JPH06165684A - 4−ケトゼアキサンチンの製造法及びその用途 - Google Patents
4−ケトゼアキサンチンの製造法及びその用途Info
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- JPH06165684A JPH06165684A JP5070335A JP7033593A JPH06165684A JP H06165684 A JPH06165684 A JP H06165684A JP 5070335 A JP5070335 A JP 5070335A JP 7033593 A JP7033593 A JP 7033593A JP H06165684 A JPH06165684 A JP H06165684A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 フラボバクテリウム属、アルカリゲネス属、
シュードモナス属、アルテロモナス属、ヒポモナス属又
はカリオファノン属に属し、4−ケトゼアキサンチンを
生産する能力を有する細菌を培地に培養し、培養物から
4−ケトゼアキサンチンを採取することを特徴とする4
−ケトゼアキサンチンの製造法、及び4−ケトゼアキサ
ンチンを有効成分とする養殖魚介類の色調改善剤。 【効果】 従来入手が困難であった4−ケトゼアキサン
チンを、極く一般的な培養装置により、高収率で容易に
得ることができる。本発明の色調改善剤は、エビ、マダ
イ等の養殖魚介類における色揚げ成分、及びキンギョ、
ニシキゴイ等の鑑賞魚の色調改善成分として有用であ
る。
シュードモナス属、アルテロモナス属、ヒポモナス属又
はカリオファノン属に属し、4−ケトゼアキサンチンを
生産する能力を有する細菌を培地に培養し、培養物から
4−ケトゼアキサンチンを採取することを特徴とする4
−ケトゼアキサンチンの製造法、及び4−ケトゼアキサ
ンチンを有効成分とする養殖魚介類の色調改善剤。 【効果】 従来入手が困難であった4−ケトゼアキサン
チンを、極く一般的な培養装置により、高収率で容易に
得ることができる。本発明の色調改善剤は、エビ、マダ
イ等の養殖魚介類における色揚げ成分、及びキンギョ、
ニシキゴイ等の鑑賞魚の色調改善成分として有用であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物を利用した4−
ケトゼアキサンチンの製造法、及び4−ケトゼアキサン
チンを有効成分とする養殖魚介類の色調改善剤に関する
ものである。
ケトゼアキサンチンの製造法、及び4−ケトゼアキサン
チンを有効成分とする養殖魚介類の色調改善剤に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、エビ、マダイ等の養殖魚介類
の色揚げや、キンギョ、ニシキゴイ等の鑑賞魚の色調改
善は、その商品価値を高めるために水産養殖業及び餌料
製造業等の関係者の間で鋭意研究開発が進められてい
る。一方、体表色素の構成成分であるカロテノイドの代
謝、蓄積についても、水産学、化学、生化学の分野の研
究者によって明らかにされている。秦ら (水産動物のカ
ロテノイド、日本水産学会編、恒星社厚生閣、p.60、19
78) は、キンギョ及びニシキゴイが、ゼアキサンチンを
4−ケトゼアキサンチンを経由し、4−ケトゼアキサン
チンに代謝し、体表に蓄積すると報告している。また、
エビやマダイにおいても同様の代謝系を有することが報
告 (水産動物のカロテノイド、日本水産学会編、恒星社
厚生閣、p.41、1978) されている。
の色揚げや、キンギョ、ニシキゴイ等の鑑賞魚の色調改
善は、その商品価値を高めるために水産養殖業及び餌料
製造業等の関係者の間で鋭意研究開発が進められてい
る。一方、体表色素の構成成分であるカロテノイドの代
謝、蓄積についても、水産学、化学、生化学の分野の研
究者によって明らかにされている。秦ら (水産動物のカ
ロテノイド、日本水産学会編、恒星社厚生閣、p.60、19
78) は、キンギョ及びニシキゴイが、ゼアキサンチンを
4−ケトゼアキサンチンを経由し、4−ケトゼアキサン
チンに代謝し、体表に蓄積すると報告している。また、
エビやマダイにおいても同様の代謝系を有することが報
告 (水産動物のカロテノイド、日本水産学会編、恒星社
厚生閣、p.41、1978) されている。
【0003】しかし、4−ケトゼアキサンチンの入手に
ついては、高含量で蓄積している生物からの抽出、高効
率で生産する微生物培養物からの抽出、効率的な有機合
成法等が考えられるが、現在までそのいずれも報告され
ていない。また、4−ケトゼアキサンチンは次式:
ついては、高含量で蓄積している生物からの抽出、高効
率で生産する微生物培養物からの抽出、効率的な有機合
成法等が考えられるが、現在までそのいずれも報告され
ていない。また、4−ケトゼアキサンチンは次式:
【0004】
【化1】
【0005】で示される公知化合物であるが (Int. J.
Biochem., 1, 438-444(1970)) 、産業上の用途は知られ
ていない。
Biochem., 1, 438-444(1970)) 、産業上の用途は知られ
ていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来入手が
困難であった4−ケトゼアキサンチンを簡便に製造する
ことができる方法を提供すると共に、その産業上の用途
を提供することを目的とする。
困難であった4−ケトゼアキサンチンを簡便に製造する
ことができる方法を提供すると共に、その産業上の用途
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、4−ケト
ゼアキサンチンを生産する微生物について鋭意研究を行
ったところ、特定の属に属する細菌が4−ケトゼアキサ
ンチンを生産することを見出し、更に、4−ケトゼアキ
サンチンがエビ、マダイ等の養殖魚介類の色揚げ、及び
キンギョ、ニシキゴイ等の観賞魚の色調改善に有効であ
ることを見出し本発明を完成するに至った。
ゼアキサンチンを生産する微生物について鋭意研究を行
ったところ、特定の属に属する細菌が4−ケトゼアキサ
ンチンを生産することを見出し、更に、4−ケトゼアキ
サンチンがエビ、マダイ等の養殖魚介類の色揚げ、及び
キンギョ、ニシキゴイ等の観賞魚の色調改善に有効であ
ることを見出し本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明の第一は、フラボバクテリウ
ム(Flavobacterium)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)
属、シュードモナス(Pseudomonas) 属、アルテロモナス
(Alteromonas) 属、ヒポモナス(Hyphomonas)属又はカリ
オファノン(Caryophanon) 属に属し、4−ケトゼアキサ
ンチンを生産する能力を有する細菌を培地に培養し、培
養物から4−ケトゼアキサンチンを採取することを特徴
とする4−ケトゼアキサンチンの製造法であり、本発明
の第二は、4−ケトゼアキサンチンを有効成分として含
有することを特徴とする養殖魚介類の色調改善剤であ
る。
ム(Flavobacterium)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)
属、シュードモナス(Pseudomonas) 属、アルテロモナス
(Alteromonas) 属、ヒポモナス(Hyphomonas)属又はカリ
オファノン(Caryophanon) 属に属し、4−ケトゼアキサ
ンチンを生産する能力を有する細菌を培地に培養し、培
養物から4−ケトゼアキサンチンを採取することを特徴
とする4−ケトゼアキサンチンの製造法であり、本発明
の第二は、4−ケトゼアキサンチンを有効成分として含
有することを特徴とする養殖魚介類の色調改善剤であ
る。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。まず、4
−ケトゼアキサンチンの製造法について説明する。4−
ケトゼアキサンチン生産菌株としては、前記属に属し、
4−ケトゼアキサンチン生産能を有する菌株であれば、
いずれの菌株でも用いることができる。また、これらの
菌株の人工的変異方法、例えば紫外線照射、X線照射、
変異誘起剤処理等あるいは自然発生による変異株、また
遺伝子操作、細胞融合による変異株でも、4−ケトゼア
キサンチンを生産するものであれば、いずれも本発明に
用いることができる。
−ケトゼアキサンチンの製造法について説明する。4−
ケトゼアキサンチン生産菌株としては、前記属に属し、
4−ケトゼアキサンチン生産能を有する菌株であれば、
いずれの菌株でも用いることができる。また、これらの
菌株の人工的変異方法、例えば紫外線照射、X線照射、
変異誘起剤処理等あるいは自然発生による変異株、また
遺伝子操作、細胞融合による変異株でも、4−ケトゼア
キサンチンを生産するものであれば、いずれも本発明に
用いることができる。
【0010】代表的菌株を挙げれば、フラボバクテリウ
ム(Flavobacterium)属細菌として Flavobacterium sp.
N-81106 株、アルカリゲネス(Alcaligenes) 属細菌とし
て Alcaligenes sp. PC-2 株、シュードモナス(Pseudom
onas) 属細菌として Pseudomonas sp. PC-3 株、アルテ
ロモナス(Alteromonas) 属細菌として Alteromonas sp.
SD-402 株、ヒポモナス(Hyphomonas)属細菌として Hyp
homonas sp. PC-4株、カリオファノン(Caryophanon) 属
細菌として Caryophanon sp. PC-5 株が挙げられる。
ム(Flavobacterium)属細菌として Flavobacterium sp.
N-81106 株、アルカリゲネス(Alcaligenes) 属細菌とし
て Alcaligenes sp. PC-2 株、シュードモナス(Pseudom
onas) 属細菌として Pseudomonas sp. PC-3 株、アルテ
ロモナス(Alteromonas) 属細菌として Alteromonas sp.
SD-402 株、ヒポモナス(Hyphomonas)属細菌として Hyp
homonas sp. PC-4株、カリオファノン(Caryophanon) 属
細菌として Caryophanon sp. PC-5 株が挙げられる。
【0011】Flavobacterium sp. N-81106株の菌学的性
質を以下に示す。 (1)形態 菌の形・大きさ:桿状、0.9μm×1.2μm 運動性:あり 鞭毛:周毛あり 細胞の多形成:なし 胞子の形成:なし グラム染色:陰性 (2)各培地における生育状況 肉汁寒天平板培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の円
形コロニーを形成する。 肉汁寒天斜面培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の帯
状に生育する。 肉汁液体培養:培地全体に均一に生育し、橙色を示す。 肉汁ゼラチン穿刺培養:穿刺孔を中心に表面に生育す
る。
質を以下に示す。 (1)形態 菌の形・大きさ:桿状、0.9μm×1.2μm 運動性:あり 鞭毛:周毛あり 細胞の多形成:なし 胞子の形成:なし グラム染色:陰性 (2)各培地における生育状況 肉汁寒天平板培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の円
形コロニーを形成する。 肉汁寒天斜面培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の帯
状に生育する。 肉汁液体培養:培地全体に均一に生育し、橙色を示す。 肉汁ゼラチン穿刺培養:穿刺孔を中心に表面に生育す
る。
【0012】(3)生理学的性質 硝酸塩の還元:陽性 脱窒反応:陰性 インドールの生成:陰性 クエン酸の利用:陰性 色素の生成:脂溶性の赤橙色色素 ウレアーゼ活性:陰性 オキシダーゼ活性:陽性 カタラーゼ活性:陽性 β−グルコシダーゼ活性(エスクリン分解性):陽性 β−ガラクトシダーゼ活性:陽性 生育の範囲:pH5〜9、温度10〜40℃ 酸素に対する態度:好気性 海水耐性:陽性 O−Fテスト:酸化 糖類の同化能: 陽性:D−グルコース、D−マンノース、D−ガラクト
ース、D−フルクトース、乳糖、麦芽糖、ショ糖、グリ
コーゲン、N−アセチル−D−グルコサミン 陰性:L−アラビノース、D−マンニトール、イノシト
ール、L−ラムノース、D−ソルビトール 有機酸の同化能: 陽性:乳酸塩 陰性:クエン酸塩、リンゴ酸塩、グルコン酸塩、カプリ
ン酸塩、コハク酸塩、アジピン酸塩 他の有機物の資化能 陽性:イノシン、ウリジン、グルコース−1−リン酸、
グルコース−6−リン酸 陰性:ゼラチン、L−アルギニン、DNA、カゼイン
ース、D−フルクトース、乳糖、麦芽糖、ショ糖、グリ
コーゲン、N−アセチル−D−グルコサミン 陰性:L−アラビノース、D−マンニトール、イノシト
ール、L−ラムノース、D−ソルビトール 有機酸の同化能: 陽性:乳酸塩 陰性:クエン酸塩、リンゴ酸塩、グルコン酸塩、カプリ
ン酸塩、コハク酸塩、アジピン酸塩 他の有機物の資化能 陽性:イノシン、ウリジン、グルコース−1−リン酸、
グルコース−6−リン酸 陰性:ゼラチン、L−アルギニン、DNA、カゼイン
【0013】Alcaligenes sp. PC-2株の菌学的性質を以
下に示す。 (1)形態 菌の形・大きさ:桿状、0.4μm×1.7μm 運動性:あり 鞭毛:周毛あり 細胞の多形成:なし 胞子の形成:なし グラム染色:陰性 (2)各培地における生育状況 肉汁寒天平板培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の円
形コロニーを形成する。 肉汁寒天斜面培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の帯
状に生育する。 肉汁液体培養:培地全体に均一に生育し、橙色を示す。 肉汁ゼラチン穿刺培養:穿刺孔を中心に表面に生育す
る。
下に示す。 (1)形態 菌の形・大きさ:桿状、0.4μm×1.7μm 運動性:あり 鞭毛:周毛あり 細胞の多形成:なし 胞子の形成:なし グラム染色:陰性 (2)各培地における生育状況 肉汁寒天平板培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の円
形コロニーを形成する。 肉汁寒天斜面培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の帯
状に生育する。 肉汁液体培養:培地全体に均一に生育し、橙色を示す。 肉汁ゼラチン穿刺培養:穿刺孔を中心に表面に生育す
る。
【0014】(3)生理学的性質 硝酸塩の還元:陰性 脱窒反応:陰性 インドールの生成:陰性 クエン酸の利用:陰性 色素の生成:脂溶性の赤橙色色素 ウレアーゼ活性:陰性 オキシダーゼ活性:陽性 カタラーゼ活性:陽性 β−グルコシダーゼ活性(エスクリン分解性):陽性 β−ガラクトシダーゼ活性:陽性 生育の範囲:pH5〜9、温度10〜40℃ 酸素に対する態度:好気性 海水耐性:陽性 O−Fテスト:酸化、発酵のいずれも示さない。 糖類の同化能: 陽性:D−グルコース、麦芽糖 陰性:L−アラビノース、D−マンノース、D−マンニ
トール、N−アセチル−D−グルコサミン 有機酸の同化能: 陽性:リンゴ酸塩 陰性:グルコン酸塩、カプリン酸塩、アジピン酸塩、ク
エン酸塩、酢酸フェニル 他の有機物の分解・同化能 陰性:ゼラチン、L−アルギニン
トール、N−アセチル−D−グルコサミン 有機酸の同化能: 陽性:リンゴ酸塩 陰性:グルコン酸塩、カプリン酸塩、アジピン酸塩、ク
エン酸塩、酢酸フェニル 他の有機物の分解・同化能 陰性:ゼラチン、L−アルギニン
【0015】Pseudomonas sp. PC-3株の菌学的性質を以
下に示す。 (1)形態 菌の形・大きさ:桿状、0.6μm×1.3μm 運動性:あり 鞭毛:極毛あり 細胞の多形成:なし 胞子の形成:なし グラム染色:陰性
下に示す。 (1)形態 菌の形・大きさ:桿状、0.6μm×1.3μm 運動性:あり 鞭毛:極毛あり 細胞の多形成:なし 胞子の形成:なし グラム染色:陰性
【0016】(2)各培地における生育状況 肉汁寒天平板培養:ほとんど生育しない。 肉汁寒天斜面培養:ほとんど生育しない。 肉汁液体培養:ほとんど生育しない。 肉汁ゼラチン穿刺培養:ほとんど生育しない。 マリンアガー(Difco社製)平板培養:非拡散性で光沢
を有する、橙色の円形コロニーを形成する。 マリンアガー(Difco社製)斜面培養:非拡散性で光沢
を有する、橙色の帯状に生育する。 マリンブロス(Difco社製)培養:培地全体に均一に生
育し、橙色を示す。
を有する、橙色の円形コロニーを形成する。 マリンアガー(Difco社製)斜面培養:非拡散性で光沢
を有する、橙色の帯状に生育する。 マリンブロス(Difco社製)培養:培地全体に均一に生
育し、橙色を示す。
【0017】(3)生理学的性質 硝酸塩の還元:陰性 脱窒反応:陰性 インドールの生成:陰性 クエン酸の利用:陰性 色素の生成:脂溶性の赤橙色色素 ウレアーゼ活性:陰性 オキシダーゼ活性:陽性 カタラーゼ活性:陽性 β−グルコシダーゼ活性(エスクリン分解性):陽性 β−ガラクトシダーゼ活性:陰性 生育の範囲:pH5〜9、温度10〜40℃ 酸素に対する態度:好気性 海水耐性:陽性 O−Fテスト:酸化、発酵のいずれも示さない。 糖類の同化能: 陽性:D−グルコース、麦芽糖 陰性:L−アラビノース、D−マンノース、D−マンニ
トール、N−アセチル−D−グルコサミン 有機酸の同化能: 陰性:グルコン酸塩、カプリン酸塩、アジピン酸塩、リ
ンゴ酸塩、クエン酸塩、酢酸フェニル 他の有機物の分解・同化能 陰性:ゼラチン、L−アルギニン
トール、N−アセチル−D−グルコサミン 有機酸の同化能: 陰性:グルコン酸塩、カプリン酸塩、アジピン酸塩、リ
ンゴ酸塩、クエン酸塩、酢酸フェニル 他の有機物の分解・同化能 陰性:ゼラチン、L−アルギニン
【0018】Alteromonas sp. SD-402株の菌学的性質を
以下に示す。 (1)形態 菌の形・大きさ:桿状、0.4μm×1.6μm 運動性:あり 鞭毛:周毛あり 細胞の多形成:なし 胞子の形成:なし グラム染色:陰性 (2)各培地における生育状況 肉汁寒天平板培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の円
形コロニーを形成する。 肉汁寒天斜面培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の帯
状に生育する。 肉汁液体培養:培地全体に均一に生育し、橙色を示す。 肉汁ゼラチン穿刺培養:ゼラチンを液化し、穿刺孔を中
心に表面に生育する。
以下に示す。 (1)形態 菌の形・大きさ:桿状、0.4μm×1.6μm 運動性:あり 鞭毛:周毛あり 細胞の多形成:なし 胞子の形成:なし グラム染色:陰性 (2)各培地における生育状況 肉汁寒天平板培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の円
形コロニーを形成する。 肉汁寒天斜面培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の帯
状に生育する。 肉汁液体培養:培地全体に均一に生育し、橙色を示す。 肉汁ゼラチン穿刺培養:ゼラチンを液化し、穿刺孔を中
心に表面に生育する。
【0019】(3)生理学的性質 硝酸塩の還元:陰性 脱窒反応:陰性 インドールの生成:陰性 クエン酸の利用:陰性 色素の生成:脂溶性の赤橙色色素 ウレアーゼ活性:陰性 オキシダーゼ活性:陰性 カタラーゼ活性:陰性 β−グルコシダーゼ活性(エスクリン分解性):陽性 β−ガラクトシダーゼ活性:陰性 生育の範囲:pH5〜9、温度10〜40℃ 酸素に対する態度:好気性 海水耐性:陽性 O−Fテスト:酸化、発酵のいずれも示さない。 糖類の同化能: 陽性:D−グルコース、麦芽糖 陰性:L−アラビノース、D−マンノース、D−マンニ
トール、N−アセチル−D−グルコサミン 有機酸の同化能: 陽性:リンゴ酸塩 陰性:グルコン酸塩、カプリン酸塩、アジピン酸塩、ク
エン酸塩、酢酸フェニル 他の有機物の分解・同化能 陽性:ゼラチン 陰性:L−アルギニン
トール、N−アセチル−D−グルコサミン 有機酸の同化能: 陽性:リンゴ酸塩 陰性:グルコン酸塩、カプリン酸塩、アジピン酸塩、ク
エン酸塩、酢酸フェニル 他の有機物の分解・同化能 陽性:ゼラチン 陰性:L−アルギニン
【0020】Hyphomonas sp. PC-4 株の菌学的性質を以
下に示す。 (1)形態 菌の形・大きさ:球から短桿状、0.4μm 運動性:あり 鞭毛:付着柄あり 細胞の多形成:なし 胞子の形成:なし グラム染色:陰性
下に示す。 (1)形態 菌の形・大きさ:球から短桿状、0.4μm 運動性:あり 鞭毛:付着柄あり 細胞の多形成:なし 胞子の形成:なし グラム染色:陰性
【0021】(2)各培地における生育状況 肉汁寒天平板培養:ほとんど生育しない。 肉汁寒天斜面培養:ほとんど生育しない。 肉汁液体培養:ほとんど生育しない。 肉汁ゼラチン穿刺培養:ほとんど生育しない。 マリンアガー(Difco社製)平板培養:非拡散性で光沢
を有する、橙色の不定形コロニーを形成する。 マリンアガー(Difco社製)斜面培養:非拡散性で光沢
を有する、橙色の帯状に生育する。 マリンブロス(Difco社製)培養:培地全体に均一に生
育し、橙色を示す。
を有する、橙色の不定形コロニーを形成する。 マリンアガー(Difco社製)斜面培養:非拡散性で光沢
を有する、橙色の帯状に生育する。 マリンブロス(Difco社製)培養:培地全体に均一に生
育し、橙色を示す。
【0022】(3)生理学的性質 硝酸塩の還元:陰性 脱窒反応:陰性 インドールの生成:陰性 クエン酸の利用:陰性 色素の生成:脂溶性の赤橙色色素 ウレアーゼ活性:陰性 オキシダーゼ活性:陽性 カタラーゼ活性:陽性 β−グルコシダーゼ活性(エスクリン分解性):陰性 β−ガラクトシダーゼ活性:陰性 生育の範囲:pH5〜9、温度10〜40℃ 酸素に対する態度:好気性 海水耐性:陽性 O−Fテスト:酸化、発酵のいずれも示さない。 糖類の同化能: 陰性:D−グルコース、麦芽糖、L−アラビノース、D
−マンノース、D−マンニトール、N−アセチル−D−
グルコサミン 有機酸の同化能: 陰性:グルコン酸塩、カプリン酸塩、アジピン酸塩、リ
ンゴ酸塩、クエン酸塩、酢酸フェニル 他の有機物の分解・同化能 陰性:ゼラチン、L−アルギニン
−マンノース、D−マンニトール、N−アセチル−D−
グルコサミン 有機酸の同化能: 陰性:グルコン酸塩、カプリン酸塩、アジピン酸塩、リ
ンゴ酸塩、クエン酸塩、酢酸フェニル 他の有機物の分解・同化能 陰性:ゼラチン、L−アルギニン
【0023】Caryophanon sp. PC-5株の菌学的性質を以
下に示す。 (1)形態 菌の形・大きさ:桿状、0.5μm×2.5μm 運動性:あり 鞭毛:側毛あり 細胞の多形成:なし 胞子の形成:なし グラム染色:陽性
下に示す。 (1)形態 菌の形・大きさ:桿状、0.5μm×2.5μm 運動性:あり 鞭毛:側毛あり 細胞の多形成:なし 胞子の形成:なし グラム染色:陽性
【0024】(2)各培地における生育状況 肉汁寒天平板培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の円
形コロニーを形成する。 肉汁寒天斜面培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の帯
状に生育する。 肉汁液体培養:培地全体に均一に生育し、橙色を示す。 肉汁ゼラチン穿刺培養:穿刺孔を中心に表面に生育す
る。
形コロニーを形成する。 肉汁寒天斜面培養:非拡散性で光沢を有する、橙色の帯
状に生育する。 肉汁液体培養:培地全体に均一に生育し、橙色を示す。 肉汁ゼラチン穿刺培養:穿刺孔を中心に表面に生育す
る。
【0025】(3)生理学的性質 硝酸塩の還元:陰性 脱窒反応:陰性 インドールの生成:陰性 クエン酸の利用:陰性 色素の生成:脂溶性の赤橙色色素 ウレアーゼ活性:陰性 オキシダーゼ活性:陽性 カタラーゼ活性:陽性 β−グルコシダーゼ活性(エスクリン分解性):陽性 β−ガラクトシダーゼ活性:陰性 生育の範囲:pH5〜9、温度10〜40℃ 酸素に対する態度:好気性 海水耐性:陽性 O−Fテスト:酸化、発酵のいずれも示さない。 糖類の同化能: 陽性:D−グルコース、麦芽糖 陰性:L−アラビノース、D−マンノース、D−マンニ
トール、N−アセチル−D−グルコサミン 有機酸の同化能: 陽性:リンゴ酸塩 陰性:グルコン酸塩、カプリン酸塩、アジピン酸塩、ク
エン酸塩、酢酸フェニル 他の有機物の分解・同化能 陰性:ゼラチン、L−アルギニン なお、前記の菌学的性質の決定は清水らの方法 (門田
元、多賀信夫編、海洋微生物研究法、学会出版センター
発行、pp.229、1985年) に従った。形態学的検討は、光
学顕微鏡を用い、特に胞子表面の形態については走査型
電子顕微鏡によった。
トール、N−アセチル−D−グルコサミン 有機酸の同化能: 陽性:リンゴ酸塩 陰性:グルコン酸塩、カプリン酸塩、アジピン酸塩、ク
エン酸塩、酢酸フェニル 他の有機物の分解・同化能 陰性:ゼラチン、L−アルギニン なお、前記の菌学的性質の決定は清水らの方法 (門田
元、多賀信夫編、海洋微生物研究法、学会出版センター
発行、pp.229、1985年) に従った。形態学的検討は、光
学顕微鏡を用い、特に胞子表面の形態については走査型
電子顕微鏡によった。
【0026】前記の菌学的性質について、エヌ・アール
・クリーグ (N. R. Krieg)、ジェイ・ジイ・ホルト (J.
G. Holt) 編、バージーズ・マニュアル・オブ・システ
マチック・バクテリオロジー (Bergey's Manual of Sys
tematic Bacteriology) をもとに検索を行った結果、 N
-81106株をフラボバクテリウム(Flavobacterium)属に帰
属させるのが適当であったが、種を特定することは困難
であり、 N-81106株をFlavobacterium sp. N-81106
(微工研菌寄第12782 号 (FERM P-12782))として工業技
術院生命工学工業技術研究所に寄託した (原寄託日:平
成4年2月19日)。
・クリーグ (N. R. Krieg)、ジェイ・ジイ・ホルト (J.
G. Holt) 編、バージーズ・マニュアル・オブ・システ
マチック・バクテリオロジー (Bergey's Manual of Sys
tematic Bacteriology) をもとに検索を行った結果、 N
-81106株をフラボバクテリウム(Flavobacterium)属に帰
属させるのが適当であったが、種を特定することは困難
であり、 N-81106株をFlavobacterium sp. N-81106
(微工研菌寄第12782 号 (FERM P-12782))として工業技
術院生命工学工業技術研究所に寄託した (原寄託日:平
成4年2月19日)。
【0027】PC-2株も同様に検索を行った結果、PC-2株
をアルカリゲネス(Alcaligenes) 属に帰属させるのが適
当であったが、種を特定することは困難であり、PC-2株
を Alcaligenes sp. PC-2 (FERM P-13488)として工業技
術院生命工学工業技術研究所に寄託した (原寄託日:平
成5年3月2日) 。PC-3株も同様に検索を行った結果、
PC-3株をシュードモナス(Pseudomonas) 属に帰属させる
のが適当であったが、種を特定することは困難であり、
PC-3株を Pseudomonas sp. PC-3 (FERM P-13487)として
工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託した (原寄託
日:平成5年3月2日) 。
をアルカリゲネス(Alcaligenes) 属に帰属させるのが適
当であったが、種を特定することは困難であり、PC-2株
を Alcaligenes sp. PC-2 (FERM P-13488)として工業技
術院生命工学工業技術研究所に寄託した (原寄託日:平
成5年3月2日) 。PC-3株も同様に検索を行った結果、
PC-3株をシュードモナス(Pseudomonas) 属に帰属させる
のが適当であったが、種を特定することは困難であり、
PC-3株を Pseudomonas sp. PC-3 (FERM P-13487)として
工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託した (原寄託
日:平成5年3月2日) 。
【0028】SD-402株も同様に検索を行った結果、SD-4
02株をアルテロモナス(Alteromonas) 属に帰属させるの
が適当であったが、種を特定することは困難であり、SD
-402株を Alteromonas sp. SD-402 (FERM P-13489)とし
て工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託した (原寄
託日:平成5年3月2日) 。PC-4株も同様に検索を行っ
た結果、PC-4株をヒポモナス(Hyphomonas)属に帰属させ
るのが適当であったが、種を特定することは困難であ
り、PC-4株を Hyphomonas sp. PC-4 (FERM P-13486) と
して工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託した (原
寄託日:平成5年3月2日) 。
02株をアルテロモナス(Alteromonas) 属に帰属させるの
が適当であったが、種を特定することは困難であり、SD
-402株を Alteromonas sp. SD-402 (FERM P-13489)とし
て工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託した (原寄
託日:平成5年3月2日) 。PC-4株も同様に検索を行っ
た結果、PC-4株をヒポモナス(Hyphomonas)属に帰属させ
るのが適当であったが、種を特定することは困難であ
り、PC-4株を Hyphomonas sp. PC-4 (FERM P-13486) と
して工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託した (原
寄託日:平成5年3月2日) 。
【0029】PC-5株も同様に検索を行った結果、PC-5株
をカリオファノン(Caryophanon) 属に帰属させるのが適
当であったが、種を特定することは困難であり、PC-5株
を Caryophanon sp. PC-5 (FERM P-13485)として工業技
術院生命工学工業技術研究所に寄託した (原寄託日:平
成5年3月2日) 。本発明の製造法においては、前記微
生物を一般に微生物の培養に用いられる培地で培養し、
産生される4−ケトゼアキサンチンを常法により採取す
る。
をカリオファノン(Caryophanon) 属に帰属させるのが適
当であったが、種を特定することは困難であり、PC-5株
を Caryophanon sp. PC-5 (FERM P-13485)として工業技
術院生命工学工業技術研究所に寄託した (原寄託日:平
成5年3月2日) 。本発明の製造法においては、前記微
生物を一般に微生物の培養に用いられる培地で培養し、
産生される4−ケトゼアキサンチンを常法により採取す
る。
【0030】まず培養法について述べる。前記微生物の
培養には通常の培養方法を用いることができる。培地と
しては、資化可能な炭素源、窒素源、無機物及び必要な
生育、生産促進物質を程よく含有する培地であれば、合
成培地、天然培地いずれでも使用可能である。炭素源と
しては、グルコース、澱粉、デキストリン、マンノー
ス、フルクトース、シュクロース、ラクトース、キシロ
ース、アラビノース、マンニトール、糖蜜等が単独又は
組み合わせて用いられる。更に、菌の資化能によっては
炭化水素、アルコール類、有機酸類等も用いられる。窒
素源としては、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、
硝酸ナトリウム、尿素、ペプトン、肉エキス、酵母エキ
ス、乾燥酵母、コーン・スチープ・リカー、大豆粉、カ
ザミノ酸等が単独又は組み合わせて用いられる。そのほ
か、食塩、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カル
シウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウ
ム、硫酸第一鉄、塩化カルシウム、硫酸マンガン、硫酸
亜鉛、硫酸銅等の無機塩類や海水又は天然海水中に存在
する無機塩類を必要に応じて加える。また、4−ケトゼ
アキサンチン生合成上の前駆体と考えられる代謝マップ
(日本生化学会編、東京化学同人発行、1980年) 123〜1
25 頁記載のカロテン類又はその前駆体、エキネノン、
カンタキサンチン、ゼアキサンチン、イドキサンチン、
ベータ−カロテントリオール等のキサントフィル類等を
添加することができる。更に、使用菌の生育や4−ケト
ゼアキサンチンの生産を促進する微量成分を適当に添加
することができる。
培養には通常の培養方法を用いることができる。培地と
しては、資化可能な炭素源、窒素源、無機物及び必要な
生育、生産促進物質を程よく含有する培地であれば、合
成培地、天然培地いずれでも使用可能である。炭素源と
しては、グルコース、澱粉、デキストリン、マンノー
ス、フルクトース、シュクロース、ラクトース、キシロ
ース、アラビノース、マンニトール、糖蜜等が単独又は
組み合わせて用いられる。更に、菌の資化能によっては
炭化水素、アルコール類、有機酸類等も用いられる。窒
素源としては、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、
硝酸ナトリウム、尿素、ペプトン、肉エキス、酵母エキ
ス、乾燥酵母、コーン・スチープ・リカー、大豆粉、カ
ザミノ酸等が単独又は組み合わせて用いられる。そのほ
か、食塩、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カル
シウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウ
ム、硫酸第一鉄、塩化カルシウム、硫酸マンガン、硫酸
亜鉛、硫酸銅等の無機塩類や海水又は天然海水中に存在
する無機塩類を必要に応じて加える。また、4−ケトゼ
アキサンチン生合成上の前駆体と考えられる代謝マップ
(日本生化学会編、東京化学同人発行、1980年) 123〜1
25 頁記載のカロテン類又はその前駆体、エキネノン、
カンタキサンチン、ゼアキサンチン、イドキサンチン、
ベータ−カロテントリオール等のキサントフィル類等を
添加することができる。更に、使用菌の生育や4−ケト
ゼアキサンチンの生産を促進する微量成分を適当に添加
することができる。
【0031】培養法としては、液体培養法、特に深部攪
拌培養法が最も適している。培養温度は16〜40℃、特に
20〜30℃が適当であり、培養中の培地のpHはアンモニア
水や炭酸アンモニウム溶液等を添加して、4〜10、特に
6〜8に維持することが望ましい。液体培養で通常1〜
7日培養を行うと、目的物質の4−ケトゼアキサンチン
が菌体中に生成蓄積される。培養物中の生成量が最大に
達したときに培養を停止する。
拌培養法が最も適している。培養温度は16〜40℃、特に
20〜30℃が適当であり、培養中の培地のpHはアンモニア
水や炭酸アンモニウム溶液等を添加して、4〜10、特に
6〜8に維持することが望ましい。液体培養で通常1〜
7日培養を行うと、目的物質の4−ケトゼアキサンチン
が菌体中に生成蓄積される。培養物中の生成量が最大に
達したときに培養を停止する。
【0032】培養物からの4−ケトゼアキサンチンの単
離精製は、微生物代謝生産物をその培養物から単離精製
するために常用される方法に従って行われる。例えば、
培養物をろ過や遠心分離により培養ろ液と菌体に分け、
菌体を有機溶剤 (例えばヘキサン、ベンゼン、クロロホ
ルム、アセトン、エーテル、酢酸エチル、エタノール又
は以上の有機溶剤の含水物等) で抽出する。また、培養
ろ液中に4−ケトゼアキサンチンが存在する場合には、
酢酸エチルやジエチルエーテル等の有機溶剤による抽出
や、吸着型樹脂 (Amberlite XAD-2 等) に吸着後、適当
な有機溶剤にて抽出物を得ることが可能である。ついで
抽出液を濃縮後、シリカゲル、化学結合型シリカゲル、
ゲルろ過剤等を用いた液体クロマトグラフィーにより、
4−ケトゼアキサンチンを分離、精製する。なお、培
養、精製操作中の4−ケトゼアキサンチンの動向は薄層
クロマトグラフィーによる4−ケトゼアキサンチンの橙
色を目安として追跡することができる。
離精製は、微生物代謝生産物をその培養物から単離精製
するために常用される方法に従って行われる。例えば、
培養物をろ過や遠心分離により培養ろ液と菌体に分け、
菌体を有機溶剤 (例えばヘキサン、ベンゼン、クロロホ
ルム、アセトン、エーテル、酢酸エチル、エタノール又
は以上の有機溶剤の含水物等) で抽出する。また、培養
ろ液中に4−ケトゼアキサンチンが存在する場合には、
酢酸エチルやジエチルエーテル等の有機溶剤による抽出
や、吸着型樹脂 (Amberlite XAD-2 等) に吸着後、適当
な有機溶剤にて抽出物を得ることが可能である。ついで
抽出液を濃縮後、シリカゲル、化学結合型シリカゲル、
ゲルろ過剤等を用いた液体クロマトグラフィーにより、
4−ケトゼアキサンチンを分離、精製する。なお、培
養、精製操作中の4−ケトゼアキサンチンの動向は薄層
クロマトグラフィーによる4−ケトゼアキサンチンの橙
色を目安として追跡することができる。
【0033】次に、4−ケトゼアキサンチンの養殖魚介
類の色調改善剤としての用途について説明する。本発明
における該有効成分は化学的に合成された4−ケトゼア
キサンチンでも、また前記細菌を培養して得られる培養
物の乾燥粉末、又は培養物を精製して得ることのできた
4−ケトゼアキサンチンの抽出物であってもよい。また
必要により適宜精製して使用することも可能である。
類の色調改善剤としての用途について説明する。本発明
における該有効成分は化学的に合成された4−ケトゼア
キサンチンでも、また前記細菌を培養して得られる培養
物の乾燥粉末、又は培養物を精製して得ることのできた
4−ケトゼアキサンチンの抽出物であってもよい。また
必要により適宜精製して使用することも可能である。
【0034】本発明の色調改善剤において、有効成分と
して培養物の粗抽出エキスあるいは精製した4−ケトゼ
アキサンチンを使用する場合、常法に従って前記有効成
分を大豆油等に溶解して用いることができる。4−ケト
ゼアキサンチンを有効成分として含有する本発明の色調
改善剤は、その安全性、色揚げ能及び色調改善能により
主にエビ、マダイ等の養殖魚介類における色揚げ成分、
並びにキンギョ、ニシキゴイ等の観賞魚の色調改善成分
として有用である。
して培養物の粗抽出エキスあるいは精製した4−ケトゼ
アキサンチンを使用する場合、常法に従って前記有効成
分を大豆油等に溶解して用いることができる。4−ケト
ゼアキサンチンを有効成分として含有する本発明の色調
改善剤は、その安全性、色揚げ能及び色調改善能により
主にエビ、マダイ等の養殖魚介類における色揚げ成分、
並びにキンギョ、ニシキゴイ等の観賞魚の色調改善成分
として有用である。
【0035】4−ケトゼアキサンチンの色調改善剤とし
ての使用量は添加する対象魚介類により異なるが、例え
ばクルマエビに対しては5mg/餌料100g、ワキンに対し
ては2mg/餌料100gである。
ての使用量は添加する対象魚介類により異なるが、例え
ばクルマエビに対しては5mg/餌料100g、ワキンに対し
ては2mg/餌料100gである。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定される
ものではないことはいうまでもない。 (実施例1)種菌として Flavobacterium sp. N-81106
(微工研菌寄第12782 号 (FERM P-12782))を用いた。前
培養及び本培養には、DIFCO 社製「MARINE BROTH」を説
明書記載の方法により調製した培地を適宜培養槽に分注
し殺菌後用いた。前培養として、 500ml容量の三角フラ
スコ中の150ml の培地に、該菌株を一白金耳植菌し、25
℃で48時間振とう (100rpm) 培養した。このようにして
得られた種培養液を、10L容量の培養槽中の前記組成と
同一の組成の培地3Lに5%v/v の割合で移し、25℃で
通気攪拌方式 (回転数100rpm、通気量1L/分) により本
培養を行った。培養中、培地のpHは特に制御しないで、
120時間培養した。
明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定される
ものではないことはいうまでもない。 (実施例1)種菌として Flavobacterium sp. N-81106
(微工研菌寄第12782 号 (FERM P-12782))を用いた。前
培養及び本培養には、DIFCO 社製「MARINE BROTH」を説
明書記載の方法により調製した培地を適宜培養槽に分注
し殺菌後用いた。前培養として、 500ml容量の三角フラ
スコ中の150ml の培地に、該菌株を一白金耳植菌し、25
℃で48時間振とう (100rpm) 培養した。このようにして
得られた種培養液を、10L容量の培養槽中の前記組成と
同一の組成の培地3Lに5%v/v の割合で移し、25℃で
通気攪拌方式 (回転数100rpm、通気量1L/分) により本
培養を行った。培養中、培地のpHは特に制御しないで、
120時間培養した。
【0037】培養液を遠心分離 (10,000rpm)して菌体画
分を得、アセトン200ml を添加し攪拌し、沈澱物をろ別
し、抽出液を乾固した。これを更にシリカゲルカラム
(ナカライテスク社製シリカゲル60) を用い、ヘキサ
ン:アセトン=7:3で展開した。溶出された画分Aを
濃縮し4−ケトゼアキサンチン1.20mgを得た。このよう
にして得られた4−ケトゼアキサンチンは、水素核磁気
共鳴スペクトル、可視部吸光スペクトル、質量分析にお
いて、公知のものと一致した。
分を得、アセトン200ml を添加し攪拌し、沈澱物をろ別
し、抽出液を乾固した。これを更にシリカゲルカラム
(ナカライテスク社製シリカゲル60) を用い、ヘキサ
ン:アセトン=7:3で展開した。溶出された画分Aを
濃縮し4−ケトゼアキサンチン1.20mgを得た。このよう
にして得られた4−ケトゼアキサンチンは、水素核磁気
共鳴スペクトル、可視部吸光スペクトル、質量分析にお
いて、公知のものと一致した。
【0038】(実施例2)種菌として Alcaligenes sp.
PC-2 (FERM P-13488)を用いた。前培養及び本培養に
は、DIFCO 社製「MARINE BROTH」を説明書記載の方法に
より調製した培地を適宜培養槽に分注し殺菌後用いた。
前培養として、 500ml容量の三角フラスコ中の150ml の
培地に、該菌株を一白金耳植菌し、25℃で48時間振とう
(100rpm)培養した。このようにして得られた種培養液
を、10L容量の培養槽中の前記組成と同一の組成の培地
3Lに5%v/v の割合で移し、25℃で通気攪拌方式 (回
転数100rpm、通気量1L/分)により本培養を行った。培
養中、培地のpHは特に制御しないで、 120時間培養し
た。
PC-2 (FERM P-13488)を用いた。前培養及び本培養に
は、DIFCO 社製「MARINE BROTH」を説明書記載の方法に
より調製した培地を適宜培養槽に分注し殺菌後用いた。
前培養として、 500ml容量の三角フラスコ中の150ml の
培地に、該菌株を一白金耳植菌し、25℃で48時間振とう
(100rpm)培養した。このようにして得られた種培養液
を、10L容量の培養槽中の前記組成と同一の組成の培地
3Lに5%v/v の割合で移し、25℃で通気攪拌方式 (回
転数100rpm、通気量1L/分)により本培養を行った。培
養中、培地のpHは特に制御しないで、 120時間培養し
た。
【0039】培養液を遠心分離 (10,000rpm)して菌体画
分を得、アセトン200ml を添加し攪拌し、沈澱物をろ別
し、抽出液を乾固した。これを更にシリカゲルカラム
(ナカライテスク社製シリカゲル60) を用い、ヘキサ
ン:アセトン=7:3で展開した。溶出された画分Aを
濃縮し4−ケトゼアキサンチン0.30mgを得た。このよう
にして得られた4−ケトゼアキサンチンは、水素核磁気
共鳴スペクトル、可視部吸光スペクトル、質量分析にお
いて、公知のものと一致した。
分を得、アセトン200ml を添加し攪拌し、沈澱物をろ別
し、抽出液を乾固した。これを更にシリカゲルカラム
(ナカライテスク社製シリカゲル60) を用い、ヘキサ
ン:アセトン=7:3で展開した。溶出された画分Aを
濃縮し4−ケトゼアキサンチン0.30mgを得た。このよう
にして得られた4−ケトゼアキサンチンは、水素核磁気
共鳴スペクトル、可視部吸光スペクトル、質量分析にお
いて、公知のものと一致した。
【0040】(実施例3)種菌として Pseudomonas sp.
PC-3 (FERM P-13487)を用いた。前培養及び本培養に
は、DIFCO 社製「MARINE BROTH」を説明書記載の方法に
より調製した培地を適宜培養槽に分注し殺菌後用いた。
前培養として、 500ml容量の三角フラスコ中の150ml の
培地に、該菌株を一白金耳植菌し、25℃で48時間振とう
(100rpm)培養した。このようにして得られた種培養液
を、10L容量の培養槽中の前記組成と同一の組成の培地
3Lに5%v/v の割合で移し、25℃で通気攪拌方式 (回
転数100rpm、通気量1L/分)により本培養を行った。培
養中、培地のpHは特に制御しないで、 120時間培養し
た。
PC-3 (FERM P-13487)を用いた。前培養及び本培養に
は、DIFCO 社製「MARINE BROTH」を説明書記載の方法に
より調製した培地を適宜培養槽に分注し殺菌後用いた。
前培養として、 500ml容量の三角フラスコ中の150ml の
培地に、該菌株を一白金耳植菌し、25℃で48時間振とう
(100rpm)培養した。このようにして得られた種培養液
を、10L容量の培養槽中の前記組成と同一の組成の培地
3Lに5%v/v の割合で移し、25℃で通気攪拌方式 (回
転数100rpm、通気量1L/分)により本培養を行った。培
養中、培地のpHは特に制御しないで、 120時間培養し
た。
【0041】培養液を遠心分離 (10,000rpm)して菌体画
分を得、アセトン200ml を添加し攪拌し、沈澱物をろ別
し、抽出液を乾固した。これを更にシリカゲルカラム
(ナカライテスク社製シリカゲル60) を用い、ヘキサ
ン:アセトン=7:3で展開した。溶出された画分Aを
濃縮し4−ケトゼアキサンチン0.15mgを得た。このよう
にして得られた4−ケトゼアキサンチンは、水素核磁気
共鳴スペクトル、可視部吸光スペクトル、質量分析にお
いて、公知のものと一致した。
分を得、アセトン200ml を添加し攪拌し、沈澱物をろ別
し、抽出液を乾固した。これを更にシリカゲルカラム
(ナカライテスク社製シリカゲル60) を用い、ヘキサ
ン:アセトン=7:3で展開した。溶出された画分Aを
濃縮し4−ケトゼアキサンチン0.15mgを得た。このよう
にして得られた4−ケトゼアキサンチンは、水素核磁気
共鳴スペクトル、可視部吸光スペクトル、質量分析にお
いて、公知のものと一致した。
【0042】(実施例4)種菌として Alteromonas sp.
SD-402 (FERM P-13489)を用いた。前培養及び本培養に
は、DIFCO 社製「MARINE BROTH」を説明書記載の方法に
より調製した培地を適宜培養槽に分注し殺菌後用いた。
前培養として、 500ml容量の三角フラスコ中の150ml の
培地に、該菌株を一白金耳植菌し、25℃で48時間振とう
(100rpm)培養した。このようにして得られた種培養液
を、10L容量の培養槽中の前記組成と同一の組成の培地
3Lに5%v/v の割合で移し、20℃で通気攪拌方式 (回
転数100rpm、通気量1L/分)により本培養を行った。培
養中、培地のpHは特に制御しないで、 120時間培養し
た。
SD-402 (FERM P-13489)を用いた。前培養及び本培養に
は、DIFCO 社製「MARINE BROTH」を説明書記載の方法に
より調製した培地を適宜培養槽に分注し殺菌後用いた。
前培養として、 500ml容量の三角フラスコ中の150ml の
培地に、該菌株を一白金耳植菌し、25℃で48時間振とう
(100rpm)培養した。このようにして得られた種培養液
を、10L容量の培養槽中の前記組成と同一の組成の培地
3Lに5%v/v の割合で移し、20℃で通気攪拌方式 (回
転数100rpm、通気量1L/分)により本培養を行った。培
養中、培地のpHは特に制御しないで、 120時間培養し
た。
【0043】培養液を遠心分離 (10,000rpm)して菌体画
分を得、アセトン200ml を添加し攪拌し、沈澱物をろ別
し、抽出液を乾固した。これを更にシリカゲルカラム
(ナカライテスク社製シリカゲル60) を用い、ヘキサ
ン:アセトン=7:3で展開した。溶出された画分Aを
濃縮し4−ケトゼアキサンチン0.67mgを得た。このよう
にして得られた4−ケトゼアキサンチンは、水素核磁気
共鳴スペクトル、可視部吸光スペクトル、質量分析にお
いて、公知のものと一致した。
分を得、アセトン200ml を添加し攪拌し、沈澱物をろ別
し、抽出液を乾固した。これを更にシリカゲルカラム
(ナカライテスク社製シリカゲル60) を用い、ヘキサ
ン:アセトン=7:3で展開した。溶出された画分Aを
濃縮し4−ケトゼアキサンチン0.67mgを得た。このよう
にして得られた4−ケトゼアキサンチンは、水素核磁気
共鳴スペクトル、可視部吸光スペクトル、質量分析にお
いて、公知のものと一致した。
【0044】(実施例5)種菌として Hyphomonas sp.
PC-4 (FERM P-13486) を用いた。前培養及び本培養に
は、DIFCO 社製「MARINE BROTH」を説明書記載の方法に
より調製した培地を適宜培養槽に分注し殺菌後用いた。
前培養として、 500ml容量の三角フラスコ中の150ml の
培地に、該菌株を一白金耳植菌し、20℃で48時間振とう
(100rpm)培養した。このようにして得られた種培養液
を、10L容量の培養槽中の前記組成と同一の組成の培地
3Lに5%v/v の割合で移し、25℃で通気攪拌方式 (回
転数100rpm、通気量1L/分)により本培養を行った。培
養中、培地のpHは特に制御しないで、 120時間培養し
た。
PC-4 (FERM P-13486) を用いた。前培養及び本培養に
は、DIFCO 社製「MARINE BROTH」を説明書記載の方法に
より調製した培地を適宜培養槽に分注し殺菌後用いた。
前培養として、 500ml容量の三角フラスコ中の150ml の
培地に、該菌株を一白金耳植菌し、20℃で48時間振とう
(100rpm)培養した。このようにして得られた種培養液
を、10L容量の培養槽中の前記組成と同一の組成の培地
3Lに5%v/v の割合で移し、25℃で通気攪拌方式 (回
転数100rpm、通気量1L/分)により本培養を行った。培
養中、培地のpHは特に制御しないで、 120時間培養し
た。
【0045】培養液を遠心分離 (10,000rpm)して菌体画
分を得、アセトン200ml を添加し攪拌し、沈澱物をろ別
し、抽出液を乾固した。これを更にシリカゲルカラム
(ナカライテスク社製シリカゲル60) を用い、ヘキサ
ン:アセトン=7:3で展開した。溶出された画分Aを
濃縮し4−ケトゼアキサンチン1.05mgを得た。このよう
にして得られた4−ケトゼアキサンチンは、水素核磁気
共鳴スペクトル、可視部吸光スペクトル、質量分析にお
いて、公知のものと一致した。
分を得、アセトン200ml を添加し攪拌し、沈澱物をろ別
し、抽出液を乾固した。これを更にシリカゲルカラム
(ナカライテスク社製シリカゲル60) を用い、ヘキサ
ン:アセトン=7:3で展開した。溶出された画分Aを
濃縮し4−ケトゼアキサンチン1.05mgを得た。このよう
にして得られた4−ケトゼアキサンチンは、水素核磁気
共鳴スペクトル、可視部吸光スペクトル、質量分析にお
いて、公知のものと一致した。
【0046】(実施例6)種菌として Caryophanon sp.
PC-5 (FERM P-13485)を用いた。前培養及び本培養に
は、DIFCO 社製「MARINE BROTH」を説明書記載の方法に
より調製した培地を適宜培養槽に分注し殺菌後用いた。
前培養として、 500ml容量の三角フラスコ中の150ml の
培地に、該菌株を一白金耳植菌し、25℃で48時間振とう
(100rpm)培養した。このようにして得られた種培養液
を、10L容量の培養槽中の前記組成と同一の組成の培地
3Lに5%v/v の割合で移し、25℃で通気攪拌方式 (回
転数100rpm、通気量1L/分)により本培養を行った。培
養中、培地のpHは特に制御しないで、 120時間培養し
た。
PC-5 (FERM P-13485)を用いた。前培養及び本培養に
は、DIFCO 社製「MARINE BROTH」を説明書記載の方法に
より調製した培地を適宜培養槽に分注し殺菌後用いた。
前培養として、 500ml容量の三角フラスコ中の150ml の
培地に、該菌株を一白金耳植菌し、25℃で48時間振とう
(100rpm)培養した。このようにして得られた種培養液
を、10L容量の培養槽中の前記組成と同一の組成の培地
3Lに5%v/v の割合で移し、25℃で通気攪拌方式 (回
転数100rpm、通気量1L/分)により本培養を行った。培
養中、培地のpHは特に制御しないで、 120時間培養し
た。
【0047】培養液を遠心分離 (10,000rpm)して菌体画
分を得、アセトン200ml を添加し攪拌し、沈澱物をろ別
し、抽出液を乾固した。これを更にシリカゲルカラム
(ナカライテスク社製シリカゲル60) を用い、ヘキサ
ン:アセトン=7:3で展開した。溶出された画分Aを
濃縮し4−ケトゼアキサンチン0.76mgを得た。このよう
にして得られた4−ケトゼアキサンチンは、水素核磁気
共鳴スペクトル、可視部吸光スペクトル、質量分析にお
いて、公知のものと一致した。
分を得、アセトン200ml を添加し攪拌し、沈澱物をろ別
し、抽出液を乾固した。これを更にシリカゲルカラム
(ナカライテスク社製シリカゲル60) を用い、ヘキサ
ン:アセトン=7:3で展開した。溶出された画分Aを
濃縮し4−ケトゼアキサンチン0.76mgを得た。このよう
にして得られた4−ケトゼアキサンチンは、水素核磁気
共鳴スペクトル、可視部吸光スペクトル、質量分析にお
いて、公知のものと一致した。
【0048】(実施例7)実施例1で得られた4−ケト
ゼアキサンチンについて、ワキンを用いた飼育試験を行
った。試験飼料としては、市販されているテトラフィン
(ドイツ、テトラベルケ社製) に対して、実施例1で得
られた4−ケトゼアキサンチンの 0.1%アセトン溶液
を、4−ケトゼアキサンチンが2mg/飼料100gとなるよ
うに噴霧し、60℃の恒温乾燥器にて乾燥したものを用い
た。コントロール餌料には、テトラフィンを用いた。
ゼアキサンチンについて、ワキンを用いた飼育試験を行
った。試験飼料としては、市販されているテトラフィン
(ドイツ、テトラベルケ社製) に対して、実施例1で得
られた4−ケトゼアキサンチンの 0.1%アセトン溶液
を、4−ケトゼアキサンチンが2mg/飼料100gとなるよ
うに噴霧し、60℃の恒温乾燥器にて乾燥したものを用い
た。コントロール餌料には、テトラフィンを用いた。
【0049】体長約2cmのワキン10匹を5匹ずつA、B
の2群に分け、各々縦27cm横16cm深さ16cmの水槽 (水深
12cm) で、昼光色蛍光灯 (12時間点灯、12時間消灯)
下、室温で飼育した。最初の1週間は、両群ともにテト
ラフィン0.2g/日を投与した。2週目以降、A群には4
−ケトゼアキサンチン含有のテトラフィン0.2g/日を、
B群にはコントロール餌料のテトラフィン0.2g/日を投
与した。その結果、A群は投与開始後2週間 (飼育開始
後3週間) 頃より、コントロールと比較し体表の赤味が
増し、投与開始後4週間 (飼育開始後5週間) 目では、
コントロールであるB群と比較し、A群は有意に鮮やか
な赤色になった。
の2群に分け、各々縦27cm横16cm深さ16cmの水槽 (水深
12cm) で、昼光色蛍光灯 (12時間点灯、12時間消灯)
下、室温で飼育した。最初の1週間は、両群ともにテト
ラフィン0.2g/日を投与した。2週目以降、A群には4
−ケトゼアキサンチン含有のテトラフィン0.2g/日を、
B群にはコントロール餌料のテトラフィン0.2g/日を投
与した。その結果、A群は投与開始後2週間 (飼育開始
後3週間) 頃より、コントロールと比較し体表の赤味が
増し、投与開始後4週間 (飼育開始後5週間) 目では、
コントロールであるB群と比較し、A群は有意に鮮やか
な赤色になった。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、従来入手が困難であっ
た4−ケトゼアキサンチンを、極く一般的な培養装置に
より、高収率で容易に得ることができる。本発明の色調
改善剤は、エビ、マダイ等の養殖魚介類における色揚げ
成分、及びキンギョ、ニシキゴイ等の鑑賞魚の色調改善
成分として有用である。
た4−ケトゼアキサンチンを、極く一般的な培養装置に
より、高収率で容易に得ることができる。本発明の色調
改善剤は、エビ、マダイ等の養殖魚介類における色揚げ
成分、及びキンギョ、ニシキゴイ等の鑑賞魚の色調改善
成分として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:05) (C12P 7/26 C12R 1:38) (C12P 7/26 C12R 1:01)
Claims (2)
- 【請求項1】 フラボバクテリウム(Flavobacterium)
属、アルカリゲネス(Alcaligenes) 属、シュードモナス
(Pseudomonas) 属、アルテロモナス(Alteromonas) 属、
ヒポモナス(Hyphomonas)属又はカリオファノン(Caryoph
anon) 属に属し、4−ケトゼアキサンチンを生産する能
力を有する細菌を培地に培養し、培養物から4−ケトゼ
アキサンチンを採取することを特徴とする4−ケトゼア
キサンチンの製造法。 - 【請求項2】 4−ケトゼアキサンチンを有効成分とし
て含有することを特徴とする養殖魚介類の色調改善剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5070335A JPH06165684A (ja) | 1992-10-01 | 1993-03-29 | 4−ケトゼアキサンチンの製造法及びその用途 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26392992 | 1992-10-01 | ||
JP4-263929 | 1992-10-01 | ||
JP5070335A JPH06165684A (ja) | 1992-10-01 | 1993-03-29 | 4−ケトゼアキサンチンの製造法及びその用途 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06165684A true JPH06165684A (ja) | 1994-06-14 |
Family
ID=26411493
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5070335A Pending JPH06165684A (ja) | 1992-10-01 | 1993-03-29 | 4−ケトゼアキサンチンの製造法及びその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06165684A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001022833A1 (fr) * | 1999-09-30 | 2001-04-05 | Nippon Mitsubishi Oil Corporation | Matieres contenant des pigments ajoutees a des aliments |
-
1993
- 1993-03-29 JP JP5070335A patent/JPH06165684A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001022833A1 (fr) * | 1999-09-30 | 2001-04-05 | Nippon Mitsubishi Oil Corporation | Matieres contenant des pigments ajoutees a des aliments |
US6706278B1 (en) | 1999-09-30 | 2004-03-16 | Nippon Mitsubishi Oil Corporation | Pigment- containing materials to be added to feeds |
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