JPH06170216A - カートリッジ化配管接続装置及び回分生産システム - Google Patents

カートリッジ化配管接続装置及び回分生産システム

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JPH06170216A
JPH06170216A JP4351802A JP35180292A JPH06170216A JP H06170216 A JPH06170216 A JP H06170216A JP 4351802 A JP4351802 A JP 4351802A JP 35180292 A JP35180292 A JP 35180292A JP H06170216 A JPH06170216 A JP H06170216A
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pipe
tank
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修 奥田
Kazumi Shima
一己 島
Hironori Ishibashi
広紀 石橋
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 固定タンクの接続継手(12)と固定配管
(9、10、11)の特定間隔に合致した長さの配管
(15)が具備され、さらに駆動装置、接続装置、エネ
ルギー源、通信手段、検知システムなどが設けられて、
これらが外枠の内に納められているカートリッジ(1
3)化された配管接続装置である。これを固定タンクと
移送物質切替え用に設けられている複数の固定配管との
間に同カートリッジを台車に搭載して移動させる。所定
の固定タンクに対応する所定の位置にて台車を停止さ
せ、カートリッジを昇降装置にて昇降させ、必要に応じ
て回転移動させその位置を確定させる。次いで固定タン
クと固定配管を、それぞれの接続口を介してカートリッ
ジ内の接続装置により接続する。これを回分生産システ
ムに用いる。 【効果】 配管接続装置をカートリッジ化することによ
り、物流取扱い上の容易性を増し、なおかつ、フレキシ
ブルホースのもつ欠点を解消し、食品飲料製造業界の生
産システムでの自動化を促進し、多品種生産に対するフ
レキシビリティを増す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固定タンクと固定配管
との特定間隔に合わせて選択された所定長さの配管を主
体に、それの駆動機構及びカップリング手段などを一対
にして、所定の、剛性のフレーム内に収納してカートリ
ッジとなした自動接続装置に関する。さらに詳しくは、
タンクと切り替え用ヘッダー配管との間で、タンク内容
物の切り替え移送を行う回分生産システムにおいて、こ
の切替えと接続作業を自動的に行うのに適する接続装置
に関するものであり、その装置を用いる生産システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】食品、ならびに飲料製造プラントにあっ
て、複数のタンク群から例えば原料や中間製品などのタ
ンク内容物を他の位置にある、複数のタンク群に所望の
目的に応じて移送する場合がある。この場合、タンク群
に併設して複数の配管からなるヘッダーを設けることが
行われる。これは、例えば、中間製品の受け入れ、払い
出し、洗浄の目的に用いられるものである。従来例え
ば、受け入れから、払い出しに切替えるに際しては、バ
ルブの切替え操作による場合や、フレキシブルホースに
よるラインのつなぎ変えが行われていた。ところで、近
年装置の大型化、労働環境の変化に伴いこれらの切替え
作業を自動化する必要が生じてきている。
【0003】このような配管のバルブの切替えは図15
に示される。図中41、42は中間製品のタンク、4
3、44、45はライン配管、46…、47…はタンク
41又はタンク42系統のバルブである。したがって、
例えば、タンクの群に対して、共通に受け入れ、払い出
し、洗浄の3本のライン配管がある場合に、それらの切
替えのために図15に示すような多くのバルブ46、4
7が必要である。バルブの切替え操作による場合、例え
ば、製品と洗浄液の混合を防止するために、また、洗浄
がしやすいように、特殊な構造のバルブを必要とし、高
価なものとなっている。また、切替えするラインが多数
ある場合には、このバルブを設備する数が増すととも
に、制御入出力点数が増加し、制御関係の設備の費用が
大きなものとなる。
【0004】一方、フレキシブルホースによるつなぎ作
業の場合には、従来は、人手により、ホースの移動、位
置合わせ、芯合わせ、接続、絞め込みなどの作業がなさ
れてきた。しかし、ホースの太さが比較的小さい範囲で
は人手による操作が可能であるが、これが大きく太くな
る場合には、その作業は重作業となる。フレキシブルホ
ースによるつなぎ作業を自動化するために、ホースを例
えば台車の上に乗せて、所定の位置まで移動させ、必要
な配管口との接続を自動的に行う方式が提案されている
(特開平3−26328号)。この方式は、フレキシブ
ルホースを台車に積載してタンクと配管ヘッダーの間を
移動し、必要な位置にて台車が停止した後、台車側に設
けたカップリング位置変動手段にて、フレキシブルホー
スの両端に設備したカップリングを所望のノズルに接続
するためのものである。接続が完了すると、台車は立ち
去り、フレキシブルホースが例えばタンク側と配管側の
ノズル間に位置することになる。
【0005】この方式には次のような欠点がある。 台車には、その駆動方式、制御方式、軌道の有無など
により固有の停止精度があり、停止の都度にその位置が
変わることになる。有軌道方式では停止の精度がよい
が、無軌道方式の台車では、スピード、誘導方式により
異なるが、数ミリメートルから十数ミリメートルの範囲
とかなり大きい停止精度となるのが通例である。一方、
タンク側、配管側は、固定されたものであり、その位置
関係、空間における相対位置関係は停止の都度変わるこ
ととなる。したがってその微調整が必要となる。これら
の微調整を行うにあたっては、お互いの位置関係を検知
するためのセンサーと目標物との間の距離を補正する機
構が必要となる。すなわち、接続する際には、3次元で
の高度な位置確認操作が必要とされる。 接続した後に運転されるが、内容物の性状によって
は、運転後に接続時と同じ形状に維持されているとは限
らず、台車がホースの切り離しのために再度到着してか
ら、ホースをつかむ際や、台車がホースの下部を通過す
る際などに、高度な3次元での形状確認が必要となる。
【0006】フレキシブルホースには最小曲率半径が
定められており、変形を十分に吸収するためには、ホー
スの長さをある程度長くする必要がある。また、ホース
の寿命を長くする上でも、適切な曲率半径を守ることが
必要である。短い場合には、ホースの寿命が低下するこ
とのほか極端な場合には、端部のつぶれ(いわゆる竹の
子の終わった部分)により、内容物の流通ができない場
合がある。 台車が去った後には、フレキシブルホースのみが接続
されたままであり、運転状況の把握ができない、タンク
内の液レベルなどをタンク側にて判断して、上位コンピ
ューターに伝え、それに基づいて台車がホースを取り外
しにくるなど、集中管理的な管理しか取れないなどの難
点がある。そのため提唱されているパイプレスプラント
の基本理念である自律作業には適さない。 複数本のフレキシブルホースを台車に積載して移動し
ているが、ホースの形状は常に一定とは限らず、繰り返
し使用によるネジレなどが生じてくるのが通例であり、
複数本のホースを扱うことは現実的に無理がある。さら
に、タンク側の複数の接続口と配管側の複数の接続口と
の間で、複数のホースを組み合わせて接続しようとする
際には、ホースのからみをまねき、からまないように所
定の位置に自動的にセットすることは非常に高度な技術
を要することとなり、現実的ではない。取り外した後の
形状が一定しないことにより、さらにこの事態が生じや
すい。
【0007】要するに、上記の提案では、柔軟体である
ホースをホースとしてそのままの形で取り扱っており、
これが高度な認識技術と制御技術が必要とさせる要因と
なっており、自動化の実現に大きな障害となっている。
これらを解消し、操作の柔軟性を高めるために台車に高
度な知能レベルを持つロボットを搭載して、柔軟体であ
るホースを扱うことも考えられるが、問題解決にあたっ
ては、高度な認識処理や制御方式が必要である状況には
変わりはなく、さらに、カップリングの押し込みに大き
な力がいることなどからして、ロボットが大型化するこ
とは避けられない。これに対し、本発明者らは先に、フ
レキシブルホースの取扱いにくさを勘案して、形態を変
えて、タンクと配管ヘッダーの間の接続を自動化する装
置とシステムを提案した(特願平4−69063号)。
これは、ホースを剛性のあるフレーム内に収納して、全
体をカートリッジとなして物流の一単位とし、取扱い性
能の向上を実現したものである。ホースの両端にはカッ
プリング手段としての自動接続装置が設備されており、
またホースのカートリッジ内での移動も駆動装置によっ
てなされている。そしてカートリッジ化されているの
で、位置合わせがFA技術で用いられている通常の方法
でよく、また、形状もフレームのまま用いられ、取り付
け時及び運転後にもその形状は変わらない。
【0008】しかしながら、次のような理由によって、
業界や製品によっては、品質管理の点から、フレキシブ
ルホースの多用が適切でないか、好ましくない場合があ
り、またホースの使用を最小限にしたい場合もある。特
に、食品、飲料などの製造業界にあっては、この傾向が
ある。したがって上記の本発明者らの提案も必ずしも満
足しうるものではなかった。 ビールなどの発酵製品を扱う場合、ホース内の凹凸部
に内容物が滞留残存して、内容物の腐敗による発酵が生
じる。ホース内面の凹部はもちろんのこと、思わぬ隙間
や滞留部へ内容物が侵入して滞留し、腐敗発酵を招く。 食品や飲料を製造する場合には、上記のような腐敗
を防止するために、洗浄が頻繁に行われなければならな
いが、洗浄には弱アルカリ性溶液、弱酸性溶液、清水な
どが繰り返して流され、時として熱水が用いられ、使用
環境が厳しい。移送に際しては、内圧が繰り返し作用す
ることにもなり、ますます条件としては過酷になる。こ
のため、ホースでは材料の損傷が激しく、縦割れなどが
生じやすい。 以上のように、フレキシブルホースを用いる場合には、
業界や製品によっては、その使用が適切ではないか、好
ましくないため、その使用を最小限にしなければならな
い場合がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は
フレキシブルホースをそのまま取り扱うような場合の難
点である高度な認識技術と制御技術が必要となるという
難点を克服し、ファクトリーオートメーションにおいて
自動化を容易に実現しうるカートリッジ化配管接続装
置、その接続システム及びそれを用いた回分生産システ
ムを提供することを目的とする。 さらに本発明は、接
続装置内の残留内容物の腐敗等の問題を回避でき、厳し
い使用環境でも繰り返し使用できるカートリッジ化配管
接続装置、それの接続システム及びそれによる回分生産
システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の目的は、
(1)固定タンク又は固定配管との接続機能を有し、両
者の特定の間隔に合わせて選ばれた所定長さの配管、そ
の両端に設けられている接続手段及び配管を支持して駆
動させる駆動装置が枠体内に収納されてカートリッジ化
され、これが移動手段上に設けられてなることを特徴と
するカートリッジ化配管接続装置、(2)カートリッジ
がバッテリー又は空気ボンベを内蔵する(1)項記載の
配管接続装置、(3)配管の一部に検出装置を設けたこ
とを特徴とする(1)項記載の配管接続装置、(4)駆
動機構及びカップリング手段が自動的に制御される
(1)項記載のカートリッジ化配管接続装置、(5)固
定したタンクと、固定配管との間の所定の位置に(1)
項記載のカートリッジ配管接続装置を移動させ、前記固
定タンクと固定配管との間をそれぞれのカップリング手
段により接続するようにしたことを特徴とする接続シス
テム、(6)カートリッジ化配管接続装置が自動カップ
リング装置を内蔵し、これにより前記固定タンクとの接
続及び固定配管との接続を行うことを特徴とする(5)
項記載の接続システム、(7)複数の固定されたタンク
と併設される複数の固定された配管を有し、固定タンク
列が配管に対し、平面的にみて平行に配置されているこ
とを特徴とする(5)項記載の接続システム、(8)固
定タンクと固定配管との間を各々の長さに応じた配管を
有する(1)項記載のカートリッジ化配管接続装置を移
動させて所定の固定タンクに対する所定の位置に停止さ
せ、固定タンクと固定配管を、それぞれの接続継手手段
を介して配管カートリッジにより接続するようにしたこ
とを特徴とする接続システム及び(9)(5)項、
(6)項、(7)項又は(8)項記載の接続システムを
用いることを特徴とする回分生産システムにより達成さ
れた。
【0011】
【実施例】次に本発明を図示の一実施例に従って説明す
る。図1は本発明のカートリッジ化配管接続装置の一実
施例の側面図である。カートリッジ13内には、配管1
5が設けられている。配管15は、後述する所定の長さ
をもった直管部、両端に設けられる接続継手16、17
および直管部途中に設けられる変位吸収機構50、51
で構成される。配管15は例えば食品業界で用いられて
いるサニタリー用ステンレス製鋼管でよい。内面が平滑
であるので、凸凹を最小限にすることができる。タンク
とヘッダー間で取り合いが図2のようになされる場合に
おいて、タンク側接続継手12とヘッダー側接続継手9
又は10又は11各々との接続を考えるに当たっては長
さの異なる配管を3種類考えればよい。接続継手12と
9を接続する場合は、前述の配管15にあって両端接続
継手16、17間の長さが接続継手12と9の中心を結
ぶ長さに等しいものを用いる。これを長さ1 の配管とす
る。同様に接続継手12と10を接続する場合は、配管
15にあって両端接続継手16、17間の長さが接続継
手12と10の中心を結ぶ長さに等しいものを用いる。
これを長さ2の配管とする。さらに11と接続する場合
は、接続継手12と11を接続する場合は配管15にあ
って両端接続継手16、17間の長さが接続継手12と
11の中心を結ぶ長さに等しいものを用いる。これを長
さ3の配管とする。このように、長さ1、長さ2又は長
さ3のカートリッジ化配管接続装置3種類を用意すれば
よい。接続継手12、9、10、11間が等しい間隔で
あれば、例えば長さ3の配管の長さは、長さ1の配管の
3倍の長さとなることは明らかである。
【0012】図1において、配管15の両端にはカート
リッジ側接続継手16、17が設けられており、駆動装
置18により配管全体を接続、離脱の為に上下方向に動
かした後に、タンク側接続継手12、ヘッダー側接続継
手9、11、12と結合接続および離脱される。図1
中、配管15の途上には、変位吸収機構50、51が設
けられているが、これは両端の接続継手がタンク側接続
継手、ヘッダー側接続継手と接続する際の扁心(芯ず
れ)、曲げなどを吸収するためのものである。例えば、
樹脂製ベローズなどが用いられる。配管15は、支持機
構60を介して駆動装置18とつながっており、この駆
動装置により配管は上下一方向のみ移動される。駆動装
置18はフレームに固定されている。駆動装置は、カー
トリッジに供給されるエネルギー源の種類によりモータ
であってもよく、空気シリンダーでもよく、いろいろ選
択できる。カートリッジ13内には駆動装置へのエネル
ギー源28を内蔵することができる。駆動に電気エネル
ギーを用いる場合には、バッテリーを内蔵すればよく、
また、空気エネルギーを用いる場合にはバッテリーに代
えて小さな圧縮ボンベを内蔵するなどの方法がある。
【0013】カートリッジ13内には、接続継手16、
17、駆動装置18に加えて、補助機能を持つその他の
装置25、26(例えば、機械的なロックを実現するた
めのクランプ機構や、切り離し後のカップリング面を洗
浄するための装置など)やカートリッジの頭脳に当たる
CPU機能を果たす制御ユニット21、上位制御システ
ムとの通信を行うための通信ユニット24、運転状態を
知るための検出装置(例えば、導電率計19、流量計2
0)、補助タンク27(例えば洗浄装置用洗浄液及び廃
液回収タンクなど)、駆動エネルギー源ユニット28
(空気ボンベやバッテリーなど)などが収められてお
り、剛性を有する強度部材の枠組み(フレーム)29内
に固定されている。カートリッジ13はこの枠組み29
により、剛性を有するものとして、すなわち物流単位と
して取り扱いが可能となり、物流の通常の手段により、
取り扱いできる。さらに、枠組み29の外に薄い板をは
りめぐらして、一種の容器のようにすることも可能であ
り、配管の接続が外れた場合や、運転の手違いにより液
が漏れても、床上にこぼれるまでの一時的なホルダーと
して機能も持たせることができる。この場合に、内部に
漏れてきたことを検知するものを設けておけば、直ちに
タンクの元弁を閉めるなどの処理が迅速に行える。カー
トリッジ13内には運転状況を知るために、色々なセン
サー類を特に配管15に設置することができる。例え
ば、配管途上に導電率計19を設けておき、内容物の切
り替えに際して導電率が違うことより流体の流れてきた
ことを感知することができる。
【0014】また、流量計20を配管途上に設置してお
き、流量を検出し、積算して通過流量を知ることも容易
にできる。これらの計測に際しては、非接触方式による
こともでき、例えば、電磁流量計などを用いれば、洗浄
が面倒な製品を流す場合にも用いることができる。これ
らの計測値は、通信ユニット24があるので、接続中や
ホームステーションに帰還した際に上位システムに情報
を伝えることができる。また、エネルギー源の容量が低
下してきた場合には、通信手段により、サービスステー
ションに通信することもできる。通信手段として、いろ
いろな方法が広く用いられている。光通信などの非接触
方法が考えられる。いわゆる、パイプレスプラントの基
本概念である「自律性のある移動体」を実現する上で、
タンクに知能を持たせるのと同様な位置付けで、移動さ
れるカートリッジにも、知能を持たせることができる。
そのために、カートリッジ内に頭脳としての制御ユニッ
ト(CPU21)を設備するようにする。具体的には、
自動操作できるようにシーケンサーなどが設備される。
もちろんCPUを内蔵するまでもない、簡単なシステム
にあっては省略できる。
【0015】さらに、接続部位のOリングを洗浄するた
めの、アルコール噴霧装置や、薬液洗浄装置などの補助
機能ユニットを同時に搭載することができる。また、当
然これらの溶液のための小容量のタンクを内蔵すること
はもちろんである。また、殺菌機能をもつ装置(例え
ば、紫外線殺菌装置、火炎殺菌装置)などを所望の目的
に応じて搭載することができる。このようにカートリッ
ジとしたので、必要な装置などが自在に搭載可能であ
り、種々の業界または製品の要求にあわせて、搭載する
設備を変更できることはもちろんである。本発明におい
ては、駆動装置18をカートリッジ内に持たず、すべて
の駆動を台車側より行って、必要な接続などの作業を行
わせることも可能である。これにより、カートリッジ内
に内蔵する設備を少なくすることができる。ただし、こ
の場合には、作業の度に台車がその位置にあり、駆動さ
せるための位置合わせを被駆動体との間で行う必要があ
る。カートリッジ内に駆動エネルギー源を内蔵してい
て、情報処理用制御ユニット(CPU)も内蔵されてい
るので、運転操作が全てカートリッジ側より行うことが
でき、カートリッジ自身による自律的な作業がなされ得
る。カートリッジ自身による自律的な作業がなされ得る
ので、運転の自律性がより高まる。このようにすれば、
人間の足にあたる機能については台車に依存するとして
もカートリッジは頭脳(CPU)と筋力(駆動機構とエ
ネルギー源)を有することになる。このように、配管お
よびそれらを移動し接続させるための駆動装置、エネル
ギー源、頭脳に相当するCPU、通信手段などを一つの
フレーム枠組み内に設置し、剛性を持つカートリッジと
なして、自律性を高めたので、通常の物流操作手段によ
る取り扱いが容易になり、さらにフレキシブルホースの
持つ欠点も克服されるので、種々の効果が生まれる。カ
ートリッジ内にエネルギー源を持つことが得策でない場
合には、カートリッジが所定の位置にセットされる際
に、固定されているエネルギーライン(例えば空気ライ
ン)と自動的に接続することも行われる。例えば、セッ
トされる位置に、空気ラインや電気ラインを設けてお
き、カートリッジ内に設けられている自動接続継手装置
により、カートリッジがセットされると、これらのライ
ンとの接続がなされるようにしておけばよい。この場合
には、タンク毎に空気ライン、電気ラインを設ける必要
がある。
【0016】カートリッジ内にCPUと情報伝達手段を
搭載すれば、接続が完了したことを検出装置などで感知
し、その信号を光通信などにより、上位コンピューター
に伝えることも可能であり、接続装置の解除に際して
も、タンク内の液レベルの検知信号や、カートリッジ内
CPUと配管途中に設けられている流量計により通過流
量が検知され、この通路流量検知信号により、移送が完
了したことが検知されると、離脱作業が自らの判断で行
われる。もちろん、離脱作業にあたっては、タンク側と
の情報のやり取りが行われる。すべての作業を終えてか
ら、台車への信号を光通信を介して送り、台車の到着を
待つなどのことができるようになる。
【0017】以下では、このようなカートリッジ化され
た配管接続装置を用いた例を示す。図2は本発明のカー
トリッジ化配管接続装置を用いた生産システムの一実施
例の平面図である。なお、図2以降の説明において同符
号は同じものを示す。図中1、2、3、4、5は異なる
内容物(原料、中間製品など)をそれぞれ入れたタン
ク、6、7、8はライン配管を示し、13は搬送台車
(以下単に台車という)14の上に搭載したカートリッ
ジである。12はタンク1〜5にそれぞれ設けた接続継
手であり、一方9、10、11はライン配管、6、7、
8それぞれに設けた接続継手である。この実施例におい
ては5基のタンクが一列に配置されてタンクが配置され
ている方向に沿うように3本の配管からなる配管ヘッダ
ーが設けられているがタンク数、配管の数については特
に制限はない。図2は、接続を所望するヘッダーの位置
により、長さ1、2、3の配管長をもつカートリッジを
自動選択し、それを台車14に搭載し、タンク2の位置
で停止させる運転の場合が示されている。台車14がタ
ンク2の位置に停止すると、台車に付属される移載装置
61(例えばプッシュプル方式のローラーコンベア)に
よりカートリッジ13が、所定の位置にセットされる。
【0018】図3は図2のタンク2の位置でのカートリ
ッジ13の接続を説明する正面図である(X−X′断面
図)。カートリッジ13は図3の台車14より移載装置
61により移載され、接続継手9、10、11、12と
機械的な干渉することなく、所定の位置に置かれる。カ
ートリッジは、継手9、10、11、12をまたいで設
けられるステーション36にセットされる。カートリッ
ジをセットした後に、台車14は別の位置に移動可能で
他のカートリッジを搭載して移動し別のタンクへカート
リッジを移送する。なお、カートリッジの位置決めに当
たっては、従来用いられているガイドコーン、ガイドピ
ンなどの方式が用いられてよい。このガイドコーンによ
って、タンクおよび配管との接続継手との位置が定ま
る。タンクおよび配管の溶接工事にあたって、ガイドコ
ーンから適切な治具を用いて工事を行えば位置関係はき
わめてよい精度の範囲に収まることになり、停止精度の
悪い無軌道の台車を用いる場合にあっても、所定の位置
関係が得られることとなる。図3において、カートリッ
ジ13内にはタンク側接続継手12とヘッダー側接続継
手10を接続する長さ2の配管15が内蔵されている。
カートリッジ内の駆動装置18により、タンク2の接続
継手12と配管ヘッダー側(図3では、ライン7)の接
続継手10との間を接続するように動作を行う。両端の
接続継手装置16、17を含む配管15が駆動装置18
(例えば空気シリンダー)により自動的に下降させら
れ、必要な接続がなされる。配管15を駆動装置18に
より下降させ、上部接続継手16、17を下部接続継手
12、10と接合させる。この際にクランプ駆動装置4
6a、46bにより半割りクランプ47を内側へ移動さ
せ結合部の締め込みを行う。クランプ締め込み作業は従
来人手によって行われているがこの場合は、カートリッ
ジ内補助装置25、26に納められる駆動装置46a、
46bを用い自動化するものとする。図3は駆動エネル
ギーとしてカートリッジ内蔵バッテリーによる電気を用
いる場合である。30、31は台車又はカートリッジに
対する固定側通信ユニットを示す。33は台車のCPU
を、34は台車の情報処理ユニットを示す。
【0019】図4はタンクおよびヘッダーの接続継手と
配管の長さの関係を表したものである。タンク側接続継
手12とヘッダー側接続継手9を接続する場合は、図4
−aの如く接続継手12と接続継手9の中心を結ぶ長さ
の配管38を備えたカートリッジ13を用意する。同様
に接続継手10と接続する場合は接続継手12と接続継
手10の中心を結ぶ長さの配管39を、11と接続する
場合は接続継手12と接続継手11の中心を結ぶ長さの
配管40をそれぞれb、cの様に用意する。このように
カートリッジ13は、配管の長さに応じて3タイプ備え
ておき、必要に応じて選択され接続されるものとする。
タンク側接続継手12とヘッダー側接続継手9、および
接続継手9、10、11の間を等しい距離にしておけ
ば、接続継手12と接続継手9の間を単位長さとする
と、他の接続継手とは、この単位長さの整数倍とする配
管長さになる。接続継手には種々のものが考えられる
が、図5は内弁付き接続継手の例を示す断面図である。
カートリッジ側接続継手16、17は、内弁49、接続
継手ボディー52、内弁の軸内に二重構造にして設けら
れる先端洗浄チャンバー56、およびボディー天板54
を貫通している内弁軸57、軸の先端に設けられる内弁
駆動用アクチュエータ100、110で構成される。1
5、19は配管である。さらに、ボディー52の下部に
は、内弁49に対応する弁座52a、機械的ロックを行
うための半割りクランプ47が挟み込むフェルール端5
2b、およびヘッダー側接続継手との間をシールするた
めのOリング52cが設けられる。
【0020】ヘッダー側の接続継手9、10、11、1
2は、内弁48、ボディー53、ボディー底板55を貫
通している弁軸58、および弁軸の先端に設けられる自
動復帰バネユニット59で構成される。この継手は従来
より食品業界で使用されているサニタリーバルブを接続
継手部に利用したものである。即ち従来型ダブルシート
バルブを中央部で横半分に切断し、上部をカートリッジ
13内の接続継手16、17に、下部をタンク側接続継
手12、ヘッダー側接続継手9、10、11に用いたも
のである。尚、クランプ72、73は、天板および底板
とボディーを連結するためのものである。
【0021】タンク側接続継手12、ヘッダー側接続継
手9、10、11の内弁は、バネにより自動復帰させら
れて閉となるために、開閉動作のために特別にエネルギ
ー供給ライン(例えば空気式開閉バルブの場合にあって
は空気ライン)を設ける必要もなく、コスト上、工事上
も好都合である。下部接続継手内の内弁48の下面はほ
ぼ配管の内面と同一とされて、洗浄の際によどみ部分を
少なくするのがよい。接続継手同志の接続にあたって
は、機械的ロックを必要とする場合があり、この目的の
ためには、取り扱いの容易な半割りクランプ47よる締
込みがなされるのがよい。この半割りクランプ47を駆
動するために補助装置内にクランピング装置46a、4
6bが用意される。このように接続継手に内弁を設ける
ことによって切り離し時の液漏れを防止できると共に、
開閉を一つのアクチュエータで行うことができる。ま
た、サニタリー仕様のバルブを使用することにより高い
サニタリー性を得ることができる。
【0022】図6は、接続締込みがおこなわれる前の状
態を示している。図7は、締め込んだ状態を図示してい
る。この後に、接続継手16、17のボディ天板を貫通
する内弁軸の先端部につく上部アクチュエータ100、
110が作動し、内弁49を押下げ、次いで下部の内弁
48と接触し、押し下げて開けることによって流通をお
こなわせしめることができる。配管を上下させるための
駆動装置18を駆動するためのエネルギー源として、電
気または空気エネルギーを用いることができ、それらが
カートリッジ内に設けられてもよく又、タンク毎に設け
た固定供給側とカートリッジ側に設ける接続装置が接続
して供給されてもよい。なお、上記の説明ではカートリ
ッジの位置決めにガイドコーン、ガイドピンなどが用い
られるが、ガイドコーンの一例を図8に示した。同図に
示すようにオス側コーン62とメス側凹部63が合致す
ることにより相対的な位置関係が調整される。なお、上
述の構成において、台車は有軌道方式のものでも、無軌
道方式のものでも良く、無軌道方式の場合には、その誘
導方法については任意のものをその目的に応じて選択し
用いることができる。
【0023】具体的には、台車14及びカートリッジ1
3は、例えばホームステーションでの上位コンピュータ
からの指令に基づき動作制御がなされるようになってい
る。また、カートリッジ13には、移動状態、接続状態
を検知する検知装置が内蔵されており、移送状態、接続
状態が所定のものとなったことが検知されたときに、自
律的に作業する。すなわち、無軌道方式であれ有軌道方
式であれ無人搬送台車14およびカートリッジ13を制
御する制御方法や信号の送受については、種々の仕方が
あり、広くFA(ファクトリーオートメーション)シス
テムに用いられているようなものを用いることができ
る。信号送受の代表的な方法として、例えば、非接触方
式の光通信による情報伝達方式を用いることができる。
又、その他の方法として、例えば多数のピンコネクタ接
続等をもちいることもできるが、この場合には芯合わせ
を必要とするので、自動的な接続作業が難しくなる。従
って、光通信による情報伝達方式のような非接触方式が
用いられるのがよい。このときには、ホームステーショ
ンには、光通信ユニットが設けられ、また、台車14及
びカートリッジ13にも光通信ユニットが設けられる。
また、台車14とカートリッジ13がホームステーショ
ンに戻った場合には、上位コンピュータからの信号によ
り、内蔵した通信ユニットを介して次の接続実行位置、
配管タイプ(長さ)の指示を受け取る。また、内容物の
移送に際し、バルブを開閉する動作が必要とされるが、
カートリッジ内接続装置の接続が完了したことを上述の
ように検知装置(例えばセンサー)により検知して、そ
の信号を光通信ユニットを介して上位コンピュータに伝
え、条件が全て整ったことが確認されてからタンクの元
バルブの開動作がなされるようにもすることができる。
また、接続装置の解除に際しても、タンク内の液レベル
の検知信号や、流量の検知信号により移送が行われたこ
とが上位コンピュータで確認されると、カートリッジ1
3の取り外しを行うために上位コンピュータからは台車
14に呼び出し信号が送られると、台車14のマイクロ
コンピュータは、台車14を所定位置に移動させるよう
制御し、これにより切り離しの動作がなされてもよい
し、自ら待機中の台車に移載申請の信号を出すことも可
能である。
【0024】次に、本実施例の接続継手の動作について
述べる。固定側に設けられているガイドコーン64(又
は、ガイドピン)に合わせて、カートリッジ13が位置
決めされる。したがって、例えばタンク下部の接続継手
12との相対的な位置関係は自ずと決まってしまう。こ
れは、ライン6、7、8の接続継手9、10、11との
間でも同様である。(図3参照) このようにして、カートリッジ13内接続継手16、1
7と接続継手側12と9は10又は11とが相対するよ
うになる。次いで、駆動装置18によりカートリッジ側
の接続継手16、17が下降させられ、接続部位が押し
込まれて結合する。クランプ機構により機械的に固持が
なされる。解放離脱にあたっては、駆動装置により上昇
されられる。この際に多少の芯ずれがあってもそれを吸
収して接続するように、変位吸収機構50、51(例え
ば樹脂製ベローズ)などが用いられる。次いで、継手1
6、17上部に設けられるアクチュエータを動作させ
て、内弁を押し込んで、ラインを形成してタンク内容物
をカートリッジを介して、ヘッダー配管へ移送する。タ
ンク内容物の移送が終わると、カートリッジ内の流量計
により検知され、その終了検知信号がカートリッジ内C
PUに向けて発せられ、その信号に基づいてカートリッ
ジ内継手16、17に設けられるアクチュエータを作動
し、内弁が閉とされる。
【0025】次いで、機械ロックがはずされ、ついで駆
動装置により配管はもとの位置に戻る。このようにし
て、移送作業が完了したカートリッジは、ステーション
を離れ再び台車に搭載されて洗浄ステーション(図示せ
ず)に行き、管内の必要な洗浄が行われた後にホームス
テーション(洗浄ステーションであってもよい)に送ら
れて待機させられる。このような本発明のシステムの制
御回路の例を図9に基づいてさらに説明する。例図にあ
っては、カートリッジ毎にバッテリーを持たせ外部より
のエネルギー供給を受けない場合である。カートリッジ
化配管接続装置101には、全体を制御するマイクロコ
ンピュータ102と、上位コンピュータ109や台車な
どとの情報の送受を制御する情報通信ユニット103
と、接続クランプ装置105、配管の上下駆動制御を行
うユニット駆動装置104、接続継手アクチュエーター
駆動装置107、計測用装置108とが設けられてい
る。ここで、接続クランプ装置105は、該配管継手の
フェルール部をクランプにて機械的固持させる機構を有
しており、上記ユニット駆動装置104は、マイクロコ
ンピュータ102から指令を受けると、配管を所定位置
に下降/上昇させるようになっている。ユニット駆動装
置104の駆動によって、配管が所定位置まで移動し結
合し、次いで接続クランプ装置により機械的固持を完了
すると、結合完了信号をマイクロコンピュータ102に
通知するようになっている。アクチュエーター駆動装置
107は、接続継手16、17の上部に設けたアクチュ
エーターを駆動するための装置である。また、計測用装
置108は、例えばカートリッジ内の配管に取付けられ
た流量計等で構成されており、タンク内容物の移送量を
計測し、計測結果をマイクロコンピュータ102に与え
るようになっている。バッテリー106は、バッテリー
で容量が低下した場合にはマイクロコンピュータに警告
信号を与える。
【0026】この生産システムに用いられる情報システ
ムの動作について説明する。まず、台車108はカート
リッジ101が待機するホームステーションにいき、上
位コンピュータと通信を行って、次の作業に必要な所定
の配管長さを持つ洗浄済みのカートリッジを選択する。
その際に、台車には情報通信手段を介して、上位コンピ
ュータからどのタンクにカートリッジを運ぶのかの情報
が伝えられる。このような移動指令信号は通信ユニット
74、情報処理ユニット103、マイクロコンピュータ
102を介して送られる。カートリッジ101が所定の
タンクに進み、これにセットされると、あらかじめホー
ムステーションで記憶させられた情報(すなわちセット
完了信号がでたら、接続のために上下移動するような指
示)により、作業がなされる。ユニット駆動装置104
はモーターなどにより、配管を移動させる。移動にした
がって、移動量を確認し、モーター側にフィードバック
しながら、最終的な位置決めを行う。移動が完了し、所
定の位置に来たら、ユニット駆動装置104は移動完了
信号をマイクロコンピュータ102に出す。これには、
例えばリミットスイッチなどが使える。
【0027】次いで接続クランプ装置内部の駆動装置が
作動して、クランプ動作がなされ機械的にロックがなさ
れる。最終的にクランプが完了したことを確認する信号
が出され、マイクロコンピュータに伝えられる。次い
で、接続継手内弁を駆動するアクチュエータに信号が送
られる。タンク内容物が移送されるが、移送量をカート
リッジ内の配管に取り付けられた計測用装置(例えば、
流量計など)にて計測し、移送量を監視することができ
る。所定の移送量に達したなら、移送を停止するため
に、信号をカートリッジからタンク側へ発して、タンク
の元弁を閉とすることができる。全量が払い出される場
合には、その量についての情報が伝えられてもよい。次
いで、移送完了信号が伝えられ、別の場所に待機する台
車を呼び出してカートリッジの取り外し移動がなされ
る。カートリッジ101内には、エネルギー源として例
えばバッテリー106が内蔵されているが、その容量低
下にさいしては、事前に警告を出しておくことが望まれ
る。このために、容量を監視(例えば、電圧の低下を測
定して)しておき、所定の値になったら、警告信号を外
部に出すこともできる。
【0028】以上、一実施例として従来型ダブルシート
バルブを応用した内弁付き接続継手を用いたカートリッ
ジ化配管接続装置の構造および動作を述べたが、他の接
続継手の代表的な例としてゴム製環状袋体を用いた実施
例を以下に説明する。図10は、ゴム製環状袋体を用い
たカートリッジ化配管接続装置の側面図である。接続継
手部以外の構造、動作については基本的にはダブルシー
トタイプの接続継手を用いる場合と同様である。カート
リッジ13内の配管15はダブルシートタイプと同様所
定の長さを持つ直管部と、その両端に曲管(90°エル
ボー)を介して直管の軸と直交する方向に所望の長さを
もつ短管および短管先端部に設けられる接続継手16、
17で構成される。即ち配管15は、所定の長さをもつ
直管部、両端に接続カップリング16、17で構成さ
れ、配管途中に変位吸収機構を有していない。図11
は、接続継手として内弁のない特開平3ー133789
号にあるような先端部にゴム製環状袋体70を設けた例
の拡大断面図で接続される前を示している。継手の上部
は配管15側の先端に付けられたゴム製環状袋体で構成
され、下部は上部のゴム製環状袋体の径よりも大きい内
径をもつ円筒部75を持つヘッダー側取り合口とその下
部の短管76から構成される。この場合、カートリッジ
側接続継手装置16、17はカートリッジ側とし、これ
に対する下部をタンク側、ヘッダー側接続継手9、1
0、11、12とする。
【0029】図中小孔65より空気圧力が供給されると
ゴム製環状袋体が膨張して、接続継手9、10、11、
12の内面との間でシールを行って、流路を形成するも
のである。図12は接続時を表している。この場合、芯
ずれはゴムの膨張によりそのずれが吸収され、尚且つ十
分にシールできる利点があるが、内弁がないので、液だ
れについては、液だれ受けパンを設けるなどの工夫が必
要である。図13はタンクおよびヘッダーの接続継手と
配管の長さの関係を表したものである。ダブルシートタ
イプと同様にタンク側接続継手12とヘッダー側接続継
手9を接続する場合は、図13−aの如く接続継手12
と接続継手9を結ぶ長さの配管38を備えたカートリッ
ジ13を用意する。同様に接続継手10と接続する場合
は接続継手12と接続継手10を結ぶ長さの配管39
を、11と接続する場合は接続継手12と接続継手11
を結ぶ長さの配管40をそれぞれb、cの様に用意す
る。この場合カートリッジ13は、配管の長さに応じて
3タイプ備えておき、必要に応じて選択され接続される
ものとする。タンク側接続継手12とヘッダー側接続継
手9、および接続継手9、10、11の間を等しい距離
にしておけば、接続継手12と接続継手9の間を単位長
さとすると、他の接続継手とは、この単位長さの整数倍
とする配管長さになる。一方、前述図2のような接続継
手の配管あっては、図14に示す様に、タンク2には開
閉バルブ69を介して、取り出しラインの先端に接続継
手12が、前述接続継手装置16に対応して設けられて
いる。また配管ヘッダー側には接続継手装置17と接続
するヘッダー側の接続継手9、10、11が設けられて
いる。ヘッダー側接続継手は、開閉バルブ66、67、
68各々を介してヘッダー配管に接続する。図14の場
合は長さ2の配管によりヘッダー側継手10に接続す
る。所望する接続継手と合致する長さの配管をもったカ
ートリッジ13は、台車14に搭載され所定位置まで運
ばれ、移載装置により所定の位置に固定される。次に両
端のカップリング装置16、17を持った配管15が駆
動装置18により自動的に下降させられ、必要な接続が
なされる。
【0030】この際、ゴムにより芯ずれを吸収すること
ができるので、前述ダブルシートタイプにある変位吸収
機構は設置せずに済み、それに伴う制御も行わずに簡単
に芯合わせを行うことができる。接続確認後に、各々の
元弁69、67を開き内容物の移送を行う。また、切り
離し時には元弁を閉めたことを確認した後に、ゴム製環
状袋体を空気を抜くことにより収縮させて後に駆動装置
18により配管15が自動的に上昇させられ切り離しが
完了する。タンク毎に情報通信手段や、エネルギー供給
手段を設ける方法では、台車14の移動制御、カートッ
リッジ13の移載は、上位コンピュータからの指令を固
定ユニット、光通信ユニットを介して台車14が受信す
ることによってなされ、工程の進捗に従って、上位コン
ピュータからの所定の信号、例えば移動、移載の信号が
台車14に伝えられるようになっている。台車14に
は、例えばマイクロコンピュータが搭載されており、該
マイクロコンピュータは、上位コンピュータからの所定
の信号を受けることにより、所定の作業、例えば移動、
移載等を行うようになっている。タンクには、タンク側
情報通信手段が設けられており、タンクは、このタンク
側情報通信手段を介して上位コンピュータとの間で情報
の送受を行うようになっている。タンク側情報通信手段
を介して上位コンピュータからの信号が伝えられるか、
または、その信号は情報通信手段を介して、上位コンピ
ュータに伝えられ、タンクの元弁が開閉される。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、タンクと配管ヘッダー
との間の自動接続システム用として、配管及び移動接続
継手装置を一体的に収納する、カートリッジ化された装
置を用いるので、通常の物流操作技術による取扱いを容
易とし、なおかつフレキシブルホースや伸縮継手をまっ
たく使用していないので、フレキシブルホースや伸縮継
手を用いるのが適切でないか、好ましくない場合にあっ
ても適用が可能となり、そのような要求が強い業界及び
製品の製造にあっても、プラントの自動化を促進でき、
品種切り替えの要求に素早く対応が可能となり、多様な
生産の要求に柔軟に対応できる。さらに、カートリッジ
内にCPUを内蔵しているので、自律的な操作が可能と
なりより自在なプラントの運転が可能となる。本発明に
よるシステムにあっては、タンク内の内容物を切り替え
る場合に、容器ごと移動させる必要がなく、容器を固定
させ、配管ヘッダーへの内容物の移送を容易に行え、回
分生産システムをフレキシブルに運転し得るようにする
のもで、安全上及び品質管理上の問題を起こさずに、生
産規模の拡大が容易にできる。また、本発明の装置並び
に同装置を用いるシステムによれば、切り替えバルブの
数が少なくてすみ、システムの制御も容易となることは
もちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカートリッジ化接続配管の構成図であ
る。
【図2】カートリッジ化接続配管を用いた生産システム
の例図である。
【図3】カートリッジ化接続配管を用いた生産システム
の例図である。
【図4】接続配管長さと接続継手との位置関係の説明図
である。
【図5】内弁付き接続継手の断面図である。
【図6】継手接続前を表す例図である。
【図7】継手接続後を表す例図である。
【図8】ガイドコーンとガイドピンの図である。
【図9】システムの制御回路例図である。
【図10】内弁なし接続継手によるカートリッジ化配管
接続装置の構成図である。
【図11】内弁なし継手構成図である。
【図12】内弁なし継手構成図である。
【図13】接続配管長さと接続継手との位置関係の説明
図である。
【図14】カートリッジ化接続配管を用いた生産システ
ムの例図である。
【図15】従来の固定タンクと固定配管との接続、切替
え状態を説明する説明図である。
【符号の説明】
1、2、3、4、5 タンク 6、7、8 配管 9、10、11 ヘッダー側接続継手 12 タンク側接続継手 13 カートリッジ 14 搬送台車 15 配管 16、17 接続継手 18 駆動装置 19 配管 20 流量計 21 制御ユニット 24 通信ユニット 25 補助装置 26 補助装置 29 フレーム

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定タンク又は固定配管との接続機能を
    有し、両者の特定の間隔に合わせて選ばれた所定長さの
    配管、その両端に設けられている接続手段及び配管を支
    持して駆動させる駆動装置が枠体内に収納されてカート
    リッジ化され、これが移動手段上に設けられてなること
    を特徴とするカートリッジ化配管接続装置。
  2. 【請求項2】 カートリッジがバッテリー又は空気ボン
    ベを内蔵する請求項1記載の配管接続装置。
  3. 【請求項3】 配管の一部に検出装置を設けたことを特
    徴とする請求項1記載の配管接続装置。
  4. 【請求項4】 駆動機構及びカップリング手段が自動的
    に制御される請求項1記載のカートリッジ化配管接続装
    置。
  5. 【請求項5】 固定したタンクと、固定配管との間の所
    定の位置に請求項1記載のカートリッジ配管接続装置を
    移動させ、前記固定タンクと固定配管との間をそれぞれ
    のカップリング手段により接続するようにしたことを特
    徴とする接続システム。
  6. 【請求項6】 カートリッジ化配管接続装置が自動カッ
    プリング装置を内蔵し、これにより前記固定タンクとの
    接続及び固定配管との接続を行うことを特徴とする請求
    項5記載の接続システム。
  7. 【請求項7】 複数の固定されたタンクと併設される複
    数の固定された配管を有し、固定タンク列が配管に対
    し、平面的にみて平行に配置されていることを特徴とす
    る請求項5記載の接続システム。
  8. 【請求項8】 固定タンクと固定配管との間を各々の長
    さに応じた配管を有する請求項1記載のカートリッジ化
    配管接続装置を移動させて所定の固定タンクに対する所
    定の位置に停止させ、固定タンクと固定配管を、それぞ
    れの接続継手手段を介して配管カートリッジにより接続
    するようにしたことを特徴とする接続システム。
  9. 【請求項9】 請求項5、請求項6、請求項7又は請求
    項8記載の接続システムを用いることを特徴とする回分
    生産システム。
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