JPH06166340A - 車両の駆動装置 - Google Patents

車両の駆動装置

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JPH06166340A
JPH06166340A JP34347792A JP34347792A JPH06166340A JP H06166340 A JPH06166340 A JP H06166340A JP 34347792 A JP34347792 A JP 34347792A JP 34347792 A JP34347792 A JP 34347792A JP H06166340 A JPH06166340 A JP H06166340A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】加速時等に一時的に、油圧式モ−タの駆動を利
用してエンジンの発生トルクよりも大きな駆動力が得ら
れるようにする。 【構成】アキュムレ−タ41に蓄圧された油圧が、油圧
供給ライン31Aあるいは31Bを介して、左右の油圧
式モ−タML、MRに供給される。アキュムレ−タ41
への蓄圧は、エンジン2により駆動されるポンプPによ
って、また減速時等にポンプとして機能されるモ−タM
L、MRによって蓄圧ライン42L、42Rを介して行
なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの他にモ−タ
を利用して駆動を行なうようにした車両の駆動装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の車両においては、4輪駆動車が増
加する傾向にあるが、重量低減等のために、左右前輪と
左右後輪とのうちいずれか一方をエンジンにより駆動す
る主駆動輪とすると共に、他方の車輪をモ−タにより駆
動する補助駆動輪とするようにしたものがある。特開平
2−12036号公報には、駆動力の互いに異なる2つ
のモ−タを用いて、変速機の変速段に応じて、作動され
るモ−タの種類や数を変更するもの、つまりモ−タによ
る補助駆動力を変更するものが提案されている。
【0003】特開昭57−74222号公報には、左右
2つの油圧モ−タ(油圧シリンダ)に対する油圧供給の
分配が、左右の補助駆動輪に加わる路面負荷に応じて自
動的に行なわれるようにして、差動装置の機能を付加し
たものが提案されている。
【0004】特開昭63−38031号公報には、左右
2つの電気モ−タを用いたもので、車速が大きくなるほ
ど発電電圧を大きくしてモ−タの発生トルクが一定とな
るようにすると共に、マニュアルスイッチによってモ−
タによる駆動実行と駆動停止とを切換選択し得るように
したものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の油圧
式モ−タを利用した駆動補助は、エンジンで発生してい
るトルクの一部を油圧という形に変換してそのまま直接
利用するものであって、エンジンの発生トルク以上のト
ルクで車両の駆動するものとはならない。つまり、エン
ジンの発生トルクを主駆動輪と補助駆動輪とに分配して
いるのみである。このような駆動状態は、雪道等を長時
間走行する簡易4輪駆動車として考えれば特に問題はな
いものである。
【0006】一方、最近では、加速性を高める等のため
に一時的にモ−タを利用した補助駆動輪を行なうことが
考えられている。この場合、従来の油圧式モ−タを利用
したものでは、エンジンの発生トルク以上の駆動トルク
を得ることはできないので、加速性向上等の要求を十分
満足させることができないものとなる。
【0007】したがって、本発明の目的は、油圧式モ−
タを利用した駆動補助を行なうものを前提として、一時
的にエンジンの発生トルク以上の大きなトルクで車両を
駆動し得るようにした車両の駆動装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明にあっては、基本的に次のような構成として
ある。すなわち、左右前輪と左右後輪とのいずれか一方
の車輪が、変速機および差動装置を介してエンジンによ
り駆動される主駆動輪とされ、他方の車輪が油圧式モ−
タにより駆動される補助駆動輪とされた車両において、
油液を貯留するためのリザ−バタンクと、油圧を蓄圧す
るためのアキュムレ−タと、前記リザ−バタンク内の油
液を汲み上げて前記アキュムレ−タに蓄圧させるポンプ
と、前記アキュムレ−タに蓄圧された油圧の前記モ−タ
に対する供給を行なうための供給回路と、を備えた構成
としてある。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、アキュムレ−タに蓄圧
されている油圧を利用したモ−タ駆動によって、このモ
−タ駆動力の分だけエンジンの発生トルクよりも大きい
トルクで車両を駆動させることができ、一時的な駆動力
増大要求に対応するために好適なものとなる。
【0010】本発明の好ましい態様は請求項に記載され
た通りであり、その利点は以下の実施例の説明を参照す
ることにより明らかとなる。
【0011】
【実施例】油圧系統等の説明(図1) 図1において、1FLは左前輪、1FRは右前輪、1R
Lは左後輪、1RRは右後輪である。車体前方にはエン
ジン2が配置され、該エンジン2の駆動力つまり発生ト
ルクは、クラッチ3、前進5段、後進1段の手動変速機
4を介して、差動装置5へ伝達される。そして、差動装
置5からは、左駆動シャフト6Lを介して左前輪1FL
へエンジン駆動力が伝達され、右駆動シャフト6Rを介
して右前輪1FRへエンジン駆動力が伝達される。
【0012】操舵輪となる左右前輪1FL、1FR同士
は、タイロッド等のステアリングリンク7によって連係
され、このステアリングリンク7とハンドル8とが、ラ
ックアンドピニオン機構9を介して連係されている。
【0013】左右の後輪1RL、1RRは、エンジン2
とは別途独立して、左右一対の油圧式モ−タML、MR
によって駆動されるようになっている。すなわち、左後
輪1RLは、左駆動シャフト11Lを介して左モ−タM
Lにより駆動され、右後輪1RRは右駆動シャフト11
Rを介して右モ−タMRによって駆動されるようになっ
ている。このモ−タMLつまり左駆動シャフト11L
と、モ−タMRつまり右駆動シャフト11Rとは互いに
分断されていて、左右個々独立して駆動可能となってい
る。そして、左右の駆動シャフト11Lと11Rとは、
油圧式のクラッチ12によって断続可能とされている。
【0014】モ−タML(MR)は、タ−ビン式(羽根
車式)とされて、第1接続口La(Ra)と第2接続口
Lb(Rb)とを有し、La(Ra)からLb(Rb)
へと高圧の油液が流れたときに前進方向の回転となり、
これとは逆方向に高圧の油液の流れのときは後退方向の
回転とされる。そして、モ−タMLとMRとは互いに同
一仕様とされて、その最大発生トルクの合計値は、エン
ジン2の最大発生トルクの1/3〜1/2程度とされて
いる。なお、実施例では、モ−タML、MRによる後輪
駆動は後述する所定条件下においてのみ実行されるもの
である。すなわち、エンジン2により左右前輪1FL、
1FRが駆動されているときでも、左右後輪1RL、1
RRはモ−タML、MRによって駆動されない場合もあ
る。
【0015】Pは油圧発生源としてのポンプで、このポ
ンプPは、容量可変型とされて、エンジン2の出力軸2
aによって、駆動プ−リ13、ベルト14、被動プ−リ
15を介して駆動される。リザ−バタンク16からポン
プPによって汲み上げられた高圧の油液は、チェック弁
17が接続された高圧ライン18へ吐出される。この高
圧ライン18からは、チェック弁10あるいは32が接
続された互いに並列な第1および第2の油圧供給ライン
31Aおよび31Bが導出されている。また、リザ−バ
タンク23からは、解放ライン23が導出されている。
さらに、モ−タML(MR)の各接続口La、Lb(R
a、Rb)からは、互いに並列なライン20L、21L
(20R、21R)が導出されている。
【0016】左モ−タMLのライン20Lと21Lと
が、切換弁VVA、互いに並列なライン19、19Lと
ライン22、22Lおよび切換弁VVB・L、VVE・
Lを利用して、第1供給ライン31Aと解放ライン23
に対して選択的に接続可能とされている。同様に、右モ
−タMRのライン20Rと21Rとが、切換弁VVA、
互いに並列なライン19、19Rとライン22、22
R、および切換弁VVB・R、VVE・Rを利用して、
第1供給ライン31Aと解放ライン23に対して選択的
に接続可能とされている。
【0017】前記第2の共通供給ライン31Bには、前
記チェック弁32の下流側において切換弁VVIが、さ
らに下流側において分流弁34が接続されている。分流
弁VVIにより2本に分岐された一方の分岐供給ライン
33Lが、前記ライン19Lに連なり、他方の分岐供給
ライン33Rが前記ライン19Rに連なっている。
【0018】高圧ライン18には、高圧の油圧を貯留し
ておくためのアキュムレ−タ41が接続されている。こ
の高圧ライン18に対しては、ライン20L(20R)
が、通路42L(42R)によって接続されている。こ
の通路42L(42R)には、チェック弁43L(43
R)、切換弁VVF・L(VVF・R)が接続されてい
る。通路43Lと43Rとは、互いに並列で、前述の各
弁VVA、VVB・L(VVB・R)、VVE・L(V
VE・R)、VVI、分流弁34等をバイパスしてい
る。
【0019】前記ライン20L(20R)とライン21
L(21R)とが、連通路51L(51R)によって連
通され、この連通路51L(51R)には、可変オリフ
ィスVVC・L(VVC・R)が接続されている。
【0020】前記クラッチ12断続用のアクチュエ−タ
が符号61によって示される。このアクチュエ−タ61
用の供給ライン62が高圧ライン18に対して、また排
出ライン63が解放ライン23に対して、切換弁VVJ
を利用して選択的に接続可能とされると共に、当該切換
弁VVJによって両ライン62と63とが共に遮断され
た状態をとり得るようになっている。
【0021】左右の各モ−タMLとMR同士は、連通路
71によって接続されて、この連通路71には開閉弁V
VDが接続されている。前記解放ライン23は、高圧ラ
イン18に対して、チェック弁17よりも上流側(ポン
プP側)においてロ−ド・アンロ−ド弁VVHを介して
接続されると共に、チェック弁17よりも下流側におい
て安全弁VVGを介して接続されている。
【0022】制御モ−ドの説明(表1) 本実施例においては、後述するように合計8種類の制御
モ−ドを有し、各モ−ドが実行されるときの前述した各
弁の作動状態をまとめて次の表1に示してある。この表
において、左右を識別する符号「L」と「R」の表示は
省略してある。なお、表1に示されないロ−ド・アンロ
−ド弁VVHは、高圧ライン18の圧力が下限値と上限
値との間での所定圧範囲となるように開閉制御されるも
のである。
【0023】
【表1】
【0024】表1に示された各制御モ−ドにおいて、主
要な作用をはたす弁の作動状態を具体的に説明すると、
次の通りである。 (1)統合モ−ド 統合モ−ドは、後に詳述するように、左右後輪1RLと
1RRとが同一回転数となるようにモ−タML、MRの
駆動制御を行なうもので、正駆動(駆動補助)と逆駆動
(制動)との2種類ある。この統合モ−ドにおいては、
クラッチ12が締結され(切換弁VVJがライン62を
開きライン63を閉じた状態)、切換弁VVB・L(V
VB・R)、VVE・L(VVE・R)およびVVIの
作動態様は図1に示す状態とされる。この状態で、切換
弁VVAを制御して、正駆動あるいは逆駆動に応じた油
圧供給方向の切換(モ−タML、MRの正転、逆転の方
向設定)と、モ−タML、MRに対する供給流量が制御
される(第1供給ライン31Aを利用した油圧供給)。
なお、逆駆動においては、後述する油圧ロックモ−ドよ
りも大きい減速を得るものであるが、当然のことなが
ら、後輪1RL、1RRが車両の進行方向に対して逆方
向に回転するような大きな駆動力を与えるものではな
い。
【0025】(2)独立モ−ド 独立モ−ドは、後に詳述するように、左右後輪1RLと
1RRとがそれぞれ個々独立して設定される目標回転数
となるようにモ−タML、MRの駆動制御を行なうもの
で、統合モ−ドの場合と同様に正駆動と逆駆動との2種
類ある。この独立モ−ドにおいては、クラッチ12が締
結解除される(切換弁VVJがライン62を閉じライン
63を開いた状態)。切換弁VVE・L(VVE・R)
の作動態様は図1に示す状態とされるが、切換弁VVA
は中央切換位置とされて第1供給ライン31Aが遮断さ
れる。切換弁VVIは開位置とされて、第2供給ライン
31Bを利用した油圧供給態様とされる。この状態で、
切換弁VVB・L(VVB・R)を制御して、正駆動あ
るいは逆駆動に応じた油圧供給方向の切換(モ−タM
L、MRの正転、逆転の方向設定)と、モ−タML、M
Rに対する供給流量が制御される。
【0026】(3)LSDモ−ド LSDモ−ドは、作動制限機能を得るもので、切換弁V
VB・LおよびVVB・Rはライン20L、21L(2
0R、21R)を共に閉じて、モ−タML、MRに対す
る油圧の給排を完全に遮断した状態とされる。そして、
開閉弁VVDが開かれて、両モ−タMLとMRとの各閉
じられた左右の油圧経路内同士を連通して、左右のモ−
タMLとMRとの間で大きな回転差を生じてしまうのを
防止する。このLSDモ−ドでは、可変オリフィスVV
C・L(VVC・R)は全閉とされている
【0027】(4)油圧ロックモ−ド 油圧ロックモ−ドは、通路抵抗つまり可変オリフィスV
VC・L(VVC・R)の絞り抵抗を利用した減速力を
得るものである。この油圧ロックモ−ドでは、切換弁V
VB・L、VVB・Rが中央切換位置にあって、ライン
20L、21L、20R、21Rが遮断され、かつ開閉
弁VVDが閉じられている。そして、可変オリフィスV
VC・L、VVC・Rが開かれる。この状態では、油液
は、モ−タML(MR)の回転に応じて、可変オリフィ
スVVC・L(VVC・R)を含んで形成される閉じら
れた閉油圧回路を循環されることになるが、循環中に油
液が通過する可変オリフィスVVC・L(VVC・R)
の絞り抵抗が、車両への減速力を与えることになる。そ
して、可変オリフィスVVC・LおよびVVC・Rの開
度は、車両の減速度が大きいほど小さくなるように制御
される(減速度に応じた可変オリフィスVVC・L、V
VC・Rの開度設定を、図4のステップE37に例示し
てある)。なお、クラッチ12は、締結状態でも、締結
解除状態のいずれでもよい。
【0028】(5)蓄圧モ−ド 蓄圧モ−ドは、走行中に、車両つまり後輪1RL、1R
Rによって駆動されるモ−タML、MRをポンプとして
機能させて、アキュムレ−タ41に蓄圧させるものであ
る。この蓄圧モ−ドでは、ライン21L(21R)がリ
ザ−バタンク16に連通される一方、開閉弁VVF・L
(VVF・R)が開となって、リザ−バタンク16内の
油液がモ−タML(MR)により汲み上げられて、アキ
ュムレ−タ41に蓄圧される。
【0029】エンジン2により駆動されるポンプPは、
アキュムレ−タ41が前述した所定圧力範囲にあるとき
は、その吐出容量が0あるいは極めて小さくされてい
て、その駆動抵抗が極めて小さいものとなる。これに加
えて、アキュムレ−タ41に十分蓄圧されているとロ−
ド・アンロ−ド弁VVHが開かれるので、駆動抵抗は事
実上存在しない程度にまで小さくされる。換言すれば、
加速時等においてモ−タML、MRを一時的に駆動する
程度の時間範囲では、アキュムレ−タ41に蓄圧されて
いる油圧を利用しただけのモ−タ駆動となって、エンジ
ン2の発生トルクは全て主駆動輪として前輪1FL、1
FRの駆動用として用いられる(モ−タ駆動力がエンジ
ン2の発生トルクに上乗せされた駆動状態)。なお、雪
道等をモ−タ駆動を利用して長時間走行するようなとき
は、エンジン2により駆動されるポンプPからの油圧を
利用したモ−タ駆動となる(エンジンの発生トルクを4
つの車輪1FL〜1RRに分配する駆動状態)。
【0030】(6)停車モ−ド 停車モ−ドは、パ−キングブレ−キが作動していない状
態において、車両を停止させるようにモ−タML、MR
を駆動制御するものである(車速が目標車速0となるよ
うに、モ−タML、MRの駆動を制御する)。この場
合、油圧供給のラインは第2供給ライン31Bが利用さ
れ、油圧の給排制御は、切換弁VVB・L(VVB・
R)を利用して行なわれる。
【0031】(7)駐車モ−ド 駐車モ−ドは、パ−キングブレ−キが作動した状態にお
いて、駐車状態を維持しようとする作用を高めるもので
ある。すなわち、駐車モ−ドでは、切換弁VVB・L
(VVB・R)が中央切換位置の閉位置とされて油圧の
給排ラインが遮断されると共に、クラッチ12が締結さ
れる。
【0032】(8)F/Sモ−ド F/Sモ−ドは、フェイルセ−フモ−ドであり、何等か
の異常があったとき、例えば高圧ラインが異常に高圧と
なったとき、モ−タML、MRが正常に駆動されなくな
ったとき、ある弁が固着してしまったとき、さらには油
温が所定温度以上に高くなってしまたとき等には、安全
弁VVGが開かれて、高圧ライン18の油圧が解放され
る。
【0033】制御系統の説明(図2) 図2は、本発明における制御系統を示すものである。図
中U1、U2、U3はそれぞれマイクロコンピュ−タを
利用して構成された制御ユニットで、制御ユニットU1
が前述した各弁VVA等の制御を行なうメイン制御ユニ
ットである。また、制御ユニットU2はABS制御(ア
ンチロックブレ−キ制御)用であり、制御ユニットU3
はトラクション制御用である。また、S1〜S14は、
それぞれセンサあるいはスイッチである。
【0034】センサS1〜S4は、各車輪1FL〜1R
Rの回転速度つまり車輪速を個々独立して検出するもの
であり、各センサS1〜S4で検出された車輪速は、制
御ユニットU2から制御ユニットU1およびU3へ伝送
される。センサS5は、車速を検出するもので、実施例
では対地車速を検出するものとなっている(絶対車速の
検出)。センサS6は、変速機4の変速位置つまりギア
位置を検出するものである。センサS7は、エンジン回
転数を検出するものである。センサS8はハンドル舵角
を検出するものである。センサS9はアクセル開度を検
出するものである。センサS10はブレ−キペダルの踏
込み量を検出するものである。スイッチS11は、イグ
ニッションスイッチである。スイッチS12はパ−キン
グブレキが作動したか否かを検出するものである。
【0035】センサS13は、悪路(凹凸路)を検出す
るものである。悪路検出は、例えば、センサS13がサ
スペンションの上下ストロ−クを検出するものとして、
所定時間内に所定量以上のストロ−クが所定回数以上生
じた場合を悪路として制御ユニットU1が判定する。ま
た、センサS14を車体に作用する上下G(加速度)を
検出するものとしてて、所定以上の上下G所定時間内に
所定回数以上生じたときに悪路であると制御ユニットU
1が判定するように構成することもできる。なお、悪路
の度合の判定は、上記の悪路判定の各しきい値のいずれ
か1つあるいは複数を変更することにより行なえばよ
い。
【0036】各センサあるいはスイッチS5〜S14の
信号は、制御ユニットU1に入力されて、制御ユニット
U1は、前述した各弁VVA〜VVJを制御する。勿
論、制御ユニットU2は、ブレ−キ時に車輪がロックす
るのを防止するためのもので、制御ユニットU2から
は、各車輪のブレ−キを個々独立して調整するためのブ
レ−キ液圧調整手段81を制御する。また、制御ユニッ
トU3は、加速時等に常時駆動輪となる左右前輪1F
L、1FRの路面に対するスリップが過大になったとき
に、少なくともエンジン出力(エンジン2の発生トル
ク)を低減させるもので、例えばエンジン2のスロット
ル弁の開度や、点火時期、燃料噴射量等を調整するのト
ルク調整手段82を制御する。
【0037】制御ユニットU2から制御ユニットU1へ
は、センサS1〜S4で検出された車輪速信号の他、A
BS制御実行中であることを示すABS信号および路面
μ(摩擦係数)を示すμ信号が伝送される。また、制御
ユニットU2から制御ユニットU3へは、車輪速信号が
伝送される。さらに制御ユニットU3から制御ユニット
U1へは、トラクション制御実行中であることを示すT
RC信号の他、トラクション制御によって行なわれたエ
ンジントルクの減少量を示すトルク減少量信号および路
面μ信号が伝送される。なお、路面μの検出は制御ユニ
ットU1によって行なうこともでき、またセンサS1〜
S4で検出された各車輪速は、制御ユニットU1に直接
入力させるようにしてもよい。
【0038】フロ−チャ−トの説明(図3) 次に、図3以下のフロ−チャ−トを参照しつつ、制御ユ
ニットU1の制御内容について説明する。なお、以下の
説明で、D、E、W、Zはそれぞれステップを示す。先
ず、図3のメインフロ−チャ−トにおいて、D0におい
て各センサ等からの信号が入力された後、D1におい
て、イグニッションスイッチのOFF時であるか否かが
判別される。このD1の判別でNOのときは、D2にお
いて、イグニッションスイッチがONであるか否かが判
別される。このD2の判別でNOのときのときは、D3
において、安全弁VVGが開かれて、高圧ライン18の
圧力が解放された状態とされる。また、D2の判別でY
ESのときは、D4において、安全弁VVGが閉じられ
て、高圧ライン18に高圧の油圧が供給される状態とさ
れる。
【0039】D5においては、車速(対地車速)がほぼ
0であるか否かが判別される。D5の判別でYESのと
きのときは、D6において、変速機4のギア位置がニュ
−トラルであるか否かが判別される。D6の判別でYE
Sのときは、D7において、パキングブレ−キが作動さ
れているか否かが判別される。D7の判別でYESのと
きのときは、D8において、駐車モ−ドの制御が実行さ
れる。D7の判別でNOのときは、D9において、停車
モ−ドの制御が実行される。
【0040】D5の判別でNOのとき、およびD6の判
別でNOのときは、それぞれD10において、変速機4
のギア位置が後退位置であるか否かが判別される。D1
0の判別でNOのときは、D11において、現在スタッ
ク中であるか否かが判別される。このスタックであるか
否かの判別は、例えば、アクセルが踏込み操作されてお
り、車速がほぼ0で、かつ左右前輪1FL、1FRの回
転速度が車速に比して十分高いときにスタックであると
判定することができる。このD11の判別でNOのとき
は、D12において、後述するように、駐車モ−ドと停
車モ−ド以外の他の制御モ−ドを行なうか否かが判別さ
れる。
【0041】D10の判別でYESのときのときは、D
15において、モ−タML、MRを利用した駆動補助が
実行されるが、この場合は、独立モ−ドでの正駆動とさ
れる(後退方向へ後輪1RL、1RRを駆動する)。ま
た、D11の判別でYESのときは、D14において、
モ−タML、MRを利用した駆動補助が実行されるが、
この場合は、目標車速を低車速(例えばスタック解除条
件となる10km/h程度)に設定した後述する独立モ
−ドでの正駆動が行なわれる。
【0042】前記D1の判別でYESのときは、D16
においてクラッチ16が締結された後、D17において
クラッチ締結の保持がなされ(切換弁VVLがライン6
2、63を共に閉とする)、この後、D18において、
安全弁VVGが開かれる。
【0043】フロ−チャ−トの説明(図4〜図9) 図3におけるD12の詳細が、図4〜図9のフロ−チャ
−トに示される。先ず、図4のE23において、現在、
制御ユニットU3によるトラクション制御中であるか否
かが判別される。E23の判別でNOのときのときは、
E24において、現在悪路を走行中であるか否かが判別
される。このE24の判別でNOのときは、E25にお
いて、路面が低μであるか否かが判別される。E25の
判別でNOのときのときは、E26において、現在直進
中であるか否かが判別される。この直進であるか否かの
判別は、実施例では、ハンドル舵角と車速とにより横G
を演算して、この横Gが所定値以下のときに直進時であ
る判定するようにしてある。
【0044】E26の判別でYESのときは、E27〜
E39の処理が行なわれるが、この処理は、良路、高μ
路かつ直進時を前提としたものとなる。そして、最終的
に、統合モ−ドでの正駆動(E28)および逆駆動(E
35)、蓄圧モ−ド(E33、E39)あるいは油圧ロ
ックモ−ド(E31、E37)を行なう制御条件が満足
されたか否かが判定される。
【0045】なお、加速の度合および減速の度合は既知
の種々の手法によりなし得る。例えば、加速の度合は、
アクセルの踏込み速度の大きさ、アクセル踏込み量の増
大量、車速を微分して得られる車体加速度等のいずれか
1つあるいは任意の複数の組み合わせによって知ること
ができる。また、減速の度合は、例えば、アクセル解放
速度の大きさ、ブレ−キ踏込み速度の大きさ、ブレ−キ
踏込み量の増大量、車速を微分して得られる車体減速度
等のいずれか1つあるいは任意の複数の組み合わせによ
って知ることができる。ただし、実施例では、少なくと
もアクセルの戻し速度が早いとき(アクセル解放速度は
早いとき)は、油圧ロックモ−ドとするための緩減速以
上の減速であると判定するようにしてある。
【0046】図4のE26の判別でNOのときは、図5
の処理が行なわれるが、この図5は、良路、高μ路でか
つ旋回時を前提したものとなる。そして、最終的に、独
立モ−ドでの正駆動(E42)と逆駆動(E44)ある
いはLSDモ−ド(E45)を行なう制御条件が満足し
たか否かが判定される。
【0047】図3のE25の判別がYESのときは、図
6に示す処理が行なわれる。この図6において、先ずE
51において、直進時であるか否かが判別される。この
E51の判別でYESのときは、E52〜E59の処理
が行なわれるが、これは、良路、低μ路でかつ直進時を
前提として処理となる。そして、最終的に、独立モ−ド
での正駆動(E55)と逆駆動(E57)、油圧ロック
モ−ド(E54)、LSDモ−ド(E59)を行なう制
御条件が満足したか否かが判定される。
【0048】図6のE51の判別でNOのときのとき
は、図7に示す処理が行なわれるが、この処理は、良
路、低μ路でかつ旋回時を前提とした処理となる。そし
て、最終的に、独立モ−ドでの正駆動(E62)、油圧
ロックモ−ド(E65)、LSDモ−ド(E66)を行
なう制御条件が満足したか否かが判定される。
【0049】図3のE24の判別でNOのときは、図8
のE71において、極悪路であるか否かが判別される。
このE71の判別でNOのときのときは、E72〜E8
6の処理が行なわれるが、これは、緩悪路での制御モ−
ドの判定となる。また、E71の判別でYESのとき
は、図9のE91以降の処理がなされるが、これは極悪
路での制御モ−ドの判定となる。
【0050】フロ−チャ−トの説明(図10) 図10は、独立モ−ドでの正駆動制御の詳細を示す。な
お、統合モ−ドでの正駆動制御は、左右後輪について同
じ目標車速を与える点において異なるのみで、独立モ−
ドでの正駆動制御と実質的に同じように行なわれる。先
ず、Z1において、デ−タ入力された後、Z2におい
て、アクセル開度と変速機4の変速位置とをパラメ−タ
として、目標車速VTRが設定される。
【0051】次いで、Z3において、目標車速VTRか
ら左後輪1RLの実際の車輪速VBLを差い引いた値
が、所定速度V1よりも大きいか否かが判別される。こ
のZ3の判別でNOのときのときは、正駆動による駆動
補助は必要ない状態であるとして、Z13において、左
後輪の正駆動が中止される。上記Z3、Z13の処理
は、右後輪1RRについても、左後輪1RLと別個独立
して行なわれる。なお、上記所定速度V1は、加速に十
分なスリップ量を示す速度に設定されるが、一定値でも
よく、車速VAが大きいほど大きくなるように可変の値
として設定することもできる。Z3の判別がYESのと
きは、Z4においてアクセルが全閉であるか否かが判別
され、Z4の判別でYESのときのときも、モ−タM
L、MRを利用した駆動補助は必要のない状態であると
して、Z13に移行する(この場合は、左右後輪1R
L、1RR同時に正駆動中止)。
【0052】Z4の判別でNOのときのときは、Z5に
おいて、車速VAとハンドル舵角とに基づいて、車体に
作用する横Gが演算される。この後、Z6において、補
正係数k1、k2が設定される。そして、Z7におい
て、右旋回であるか否かが判別される。このZ7の判別
でYESのときのときは、Z9において、左後輪1RL
の目標車輪速VTRLが、Z2で決定された目標車速V
TRに対して補正係数k1を乗算することにより算出さ
れ、同様に、右後輪1RRの目標車輪速VTRRが、目
標車速VTRに対して補正係数k2を乗算することによ
り算出される。
【0053】Z7の判別でNOのときは、Z8におい
て、左右後輪1RL、1RRの各目標車輪速が算出され
る。このZ6〜Z9の処理は、つまるところ、旋回外輪
側の目標車輪速を大きく、旋回内輪側の目標車輪速を遅
くする処理に相当する。ただし、直進時には、Z7の判
別でNOとなってZ8へ移行されるが、このときは、補
正係数が1とされているので(横Gが0あるいはほぼ0
である)、左右後輪1RL、1RRの目標車輪速は互い
に等しく)。
【0054】Z8あるいはZ9の後は、Z10におい
て、目標車輪速VTRL(VTRR)から後輪1RL
(1RR)の実際の車輪速VBL(VBR)を差い引い
た値に応じて、モ−タML(MR)に供給する油液量Q
が決定される。この油液量Qは、左右のモ−タML、M
Rに対して個々独立して決定されるものである。そし
て、Z11において、決定された油液量Qを実現するよ
うに、切換弁VVB・L、VVB・Rが個々独立して制
御される。
【0055】Z12においては、車速VAから、左後輪
1RLの実際の車輪速VBLを差し引いた値が、所定速
度「−V2」よりも小さいか否かが判別される。このZ
12の判別は、つまるところ、左後輪1RLの実際の車
輪速VBLが、車速VAに比して大き過ぎるか否かの判
別となるもので、Z12の判別でYESのときは、Z1
3において、後輪が所定スリップ値を維持するように、
供給流量Qを小さくする補正が行なわれる。なお、Z1
2、Z13の処理は、右後輪1RRについても同様に行
なわれる。Z12の判別でNOのときのときは、Z13
を経ることなくリタ−ンされる。
【0056】統合モ−ドでの正駆動制御においては、Z
5〜Z9の処理が不用になり、Z2で決定された目標車
速VTRが、左右後輪1RL、1RRの目標車輪速VT
RL、VTRRとなる。また、Z11での流量Qを実現
するために、切換弁VVAが利用される。
【0057】フロ−チャ−トの説明(図11) 図11は、独立モ−ドでの逆駆動の詳細を示す。なお、
統合モ−ドでの正駆動制御は、流量調整に用いられる切
換弁が独立モ−ド時に用いられる切換弁と相違するのみ
であり、その他は独立モ−ドでの正駆動制御と同じよう
に行なわれる。先ず、Z21においてデ−タ入力された
後、Z22において、逆駆動フラグが1であるか否かが
判別される。このZ22の判別でNOのときのときは、
Z30において、ハンドル舵角と車速VAとをパラメ−
タとして設定された領域のどこに現在状態があるかの確
認が行なわれる。この後、Z31において、現在の状態
がZ30に示す領域中ハッチングを施したC領域にある
か否かが判別される。このZ31の判別でYESのとき
のときは、Z32において逆駆動フラグが1にセットさ
れた後Z21に戻り、Z31の判別でNOのときは、Z
32を経ることなくZ21に戻る。
【0058】Z32を経たときは、Z22の判別がYE
Sとなり、このときは、Z23において、現在ABS制
御中であるか否かが判別される。このZ23の判別でN
Oのときのときは、Z24において、ブレ−キ踏込み量
が大きいか否かが判別される。このZ25の判別でNO
のときのときは、Z25において、車速VAが所定値V
3以下の低車速時であるか否かが判別される。
【0059】Z25の判別でNOのときのときは、Z2
6において、車速VAと変速機4の変速位置とをパラメ
−タとして、モ−タML、MRに対する供給流量Qが決
定される。この後、Z27において、Z26で決定され
た流量Qが左右のモ−タML、MRに供給されるよう
に、切換弁VVB・L、VVB・Rが制御される。Z2
7の後、Z28、Z29の処理が行なわれるが、この処
理は、図9のZ12、Z13の処理に対応しており、逆
駆動力が大きくなり過ぎるのを補正する処理となる。
【0060】前記Z23、Z24、Z25のいずれかの
判別でYESのときは、Z33において逆駆動制御が中
止された後、Z34において逆駆動フラグが0にリセッ
トされる。なお、統合モ−ドでの逆駆動制御は、Z26
で決定された流量Qを実現する切換弁として、VVAが
利用される。
【0061】フロ−チャ−ト(図12) 図12は、図4のE23の判別でYESのときに行なわ
れるもので、制御ユニットU3によってトラクション制
御が実行されているときのモ−タML、MRを利用した
駆動補助(左右独立した正駆動となる)の制御となる。
先ずZ41においてデ−タ入力された後、Z42におい
て、制御ユニットU3のトラクション制御に起因して生
じる前輪1FL、1FRへの付与トルクの減少量、つま
りエンジン2での発生トルク減少量TFが、制御ユニッ
トU3からの信号に基づいて読込まれる。この後、Z4
3において、上記トルク減少量TFに応じた車速の減少
量VCが決定される。
【0062】Z44では、車速減少量VCに応じて、モ
−タML、MRに供給すべき供給流量Qが決定される。
この供給流量Qは、モ−タML、とMRとの合計発生ト
ルクがエンジン2の発生トルク低減量と同じになるよう
に決定される。この後、Z45において、トラクション
制御が中止されたか否かが判別される。Z45の判別で
NOのときのときは、Z46〜Z52の処理が行なわれ
る。このZ46〜Z52の処理は、補正係数F1、F2
を用いて、左右後輪に対する供給流量QTRL、QTR
R、つまりトルクの分配比を決定するものである。より
具体的には、旋回時には旋回外輪側へのトルク分配量を
旋回内輪側へのトルク分配量よりも大きくし(Z49、
Z51)、直進時には左右後輪へのトルク分配比が等し
くされる(Z52)。
【0063】図49、Z51あるいいはZ52の後は、
Z53以降の処理が行なわれるが、この処理は、図9の
Z11〜Z13に対応したものなので、その重複した説
明は省略する。
【0064】フロ−チャ−トの説明(図13) 図13は、図3のD9における停車モ−ドの制御内容を
示すものである。先ず、Z61においてデ−タ入力され
た後、Z62において、アクセルが踏込み操作されて否
かが判別される。このZ62の判別のNOのときは、Z
63において、目標車速VTRが0にセットされた後、
Z64において、左右後輪1RL、1RRの実際の車輪
速VBLあるいはVBRがそれぞれ目標車速VTRとな
るように、モ−タML、MRに対する供給流量がフィ−
ドバック制御される(左右独立した制御)。
【0065】ところで、変速機4が自動変速機とされた
場合(この場合は、クラッチ3がトルクコンバ−タとさ
れる)は、クリ−プと呼ばれるように、アクセルを踏込
み操作していなくても極低速での走行が行なわれるよう
になっている。このクリ−プを得るために、目標車速V
TRを例えば5km/h等に設定すれば、停車中の路面
の傾斜にかかわりなく、常にクリ−プ速度を一定に維持
することができる。そして、目標車速VTRを例えばマ
ニュアル式に0〜15km/h程度の範囲で連続可変式
あるいは無段階式に選択し得るようにすることもできる
(目標車速が0のときはクリ−プなし)。
【0066】以上実施例について説明したが、本発明は
これに限らず、例えば次のような場合をも含むものであ
る。 (1)マニュアルスイッチを設けて、モ−タを利用した後
輪の駆動補助(正駆動、逆駆動)を実行するか否かの選
択を行なうようにしてもよく、またアキュムレ−タ41
の蓄圧分のみを利用した一時的なモ−タ駆動のみを選択
するようにしてもよい。 (2)アキュムレ−タ41の蓄圧分のみを利用した一時的
なモ−タ駆動のみを行なう場合は、エンジン2により駆
動されるポンプPを不用とすることもできる(この場合
は、モ−タML、MRを蓄圧用ポンプとして利用した蓄
圧回路は必要)。 (3)蓄圧ライン42L、42R等によって構成される蓄
圧回路を別途設けなくともよい(この場合は、エンジン
2による駆動されるポンプPが必要)。 (4)左右後輪1RL、1RRをエンジン2により駆動
し、左右前輪1FL、1FRをモ−タML、MRにより
駆動するようにしてもよい。 (5)モ−タは左右独立して設けることなく、左右共通の
1つのみとしてもよい(旋回時にもモ−タによる補助駆
動を行なうときは、差動装置が設けられる)。 (6)例えば低μ路での定常走行でモ−タ駆動を長時間行
ないつつ、モ−タ駆動を利用した加速性を十分満足させ
るには、アキュムレ−タ41に加速用の油圧を常時残し
たままポンプPの駆動を行なえばよく、特に加速時には
このポンプPの駆動を停止させる(弁VVFの開作動
や、ポンプPの吐出容量激減、さらにはエンジン2とポ
ンプPとの間に設けた電磁クラッチの切断)のが好まし
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる油圧系統の一例を示す図。
【図2】制御系統の一例を示す図。
【図3】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図4】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図5】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図6】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図7】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図8】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図9】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図10】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図11】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図12】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図13】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【符号の説明】
U1:制御ユニット(モ−タ制御用) U2:制御ユニット(ABS制御用) U3:制御ユニット(トラクション制御用) P:ポンプ ML、MR:モ−タ 1FL、1FR:前輪 1RL、1RR:後輪 2:エンジン 4:変速機 5:差動装置 19、32:油圧供給ライン 42L、42R:蓄圧ライン 43L、43R:チェック弁 VVF(L、R):開閉弁(蓄圧ラインの開閉用)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右前輪と左右後輪とのいずれか一方の車
    輪が、変速機および差動装置を介してエンジンにより駆
    動される主駆動輪とされ、他方の車輪が油圧式モ−タに
    より駆動される補助駆動輪とされた車両において、 油液を貯留するためのリザ−バタンクと、 油圧を蓄圧するためのアキュムレ−タと、 前記リザ−バタンク内の油液を汲み上げて前記アキュム
    レ−タに蓄圧させるポンプと、 前記アキュムレ−タに蓄圧された油圧の前記モ−タに対
    する供給を行なうための供給回路と、備えていることを
    特徴とする車両の駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記供給回路をバイパスするように形成され、前記モ−
    タが前記補助駆動輪により回転される状態のとき、該モ
    −タを前記ポンプとして機能させて前記リザ−バタンク
    内の油液を前記アキュムレ−タへ供給するための蓄圧回
    路と、 前記蓄圧回路を開閉する開閉手段と、 所定の蓄圧条件となったときに、前記開閉弁を開かせ
    て、前記モ−タをポンプとして機能させて前記アキュム
    レ−タに蓄圧を行なわせる蓄圧制御手段と、をさらに備
    えているもの。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、 前記ポンプとして、エンジンにより駆動されるポンプを
    備えているもの。
  4. 【請求項4】請求項2または請求項3のいずれか1項に
    おいて、 前記所定の蓄圧条件が、車両の減速時として設定されて
    いるもの。
  5. 【請求項5】請求項2または請求項3のいずれか1項に
    おいて、 前記所定の蓄圧条件が、車両の定常運転時として設定さ
    れているもの。
  6. 【請求項6】請求項2において、 前記モ−タが、左補助駆動輪を駆動するための左モ−タ
    と、右補助駆動輪を駆動するための右モ−タとによって
    構成され、 前記蓄圧回路が、少なくとも前記モ−タから前記アキュ
    ムレ−タまでの間が互いに並列な関係となるようにして
    左右のモ−タについて個々独立して形成されると共に、
    前記アキュムレ−タが左右の蓄圧回路に共に連なる共通
    のものとして設定され、 前記左右の蓄圧回路のうち前記アキュムレ−タとモ−タ
    との間に、該アキュムレ−タからモ−タへの油液の流れ
    を阻止するチェック弁が接続されているもの。
  7. 【請求項7】請求項2または請求項3のいずれか1項に
    おいて、 前記所定の蓄圧条件が車両の高速時として設定されて、
    車両の低速時には蓄圧が禁止されるもの。
  8. 【請求項8】請求項2または請求項3のいずれか1項に
    おいて、 前記所定の蓄圧条件が車両の急減速時として設定され
    て、車両の緩減速時には蓄圧が禁止されるもの。
  9. 【請求項9】請求項2または請求項3のいずれか1項に
    おいて、 前記所定の蓄圧条件が車両の直進時として設定されて、
    車両の旋回時には禁止されるもの。
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