JPH0617220Y2 - 磁気ヘッド駆動装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の利用分野］ 本考案は、磁気記録再生装置における磁気ヘッド駆動装
置に関する。

［考案の背景］ 従来、磁気記録再生装置、特に円盤状記録媒体を用いる
装置において、磁気ヘッドを駆動する装置においては、
本体に支持される複数本のガイド軸に沿って、磁気ヘッ
ドを搭載したキャリッジを配し、モータの出力軸の一部
であるスクリュー軸のスクリューと、該キャリッジ上に
少なくとも２箇所に配された溝に載置されたスクリュー
ピンを係合させるようにして駆動する方法・装置が知ら
れている。

また、スクリューピンをキャリッジの溝内の一方壁側へ
と、押圧・保持させる所謂ガタ寄せを行なう手段が多く
用いられている。

しかしながら、これまでのこうした構造によれば、スク
リュー軸と係合しているスクリューピンを２箇所にて保
持する際にあっては、スクリューピンの一端側のみを押
圧保持しているため、使用していく際にキャリッジ溝と
スクリューピンとの間にガタを生じてしまい、正確な位
置制御ができなくなるという不都合な点を生じるもので
あった。

また、Ｔｒ．_００センサフラグを別個設けることが必要
であった。

［考案の目的］ 本考案の目的は、上述した従来例の有する不都合な点を
解消し、磁気ヘッドの移送を確実にするスクリューピン
の保持と、且つ位置決め検出の部材を簡略化することの
できる、磁気ヘッド駆動機構を提供することにある。

［考案の構成］ 上述した本願考案の目的は、 磁気ヘツドと；モータの出力を伝達されるスクリュー軸
と；前記スクリュー軸と摺接・係合するスクリューピン
と；前記磁気ヘツドを載置するとともに、前記スクリュ
ーピンの両端をそれぞれ嵌入する凹部を具備するヘツド
キヤリツジとから構成される磁気ヘツド駆動装置におい
て、； 前記スクリューピンは、一方端が前記キヤリツジのいず
れか一方の凹部に収められ、且つ一方壁側へと板状弾性
体により押圧・保持され、；他方端は、板状弾性体であ
つて、且つ一部に前記キヤリツジの位置検出のための部
位を備えた押圧部材により、前記キヤリツジの他方の凹
部内の一方壁側へと押圧するものとし、；スクリューピ
ンの両端を、各々板状弾性体および押圧部材により押圧
する磁気ヘツド駆動装置としたことにより達成される。

［考案の実施例］ 以下、本考案の一実施例について、図面を参照しながら
説明する。

第１図は、本考案の実施例を示した斜視図である。

第２図は同じく要部を示した略断面図で、第３図は同じ
く要部を示した斜視図である。

１はキャリッジで、段部１ａおよび溝部１ｂとが形成さ
れている。２は押え板で、番号を付さない長穴と切れ込
み溝とを設けられていて、２本の止めネジ３、３により
位置を可変としつつ固定され得るとともに、一端にはフ
ラッグ２ａが形成されていて、センサ４内に出入するこ
とにより、所定のトラック位置（例えばＴｒ．_００）を
検出可能とされている。

５はスクリューピンで、モータ６の出力軸であるととも
にその一部にスクリュー溝を刻設されているスクリュー
軸７と噛合していて、該ピン５の一方端をキャリッジ１
の段部１ａとピン１３との間に置かれ、他の一端はキャ
リッジ１の他の部位に配設される溝部１ｂへと位置され
ている。

８は板バネで、基部にあっては止めネジ９を用いてキャ
リッジ１に穿設されているネジ穴１１において固定され
ていて、先端において前記スクリューピン５の一方端
を、キャリッジ１上に植立されたピン１３側へと押圧保
持している。

１０はネジ穴で、前述した押え板２を固定する止めネジ
３、３が挿通される。

１２ａ、１２ｂはそれぞれガイド軸Ａ、Ｂであって、図
示しない本体に端部を支持されていて、キャリッジ１の
移動を案内する。

１４は磁気ヘッドで、１５はスプリングでキャリッジ１
を一方向（図面左方）へと付勢している。

以下、その動作について説明する。

図示せぬ制御回路より命令信号が発せられると、モータ
６は信号に応じて出力軸であるスクリュー軸７を回転さ
せる。

スクリューピン５は、スクリュー軸７のスクリュー上に
沿って移動し、これに伴ってヘッドキャリッジ１はガイ
ド軸Ａ、Ｂ１２ａ、１２ｂに案内されながら移動する。

このときスクリューピン５は、一端を押え板２により押
圧保持され、他端を板バネ８により同様に保持され、且
つ保持部内の一方側へと押圧されているので、一方だけ
が進退してしまうことを抑止している。

また、押え板２の先端部にフラグ２ａを形成されている
ので、フラグ２ａがセンサ４へと達するとヘッド１４が
記録媒体の基準位置（Ｔｒ．_００）であることを示す信
号が発生される。

ヘッド１４の位置と、フラグ２ａとの位置関係について
は、押え板２の長穴と切れ込みとの部分において止めネ
ジ３、３により調整が可能であることは勿論のことであ
る。

また、スクリューピン５の保持角度を調節するために、
ピン１３を偏心軸としても構わないことは勿論である。

［考案の効果］ 上述したように、本考案を用いることにより、磁気ヘッ
ドの移送を確実にするスクリューピンの保持と位置決め
検出部材を簡略化することのできる磁気ヘッド駆動機構
を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示した斜視図で、第２図は
同じく要部断面図で、第３図は同じく要部斜視図であ
る。 １……キャリッジ、２……押え板 ３，３……止めネジ、４……センサ ５……スクリューピン、６……モータ ７……スクリュー軸、８……板バネ ９……止めネジ、１０……ネジ穴 １１……ネジ穴 １２ａ、１２ｂ……ガイド軸Ａ、Ｂ １３……ピン、１４……磁気ヘッド

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】磁気ヘツド(14)と、 モータの出力を伝達されるスクリュー軸(7)と、 前記スクリュー軸と摺接・係合するスクリューピン(5)
   と、 前記磁気ヘツドを載置するとともに、前記スクリューピ
   ンの両端をそれぞれ嵌入する凹部(1a,1b)を具備するヘ
   ツドキヤリツジ(1)と、 から構成される磁気ヘツド駆動装置において、 前記スクリューピンは、一方端が前記キヤリツジのいず
   れか一方の凹部(1a)に収められ、且つ一方壁側へと板状
   弾性体(8)により押圧・保持され、 他方端は、板状弾性体であつて、且つ一部に前記キヤリ
   ツジの位置検出のための部位(2a)を備えた押圧部材(2)
   により、前記キヤリツジの他方の凹部(1b)内の一方壁側
   へと押圧するものとし、 スクリューピンの両端を、各々板状弾性体(8)および押
   圧部材(2)により押圧すること を特徴とする磁気ヘツド駆動装置。