗浄
剤組成物は、低刺激性で、起泡性、泡質、泡切れ性に優
れ、使用時にぬめり感を与えず、使用後に肌のつっぱり
感を与えず、十分なさっぱり感が得られ、かつ経時安定
性の良好な洗浄剤組成物であることが明らかである。比
較例１の洗浄剤組成物はａ成分のみであるため、皮膚刺
激性が強く、泡が粗く、洗浄後の肌のつっぱり感が強
く、経時安定性も低い。比較例２の洗浄剤組成物はｂ成
分のみであるため、起泡性が低く、泡切れがやや悪い。
比較例３の洗浄剤組成物は式（３）のｃ成分のみである
ため、泡が粗く、洗浄時のぬめり感が強く、泡切れが悪
く、洗浄後に十分なさっぱり感が感じられず、経時安定
性も低い。比較例４の洗浄剤組成物は式（５）のｃ成分
のみであるため、泡の持続率が低く、泡が粗く、泡切れ
が悪い。比較例５の洗浄剤組成物はｃ成分が含まれてい
ないため、洗浄後の肌のつっぱり感が強く、経時安定性
も低い。比較例６の洗浄剤組成物はｂ成分が含まれてい
ないため、泡が粗く、経時安定性も低い。比較例７の洗
浄剤組成物はａ成分が含まれていないため、泡切れが悪
い。比較例８の洗浄剤組成物はａ／ｂが10／１を超えて
いるため、皮膚刺激性がやや強く、泡が粗く、洗浄後の
肌のつっぱり感が強く、経時安定性も低い。比較例９の
洗浄剤組成物はａ／ｂが１／10より小さいため、泡切れ
が悪い。比較例10の洗浄剤組成物はａ＋ｂ／ｃが20／１
を超えているため、洗浄後の肌のつっぱり感が強く、経
時安定性も低い。比較例11の洗浄剤組成物はａ＋ｂ／ｃ
が１／５より小さいため、泡が粗く、洗浄時のぬめり感
が強く、泡切れが悪く、洗浄後に十分なさっぱり感が感
じられず、経時安定性も低い。ｃ成分の代わりにポリオ
キシエチレン（３モル）ラウリルエーテルサルフェート
ナトリウム塩を使用した比較例12の洗浄剤組成物は皮膚
刺激性が強く、洗浄時のぬめり感が強く、洗浄後の肌の
つっぱり感が強く、経時安定性も低い。ｃ成分の代わり
にオレイン酸ジエタノールアミドを使用した比較例13の
洗浄剤組成物は皮膚刺激性がやや強く、泡切れがやや悪
く、洗浄後の肌のつっぱり感が強く、経時安定性も低
い。ｂ成分の代わりにポリオキシエチレン（３モル）ラ
ウリルエーテルサルフェートナトリウム塩を使用した比
較例14の洗浄剤組成物は皮膚刺激性が強く、泡が粗く、
洗浄時のぬめり感が強く、泡切れがやや悪く、洗浄後に
十分なさっぱり感が感じられず、経時安定性も低い。ｂ
成分の代わりにオレイン酸ジエタノールアミドを使用し
た比較例15の洗浄剤組成物は洗浄時のぬめり感がやや強
く、泡切れがやや悪く、洗浄後に十分なさっぱり感が感
じられず、経時安定性も低い。

【００３８】実施例14 下記に示す配合処方により透明ボディシャンプー組成物
を調製した。 薬品名 重量％ 高級脂肪酸塩 （注１） 20 アルキルイミノジカルボキシレート型両性界面活性剤 （注２） 15 アシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤 （注３） 5 ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 3 スクワラン 0.2 パラオキシ安息香酸ブチル 0.2 パラオキシ安息香酸メチル 0.1 香料 0.1 精製水 残部

【００３９】（注１）式（１）のＲ¹ＣＯがオレオイル
基、Ｍ¹ がカリウムである。 （注２）式（２）のＲ² がヤシ油アルキル基、Ｒ³、Ｒ
⁴ がメチレン基、Ｍ²、Ｍ³ がトリエタノールアンモニ
ウムである。 （注３）式（３）のＲ⁵ＣＯがラウロイル基、Ｒ⁶ がメ
チル基、Ｍ⁴ が１／２マグネシウムである。 この透明ボディシャンプー組成物を前記評価法にしたが
って評価したところ、次のような良好な結果が得られ
た。 皮膚刺激性 0.3 試料投入直後の泡高さ 205mm ５分後の泡高さ 200mm 泡の持続率 97.6％ 泡のクリーミー性 1.7 ぬめり感 0.2 泡切れ性 0.2 つっぱり感 1.7 さっぱり感 1.8 経時安定性 〇

【００４０】実施例15 下記に示す配合処方によりパール状ボディシャンプー組
成物を調製した。 薬品名 重量％ 高級脂肪酸塩 （注１） 15 アルキルイミノジカルボキシレート型両性界面活性剤 （注２） 15 アシルイセチオネート型陰イオン性界面活性剤 （注３） 10 ココイル−β−アラニントリエタノールアンモニウム塩 3 イソブチレンテトラマー 0.5 エチレングリコールジステアレート 2 フェノキシエタノール 0.3 香料 0.1 精製水 残部

【００４１】（注１）式（１）のＲ¹ＣＯがミリストイ
ル基、Ｍ¹ がアンモニウムである。 （注２）式（２）のＲ² がラウリル基、Ｒ³、Ｒ⁴ がエ
チレン基、Ｍ²、Ｍ³ の50当量％がアンモニウム、50当
量％が水素である。 （注３）式（４）のＲ⁷ＣＯがココイル基、Ｍ⁵ がアン
モニウムである。 このパール状ボディシャンプー組成物を前記評価法にし
たがって評価したところ、次のような良好な結果が得ら
れた。 皮膚刺激性 0.3 試料投入直後の泡高さ 212mm ５分後の泡高さ 208mm 泡の持続率 98.1％ 泡のクリーミー性 1.8 ぬめり感 0.3 泡切れ性 0.3 つっぱり感 1.8 さっぱり感 1.7 経時安定性 〇

【００４２】実施例16 下記に示す配合処方により無香料ボディシャンプー組成
物を調製した。 薬品名 重量％ 高級脂肪酸塩 （注１） 10 高級脂肪酸塩 （注２） 5 高級脂肪酸塩 （注３） 3 アルキルイミノジカルボキシレート型両性界面活性剤（注４） 10 アルキルイミノジカルボキシレート型両性界面活性剤（注５） 15 アミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤（注６) 5 ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン 2 サリチル酸ナトリウム 0.2 パラオキシ安息香酸メチル 0.2 精製水 残部

【００４３】（注１）式（１）のＲ¹ＣＯがラウロイル
基、Ｍ¹ がトリエタノールアンモニウムである。 （注２）式（１）のＲ¹ＣＯがミリストイル基、Ｍ¹ が
トリエタノールアンモニウムである。 （注３）式（１）のＲ¹ＣＯがオレオイル基、Ｍ¹ がト
リエタノールアンモニウムである。 （注４）式（２）のＲ² がヤシ油アルキル基、Ｒ³、Ｒ
⁴ がメチレン基、Ｍ²、Ｍ³ の50当量％がトリエタノー
ルアンモニウム、50当量％が水素である。 （注５）式（２）のＲ² がラウリル基、Ｒ³、Ｒ⁴ がエ
チレン基、Ｍ²、Ｍ³ の50当量％がカリウム、50当量％
が水素である。 （注６）式（５）のＲ⁸ＣＯがオレオイル基、Ｒ⁹ が水
素、ｎが４、Ｍ⁶ が１／２マグネシウムである。

【００４４】この無香料ボディシャンプー組成物を、前
記評価法にしたがって評価したところ、次のような良好
な結果が得られた。 皮膚刺激性 0.3 試料投入直後の泡高さ 235mm ５分後の泡高さ 233mm 泡の持続率 99.1％ 泡のクリーミー性 1.7 ぬめり感 0.2 泡切れ性 0.3 つっぱり感 1.7 さっぱり感 1.8 経時安定性 〇

【００４５】実施例17 下記に示す配合処方により清涼感のあるハンドソープ組
成物を調製した。 薬品名 重量％ 高級脂肪酸塩 （注１） 15 アルキルイミノジカルボキシレート型両性界面活性剤（注２） 10 アルキルイミノジカルボキシレート型両性界面活性剤（注３） 5 アシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤（注４） 5 ココイルザルコシントリエタノールアンモニウム塩 2 オリーブ油 0.3 ５−メチル−２−イソプロピルシクロヘキサノール 0.1 パラオキシ安息香酸ブチル 0.2 パラオキシ安息香酸メチル 0.2 香料 0.1 精製水 残部

【００４６】（注１）式（１）のＲ¹ＣＯがココイル
基、Ｍ¹ がトリエタノールアンモニウムである。 （注２）式（２）のＲ² がラウリル基、Ｒ³、Ｒ⁴ がメ
チレン基、Ｍ²、Ｍ³ がトリエタノールアンモニウムで
ある。 （注３）式（２）のＲ² がオレイル基、Ｒ³、Ｒ⁴ がメ
チレン基、Ｍ²、Ｍ³ の50当量％がアンモニウム、50当
量％が水素である。 （注４）式（３）のＲ⁵ＣＯがミリストイル基、Ｒ⁶ が
エチル基、Ｍ⁴ が１／２カルシウムである。

【００４７】この清涼感のあるハンドソープ組成物を前
記評価法にしたがって評価したところ、次のような良好
な結果が得られた。 皮膚刺激性 0.2 試料投入直後の泡高さ 217mm ５分後の泡高さ 212mm 泡の持続率 97.7％ 泡のクリーミー性 1.8 ぬめり感 0.2 泡切れ性 0.3 つっぱり感 1.7 さっぱり感 1.8 経時安定性 〇

【００４８】実施例18 下記に示す配合処方により洗顔用組成物を調製した。 薬品名 重量％ 高級脂肪酸塩 （注１） 10 アルキルイミノジカルボキシレート型両性界面活性剤（注２） 5 アシルアルキルタウレート型陰イオン性界面活性剤（注３） 10 アミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤（注４） 10 ポリオキシエチレン（10モル) オレイルエーテル 2 ポリ塩化ジメチルジアリルアンモニウム（注５） 0.3 パラオキシ安息香酸ブチル 0.2 パラオキシ安息香酸メチル 0.2 香料 0.1 精製水 残部

【００４９】（注１）式（１）のＲ¹ＣＯがミリストイ
ル基、Ｍ¹がカリウムである。 （注２）式（２）のＲ²がヤシ油アルキル基、Ｒ³、Ｒ⁴
がメチレン基、Ｍ²、Ｍ³の50当量％が１／２マグネシウ
ム、50当量％が水素である。 （注３）式（３）のＲ⁵ＣＯがココイル基、Ｒ⁶ がメチ
ル基、Ｍ⁴ がトリエタノールアンモニウムである。 （注４）式（５）のＲ⁸ＣＯがミリストイル基、Ｒ⁹ が
水素、ｎが10、Ｍ⁶ がアンモニウムである。 （注５）メルク社（Merck & Co. Inc.）製「マーコート
100」使用。

【００５０】この洗顔用組成物を前記評価法にしたがっ
て評価したところ、次のような良好な結果が得られた。 皮膚刺激性 0.1 試料投入直後の泡高さ 207mm ５分後の泡高さ 202mm 泡の持続率 97.6％ 泡のクリーミー性 1.7 ぬめり感 0.1 泡切れ性 0.2 つっぱり感 1.8 さっぱり感 1.8 経時安定性 〇

【００５１】

【発明の効果】本発明の洗浄剤組成物は低刺激性で、起
泡性、泡質、泡切れ性に優れ、使用時にぬめり感を与え
ず、使用後に肌につっぱり感を与えず、十分なさっぱり
感が得られ、かつ経時安定性が良好であるので、ボディ
シャンプー組成物、ハンドソープ組成物、洗顔用組成
物、ヘアーシャンプー組成物、食器用洗浄剤組成物等に
利用できる。

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成５年１月２１日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００３３

【補正方法】変更

【補正内容】

【００３３】

【表４】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ１１Ｄ 1:28 1:29）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】下記のａ，ｂ，ｃを含有し、ａとｂの重量
   比が10／１〜１／10、ａ＋ｂとｃの重量比が20／１〜１
   ／５であることを特徴とする洗浄剤組成物。 ａ．式（１）で示される高級脂肪酸塩。 【化１】Ｒ¹ＣＯＯＭ¹ ………（１） （式中、Ｒ¹ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、Ｍ
   ¹ はアルカリ金属、アンモニウム、有機アンモニウムを
   示す）。 ｂ．式（２）で示されるアルキルイミノジカルボキシレ
   ート型両性界面活性剤。 【化２】 （式中、Ｒ² は炭素数10〜22のアルキル基またはアルケ
   ニル基、Ｒ³、Ｒ⁴ は炭素数１〜３のアルキレン基、
   Ｍ²、Ｍ³ は水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
   アンモニウム、有機アンモニウムを示す）。 ｃ．式（３）で示されるアシルアルキルタウレート型陰
   イオン性界面活性剤または式（４）で示されるアシルイ
   セチオネート型陰イオン性界面活性剤または式（５）で
   示されるアミドエーテルサルフェート型陰イオン性界面
   活性剤。 【化３】 Ｒ⁵ＣＯＮＲ⁶ＣＨ₂ＣＨ₂ＳＯ₃Ｍ⁴ ………（３） （式中、Ｒ⁵ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、Ｒ
   ⁶ は炭素数１〜３のアルキル基、Ｍ⁴ はアルカリ金属、
   アルカリ土類金属、アンモニウム、有機アンモニウムを
   示す）。 【化４】Ｒ⁷ＣＯＯＣＨ₂ＣＨ₂ＳＯ₃Ｍ⁵ ………（４） （式中、Ｒ⁷ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、Ｍ⁵
   はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、有
   機アンモニウムを示す）。 【化５】 Ｒ⁸ＣＯＮＲ⁹(ＣＨ₂ＣＨ₂Ｏ)_nＳＯ₃Ｍ⁶ ………（５） （式中、Ｒ⁸ＣＯは炭素数10〜22の脂肪族アシル基、Ｒ
   ⁹ は水素または炭素数１〜３のアルキル基、ｎは２〜15
   の整数、Ｍ⁶ はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アン
   モニウム、有機アンモニウムを示す）。