JPH06172049A - Si含有炭化珪素セラミックスの電気接合方法 - Google Patents

Si含有炭化珪素セラミックスの電気接合方法

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JPH06172049A
JPH06172049A JP4351661A JP35166192A JPH06172049A JP H06172049 A JPH06172049 A JP H06172049A JP 4351661 A JP4351661 A JP 4351661A JP 35166192 A JP35166192 A JP 35166192A JP H06172049 A JPH06172049 A JP H06172049A
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heating
temperature
silicon carbide
electric power
containing silicon
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JP4351661A
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Koji Okuda
浩司 奥田
Hiroshi Takai
博史 高井
Hisakiyo Hoshino
久清 星野
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Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Si含有炭化珪素セラミックス同士を電気
接合する際に、Si溶融温度以上で起こる電流集中によ
る不均一加熱を防止して耐熱性の優れた接合体を得るた
めの方法を提供する。 【構成】 Si含有炭化珪素セラミックス同士を、直
接通電による第1の加熱手段と第1の加熱手段以外の第
2の加熱手段とを併用して接合する方法を対象とし、第
1の加熱手段のみにより、Si含有炭化珪素セラミック
ス中のSiが溶融する温度よりも低い温度まで通電電極
間のSi含有炭化珪素セラミックスを加熱し、第2の加
熱手段を加えることにより、セラミックス同士の突合せ
部及びその近傍のみをSi溶融温度以上まで加熱して接
合することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Si含有炭化珪素セラ
ミックス同士を反応焼結接合させる場合の電気接合方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、炭化珪素セラミックスのような導
電性セラミックス同士を局部的に加熱接合する場合、そ
の加熱方法として直接通電加熱、直接誘導加熱、アーク
加熱などがあり、さらに直接通電加熱と直接誘導加熱と
の併用がある(特願平2−267403号及び特開昭6
1−36180号)。
【0003】また、炭化珪素セラミックスの中には炭化
珪素(SiC)と金属Siとの複合構造を有しているS
i含有炭化珪素セラミックスと呼ばれている素材があ
る。この素材は、熱衝撃性に強く、ラジアントチューブ
のような高温部材に使用されたり、さらに、高純度化が
可能なことから半導体分野の反応管に使用されたりして
いる。接合体をこのような高温部材として使用する場合
には、接合部にも母材なみの耐熱性が要求される。この
ような耐熱性が得られる接合法に反応焼結接合方法があ
る。この方法は、SiCとカーボン源の混合物からなる
接合剤を被接合部材間に介在させ、Siの溶融温度以上
に加熱して溶融Siと接合剤を反応させる方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、Si含有炭
化珪素セラミックス同士を反応焼結接合させる場合、直
接通電加熱単独では、通電電極間の大部分がSi溶融温
度に達すると急激な抵抗減少と場所的な抵抗値のばらつ
きにより、被接合部材断面の一部に電流が集中する電流
集中現象が起こり、不均一な加熱状態となる。電流集中
が起こった部分では、過加熱のためにSiの蒸発が活発
となり、被接合部材組織内のポアの発生による強度劣化
につながり、さらに、熱応力によりクラックが生じる場
合もある。しかし、このような電流集中を起こさないよ
うな温度範囲では反応も起こらず、接合はできない。し
たがって、良好な反応焼結接合はできない。
【0005】また、高周波による直接誘導加熱単独で
は、軸方向や径方向の温度分布による熱応力により、ク
ラックが発生する恐れがあり、それを防ぐために温度上
昇率をゆっくりとしたり、誘導コイル形状の端部を疎に
するなどの特別な方策をとると本来の高周波加熱法の特
徴を阻害したり、高価な電源の必要容量を増大させる結
果となり、接合コストのアップにつながる。アーク加熱
単独では、その熱衝撃の厳しさからクラックを発生させ
やすいという問題がある。
【0006】さらに、直接通電加熱と直接誘導加熱との
併用では、ZrO2 などの高温で導電性を有するように
なる部材に対して導電性を高めるため、また通電電極部
近傍や抵抗値の異なる部材同士を接合する際に発生する
熱応力を緩和するために、これら2つの加熱手段を併用
しているが、このような仕方では上記の直接通電加熱単
独での問題が解消されないので、Si含有炭化珪素セラ
ミックス同士を良好に反応焼結接合することはできな
い。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決するために、Si含有炭化珪素セラミックス同士
を、直接通電による第1の加熱手段と第1の加熱手段以
外の第2の加熱手段とを併用して接合する方法を対象と
し、第1の加熱手段のみにより、Si含有炭化珪素セラ
ミックス中のSiが溶融する温度よりも低い温度まで通
電電極間のSi含有炭化珪素セラミックスを加熱し、第
2の加熱手段を加えることにより、セラミックス同士の
突合せ部及びその近傍のみをSi溶融温度以上まで加熱
して接合することを特徴とする。
【0008】
【作用】第1及び第2の加熱手段を本発明のように併用
することにより、電流集中を防ぐことができる理由は、
突合せ部及びその近傍のみがSi溶融温度以上になって
いるため、通電電極から見た抵抗はほとんどSi溶融温
度以下の領域の抵抗で決まることになり、各電流路(軸
方向)の抵抗のばらつきを小さくしていると考えられ
る。また、さらに誘導加熱によりSi溶融温度以上の領
域においても通電に対する抵抗のばらつきを小さくする
効果があるために電流集中を抑制していると考えられ
る。
【0009】
【実施例】図1(A),(B)は、それぞれ本発明の方
法を実施する装置の概略構成図及び本発明の方法を実施
した場合の温度分布を示す図である。図1(A)におい
ては、被接合部材である外径30mm×内径20mm×長さ
200mmのパイプ形状Si含有炭化珪素セラミックス1
a,1bを、SiC/C/バインダーからなる接合剤3
を介在させて突合せ、突合せ部を構成している。なお、
炭化珪素セラミックス1a,1bの抵抗率はおよそ10
-1〜10-2[Ω・cm]のオーダーにあるものを使用し
た。そしてセラミックス1a,1bの端部を図示しない
加圧装置により適宜の圧力Pで加圧し、セラミックス1
a,1bの突合せ面に所定の圧力を加えて固定してい
る。セラミックス1a,1bの外周面には、径方向の幅
寸法が10mmのリング状に形成された1対のカーボン製
通電電極2a,2bを、突合せ部を中央としてその両側
100mmの位置にそれぞれ緊密に取り付けてある。通電
電極2a,2bは、直接通電加熱用電源装置4に接続さ
れ、これらにより第1の加熱手段が構成されている。本
実施例で用いた電源は60HzのAC電源であるが、DC
電源であってもよい。次にセラミックス1a,1bの突
合せ部を中心に、突合せ部の外周側近傍に所定の距離を
隔てて幅30mmの誘導コイル5が巻回されている。誘導
コイル5は、マッチングボックス6を経由して直接誘導
加熱用電源装置7に接続され、これらにより第2の加熱
手段が構成されている。誘導加熱用電源の周波数として
本実施例では約80KHz のものを採用したが、被接合部
材の物性値、寸法形状などから加熱効率のよい周波数を
選べばよい。8は、少なくとも通電電極2a,2b及び
その間の部分を囲むマッフルであり、このマッフル8内
はガスフローなどの手段により、N2 やArガスなどの
非酸化性ガスによって置換されている。マッフル8の一
部には、温度計測用窓9が設けられ、それを通して放射
温度計10により被接合部材の温度が測定できるように
なっている。さらにマッフル8の内面には断熱性能を高
めるために断熱材11が設けられている。
【0010】次に実際の接合行程について説明する。ま
ず、Arガスのフローによりマッフル内を十分に非酸化
性雰囲気とした後、通電電極2a,2b間に電源装置4
から電圧を印加し、電極間のセラミックスを直接通電加
熱する。投入電力を制御して加熱速度を約200℃/mi
n とし、突合せ部を1100℃まで加熱した後、直接通
電加熱電力を一定に保持したまま誘導加熱用電源装置6
から誘導コイル5に電流を通じることにより、突合せ部
の直接誘導加熱を開始する。投入電力を制御して加熱速
度を約250℃/min として突合せ部の温度が1500
℃になるまで加熱した。その後、1分間保持した後、誘
導加熱電源装置6により同様に約250℃/min の冷却
速度で1100℃まで冷却し、続いて通電加熱用電源装
置4によって約250℃/min の冷却速度で室温まで冷
却する。最高温度の時、突合せ部近傍約35mmの範囲が
Siの溶融温度(高純度では1420℃)以上となり、
その領域のセラミックス内部に含まれるSiの一部が接
合剤と反応して2つの被接合セラミックスが強固に接合
される。
【0011】図1(B)の温度分布を示す図において、
Lcは誘導コイル5の長さを示し、Saはセラミックス
1a,1bのSi溶融領域を示している。また、曲線
(a)は、第1の加熱手段である通電加熱のみの時の温
度分布であり、曲線(b)は、第2の加熱手段である誘
導加熱のみで最高温度まで加熱した場合の温度分布であ
り、曲線(c)は、第1及び第2の加熱手段を併用した
場合の温度分布である。曲線(c)は(b)に比べて温
度勾配がかなり緩やかになっており、熱応力を低減する
ことができる。第1及び第2の加熱手段の加熱割合は、
種々考えられるが、第1の加熱手段でSiの溶融温度以
上まで加熱すると、電流集中が起こり、前述のように均
一な加熱ができない。この電流集中の原因は、Si含有
炭化珪素セラミックスの抵抗率の温度特性が負特性(温
度上昇と共に抵抗率が減少する)であり、特にSi溶融
温度以上での変化が大きくなり、セラミックスの各位置
での抵抗率のばらつきがSi溶融温度以下の領域では熱
伝導との兼ね合いでほとんど問題にならないが、温度が
上昇して電極間のある部分の電流路でSiが溶融し始め
ると、その部分の抵抗率が急激に減少するため、加速的
に電流が集中する。しかしながら、Si溶融温度以下で
は通電加熱によりほぼ均一加熱が可能であり、それ以上
では均一加熱ができないため、良好な接合体を得るため
には、第1の加熱手段である通電加熱の程度は、少なく
ともSi溶融温度以下の電流集中が起こらない加熱に抑
える必要がある。第1及び第2の加熱手段の加熱効率
(同一温度まで加熱するのに必要な入力電力)を比較す
ると、圧倒的に第1の加熱手段である通電加熱の方が有
利である。また、電源価格を比較しても通電加熱用電源
の方が安価である。したがって、できるだけ通電加熱の
割合を大きくする方がコスト的に有利となる。最適な通
電電極距離、誘導加熱範囲、両加熱手段の加熱割合は、
被接合部材の物性や形状寸法によって異なるため、上記
の考え方を基本として良好な接合体が安価に得られるよ
うに各々を決めることが望ましい。
【0012】上記実施例では、時間的な併用の仕方とし
て、第1の加熱手段である通電加熱を先行し、第2の加
熱手段である誘導加熱を最後に用い、冷却時はこの逆の
行程をとっているが、この順序は、本発明においては特
に制限されない。例えば、同時に両方の加熱手段で加熱
制御を開始してもよいし、第2の加熱手段を先行させて
もよい。誘導加熱のような通電加熱に比べて効率のあま
りよくない第2の加熱手段を先行させ、継続させる場合
は、接合としてはできるが接合コストとしては、通電を
先行させる場合に比べて高くつくと思われる。しかし、
接合剤のバインダーの炭化を促進して続く通電加熱の開
始をスムーズにするために、炭化温度まで誘導加熱を先
行させる方法は効果がある。
【0013】また、両加熱手段における温度制御は、マ
ニュアルであってもよいし、予め定められた電流または
電力パターンによる自動制御であってもよいし、放射温
度計からの信号を受けて自動制御してもよい。
【0014】さらに、第2の加熱手段として誘導加熱を
用いたが、アーク加熱、ランプ加熱、レーザー加熱、マ
イクロ波加熱などの局部加熱手段を用いてもよい。
【0015】また、反応焼結接合に使われるSiをセラ
ミックス内部に含まれるSiにより供給する方法を採っ
たが、突合せ部及びその近傍表面にSiを塗布するなど
して外部よりSiを供給することも可能である。
【0016】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、第1の
加熱手段により直接通電による加熱をSi含有炭化珪素
セラミックス中のSiが溶融する温度以下に抑え、突合
せ部及びその近傍のみを第2の加熱手段によりSi溶融
温度以上まで加熱することにより、通電加熱による電流
集中を防ぎながら、接合部を反応温度以上まで均一に上
昇させることができるために、クラックやポアの発生の
ない良好な反応焼結接合を行うことができる。また、第
1及び第2の加熱手段を併用することにより、第2の加
熱手段のみで行う場合に比べて、短時間にクラックのな
い良好な接合を実施できるため、接合コストを低減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の方法を実施する装置の概略構
成図であり、(B)は本発明の方法を実施した場合の温
度分布を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Si含有炭化珪素セラミックス同士を、直
    接通電による第1の加熱手段と前記第1の加熱手段以外
    の第2の加熱手段とを併用して接合する方法において、 前記第1の加熱手段のみにより、前記Si含有炭化珪素
    セラミックス中のSiが溶融する温度よりも低い温度ま
    で通電電極間の前記Si含有炭化珪素セラミックスを加
    熱し、 前記第2の加熱手段を加えることにより、前記セラミッ
    クス同士の突合せ部及びその近傍のみをSi溶融温度以
    上まで加熱して接合するSi含有炭化珪素セラミックス
    の電気接合方法。
JP4351661A 1992-12-07 1992-12-07 Si含有炭化珪素セラミックスの電気接合方法 Pending JPH06172049A (ja)

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JP (1) JPH06172049A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012121785A (ja) * 2010-05-27 2012-06-28 Toto Ltd セラミックス接合体の製造方法
JP2013203586A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd セラミックス接合体の製造装置

Cited By (2)

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