JPH06166991A - 2層塗工板紙 - Google Patents

2層塗工板紙

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JPH06166991A
JPH06166991A JP4142014A JP14201492A JPH06166991A JP H06166991 A JPH06166991 A JP H06166991A JP 4142014 A JP4142014 A JP 4142014A JP 14201492 A JP14201492 A JP 14201492A JP H06166991 A JPH06166991 A JP H06166991A
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匡寿 安藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、構造化カオリンを有効に利用する
ことによって、酸化チタンの使用量を減少しても、表面
強度とプレスコート後の白色度が低下しないようにする
こと目的とする。 【構成】顔料とバインダーを主成分として含有する2層
の塗工層を有する板紙において、該塗工層のうち下塗り
層の顔料として構造化カオリンを含有し、かつ上塗り層
の顔料として酸化チタンを含有することを特徴とする2
層塗工板紙

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2層の塗工層を有する板
紙に関する。
【0002】
【従来の技術】白板紙は、3〜9層の多層抄きされた厚
紙で、各種包装箱等に古くから用いられている。そのコ
スト的要請から、また、省資源的要請から、中層には古
紙パルプが用いられている。中層の古紙パルプは脱墨し
ないで用いている。表層にはバージンパルプまたは脱墨
された白色度の高いパルプを用いる。裏層は両面に白色
度が必要な場合は表層と同様とし、その必要がない場合
は白色度の低い古紙パルプを用いる。中層の色を隠蔽す
るためには、表層には隠蔽性が必要で、ある程度の厚さ
が必要である。しかし、表層のみに隠蔽性を求めると、
コスト的な問題があるので、表下層(表層のすぐ下の
層)にもある程度の白色度のあるパルプを用いて、この
層でも中層の色を隠蔽する作用をさせるのが普通であ
る。より美しい外観を必要とする場合は、一般の印刷用
塗工紙と同様に、白色度が高い顔料を用いた塗料を塗工
する。顔料は板紙内部の色を完全に隠蔽するため、不透
明性も要求される。
【0003】以上のように、板紙の塗工層に不透明性が
必要とされることは良くあるが、そのような場合、塗料
の顔料として酸化チタンが従来用いられてきた。酸化チ
タンは顔料の中では、最も不透明性が高いため広く使用
されてきたが、価格が高いため、これに替わる顔料の開
発も従来から行われている。酸化チタンと同様またはこ
れに近い不透明度を持つ顔料として焼成カオリンが使用
されてきた。焼成カオリンは含水カオリンを900℃以
上の高い温度で焼成して、空隙構造を内蔵した状態の嵩
高な凝集体としたものである。しかし、焼成カオリンは
分散に困難性があり、高い固形分濃度の塗料が得られな
いという欠点がある。
【0004】そこで、焼成ではなく、化学的に凝集体を
作るいわゆる化学的構造化カオリンが開発されてきた。
本明細書では化学的構造化カオリンを以下単に構造化カ
オリンと略称する。構造化カオリンも焼成カオリンと同
様に空隙構造を内蔵した状態の嵩高な凝集体である。構
造化カオリンについては、紙パルプ技術タイムス199
0年10月号1ページ〜9ページに解説されている。そ
の他、特公昭59−15944号、特開昭63−500
723号、特開昭62−1757号、特開昭62−26
7371号などにその製法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、構造化カオリ
ンは単純な不透明性としては酸化チタンに代わり得る
が、塗工板紙にプレスコートなどのオーバーコートを行
うと、白色度が下がるという欠点ががある。また、表面
強度が低下するという欠点もある。本発明は、構造化カ
オリンを用いて酸化チタンの使用量を減少させると共
に、塗工層の上に樹脂類を塗工しても白色度が下がらな
いようにし、かつ、表面強度も維持することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する手段
として、本発明は下記の構成を採る。即ち、本発明は顔
料とバインダーを主成分として含有する2層の塗工層を
有する板紙において、該塗工層のうち下塗り層の顔料と
して構造化カオリンを含有し、かつ上塗り層の顔料とし
て酸化チタンを含有することを特徴とする2層塗工板紙
である。
【0007】本発明で下塗り層に用いる顔料は構造化カ
オリンを含有するが、全顔料のうち構造化カオリンを3
0重量%以上含有することが必要である。30重量%未
満では目的とする不透明性が得られない。他の顔料を併
用する場合、他の顔料の合計は70重量%以下であるが
その例としては、含水カオリン(焼成または構造化して
いないもの)、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、
アルミナ、シリカ、酸化亜鉛、酸性白土、活性白土、珪
藻土、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、サチンホワイト
などが挙げられる。
【0008】本発明において使用する構造化カオリンと
しては、特公昭59−15944号に記載された尿素・
ホルマリン重合体により安定化されたクレーの構造性凝
集物、特公表63−500723号に記載された含水金
属塩珪酸粒子をクレーに沈澱させることにより得られる
凝集体、特開昭62−1757号に記載されたジルコニ
ウム化合物で凝集されたカオリン、特開昭62−267
371号に記載されたようなポリ電解質凝集剤で凝集さ
せた水和カオリンなどが挙げられる。
【0009】他の顔料として特に好ましいのは、紡錘状
炭酸カルシウムである。紡錘状炭酸カルシウムは、水酸
化カルシウムの水性懸濁液に炭酸ガスを含有するガスを
吹き込んで製造する沈降性炭酸カルシウムで、平均長径
が1〜5μmで長径/短径の比が3〜5の紡錘状の炭酸
カルシウムである。このような、紡錘状炭酸カルシウム
の製法は数多く知られており、例えば、特公昭54−2
8399号、特公昭58−43331号、特開平3−1
83618号などに記載されている。
【0010】本発明で上塗り層に用いる顔料は、酸化チ
タンを含有する。酸化チタンは全顔料のうち10重量部
以上必要であり、10重量部未満では目的とする不透明
性が得られにくい。酸化チタンとともに用いるたの顔料
としては、含水カオリン(焼成または構造化していない
もの)、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルミ
ナ、シリカ、酸化亜鉛、酸性白土、活性白土、珪藻土、
硫酸カルシウム、硫酸バリウム、サチンホワイトなどが
挙げられる。
【0011】本発明で下塗り層及び上塗り層で、顔料と
共に使用するバインダーは固形分換算で、顔料100重
量部に対して10〜20重量部である。バインダーとし
ては、カゼイン、デンプン、ポリビニルアルコールなど
の水溶性高分子物質、または、アクリル酸エステル、酢
酸ビニル、スチレン、ブタジエンなどのビニルモノマー
を単独重合または共重合した水分散性高分子物質が用い
られる。前記の水溶性高分子物質と水分散性高分子物質
は併用して用いられることも多い。
【0012】塗料中におけるバインダーと顔料のトータ
ルした固形分は30〜80重量%の間で適宜選択できる
が、用途、コーターの種類等により異なる。本発明の塗
料には必要に応じて分散剤、粘度調整剤、保水剤、消泡
剤、耐水化剤、染料、PH調整剤などを使用することが
できる。
【0013】本発明で塗工層を2層の構成とする理由
は、構造化カオリンが表面にでると前記したようなプレ
スコート時の白色度低下、表面強度の低下などが起こる
ためである。構造化カオリンの特性を充分に発揮し、か
つ、欠点をカバーするためには下塗り層に構造化カオリ
ンを用いることが最も好ましいからである。本発明で、
下塗り層の塗布量は、固形分重量換算で7g/m2〜10g/
m2である。上塗り層の塗布量は、固形分重量換算で7g/
m2〜12g/m2である。
【0014】
【作用】本発明の構成にすることにより、塗工層の上に
樹脂類を塗工しても、白色度が下がることがない。その
理由は以下のように考えられる。構造化カオリンは空隙
を内部に含む嵩高な構造となっており、そのために、不
透明度を向上することができるが、その反面空隙が樹脂
等で埋められると不透明性が低下することが推定され
る。従って、下塗り層に構造化カオリンを用い、上塗り
層に酸化チタンを用いることにより、構造化カオリンの
不透明性を利用すると共に、前記欠点を解消されると考
えられる。
【0015】本発明の下塗り塗料において、構造化カオ
リンと併用して顔料として紡錘状の炭酸カルシウムが特
に好ましいのは、顔料濃度を高くしたときに構造化カオ
リンだけでは流動性が悪くなるが、紡錘状炭酸カルシウ
ムを混合すると流動性が良くなるためである。その理由
は、構造化カオリンは嵩高であり、高濃度にしたときに
粒子同志が接触して動きにくくなり粘度が上昇するが、
紡錘状炭酸カルシウムは、構造化カオリン粒子の間に入
るためと、また、塗料にシェアーがかかり流動する時
に、流動方向にころがり易い形状であり、動きにくい構
造化カオリンに対してコロのような作用をして流動性を
良くするためと推定される。
【0016】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)下記の構成で板紙用塗料を作製した。 下塗り塗料 顔料 構造化カオリン 40重量部 (エンゲルハード社製 イクシロン90) 紡錘状炭酸カルシウム 20重量部 (奥多摩工業製 タマパール121) 重質炭酸カルシウム 40重量部 (同和鉱業製 エース25) 分散剤 ポリアクリル酸ナトリウム 0.6重量部 変性スチレン・ブタジエンラテックス 13重量部 カゼイン 3重量部 以上の成分を全固形分濃度56%となるように公知の塗
料調整方法によって混合・分散を行った。
【0017】 上塗り塗料 顔料 特級カオリン(含水型) (エンゲルハード社製 ウルトラホワイト90) 50重量部 角状炭酸カルシウム (白石工業製 ブリリアント15) 36.6重量部 酸化チタン (トーケムプロダクツ社製 TCA−333) 13.4重量部 分散剤 ポリアクリル酸ナトリウム 0.5重量部 変性スチレン・ブタジエンラテックス 15重量部 カゼイン 7重量部 以上の成分を全固形分濃度37%となるように公知の塗
料調整方法によって混合・分散を行った。
【0018】坪量310g/m2の白板紙に上記の下塗り塗
料を乾燥固形分換算で9g/m2塗布・乾燥し、続いて上記
の上塗り塗料を乾燥固形分換算で10g/m2塗布・乾燥し
た。得られた塗工板紙の白色度は80%であった。かく
して得られた2層塗工板紙にプレスコートを行ったが、
白色度は76%であった。
【0019】(比較例1)実施例1において上塗り層の
酸化チタンに替えて構造化カオリン(イクシロン90)
を用いた他は実施例1と同様に塗工板紙を得た。白色度
は79%であった。その上にフレスコートを行った後の
白色度は74%であった。また、プレスコート前の表面
強度は実施例1のものと比較して約25%ダウンした。
【0020】
【発明の効果】本発明により、価格の高い酸化チタンの
使用量を減らしても、塗工層の高い不透明性が維持さ
れ、その結果高い白色度の塗工白板紙が低価格で得られ
る。酸化チタンを単に構造化カオリンに置き換えると、
表面強度の低下という問題および塗工層の上にプレスコ
ートした場合の白色度低下という問題があるが、本発明
の構成によれば、その問題がなくなる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料とバインダーを主成分として含有する
    2層の塗工層を有する板紙において、該塗工層のうち下
    塗り層の顔料として構造化カオリンを含有し、かつ上塗
    り層の顔料として酸化チタンを含有することを特徴とす
    る2層塗工板紙
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