JPH06164658A - クロック回復型位相検出器 - Google Patents

クロック回復型位相検出器

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JPH06164658A
JPH06164658A JP5171702A JP17170293A JPH06164658A JP H06164658 A JPH06164658 A JP H06164658A JP 5171702 A JP5171702 A JP 5171702A JP 17170293 A JP17170293 A JP 17170293A JP H06164658 A JPH06164658 A JP H06164658A
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • H04L7/02Speed or phase control by the received code signals, the signals containing no special synchronisation information
    • H04L7/033Speed or phase control by the received code signals, the signals containing no special synchronisation information using the transitions of the received signal to control the phase of the synchronising-signal-generating means, e.g. using a phase-locked loop
    • H04L7/0334Processing of samples having at least three levels, e.g. soft decisions

Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて多数の異なる通信システムと互換性を
有するシンボルクロックを生成するための技術を提供す
ること 【構成】 デジタル通信システムにおいてシンボルクロ
ックの回復を行うための位相検出器である。この位相検
出器は、シンボルクロックから1シンボル期間の数分の
1の後に第1のサンプルを獲得し、及び、シンボルクロ
ックから1シンボル期間の等しい数分の1だけ前に第2
のサンプルを獲得するように、送信された信号をサンプ
リングすることにより、送信された信号のシンボル速度
からの局部シンボルクロックの位相誤差を決定し、その
第1のサンプルの振幅の関数と第2のサンプルの振幅の
関数との間の差に等しい位相誤差を決定する。その関数
は、好適には、サンプルの振幅の自乗または対数とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタル通信システム
に関し、特に、送信されたデジタル通信信号からシンボ
ルクロックを回復するための方法及びその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】デジタル通信用の多くのシステムが知ら
れており、様々な技術を用いてデジタルデータの送信が
なされている。システムによって用いられる特定の技術
では、送信される信号におけるデータのエンコード方法
を決定することが可能であり、また送信された信号にお
けるデータの受信機によるデコード方法を決定すること
が可能である。用いられる特定の技術に拘らず、一般
に、送信信号の受信機が、情報を送るためのクロック信
号に対応してクロック信号を再構成する必要がある。送
信された信号における情報が、クロックサイクル中のあ
る一瞬でしか有効にならない可能性があるという事実に
より、正確なクロックの再構成は複雑になることがあ
る。
【0003】一般に、デジタル通信システムは、シンボ
ルと呼ばれる単位で情報を送る。各シンボル毎に、帯域
制限(band-limited)波形が送信される。これらの波形
は、システムにより、所定速度(シンボル速度)で送信
される。しかし、波形が帯域制限されているため、それ
らは一般に1つのシンボルの期間よりも遥かに長い期間
を有している。従って、あらゆる特定の時点において、
そのシステムにより送られた信号は、それらの多数の波
形の総和となる。しかし、送信される波形がそのシンボ
ル速度において周期的なゼロ交差を有している限り、依
然としてシンボルをデコードすることが可能である。シ
ンボルをデコードすることは、送信された信号のサンプ
リング時期を決定することになる。これにより、送信さ
れた信号が、1つのシンボルからの情報だけを含むよう
になり、また、少なくとも、その他のシンボルからの干
渉が最小限となるようになる。換言すれば、1つのシン
ボルをデコードするには、受信機は、他のシンボルから
の干渉が最小限になる時点で、送信された信号をサンプ
リングするためのシンボルクロックを生成しなければな
らない。
【0004】送信された波形が、そのシンボル速度にお
いて周期的なゼロ交差を有している場合、その送信信号
は、1シンボル期間中の特定時点において1つのシンボ
ルのみの波形を含む。例えば、シンボルsの波形がs*
h(t)であり、そのシンボル速度が1シンボル/T秒で
ある場合には、送信される信号xは次式で与えられる 。 x(t)=Σs(i)*h(t−iT) (1) その波形がそのシンボル速度において周期的なゼロ交差
を有している場合には、h(t)は次の通りとなる。
【0005】 h(t)=0 (t=n*T(nは0以外の整数)) (2) 次いで、時刻t=nTでは、送信信号x(t)は、1つの
シンボルs(n)からの寄与によるものだけを含む。これ
らの時期に送信される信号をサンプリングすることによ
り、シンボルのデコードを正しく行うことができる。
【0006】送信された信号が、シンボルのデコード中
の搬送波をある程度含むことがあるという事実より、シ
ンボルクロックの回復に関する問題が更に複雑になる。
より詳細にいえば、受信機は、送信信号x(t)を受信す
る代わりに、信号x(t)*exp(−jwt+p)を受信
することになる。ここで、w及びpは未知のものであ
り、変動する可能性がある。
【0007】デジタル通信システムの従来の実施におい
ては、シンボルクロックの回復に関する問題が様々な方
法で解決されている。一般に、その解決策は、特定のシ
ステムの何らかの特徴を伴うものである。例えば、ある
システムは、既知のシンボルパターンで始動し、また
は、その既知のパターンを周期的に挿入する。これらの
システム用の受信機は、その既知のパターンを探し、そ
の情報を用いて、シンボルクロックのサンプリング時期
を生成する局部発振器を「同期(sync up)」させる。他
のシステムの受信機は、送信信号の特定のゼロ交差を探
し、それからタイミングデータを生成する。ほとんどの
現行システムの欠点は、それらの受信機が、シンボルク
ロックを生成するための特定の通信機構の何らかの特性
に依存していることである。このため、受信機は、異な
る通信機構に用いた場合には動作しないことになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の1つ
の目的は、極めて多数の異なる通信システムと互換性を
有するシンボルクロックを生成するための技術を提供す
ることにある。
【0009】少なくとも1つのデジタル通信システムに
おいて、その受信機は位相検出器を備える。この位相検
出器は、シンボルクロックのサンプリング時期から1シ
ンボル期間の1/4だけ離れた時期に、送信信号の実部
及び虚部の振幅を調べるものである。この位相検出器
は、合成されたクロック信号を送信信号のシンボル速度
に同期させるために用いられる。しかし、そのようなシ
ステムは、シンボルクロックのサンプリング時期の前後
では送信信号自体の振幅を比較しないので、その位相検
出器は、送信信号に残留しているいずれの搬送波にも影
響されて不正確になることがある。このようなシステム
の一例として、Stanford Telecomによって製造されたST
EL-2110Aチップが挙げられる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、「Clock Reco
very Phase Detector」と題する論文に記述された原理
に基づくものである。同論文で導出されているように、
送信信号の自乗された振幅(以下、自乗振幅と称す)の
期待値は、サンプリング速度の周期と共に正弦的に変動
する。その正弦曲線は、正確なサンプリング時期で最大
となり、また、正確なサンプリング時期の間の1/2だ
けずれた時点で最小となる。従って、シンボルクロック
の正確なサンプリング時期は、送信信号の自乗振幅の最
大値を探すことによって見いだすことができる。
【0011】本発明によれば、シンボルクロックを送信
信号の自乗振幅の最大値と同期させるための位相検出器
を設けることにより、シンボルクロックの回復に関する
問題が解決される。この位相検出器は、送信信号の自乗
振幅の比較を所定時点で行う。ここで、前記所定時点と
は、シンボルクロックのサンプリング時期から1シンボ
ルクロック周期の等分の1だけ離れた時点である。ま
た、前記位相検出器は、そのような時点における送信信
号の自乗振幅間の差に比例した位相誤差信号を生成す
る。例えば、本発明による位相検出器は、シンボルクロ
ックのサンプリング時期から1シンボル期間の1/4及
び3/4だけ前の時点で送信信号をサンプリングするこ
とができる。この位相検出器により生成される位相誤差
信号は、数学的には次のように表現することができる。
【0012】 位相誤差=|x(t−T/4)|2−|x(t−3T/4)|2 (3) ここで、|x|2は自乗振幅、即ち共役複素数xのx倍
であり、tはシンボルクロックのサンプリング時期であ
り、Tはシンボル期間である。
【0013】自乗振幅の比較を行うことにより、シンボ
ルクロックの周波数が送信信号のシンボル速度と同期さ
れたかどうかを位相検出器により決定することが可能と
なる。それらの時点において送信信号の自乗振幅が等し
い場合、シンボルクロックは同期がとれている。また、
それらの時点において送信信号の自乗振幅が異なる場合
には、シンボルクロックは位相がずれている。位相ロッ
クループ構成中の位相検出器をシンボルクロック生成器
に接続することにより、位相誤差信号は、送信信号のシ
ンボル速度と同期するようにシンボルクロックの周波数
を調節するためのフィードバック信号として作用するこ
とが可能となる。
【0014】上述の位相検出器には2個の欠点がある。
即ちその欠点とは、(1)位相検出器の利得が送信信号の
レベルに関連していることと、(2)自乗振幅の関数のた
め、直線振幅ベースのシステムと比べて2倍のビット数
の精度が必要になることである。このため、十分な機能
を得るためには、送信信号のレベルを一定に維持するた
めに何らかの形態の自動利得制御手段が必要となる。し
かし、位相検出器に対する別の修正により、それら問題
の双方が排除される。修正された位相検出器において
は、自乗振幅ではなく、シンボル期間の等分の1だけサ
ンプリング時期から離れた時点において送信信号の振幅
の対数をとる。従って、位相誤差信号は次のように表さ
れる。
【0015】位相誤差=log(|x(t−T/4)|)−
log(|x(t−3T/4)|) (4) ここで、垂直バー(‖)は振幅を意味し、またlogの底
は任意である。自乗振幅の関数ではなく振幅の対数の関
数を用いる利点は、位相誤差信号が送信信号の利得に依
存しないことである。また、この対数の関数は、位相検
出器で必要とされる精度のビット数を削減するものであ
る。自乗振幅の関数に代えて振幅の対数の関数を用いる
別の利点は、S/N比が増大することである。
【0016】本発明の他の特徴及び利点は、図面を参照
してなされる以下の好適実施例の説明より明かとなろ
う。
【0017】
【実施例】図1を参照する。本発明の好適実施例による
位相検出器10は、送信信号の実数成分及び虚数成分のサ
ンプルを入力14,16でそれぞれ受信する。そのサンプル
は、シンボルクロックのサンプリング時期から1サンプ
リング期間の1/4及び3/4だけ前の時点において抽
出される。このサンプルは32ビットのデジタル値であ
る。そのサンプルから、位相検出器は、上記式(4)に従
って、送信信号に関連する位相誤差信号を出力20に生成
する。
【0018】位相誤差信号を生成する第1のステップ
は、前記実数成分及び虚数成分の絶対値を得ることであ
る。位相検出器10内の2つの絶対値論理回路26,28は、
符号ビットを有する32ビット値のXORを実行すること
により、各成分の絶対値を決定する。XOR操作の結果
は31ビットの絶対値となり、この絶対値は、その最下
位ビットにおいて実際の絶対値とは異なっている。しか
し、この誤差は、本用途では無視できるものである。
【0019】また、第2のステップは、絶対値の内の1
つがその最上位ビットに「1」を有するまで、実数及び
虚数の絶対値におけるビットを左シフトさせることであ
る。OR論理ゲート32及び優先エンコーダ34は、実数ま
たは虚数の絶対値のいずれかにおける最初の(最上位
の)ビット1のビット位置を探し出す。OR論理ゲート
32は、OR論理機能を用いて、2つの31ビットの絶対値
を組み合わせる。優先エンコーダ34は、その組み合わさ
れた値における最上位ビットと最初のビット1との間の
ビット位置の数を決定する。この数は、実行すべきビッ
トシフトの数であり、5ビットのデジタル値として表さ
れる。2つのバレル(barrel)シフタ40,42は、優先エン
コーダ34で決定されたビットシフトの数により、絶対値
のビットを左側へ(最上位ビットへ向かって)シフトさ
せる。その5ビットのビットシフト数は、レジスタ46に
格納される。
【0020】次に、位相検出器10は、テーブルルックア
ップROM50を用いて自乗振幅の対数値を得る。この位
相検出器10は、シフトされた各絶対値の6つの最上位ビ
ットをとって12ビットのアドレスを形成する。シフトさ
れた実数絶対値の6つの最上位ビットは、アドレスの6
つの最上位ビットになり、一方、シフトされた虚数絶対
値の6つの最上位ビットは、アドレスの6つの最下位ビ
ットになる。この12ビットのアドレスを用いることによ
り、位相検出器10は、ROM50中の8ビット値にアクセ
スする。好適には、ROM50は、12ビットのアドレスで
アクセス可能な212のアドレス可能位置を提供する4k
×8ビットのPROMを用いて実施される。ROM50中
の各アドレスは、log2(A2+B2)に等しい8ビット
値でプログラムされる。ここで、Aはアドレスの6つの
最上位ビットに等しく、Bはアドレスの6つの最下位ビ
ットに等しい値である。
【0021】好適実施例では、各々のシフトされた絶対
値成分の内の6ビットをとってルックアップ用アドレス
を形成するが、当業者には容易に明白となるように、ビ
ット数Nとしては任意の値を取ることができる。それに
従い、ROM50のサイズ及びプログラミングを、22N
アドレス可能位置を提供するように変動させる必要があ
り、その各アドレス可能位置は、log2(A2+B2)を
表すのに十分な数のビットを含む。ここで、Aはアドレ
スのNの最上位ビットに等しく、また、Bはアドレスの
Nの最下位ビットに等しい値である。
【0022】また、位相検出器10の好適実施例では、シ
フトされた絶対値の内の1つの最上位ビットが「1」に
等しいことが既知である、という事実に基づき、ROM
50のサイズを縮小させることも可能である。従って、ア
ドレスのNの最上位ビットは、シフトされた実数絶対値
がその最上位ビットとして「1」を有する場合、そのシ
フトされた実数絶対値から選択することができ、また、
シフトされた実数絶対値がその最上位ビットとして
「1」を有さない場合には、シフトされた虚数絶対値か
ら選択することができる。これは、アドレスの最上位ビ
ットが「1」であることを保証するように働く。アドレ
スの最上位ビットが常に[1]である場合には、そのビ
ットをアドレスから落として、ROM50のサイズを2
2N-1のアドレス可能位置まで縮小させることができる。
【0023】対数値の決定を完了させるために、8ビッ
トの出力値がビットシフト数に加算される。この加算
は、インクリメンタ54を用いて行われる。このインクリ
メンタ54は、8ビットのROM出力値の最上位ビットを
5ビットのシフト数に加算する。その加算結果は6ビッ
トとなり、13ビットの対数値の6つの最上位ビットとな
る。8ビットのROM出力値の7つの最下位ビットは、
その対数値の7つの最下位ビットになる。
【0024】上述のステップは、各サンプリング期間中
に位相検出器により2回実行される。そのステップは、
シンボルクロックのサンプリング時期から1サンプリン
グ期間の3/4だけ前の時期に、送信信号の(実数成分
及び虚数成分を有する)サンプルについて最初に実行さ
れる。その結果として、位相検出器は「−3/4」の対
数値を生成する。位相検出器が2度目のステップを実行
する際には、シンボルクロックのサンプリング時期から
1サンプリング期間の1/4だけ前の時期で得た送信信
号のサンプルを用いて、「−1/4」の対数値を生成す
る。
【0025】最終ステップでは、位相検出器10は、「−
1/4」の対数値から「−3/4」の対数値を減算して
位相誤差信号を生成する。最初に決定されるのは「−3
/4」の対数値である。従って、その対数値は、「−1
/4」の対数値が決定されるまで遅延されなければなら
ない。2つの遅延ラッチ60,62は、それぞれ、「−3/
4」の対数値をサンプリング期間の1/4だけ遅延させ
た後に、加算器68の第1の入力66にその値を出力する。
「−3/4」の対数値が加算器に到達する時点までに、
「−1/4」の対数値が決定されて、パス72に沿って第
2の入力70に同時に到達することになる。双方の対数値
が到達すると、加算器68は、「−1/4」の対数値から
「−3/4」の対数値を減算する。この減算から、加算
器68が位相誤差信号を生成し、その信号が位相検出器10
の出力20に現れる。
【0026】ここで図2を参照する。位相検出器10は、
デジタル通信システムからの送信信号におけるシンボル
に対してシンボルクロック信号94を正しく同期させるた
めに位相ロックループ90内で使用可能なものである。位
相ロックループ90は、従来のデジタル通信用受信機(図
示せず)の一構成部分であり、その受信機の目的は、送
信信号を受信し、その送信信号上の変調されたシンボル
をデコードすることにある。この受信機は、送信信号を
受信して実数成分信号及び虚数成分信号に分離する。こ
の受信機は、位相ロックループ90へのIチャネル入力10
2に実数成分信号を送る。また、虚数成分信号はQチャ
ネル入力104に送られる。
【0027】チャネル入力102,104は、デジタルリサン
プラ108,110に接続されている。これらのデジタルリサ
ンプラは、シンボルクロック信号94によってクロックさ
れ、シンボルクロックのサンプリング時期において実数
成分信号及び虚数成分信号をサンプリングするようにな
っている。シンボルクロックのサンプリング時期は、他
のシンボルからの干渉を最小限として1つのシンボルを
デコードすることができる時点である。シンボルクロッ
クのサンプリング時期における実数成分信号及び虚数成
分信号のサンプルは、出力114,116においてシンボルの
デコードをそれぞれ行うために受信機に供給される。ま
た、シンボルクロック信号94は、デジタルリサンプラも
クロックしており、シンボルクロックのサンプリング時
期から1サンプリング期間の1/4及び3/4だけ前の
時期に、実数成分信号及び虚数成分信号をサンプリング
するようになっている。これらのサンプルは、入力14,1
6においてロギング位相検出器10に供給される。そのサ
ンプルを用いて、ロギング位相検出器10が、上述のよう
にして、その出力20に位相誤差信号を生成する。
【0028】位相ロックループ90の残りの部分は、従来
の第2次位相ロックループの構成を有するものである。
この構成には、シンボルクロック信号94を調節する(reg
ulate)周波数レジスタ120及び時間レジスタ122が含まれ
ている。この周波数レジスタ120及び時間レジスタ122
は、Dフリップフロップを用いて実施されたものであ
る。これらのレジスタは、局部クロック信号124によっ
てそれぞれクロックされる。位相検出器10からの位相誤
差信号により、シンボルクロック信号94を調節するため
のフィードバックがそれらのレジスタに提供される。
【0029】位相誤差信号は、位相誤差信号に定数εを
乗算するスケーリング回路130,132を駆動する。この定
数εは次の通りである。
【0030】 ε=2-n≪1 (5) これにより、単にnビット位置だけビットを右シフトさ
せるだけで1つのデジタル値について乗算を行うことが
可能となる。
【0031】加算器138,140,142によって位相ロックル
ープ90が完成する。加算器138〜142は、各レジスタ120,
122の出力をその入力にフィードバックするように接続
されている。より詳細にいえば、加算器138は、スケー
リング回路132からのスケーリングされた位相誤差信号
を周波数レジスタ120のQ出力146からの出力と加算し、
その加算結果を周波数レジスタ120のD入力148に供給す
る。また加算器140,142は、時間レジスタ122のQ出力15
2からの出力と、スケーリング回路130からのスケーリン
グされた位相誤差信号と、周波数レジスタ120の出力と
を加算する。この加算結果は、時間レジスタ122のD入
力154に供給される。
【0032】位相検出器10の好適実施例では、位相誤差
信号は、上記方程式(4)による対数関数に基づいて決定
される。本発明の別の実施例では、上記方程式(3)で与
えられる自乗振幅関数に基づいて位相誤差信号を決定す
る位相検出器が設けられる。しかしながら、対数関数を
用いる好適実施例によれば、自乗振幅関数に基づく実施
例に優る利点がもたらされる。
【0033】位相検出器において自乗振幅関数に代えて
対数関数を用いる1つの利点は、SN比が増大すること
である。位相検出器においてSN比が増大するというこ
とは、その処理能力が増大することを意味している。S
N比の測度は、DC値により除算された関数の集団(ens
emble)平均のピーク間変動に相当する。従って、2つの
関数を介して利用可能なSN比は、それらの集団平均を
調べることで比較することができる。
【0034】前記の「Clock Recovery Phase Detecto
r」と題する論文で導出されているように、自乗振幅関
数の集団平均は次式の通りである。
【0035】 E{|x(t)|2}=A+Bcos(2πt/T) (6) 式(6)において、自乗振幅は常に負でないことから、そ
の期待値は負でない値でなければならない。このため、
AはBよりも大でなければならないことになる。
【0036】図3を参照する。同図には、4つの波形30
0について、自乗振幅−時間のグラフが示されている。
これらの4つの波形300は、送信信号の自乗振幅|x
(t)|2を集団的に表した波形例を示すものである。ま
た、図4は、波形300の相加平均即ち集団平均400を示し
ている。
【0037】自乗振幅関数及び対数関数の集団平均を比
較するために、まず、自乗振幅関数の対数の集団平均を
考える。対数関数の周知の特性から、次式が成立する。
【0038】 E{log(|x(t)|2)}=2E{log(|x(t)|)} (7) 従って、対数関数の集団平均は、自乗振幅関数の対数の
集団平均に関連していることになる。
【0039】対数関数の集団平均をとることは、対数関
数のオペランドの相乗平均の対数をとることと等価であ
る。従って、自乗振幅関数の対数の集団平均は、自乗振
幅関数の相乗平均の対数と等しいことになる。従って、
方程式(7)より、対数関数の集団平均が自乗振幅関数の
相乗平均に関連していることが分かる。
【0040】図4は、自乗振幅関数の例示的な集団の相
乗平均402を表している。シンボルクロックのサンプリ
ング時期(t=nT)において送信信号(x(t))がシ
ンボル値に等しいことが示されている。従って、シンボ
ルクロックのサンプリング時期406,408における自乗振
幅関数の相乗平均402は、相加平均400と等しいことにな
る。従って、 E{log(|x(nT)|2)}=log[E{(|x(t)|2)}] (8) となる。これは、それぞれの最大ピーク値において、自
乗振幅関数の対数の集団平均が自乗振幅関数の集団平均
の対数に等しいことを示している。
【0041】シンボルクロックのサンプリング時期以外
の時点(t<>nT)については、送信信号の自乗振幅
の相乗平均402は、その相加平均400以下となる。従っ
て、 E{log(|x(t)|2)}≦log[E{|x(t)|2}] (9) となる。なお、等しくなることは余りない。SN比は、
関数の集団平均のピーク間変動のDCレベルに対する比
である。従って、対数関数のSN比は、DCレベル414
に対する相乗平均波形402のピーク間変動412に関連する
ものである。相加平均及び相乗平均のピーク値が同じで
あり、相乗平均の「俯角(dip)」の方が深いので、対数
関数は自乗振幅関数よりSN比が高くなる。
【0042】例示的な具体例に関して本発明の原理を説
明及び例示してきたが、その原理から逸脱することなく
本発明の構成及び詳細について修正を施すことが可能な
ことが理解されよう。従って、特許請求の範囲及びそれ
に等価なものの範囲及び思想内に包含されるそのような
実施例の全てを本発明として請求することとする。
【0043】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、極
めて多数の異なる通信システムと互換性を有するシンボ
ルクロックを生成するための技術を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例による位相検出器を示すブ
ロック図である。
【図2】第2次位相ロックループにおける図1の位相検
出器を示すブロック図である。
【図3】典型的な波形を送信信号の自乗振幅の集団で示
すグラフである。
【図4】図3の波形の集団の平均を示すグラフである。
【符号の説明】
10 位相検出器10 14,16 入力 20 出力 50 テーブルルックアップROM

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シンボルクロックサンプリング時期と送信
    信号シンボル時期との間の位相差を検出する位相検出器
    であって、この位相検出器が、 送信されたデータ信号の第1及び第2のサンプルを受信
    する入力手段であって、前記第1のサンプルをシンボル
    クロックサンプリング時期から1シンボル期間の数分の
    1の後に獲得し、前記第2のサンプルをシンボルクロッ
    クサンプリング時期から1シンボル期間の等しい数分の
    1だけ前に獲得する、前記入力手段と、 その入力手段に接続され、送信されたデータ信号の第1
    及び第2のサンプルの振幅の関数に関連する第1及び第
    2の振幅信号を生成する、振幅手段と、 その振幅手段の出力に接続された入力を有し、前記第1
    及び第2の振幅信号間の差に対応する位相差信号を生成
    する、位相差手段とからなることを特徴とする、位相検
    出器。
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