JPH06166757A - ポリスチレン系エラストマー微粒子及びその製造方法 - Google Patents

ポリスチレン系エラストマー微粒子及びその製造方法

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JPH06166757A
JPH06166757A JP31435892A JP31435892A JPH06166757A JP H06166757 A JPH06166757 A JP H06166757A JP 31435892 A JP31435892 A JP 31435892A JP 31435892 A JP31435892 A JP 31435892A JP H06166757 A JPH06166757 A JP H06166757A
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hydrophobic
sbs elastomer
emulsion
fine particles
silica
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JP31435892A
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English (en)
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Katsumi Kuriyama
勝美 栗山
Takao Endo
隆夫 遠藤
Akio Akita
晃男 秋田
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Ukima Chemicals and Color Mfg Co Ltd
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Ukima Chemicals and Color Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便な方法で、粒度分布が狭く且つ球状で流
動性がよいSBSエラストマーの微粒子を生産性良く提
供すること。 【構成】 粒子径が0.1〜100μmであるSBSエ
ラストマー微粒子、SBSエラストマー溶液を不活性媒
体中で乳化するに当たり、乳化剤として疎水性シリカを
使用することを特徴とするSBSエラストマー溶液の乳
化液の製造方法、及び該乳化液からSBSエラストマー
微粒子を粉末状として取り出すことを特徴とするSBS
エラストマー微粒子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリスチレン系エラス
トマー微粒子及びその製造方法に関し、更に詳しくは粉
体塗料、樹脂・ゴム・エラストマーの改質、アスファル
トの改質材、シーラント、コーティング材、ホットメル
ト型粘・接着剤、医療・食品容器の成形品、電線・ケー
ブルの被覆材等に有用な微粒子状SBSエラストマーの
提供を目的とする。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の樹脂粒子は公知であるが、
これらの樹脂の中では特にゴム弾性を有するSBSエラ
ストマーを微粒子にすることは困難であり、例えば、微
粒子の製造方法としては、冷凍粉砕方法や乳化重合液か
ら微粒子を取り出す方法が考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
上記の冷凍粉砕方法による微粒子は、表面が粗く不均一
であって、粒度分布が広く、粒子間で凝集し、取扱上非
常に煩雑であるだけでなく、コスト高である。又、乳化
重合液から粒子を取り出す場合には、粒子の形状はある
程度揃っているが、水分の蒸発コストが高く、又、粒子
同士が融着し易く、流動性に富む微粒子は得難い。更に
得られる微粒子には必然的に界面活性剤が混入し、SB
S本来の良好な特性を維持することが出来ないという問
題がある。又、いずれの方法も生産性が低く、実用性と
いう面で大きな問題がある。従って、本発明の目的は、
簡便な方法で、粒度分布が狭く且つ球状で流動性が良い
SBSエラストマーの微粒子を生産性良く提供すること
である。
【0004】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、粒子径が0.1
〜100μmであるSBSエラストマー微粒子、及びS
BSエラストマー溶液を不活性液体中で乳化するに当た
り、乳化剤として疎水性シリカを使用することを特徴と
するSBSエラストマー溶液の乳化液の製造方法、及び
該乳化液からSBSエラストマー微粒子を粉末状として
取り出すことを特徴とするSBSエラストマー微粒子の
製造方法である。
【0005】
【作用】本発明者らは、不活性液体中に分散した疎水性
シリカが、SBSエラストマー溶液を不活性液体中に容
易にしかも微粒子状に乳化させることが出来ること、
又、この乳化されたSBSエラストマー微粒子は、当該
エラストマーの溶媒及び分散媒体である不活性溶媒を真
空乾燥等の方法にて分離することにより、粒度分布の非
常に狭い且つ流動性に富んだ球状微粒子として容易に得
られることを見出した。
【0006】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明で使用するSBSエ
ラストマーとは、構造的には直鎖タイプと側鎖タイプが
存在し、いずれのタイプも本発明で使用することが出来
る。又、SBSエラストマーは、ポリスチレンとポリブ
タジエンとの2種のブロックからエラストマーから構成
されている為、スチレンとブタジエンの比率も50/5
0〜10/90の範囲のものがあり、溶媒に対する溶解
度は異なるものの、いずれの比率のものも本発明で使用
することが出来る。
【0007】本発明では上記SBSエラストマーは有機
溶剤の溶液として用いる。SBSエラストマーを溶解す
る溶媒としては、ミネラルスピリット、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、オクタン、スチレン、ベンゼン、トル
エン、キシレン、エチルベンゼン等の炭化水素:2,2
−ジクロロプロパン、1,2−ジクロロプロパン、クロ
ロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレ
ン、クロロベンゼン、メチレンクロライド、エチレンジ
クロライド等の塩素化炭化水素:ジイソブチケトン、ジ
イソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル
アミルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセト
ン、シクロペンタノン等のケトン:
【0008】イソブチルn−ブチレート、イソプロピル
イソブチレート、メチルアミルアセテート、ブチルブチ
レート、イソプロピルアセテート、アミルアセテート、
ブチルアセテート、セロソルブアセテート、プロピルア
セテート、エチルアセテート、メチルセテート等のエス
テル:ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、ジクロロ
エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の
エーテル:メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノ
ール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール、ジエチ
レングリコール、グリセロール等のアルコール等が挙げ
られ、これらの溶媒は単独又は混合物として使用してS
BSエラストマー溶液を作成することが出来る。上記S
BSエラストマー溶液の濃度は特に限定されないが、生
産性の点や経済性の点からは、約20〜50重量%の範
囲が好ましい。
【0009】上記のSBSエラストマー溶液を乳化分散
させる不活性液体としては、SBSエラストマー及びそ
の溶剤と非相溶性である有機溶剤であればよく、特に限
定されないが、好適な溶剤は弗素系有機溶剤である。そ
の例としては、例えば、パーフルオロペンタン、パーフ
ルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロ
オクタン、パーフルオロシクロヘキサン、パーフルオロ
テトラヒドロフラン、パーフルオロデカリン、パーフル
オロメチルデカリン、パーフルオロトリ−n−ブチルア
ミン、CF3-[{O-CF(CF3)-CF2}n-(O-CF2]m〕-OCF3で表さ
れるパーフルオロポリエーテル等の単独又は混合物が挙
げられる。
【0010】これら不活性液体、特に弗素系不活性液体
は不燃性であり、不溶解性、熱安定性、耐薬品性に優れ
ている。更に、非常に表面張力が小さい為あらゆる物質
の表面を濡らす性質がある反面、低沸点品種では製造上
のコスト面から揮発損失に充分注意をはらわなければな
らない。本発明においては、上記不活性液体中にSBS
エラストマー溶液を乳化する為に、乳化剤として疎水性
シリカを使用する。この疎水性シリカは、親水性シリカ
の表面を疎水性化合物で化学的に疎水性に変化させたも
のである。疎水性シリカの製造に使用する親水性シリカ
としては、硅酸ソーダと酸との反応、アルコキシシラン
の加水分解又はカルシウムシリケートと酸との反応によ
って合成される湿式法シリカ又はハロゲン化硅素の酸水
素焔中で高温加水分解するか或いは石英からアーク法に
よって合成される乾式法シリカが好ましく使用される。
又、かかるシリカ粉末は30〜400m2 /gの表面積
を有し、その種類及び表面積により一定量のシラノール
基(≡SiOH)を粒子表面に有している。
【0011】上記親水性シリカの表面を疎水性にする方
法は、シリカの表面に存在するシラノール基(≡SiO
H)に疎水性化合物を反応させて、その表面を疎水性に
変化させる方法であり、疎水性化に使用する化合物とし
ては、シラノール基(≡SiOH)と縮合反応すること
が出来る官能基と疎水性基となる基を有する化合物であ
れば特に限定されないが、例えば、ハロゲン化アルキル
シラン、アルコキシシラン、アルキルシラザン、ハロゲ
ン化フルオロアルキルシラン、フルオロアルキルアルコ
キシシラン及びパーフルオロアルコール(チオアルコー
ル)等がある。ハロゲン化アルキルシランは(R1)n-Si-
(X)m で表され、R1は、例えば、C1-20の直鎖又は分岐鎖
のアルキル基又は-[(R2)2Si-]p-R2 であり、pは1〜2
0で、R2はメチル基又はフェニル基であり、Xはハロゲ
ン原子であり、n及びmは1〜3の整数で、n+mは4
である。アルコキシシランは(R1)n-Si-(OR3)m で表さ
れ、R1、n及びmは前記と同様であり、R3はメチル基又
はエチル基である。アルキルシラザンは[(CH3)3Si]2NH
又は[(CH3)3Si]3N等である。
【0012】ハロゲン化フルオロアルキルシランは、(R
4-R5)n(CH3)q-Si-(X)mで表され、R4はC3-12の直鎖又は
分岐鎖のパーフルオロアルキル基であり、R5はCH2、 C2H
4、CONHC3H6又はSO2N(C3H7)C3H6であり、qは0又は1
で、n及びmは1〜3の整数でn+m+qは4であり、
Xはハロゲン原子である。フルオロアルキルアルコキシ
シランは、(R4-R5)n(CH3)q-Si-(OR3)mで表され、R3
R4、R5、n、m及びqは前記と同様である。パーフルオ
ロアルコール(チオアルコール)は(R4−R5)OHで表さ
れ、R4及びR5は前記と同様である。これらの化合物を、
親水性シリカ粒子表面に存在しているシラノール基(≡
SiOH)と反応させることによって疎水性シリカが生
成する。
【0013】上記化合物によって導入される特に好まし
い疎水性基は、=Si=(CH3)2基、-Si≡(CH3)3基、≡Si-C8
H17基、-Si{(CH3)2-O}q-Si(CH3)3 基(1≦q≦15、
好ましくは3≦q≦10)、≡Si-(C2H4-C8H17) 基及び
≡Si-O-(C2H4-C8H17) 基である。前記親水性シリカ表面
のシラノール基と上記シラノール基と反応性の化合物と
の反応は、両者を接触させることにより容易に達成され
る。この際、必要に応じて加熱処理或いは触媒添加等に
より処理効率を向上させることが出来る。この様にして
得られる疎水性シリカは、表面積1000m2 になる親
水性シリカ(例えば、表面積100m2 /gのシリカ1
0g)に対して化合物中のシラノール基と反応性を有す
る官能基の濃度が1ミリモル〜6ミリモル相当の化合物
で処理することが好ましい。
【0014】以上の如く調整された疎水性シリカの使用
量は、前記SBSエラストマー溶液100重量部当たり
0.5重量部以上使用することが出来、好ましくは1.
0〜20重量部である。0.5重量部未満ではSBSエ
ラストマー溶液の乳化性が不充分で乳化粒子が大きく乳
化液の安定性に劣り、乳化粒子が微細で安定な乳化液が
得難い。一方、20重量部を越えるとSBSエラストマ
ー溶液の乳化性は問題なく乳化液は製造することは出来
るが、乳化安定剤の作用としては過剰な量であり特に利
点はない。又、本発明で使用する疎水性シリカは、単独
でもよく、二種以上混合して使用しても目的とする乳化
液及び微粒子を作成することが出来る。
【0015】疎水性シリカの使用量は、処理後のシリカ
表面の撥水度、撥油度(協和界面化学製の接触角測定機
を用いて測定)により決定することが出来る。本発明で
使用する疎水性シリカは、上記の好ましい割合で使用す
ることによって、不活性液体中にSBSエラストマー溶
液の乳化液を製造する際にSBSエラストマーの凝集を
防ぐことが出来、SBSエラストマー溶液の均一安定な
乳化液を製造することが出来る。以上の如き疎水化処理
シリカの好ましい一次粒子は7nm〜50nmである
が、これに限定されず実際の使用に際しては、疎水化処
理シリカを不活性液体中に微細に分散する必要があり、
分散機として超音波分散機、ホモジナイザー、サンドミ
ル、ボールミル、高速ミキサー、アトライター等の公知
の分散機を使用することが出来る。
【0016】上記疎水性シリカを含む不活性液体中への
前記SBSエラストマー溶液の乳化は、疎水性シリカを
分散した不活性液体を攪拌機や乳化機付きの容器中に仕
込み、この中に前記SBSエラストマー溶液を徐々に添
加し乳化液を製造する公知の方法が用いられる。SBS
エラストマー溶液の乳化液粒子のコントロールは、SB
Sエラストマー溶液の粘度、溶媒、攪拌力及び剪断力等
の機械的条件に左右される。他方、分散安定剤としての
疎水性シリカの性質、即ち、疎水シリカ分散液の粒径、
表面性質等により影響される。具体的には、SBSエラ
ストマー溶液と疎水性シリカの界面現象の相互作用によ
る分散安定力によって決定される。
【0017】即ち、相互作用下で分散安定能力の大きい
疎水生シリカの使用は乳化粒径を小さな方向へ作用す
る。例えば、界面での相互作用が同じ場合は分散液の粒
径及び添加量で粒径のコントロールが可能である。この
様にして製造された乳化粒子の径は、疎水性シリカの粒
径、種類及び添加量又は乳化機の種類によって決定さ
れ、1μm〜150μmの範囲で狭い粒度分布にコント
ロールすることが出来る。そしてSBSエラストマー微
粒子の粒径のコントロールは、上記の乳化液の粒径に作
用されることは勿論のことSBSエラストマー溶液の濃
度にも大きく影響され、濃度が低いほど粒径が小さくな
る。SBSエラストマー溶液の乳化液からSBSエラス
トマー微粒子を取り出す方法として、スプレイドライヤ
ー、濾過装置付き真空乾燥機、攪拌装置付き真空乾燥
機、棚式乾燥機等公知のものがいずれも使用することが
出来、好ましい乾燥温度はSBSエラストマーの溶媒や
不活性液体の蒸気圧、微粉状エラストマーの粒径等に影
響されるが、当該粒子の融点以下であれば特に制限はな
い。この様にして得られた微粒子の径は、0.1〜10
0μmの範囲でコントロールすることが出来る。
【0018】上記不活性液体とSBSエラストマーの溶
媒の分離工程でSBSエラストマーを析出させることが
必要であり、その為には不活性液体の沸点はSBSエラ
ストマーの溶媒の沸点より高くなければならない。20
℃以上が望ましいが特に制限はない。又、SBSエラス
トマーの溶媒に二種以上の溶媒を使用するには、良溶媒
では上記不活性液体との沸点差に留意しなければならな
いが、貧溶媒と良溶媒との混合溶媒では貧溶媒の沸点が
良溶媒より高いほうが望ましい。以上の如くして得られ
た本発明のSBSエラストマーは図1(倍率150倍)
及び図2(倍率750倍)に示す様にに非常に狭い粒度
分布の球状粒子であり、又、その表面には疎水性シリカ
が幾分残留しているので非常に流動性に優れ、自動計量
も可能である。又、本発明では、上記SBSエラストマ
ー微粒子の製造に当たり、原料に染料や顔料等の着色
剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電
防止剤、研磨剤、体質顔料等の各種添加剤を混合して、
SBSエラストマーの種々の用途に適した微粒子を得る
ことが出来る。
【0019】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。尚、文中部又は%とあるものは特に断りのない
限り重量基準である。
【0020】実施例1 (疎水性シリカ分散液の作成)疎水性シリカを5%濃度
で弗素系不活性液体に配合し、超音波分散機を使用して
分散が安定するまで分散して表1の疎水性シリカ分散液
を得た。
【0021】
【表1】 M=CH3 接触角:疎水性シリカを液体中に分散した分散液をポリ
エチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布乾燥
し、厚さ80μmの疎水性シリカ層を形成し、接触角測
定器(協和界面科学製)を用いて20℃において、直径
2mm以下の水滴を疎水性シリカ層上に置き測定したも
のである。
【0022】実施例2 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットした1リットルのセパラブ
ルフラスコに、沸点135℃のパーフルオロポリエーテ
ル480部と実施例1の疎水性シリカ分散液No.2を
320部仕込み均一に混合し、60℃に昇温させた。乳
化機を機能させながら、樹脂分濃度が20%のSBSエ
ラストマー溶液(S/Bの構成比が28:72%、直鎖
型)を200部徐々に加え乳化安定状態とする。乳化液
の粒径は43μmであった。乳化液を冷却後、攪拌装置
付き真空乾燥機にて40℃でSBSエラストマーの溶媒
及び不活性液体を除去して球状白色粉末(粒径約18μ
m)を得た。
【0023】実施例3 乳化用超音波分散機(超音波工業製、UH−3C型)を
セットした1リットルのセパラブルフラスコに、実施例
1の疎水性シリカ分散液No.2を860部仕込み均一
に混合し、60℃に昇温させた。乳化機を機能させなが
ら、樹脂分濃度が10%のSBSエラストマー溶液(S
/Bの構成比が40:60%、直鎖型)を140部徐々
に加え乳化安定状態とする。乳化液の粒径は5μmであ
った。乳化液を冷却後、攪拌装置付き真空乾燥機にて4
0℃でSBSエラストマーの溶媒及び不活性液体を除去
して球状白色粉末(粒径約0.9μm)を得た。
【0024】実施例4 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットした1リットルのセパラブ
ルフラスコに、沸点135℃のパーフルオロポリエーテ
ル760部と実施例1の疎水性シリカ分散液No.3を
40部仕込み均一に混合し、60℃に昇温させた。乳化
機を機能させながら、樹脂分濃度が40%のSBSエラ
ストマー溶液(S/Bの構成比が17:83%、側鎖
型)を200部徐々に加え乳化安定状態とする。乳化液
の粒径は94μmであった。乳化液を冷却後、攪拌装置
付き真空乾燥機にて40℃でSBSエラストマーの溶媒
及び不活性液体を除去して球状白色粉末(粒径約75μ
m)を得た。
【0025】実施例5 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットした1リットルのセパラブ
ルフラスコに、沸点110℃のパーフルオロポリエーテ
ル400部と実施例1の疎水性シリカ分散液No.5を
300部仕込み均一に混合し、60℃に昇温させた。乳
化機を機能させながら、樹脂分濃度が10%のSBSエ
ラストマー溶液(S/Bの構成比が28:72%、直鎖
型)を300部徐々に加え乳化安定状態とする。乳化液
の粒径は18μmであった。乳化液を冷却後、攪拌装置
付き真空乾燥機にて40℃でSBSエラストマーの溶媒
及び不活性液体を除去して球状白色粉末(粒径約3μ
m)を得た。
【0026】実施例6 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットした1リットルのセパラブ
ルフラスコに、沸点174℃のパーフルオロトリn−ブ
チルアミン400部と実施例1の疎水性シリカ分散液N
o.1を400部仕込み均一に混合し、60℃に昇温さ
せた。乳化機を機能させながら、樹脂分濃度が5%のS
BSエラストマー溶液(S/Bの構成比が40:60
%、直鎖型)を200部徐々に加え乳化安定状態とす
る。乳化液の粒径は12μmであった。乳化液を冷却
後、攪拌装置付き真空乾燥機にて40℃でSBSエラス
トマーの溶媒及び不活性液体を除去して球状白色粉末
(粒径約1μm)を得た。
【0027】実施例7 乳化用超音波分散機(超音波工業製、UH−3C型)を
セットした1リットルのセパラブルフラスコに、実施例
1の疎水性シリカ分散液No.1を500部及びNo.
8を300部仕込み均一に混合し、60℃に昇温させ
た。乳化機を機能させながら、樹脂分濃度が30%のS
BSエラストマー溶液(S/Bの構成比が40:60
%、直鎖型)を200部徐々に加え乳化安定状態とす
る。乳化液の粒径は30μmであった。乳化液を冷却
後、攪拌装置付き真空乾燥機にて40℃でSBSエラス
トマーの溶媒及び不活性液体を除去して球状白色粉末
(粒径約16μm)を得た。
【0028】実施例8 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットした1リットルのセパラブ
ルフラスコに、沸点135℃のパーフルオロポリエーテ
ル440部と実施例1の疎水性シリカ分散液No.2を
60部及びNo.7を100部仕込み均一に混合し、6
0℃に昇温させた。乳化機を機能させながら、樹脂分濃
度が20%のSBSエラストマー溶液(S/Bの構成比
が28:72%、直鎖型)を400部徐々に加え乳化安
定状態とする。乳化液の粒径は48μmであった。乳化
液を冷却後、攪拌装置付き真空乾燥機にて40℃でSB
Sエラストマーの溶媒及び不活性液体を除去して球状白
色粉末(粒径約25μm)を得た。
【0029】実施例9 乳化用ディスパザー(西独IKA社製 モデルLK−2
2型)をセットした1リットルのセパラブルフラスコ
に、沸点110℃のパーフルオロポリエーテル500部
と実施例1の疎水性シリカ分散液No.4を100部及
びNo.5を150部仕込み均一に混合し、60℃に昇
温させた。乳化機を機能させながら、樹脂分濃度が10
%のSBSエラストマー溶液(S/Bの構成比が17:
83%、側鎖型)を250部徐々に加え乳化安定状態と
する。乳化液の粒径は27μmであった。乳化液を冷却
後、攪拌装置付き真空乾燥機にて40℃でSBSエラス
トマーの溶媒及び不活性液体を除去して球状白色粉末
(粒径約7μm)を得た。
【0030】実施例10 乳化用ホモミキサー[特殊機化工業製、TKホモミキサ
ー(マークII型)]をセットした1リットルのセパラブ
ルフラスコに、沸点174℃のパーフルオロトリn−ブ
チルアミン100部と実施例1の疎水性シリカ分散液N
o.6を600部仕込み均一に混合し、60℃に昇温さ
せた。乳化機を機能させながら、樹脂分濃度が10%の
SBSエラストマー溶液(S/Bの構成比が28:72
%、直鎖型)を300部徐々に加え乳化安定状態とす
る。乳化液の粒径は68μmであった。乳化液を冷却
後、攪拌装置付き真空乾燥機にて40℃でSBSエラス
トマーの溶媒及び不活性液体を除去して球状白色粉末
(粒径約26μm)を得た。
【0031】以上の実施例2〜10のSBSエラストマ
ー溶液、疎水性シリカの種類及び濃度等の製造条件の組
み合わせ及びそれらの結果を下記表2に示す。表2にお
いて; S/B比・・・・(1)28/72 (2)40/60
(3)17/83 エラストマー溶媒・・(1)トルエン (2)酢酸エチ
ル (3)キシレン (4)n−ブタノール (5)メチルエチルケトン (6)n−ヘプタン (7)シクロヘキサン 溶液粘度・・・・25℃における粘度 疎水性シリカ分散液・・・・実施例7〜9では2種類の
分散液を併用した。 乳化剤比・・・・・SBSエラストマー溶液に対する疎
水性シリカの割合 乳化機・・・・・H:ホモミキサー U:超音波
D:ディスパーザーを表す。
【0032】
【表2】
【0033】
【効果】以上の如き本発明によれば、簡便な方法で、粒
度分布が狭く且つ球状で流動性が良いSBSエラストマ
ーの微粒子を生産性良く提供することが出来る。これら
の微粒子は、例えば、粉体塗料、樹脂・ゴム・エラスト
マーの改質、アスファルトの改質材、シーラント、コー
ティング材、ホットメルト型粘・接着剤、医療・食品容
器の成形品、電線・ケーブルの被覆材等に有用である。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例4で得られた微粒子の顕微鏡写真(倍率
150倍)。
【図2】実施例5で得られた微粒子の顕微鏡写真(倍率
750倍)。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 ポリスチレン系エラストマー
微粒子及びその製造方法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】上記のSBSエラストマー溶液を乳化分散
させる不活性液体としては、SBSエラストマー及びそ
の溶剤と非相溶性である有機溶剤であればよく、特に限
定されないが、好適な溶剤は弗素系有機溶剤である。そ
の例としては、例えば、パーフルオロペンタン、パーフ
ルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン、パーフルオロ
オクタン、パーフルオロシクロヘキサン、パーフルオロ
テトラヒドロフラン、パーフルオロデカリン、パーフル
オロメチルデカリン、パーフルオロトリ−n−ブチルア
ミン、CF−[{O−CF(CF)−CF
(O−CF]−OCFで表されるパーフルオロ
ポリエーテル等の単独又は混合物が挙げられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋田 晃男 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6号 大日精化工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子径が0.1〜100μmであるスチ
    レン・ブタジエン・スチレンブロックエラストマー(以
    下SBSエラストマーと称す)微粒子。
  2. 【請求項2】 微粒子表面に疎水性シリカが付着してい
    る請求項1に記載のSBSエラストマー微粒子。
  3. 【請求項3】 疎水性シリカが、親水性シリカの表面を
    疎水性化合物で化学的に変化させた疎水性シリカである
    請求項2に記載のSBSエラストマー微粒子。
  4. 【請求項4】 SBSエラストマー溶液を不活性液体中
    で乳化するに当たり、乳化剤として疎水性シリカを使用
    することを特徴とするSBSエラストマー溶液の乳化液
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 疎水性シリカが、親水性シリカの表面を
    疎水性化合物で化学的に変化させた疎水性シリカである
    請求項4に記載のSBSエラストマー溶液の乳化液の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 不活性液体が弗素系不活性液体である請
    求項4に記載のSBSエラストマー溶液の乳化液の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載のSBSエラストマー溶
    液の乳化液からSBSエラストマー微粒子を粉末状とし
    て取り出すことを特徴とするSBSエラストマー微粒子
    の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19933152A1 (de) * 1999-07-20 2001-02-22 Bayer Ag Rieselfähige Elastomergranulate
JP2002038102A (ja) * 2000-05-08 2002-02-06 Basf Ag 難湿性表面を形成するための組成物
JP2004513503A (ja) * 1999-01-26 2004-04-30 アライドシグナル インコーポレイテッド ナノ多孔質シリカフィルムの表面改質用の多官能Siに基くオリゴマー・ポリマの使用

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JP2004513503A (ja) * 1999-01-26 2004-04-30 アライドシグナル インコーポレイテッド ナノ多孔質シリカフィルムの表面改質用の多官能Siに基くオリゴマー・ポリマの使用
DE19933152A1 (de) * 1999-07-20 2001-02-22 Bayer Ag Rieselfähige Elastomergranulate
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