JPH06166672A - 6−メトキシインドール誘導体の新規製造法 - Google Patents

6−メトキシインドール誘導体の新規製造法

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JPH06166672A
JPH06166672A JP6202692A JP6202692A JPH06166672A JP H06166672 A JPH06166672 A JP H06166672A JP 6202692 A JP6202692 A JP 6202692A JP 6202692 A JP6202692 A JP 6202692A JP H06166672 A JPH06166672 A JP H06166672A
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JP
Japan
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methoxyindole
derivative
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hydrogen atom
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JP6202692A
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English (en)
Inventor
Keiichiro Fukumoto
圭一郎 福本
Shinko Toyoda
真弘 豊田
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】6−メトキシインドール誘導体の新規製造法の
提供。 【構成】 (式中R1は水素原子、アセチル基、メタンスルホニル
基、トルエンスルホニル基、3級ブトキシカルボニル基
またはベンジルオキシカルボニル基を示し、R2はハロ
ゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノメチル基、カルボ
キシル基、アセトキシ基またはメトキシカルボニル基を
示し、は単結合または二重結合を示す)で表される6
−メトキシインドール誘導体を製造するにあたり、3−
メトキシカルボニル−6−メトキシインドールを出発原
料とする6−メトキシインドール誘導体の製造法。 【効果】3−メトキシカルボニル−6−メトキシインド
ールから容易にかつ高収率で医薬品製造の重要な中間体
である各種6−メトキシインドール誘導体を製造する方
法である。本法はCPIユニットや種々の抗腫瘍活性物
質の合成に極めて有用な手段である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品製造における重
要な中間体である6−メトキシインドール誘導体の新規
合成法に関する。
【0002】
【従来の技術】インドール誘導体は、医薬品における重
要な基本骨格であり、各方面から非常に多くの研究がな
されている。しかし、その内6−メトキシインドール誘
導体は、その製造上の困難さから医薬品として重要な中
間体であるにもかかわらず、その優れた合成法は現在ま
で開発されていない。この6−メトキシインドール誘導
体を重要な中間体とする医薬品としては、例えば血圧降
下剤として広く用いられているレセルピンの合成原料で
ある6−メトキシトリプタミンや、非常に強い抗腫瘍活
性を有する事で知られたCC−1065の合成原料とな
る3−アセトキシメチル−2、3−ジヒドロ−6−メト
キシインドール等がある。更に詳しく言えばメトキシト
リプタミン類は、例えば5位に置換基の導入された5−
メトキシトリプタミン(Spniewski et a
l.CA 55 15458(1961))等の合成は
よく知られているが、6位に置換基の導入されたトリプ
タミンの一般的な合成法は確立されていない。また、6
−メトキシトリプタミンの前駆体である3−シアノメチ
ル−6−メトキシインドールの一般的合成法も知られて
いない。一方、CC−1065は1978年米国Upj
ohn社によりStreptomyces zelen
sisから単離された非常に強い抗腫瘍性抗生物質で一
般式(2) [化2]
【0003】
【化2】 に示すような構造を有している。この化合物の抗腫瘍効
果発現のメカニズムは、シクロプロピルインドール部位
(以下CPIユニットと略す)がDNAのアデニン部位
へアルキル化する事によると考えられており、多くのC
PIユニットの合成法の開発がなされている。(Het
erocycles,25 701 1987 他)し
かし、未だ効率的な一般的合成の確立には至っていな
い。このCPIユニットの重要中間体として3−アセト
キシメチル−2、3−ジヒドロ−6−メトキシインドー
ルがある。これらの例からも知られる様に、6−メトキ
シインドール誘導体の効率的な製造法が待望されてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、医薬
品として非常に重要な中間体である一般式(1)で表さ
れる6−メトキシインドール誘導体、特に6−メトキシ
トリプタミンおよび3−アセトキシメチル−2、3−ジ
ヒドロ−6−メトキシインドール誘導体の効率的かつ一
般的製造法を提供する事である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、先に3−
メトキシカルボニルインドールの効率的合成法について
報告した。(特開平4−21669、Heterocy
cles,31 1431 1990)この知見を活か
し、6−メトキシインドール誘導体への製造法適用を鋭
意検討した結果、以下詳しく示すように、3−メトキシ
カルボニル−6−メトキシインドールを共通の出発原料
とし、各種反応に付す事により、効率的かつ一般的に一
般式(1)で表される6ーメトキシインドール誘導体を
製造する事を見い出し,本発明を完成した。即ち、本発
明は一般式(1) [化3]
【0006】
【化3】 (式中、R1は水素原子、アセチル基、メタンスルホニ
ル基、トルエンスルホニル基、3級ブトキシカルボニル
基、またはベンジルオキシカルボニル基を示し、R2
ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノメチル基、カ
ルボキシル基、アセトキシ基またはメトキシカルボニル
基を示し、は単結合または二重結合を示す。)で表さ
れる6−メトキシインドール誘導体を製造するにあた
り、3−メトキシカルボニル−6−メトキシインドール
を出発原料とする事を特徴とする新規6−メトキシイン
ドール誘導体の製造法である。ここで、R2のハロゲン
原子とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ
素原子を示す。以下本発明を詳しく説明する。例えば6
−メトキシトリプタミンは次式[化4]に示す方法によ
って製造できる。
【0007】
【化4】 詳しく説明すると、まず、本発明者等が開発した3−メ
トキシカルボニルインドールの効率的合成法(特開平4
−21669、Heterocycles,31143
1 1990)を利用してm−ニトロアニソールからイ
ンドールエステルを製造し、次いでこの化合物を無水テ
トラヒドロフラン中、−78゜Cにて1時間、水素化ジ
イソブチルアルミニュウムで還元し、得られるアルコー
ル体(一般式(1)でR1が水素原子、R2が水酸基、
が二重結合である化合物)をシアン化ナトリウムと共に
エタノール中、2時間加熱還流し、96%の収率でシア
ノ体(一般式(1)においてR1が水素原子、R2がシア
ノ基、が二重結合である化合物)へ容易に導く事が可
能である。この際、還元剤としては上記試薬以外にもリ
チウムアルミニュウムハイドライド等通常の還元剤も使
用される。この反応の際の温度は室温から−78゜Cま
で使用されるが、好ましくは低温−50゜C以下が望ま
しい。溶媒も非プロトン性の有機溶媒が通常用いられる
が好ましくはテトラヒドロフランおよびジエチルエーテ
ル等エーテル溶媒が望ましい。さらに、シアノ化におい
ても上記試薬以外にもシアン化カリウム等が使用可能で
ある。この際の温度は室温から用いる溶媒の沸点まで使
用出来るが、好ましくは50゜Cから100゜Cが望ま
しい。溶媒はある程度の溶解度が保障されるなら水溶媒
または有機溶媒、場合によってはそれらの混合溶媒が使
用される。好ましくは、アルコール溶媒である。次に、
ここで得られたシアノ体を例えば水素化アルミニウムリ
チウムの様な還元剤で還元する事でほぼ定量的にかつ容
易に6−メトキシトリプタミン(一般式(1)でR1
水素原子、R2がアミノメチル基、が二重結合である
化合物)を製造する事が出来る。この際、用いられる溶
媒としては、非プロトン性有機溶媒が好ましいが特には
テトラヒドロフラン等エーテル系溶媒が望ましい。次
に、例えばCPIユニット合成の重要中間体である3−
アセトキシメチル−2、3−ジヒドロ−1−メタンスル
ホニル−6−メトキシインドールは次式[化5]に示す
方法によって製造できる。
【0008】
【化5】 詳しく説明すると、先に得られたシアノ体を水酸化カリ
ウムと共にエタノールと水との混合溶媒中、10時間加
熱還流して相当するカルボン酸(一般式(1)でR1
水素原子、R2がカルボキシル基、が二重結合である
化合物)へと導き、さらにこのものを単離精製すること
なくカンファースルホン酸存在下、室温でメタノールに
て処理し収率98%でエステル体(一般式(1)でR1
が水素原子、R2がメトキシカルボニル基、が二重結
合である化合物)を製造する。本反応は有機化学上汎用
される加水分解およびエステル化反応であり、ここに示
した以外にも通常の条件で製造する事が出来る。次に、
このエステル体をアルゴン気流下、酢酸中、シアノ水素
化ホウ素化ナトリウムと反応させ、さらにこの生成物を
精製する事なく無水アセトニトリル中、4−ジメチルア
ミノピリジン存在下、塩化メタンスルホン酸並びにトリ
エチルアミンで室温にて処理し、メシレート誘導体(一
般式(1)でR1がメタンスルホニル基、R2がメトキシ
カルボニル基、が単結合であるインドリン化合物)へ
変換する。ここでシアノ水素化ホウ素ナトリウム以外に
も水素化ホウ素ナトリウム等通常の還元剤で反応は進行
するが好ましくはシアノ化ホウ素ナトリウムが良い。溶
媒としては水、酢酸、塩酸、アルコール等が用いられる
が、好ましくは酢酸溶媒が良い。また、塩化メタンスル
ホン酸以外にも塩化トルエンスルホン酸、塩化ベンジル
オキシカルボニル基、塩化3級ブトキシカルボニル基等
通常よく用いられる保護基が使用できる。また、塩基と
しては、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、
ピリジン等の有機塩基が好ましい。溶媒としては、アセ
トニトリル、ジメチルスルホンアミド、ジメチルアセト
アミド等の極性有機溶媒が好ましい。温度は0゜Cから
100゜Cまで可能であるが好ましくは0゜Cから室温
までの範囲である。次に、このメシレート誘導体をメタ
ノール中、1規定水酸化ナトリウムと共に2時間55゜
Cに加熱し、さらに生じるカルボン酸を精製する事なく
ベンゼン中ジメチルホルムアミド存在下、塩化オキザリ
ルでカルボン酸クロリドとし、溶媒留去後、無水ベンゼ
ン中、4−ジメチルアミノピリジン存在下四臭化炭素並
びに2−メルカプトピリジンN−オキサイドのナトリウ
ム塩と4時間、アルゴン気流下加熱還流する事によりブ
ロム体(一般式(1)でR1がメタンスルホニル基、R2
がブロム基、が単結合であるインドリン化合物)が製
造される。ここで、加水分解反応は上記以外の通常の方
法でも進行する。さらに、酸クロライドの生成法は上記
以外塩化チオニルでも進行するが、塩化オキザリルが好
ましい。この際、温度は0゜Cから用いる溶媒の沸点ま
で使用出来るが、好ましくは室温である。さらに本反応
で四臭化炭素の代わりに四塩化炭素を用いれば相当する
クロル体が生成する。続いてブロム体を酢酸中、酢酸水
銀IIと共に110゜Cで2時間加熱還流する事により
目的物である3−アセトキシメチル−2,3−ジヒドロ
−1−メタンスルホニル−6−メトキシインドールが容
易に製造出来る。ここで、メタンスルホニル基は保護基
であり、通常の方法、例えばアルカリ等を用いて脱離す
ることが可能である。また溶媒は水、アルコール、酢
酸、ジメチルアセトアミド等の極性溶媒が用いられる
が、好ましくは酢酸が望ましい。反応温度は室温から用
いられる溶媒の沸点まで使用出来るが、好ましくは10
0゜C程度が望ましい。ここで得られた3−アセトキシ
メチル−2,3−ジヒドロ−1−メタンスルホニル−6
−メトキシインドールはWierenga等の方法
(J.Am.Chem.Soc.103 5621 1
981)によりCC−1065のCPIユニットへ次式
[化6]で示されるような方法で変換され得る。
【0009】
【化6】
【0010】
【実施例】次に、実施例において本発明を更に詳しく説
明するが、当然本発明はこれに拘束されるものではな
い。本実験に際し、融点はYanako微量融点測定装置を使
用して測定し、すべて未補正である。IRスペクトルの
測定にはHitachi 260-10型は分光光度計及びJASCOIR−R
eport 100型分光光度計を用い、1H −NMR スペクトル
は、JEOL-PMX-60(60MHz)及びJEOL-GX-500(500 M
Hz)を使用し、内部標準物質としてテトラメチルシラ
ンを用いて測定した。更に低分解能マススペクトルは、
JMS-AX500 を、高分解能マススペクトルは、JMS-DX303
を使用して測定した。
【0011】実施例1 3−ヒドロキシメチル−6−メトキシインドール 3−メトキシカルボニル−6−メトキシインドール(50
1mg,2.44mmol) を無水THF(40ml)に溶解し、アルゴン気
流下、−78℃で1.0M DIBAL( 15.0ml,15.0mmol) を滴
下し同温にて1時間撹拌した。反応終了後、−78℃に
てH2O(19.5ml) を滴下し、反応溶液を室温まで昇温さ
せ、同温にて30分撹拌した。硫酸マグネシウムを加
え、更に30分撹拌後、反応溶液をセライト濾過し、溶
媒留去後、得られる残留物をアルミナカラムクロマトグ
ラフィーにて分離精製し、ベンゼン−アセトン(10:
3v/v)溶出部より目的化合物(434mg,100%)を淡
黄色粉末として得た。1 H−NMR (CDCl3) δ:3.80(3H,s,OMe)、4.85(2H,s,-CH 2
OH)、6.84(1H,dd, J=2.5and 8.5Hz,C6-H) 、6.87(1H,d,
J=2.0Hz,C2-H) 、7.10(1H,d,J=2.5Hz,C7-H) 、7.61(1H,
d,J=8.5Hz,C4-H) and 7.95(1H,br s,NH) 、MS m/z Calc
d C10H11NO2: 177.0790.Found :177.0790.
【0012】実施例2 3−シアノメチル−6−メトキシインドール 実施例1で得られた化合物(434g)のエタノール溶液(2
0ml)にシアン化ナトリウム( 1.20g,24.48mmol)を加
え、アルゴン気流下2時間加熱還流した。反応終了後、
反応溶液をセライト濾過し、溶媒留去後、得られる残留
物をアルミナカラムクロマトグラフィーにて分離精製
し、ジシクロメタン−ヘキサン(10:1v/v)溶出
部より無色針状晶を得た。これをエタノールより再結晶
し、目的化合物(436mg ,96%)をm.p. 113-114℃の無
色針状晶として得た。 IR(CHCl3)2250cm -1.1H−NMR (CDCl3) δ:3.80(2H,d,J
=1.0Hz,-CH2 CN) 、3.85(3H,s,OMe)、6.85(1H,dd, J=2.3
and 8.5Hz,C5-H) 、6.87(1H,d,J=2.3Hz,C7-H)、7.11(1
H,br dt,J=1.0 and 2.5Hz,C2-H)、7.45(1H,d,J=8.5Hz,C
4-H) 、 and8.05(1H,br s,NH). MS m/z Calcd C11H10N2
O:186.0793. Found :186.0793.
【0013】実施例3 6−メトキシトリプタミン 水素化アルミニウムリチウム(52mg、1.37mmol) の無水
THF 懸濁液(5ml) に、実施例2で得られた3−シアノメ
チル−6−メトキシインドール(51mg、0.27mmol) の無
水THF 溶液(3ml)をアルゴン気流下、室温にて滴下し
た。同温にて1時間撹拌後、反応溶液にH2O(0.05ml) 、
次に15%水酸化ナトリウム水溶液(0.05ml)、更にH2O(0.
15ml) を加え30分撹拌した。硫酸マグネシウム(3g)
を加え10分撹拌後、反応溶液をセライト濾過し、濾液
を濃縮して得られる残留物をアルミナカラムクロマトグ
ラフィーにて分離精製し、クロロホルムーメタノール
(20:1v/v)溶出部より目的化合物(52mg、99
%)をm.p. 144-146℃の淡褐色針状晶として得た。1 H−NMR (CDCl3) δ:2.60(2H,t,J=6.0Hz,-CH 2CH2NH2)
、3.41(2H,t,J=6.0Hz,-CH2CH 2NH2) 、3.85(3H,s,OM
e)、6.80(1H,dd, J=2.0 and 8.5Hz,C5-H) 、6.87( 1H,b
r d,J=2.5Hz,C2-H)、6.98( 1H,br d,J=2.0Hz,C7-H)、7.
48(1H,d,J=8.5Hz,C4-H).
【0014】実施例4 3−メトキシカルボニルメチル−6−メトキシインドー
ル 実施例2で得られた3−シアノメチル−6−メトキシイ
ンドール(131mg,0.70mmol)と85%水酸化カリウム
(395mg,7.04mmol) とをH2O(2ml) 存在下、エタノール
(10ml)中アルゴン気流下10時間加熱還流した。反応終了
後、15%水酸化ナトリウム水溶液(10ml)を反応溶液に
加え、これをエーテルで洗浄した。水層を0℃にて10
%硫酸で酸性(pH2)とし、酢酸エチルで抽出した。抽
出液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を留去して得られる残留物(143mg)をカンファ
ースルホン酸( 5mg,0.02mmol) 存在下、アルゴン気流
下室温中メタノールで12時間処理し、反応終了後、溶
媒留去し得られる残留物をアルミナカラムクロマトグラ
フィーにて分離精製し、ジクロロメタン−n−ヘキサン
(2:1v/v)溶出部より無色針状晶を得た。これを
ベンゼン−n−ヘキサンより再結晶し、目的化合物(15
1mg ,98%)をm.p. 101-102℃の無色針状晶として得
た。1 H−NMR (CDCl3) δ:3.75(3H,s,-CO2Me)、3.78(2H,s,-
CH 2CO2Me)、3.82(3H,s,OMe)、6.81(1H,dd, J=2.5 and
8.5Hz,C5-H)、6.82(1H,br s,C7-H)、7.01-7.03(1H, m,C
2-H) 、7.47(1H,d,J=8.5Hz,C4-H) 、7.98(1H,br s,NH).
Anal.Calcd forC12H13NO3 :C,65.74; H,5.98, N,6.3
9. Found:C,65.77; H,5.91; N,6.35 .
【0015】実施例5 3−メトキシカルボニルメチル−2,3−ジヒドロ−1
−メタンスルホニル−6−メトキシインドール 実施例4で得られた3−メトキシカルボニルメチル−6
−メトキシインドール(101mg ,0.46mmol) の98%酢
酸溶液(5ml) にアルゴン気流下、シアノ水素化ホウ素
ナトリウム(1.40g ,22.28mmol)を徐々に加え、室温に
て1時間撹拌した。反応終了後、反応溶液にH2O(10ml)
を加え、更に0℃にて飽和炭酸カリウム水溶液でアルカ
リ性(pH8)とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽
和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を留去して得られる残留物を無水アセトニトリル(5m
l)に溶解し、これにトリエチルアミン(0.20ml,1.43m
mol), 塩化メタンスルホン酸(0.05ml,0.65mmol) 並び
に4−ジメチルアミノピリジン(5mg,0.04mmol) をア
ルゴン気流下、0℃にて加え、室温にて10時間撹拌し
た。反応終了後、反応溶液にH2O(10ml) を加え、これを
酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られる
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて分離
精製し、ベンゼン−アセトン(10:2v/v)溶出部よ
り目的化合物(135mg ,98%)を淡褐色粉末として得
た。1 H−NMR (CDCl3) δ:2.82(3H,s,-SO2Me)、2.45-2.80
(2H,m,-CH 2CO2Me) 、3.75(3H,s,-CO2Me)、3.85(3H,s, O
Me)、4.15-4.23(1H,m,-CH-)、6.49(1H,dd, J=2.0and 8.
5Hz,C5-H) 、7.04(1H,d,J=2.0Hz,C7-H) 、7.27(1H,d,J=
8.5Hz,C4-H) . MS m/z:299(M+ ) 。
【0016】実施例6 3−アセトキシメチル−2,3−ジヒドロ−1−メタン
スルホニル−6−メトキシインドール 実施例5で得られた化合物(135mg ,0.45mmol) をメ
タノール(5ml) に溶解後、1N水酸化ナトリウム水溶
液(2ml)存在下、アルゴン気流中55℃にて2時間加
熱した。反応終了後、H2O(10ml) を加え、反応溶液を0
℃にて10%硫酸で酸性(pH2)とし、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を留去して得られる残留物を無水ベ
ンゼン(5ml) と無水ジメチルホルムアミド(3滴)に
溶解しアルゴン気流下、室温にて塩化オキザリル(0.40
ml,4.60mmol)で処理し1時間後、溶媒を留去し得られる
残留物を無水ベンゼン(5ml) に溶解し、これに4−ジ
メチルアミノピリジン(5mg、0.04mmol) 存在下、四臭
化炭素(225mg 、0.68mmol) 並びに2−メルカプトピリ
ジンN−オキシドのナトリウム塩(101mg 、0.68mmol)
と共に4時間アルゴン気流下加熱還流した。反応終了
後、反応溶液をセライト濾過し、濾液を濃縮後、残留物
を酢酸(5ml) に溶解し酢酸水銀(II)(210mg 、0.66
mmol) とアルゴン気流下 110℃にて2時間加熱した。反
応終了後、溶媒を留去し、残留物をエーテル抽出した。
抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して
得られる残留物をアルミナカラムクロマトグラフィーに
て分離精製し、ベンゼン−アセトン(100 :2v/v)
溶出部より目的化合物(110mg ,82%)を淡褐色粉末と
して得た。1 H−NMR (CDCl3) δ:2.05(3H,s,-OCOMe)、2.92(3H,s,
-SO2Me)、3.80(3H,s,-OMe)、3.50-3.60(1H,m,-CHCH2-)
、4.00-4.12(2H,m,-NCH2-)、4.20(2H,dd, J=6.0and 1
1.0Hz,-CH 2OAc) 、6.50(1H,dd, J=2.0 and 8.5Hz,C5-H)
、7.03(1H,d, J=2.0Hz,C7-H)、7.18(1H,d,J=8.5Hz). M
S m/z:299(M+ ) .
【0017】実施例7 3−アセトキシメチル−2,3−ジヒドロ−1−3級ブ
トキシカルボニル−6−メトキシインドール 実施例4で得られた化合物(251mg ,1.15mmol) を用
い、塩化メタンスルホン酸の代わりに塩化3級ブトキシ
カルボニルを用いた以外は、実施例5および実施例6と
同様に反応させ、目的化合物(298mg ,81%)を無色油
状物として得た。 1 H−NMR (CDCl3) δ:1.60(9H,br s,-CMe3)、2.08(3H,
s,-OCOMe)、3.50-3.60 (1H,m,-CHCH2-)、3.80(3H,s,OM
e)、4.00-4.30(2H,dd,J=6.0 and 11.0Hz,-CH 2OAc)、6.5
0(1H,dd,J=2.5 and 8.0Hz,C5-H)、7.06(1H,d,J=8.0Hz,C
4-H) 、7.50(1H,br s,C7-H). MS m/z Calcd C17H23NO
5 :321.1576(M+ ) . Found:321.1577.
【0018】
【発明の効果】以上の様にして、本発明者等は3−メト
キシカルボニル−6−メトキシインドールから容易にか
つ高収率で医薬品製造の重要な中間体である各種6−メ
トキシインドール誘導体を製造する方法を見い出した。
また、本願発明で得られた3−アセトキシメチル−2,
3−ジヒドロ−6−メトキシインドール誘導体はCC−
1065のCPIユニットの重要中間体である。さら
に、本法はCPIユニットの合成のみならず、種々の抗
腫瘍活性物質の合成に極めて有用な手段になると考えら
れる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) [化1] 【化1】 (式中R1は水素原子、アセチル基、メタンスルホニル
    基、トルエンスルホニル基、3級ブトキシカルボニル基
    またはベンジルオキシカルボニル基を示し、R2はハロ
    ゲン原子、水酸基、シアノ基、アミノメチル基、カルボ
    キシル基、アセトキシ基またはメトキシカルボニル基を
    示し、は単結合または二重結合を示す)で表される6
    −メトキシインドール誘導体を製造するにあたり、3−
    メトキシカルボニル−6−メトキシインドールを出発原
    料とする事を特徴とする6−メトキシインドール誘導体
    の新規製造法。
  2. 【請求項2】 3−メトキシカルボニル−6−メトキシ
    インドールを還元し、一般式(1)においてR1が水素
    原子、R2が水酸基、が二重結合である6−メトキシ
    インドール誘導体を製造する方法。
  3. 【請求項3】 一般式(1)においてR1が水素原子、R
    2が水酸基、が二重結合である6−メトキシインドー
    ル誘導体の水酸基をシアノ基に置換し、一般式(1)に
    おいてR1が水素原子、R2がシアノ基、が二重結合で
    ある6−メトキシインドール誘導体を製造する方法。
  4. 【請求項4】 一般式(1)においてR1が水素原子、R
    2がシアノ基、が二重結合である6−メトキシインド
    ール誘導体を還元し、一般式(1)においてR1が水素
    原子、R2がアミノメチル基、が二重結合である6−
    メトキシインドール誘導体を製造する方法。
  5. 【請求項5】 一般式(1)においてR1が水素原子、R
    2がシアノ基、が二重結合である6−メトキシインド
    ール誘導体を加水分解し、一般式(1)においてR1
    水素原子、R2がカルボキシル基、が二重結合である
    6−メトキシインドール誘導体を製造する方法。
  6. 【請求項6】 一般式(1)においてR1が水素原子、R
    2がカルボキシル基、が二重結合である6−メトキシ
    インドール誘導体をエステル化し、一般式(1)におい
    てR1が水素原子、R2がメトキシカルボニル基、が二
    重結合である6−メトキシインドール誘導体を製造する
    方法。
  7. 【請求項7】 一般式(1)においてR1が水素原子、R
    2がメトキシカルボニル基、が二重結合である6−メ
    トキシインドール誘導体を還元し、かつメタンスルホニ
    ル基を導入し、一般式(1)においてR1がメタンスル
    ホニル基、R2がメトキシカルボニル基、が単結合で
    ある6−メトキシインドール誘導体を製造する方法。
  8. 【請求項8】 一般式(1)においてR1がメタンスルホ
    ニル基、R2がメトキシカルボニル基、が単結合であ
    る6−メトキシインドール誘導体を脱炭酸並びにブロム
    化し、一般式(1)においてR1がメタンスルホニル
    基、R2がブロム基、が単結合である6−メトキシイ
    ンドール誘導体を製造する方法。
  9. 【請求項9】 一般式(1)においてR1がメタンスルホ
    ニル基、R2がブロム基、が単結合である6−メトキ
    シインドール誘導体の臭素原子をアセトキシ基で置換
    し、一般式(1)においてR1がメタンスルホニル基、
    2がアセトキシ基、が単結合である6−メトキシイ
    ンドール誘導体を製造する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004009545A1 (ja) * 2002-07-19 2004-01-29 Meiji Dairies Corporation インドール誘導体及びこれを含有する医薬

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JPWO2004009545A1 (ja) * 2002-07-19 2005-11-17 明治乳業株式会社 インドール誘導体及びこれを含有する医薬
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