JPH0617005A - コーティング用組成物 - Google Patents

コーティング用組成物

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JPH0617005A
JPH0617005A JP17103792A JP17103792A JPH0617005A JP H0617005 A JPH0617005 A JP H0617005A JP 17103792 A JP17103792 A JP 17103792A JP 17103792 A JP17103792 A JP 17103792A JP H0617005 A JPH0617005 A JP H0617005A
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JP
Japan
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tin
resin
organic solvent
coating composition
alkoxysilane
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JP17103792A
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Hiroaki Yamaoka
弘明 山岡
Shoji Takano
彰司 高野
Takayuki Ota
隆之 太田
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Mitsubishi Kasei Corp
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Mitsubishi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(1)錫アルコキシド、(2)アルコキシシラ
ンまたはその加水分解生成物、(3)有機溶剤可溶性樹
脂(アクリル系樹脂等)及び、(4)有機溶剤(アルコ
ール等)を含有することを特徴とするコーティング用組
成物。 【効果】本発明の組成物をコーティングした成形品は、
透明性に優れ、かつ高い帯電防止性、耐擦傷性を有す
る。また、この組成物は基材に対して良好な接着性を示
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラスチック成形品等に
コーティングすることにより、帯電防止性能に優れ、耐
擦傷性、透明性にも優れた表面を形成することのできる
コーティング用組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にプラスチックは、易成形性、軽
量、耐衝撃性、易加工性等の点において優れているた
め、多様な用途に使用されているが、他の素材に比べて
表面硬度が低く、従って傷がつき易くまた耐溶剤性に劣
ることが欠点である。さらにプラスチックは一般に誘電
分極率が大きいため、表面にゴミや塵が付着し易いとい
う欠点があった。
【0003】これらの問題点を解決するために、従来か
らプラスチック基板に帯電防止処理、または耐擦傷処
理、あるいはその両方の処理を施すことがおこなわれて
いる。例えば、特開昭62−96532には、プラスチ
ックフィルム上に、アルキルスルホン酸塩を主成分とす
る帯電防止剤を熱硬化型シリコンに混合して塗布、硬化
させて、帯電防止性を有するハードコートフィルムを作
成する方法が開示されているが、この方法は少なくとも
130℃以上の温度による硬化を必要とし、プラスチッ
ク基板によっては、その熱には耐えられないものであっ
た。またこの方法は、帯電防止剤の選択とその滲出量の
コントロールが難しいという欠点があった。
【0004】また、特開平1−119934には、プラ
スチック基板上に紫外線硬化樹脂被膜と透明導電性被膜
を順次形成させる方法が開示されているが、この方法に
よる透明導電被膜は酸化インジウム錫や酸化錫をスパッ
タ法により形成させるものであるため、大きな設備を必
要とし、また生産性が悪いと言う問題点があった。さら
に、特開平2−123534には透明樹脂基板にアンチ
モン含有酸化錫の超微粒子を含有した膜状のもので帯電
防止層を形成する方法が開示されている。しかしこの方
法で帯電防止効果を十分発揮させるには酸化物粒子の連
続層を形成させる必要があるが、かかる連続層を形成さ
せることはきわめて困難であり、部分的に不均一になっ
て塗りムラを発生させることが多く、また基材に対する
密着性も不十分であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような事情に鑑
み、本発明では容易な手法でプラスチック成型品等の表
面に透明性、均一性、密着性、耐久性等に優れた、帯電
防止性を有する耐擦傷性硬化層を形成することのできる
コーティング用組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために鋭意検討の結果 (1) 錫アルコキシド、(2) アルコキシシランま
たはその加水分解物生成物、(3) 有機溶剤可溶性樹
脂及び(4)有機溶剤を含有することを特徴とするコー
ティング用組成物により、目的を達成できることを見出
し、本発明に到達したものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられる(1)錫アルコキシドとしては一般式Sn
(OR)4で表わされる錫テトラアルコキシド、一般式
Sn(OR)2で表わされる錫ジアルコキシド等があ
る。(式中Rは炭素数1〜5の炭化水素残基を示す)。
錫テトラアルコキシド(Sn(OR)4)の具体例とし
ては、例えばテトラメトキシ錫、テトラエトキシ錫、テ
トラ−n−プロポキシ錫、テトラ−i−プロポキシ錫、
テトラ−n−ブトキシ錫、テトラ−sec−ブトキシ
錫、テトラ−t−ブトキシ錫などを挙げることができ
る。またこれらの錫テトラアルコキシドの中で特にテト
ラメトキシ錫、テトラエトキシ錫が好ましい。これらの
錫テトラアルコキシドは、1種または2種以上を併用す
ることができる。
【0008】錫ジアルコキシドSn(OR)2の具体例
としては、例えばジメトキシ錫、ジエトキシ錫、ジ−n
−プロポキシ錫、ジ−i−プロポキシ錫、ジ−n−ブト
キシ錫、ジ−sec−ブトキシ錫、ジ−t−ブトキシ錫
などを挙げることができる。またこれらの錫テトラアル
コキシドの中で特にジメトキシ錫、ジエトキシ錫が好ま
しい。これらの錫ジアルコキシドは1種または2種以上
を併用することができる。
【0009】なお、かかる錫アルコキシドは、加水分解
によってアルコールを遊離し、対応する加水分解物を生
じるとともに、ヒドロキシル置換基の重縮合が行われ、
該加水分解物の部分重縮合物を生じ、さらに重縮合して
完全重縮合物である酸化錫(SnO2)が生成する。従
って、本発明における錫アルコキシドとは、前記錫テト
ラアルコキシドや錫ジアルコキシドのほかに、その加水
分解物及び、該加水分解物の部分重縮合物をも包含する
ものである。
【0010】かかる錫アルコキシドの配合量は、有機溶
剤可溶性樹脂100重量部に対し5〜200重量部が好
ましい。この量が5重量部未満では帯電防止性に劣り、
200重量部を越えると帯電防止性には優れるものの全
光線透過率やヘーズ等の光学特性が劣り好ましくない。
本発明で用いられる(2)アルコキシシランとしては、
四官能性アルコキシシランとしては、テトラメトキシシ
ラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン等
の四官能性化合物;三官能性アルコキシシランとして
は、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシ
ラン等の三官能性化合物;二官能性アルコキシシランと
してはジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシ
シラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニル
ジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフ
ェニルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
メチルジメトキシシラン等の二官能性化合物が挙げられ
る。
【0011】また、アルコキシシランの代わりにまたは
これと併用して、その加水分解生成物を用いることもで
きる。アルコキシシランの加水分解生成物は、アルコキ
シシランを常法により、加水分解することにより容易に
得ることができ、加水分解率が50〜60%程度までの
部分加水分解物であってもよい。尚、ポリシロキサン成
分として硬化収縮を減少させるためコロイダルシリカを
併用することも可能である。
【0012】上記錫アルコキシドおよびアルコキシシラ
ンの加水分解反応は、例えば塩酸、酢酸、燐酸、硫酸、
パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸の酸性化
合物、又は3級アミン、3級アンモニウム塩、4級アン
モニウム塩から選ばれた塩基性化合物、あるいは有機カ
ルボン酸金属塩、有機スズ化合物等の存在下で、18〜
70℃程度の温度で10分〜2時間程度、撹拌すれば良
い。
【0013】アルコキシシランの配合量は有機溶剤可溶
性樹脂100重量部に対して300〜900重量部が好
ましい。300重量部未満ではヘイズ値が上昇し、90
0重量部を越えると基板との接着性が低下するので好ま
しくない。本発明の(3)有機溶剤可溶性樹脂としては
後述する(4)有機溶剤に可溶な樹脂なら特に制限はな
く、例えば、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−ス
チレン共重合体樹脂、ABS樹脂、ポリメチルメタクリ
レート樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ナイロン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等
を挙げることができる。コーティング組成物に透明性が
要求される場合はポリスチレン樹脂、アクリロニトリル
−スチレン共重合体樹脂、ポリメチルメタクリレート樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリエステル樹脂等が好ましい。これらのう
ち、特に好ましいのは、アクリル系樹脂またはウレタン
系樹脂である。
【0014】本発明で用いられる(4)有機溶剤として
は、コーティングする基材の材質により異なるが例え
ば、アルコール類、あるいはグリコール誘導体、炭化水
素類、エステル類、ケトン類、エーテル類を1種、また
は2種以上混合して使用できる。アルコール類として
は、具体的にはメタノール、エタノール、イソプロピル
アルコール、n−ブタノール、イソブタノール、オクタ
ノール等が挙げられ、グリコール誘導体としてはエチレ
ングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノn−プロピルエーテル、エチレングリコ
ールモノn−ブチルエーテル等が挙げられる。炭化水素
類としてはベンゼン、ケロシン、トルエン、キシレン等
が使用でき、エステル類として、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル
等が使用できる。アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、アセチルアセトン等のケトン類、
エチルエーテル、ブチルエーテル、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、ジオキサン、フラン、テトラヒドロ
フラン等のエーテル類が使用できる。
【0015】有機溶剤の使用量としては、有機溶剤可溶
性樹脂に対して重量で1〜5倍程度が操作性の点で好ま
しい。本発明の組成物の製造方法は特に限定されない
が、錫アルコキシド、アルコキシシランまたはその加水
分解生成物、有機溶剤可溶性樹脂及び有機溶剤からなる
混合物に更に硬化触媒を添加して加水分解反応させるこ
とにより製造するのが好ましい。このような方法で製造
することにより、酸化錫を直接配合した場合に比べて光
学特性に優れたコーティング用組成物を得ることができ
る。尚、硬化触媒としては、例えば、塩酸、酢酸、硝
酸、ギ酸、硫酸、リン酸などの無機酸、パラトルエンス
ルホン酸、安息香酸、フタル酸などの有機酸、ジブチル
スズジラウリレート、ジブチルスズジオクチエート、ジ
ブチルスズジアセテート等の有機スズ化合物、水酸化カ
リウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ触媒が有効で
あるが、特に無機酸、有機スズ化合物および有機酸が有
効である。
【0016】この製造方法をより具体的に説明すれば、
有機溶剤に有機溶剤可溶性樹脂及びアルコキシシランの
加水分解生成物を添加し、次に錫アルコキシドの有機溶
剤の溶液を添加し、塩酸、ジブチルチンラウリレート等
の酸を加えて加水分解反応を行う方法があげられる。
【0017】本発明によって得られるコーティング用組
成物を適用できるプラスチック成形品としては、熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂を問わず、各種樹脂の成形物、例
えば、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン
共重合体樹脂、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート
樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロ
ン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などから
製造されるシート状成形物、フィルム状成形物、ロッド
状成形物や前記プラスチックと有機もしくは無機の材料
との複合成形物などを挙げることができる。これらの成
形物の中でも、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタ
クリレート樹脂などの樹脂組成物は、その光学的性質、
耐衝撃性、耐熱性、耐候性などの特性を生かして従来か
らガラスが用いられてきた用途への代替需要が多く、か
つ耐擦傷性改良、ホコリ、塵防止への要求も強いので、
特に好ましいものである。
【0018】本発明によって得られるコーティング用組
成物は、対象物表面に刷毛、スピンコート、スプレー、
ディッピング、ロール、グラビア印刷法などの塗装手段
を用いることができる。この時、形成する被膜の膜厚は
通常0.1〜20μm程度好ましくは0.1〜10μm
程度である。0.1μm未満では十分な帯電防止性、耐
擦傷性が得られず、また10μmより厚いと膜にクラッ
クが入りやすくなる。
【0019】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらの実
施例により限定されるものではない。尚、以下の実施例
において部はいずれも重量部である。 <錫アルコキシドの合成> ○錫テトラエチラートの合成 窒素導入管、還流冷却器及び撹拌装置を備えた200m
lの4つ口フラスコを用い、エタノール50g中に塩化
錫(IV)(無水)25gを滴下した後20℃で1時間撹
拌を行った。この溶液中にナトリウムエチラートを0.
5gをエタノール25gに溶解させた溶液を加え更に撹
拌を20℃で4時間行った。生成した塩化ナトリウムの
沈殿を濾別し、錫テトラエチラートのエタノール溶液
(I)を得た。
【0020】<有機溶剤可溶性樹脂の合成> ○アクリル系アルコール可溶性樹脂の合成 窒素導入管、還流冷却器及び撹拌装置を備えた3000
mlのセパラブルフラスコを用い、テトラヒドロフラン
1200g中にメタクリル酸メチル164g、アクリル
酸エチル300g、2−ヒドロキシエチルアクリレート
27gを加えた後、撹拌を行った。溶液を65℃に昇温
した後、2、2'−アゾビスイソブチルニトリル7.5
gをテトラヒドロフラン75g中に溶解させたものを滴
下し、65℃で7時間撹拌を行った。テトラヒドロフラ
ンを留去した後、乾燥を行いアクリル系アルコール可溶
性樹脂(II)を得た。
【0021】<実施例1>窒素導入管、還流冷却器及び
撹拌装置を備えた100mlの4つ口フラスコを用い、
エタノール10g中にアクリル系アルコール可溶性樹脂
(II)を0.9g加え65℃で溶解させた。これにポリ
メトキシシロキサン(三菱化成(株)製、商品名M−5
1:テトラメトキシシランを50%加水分解した製品)
6.3gを添加した。この溶液に錫テトラエチラートの
エタノール溶液(I)を50g添加した後、水を0.5
8g加え、さらに1NHClを0.6g加えて65℃で
10分間撹拌した。この溶液をポリカーボネート板(三
菱化成(株)製、厚さ2mm)に#8バーコーターを用
いて塗布した。
【0022】このようにして得られた膜の表面抵抗は
7.6×109Ω/□で、帯電防止性に優れていた。ま
たコーティングをしたポリカーボネート板の全光線透過
率は90.5%と透明性にも優れていた。尚、表面抵抗
値の測定は、横河−HEWLETT−PACKARD社
の2329A型絶縁抵抗計を使用し、使用電圧100
V、測定条件23℃、50%RHで測定した。また、全
光線透過率はJIS K−7105に準拠して測定し
た。また、傷つき度合いをテストするために、テーバー
式磨耗試験(磨耗輪CS−10F、500g荷重、10
0回転)を行ったがヘーズの変化は2%で耐擦傷性に優
れていた。
【0023】塗膜面のほぼ中央に直交する縦横11本ず
つの平行線を1mmの間隔で基板面に達するまで引いて
1cm2の中に100個のます目ができるように碁盤目
をつけた。セロハン粘着テープ(商品名セロテープ;ニ
チバン株式会社製品)を碁盤目上に強くはりつけ、90
度方向に急速にはがし、塗膜剥離の有無を調べた。塗膜
の剥離が起こらなかった個数を調べると100/100
で密着性も良好であった。比較のため、このような処理
を行わなかったりポリカーボネート板について、表面抵
抗を測定したところ1×1015Ω/□であり、同条件で
のテーバー磨耗試験前後のヘーズの変化は40%であっ
た。
【0024】<実施例2>窒素導入管、還流冷却器及び
撹拌装置を備えた100mlの4つ口フラスコを用いエ
タノール10g中にアクリル系アルコール可溶性樹脂
(II)を1.68g加え65℃で溶解させた。これにポ
リメトキシシロキサン(三菱化成(株)製、M−51)
11.8gを添加した。この溶液に錫テトラエチラート
のエタノール溶液(I)を50g添加した後、水を1.
1g加え、さらに1N HClを1.1g加えて65℃
で10分間撹拌した。この溶液をポリカーボネート板
(三菱化成(株)製)に#8バーコーターを用いて塗布
した。このようにして得られた膜の表面抵抗は1.5×
1011Ω/□で、帯電防止性に優れていた。また、コー
ティングをしたポリカーボネート板の全光線透過率は9
0.7%と透明性にも優れていた。テーバー式磨耗試験
(磨耗輪CS−10F、500g荷重、100回転)前
後のヘーズの変化は3%で耐擦傷性に優れていた。
【0025】<実施例3>実施例1において、基板とし
てポリカーボネートのかわりにポリメチルメタクリレー
ト板(住友化学(株)厚さ2mm)を用いて、同様の実
験を行い、表面抵抗を測定したところ4.1×109Ω
/□で、帯電防止性に優れていた。またコーティングを
したポリメチルメタクリレート板の全光線透過率は9
1.8%と透明性にも優れていた。また、傷つき度合い
をテストするために、テーバー式磨耗試験(CS−10
F,500g荷重、100回転)を行ったがヘーズの変
化は3%で耐擦傷性に優れていた。塗膜剥離試験を行っ
たが100/100で密着性も良好であった。比較のた
め、このような処理を行わなかったポリメチルメタクリ
レート板について、表面抵抗を測定したところ1×10
15Ω/□であり、同条件でのテーバー磨耗試験前後のヘ
ーズの変化は35%であった。
【0026】<実施例4>実施例2において、基板とし
てポリカーボネートのかわりにポリメチルメタクリレー
ト板(住友化学(株))を用いて、同様の実験を行い、
表面抵抗を測定したところ4.2×1011Ω/□で、帯
電防止性に優れていた。またコーティングをしたポリメ
チルメタクリレート板の全光線透過率は93%と透明性
にも優れていた。テーバー式磨耗試験(CS−10F、
500g荷重、100回転)前後のヘーズの変化は3%
で耐擦傷性に優れていた。塗膜剥離試験を行ったが10
0/100で密着性も良好であった。
【0027】<比較例1>窒素導入管、還流冷却器及び
撹拌装置を備えた200mlの4つ口フラスコを用いエ
タノール30g中にアクリル系アルコール可溶性樹脂
(II)を5g加え65℃で溶解させた。これにポリメト
キシシロキサン(三菱化成(株)製、M−51)35g
を添加した。この溶液に水を3.2g加えた後1NHC
lを3.3g加え65℃で10分間撹拌した。この溶液
をポリカーボネート板(三菱化成(株)製、厚さ2m
m)に#8バーコーターを用いて塗布した。コーティン
グをしたポリカーボネート板の全光線透過率は90.0
%で、テーバー式磨耗試験(磨耗輪CS−10F、50
0g荷重、100回転)前後のヘーズの変化は4%であ
った。塗膜剥離試験を行ったが100/100で密着性
も良好であったが、表面抵抗を測定したところ1.2×
1014Ω/□であった。
【0028】<比較例2>比較例2において、基板とし
てポリカーボネートのかわりにポリメチルメタクリレー
ト板(住友化学(株))を用いて、同様の実験を行い、
表面抵抗を測定したところ2.3×1014Ω/□で、あ
った。またコーティングをしたポリメチルメタクリレー
ト板の全光線透過率は92%でテーバー式磨耗試験(C
S−10F、500g荷重、100回転)前後のヘーズ
の変化は3%であった。塗膜剥離試験を行ったが100
/100で密着性は良好であった。
【0029】
【発明の効果】本発明の組成物をコーティングした成形
品は透明性に優れ、かつ帯電防止性、耐擦傷性を有する
ものである。更には本発明の組成物層は基材に対して良
好な接着性を有しているものである。従って光学的用途
に用いるプラスチック成形品のコーティング用組成物と
して好適である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)錫アルコキシド、(2)アルコキシ
    シラン又はその加水分解生成物、(3)有機溶剤可溶性
    樹脂及び(4)有機溶剤を含有することを特徴とするコ
    ーティング用組成物。
  2. 【請求項2】 (1)錫アルコキシド、(2)アルコ
    キシシランまたはその加水分解生成物、(3)有機溶剤
    可溶性樹脂及び(4)有機溶剤から主としてなる混合物
    に硬化触媒を添加して加水分解反応させることを特徴と
    する、コーティング用組成物の製造方法。
JP17103792A 1992-06-29 1992-06-29 コーティング用組成物 Pending JPH0617005A (ja)

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WO1999057212A1 (fr) * 1998-05-01 1999-11-11 Hoya Corporation Composition de revetement, son procede de preparation et lentille de plastique resistant aux rayures
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