JPH06166782A - ポリカプロラクトン樹脂組成物及びこれから作った成形品 - Google Patents

ポリカプロラクトン樹脂組成物及びこれから作った成形品

Info

Publication number
JPH06166782A
JPH06166782A JP34102192A JP34102192A JPH06166782A JP H06166782 A JPH06166782 A JP H06166782A JP 34102192 A JP34102192 A JP 34102192A JP 34102192 A JP34102192 A JP 34102192A JP H06166782 A JPH06166782 A JP H06166782A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polycaprolactone
resin composition
styrene
present
thermoplastic elastomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34102192A
Other languages
English (en)
Inventor
Akitaka Senuma
昭高 瀬沼
Nobuo Yasuda
伸男 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NUC Corp
Original Assignee
Nippon Unicar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Unicar Co Ltd filed Critical Nippon Unicar Co Ltd
Priority to JP34102192A priority Critical patent/JPH06166782A/ja
Publication of JPH06166782A publication Critical patent/JPH06166782A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は成形用のポリカプロラクトン樹脂組
成物を提供する。 【構成】 本発明の成形用樹脂組成物は、ポリカプロラ
クトン100重量部に対してスチレン系熱可塑性エラス
トマー1〜400重量部を配合したことを特徴とする。
この組成物からはポリカプロラクトン成形品を容易に成
形することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカプロラクトン樹
脂組成物及びそれで作った成形品に関する。詳しくは、
本発明は、ポリカプロラクトンとスチレン系熱可塑性エ
ラストマーからなる成形用樹脂組成物及びそれから作っ
たフィルム、シート、パイプ、ボトル、棒板、箱、フィ
ラメント、ファイバー、織布、不織布、積層物等成形体
に関する。これらの成形体は、包装用資材、農業用資
材、建築用資材、漁業用資材、医療用資材、一般産業用
資材等として利用される。
【0002】
【従来の技術】ポリカプロラクトンはε−カプロラクト
ンの開環重合反応によって得られる熱可塑性高分子であ
り、その結晶溶融温度は60℃と低く、引張強度、靭性
および他の樹脂との相溶性に優れ、そして土壌中の微生
物により分解する性質を有するので広範囲に用途を有す
る。例えば、整形外科用キャスト、ギブス材料、または
インベストメント鋳造要もしくはロストワックス鋳造法
等の精密鋳造法に用いられる消失模型、熱融着型一時接
着布、プラスチック製粘土、歯科印象採取用トレー、モ
ールド離型剤、顔料分散剤、外科用モノフィラメント縫
合糸、微生物分解性繊維、微生物分解性不織布等として
ポリカプロラクトンは現在広く用いられている。また、
ポリカプロラクトンから製造されるフィルムは低融点、
微生物分解性、高い機械的強度等に特徴を有するので、
多くの用途開発が近年期待されており、その製造方法の
確立が望まれてきた。
【0003】しかしながら、60℃というポリカプロラ
クトンの極端に低い結晶溶融温度と、結晶溶融温度以上
での急激な溶融張力低下により製膜が非常に困難であ
り、これまでポリカプロラクトンの空冷インフレーショ
ン法によるフィルムの製造について報告する文献はなか
った。一方、本特許出願人は、ポリカプロラクトンを用
いて空冷インフレーション法によって成形品を製造する
ための装置を先に出願したが(特願昭2−274148
号)、特定の装置を使用しなければならず、一般のポリ
エチレンインフレーション装置が使用できなく、不便で
あった。また、インフレーション以外の成形方法も加工
条件が制約され、特定の装置を用いなければならず、コ
ストアップとなり、不便であった。さらに、作られた各
種成形品の物性も改良が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はポリカプロラ
クトンのすぐれた物性を生かしながら、かつ、その成形
性を改良し、その物性に更に新しい特性を付与すること
を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ポリカプ
ロラクトンに各種のポリマーを配合し、成形を行ったと
ころ、特定のポリマーを配合した場合、ポリカプロラク
トンの成形性が改善され、かつ、作られた成形品の物性
も改善されていることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】即ち、本発明は、・ポリカプロラクトン1
00重量部に対してスチレン系熱可塑性エラストマー1
〜400重量部を配合したことを特徴とする成形用樹脂
組成物、並びに、・上記の成形用樹脂組成物から作られ
た成形品、及び・特にインフレーション法で作られたフ
ィルム、に関するものである。
【0007】本発明において用いられるポリカプロラク
トンは、ε−カプロラクトンの開環重合反応によって重
合され、ε−カプロラクトン単独又はジオール例えばエ
チレングリコール又はジエチレングリコール等とを触媒
の存在下で反応させて得られる重合体であり、微生物崩
壊性を有する。この反応において用いられる触媒として
は、有機スズ化合物、有機チタン化合物、有機ハロゲン
化スズ化合物が一般的であり、その添加量は0.1〜5
000ppmである。反応温度は100〜230℃の範
囲が好ましく、不活性気体中で重合させることが好まし
い。このポリカプロラクトンの製法は例えば特公昭35
−189号、同35−497号、同40−23917
号、同40−26557号、同43−2473号、同4
7−14739号、特開昭56−49728号、同58
−61119号等に開示されている。
【0008】本発明において、スチレン系熱可塑性エラ
ストマーとは、スチレンとブタジエンをアニオン重合
法、カチオン重合法、配位重合法、ラジカル重合法、溶
液重合法、エマルジョン重合法等で共重合したブロック
コポリマー又はこれらを水素添加してポリマー鎖中の不
飽和二重結合をなくしたポリマーであり、例えばタフブ
レンA(旭化成工業製:スチレン−ブタジエン直鎖ブロ
ックコポリマー)、ソルブレンT−411(日本エラス
トマー製:スチレン−ブタジエンブロックコポリマ
ー)、クレイトンD−1101(シェル化学製:スチレ
ン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー)等があ
り、これらを水素添加したタフテック(旭化成工業製)
やクレイトンG(シェル化学製)、ラバロン(三菱油化
製)等があげられる。上記において、スチレンの一部は
α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert−
ブチルスチレン等で置換してもよく、ブタジエンの一部
をイソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチ
ル−1,3−ブタジエン等で置換してもよい。
【0009】本発明においては、スチレン系熱可塑性エ
ラストマーはポリカプロラクトン100重量部に対して
1〜400重量部配合する。1重量部以下であると加工
性や物性の改良が認められず、400重量部以上では成
形品の微生物分解性が低下し望ましくない。
【0010】本発明の成形用樹脂組成物は、上記の成分
を配合し、加熱混練することにより成形に供することが
できる。また、本発明において、ゲル化防止や混練時間
の短縮のため、加熱混練時に、ジビニルオレフィン、有
機過酸化物、酸化防止剤等を添加することは有効な手段
である。
【0011】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はなく、本発明の技術的思想を体現するものは本発明の
範囲内に包含される。なお、以下の実施例において部及
び%はそれぞれ重量部及び重量%を意味する。ここでM
I及びFIはそれぞれJIS K7210の表1の条件
4(190℃,試験荷重21.18N)及び条件7(1
90℃,試験荷重211.82N)にて測定したメルト
フローレートの値である。
【0012】実施例1〜4 UCC製ポリカプロラクトン(商品名“TONE P−
787”、MI:3.8g/10min)100部に対
し、三菱油化製スチレン系熱可塑性エラストマー(商品
名“ラバロンMJ5301C”)を所定量添加し、12
0℃で10分間混練した。混練物のMI及びFIを測定
し、また、120℃でのロールからの剥離性を目視し
た。結果を表1に示した。
【0013】比較例1 UCC製ポリカプロラクトン(商品名“TONE P−
787”)のMI及びFIを測定し、また、120℃で
のロールからの剥離性を目視した。結果を表1に示し
た。
【0014】
【表1】 P−787 MJ5301C MI FI SUSロール 重量部 重量部 g/10min g/10min からの剥離性 実施例1 100 100 3.0 240 良好 実施例2 100 25 3.5 165 良好 実施例3 100 10 3.6 140 良好 実施例4 100 5 3.7 80 やや良 比較例1 100 0 3.7 74 悪
【0015】実施例5 ポリカプロラクトン[UCC製,商品名:TONE P
−787,190℃でのメルトフローレート(MF
R):3.8g/10分]100部に対し、スチレン系
熱可塑性エラストマー(三菱油化製,商品名:ラバロン
MJ5301C)を5部添加し120℃で10分間混練
し、190℃でのMFRが3.4g/10分の混練物A
を得た。この混練物Aをプラコー製40mm押出機で、
25m3 /分の風量で冷却しながら環状ダイスからブロ
ーアップ比2.0で120℃で押出したところ、厚さ1
50μmのインフレーションフィルムに成形できた。ま
た、この混練物Aを130℃、50kg/cm2 での圧
縮成形により厚さ0.2mmのシートとし、引裂強度を
測定したところ25kg/cmだった。
【0016】比較例2 実施例1と同様にしてポリカプロラクトン(UCC製,
商品名:TONE P−787,190℃でのMFR:
3.8g/10分)をプラコー製40mm押出機で、2
5m3 /分の風量で冷却しながら環状ダイスからブロー
アップ比2.0で120℃で押出そうとしたが、ダイス
出口での溶融粘度が小さく、成膜できなかった。さらに
90℃でも成膜できなかった。また、このポリカプロラ
クトンを130℃、50kg/cm2 での圧縮成形によ
り厚さ0.2mmのシートとし、引裂強度を測定したと
ころ12kg/cmだった。
【0017】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の成
形用樹脂組成物は、ポリカプロラクトンにスチレン系熱
可塑性エラストマーを配合したので、ポリカプロラクト
ンの有する高い引張強度、靭性及び微生物分解性に加
え、成形性が向上し、従来ポリカプロラクトン単独では
困難だったインフレーション成形が容易にできるように
なった。また、本発明の樹脂組成物からの成形体は引裂
強度等の物性が改良されているので、フィルム、シー
ト、パイプ、ボトル、棒板、箱、フィラメント、ファイ
バー、織布、不織布、積層物等の各種成形体として幅広
く使用できる。特に土壌中の微生物によって分解される
ので、生物分解性包装フィルム、生物分解性包装袋、生
物分解性ゴミ袋やその他の生物分解性成形品等として好
適である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカプロラクトン100重量部に対し
    てスチレン系熱可塑性エラストマー1〜400重量部を
    配合したことを特徴とする成形用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の成形用樹脂組成物から作
    られた成形品。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の成形用樹脂組成物を使用
    し、インフレーション法で作ったフィルム。
JP34102192A 1992-11-30 1992-11-30 ポリカプロラクトン樹脂組成物及びこれから作った成形品 Pending JPH06166782A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34102192A JPH06166782A (ja) 1992-11-30 1992-11-30 ポリカプロラクトン樹脂組成物及びこれから作った成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34102192A JPH06166782A (ja) 1992-11-30 1992-11-30 ポリカプロラクトン樹脂組成物及びこれから作った成形品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06166782A true JPH06166782A (ja) 1994-06-14

Family

ID=18342490

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34102192A Pending JPH06166782A (ja) 1992-11-30 1992-11-30 ポリカプロラクトン樹脂組成物及びこれから作った成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06166782A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0708148A1 (de) * 1994-10-21 1996-04-24 Ems-Inventa Ag Blasfolientaugliche Formmassen auf Basis abbaubarer aliphatischer Polyester
JP2006315339A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Yokohama Rubber Co Ltd:The 熱可塑性エラストマーフィルム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0708148A1 (de) * 1994-10-21 1996-04-24 Ems-Inventa Ag Blasfolientaugliche Formmassen auf Basis abbaubarer aliphatischer Polyester
JP2006315339A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Yokohama Rubber Co Ltd:The 熱可塑性エラストマーフィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4530669B2 (ja) ブロック共重合体及びその組成物
JPS639546B2 (ja)
JP5673105B2 (ja) ブロック共重合体組成物、フィルムおよびブロック共重合体組成物の製造方法
JPWO2010113882A1 (ja) 伸縮性フィルム用組成物
JP5569310B2 (ja) 重合体組成物の製造方法
JP2008007654A (ja) 伸縮性フィルム、伸縮性部材及び衛生用品
ES2456694T3 (es) Polímero hidrogenado
TW201712049A (zh) 氫化嵌段共聚物與使用其之聚丙烯系樹脂組合物及其成型體
US5286540A (en) Blow molded container made of polypropylene resin
JP2006282683A (ja) 伸縮性フィルム
JP2005105032A (ja) 重合体組成物からなる熱収縮性フィルム
JPH06166782A (ja) ポリカプロラクトン樹脂組成物及びこれから作った成形品
JP2016069565A (ja) ブロック共重合体組成物およびフィルム
EP1403318A1 (en) Stretch material
JPH0598051A (ja) ブロツク共重合体ペレツト
JP5970812B2 (ja) ブロック共重合体組成物およびフィルム
JP2009149861A (ja) プロピレン系樹脂組成物及び成形体
JP3937203B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物
JP4763944B2 (ja) 延伸成形体の製造方法
JP4098686B2 (ja) 熱可塑性重合体組成物を用いる成形方法
JP5057752B2 (ja) 熱収縮性フィルム
JP2983341B2 (ja) 成形用樹脂組成物および成形体
JP5311050B2 (ja) 弾性フィラメント用組成物、弾性フィラメントおよび伸縮性シート
JP2000063577A (ja) 医療用成形品
JP3420398B2 (ja) ポリプロピレン系多孔質フィルム