JPH06170648A - 工作物の表面処理装置 - Google Patents

工作物の表面処理装置

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Publication number
JPH06170648A
JPH06170648A JP5228037A JP22803793A JPH06170648A JP H06170648 A JPH06170648 A JP H06170648A JP 5228037 A JP5228037 A JP 5228037A JP 22803793 A JP22803793 A JP 22803793A JP H06170648 A JPH06170648 A JP H06170648A
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JP
Japan
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tank
barrel
workpiece
electrolytic solution
inner tank
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Pending
Application number
JP5228037A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisamine Kobayashi
久峰 小林
Tatsuo Suzuki
健生 鈴木
Katsuhiro Izuhara
勝宏 出原
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Tipton Manufacturing Corp
Original Assignee
Tipton Manufacturing Corp
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Publication date
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Priority to TW082108272A priority patent/TW223130B/zh
Publication of JPH06170648A publication Critical patent/JPH06170648A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H5/00Combined machining
    • B23H5/06Electrochemical machining combined with mechanical working, e.g. grinding or honing
    • B23H5/08Electrolytic grinding

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 供給電圧を低くして工作物に対する処理の品
質を向上させる。 【構成】 工作物、電解液等が挿入される内槽4の壁面
に多数の通液孔6を設ける一方で、この内槽4を微小な
間隙を保有して外槽5によって取り囲む。そして、この
内槽4を電解研磨を行う場合には陽極槽、電気めっきを
行う場合には陰極槽とし、また外槽5をそれぞれ反対側
の極とするとともに、両極間に多数の透孔8を有する絶
縁筒7を介在させる。これにより、極間インピーダンス
が減じられ、供給電圧を低くしても大きな電流を得るこ
とができるため、処理品質が向上し同時に消費電力の低
下によって電解液の発熱状況も抑止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、バレル槽によって工
作物に対する電解研磨あるいは電気めっきを行うための
表面処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】よく知られるバレル研磨は、研磨対象物
である工作物と研磨石との摩擦によって研磨を行うもの
であるが、従来より、バレル研磨機に陰陽の極板を設け
て電気化学的研磨とを併せ行う方式のもの(電解バレル
研磨機)が開発されてきている。その開発例としては特
公昭45−26360号、特公昭46−9916号のも
のが挙げられる。このものはバレル槽内に陰極と陽極と
を離隔して配置し、ワークが陽極となるように電気回路
を構成するようにしたものである。
【0003】一方、電解研磨を行う場合には、必ず対象
となる工作物を陽極側とするが、逆に陰極側にセットす
れば、原理的にはめっき処理(電気めっき)を行うこと
が可能となる等、電解研磨と電気めっきとはきわめて近
似した技術と言える。従来、バレル槽を用いためっき装
置もいくつか開発されており、例えば実公昭56ー55
252号公報のものが知られている。このものは、箱型
の振動装置付きのバレル槽をスプリングによって支持し
ておく一方で、バレル槽内に、陰極板を工作物が溜めら
れる底部にまで先端を延出させて配設するとともに、陽
極板をその先端が陰極板に対向するように垂下させたも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電解研磨・
電気めっきのいずれの処理を行うにしても、いかに極間
電圧を低くしつつ工作物に対して大きな電流を供給でき
るかが処理効率、消費電力等の関係から重要な要素とな
る。しかしながら、上記した従来の方式はそのいずれも
が、陰陽両極をバレル槽内に局所的に配置して両極間が
遠く離れた配置となっているため、供給電圧を高くしな
いと、電解研磨あるいはめっきに必要な電流が得られな
い。つまり、電流値が低い場合には一定時間内に望む研
磨品質(光沢・ばり取り・めっき層の厚さ等)が得られ
なかったりする。とは言え、過度に高電圧を作用させた
のではジュール熱の発生により電解液が高温になるとい
う問題が指摘されていた。
【0005】本発明はこのような問題点に鑑み開発工夫
されたものであり、その目的とするところは省電力と処
理品質の向上を図りうる処理装置を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1に係る発明の構成は、壁面に多数の通液孔
を有して工作物を投入可能でありかつ全体が陽極槽ある
いは陰極槽となり、さらには回転あるいは振動装置に接
続されたバレル内槽と、このバレル内槽に対し微小な間
隙を保有して取り囲むとともに、電解液を貯溜可能に形
成され、かつ全体がバレル内槽とは反対極の槽となるバ
レル外槽と、これら内外両バレル槽の間に介在されかつ
内外両バレル槽間に微小な間隙を保有させる絶縁体とを
有してなることを特徴とするものである。
【0007】また、請求項2に係る発明の構成は、壁面
に多数の通液孔を有して工作物を投入可能でありかつ全
体が陽極槽あるいは陰極槽となり、さらには回転あるい
は振動装置に接続されたバレル内槽と、バレル内槽に投
入された工作物に対して電解液を浴びせかけるシャワー
装置と、前記バレル内槽に対して微小な間隙を保有して
取り囲みかつ前記電解液を垂れ流し可能に形成され、さ
らに全体がバレル内槽とは反対極の槽となるバレル外槽
と、これら内外両バレル槽の間に介在されかつ内外両バ
レル槽間に微小な間隙を保有させる絶縁体とを有してな
ることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】請求項1記載の発明によれば、工作物は電解液
等と共に内槽へ投入されるとともに、内槽および外槽を
処理の種類に合わせて電極に接続する。電解を行う場合
には、内槽を陽極側、外槽を陰極側とし、電気めっきを
行う場合にはこれとは逆に内槽を陰極側、外槽をそれぞ
れ陽極側に接続して通電する。電解の場合であれば、内
槽の壁面に接する工作物は陽極溶解による金属除去作用
を受けて表面研磨がなされ、また電気めっきの場合であ
れば工作物表面に電解液中の金属イオンが電析されめっ
き層が形成される。
【0009】この場合、内槽と外槽とは微小な間隙を保
有して対向しているため、つまり極間距離が微小である
ため、極間インピーダンスが小さく、したがって、低電
圧でありながら大電流が供給される。
【0010】請求項2の発明においては、請求項1と同
様にして処理の種類に応じて内外両槽を陰極あるいは陽
極としておき、内槽を回転あるいは振動させながら工作
物に電解液を浴びせる。これにより、工作物は電解液を
局所的に浴びるため、電解あるいはめっきの処理が高い
電流濃度でもって局所的に行われることになるが、内槽
が回転あるいは振動することで工作物はころがって電解
液のシャワーリングをほぼ均一な機会をもって受けるこ
とができ、全体としてほぼ均一な処理がなされる。
【0011】
【発明の効果】本発明の効果は次のようである。請求項
1の発明では、槽全体を内外の2槽構造としたため、槽
間つまり極間を微小間隔とすることができる。このた
め、低電圧で大電流の供給が可能となり、したがって電
解研磨能力あるいはめっき層形成能力が高められるとと
もに、電解液の発熱状況を著しく抑止することができ
る。請求項2の発明によれば、工作物に対して電解液の
シャワーリングをしながら処理を行うものであるため、
工作物を電解液中に浸漬する場合に比較して電流密度
(工作物の単位面積あたりの電流値)単位電解液量あた
りの電流濃度が高められる。したがって、処理効率の一
層の向上が図られる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例を図面にし
たがって詳細に説明する。第1図は本発明の第1実施例
を示すものである。図において1は機台、2は機台1上
に架設支持された傾動軸であり、傾動軸2には支持ブラ
ケット11が取り付けられてバレル研磨槽B1全体を常
には傾斜姿勢に支持している。このバレル研磨槽B1は
工作物、電解液等が投入されて陽極槽となる内槽4と、
この内槽4を収納して陰極槽となる外槽5とからなって
いる。
【0013】内槽4はこの実施例においてはステンレス
製のものが使用されており、全体は上面側が開口する有
底の筒状に形成されている。また、その全面には多数の
通液孔6がパンチングによって貫通して形成されてお
り、内面側はステンレス材がそのまま露出しているが、
外面側の全面は塗膜でマスキングされている。
【0014】なお、内槽4の材質については、ステンレ
スの他、チタン、ジルコニウム、ニオブ材等といった強
耐食で不溶性のものが適切である。
【0015】外槽5は内槽4と同様、ステンレス材によ
り形成されるとともに、内槽4より僅かに大きめの有底
筒状に形成され内槽4を同軸で収容しており、両槽4,
5間にほぼ均一な微小間隙が保有されるようにしてあ
る。そして、この隙間には絶縁材(テフロン等の耐熱性
の樹脂)により成形され、全体として有底筒状をなす絶
縁筒7が介在されており、絶縁筒7の全域には多数の透
孔8が貫通して形成されており、両槽4,5を連通させ
ている。これにより、内槽4中に投入される電解液と陰
極槽(外槽5)および陽極槽(内槽4)との間に電気回
路が形成されることになる。
【0016】前記内槽4の下面の中心部には回転軸9が
軸芯に沿って延出形成されており、その先端部にはウォ
ームギヤ10が取り付けられて支持ブラケット11に固
定された駆動モータ12と連係されて内槽4を絶縁筒7
及び外槽5とともに同軸で緩速回転可能としている。ま
た、回転軸9はその基端側において絶縁筒7の下面から
同軸で一体に形成された絶縁筒部13へ、シール状態で
貫挿され、また、絶縁筒部13は外槽5の下面の中心部
から突設された接続筒3へ挿通されたもとで支持ブラケ
ット11に固定された第1の軸受部材14に同軸で外嵌
されている。さらに、回転軸9は第1の軸受部材14と
ウォームギヤ10との間において、支持ブラケット11
に固定された第2の軸受部材15とによっても回転可能
に支持されている。そして、第1の軸受部材14には陰
極端子16が,第2の軸受部材15には陽極端子17が
それぞれ取り付けられており、共に図示しない直流電源
に接続されている。これによって、内槽4が陽極槽、外
槽5が陰極槽となる。
【0017】前記傾動軸2にはスプロケット18が嵌着
されており、機台1に固定された研磨槽傾動用モータ1
9とチェーン20を介して連係されている。これによ
り、バレル研磨槽B1全体は図1に示す傾斜姿勢(作業
位置)と、同図に想像線で示す起立姿勢(排出位置)と
の間で傾動可能となる。
【0018】また、バレル研磨槽B1の受け口の下方に
は電解液槽21が設置されている。この電解液槽21に
は電解液が貯溜されるとともに、液送ポンプ22によっ
て内部の電解液を汲み上げ、研磨作業中には電解液の供
給管23を介してバレル研磨槽B1へ電解液を常時圧送
するようにしている。また、電解液槽21はバレル研磨
槽B1からオーバーフローした電解液を回収する一方
で、バレル研磨が完了して排出された内容物から工作物
のみを取り出すことができるよう、その上面には選別用
の金網24が張架されている。
【0019】なお、25はバレル研磨槽B1、液送ポン
プ22等を操作するための制御ボックスである。
【0020】ところで、本例の場合、陰極槽となる外槽
5と陽極槽となる内槽4との間の距離(極間距離)は絶
縁筒7を組み込み可能な範囲で、できるだけ狭く設定さ
れている。これは後に詳しく説明するように、極間距離
を小さく設定することで、供給電圧が低くても工作物に
対する電流値を効果的に高めることができるからであ
る。
【0021】第1実施例のバレル研磨機は上記のように
構成されたものであり、制御ボックス25の操作により
内外両槽4,5に通電するとともに、駆動モータ12を
駆動させ、内槽4を緩速回転させる。これにより、内槽
4内の工作物は同時に投入されている導電性研磨石(例
えば炭素粒)等によって物理的研磨を受け、同時に化学
的な電解研磨作用を受ける(但し、導電性研磨石は必ず
しも必要としない。)。すなわち、内槽4全体が陽極と
なるため、これに接する工作物は陽極となり、陽極溶解
作用によって表面が電解研磨される。かくして、一定時
間の研磨時間を経過すれば、傾動用モータ19によりバ
レル槽B1全体を起立させて排出位置へ変位させれば、
内部の工作物は研磨石等とともに電解液槽21の金網2
4に落下し選別されて取り出される。
【0022】ところで、電解作用を行わせる場合におけ
る陰陽両極間の距離と供給電圧・電流の関係について出
願人が行った実験結果を図9に示す。この実験では陰陽
両極共にSUS304材が使用され、塩液の電解のもと
での電流・電圧の関係を調べたものである。これによる
と、陰陽両極間距離は約10mmを下回ったあたりから急
激に電圧が下がり、低電圧でも比較的大きな電流値が得
られることが分かる。この実験結果に基づき、第1実施
例のバレル研磨槽B1では、陽極槽となる内槽4を同軸
で取り囲むようにして陰極槽である外槽5を設け、バレ
ル研磨槽B1全体をこのような二槽構造とすることで、
内外両槽4,5(陰陽両極槽)間の距離を極力小さくす
ることに成功している。ちなみに、第1実施例での極間
距離は約5mmであった。
【0023】そして、第1実施例の装置を用い10mm×
50mm×3mmtのSUS304のプレス打ち抜き材の試
験片で研磨状況を調べたところ、結果は表1,表2のよ
うになった。いずれの測定条件においても電解液として
はH2SO4,H3PO4をほぼ6:4の重量比で混合した
ものが使用され、液温約30℃で実験が開始され、10
分の通電を行った。表1では10Aの定電流を供給し、
表2では5Vの定電圧を供給した場合の結果が示してあ
る。両表の中で、「研磨減重量」とは工作物の10cm2
あたりの減少重量(mg)をいい、「バリ取り・Rの付
き方」とはプレス打ち抜きの工作物エッジ部分で突出し
たばり(約0.02mm)が除去されて0mmとなり、さら
にエッジ部分が電解除去されて丸くなるので、この断面
の円の半径をR(mm)と呼ぶ。このRの付き方の数値が
大きい程、研磨がよく進んだことを示している。これに
よると、電圧・電流いずれを一定に保っても極間距離を
減少させてゆくことによって研磨状況・ばり取り状況の
向上が図られることが分かった。そして、研磨完了後の
電解液の液温については消費電力が低いことによる無駄
なジュール熱の発生を抑えたことと、常時液送ポンプ2
2によって電解液槽21から送られてきていることもあ
って、強制的な冷却を要しない温度に保たれ、実用上何
ら支障はなかった。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】また、第1実施例においては既述したよう
に、内槽4の内面はステンレス生地のままとなっている
が、外面、つまり陰極槽(外槽5)と対向する側の面を
塗膜でマスキングしている。すなわち、このような対策
を講じないと、外槽5と対向する内槽4の外面が最も電
解の影響を受けて、肝心の工作物自体が電解作用を有効
に受け得ないことが懸念される。しかし、この対策の結
果、さらに効率のよいバリ取りおよび品質の高い研磨状
況が実現されることが、実験によって確認された。
【0027】図2及び図3は本発明の第2実施例を示す
ものであり、第2実施例におけるバレル槽B2は第1実
施例と同様、内外両槽4,5による二槽構造となってい
る。このうち、内槽4は筒状に形成され全面には多数の
通液孔6が貫通しかつ図3に示す右側面の中央部には工
作物等の取り出し兼投入口26が開口している。外槽5
は内槽4の幅とほぼ同じ深さを有して一方側(図3に示
す左側)に開口する有底の円筒状に形成され、内槽4を
微小間隔を保有して同軸で収容している。また、両槽
4,5の間には全面に多数の透孔8が貫通する絶縁性の
絶縁筒7が介在されている。
【0028】一方、電解液槽21の上方にはバレル研磨
槽B2を懸垂支持するために、2条の支持線27が並行
して架設されており、これらにはそれぞれ導電材(銅
製)よりなる吊り下げ片28a,bの上端部が引っ掛け
られている。吊り下げ片28a,bの下端側は内槽4お
よび外槽5の対向する側面の中心部に突出する支軸29
a,bに対し、それぞれ軸受30を介して回転および取
り外し可能に接続されている。そして、両吊り下げ片の
うち内槽4と接する側のもの28bには陽極端子17が
接続され、外槽5と接する側のもの28aには陰極端子
16がそれぞれ取り付けられており、これによって内槽
4は陽極槽となり、外槽5は陰極槽となる。但し、バレ
ル研磨槽B2の吊り下げ高さは内容物が完全に電解液中
に浸漬される位置としてある。
【0029】内槽4側の支軸29bにはプーリ31が嵌
着されており、電解液槽21の外部に設置された駆動モ
ータ32に対してベルト33を介して連係され、これに
よってバレル研磨槽B2全体が緩速回転可能となってい
る。
【0030】なお、電解液の循環装置などについては図
示が省略されている。
【0031】第2実施例は上記のように構成されたもの
であるが、上記した説明以外の他の構成については第1
実施例とほぼ同様であり、もって同様の作用効果を発揮
することができる。但し、工作物等の投入・取り出しの
際にはバレル研磨槽B2全体が支持線27から掛け外さ
れた後、内・外両槽4,5は分離され、このもとで内槽
4に対する工作物等の投入等の作業がなされることにな
る。
【0032】図4及び図5は本発明の第3実施例を示す
ものであり、第3実施例はいわゆるドーナッツ型の振動
バレル研磨機への適用例である。本例のバレル研磨槽B
3を構成する外槽5は外周側が円環状をなし、中心部は
上方へ盛り上がっている。また、内槽4は外槽5に適合
する形状をなし、中心部には隆起部4aが形成されてお
り、外槽5に対しては外槽5の内壁面に沿うようにして
かつ微小な隙間を保有して嵌め込まれている。さらに、
内槽4の全面(隆起部4aの上面を除く。)には多数の
通液孔6が貫通している。さらにまた、外槽5には陰極
端子16が、内槽4の隆起部4aには陽極端子17がそ
れぞれ取り付けられていて、外槽5全体を陰極槽とし、
内槽4全体を陽極槽としている。また、両槽4,5の間
には絶縁材よりなり全面に多数の透孔8が貫通する絶縁
筒7が介在されている。
【0033】そして、研磨作業中に内槽4へ電解液を供
給するために、内槽4の上方には図示しない液送ポンプ
に接続された供給管23の先端が臨んでいる。また、外
槽5の外周壁面の一部には溢れ口34が切り欠き形成さ
れており、電解液をオーバーフローさせるようにしてい
る。なお、オーバーフローした電解液は回収槽(図示し
ない)へ回収されて上記した液送ポンプによって汲み上
げられて循環する。また、バレル研磨槽B3全体は図示
しない振動源に接続されている。
【0034】他の構成は第1,第2実施例とほぼ同様で
あり、もって同様の作用効果を発揮することができる。
【0035】図6は本発明の第4実施例を示すものであ
り、第4実施例は密閉式の回転バレル研磨機への適用例
である。本例のバレル研磨槽B4において外槽5はその
一方の側面(図6における左側の面)の中心部に支持パ
イプ35aが軸芯に沿って突出しており、支柱36aに
対して軸受37aを介して回転可能に取り付けられてい
る。一方、内槽4は外槽5内に微小な隙間を保有して同
軸で収容され、その全面には多数の通液孔6が貫通して
形成されている。また、内槽4の一方の側面(同図の右
側の面)の中心部には軸芯に沿って次述する絶縁筒7お
よび外槽5に対する水密状態を保持して支持パイプ35
bが突出しており、他方の支柱36bに対して軸受37
bを介して回転可能に取り付けられている。また、内外
両槽4,5の間には絶縁材よりなり、かつ全面に多数の
透孔8が貫通する絶縁筒7が介在されている。
【0036】そして、前記した両支持パイプ35a,b
に対する軸受のうち、外槽5に対応する側のもの37a
(図示左側)には陰極端子16が、また内槽4に対応す
る側のもの37b(図示右側)には陽極端子17がそれ
ぞれ接続されており、外槽5を陰極槽、内槽4を陽極槽
としてある。また、内槽4に対応する支持パイプ35b
は図示しない液送ポンプに接続されて研磨作業中、内槽
4へ電解液を供給するようになっている。逆に、外槽5
に対応する支持パイプ35aは内槽4からオーバーフロ
ーした電解液を図示しない電解液回収槽へ導くことがで
きるようにしてある。
【0037】なお、詳しくは図示しないがバレル研磨槽
B4には外槽5、絶縁筒および内槽4の対応箇所を開閉
させるための取り外し可能な開閉蓋が設けられており、
工作物等の投入・回収ができるようになっている。
【0038】他の構成は前記した各実施例と同様であ
り、もって同様の作用効果を発揮することができる。
【0039】図7および図8は本発明の第5実施例を示
すものであり、この実施例ではバレル槽を用いて電気め
っきを行うものについて説明する。この実施例において
も、バレル槽B5は内外の二重槽となっており、ただ、
内槽4が陰極槽、外槽5が陽極槽となっている点が相違
する。
【0040】ステンレス製の内槽4は、この実施例では
略正八角形をなす角筒状の胴部4aを有するとともに、
その先端側には電解液の飛散防止等のためのカバー4b
がボルト、ナットによって取り外し可能に装着されてい
る。カバー4bは先窄まりの形状をしており、またその
中心部には電解液供給用のパイプを抜き差し可能な通し
孔4cが開口している。内槽4の胴部4aの側面は全面
にパンチングがされて多数の通液孔6が貫通している。
さらに、胴部4aの内面の複数箇所にはチタン製のリブ
38が突出して設けられており(本例では等角度毎に計
6箇所に設けられているが、図7では一箇所のみが示さ
れている)、工作物に対する攪拌の促進と接触面積の増
加の役割をはたしている。
【0041】一方、ステンレス製の外槽5はこの内槽4
の胴部4aを取り囲むようにして嵌め込まれ、全周にわ
たってほぼ均一で微小な間隙(約5mm)が保有されてい
る。そして、この間隙には絶縁材(テフロン等の耐熱性
の樹脂)よりなる絶縁筒7が介在されている。絶縁筒7
の全域には多数の透孔8が貫通して形成されており、内
外両槽4、5を連通させている。また、外槽5の側壁に
は、内槽4と同様にして、多数の通液孔39が貫通して
形成されている。
【0042】内槽4の底面の中心部には回転軸9が絶縁
筒7および外槽5を同軸で貫いて延出しており、支持板
41上に配された第1、第2の軸受部材14、15によ
って回転可能に支持されるとともに、その軸端にはウォ
ームギヤ10が嵌着され支持板41上に固定された駆動
モータ12と連係されることで、内槽全体が絶縁筒7及
び外槽5とともに同軸で緩速回転可能となっている。す
なわち、回転軸9は第1実施例と同様、絶縁筒7に一体
に形成された絶縁筒部13へ、シール状態で貫挿され、
また絶縁筒部13は外槽5の接続筒3へ挿通されたもと
で、第1軸受部材14に嵌め込まれている。そして、こ
の実施例においては、第1軸受部材14には陽極端子1
7が、第2軸受部材15には陰極端子16がそれぞれ取
り付けられており、図示しない直流電源に接続されてい
る。これによって、内槽4が陰極槽、外槽5が陽極槽と
なる。
【0043】但し、支持板41は電解液供給用パイプと
接近あるいは離間する方向へ移動可能な台車42上に載
置され、かつ支持板41とは揺動軸43を介して傾動可
能に接続されている。揺動軸43には図示しないロック
手段が取り付けられ、常には支持板41、つまりはバレ
ル槽全体を水平に保持するが、研磨作業後にはロック解
除によってバレル槽を前傾させ工作物の排出が可能にな
っている。この例では、バレル槽の傾動を手動によって
行うようにしているが、モータ等と接続して機械的に行
うようにすることは可能である。
【0044】また、台車42の前方にはバレル槽から垂
れ流される電解液を受ける回収槽44が配置されてい
る。この回収槽44の外部には電解液を汲み上げるため
の循環ポンプ45が配置されており、その吐出口には圧
送用のパイプ46が接続され、かつその先端側はカバー
4bの通し孔4cを通して内槽4内へ突っ込まれてい
る。また、パイプ46の先端にはシャワーヘッド47が
取り付けられており、内部に投入された工作物に対して
電解液をシャワー状に浴びせかけることができる。な
お、本例で使用される電解液は既述した実施例における
電解液中にめっきしようとする金属のイオンを含んだも
のが使用される。
【0045】第5実施例は上記のように構成されたもの
である。工作物に対するめっき処理を行う場合には、バ
レル槽全体を水平姿勢に保持しつつ内槽4に工作物をに
投入する。そして、駆動モータ12を駆動させて内槽4
を緩速回転させる一方で、循環ポンプ45によって回収
槽44内の電解液を汲み上げ、工作物に浴びせかける。
このとき、外槽5は陽極になり、内槽4全体は陰極とな
っているため、これに接する工作物も陰極となってい
る。
【0046】さて、第5実施例においても内外両槽4、
5(陰陽両極)の間隙は微小間隙になっていることか
ら、極間インピーダンスが小さいので、供給電圧が低い
場合であっても、大きな電流値が得られている。また、
このことに加え、本例では他の実施例と異なり、工作物
は電解液中に浸漬されるのでなく、電解液がシャワー状
に浴びせられるものである。したがって、投入された工
作物のうちの一部のみが電解液を浴びるものであること
から、単位面積あたりの電流の大きさが、浸漬条件の場
合に比較して増大している。これによって、一層電解液
中の電解反応が促進され、光沢のよいめっき製品を短時
間で得ることができる。
【0047】さらに、本例のように内槽4にリブ38を
設けたものでは作業中のバレル槽(内槽4)の回転に伴
う攪拌作用によって工作部に対して電解液をほぼ均一に
浴びせることができ、また工作物との接触面積の増加に
伴う接触抵抗を減少させることができる効果も得られ
る。
【0048】なお、他の構成は既述した実施例と同様で
あり、同様の作用効果を発揮することができる。
【0049】さて、本発明は上記したものに限定される
もののではなく、種々の変形が可能である。例えば、第
5実施例のものを電解研磨に転用すること、あるいは第
1〜第4実施例のものを電気めっき処理装置に転用する
ことが可能である。また、本発明は上記形式のバレル研
磨機の他、いわゆる遠心バレル研磨機への適用も可能で
ある。また、いずれの実施例についても電解用の電源と
して直流電源を使用したが、パルス波形電流を使用する
ことも可能であり、この方がバリ取り状況や研磨品質も
向上することも既に確認済みである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のバレル研磨機の一部破断図
【図2】第2実施例のバレル研磨槽の要部を示す側断面
【図3】同バレル研磨機の正断面図
【図4】第3実施例のバレル研磨槽の斜視図
【図5】同断面図
【図6】第4実施例のバレル研磨機の正断面図
【図7】第5実施例のめっき装置を示す正断面図
【図8】同側面図
【図9】極間距離と電圧・電流の関係を示すグラフ
【符号の説明】
4…内槽 5…外槽 6…通液孔 7…絶縁筒(絶縁体) 8…透孔 16…陰極端子 17…陽極端子 B1〜B5…バレル研磨槽

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁面に多数の通液孔を有して工作物を投
    入可能でありかつ全体が陽極槽あるいは陰極槽となり、
    さらには回転あるいは振動装置に接続されたバレル内槽
    と、 このバレル内槽に対し微小な間隙を保有して取り囲むと
    ともに、電解液を貯溜可能に形成され、かつ全体が前記
    バレル内槽とは反対極の槽となるバレル外槽と、 これら内外両バレル槽の間に介在されかつ内外両バレル
    槽間に微小な間隙を保有させる絶縁体とを有してなるこ
    とを特徴とする工作物の表面処理装置。
  2. 【請求項2】 壁面に多数の通液孔を有して工作物を投
    入可能でありかつ全体が陽極槽あるいは陰極槽となり、
    さらには回転あるいは振動装置に接続されたバレル内槽
    と、 バレル内槽に投入された工作物に対して電解液を浴びせ
    かけるシャワー装置と、 前記バレル内槽に対して微小な間隙を保有して取り囲み
    かつ前記電解液を垂れ流し可能に形成され、さらに全体
    が前記バレル内槽とは反対極の槽となるバレル外槽と、 これら内外両バレル槽の間に介在されかつ内外両バレル
    槽間に微小な間隙を保有させる絶縁体とを有してなるこ
    とを特徴とする工作物の表面処理装置。
JP5228037A 1992-09-24 1993-08-20 工作物の表面処理装置 Pending JPH06170648A (ja)

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