JPH06166718A - オレフィン重合用触媒成分の製法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒成分の製法

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JPH06166718A
JPH06166718A JP28546792A JP28546792A JPH06166718A JP H06166718 A JPH06166718 A JP H06166718A JP 28546792 A JP28546792 A JP 28546792A JP 28546792 A JP28546792 A JP 28546792A JP H06166718 A JPH06166718 A JP H06166718A
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compound
group
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carrier
reaction
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JP28546792A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Matsukawa
哲也 松川
Noriaki Saito
則昭 斉藤
Masahito Takahashi
雅人 高橋
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オレフィン重合用固体触媒成分の製造におい
て、粒径が大きく球形で、微粉のない固体触媒成分を製
造する方法を提供する。 【構成】 マグネシウム化合物のアルコール溶液を冷却
したスプレー塔内にスプレーし、アルコールの蒸発なし
に球形担体を得た後、特定の有機金属化合物で処理し、
その後ハロゲン化チタン及び電子供与性化合物で処理す
るオレフィン重合用固体触媒成分の製造方法。 【効果】 球形で10〜500ミクロンの球形担体を処
理した固体触媒成分が得られ、これを用いて平均粒径2
000ミクロン程度で500ミクロン以下のものを含ま
ないポリマーが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオレフィン重合用の固体
触媒成分の製造方法に関する。さらに詳しくは、オレフ
ィン重合用固体触媒成分において、粒径が大きく球形な
固体触媒成分を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】オレフィン重合用触媒とし
ては、一般的にはチーグラー・ナッタ系触媒が用いられ
ている。この触媒系の一つとして、マグネシウム化合物
を担体とする担持型触媒が公知であり、重合活性に優れ
た性能を示す数多くの特許が報告されている。このよう
な担持型触媒においては、触媒粒子の形状を制御するこ
とが望ましく、そのような方法もいくつか知られている
が、粒径が大きく球形な固体触媒成分を得る方法として
は不充分なものが多い。そのような方法の一つとして、
担体成分の溶融物を適当な油中に乳化して球状溶融粒子
を形成させ、次いでこれを冷却した炭化水素媒体中に添
加して急速に固化させる融体急冷法がある。(特開昭5
5−135102、特開昭55−135103、特開昭
56−67311)。しかしながら、この方法では、担
体粒子の調製に際して界面活性剤等を使用する必要があ
ること、あるいは、粒子内部に空隙が存在し若しくは充
分な大きさの粒子が得られないことなどの問題点があっ
た。さらに、別な方法としては、スプレー乾燥法とスプ
レー冷却法が公知である。スプレー乾燥法(特開昭49
−65999、特開昭52−38590、特開昭58−
45206、特開昭57−198709、特開昭59−
131606、特開昭63−289005)ではマグネ
シウム化合物の水あるいはアルコール溶液を、加熱窒素
気流中にスプレーし、生成した液滴から水あるいはアル
コール溶液を加熱窒素により蒸発させて、球形の固体担
体粒子を得るものである。この方法では、粒子から溶剤
が連続的にかつ急激に蒸発するため、粒子は多孔性で溶
剤含有量が一定しない不均質なものになるという問題点
があった。また、スプレー冷却法(特開昭63−503
550)は、一般式MgCl2 ・xLOH・ySKYの
マグネシウム化合物を溶融状態で、冷却不活性液状流体
で冷却したチャンバー中にスプレーし、溶剤の蒸発なし
に球形の固体担体粒子を得るものである。しかしなが
ら、この方法で得られる担体粒子の形状は不充分な場合
が多く、しかもハロゲン化チタン処理をする時に、粒子
が壊れてしまう問題点があった。一方、スプレー冷却法
により得たMgCl2 とアルコールからなる錯体粒子
を、ハロゲン化チタンなどにより活性化する前にトリア
ルキルアルミニウム等の有機金属化合物で処理する方法
(特開平2−228305)が提案されている。しかし
ながら、この方法は錯体粒子中のアルコールと有機金属
化合物との反応で生じる反応生成物に注意を払っていな
いために、発生するガスにより錯体粒子の一部が壊れ、
微粉を生じるという問題点があった。具体的には、この
発明の実施例ではスプレー冷却法により得た錯体粒子を
トリエチルアルミニウムで処理しているために、エタン
ガスが発生し粒子の一部が破壊して微粉を生じることで
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記の問
題点を解決すべく研究を重ねた結果、マグネシウム化合
物のアルコール溶液を、冷却したスプレー塔内にスプレ
ーし、アルコールの蒸発なしに球形担体を得た後、特定
の有機金属化合物で処理し、その後ハロゲン化チタン及
び電子供与性化合物で処理することにより、粒子の破壊
がなくなり、粒径が大きく球形の固体触媒成分が得られ
ることを見いだし、本発明に到達した。以上の記述から
明らかなように、本発明の目的は、担体粒子の形状が良
好で、有機金属化合物処理時に微粉が生じず、ハロゲン
化チタン処理時に粒子の破壊のない担体粒子を使用した
担持型オレフィン重合用触媒成分を提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)か
ら(7)までの各構成を有する。 (1)マグネシウム化合物のアルコール溶液をスプレー
し、該アルコールの実質的な蒸発なしに球形固体成分
[A]を得た後、該固体成分[A]を周期律表の第1
族、第2族または第3族の有機金属化合物と反応させる
ことにより固体成分[B]を調製し、しかる後該固体成
分[B]をハロゲン化チタン及び電子供与性化合物で処
理することを特徴とするオレフィン重合用触媒成分の製
法。 (2)マグネシウム化合物のアルコール溶液の組成が一
般式、MgCl2 ・nROH(但し、Rは炭素数1〜1
0のアルキル基、n=4.0〜8.0である。)である
前記第1項記載のオレフィン重合用触媒成分の製法。 (3)スプレーに際して、スプレー塔内を冷却する前記
第1項記載のオレフィン重合用触媒成分の製法。 (4)周期律表の第1族、第2族または第3族の有機金
属化合物が 一般式、RM(Rは炭素数4以上の炭化水素基、Mは
リチウム、ナトリウムまたはカリウム)で表わされる化
合物または 一般式、Ri Mg(OR’)jk (Rは前記と同
じ、R’は炭化水素基、Xはハロゲン、i=1〜2、j
=0〜1、k=0〜1、i+j+k=2)で表わされる
化合物または 一般式、R2 M’(Rは前記と同じ、M’は亜鉛また
はカドミウム)で表わされる化合物または 一般式、R1 M”(OR’)mn (Rは前記と同
じ、M”はアルミニウムまたはホウ素、R’は炭化水素
基、Xはハロゲン、l=1〜3、m=0〜2、n=0〜
2、1+m+n=3)で表わされる化合物である前記第
1項記載のオレフィン重合用触媒成分の製法。 (5)固体成分[A]を周期律表の第1族、第2族また
は第3族の有機金属化合物と反応させる温度が70℃以
下である前記第1項記載のオレフィン重合用触媒成分の
製法。 (6)固体成分[B]とハロゲン化チタンとの反応を該
ハロゲン化チタン中のTiと該固体成分[B]中のMg
Cl2 とのモル比が1〜100、−20〜200℃で5
分〜6時間反応させる前記第1項記載のオレフィン重合
用触媒成分の製法。 (7)固体成分[B]と電子供与性化合物との反応を該
化合物と該固体成分[B]中のMgCl2 とのモル比が
0.01〜0.8、−20〜200℃で5分〜6時間反
応させる前記第1項記載のオレフィン重合用触媒成分の
製法。
【0005】本発明の構成と効果につき以下に詳述す
る。すなわち、本発明の代表的構成は一般式、MgCl
2 ・nROH(但し、Rは炭素数1〜10のアルキル
基、n=4.0〜8.0)で表わされるマグネシウム化
合物のアルコール溶液をスプレー塔内にスプレーし、該
スプレー塔内を冷却することによりアルコールの実質的
な蒸発なしに、上記組成と同じ組成を有する球形固体成
分[A]を一般式、RM(Rは炭素数4以上の炭化水素
基、Mはリチウム、ナトリウムまたはカリウム)、Ri
Mg(OR’)jk (Rは前記と同じ、R’は炭化水
素基、Xはハロゲン、i=1〜2、j=0〜1、k=0
〜1、i+j+k=2)、R2 M’(Rは前記と同じ、
M’は亜鉛またはカドミウム)またはR1 M”(O
R’)mn (Rは前記と同じ、M”はアルミニウムま
たはホウ素、R’は炭化水素基、Xはハロゲン、1=1
〜3、m=0〜2、n=0〜2、1+m+n=3)で表
わされる有機金属化合物のいづれか一以上と、70℃以
下の温度で反応させることにより固体成分[B]を調製
し、その後該固体成分をハロゲン化チタン及び電子供与
性化合物で処理することを特徴とするオレフィン重合用
触媒成分の製法である。
【0006】本発明において使用されるマグネシウム化
合物は、無水塩化マグネシウムであり、市販品に含まれ
る程度の微量の水分を含むものであってもよい。また使
用する溶剤としては、アルコール類(好ましくは一般
式、ROHで表わされる)が有効であり、Rは炭素数1
〜10のアルキル基である。具体的には、メタノール、
エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルア
ルコール、ブチルアルコール、2−エチルヘキシルアル
コール等を挙げることができる。これらの中では、エタ
ノールが好んで用いられる。これらのアルコールを2種
類以上混合して使用することもできる。
【0007】アルコール/塩化マグネシウムのモル比
は、4.0〜8.0の範囲であり、特に5.0〜7.0
の範囲が好んで用いられる。マグネシウム化合物のアル
コール溶液は、上記範囲のモル比にある混合物を加熱す
ることにより得られる。加熱温度は、混合物が溶液状態
になる温度以上であれば特に制限はないが、70℃以上
が好んで使用される。
【0008】該マグネシウム化合物のアルコール溶液
は、加熱した加圧不活性ガスを用いてスプレー塔に付帯
するスプレーノズルに送入される。不活性ガスとして
は、窒素が好んで用いられる。このノズルは該溶液を分
散させ球形粒子を製造するが、ノズルのタイプとしては
二流体ノズルが好んで用いられる。不活性ガスの流量あ
るいはノズルの選定により生成する担体粒子の大きさあ
るいは分布を調節することができる。
【0009】本発明に係るスプレーは冷却されたスプレ
ー塔内に行なわれるが、その冷却は、冷却不活性ガスあ
るいは冷却不活性液状流体、例えば液体窒素等のスプレ
ー塔内への導入により行なわれる。該冷却は、担体粒子
からのアルコールの実質的な蒸発が起こらない程度まで
なされる必要があり、通常はスプレー塔内が20℃以
下、好ましくは0℃以下である。また、該スプレー時に
は、冷却した不活性炭化水素例えばヘキサンを同時に別
ノズルからスプレーし冷却を促進することもできる。
【0010】スプレーされた担体は、スプレー塔内の底
部あるいはそこに導入された不活性炭化水素中に集めら
れる。不活性炭化水素としては、ヘキサンが好んで用い
られる。得られた担体の組成は、原料のマグネシウム化
合物−アルコール溶液と同じ組成を有しており、担体の
粒径は、10〜500ミクロン程度で球形のものが製造
できる。
【0011】本発明において使用される周期律表の第1
族、第2族または第3族の有機金属化合物は、一般式、
RM(Rは炭素数4以上の炭化水素基、Mはリチウム、
ナトリウムまたはカリウム)、Ri Mg(OR’)j
k (Rは前記と同じ、R’は炭化水素基、Xはハロゲ
ン、i=1〜2、j=0〜1、k=0〜1、i+j+k
=2)、R2 M’(Rは前記と同じ、M’は亜鉛または
カドミウム)またはR1M”(OR’)mn (Rは前
記と同じ、M”はアルミニウムまたはホウ素、R’は炭
化水素基、Xはハロゲン、1=1〜3、m=0〜2、n
=0〜2、1+m+n=3)で表わされる化合物であ
る。上記一般式中のRは炭素数が4個以上であれば特に
制限はないが、アルキル基が有効であり、具体的にはブ
チル基、ヘキシル基、オクチル基を挙げることができ
る。上記一般式中のR”は、アルキル基が有効であり、
具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
を挙げることができる。具体的な金属化合物としては、
ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、オクチルリチウ
ム、ヘキシルナトリウム、オクチルナトリウム、ヘキシ
ルカリウム、ジブチルマグネシウム、ジヘキシルマグネ
シウム、ヘキシルマグネシウムエトキシド、ヘキシルマ
グネシウムクロライド、ジブチル亜鉛、ジヘキシル亜
鉛、ジオクチル亜鉛、ジブチルカドミウム、ジヘキシル
カドミウム、トリブチルアルミニウム、トリヘキシルア
ルミニウム、トリオクチルアルミニウム ジヘキシルア
ルミニウムエトキシド、ヘキシルアルミニウムジエトキ
シド、ジヘキシルアルミニウムクロライド、トリブチル
ボラン、トリヘキシルボランを挙げることができる。特
に好ましくは、常温での反応において気体状態の反応生
成物を生成しない、上記一般式中のRの炭素数が6個以
上であるヘキシルリチウム、ジヘキシルマグネシウム、
トリヘキシルアルミニウム、ジヘキシルアルミニウムク
ロライド、トリオクチルアルミニウム等を挙げることが
できる。これらの有機金属化合物を2種類以上混合して
使用することもできる。
【0012】上記有機金属化合物は、不活性溶剤で希釈
して用いてもよい。不活性溶剤として、具体的には、ヘ
キサン、ヘプタン、デカンなどの脂肪族炭化水素、ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素を挙げ
ることができる。好ましくは、ヘキサン、ヘプタン、ト
ルエンが用いられる。
【0013】スプレーで得られた本発明の方法に係る担
体と有機金属化合物との反応においては、通常該担体を
不活性溶剤中に懸濁させた状態で行なう。不活性溶剤と
して具体的には、ヘキサン、ヘプタン、デカンなどの脂
肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素を挙げることができる。好ましくは、ヘキ
サン、ヘプタン、トルエンが用いられる。
【0014】反応温度は、スプレーで得られた担体と有
機金属化合物との反応により生成する炭化水素化合物の
沸点より低い温度であればよい。例えば、有機金属化合
物としてトリヘキシルアルミニウムを使用した場合、生
成物はヘキサンであるので反応温度は65℃以下であ
る。また、生成する炭化水素化合物の沸点が更に高い場
合もその沸点より低い温度で反応を行なってもよいが、
担体粒子の凝集を防止するために70℃以下の温度で行
なうことが望ましい。スプレーで得られた担体中のアル
コールの大部分が有機金属化合物と反応した後、反応を
完結するために反応温度を反応生成物の沸点以上にする
こともできる。
【0015】スプレーで得られた本発明の方法に係る担
体と有機金属化合物との反応においては、有機金属化合
物と担体中のアルコールのモル比が0.1〜10、好ま
しくは0.5〜2である。反応時間は、10分〜10時
間、好ましくは30分〜5時間である。
【0016】反応後、濾別またはデカンテーションによ
り固体を分離後、不活性炭化水素溶剤で洗浄し、未反応
物あるいは副生成物等を除去する。
【0017】該洗浄の際、使用する溶剤としては、具体
的には、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカ
ン、ケロシン、ベンゼン、トルエン、キシレン等を挙げ
ることができる。好ましくは、ヘキサン、ヘプタン、ト
ルエンである。
【0018】本発明において使用されるハロゲン化チタ
ンは、具体的には、四塩化チタン、四臭化チタン、三塩
化メトキシチタン、三塩化フェノキシチタン、二塩化ジ
メトキシチタン、塩化トリメトキシチタン等を挙げるこ
とができる。好ましくは、四塩化チタンが用いられる。
上記ハロゲン化チタンは、不活性溶剤で希釈して用いて
もよい。不活性溶剤として具体的には、ヘキサン、ヘプ
タン、デカン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、四塩化炭素、1,2
−ジクロルエタン、1,1,2−トリクロルエタン、ク
ロルベンゼン、O−ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭
化水素を挙げることができる。好ましくは、トルエン、
1,2−ジクロルエタンが用いられる。
【0019】本発明のハロゲン化チタン処理時に用いら
れる電子供与性化合物は、カルボン酸類、エーテル類、
エステル類、ケトン類、アルデヒド類、酸無水物、アミ
ン類、ニトリル類、ホスフィン類等である。これらのな
かでは、エステル類が好んで用いられる。具体的には、
安息香酸メチル、安息香酸エチル、トルイル酸メチル、
トルイル酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、
アニス酸フェニル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジ−i−ブチル
等を挙げることができる。好ましくは、フタル酸ジ−n
−ブチル、フタル酸ジ−i−ブチルを用いることができ
る。
【0020】有機金属化合物との反応により得られた本
発明の方法に係る担体とハロゲン化チタンとの反応にお
いては、ハロゲン化チタン中のTiと担体中のMgCl
2 のモル比が1〜100、好ましくは3〜50である。
また、電子供与性化合物と担体中のMgCl2 のモル比
は、0.01〜0.8、好ましくは0.05〜0.7で
ある。反応温度は、−20〜200℃、好ましくは、5
0〜150℃である。反応時間は、5分〜6時間、好ま
しくは、10分〜5時間である。この反応は、上記の反
応条件内なら何回繰り返してもよく、また、その際電子
供与性化合物は添加してもしなくてもよいが、少なくと
も1回はいずれかの反応において添加しなければならな
い。
【0021】反応後、濾別またはデカンテーションによ
り固体を分離後、不活性炭化水素溶剤で洗浄し、未反応
物あるいは副生成物等を除去する。
【0022】該洗浄の際使用する溶剤としては、具体的
には、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカ
ン、ケロシン等を挙げることができる。好ましくは、ヘ
キサン、ヘプタンである。かくして得られた固体触媒成
分は、乾燥して粉体の状態で保存することもできるし、
上記の不活性炭化水素溶剤に懸濁させて保存することも
できる。
【0023】上記で得られた固体触媒成分は、有機アル
ミニウム化合物及び有機ケイ素化合物成分と組み合わせ
ることにより、オレフィン重合用触媒とすることができ
る。有機アルミニウム化合物としては、具体的には、ト
リエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウ
ム、トリ−i−ブチルアルミニウム、ジエチルアルミニ
ウムエトキシド、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエ
チルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムセスキ
クロリド、エチルアルミニウムジクロリド等を挙げるこ
とができる。好ましくは、トリエチルアルミニウムであ
る。
【0024】有機ケイ素化合物としては、具体的には、
メチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシ
ラン、t−ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルエ
チルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラ
ン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシ
ラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソブチル
ジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシラン、
ジフェニルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラ
ン、トリメチルエトキシシラン等を挙げることができ
る。好ましくは、ジフェニルジメトキシシラン、ジ−t
−ブチルジメトキシシランである。
【0025】有機アルミニウム化合物の使用量は、固体
触媒成分中のチタン1モルに対して10〜1000モ
ル、好ましくは、50〜500モルである。
【0026】有機ケイ素化合物の使用量は、有機アルミ
ニウム化合物1モルに対して0.01〜2モル、好まし
くは、0.05〜1モルである。
【0027】本発明において重合反応に用いられるオレ
フィンは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1
−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1
−オクタデセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチ
ル−1−ペンテン等である。これらのオレフィン重合に
おいては、単独重合のみならず、他のオレフィンの1種
または2種以上との共重合をも含むものである。また、
上記オレフィン類とブタジエン、1,4−ヘキサジエ
ン、1,4−ペンタジエン、1,7−オクタジエン、
1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、イソプレ
ン、スチレン、シクロプロパン、シクロブテン、シクロ
ヘキセン、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン等との
共重合にも有効である。
【0028】重合は、液相中あるいは気相中で行なうこ
とができる。液相中で重合を行なう場合は、例えば、ヘ
キサン、ヘプタン、ノナン、デカン、ケロシン等の不活
性炭化水素溶剤を重合媒体としてもよいし、さらには液
化プロパン、液化ブテン−1等の液化オレフィンそれ自
体を溶媒として用いることも可能である。
【0029】重合温度は、40〜200℃、好ましく
は、50〜150℃である。重合圧力は、大気圧〜10
0kg/cm2 G、好ましくは、5〜50kg/cm2
Gである。重合は、回分式、半連続式あるいは連続式の
いずれでもよいが、工業的には連続式重合が好ましい。
また、重合を重合条件の異なる多段重合によって行なう
ことも可能である。ポリマーの分子量を調節するために
は重合系に水素のような分子量調節剤を加えることが効
果的である。
【0030】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。
【0031】実施例1 (a)固体触媒成分の調製 窒素置換したSUS製オートクレーブに、無水MgCl
2 を191g、乾燥エタノール704mlを仕込み、こ
の混合物を撹拌しながら、105℃に加熱し溶解した。
1時間撹拌後、この溶液を105℃に加熱した加圧窒素
(10kg/cm2 G)で二流体スプレーノズルに送入
した。窒素ガスの流量は381/minであった。スプ
レー塔中には、冷却用として液体窒素を導入し、塔内温
度を−15℃に保った。生成物は塔内底部に導入された
冷却ヘキサン中に集められ、604gを得た。生成物の
分析結果から、この担体の組成は出発溶液と同じMgC
2 ・6EtOHであった。
【0032】担体の有機金属処理に用いるため、ふるい
分けを行ない45〜212ミクロンの粒径で球形な担体
445gを得た。得られた担体の内30gをガラスフラ
スコに仕込み、精製ヘキサン300mlを加えた。その
後混合物を30℃に保ち、トリノルマルヘキシルアルミ
ニウム溶液(溶媒はヘキサン)485mmolをフラス
コ内にゆっくり滴下し、1時間保った。その後温度を6
0℃まで上げ、1時間保った後、デカンテーションによ
り液相部を除き精製トルエンで洗浄した後乾燥し、処理
担体を得た。ガラスフラスコ中に、処理担体7g、四塩
化チタン80ml、精製トルエン120mlを混合し、
撹拌しながら、115℃に加熱した後、フタル酸ジ−i
−ブチル2mlを加えた。115℃で2時間加熱した
後、デカンテーションにより液相部を除き、再び、四塩
化チタン80ml、精製トルエン120mlを加えた。
115℃で1時間加熱した後、デカンテーションにより
液相部を除き精製ヘキサンで洗浄した後乾燥し、固体触
媒成分とした。
【0033】(b)オレフィン重合体の製造 窒素置換した3LのSUS製オートクレーブに、ヘキサ
ン1.5L、トリエチルアルミニウム3mmol、ジフ
ェニルジメトキシシラン0.45mmol、固体触媒2
0mgを添加後、室温において全圧が1kg/cm2
になるようにプロピレンを連続的に導入し10分間重合
した。その後、70℃に昇温し、水素150mlを導入
した。70℃で全圧が7kg/cm2 Gになるようにプ
ロピレンを連続的に導入し2時間重合した。未反応プロ
ピレンを排出して、濾過後、得られたポリプロピレンを
乾燥した。164gが得られ、触媒活性は8200g・
PP/g・Cat.であった。ヘキサン可溶部分は、得
られた全ポリプロピレン量の0.7重量%であり、ま
た、嵩密度は0.38g/mlであった。得られたポリ
マーは球形で、平均粒径は2030ミクロンであり、5
00ミクロン以下のポリマーは全くなかった。
【0034】実施例2 (a)固体触媒成分の調製 有機金属化合物のジノルマルヘキシルマグネシウム溶液
(溶媒はヘキサン)485mmolにした以外は、実施
例1と同様に行なった。
【0035】(b)オレフィン重合体の製造 上記固体触媒を用いて実施例1と同様にプロピレンの重
合を行なった。ポリプロピレン152gが得られ、触媒
活性は7600g・PP/g・Cat.であった。ヘキ
サン可溶部分は、得られた全ポリプロピレン量の0.9
重量%であり、また、嵩密度は0.39g/mlであっ
た。得られたポリマーは球形で、平均粒径は1940ミ
クロンであり、500ミクロン以下のポリマーは全くな
かった。
【0036】実施例3 (a)固体触媒成分の調製 窒素置換したSUS製オートクレーブに、無水MgCl
2 を191g、乾燥エタノール470mlを仕込み、こ
の混合物を撹拌しながら、130℃に加熱し溶解した。
1時間撹拌後、この溶液を130℃に加熱した加圧窒素
(10kg/cm2 G)で二流体スプレーノズルに送入
した。窒素ガスの流量は381/minであった。スプ
レー塔中には、冷却用として液体窒素を導入し、塔内温
度を−15℃に保った。生成物は塔内底部に導入された
冷却ヘキサン中に集められ、378gを得た。生成物の
分析結果から、この担体の組成は出発溶液と同じMgC
2 ・4EtOHであった。
【0037】担体の有機金属処理に用いるため、ふるい
分けを行ない45〜212ミクロンの粒径で球形な担体
265gを得た。得られた担体の内30gをガラスフラ
スコに仕込み、精製ヘキサン300mlを加えた。その
後混合物を−10℃に冷却し、トリノルマルブチルアル
ミニウム溶液(溶媒はヘキサン)287mmolをフラ
スコ内にゆっくり滴下し、2時間保った。その後温度を
10℃まで上げ、1時間保った後、さらに温度を50℃
まで上げ、その温度を1時間保った後、デカンテーショ
ンにより液相部を除き精製トルエンで洗浄した後乾燥
し、処理担体を得た。
【0038】ガラスフラスコ中に、処理担体7g、四塩
化チタン100ml、精製トルエン100mlを混合
し、撹拌しながら、120℃に加熱した後、フタル酸ジ
−i−ブチル2mlを加えた。120℃で2時間加熱し
た後、デカンテーションにより液相部を除き、再び、四
塩化チタン100ml、精製トルエン100mlを加え
た。120℃で1時間加熱した後、デカンテーションに
より液相部を除き精製ヘキサンで洗浄した後乾燥し、固
体触媒成分とした。
【0039】(b)オレフィン重合体の製造 窒素置換した3LのSUS製オートクレーブに、ヘキサ
ン1.5L、トリエチルアルミニウム3mmol、ジフ
ェニルジメトキシシラン0.45mmol、固体触媒2
4mgを添加後、室温において全圧が1kg/cm2
になるようにプロピレンを連続的に導入し10分間重合
した。その後、70℃に昇温し、水素150mlを導入
した。70℃で全圧が7kg/cm2 Gになるようにプ
ロピレンを連続的に導入し2時間重合した。未反応プロ
ピレンを排出して、濾過後、得られたポリプロピレンを
乾燥した。211gが得られ、触媒活性は8800g・
PP/g・Cat.であった。ヘキサン可溶部分は、得
られた全ポリプロピレン量の0.9重量%であり、ま
た、嵩密度は0.35g/mlであった。得られたポリ
マーは球形で、平均粒径は2000ミクロンであり、5
00ミクロン以下のポリマーは全くなかった。
【0040】実施例4 (a)固体触媒成分の調製 有機金属化合物をノルマルブチルリチウム溶液(溶媒は
ヘキサン)430mmolにした以外は、実施例1と同
様に行なった。
【0041】(b)オレフィン重合体の製造 上記固体触媒を用いて実施例1と同様にプロピレンの重
合を行なった。ポリプロピレン160gが得られ、触媒
活性は6700g・PP/g・Cat.であった。ヘキ
サン可溶部分は、得られた全ポリプロピレン量の1.2
重量%であり、また、嵩密度は0.39g/mlであっ
た。得られたポリマーは球形で、平均粒径は1790ミ
クロンであり、500ミクロン以下のポリマーは全くな
かった。
【0042】実施例5 (a)固体触媒成分の調製 窒素置換したSUS製オートクレーブに、無水MgCl
2 を191g、乾燥エタノール470ml、乾燥n−プ
ロピルアルコール150mlを仕込み、この混合物を撹
拌しながら、110℃に加熱し溶解した。1時間撹拌
後、この溶液を110℃に加熱した加圧窒素(10Kg
/cm2 G)で二流体スプレーノズルに送入した。噴霧
ガスとしては120℃に加熱した窒素ガスを381/m
inの流量で供給した。スプレー塔中には、冷却用とし
て液体窒素を導入し、塔内温度を−15℃に保った。生
成物は塔内底部に導入された冷却ヘキサン中に集めら
れ、536gを得た。生成物の分析結果から、この担体
の組成は出発溶液と同じMgCl2 ・4EtOH・1n
−PrOHであった。
【0043】担体の有機金属処理に用いるため、ふるい
分けを行ない45〜212ミクロンの粒径で球形な担体
381gを得た。得られた担体の内30gをガラスフラ
スコに仕込み、精製ヘキサン300mlを加えた。その
後混合物を20℃に保ち、トリノルマルヘキシルアルミ
ニウム溶液(溶媒ヘキサン)295mmolをフラスコ
内にゆっくりと滴下し、2時間保った。その後温度を6
0℃まで上げ、1時間保った後、デカンテーションによ
り液相部を除き精製トルエンで洗浄した後乾燥し、処理
担体を得た。
【0044】ガラスフラスコ中に、処理担体7g、四塩
化チタン80ml、精製トルエン120mlを混合し、
撹拌しながら、115℃に加熱した後、フタル酸ジ−i
−ブチル2mlを加えた。115℃で2時間加熱した
後、デカンテーションにより液相部を除き、再び、四塩
化チタン80ml、精製トルエン120mlを加えた。
115℃で1時間加熱した後、デカンテーションにより
液相部を除き精製ヘキサンで洗浄した後乾燥し、固体触
媒成分とした。
【0045】(b)オレフィン重合体の製造 上記固体触媒を用いて実施例1と同様にプロピレンの重
合を行なった。ポリプロピレン160gが得られ、触媒
活性は8000g・PP/g・Cat.であった。ヘキ
サン可溶部分は、得られた全ポリプロピレン量の0.5
重量%であり、また、嵩密度は0.39g/mlであっ
た。得られたポリマーは球形で、平均粒径は2260ミ
クロンであり、500ミクロン以下のポリマーは全くな
かった。
【0046】比較例1 (a)固体触媒成分の調製 トリノルマルヘキシルアルミニウムとの反応を行なわな
かった以外は、実施例1と同様に行なった。触媒粒子は
破壊され、微粉の不定形であった。
【0047】(b)オレフィン重合体の製造 上記固体触媒を用いて実施例1と同様にプロピレンの重
合を行なった。ポリプロピレン128gが得られ、触媒
活性は6400g・PP/g・Cat.であった。ヘキ
サン可溶部分は、得られた全ポリプロピレン量の1.7
重量%であり、また、嵩密度は0.21g/mlであっ
た。得られたポリマーは不定形で、平均粒径は740ミ
クロンであり、500ミクロン以下のポリマーは全体の
39重量%であった。
【0048】比較例2 (a)固体触媒成分の調製 有機金属化合物をトリエチルアルミニウム溶液(溶媒は
ヘキサン)287mmolにした以外は、実施例3と同
様に行なった。トリエチルアルミニウム処理により担体
粒子の一部が破壊されて、不定形の小さな粒子が生成さ
れていた。また、触媒粒子も同様に不定形の小さな粒子
が生成していた。
【0049】(b)オレフィン重合体の製造 上記固体触媒を用いて実施例3と同様にプロピレンの重
合を行なった。ポリプロピレン204gが得られ、触媒
活性は8500g・PP/g・Cat.であった。ヘキ
サン可溶部分は、得られた全ポリプロピレン量の1.3
重量%であり、また、嵩密度は0.29g/mlであっ
た。得られたポリマーは球形と不定形が混在していた。
平均粒径は1430ミクロンであり、500ミクロン以
下のポリマーは全体の13重量%であった。
【0050】比較例3 (a)固体触媒成分の調製 窒素置換したSUS製オートクレーブに、無水MgCl
2 を191g、乾燥エタノール352mlを仕込み、こ
の混合物を撹拌しながら、146℃に加熱し溶解した。
1時間撹拌後、この溶液を146℃に加熱した加圧窒素
(10Kg/cm2 G)で二流体スプレーノズルに送入
した。噴霧ガスとしては155℃に加熱した窒素ガスを
381/minの流量で供給した。スプレー塔中には、
冷却用として液体窒素を導入し、塔内温度を−15℃に
保った。生成物は塔内底部に導入された冷却ヘキサン中
に集められ、281gを得た。生成物の分析結果から、
この担体の組成は出発溶液と同じMgCl2 ・3EtO
Hであった。
【0051】ふるい分けを行ない45〜212ミクロン
の粒径で不定形な担体183gを得た。ガラスフラスコ
中において、ふるい分けをして得られた担体7g、精製
トルエン100mlを混合し、0℃で撹拌しながら、四
塩化チタン100mlを滴下した。さらに、0℃でフタ
ル酸ジイソブチル2.0mlを加えた後、120℃まで
昇温し2時間加熱した。デカンテーションにより液相部
を除き、再び、四塩化チタン100ml、精製トルエン
100mlを加えた。120℃で1時間加熱した後、デ
カンテーションにより液相部を除き精製ヘキサンで洗浄
した後乾燥し、固体触媒成分とした。触媒粒子は破壊さ
れ、微粉の不定形であった。
【0052】(b)オレフィン重合体の製造 上記固体触媒を用いて実施例1と同様にプロピレンの重
合を行なった。ポリプロピレン90gが得られ、触媒活
性は4500g・PP/g・Cat.であった。ヘキサ
ン可溶部分は、得られた全ポリプロピレン量の6.6重
量%であり、また、嵩密度は0.18g/mlであっ
た。得られたポリマーは不定形で平均粒径は930ミク
ロンであり、500ミクロン以下のポリマーは全体の1
9重量%であった。
【0053】(a)固体触媒成分の調製 ふるい分けにより得られた担体の内30gをガラスフラ
スコに仕込み、精製ヘキサン300mlを加えた。その
後混合物を80℃まで昇温し、トリノルマルオクチルア
ルミニウム溶液(溶媒はヘキサン)485mmolをフ
ラスコ内にゆっくりと滴下し、2時間保った後、デカン
テーションにより液相部を除き精製トルエンで洗浄した
後乾燥し、処理担体を得た以外は実施例1と同様に行な
った。80℃でトリノルマルオクチルアルミニウム処理
を行なうことにより担体粒子の大部分が凝集していた。
また、触媒粒子も大部分が凝集していた。
【0054】(b)オレフィン重合体の製造 上記固体触媒を用いて実施例1と同様にプロピレンの重
合を行なった。ポリプロピレン136gが得られ、触媒
活性は6800g・PP/g・Cat.であった。ヘキ
サン可溶部分は、得られた全ポリプロピレン量の2.6
重量%であり、また嵩密度は0.28g/mlであり、
得られたポリマーは凝集体であった。
【0055】
【発明の効果】本発明の方法を用いれば、有機金属化合
物処理時及びハロゲン化チタン処理時にもスプレー時に
形成された粒子形状は破壊されることなく、粒径の大き
なしかも球形の固体触媒成分が得られる。そしてこの触
媒成分を利用した触媒をオレフィンの重合に使用するこ
とにより、粒径ならびに粒度分布の良好なポリオレフィ
ンが得られる。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の触媒を使用するオレフィン重合体の製
造工程図(フローシート)である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシウム化合物のアルコール溶液を
    スプレーし、該アルコールの実質的な蒸発なしに球形固
    体成分[A]を得た後、該固体成分[A]を周期律表の
    第1族、第2族または第3族の有機金属化合物と反応さ
    せることにより固体成分[B]を調製し、しかる後該固
    体成分[B]をハロゲン化チタン及び電子供与性化合物
    で処理することを特徴とするオレフィン重合用触媒成分
    の製法。
  2. 【請求項2】 マグネシウム化合物のアルコール溶液の
    組成が一般式、MgCl2 ・nROH(但し、Rは炭素
    数1〜10のアルキル基、n=4.0〜8.0であ
    る。)である請求項第1項記載のオレフィン重合用触媒
    成分の製法。
  3. 【請求項3】 スプレーに際して、スプレー塔内を冷却
    する請求項第1項記載のオレフィン重合用触媒成分の製
    法。
  4. 【請求項4】 周期律表の第1族、第2族または第3族
    の有機金属化合物が 一般式、RM(Rは炭素数4以上の炭化水素基、Mは
    リチウム、ナトリウムまたはカリウム)で表わされる化
    合物または 一般式、Ri Mg(OR’)jk (Rは前記と同
    じ、R’は炭化水素基、Xはハロゲン、i=1〜2、j
    =0〜1、k=0〜1、i+j+k=2)で表わされる
    化合物または 一般式、R2 M’(Rは前記と同じ、M’は亜鉛また
    はカドミウム)で表わされる化合物または 一般式、R1 M”(OR’)mn (Rは前記と同
    じ、M”はアルミニウムまたはホウ素、R’は炭化水素
    基、Xはハロゲン、1=1〜3、m=0〜2、n=0〜
    2、1+m+n=3)で表わされる化合物である請求項
    第1項記載のオレフィン重合用触媒成分の製法。
  5. 【請求項5】 固体成分[A]を周期律表の第1族、第
    2族または第3族の有機金属化合物と反応させる温度が
    70℃以下である請求項第1項記載のオレフィン重合用
    触媒成分の製法。
  6. 【請求項6】 固体成分[B]とハロゲン化チタンとの
    反応を該ハロゲン化チタン中のTiと該固体成分[B]
    中のMgCl2 とのモル比が1〜100、−20〜20
    0℃で5分〜6時間反応させる請求項第1項記載のオレ
    フィン重合用触媒成分の製法。
  7. 【請求項7】 固体成分[B]と電子供与性化合物との
    反応を該化合物と該固体成分[B]中のMgCl2 との
    モル比が0.01〜0.8、−20〜200℃で5分〜
    6時間反応させる請求項第1項記載のオレフィン重合用
    触媒成分の製法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003518168A (ja) * 1999-12-21 2003-06-03 バーゼル、ポリプロピレン、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング オレフィン重合用固体触媒の製造方法
JP2006521429A (ja) * 2003-03-27 2006-09-21 バセル ポリオレフィン イタリア エス.アール.エル. マグネシウムジクロリド−アルコール付加物およびそれから得られる触媒成分

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