JPH06167088A - サンドイッチパネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 サンドイッチパネル本体を足場なしに施工す
ることができるサンドイッチパネルを提供することであ
る。 【構成】 表、裏面材間にプラスチックフォーム等の芯
材を一体に介在し、かつその化粧面部の長手方向の各側
縁に雄、雌型連結部を設けたサンドイッチパネル本体の
裏面に、雌型連結部に貫通孔を介して取付具を固定具に
よって仮り止め状に装着し、この取付具を介して躯体に
容易に、かつ足場なしで高能率で施工できるサンドイッ
チパネルである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は建築、構築物の例えば外
壁を室内側から装着するのに有用なサンドイッチパネル
（以下、単にパネルという）に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から建物、構築物の外壁は外側に足
場を組み、次にこの種パネル等の外壁材を外側、例えば
躯体等の下地にボルト、リベット、釘等の固定具を介し
て装着する、例えば実開昭５９−１５７００９号公報、
実開昭６３−９６１４１号公報、特開平４−６４６５９
号公報等が知られている。さらに内側から装着する例と
しては実公昭６０−１２０８号公報、実公昭６０−３７
９２６号公報、およびバルブタイト（リベット）による
固定等がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
パネルは最近のように建物間隔、すなわち隣接建物の壁
との間隔が１０ｃｍであったり、道路面に足場が取り付
けられなかったりして内側（居住側）から施工する方法
が望まれていた。これを改善した構造としては実公昭６
０−１２０８号公報等のような構成もあるが、この構造
でのパネルの装着には防火性、機械強度（耐風圧）に弱
点があった。すなわち、表面材のみが剥離したり、大き
な変形に耐えられない等の欠点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明はこのような欠点
を除去するためパネルの長手方向の両側縁に嵌合、係合
容易な雄型連結部、雌型連結部を設け、かつ上記連結部
の表面材から裏面材を貫通させて貫通孔を穿設し、この
貫通孔にボルト等の固定具を貫通させ、しかも裏面材の
背面部に断面略Ｌ字状の取付具を遊合等の着脱自在に複
数個、躯体の下地ピッチに対応して装着し、パネルを躯
体の内側から容易に施工できるようにし、高価な足場の
使用を排除したパネルを提案するものである。

【０００５】

【実施例】以下に図面を用いて本発明に係るパネルにつ
いて詳細に説明する。図１は上記パネルの代表例であ
り、Ａはパネルで表面材１、裏面材３、芯材８よりなる
パネル本体Ｂと、取付具Ｃと、固定具Ｄとからなるサン
ドイッチ構造のパネルＡである。表面材１、裏面材３は
不燃性の金属薄板材よりなり、例えばＡｌ、Ｆｅ、Ｃ
ｕ、ステンレス、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ホーロ
ー鋼板、フッ素樹脂塗装鋼板、クラッド鋼板、サンドイ
ッチ鋼板等よりなるカラー鋼板等の一種をプレス成形、
押出成形、ロール成形等によって形成したもので、パネ
ルＡに対しメンテナンスフリーの効果を発揮させるもの
である。

【０００６】さらに詳説すると、パネル本体Ｂは図６に
示すように、表面材１からなる化粧面部２と、裏面材３
からなる背面部４と、表、裏面材１、３間に芯材８を一
体に介在したものであり、化粧面部２の長手方向の側線
の一端に雌型連結部５を設け、他側縁に雄型連結部６を
形成したものである 。

【０００７】また、雌型連結部５と雄型連結部６は互い
に嵌合する断面形状であり、雌型連結部５の一部に装着
凹部７を設け、この装着凹部７に所定ピッチで貫通孔９
を穿設し、かつパネルＡを連結した際に図４、図５に示
すように固定具Ｄの頭部が外部へ露出しない構造とした
ものである。なお、貫通孔９はバカ孔、もしくは長円で
あり、固定具Ｄを容易に遊着できるものである。

【０００８】芯材８は表、裏面材１、３間に一体に介在
したものであり、主に断熱材、嵩上材、補強材、防火
材、吸音材、接着材等の少なくとも一種以上の機能を有
し、軽量化と強度向上を図ったものである。その一例と
しては例えばプラスチックフォーム単体、もしくは無機
粉粒物と混在した構造、あるいは複層構造等の一種から
なるものである。

【０００９】さらに説明すると、プラスチックフォーム
としてはポリウレタンフォーム、ポリイソシアヌレート
フォーム、フェノールフォーム、あるいはこれらの変性
フォームの１種であり、無機粉粒体としてはパーライト
粒（１〜３０φ位）、シラスバルーン等である。また、
積層構造としては接着剤、ネット（不織布も含む）、パ
ーライト粒、これらにプラスチックフォーム原液を吐出
し、一体化した構造、あるいはプラスチックフォーム内
に無機粉粒物を混在した構造等である。

【００１０】取付具Ｃは例えば図７に示すようにＬ型断
面にし、各面１０、１１に長円１２を設けたものであ
る。なお、取付具Ｃの材料としては金属板、例えばステ
ンレス、鉄、Ａｌ等の成形体、アングル材等を用いるも
のである。

【００１１】固定具Ｄは図１〜図５に示すように、ボル
ト、ナット、ワッシャ、あるいは図示しないがスクリュ
ー釘等の１種からなり、図１に示すように取付具Ｂをパ
ネル本体Ｂの背面部４に着脱可能、もしくは回転、微調
整可能に装着し、最終的にはパネル本体Ｂと取付具Ｃを
一体に固定するものである。勿論、締結部にはワッシ
ャ、パッキン、コーキング等は必要により設けるもので
ある。

【００１２】次に施工例につき説明する。まず、図６に
示すパネル本体Ｂの装着凹部７に躯体αのピッチＰに対
応して、例えば４００〜１０００ｍｍのピッチで貫通孔
９を穿設する。次に、この貫通孔９にボルト・ナットよ
りなる固定具Ｄを表面材１の化粧面部２方向から挿入
し、取付具Ｃの長円１２を貫通させ、ナットで弛んだ状
態で装着しておく、この作業をパネルＡの施工前に一
部、もしくは全部を装着する。

【００１３】次に、このように装着したパネルＡを躯体
αの所定位置に運び、そこで取付具Ｃの長円１２を躯体
αの目的の位置にリベット、ボルト・ナット、ネイラ、
等の固定具βによって固定する。最後にパネルＡの最終
位置決めを完了したらナットをしめて、完全に締結す
る。従って、パネルＡを躯体αに装着するにはこのよう
な工程を順次行えば、図４、図５のように固定できるも
のである 。

【００１４】以上、説明したのは本発明に係るパネルＡ
の一実施例にすぎず、パネル本体Ｂを図８（ａ）〜
（ｆ）に示す断面形状に形成したり、取付具Ｃを図９
（ａ）〜（ｃ）に示す形状に形成することもできる。

【００１５】上述したように本発明に係るサンドイッチ
パネルによれば、（１）サンドイッチパネル本体裏面に
サンドイッチパネル固定用の取付具を設けたため、サン
ドイッチパネルを下地等に居住空間側から容易に装着で
きる。（２）サンドイッチパネルを下地に装着する際
も、取付具が仮り止め状態のため下地の不陸調整等も容
易である。（３）高価で、組み立てに時間を要する足場
を全く使用せずに外壁を施工できる。等の特徴、効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るサンドイッチパネルの施工状態を
示す斜視図である。

【図２】本発明で用いるサンドイッチパネルの構成を示
す斜視図である。

【図３】本発明に係るサンドイッチパネルの施工状態を
示す横断面図である。

【図４】本発明に係るサンドイッチパネルの施工状態を
示す縦断面図である。

【図５】本発明に係るサンドイッチパネルの施工状態を
示す横断面図である。

【図６】本発明において用いるサンドイッチパネル本体
を示す斜視図である。

【図７】本発明において用いる取付具の一例を示す斜視
図である。

【図８】本発明において用いるサンドイッチパネル本体
のその他の実施例を示す断面図であ。

【図９】本発明において使用する取付具のその他の実施
例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 表面材 ２ 化粧面部 ３ 裏面材 ４ 裏面部 ５ 雌型連結部 ６ 雄型連結部 ９ 貫通孔 １２ 長円 Ａ サンドイッチパネル Ｂ サンドイッチパネル本体 Ｃ 取付具 Ｄ 固定具 α 躯体 β 固定具

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表、裏面材間にプラスチックフォーム等
   の芯材を一体に介在し、かつその長手方向の両側面に
   雄、雌型連結部を設けたサンドイッチパネル本体と、該
   サンドイッチパネル本体の雄、雌型連結部の裏面のいず
   れか一方に雄、雌型連結部を固定する取付具を、前記パ
   ネルの背面部に固定具を表面から裏面を貫通させ、かつ
   着脱可能に複数個、躯体の間隔に対応して設けたことを
   特徴とするサンドイッチパネル。