JPH0616505A - 土壌病害防除剤組成物 - Google Patents

土壌病害防除剤組成物

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JPH0616505A
JPH0616505A JP5098265A JP9826593A JPH0616505A JP H0616505 A JPH0616505 A JP H0616505A JP 5098265 A JP5098265 A JP 5098265A JP 9826593 A JP9826593 A JP 9826593A JP H0616505 A JPH0616505 A JP H0616505A
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Hitoshi Hosoda
仁 細田
Kenji Yasui
賢治 安居
Shigehiro Kato
重博 加藤
Yasuhiko Kondo
泰彦 近藤
Yukiyoshi Takahi
幸義 高日
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】土壌病原菌に起因する各種作物の土壌病害を防
除すること。 【構成】3−ヒドロキシ−5−メチルイソオキサゾール
又はその塩、及び防微生物剤を含有する土壌病害防除剤
組成物。 【効果】3−ヒドロキシ−5−メチルイソオキサゾール
の残効性が大幅に増強され、かつ3−ヒドロキシ−5−
メチルイソオキサゾールの分解防止のみでは期待できな
いほどの高い防除効果を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、土壌病害防除剤に防微
生物剤を配合した土壌病害防除剤組成物に関するもので
ある。
【0003】
【従来の技術】土壌病原菌に起因する各種作物の土壌病
害は、古くからその被害の大きさ及び防除の困難さから
作物栽培上あるいは農業経営上大きな問題として現在に
至っている。
【0004】近年は、栽培及び流通の合理化の上から、
耐久度の高い施設及び設備を備えて集約的に栽培したり
又は各種作物の栽培が特産化され、単一の作物を同一土
壌で連続して栽培するケースが富みに増加している。
【0005】このような趨勢から、施設栽培や露地栽培
において土壌病害が多発し、作物の栽培に多大の被害を
与え、しばしば収穫皆無となることもある。
【0006】このような土壌病害を引き起こす土壌病原
菌の代表的なものとしてフザリウム菌、ピシウム菌、ア
ファノマイセス菌、リゾクトニア菌などが知られてい
る。
【0007】現在、3−ヒドロキシ−5−メチルイソオ
キサゾール(以下、化合物Aという)は、このような様
々の土壌病原菌に起因する土壌病害を幅広く防除し、か
つ環境に対する安全性の高い薬剤として広く一般に使わ
れている。例えば、ピシウム菌やフザリウム菌などによ
るイネや各種作物の苗立枯病、各種作物のフザリウム性
萎凋病、アファノマイセス菌などによるテンサイ苗立枯
病などに対して使われている。化合物Aは直接土壌に処
理するだけでなく、種子に処理することによってもこれ
らの土壌病害を防除することができる。例えばアファノ
マイセス菌やピシウム菌によって引き起こされるテンサ
イの苗立枯病に対して化合物Aの種子処理は高い防除効
果を示し、本化合物の粉衣剤は日本及びヨーロッパ各国
で広く使用されている。また化合物Aは植物の根の活力
を高め、生育促進などの生理活性向上の効果があること
も知られており、日本では湛水土壌中直播をするイネ種
子に化合物Aを処理する方法が広く行われており、苗立
を安定させる効果があることが知られている。
【0008】また化合物Aのカルシウム塩は、特公昭48
−38148 号公報において、様々の作物の病害に対して化
合物Aと同様の活性を有することが知られている。また
化合物Aのカルシウム塩は化合物Aに比べて揮散性が低
いため、この点でも種子処理剤として有利である。
【0009】さらに、水耕栽培などの場面では、化合物
A及びその塩はアオミドロなどに対する殺藻活性も示
す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし化合物Aは、土
壌中では土壌微生物により速やかに微生物分解を受ける
ため、これが残効性を限定する要因となっている。この
ことは三共研究所年報第25巻42頁から45頁に知ら
れている。
【0011】この残効性を伸ばすために処理量を大幅に
増すと、特に種子処理の場合は、その植物の生育を抑制
したり出芽を遅らせるなどの薬害を引き起こすことがあ
る。化合物Aのカルシウム塩である化合物(以下、化合
物Cという)は、種子処理した場合の薬害は化合物Aよ
り少ないため有利ではあるが、それでも大幅に処理量を
増やすと薬害を引き起こすこともある。従って、処理量
を大幅に増やすことによって残効性を伸ばすことは困難
である。そこで使用場面によってはこのような化合物A
及び化合物Cの残効性の不足を補い、防除効果を高める
ことが要望されている。
【0012】本発明者らは、これらの課題を解決すべく
鋭意研究を行なった結果、化合物Aを分解する土壌微生
物の増殖を抑え、かつ安全性の高い防微生物剤を含有す
ることにより化合物Aの残効性が大幅に増強されるのみ
ならず、化合物Aの分解防止のみでは期待できないほど
の高い防除効果を発揮することを見出し、本発明を完成
した。
【0013】[発明の構成]
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、3−ヒドロキ
シ−5−メチルイソオキサゾール又はその塩、及び防微
生物剤を含有する土壌病害防除剤組成物である。
【0015】化合物Aの塩としては、特公昭48−38148
号公報において知られているものを挙げることができ、
例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マ
グネシウム塩、アンモニウム塩であり、好適にはカルシ
ウム塩であり、最も好適には、
【0016】
【化1】
【0017】で表される化合物Aのカルシウム塩2水和
物(以下化合物Dという)である。これらの塩における
金属原子等は化合物Aのイソオキサゾール環3−位のヒ
ドロキシル基の水素原子と置換している。化合物Dは、
水に水酸化カルシウム1当量及び化合物Aの2当量を加
え、約80℃に加熱溶解し熱時濾過し、濾液を約0℃に
冷却して析出する結晶を濾取し、50〜60℃で乾燥す
ることにより調製される。
【0018】使用される防微生物剤としては、安全性の
高い工業用防菌防かび剤として使用されているもの、あ
るいは農業用殺菌剤として使用されているものが含ま
れ、通常の防微生物剤はいずれも使用することができ
る。
【0019】工業用の防微生物剤としては、繊維抗菌防
臭剤、木材防腐防微剤、塗料用防菌防微剤、皮革用防菌
防微剤、スライム防除剤、水処理剤、プール消毒剤、防
藻剤、チップ・パルプ用防腐防微剤等を挙げることがで
きる。
【0020】防微生物剤の例としては、ホルムアルデヒ
ド、グリオキサール、スクシニックジアルデヒド、1,
5−ペンタンジアールのようなアルデヒド類;2,5−
ジメトキシテトラヒドロフラン、5−ハロ−5−ニトロ
ジオキサン類(例、5−ブロモ−5−ニトロジオキサ
ン)、2−ハロ−N−ヒドロキシメチルアセトアミド類
(例、2−クロロ−N−ヒドロキシメチルアセトアミ
ド)、1−ヒドロキシメチル−5,5−ジメチルヒダン
トイン、ヘキサメチレンテトラアミド、ハロゲン化1−
(3−ハロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾ
ニアアダマンタン類(例、1−(3−クロロアリル)−
3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンクロ
リド)、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−5,5−
ジメチル−2,4−イミダゾリジンジオン、4,4−ジ
メチル−1,3−オキサゾリジン、ヘキサヒドロ−1,
3,5−トリス(2−ヒドロキシエチル)−S−トリア
ジンのようなアルデヒド放出化合物;2−ブロモ−2−
ニトロ−1,1−プロパンジオールのような一般式Ra
−C(NO2 )X−CH(OH)−Rb (式中、Xはハ
ロゲン原子を示し、Ra 及びRb はC1 〜C6 アルキル
基、ヒドロキシ基、水素原子、ハロゲン原子を示す)で
表されるようなハロゲン置換ニトロアルコール化合物;
一般式Rc −N+ Me2 −CH2 −Ph X- (式中、
Xはハロゲン原子を示し、Phはフェニル基を示し、R
c はC12〜C14アルキル基を示す)で表されるような四
級アンモニウム塩;ベンゾイルオキシメタノールのよう
なアリール置換基を有する炭素数1乃至6のアルコール
類;ヒドロキシ基で置換されていてもよい安息香酸及び
そのエステル(n-プロピルエステルのようなアルキルエ
ステル、ベンジルエステルのようなアラルキルエステ
ル)のような親油性の弱酸類;o−フェニルフェノール
のような、アリール基で置換されていてもよいフェノー
ルのようなフェノール類;イソチアゾール−3(2H)
−オン、1,2−ベンズイソチアゾール−3(2H)−
オン、5−ハロ−2−メチルイソチアゾール−3(2
H)−オン類(例、5−クロロ−2−メチルイソチアゾ
ール−3(2H)−オン、2−C1 〜C10アルキルイソ
チアゾール−3(2H)−オン類(例、2−メチルイソ
チアゾール−3(2H)−オン)のようなイソチアゾロ
ン類;2,4,5,6−テトラハロイソフタロニトリル
類(例、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニト
リル)、ハロキシレノール(例、p−クロロ−m−キシ
レノール)、ハロクレゾール(例、p−クロロ−o−ク
レゾール、p−クロロ−m−クレゾール)のようなハロ
ゲン原子を含むベンゼン又はピリジン誘導体;テトラヒ
ドロ−3,5−ジメチル−2H−1,3,5−チアジア
ゾリン−2−チオン、ビス(ジメチルチオカルバモイ
ル)ジスルフィド、N−メチルジチオカルバミン酸塩の
ようなCS2 放出化合物;アルキルグアニジン(例、ド
デシルグアニジン)、ビス[5−(ハロフェニル)−ビ
グアニド]ヘキサン2塩化水素塩(例、ビス[5−(p
−クロロフェニル)−ビグアニド]ヘキサン2塩化水素
塩)のようなグアニジン類及びビグアニド類;ハロアセ
トアミド(例、クロロアセトアミド、ブロモアセトアミ
ド)、2,2−ジハロ−3−ニトリロプロピオンアミド
(例、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミ
ド)ようなハロゲン置換アミド類;水酸化銅、硫化銅、
カッパー−8−キノレートのような有機又は無機銅剤;
10−10’−オキシビス−10H−フェノキシアルシ
ンのようなAs化合物;2−(4−チアゾリル)−1H
−ベンズイミダゾール、N−(ジクロロフルオロメチル
チオ)フタルイミド、N,N−ジメチル−N’−(ジク
ロロフルオロメチルチオ)スルファミドのようなその他
の化合物:を挙げることができる。
【0021】上記のうち、好適には、1,5−ペンタン
ジアール(以下化合物B−1という)、2,5−ジメト
キシテトラヒドロフラン(以下化合物B−2という)、
グリオキサール(以下化合物B−3という)、塩化ベン
ザルコニウム(以下化合物B−4という)、1,2−ベ
ンズイソチアゾリン−3−オン(以下化合物B−5とい
う)、水酸化第二銅(以下化合物B−6という)、p−
クロロ−m−キシレノール(以下化合物B−7とい
う)、p−クロロ−o−クレゾール(以下化合物B−8
という)、p−ヒドロキシ安息香酸n-プロピルエステル
(以下化合物B−9という)、テトラヒドロ−3,5−
ジメチル−2H−1,3,5−チアジアジン−2−チオ
ン(以下化合物B−10という)であり、更に好適には
化合物B−1、化合物B−5である。本発明には、これ
らの中から一種あるいは二種以上を組み合わせて用いる
ことができる。
【0022】本発明の土壌病害防除剤組成物は、化合物
A又はその塩と上記防微生物剤とを常法によって配合し
て、例えば粉剤、液剤、粒剤、水和剤などの組成物に調
製して使用する。これらは殺菌剤、殺虫剤、肥料、土壌
改良剤等と混合して処理してもよい。
【0023】本発明の土壌病害防除剤組成物における有
効成分は、1重量部の化合物Aに対して、防微生物剤を
0.01〜10重量部の割合で配合することができる
が、好ましくは0.1〜1重量部の割合がよい。組成物
全量に対する全有効成分含量は、液剤では通常1〜50
重量%、粉剤では通常0.3〜25重量%、水和剤では
通常1〜90重量%、粒剤では通常0.3〜25重量%
である。
【0024】これらの製剤をそのままあるいは適当な濃
度に希釈して、それぞれの目的に応じて種子または土壌
などに処理する。水耕栽培の場合は、水耕液へ直接添加
することもできる。処理時期は特に限定されるものでは
なく、播種または移植時に処理してもよく、作物の生育
中に施用しても作物に何ら害を与えることはない。
【0025】以下、実施例及び試験例によって、本発明
をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限られる
ものではない。
【0026】
【実施例】以下の記載において、部及び%はそれぞれ重
量部及び重量%を示す。
【0027】
【実施例1】化合物Aを50部、プロテクトールGDA
(商品名、化合物B−1を50%含有、BASFジャパ
ン(株)製)10部、ゴーセノールGL−05S(商品
名、日本合成化学工業(株)製)2部、及びカープレッ
クス#80−S(商品名、塩野義製薬(株)製)38部
を混合したのちハンマーミルで粉砕して本発明の水和剤
を得た。
【0028】
【実施例2】化合物Aを50部、プロクセルGXL(商
品名、化合物B−5を20%含有、アイシー・アイ・ジ
ャパン(株)製)25部、ゴーセノールGL−05Sを
2部及びカープレックス#80−Sを23部を混合した
のちハンマーミルで粉砕して本発明の水和剤を得た。
【0029】
【実施例3】化合物Aを4部、プロテクトールGDA4
部、カープレックス#80(商品名、塩野義製薬(株)
製)4部、及びジークライトNG(商品名、ジークライ
ト(株)製)88部を混合したのちハンマーミルで粉砕
して本発明の粉剤を得た。
【0030】
【実施例4】化合物Aを4部、プロテクトールDMT
(商品名、化合物B−2を100%含有、BASFジャ
パン(株)製)0.5部及びジークライトNG95.5
部を混合したのちハンマーミルで粉砕して本発明の粉剤
を得た。
【0031】
【実施例5】化合物Aを4部、プロテクトールGL40
(商品名、化合物B−3を40%含有、BASFジャパ
ン(株)製)5部、カープレックス#80を5部及びジ
ークライトNGを86部を混合したのちハンマーミルで
粉砕して本発明の粉剤を得た。
【0032】
【実施例6】化合物Aを4部、プロテクトールKLC8
0(商品名、化合物B−4を80%含有、BASFジャ
パン(株)製)2.5部、カープレックス#80を2.
5部及びジークライトNG91部を混合したのちハンマ
ーミルで粉砕して本発明の粉剤を得た。
【0033】
【実施例7】化合物Aを4部、プロクセルGLX10
部、カープレックス#80を10部及びジークライトN
G76部を混合した後ハンマーミルで粉砕して本発明の
粉剤を得た。
【0034】
【実施例8】化合物Aを4部、化合物B−6を2部及び
ジークライトNG94部を混合したのちハンマーミルで
粉砕して本発明の粉剤を得た。
【0035】
【実施例9】化合物Aを4部、化合物B−7を2部及び
ジークライトNG94部を混合した後ハンマーミルで粉
砕して本発明の粉剤を得た。
【0036】
【実施例10】化合物Aを4部、化合物B−8を2部及
びジークライトNG94部を混合したのちハンマーミル
で粉砕して本発明の粉剤を得た。
【0037】
【実施例11】化合物Aを4部、メッキンスP(商品
名、化合物B−9のプロピルエステルを99%含有、上
野製薬(株)製)2部及びジークライトNG94部を混
合したのちハンマーミルで粉砕して本発明の粉剤を得
た。
【0038】
【実施例12】化合物Aを10部、プロテクトールGD
Aを20部及びN−メチルピロリドン70部を混合溶解
して本発明の液剤を得た。
【0039】
【実施例13】化合物Aを10部、プロクセルGLXを
50部及びソルフィット(商品名、クラレ(株)製)4
0部を混合溶解して本発明の液剤を得た。
【0040】
【実施例14】ジークライトNG97.5部にゴーセノ
ールGL−05Sを2部及びネオコールYSK(商品
名、第一工業製薬(株)製)0.5部を混合し、適量の
水を加えて練合したのちペレッター(スクリーン孔径
0.9mm)で押し出して造粒、110℃で乾燥し、
0.3〜1.7mmに整粒した造粒キャリヤーを得た。
【0041】別に化合物Aを4部、プロテクトールGD
Aを2部及びプロピレングリコール7部を混合溶解した
後、前記造粒キャリヤー86.5部に吸収して本発明の
粒剤を得た。
【0042】
【実施例15】化合物Aを4部、プロクセルGXLを5
部及びN,N−ジメチルホルムアミド5部を混合溶解し
たのち、カガライト2号(商品名、シルバー産業)86
部に吸収して本発明の粒剤を得た。
【0043】
【実施例16】化合物Cを4部、プロテクトールGDA
を4部、カープレックス#80を4部及びジークライト
NGを88部、混合したのちハンマーミルで粉砕して本
発明の粉剤を得た。
【0044】
【実施例17】化合物Aを10部、プロテクトールGD
Aを20部、プロクセルGXLを50部及びソルフィッ
ト20部を混合溶解して本発明の液剤を得た。
【0045】
【実施例18】化合物Cを50部、プロテクトールGD
Aを10部、ゴーセノールGL−05S(日本合成化学
工業(株)製)2部及びカープレックス#80−Sを3
8部、混合したのちハンマーミルで粉砕して本発明の水
和剤を得た。
【0046】
【実施例19】化合物Cを50部、プロクセルGXLを
25部、ゴーセノールGL−05Sを2部及びカープレ
ックス#80−Sを23部、混合したのちハンマーミル
で粉砕して本発明の水和剤を得た。
【0047】
【実施例20】化合物Aを4部、プロテクトールTOE
(商品名、化合物B−10を100%含有、BASFジ
ャパン(株)製)2部及びジークライトNGを94部、
混合した後、ハンマーミルで粉砕して本発明の粉剤を得
た。
【0048】
【実施例21】10リットルのガラス製コルベンに水
5.7kg、水酸化カルシウム0.57kg及び3−ヒ
ドロキシ−5−メチルイソキサゾール1.4kgを加え
80℃に加熱溶解後、熱時濾過した。濾液を0℃に冷却
し、析出する結晶を濾取し、55℃で2時間乾燥し、白
色粗結晶1.0kgを得た。粗結晶を水より再結晶し得
られた結晶を55℃で2時間乾燥し白色結晶を得た。
【0049】融点:280℃ decomp. 元素分析値(C8H8N2O4Ca・4H2O として) 計算値(%) C:31.17 H:5.23 N: 9.09 実測値(%) C:31.09 H:5.24 N: 9.07 IRスペクトル νmax KBr cm-1: 3377(s),3220(w),165
0(w),1626(s),1510(s),1410(s),1255(s),1150(s),1025
(s),900(s) 。
【0050】NMR スペクトル(D2O)ppm:2.11(3H,d,J=0.
8Hz),5.36(1H,q,J=0.8Hz) 。
【0051】カールフィッシャー法による水の分析値 水の含量(C8H8N2O4Ca・4H2Oとして) 計算値(%) 23.37 実測値(%) 23.62 以上の結果より、得られた化合物は3−ヒドロキシ−5
−メチルイソオキサゾールのカルシウム塩2水和物(化
合物D)であることを確認した。
【0052】
【実施例22】化合物Dを5.2部、プロテクトールG
DAを4部、カープレックス#80を4部及びジークラ
イトNGを86.8部、混合したのちハンマーミルで粉
砕して本発明の粉剤を得た。
【0053】
【実施例23】化合物Dを65部、プロテクトールGD
Aを10部、ゴーセノールGL−05Sを2部及びカー
プレックス#80−Sを23部、混合したのちハンマー
ミルで粉砕して本発明の水和剤を得た。
【0054】
【実施例24】化合物Dを65部、プロクセルGXLを
25部、ゴーセノールGL−05Sを2部及びカープレ
ックス#80−Sを8部、混合したのちハンマーミルで
粉砕して本発明の水和剤を得た。
【0055】
【比較例1】化合物Aを50部、ゴーセノールGL−0
5Sを2部及びカープレックス80−Sを48部用いて
実施例1及び2と同様にして水和剤を得た。
【0056】
【比較例2】プロテクトールGDAを10部、ゴーセノ
ールGL−05Sを2部及びカープレックス#80−S
を88部用いて実施例1と同様にして水和剤を得た。
【0057】
【比較例3】プロクセルGXLを25部、ゴーセノール
GL−05Sを2部及びカープレックス#80−Sを7
3部を用いて実施例2と同様にして水和剤を得た。
【0058】
【比較例4】化合物Aを4部、及びジークライトNGを
96部用いて実施例3と同様にして粉剤を得た。
【0059】
【比較例5】プロテクトールGDAを4部、カープレッ
クス#80を4部及びジークライトNGを92部用いて
実施例3と同様にして粉剤を得た。
【0060】
【比較例6】プロテクトールDMTを0.5部、及びジ
ークライトNGを99.5部用いて実施例4と同様にし
て粉剤を得た。
【0061】
【比較例7】プロテクトールGL40を5部、カープレ
ックス#80を5部及びジークライトNGを90部用い
て実施例5と同様にして粉剤を得た。
【0062】
【比較例8】プロテクトールKLC80を2.5部、カ
ープレックス#80を2.5部及びジークライトNGを
95部用いて実施例6と同様にして粉剤を得た。
【0063】
【比較例9】プロクセルGXLを10部、カープレック
ス#80を10部及びジークライトNGを80部を用い
て実施例7と同様にして粉剤を得た。
【0064】
【比較例10】化合物B−6を2部及びジークライトN
Gを98部用いて実施例8と同様にして粉剤を得た。
【0065】
【比較例11】化合物B−7を2部及びジークライトN
Gを98部用いて実施例9と同様にして粉剤を得た。
【0066】
【比較例12】化合物B−8を2部及びジークライトN
Gを98部用いて実施例10と同様にして粉剤を得た。
【0067】
【比較例13】メッキンスPを2部及びジークライトN
Gを98部用いて実施例11と同様にして粉剤を得た。
【0068】
【比較例14】化合物Aを10部及びソルフィットを9
0部用いて実施例13と同様にして液剤を得た。
【0069】
【比較例15】プロテクトールGDAを20部及びN−
メチルピロリドンを80部用いて実施例12と同様にし
て液剤を得た。
【0070】
【比較例16】プロクセルGXLを50部及びソルフィ
ットを50部用いて実施例13と同様にして液剤を得
た。
【0071】
【比較例17】化合物Aを4部、N,N−ジメチルホル
ムアミドを8部及びカガライト2号を88部用いて実施
例15と同様にして粒剤を得た。
【0072】
【比較例18】プロテクトールGDAを2部、プロピレ
ングリコールを7部及び実施例14で得た造粒キャリヤ
ーを91部用いて実施例14と同様にして粒剤を得た。
【0073】
【比較例19】プロクセルGXLを5部、N,N−ジメ
チルホルムアミドを5部及びカガライト2号を90部用
いて実施例15と同様にして粒剤を得た。
【0074】
【比較例20】化合物Cを4部及びジークライトNGを
96部用いて実施例16と同様にして粉剤を得た。
【0075】
【比較例21】化合物Cを50部、ゴーセノールGL−
05Sを2部及びカープレックス80−Sを48部用い
て実施例18及び19と同様にして水和剤を得た。
【0076】
【比較例22】プロテクトールTOEを2部及びジーク
ライトNG98部を用いて実施例20と同様にして粉剤
を得た。
【0077】
【比較例23】化合物Dを5.2部及びジークライトN
Gを94.8部用いて実施例22と同様にして粉剤を得
た。
【0078】
【比較例24】化合物Dを65部、ゴーセノールGL−
05Sを2部及びカープレックス80−Sを33部用い
て実施例23及び24と同様にして水和剤を得た。
【0079】
【発明の効果】本発明の組成物は、化合物A又はその塩
の病害防除効果及び生理活性を著しく増強させ、かつ残
効性を高め、そのため低薬量化できるものである。
【0080】以下、さらに具体的に本発明の効果を示
す。
【0081】
【試験例1】 [イネ苗立枯病防除試験(水和剤)]予めジャガイモ煎
汁培地で振盪培養したイネ苗立枯病菌(Pythium gramin
icola)をブレンダーで破砕して菌糸懸濁液とし、これを
殺菌土壌に混合接種した。この病原菌汚染土壌を20×
20cm、深さ3cmのプラスチック製小型育苗箱につ
めた。予め浸種して催芽したイネ種子(品種:コシヒカ
リ)に実施例1、2、18及び19並びに比較例1、
2、3及び21で調製した水和剤の所定量を粉衣処理し
た後、直ちにこの種子を1箱当たり乾籾重で30g播種
した。育苗は昼間20℃、夜間15℃のガラス室内で行
ない、播種2週後又は3週後と5週後に苗立枯病の発病
面積を調査した。またイネ苗の生育抑制程度は播種2週
後に調査した。
【0082】表1及び表2に本試験の結果を示した。化
合物A及び化合物Cの防除効果は2〜3週間程持続する
が、その後急激に発病が始まり、5週後には激しく発病
するようになる。化合物A、化合物C、化合物B−1又
は化合物B−5単独では防除効果は極めて弱いが、化合
物A又は化合物Cに化合物B−1又は化合物B−5を配
合した場合、5週後でも発病は全く認められなかった。
このように化合物A及び化合物Cの残効性は著しく増強
され、驚くほどの防除効果を示した。また本発明組成物
ではいずれの処理量でも イネ苗の生育抑制などの薬害
は認められず、かえって根の伸長が助長され、健苗が育
成された。高濃度(対種子重1%)で処理した場合、化
合物Aは強い薬害(出芽阻害、生育抑制)を示したが、
そのカルシウム塩である化合物Cは同濃度で全く薬害を
示さなかった。
【0083】以下の表中、イネ苗生育抑制の欄は、次の
判断基準に従った。
【0084】 −:生育抑制は認められない ±:生育抑制がわずかに認められる +:正常苗の草丈の2/3程度 ++:正常苗の草丈の1/3程度 +++ :不出芽
【0085】
【表1】 ──────────────────────────────────── 供試化合物 苗立枯病発病面積(%) イネ苗 番号 対種子重有効成分濃度(%) 播種2週後 播種5週後 生育抑制 ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−1) 0.05 0.005 0 0 − 実施例1 0.1 0.01 0 0 − 0.2 0.02 0 0 − 0.4 0.04 0 0 − ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−5) 0.05 0.005 0 0 − 実施例2 0.1 0.01 0 0 − 0.2 0.02 0 0 − 0.4 0.04 0 0 − ──────────────────────────────────── (化合物A) 0.05 15 90 − 比較例1 0.1 0 50 − 0.2 0 30 − 0.4 0 10 − ──────────────────────────────────── (化合物B−1) 0.005 50 100 − 比較例2 0.01 40 100 − 0.02 25 90 − 0.04 15 70 − ──────────────────────────────────── (化合物B−5) 0.01 30 100 − 比較例3 0.02 20 80 − 0.04 10 60 − ──────────────────────────────────── 対照区 50 100 − ────────────────────────────────────
【0086】
【表2】 ──────────────────────────────────── 供試化合物 苗立枯病発病面積(%) イネ苗 番号 対種子重有効成分量(%) 播種3週後 播種5週後 生育抑制 ──────────────────────────────────── (化合物C)(化合物B−1) 0.25 0.025 0 0 − 実施例18 0.5 0.05 0 0 − 1.0 0.1 0 0 − ──────────────────────────────────── (化合物C)(化合物B−5) 0.25 0.025 0 0 − 実施例19 0.5 0.05 0 0 − 1.0 0.1 0 0 − ──────────────────────────────────── (化合物A) 0.25 15 80 − 比較例1 0.5 0 60 ± 1.0 (不出芽の為判定不能) +++ ──────────────────────────────────── (化合物B−1) 0.025 40 100 比較例2 0.05 30 80 − 0.1 20 70 − ──────────────────────────────────── (化合物B−5) 比較例3 0.05 30 90 − 0.1 25 80 − ──────────────────────────────────── (化合物C) 0.25 20 80 − 比較例21 0.5 0 50 − 1.0 0 20 − ──────────────────────────────────── 対照区 40 100 − ────────────────────────────────────
【0087】
【試験例2】 [イネ苗立枯病防除試験(粉剤)]試験例1と同様の病
原菌汚染土壌に、実施例3〜11、16、20及び22
並びに比較例4〜13、20、22及び23で調製した
粉剤を全層混和処理した後、試験例1と同様に播種、育
苗、調査した。
【0088】表3に本試験の結果を示した。化合物A、
化合物C又は化合物D単独では残効性に乏しく、またい
ずれの防微生物剤も単独の防除活性は極めて低いが、化
合物A、化合物C又は化合物Dといずれかの防微生物剤
を配合することにより、化合物A、化合物C又は化合物
Dの残効性を含む防除効果は著しく増強された。また配
合剤は、化合物B−8の場合を除いていずれもイネ苗の
生育抑制などの薬害は観察されず、かえって根の生育が
助長され、健苗が育成された。
【0089】
【表3】 ──────────────────────────────────── 供試化合物 苗立枯病発病面積(%) イネ苗 箱当たり有効成分量(mg) 播種2週後 播種5週後 生育抑制
──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−1) 実施例3 10 5 0 0 −
20 10 0 0 − ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−2) 実施例4 10 5 10 30 − 20 10 0 0 − ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−3) 実施例5 10 5 5 60 − 20 10 0 0 − ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−4) 実施例6 10 5 0 70 − 20 10 0 10 − ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−5) 実施例7 10 5 0 0 − 20 10 0 0 − ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−6) 実施例8 10 5 10 50 − 20 10 0 20 − ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−7) 実施例9 10 5 10 30 − 20 10 0 30 − ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−8) 実施例10 10 5 0 40 − 20 10 0 30 + ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−9) 実施例11 10 5 10 40 − 20 10 0 35 − ──────────────────────────────────── (化合物C) (化合物B−1) 実施例16 10 5 0 0 − 20 10 0 0 − ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−10) 実施例20 10 5 0 15 − 20 10 0 0 − ──────────────────────────────────── (化合物D) (化合物B−1) 実施例22 10 5 0 0 − 20 10 0 0 − ──────────────────────────────────── (化合物A) 比較例4 10 10 80 − 20 0 40 − ──────────────────────────────────── (化合物B−1) 比較例5 5 40 100 − 10 30 80 − ──────────────────────────────────── (化合物B−2) 比較例6 5 40 100 − 10 35 100 − ──────────────────────────────────── (化合物B−3) 比較例7 5 40 100 − 10 30 90 − ──────────────────────────────────── (化合物B−4) 比較例8 5 50 90 − 10 40 90 − ──────────────────────────────────── (化合物B−5) 比較例9 5 25 100 − 10 10 80 − ──────────────────────────────────── (化合物B−6) 比較例10 5 50 100 − 10 30 100 − ──────────────────────────────────── (化合物B−7) 比較例11 5 50 100 − 10 50 90 − ──────────────────────────────────── (化合物B−8) 比較例12 5 40 100 − 10 20 90 + ──────────────────────────────────── (化合物B−9) 比較例13 5 40 100 − 10 30 80 − ──────────────────────────────────── (化合物C) 比較例20 10 15 80 − 20 0 50 − ──────────────────────────────────── (化合物B−10) 比較例22 5 50 100 − 10 30 90 − ──────────────────────────────────── (化合物D) 比較例23 10 18 85 − 20 5 65 − ──────────────────────────────────── 対照区 50 100 − ────────────────────────────────────
【0090】
【試験例3】 [キュウリつる割病防除試験(液剤)]予めジャガイモ
煎汁培地で振盪培養して得たキュウリつる割病菌(Fusar
ium oxysporum f.sp.cucumerinum) の小型分生胞子懸濁
液を殺菌土壌に混合接種し、プラスチックポット(2リ
ットル容)に充填した。キュウリ(品種:相模半白、本
葉2葉期苗)を1ポットあたり3本定植した後、実施例
12、13及び17並びに比較例14、15及び16で
調製した液剤の所定量を水で希釈し、ポット当たり10
0mlずつ潅注処理した。1区5連制としてガラス室内で
栽培し、3週及び5週後に健苗率を調査した。試験の結
果を表4に示した。
【0091】本発明土壌病害防除剤組成物は、キュウリ
つる割病の発病を完全に抑制した。
【0092】
【表4】 ──────────────────────────────────── 供試化合物 健苗率(%) 番号 灌注液中有効成分濃度(ppm) 3週後 5週後 薬害 ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−1) 200 200 100 95 なし 実施例12 400 400 100 100 なし 600 600 100 100 なし ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−5) 200 200 100 90 なし 実施例13 400 400 100 100 なし 600 600 100 100 なし ──────────────────────────────────── (化合物A)(B−1)(B−5) 実施例17 200 200 200 100 100 なし 400 400 400 100 100 なし ──────────────────────────────────── (化合物A) 200 30 0 なし 比較例14 400 50 10 なし 600 60 10 なし ──────────────────────────────────── (化合物B−1) 200 25 0 なし 比較例15 400 25 0 なし 600 30 0 なし ──────────────────────────────────── (化合物B−5) 200 20 0 なし 比較例16 400 20 0 なし 600 30 0 なし ──────────────────────────────────── 対照区 20 0 − ────────────────────────────────────
【0093】
【試験例4】 [テンサイ苗立枯病防除試験(粒剤)]予めコレステロ
ール添加コーンミール寒天培地で培養して得たテンサイ
苗立枯病菌(Aphanomyces cochlioides)の卵胞子を含む
培養菌体をブレンダーで破砕し、殺菌土壌に混合接種
し、30×40cm、深さ20cmのプラスチックポッ
トに充填した。テンサイ(品種:モノミドリ)の種子を
1ポット当たり60粒播種し、播種後に実施例14、1
5及び17並びに比較例18及び19の粒剤を土壌表面
に散播した。1区3連制としてガラス室内で6週間栽培
した後、健苗率を調査した。本試験の結果を表5に示し
た。
【0094】本発明土壌病害防除剤組成物はテンサイ苗
立枯病に対して顕著な効果を示した。
【0095】
【表5】 ──────────────────────────────────── 供試化合物 健苗率 番号 ポット当たり有効成分量(mg) (%) 薬害 ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−1) 10 2.5 60 なし 実施例14 20 5 90 なし 40 10 100 なし ──────────────────────────────────── (化合物A)(化合物B−5) 10 2.5 70 なし 実施例15 20 5 90 なし 40 10 100 なし ──────────────────────────────────── (化合物A) 10 30 なし 比較例17 20 50 なし 40 60 なし ──────────────────────────────────── (化合物B−1) 2.5 20 なし 比較例18 5 25 なし 10 25 なし ──────────────────────────────────── (化合物B−5) 2.5 15 なし 比較例19 5 20 なし 10 20 なし ──────────────────────────────────── 対照区 20 − ────────────────────────────────────
【0096】
【試験例5】 [テンサイ苗立枯病防除試験(水和剤)]試験例3と同
様に病原菌汚染土壌をプラスチックポットに充填した。
実施例18、19、23及び24並びに比較例1、2、
3、21及び24の水和剤を、2%アラビアゴム液とと
もにテンサイ(品種:モノミドリ及び北海51号)の種
子に粉衣処理した。このテンサイ種子を1ポット当たり
60粒播種し、1区3連制としてガラス室内で6週間栽
培した後、健苗率を調査した。試験の結果を表6に示し
た。
【0097】本発明土壌病害防除剤組成物はテンサイ苗
立枯病に対して顕著な防除効果を示し、薬害も認められ
なかった。なお、化合物Aでは薬害が観察された。
【0098】
【表6】 ──────────────────────────────────── 供試化合物 モノミドリ 北海51号 対種子重有効成分量(%) 健苗率(%) 薬害 健苗率(%) 薬害 ──────────────────────────────────── (化合物C)(化合物B−1) 実施例18 1.0 0.1 85 なし 90 なし 1.5 0.15 90 なし 95 なし ──────────────────────────────────── (化合物C)(化合物B−5) 実施例19 1.0 0.1 80 なし 88 なし 1.5 0.15 90 なし 95 なし ──────────────────────────────────── (化合物D)(化合物B−1) 実施例23 1.0 0.1 90 なし 93 なし 1.5 0.15 93 なし 95 なし ──────────────────────────────────── (化合物D)(化合物B−5) 実施例24 1.0 0.1 85 なし 90 なし 1.5 0.15 95 なし 95 なし ──────────────────────────────────── (化合物A) 比較例1 1.0 37 なし 60 なし 1.5 53 生育遅延 57 生育遅延 ──────────────────────────────────── (化合物B−1) 比較例2 0.1 8 なし 10 なし 0.15 10 なし 14 なし ──────────────────────────────────── (化合物B−5) 比較例3 0.1 7 なし 11 なし 0.15 10 なし 13 なし ──────────────────────────────────── (化合物C) 比較例21 1.0 47 なし 70 なし 1.5 60 なし 80 なし ──────────────────────────────────── (化合物D) 比較例24 1.0 50 なし 75 なし 1.5 55 なし 80 なし ──────────────────────────────────── 対照区 5 − 8 − ────────────────────────────────────
【0099】
【試験例6】 [イネ湛水直播試験]50cm×40cm、深さ10c
mのプラスチック容器に水田土壌を5cmの深さまで詰
め、代かきをした。予め浸種して催芽したイネ種子(品
種:コシヒカリ)に、実施例18及び19並びに比較例
1〜3及び21の水和剤の所定量を粉衣処理した後、直
ちに1区当たり120粒ずつ深さ2cmの土壌中に播種
した。水深を3〜5cmに保ち、昼間20℃、夜間15
℃のガラス室内で3週間栽培し、苗立数と薬害の程度を
調べた。試験の結果を表7に示した。
【0100】化合物C単独処理区でも無処理区に比べて
苗立率は高かったが、これに化合物B−1又は化合物B
−5を配合した区の苗立率は顕著に高かった。化合物B
−1又は化合物B−5独処理区の苗立率は無処理区のそ
れとほとんど変わらなかった。また配合剤はいずれの処
理量でも薬害は認められなかった。
【0101】
【表7】 ──────────────────────────────────── 供試化合物 苗立率 薬害 対種子重有効性分量(%) (%) ──────────────────────────────────── (化合物C)(化合物B−1) 実施例18 0.5 0.05 95 なし ──────────────────────────────────── (化合物C)(化合物B−5) 実施例19 0.5 0.05 92 なし ──────────────────────────────────── (化合物A) 比較例1 0.5 68 なし ──────────────────────────────────── (化合物B−1) 比較例2 0.05 58 なし ──────────────────────────────────── (化合物B−5) 比較例3 0.05 60 なし ──────────────────────────────────── (化合物C) 比較例21 0.5 72 なし ──────────────────────────────────── 対照区 54 なし ────────────────────────────────────
【0102】
【試験例7】 [水耕液の殺藻試験]池の水をガラス室内に入れ、藻類
を発生させた。この液を100ml容ビーカーに入れ、
所定濃度の実施例12及び13並びに比較例14、15
及び16の液剤を添加した。これをガラス室内に1週間
保った後、藻類の発生程度を調査した。
【0103】試験の結果を表8に示した。本発明組成物
は、顕著な殺藻作用を示した。
【0104】表中、藻類の発生程度は以下の判定基準に
従った。
【0105】−:発生が認められない。
【0106】±:発生がわずかに認められる。
【0107】+:発生が認められる。
【0108】++:発生がかなり認められる。
【0109】+++ :無処理対照区と同様、発生が激しく
認められる。
【0110】
【表8】 ───────────────────────────── 供試化合物 藻類の発生度 濃度(ppm) ───────────────────────────── (化合物A)(化合物B−1) 実施例12 30 30 − 100 100 − ───────────────────────────── (化合物A)(化合物B−5) 実施例13 30 30 − 100 100 − ───────────────────────────── (化合物A)(化合物B−1)(化合物B−5) 実施例17 10 10 10 − 30 30 30 − ───────────────────────────── (化合物A) 比較例14 30 + 100 ± ───────────────────────────── (化合物B−1) 比較例15 30 ++ 100 ++ ───────────────────────────── (化合物B−5) 比較例16 30 +++ 100 ++ ───────────────────────────── 対照区 +++ ─────────────────────────────
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 重博 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式会 社内 (72)発明者 近藤 泰彦 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式会 社内 (72)発明者 高日 幸義 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式会 社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3−ヒドロキシ−5−メチルイソオキサゾ
    ール又はその塩、及び防微生物剤を含有する土壌病害防
    除剤組成物。
  2. 【請求項2】3−ヒドロキシ−5−メチルイソオキサゾ
    ールのカルシウム塩、及び防微生物剤を含有する土壌病
    害防除剤組成物。
  3. 【請求項3】3−ヒドロキシ−5−メチルイソオキサゾ
    ールのカルシウム塩2水和物、及び防微生物剤を含有す
    る土壌病害防除剤組成物。
  4. 【請求項4】防微生物剤が、1,5−ペンタンジアー
    ル、2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン、グリオキ
    サール、塩化ベンザルコニウム、1,2−ベンズイソチ
    アゾリン−3−オン、水酸化第2銅、p−クロロ−m−
    キシレノール、p−クロロ−o−クレゾール、p−ヒド
    ロキシ安息香酸n-プロピルエステル及びテトラヒドロ−
    3,5−ジメチル−2H−1,3,5−チアジアジン−
    2−チオンから選ばれる一種若しくは二種以上の化合物
    である、請求項1乃至3の土壌病害防除剤組成物。
  5. 【請求項5】防微生物剤が、1,5−ペンタンジアール
    及び1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンから選ば
    れる一種若しくは二種の化合物である、請求項1乃至3
    の土壌病害防除剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007217317A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Ishihara Sangyo Kaisha Ltd 植物病原菌防除用組成物及び植物病原菌の防除方法

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