JPH06164104A - プリント配線基板の製造方法 - Google Patents

プリント配線基板の製造方法

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JPH06164104A
JPH06164104A JP5211401A JP21140193A JPH06164104A JP H06164104 A JPH06164104 A JP H06164104A JP 5211401 A JP5211401 A JP 5211401A JP 21140193 A JP21140193 A JP 21140193A JP H06164104 A JPH06164104 A JP H06164104A
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JP
Japan
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printed wiring
wiring board
resist
plating
manufacturing
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JP5211401A
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English (en)
Inventor
Masashi Miyazaki
政志 宮崎
Haruo Akaboshi
晴夫 赤星
Yuuichi Satsuu
祐一 佐通
Akihiro Kawabe
明博 川辺
Kenji Kikuta
謙次 菊田
Hiroshi Yukiyanagi
博司 幸柳
Shozo Nohara
省三 野原
Ryuichi Kataoka
隆一 片岡
Toshiaki Ishimaru
敏明 石丸
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Hitachi Ltd
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に大面積のプリント配線基板への微細パタ
ーンの形成において、現像液として1,1,1 −トリクロロ
エタンなどの塩素系有機溶剤を全く使用せず、めっきレ
ジストを容易に剥離できるプリント配線基板の製造方法
を提供する。 【構成】 セミアディティブプロセスにおけるパターン
銅めっき工法により、基板に貼合わされた銅箔上にパタ
ーン銅めっきが形成されるプリント配線基板であって、
この製造フローは、銅箔上にフォトレジストをラミネー
トし(101)、フォトマスクを介して紫外線を照射し
てイメージ露光を行う(102)。さらに、塩素系有機
溶剤以外の有機溶剤とアルカリ水溶液とからなる現像液
を噴出して現像を行い(103)、パターン銅めっき、
半田めっき皮膜を形成する(104)。そして、不要と
なっためっきレジストを除去し(105)、銅箔をエッ
チングした後に、最後に不要となった半田めっき皮膜を
除去する(106)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント配線基板上に
微細パターンを形成するプリント配線基板の製造方法に
関し、特にパターンめっき工法によるパターン加工にお
いて、塩素系有機溶剤以外の現像液を用い、めっきレジ
ストの容易な剥離が可能とされるプリント配線基板の製
造方法に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線基板において、微細
パターン形成のためのパターンめっき工法に用いられる
めっきレジスト材料としては、たとえば1,1,1 −トリク
ロロエタンで現像するのに適したレジスト材料が用いら
れている。
【0003】このようなプリント配線基板の製造方法に
ついては、フルアディティブ法などが挙げられるが、た
とえば“RESIST FOR PHOTO-ADDITIVE PRINTED WIRING B
OARDS,Katsue Masui他 PRINTED CIRCUIT WORLD CONVENT
ION IV,TECHNICAL PAPER WC1V-68 June 2 〜5 (1987)”
において記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記のよう
な従来技術において、たとえばパターン銅めっきが化学
銅めっきである場合、アルカリ可溶性のめっきレジスト
を用いたのでは、化学銅めっき液が強アルカリ(pH1
2〜13)であるため、めっき液に対する耐性、すなわ
ちめっき耐浴性に乏しいという問題が発生する。
【0005】このような問題は、レジストパターン形成
後に膜の硬化処理を施すことにより大幅に低減できる
が、セミアディティブプロセスでは、めっきレジストに
硬化処理を施すと、パターン銅めっき上にエッチングレ
ジストを形成した後に行うめっきレジストの剥離が非常
に困難となる。
【0006】また、1,1,1 −トリクロロエタンで現像を
行うのに適しためっきレジストを用いた場合、めっき耐
浴性とレジスト剥離性の問題は解決できるが、1,1,1 −
トリクロロエタンはオゾン層破壊のために使用が問題と
なっている。
【0007】そこで、本発明の目的は、このような問題
点を改善し、大面積のプリント配線基板の微細パターン
形成のためのパターンめっき工法により、現像液として
1,1,1 −トリクロロエタンなどの塩素系有機溶剤を全く
使用せず、さらにめっきレジストを容易に剥離できるプ
リント配線基板の製造方法を提供することにある。
【0008】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0010】すなわち、本発明において、請求項1記載
のプリント配線基板の製造方法は、絶縁基板上にフォト
レジスト膜を形成し、さらにこのフォトレジスト膜に紫
外線を照射した後に現像してレジストパターンを形成
し、続いてこのレジストパターンをめっきレジストとし
て銅めっきを行って配線パターンを形成するプリント配
線基板の製造方法であって、前記めっきレジストとし
て、少なくとも塩素系有機溶剤以外の有機溶剤とアルカ
リ水溶液とからなる現像液で現像可能なレジスト材料を
用いるものである。
【0011】また、請求項2記載のプリント配線基板の
製造方法は、前記めっきレジストを、永久レジストとし
て使用するようにしたものである。
【0012】さらに、請求項3記載のプリント配線基板
の製造方法は、前記レジストパターンを、絶縁基板の片
面または両面に貼合わされた銅箔上に形成し、そしてめ
っきレジストを剥離して絶縁基板上の銅箔をエッチング
する処理を含むようにしたものである。
【0013】この場合に、請求項4記載のプリント配線
基板の製造方法は、前記銅めっきを、化学銅めっきとす
るようにしたものである。
【0014】また、請求項5記載のプリント配線基板の
製造方法は、請求項3記載の銅めっきを、電気銅めっき
とするようにしたものである。
【0015】さらに、請求項6記載のプリント配線基板
の製造方法は、前記めっきレジストとして、メチルメタ
クリレートとメタクリル酸とを共重合させたものを主成
分とするものを用いるようにしたものである。
【0016】このとき、請求項7記載のプリント配線基
板の製造方法は、前記銅めっきを化学銅めっきとする場
合に、メタクリル酸の共重合量を1.5〜10重量部の範
囲内とするようにしたものである。
【0017】また、請求項8記載のプリント配線基板の
製造方法は、前記めっきレジストを非水溶媒で剥離する
場合に、メタクリル酸の共重合量を1.5〜6重量部の範
囲内とするようにしたものである。
【0018】さらに、請求項9記載のプリント配線基板
の製造方法は、前記めっきレジストをアルカリ水溶液と
非塩素系有機溶剤の混合溶媒で剥離する場合に、メタク
リル酸の共重合量を6〜10重量部の範囲内とするよう
にしたものである。
【0019】また、請求項10記載のプリント配線基板
の製造方法は、前記現像液として、アルカリ水溶液にエ
チレン系グリコールエーテルまたはプロピレン系グリコ
ールエーテルを溶解したものを用いるようにしたもので
ある。
【0020】さらに、請求項11記載のプリント配線基
板の製造方法は、前記アルカリ水溶液と非塩素系有機溶
剤の混合溶媒の剥離液として、アルカリ水溶液にエチレ
ン系グリコールエーテルまたはプロピレン系グリコール
エーテルとアミン化合物とを溶解したものを用いるよう
にしたものである。
【0021】
【作用】前記した請求項1〜11記載のプリント配線基
板の製造方法によれば、めっきレジストとして、塩素系
有機溶剤以外の有機溶剤とアルカリ水溶液とからなる現
像液、いわゆる非塩素準水系現像液で現像可能なレジス
ト材料が用いられることにより、たとえばパターン銅め
っきを化学銅めっきで行う場合でも、アルカリ可溶性タ
イプのめっきレジストを用いたときのようなレジスト皮
膜の硬化処理を不要とすることができる。
【0022】これにより、製造工程の簡略化と、エッチ
ングレジストをパターン銅めっき上に形成した後に行う
レジスト除去が容易となる。また、従来のように現像液
に1,1,1 −トリクロロエタンを用いていないため、その
使用によるオゾン層の破壊防止が可能となる。
【0023】たとえば、請求項1記載のプリント配線基
板の製造方法において、前記めっきレジストとしてのフ
ォトレジスト膜を形成するレジスト材料としては、ネガ
型で塩素フリーの有機溶剤とアルカリ水溶液からなる現
像液で現像可能であること、配線パターンを形成するた
めの銅めっき液に溶解せず、銅めっき液およびめっき反
応の安定性を阻害しないものであること、配線パターン
の寸法精度の信頼性を確保するために熱膨張係数が1×
10-4以下でめっき液による膨潤が10%以下のもので
あることなどが必要である。
【0024】具体的に、レジスト材料としては、前記共
重合体を主成分として含み、感光性モノマー、たとえば
アリル化シクロヘキシルジアクリレート、アクリル化イ
ソシアヌレート、ビス(アクリロキシネオベンチルグリ
コール)アジペート、EO変性ビスフェノールAジアク
リレート、EO変性ビスフェノールSジアクリレート、
ビスフェノールAジメタクリレート、EO変性ビスフェ
ノールAジメタクリレート、EO変性ビスフェノールF
ジアクリレート、1,4 −ブタンジオールジアクリレー
ト、1,4 −ブタンジオールジメタクリレート、1,3 −ブ
チレングリコールジアクリレート、1,3 −ブチレングリ
コールジメタクリレート、ジシクロペンタニルジアクリ
レート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチ
レングリコールジメタクリレート、ECH変性ジエチレ
ングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒ
ドロキシペンタアクリレートなどを例示することができ
る。
【0025】また、レジスト材料は、活性光により遊離
ラジカルを生成する増感剤を必須成分として含有し、た
とえば2 −エチルアントラキノン、2-t−ブチルアント
ラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2 −ベンズ
アントラキノン、2,3 −ジフェニルアントラキノンな
ど、ジアセチルおよびベンジルなどのケトアルドニル化
合物、ベンゾイン、ビバロンなどのα−ケタルドニルア
ルコール類およびエーテル類、α−炭化水素置換芳香族
アシロイン類、たとえばα−フェニル−ベンゾイン、
α, α−ジエトキシアセトフェノンなど、ベンゾフェノ
ン、4,4 ´−ビスジアルキルアミノベンゾフェノンなど
の芳香族ケトン類を例示することもできる。
【0026】さらに、レジスト材料には、密着促進剤、
たとえばベンゾトリアゾール、ビピリジル、メルカプト
ベンゾチアゾール、イミダゾール系化合物、チオール系
化合物などを通常において効果が発揮できる量を含んで
いてもよい。
【0027】このような請求項1〜11記載のプリント
配線基板の製造方法は、アディティブ法により達成さ
れ、フルアディティブ法にでもセミアディティブ法にで
も適用可能であり、たとえばフルアディティブ法の場合
は、請求項2記載のプリント配線基板の製造方法のよう
に、前記めっきレジストは、たとえば絶縁膜などの永久
レジストとして使用することができる。
【0028】また、セミアディティブ法に適用される場
合は、請求項3記載のプリント配線基板の製造方法のよ
うに、前記レジストパターンを絶縁基板に貼合わされた
銅箔上に形成し、続いてこのレジストパターンをめっき
レジストとして銅めっきを行った後にエッチングレジス
トを銅めっき上に形成し、そしてめっきレジストを剥離
して絶縁基板上の銅箔をエッチングすることによりプリ
ント配線基板を製造することができる。
【0029】さらに、請求項4または5記載のプリント
配線基板の製造方法のように、前記銅めっきは、化学銅
めっきにより行うこともできるし、電気めっきにより行
うこともできる。
【0030】また、このようなレジスト材料としては、
請求項6記載のプリント配線基板の製造方法のように、
メチルメタクリレートとメタクリル酸との共重合体を主
成分とするものを用いることが好ましく、メチルメタク
リレートとメタクリル酸との共重合体は、メタクリル酸
を共重合体100重量部に対し、好ましくは1.0〜11
重量部、さらに好ましくは1.5〜10重量部を含むこと
が望ましい。
【0031】さらに、請求項7記載のプリント配線基板
の製造方法のように、前記銅めっきを化学銅めっきで行
う場合、メタクリル酸の量が10重量部より多過ぎると
めっきレジストのめっき液に対する耐性、すなわちめっ
き耐欲性が低下する傾向にあり、また1.5重量部より少
な過ぎては、塩素系有機溶剤以外の有機溶剤とアルカリ
水溶液とからなる現像液で現像できなくなる傾向があ
る。
【0032】また、請求項8記載のプリント配線基板の
製造方法のように、前記めっきレジストを塩化メチレン
などの非水溶媒で剥離する場合、メタクリル酸の共重合
量は、メタクリル酸が親水性であるために非水溶媒との
相溶性が悪いことから6部以下に抑えることが必要であ
り、1.5〜6重量部の範囲内であることが好ましい。
【0033】さらに、請求項9記載のプリント配線基板
の製造方法のように、前記めっきレジストをアクリル水
溶液と非塩素系有機溶剤の混合溶媒で剥離する場合、メ
タクリル酸の共重合量は、レジスト中で親水基がメタク
リル酸のみであるためにメタクリル酸が4重量部以上含
有していないと、アルカリ水溶液のレジスト中への浸透
が難しくなることから4〜10重量部、好ましくは6〜
10重量部の範囲内であることが望ましい。
【0034】また、請求項10記載のプリント配線基板
の製造方法のように、前記のレジスト材料を用いて作成
されためっきレジスト用の現像液としては、塩素フリー
の有機溶剤とアルカリ水溶液とからなる現像液が用いら
れ、塩素フリーの有機溶剤としては、水に可溶なエチレ
ン系グリコールエーテル、たとえばエチレングリコール
モノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチル
エーテルなど、またはプロピレン系グリコールエーテ
ル、たとえばピロピレングリコールメチルエーテル、ジ
プロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレン
グリコールメチルエーテルなどを用いることができる。
【0035】また、アルカリ水溶液としては、Na2
4 7 、K2 4 7 ,NaOH、Na2 CO3 、K2
CO3 、Na2 SiO3 、Na3 PO4 などのアルカリ
成分をイオン交換水の如き水に溶解したものを用いるこ
とができる。
【0036】たとえば、前記現像液として、イオン交換
水にNa2 4 7 ・10H2 Oとエチレン系グリコー
ルエーテルまたはプロピレン系グリコールエーテルを溶
解したものを用いることができ、そのような場合、 Na2 4 7 ・10H2 Oなどのアルカリ水溶液 3〜15g/l エチレン系またはプロピレン系グリコールエーテル 70〜900ml/l 水 全体量を1lにする量 のような混合割合で現像液を作成することができる。
【0037】さらに、請求項11記載のプリント配線基
板の製造方法のように、前記アルカリ水溶液と非塩素系
有機溶剤の混合溶媒の剥離液としては、アルカリ水溶液
にエチレン系グリコールエーテルまたはプロピレン系グ
リコールエーテルとアミン化合物とを溶解したものを用
いることができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0039】(実施例1)図1は本発明のプリント配線
基板の製造方法の一実施例であるプリント配線基板の主
要な製造段階を示すフロー図、図2は図1のフローに対
応するプリント配線基板の要部を示す断面図である。
【0040】まず、図2(a) 〜(f) により本実施例のプ
リント配線基板の構成を説明する。
【0041】本実施例のプリント配線基板は、たとえば
セミアディティブプロセスにおけるパターン銅めっき工
法によるプリント配線基板とされ、絶縁基板1に貼合わ
された銅箔2上に、フォトマスクを用いた紫外線照射、
パターン銅めっき処理、さらにエッチング処理により、
パターン銅めっき3による銅配線が形成される構造とな
っている。
【0042】次に、本実施例の作用について、プリント
配線基板の製造方法を図1の製造フローに対応する図2
の断面図に基づいて説明する。
【0043】まず、図2(a) に示すように、絶縁基板
(ガラスエポキシ)1の銅箔2上にフォトレジスト4、
たとえばメチルメタクリレートにメタクリル酸を1.5〜
6部共重合させたポリマー(全重量100部)を主成分
とするドライフィルムレジストをラミネートする(ステ
ップ101)。
【0044】続いて、図2(b) に示すように、フォトマ
スク5を介して紫外線(波長365nm)6をフォトレ
ジスト4に照射(100〜300mJ/cm2 )してイ
メージ露光を行う。そして、80℃、6分のベーキング
を行うと、フォトレジスト4の紫外線照射部4aでは、
重合反応が進行して硬化する(ステップ102)。
【0045】さらに、紫外線照射後、フォトレジスト4
の紫外線照射部4aが安定な状態(30分以上)となっ
てから、図2(c) に示すように、スプレーノズル7から
非塩素準水系現像液、すなわち塩素系有機溶剤以外の有
機溶剤とアルカリ水溶液とからなる現像液8として、た
とえばNa2 4 7 ・10H2 O(8g/l)と、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル(70〜900
ml/l)とをイオン交換水(全体を1lにするのに必
要な量)に溶解した液をフォトレジスト4に噴出して現
像を行い、めっきレジスト4bを形成する(ステップ1
03)。
【0046】続いて、図2(d) に示すように、たとえば
通常の無電解銅めっき(pH12〜13、72℃)によ
りパターン銅めっき3を形成し、このパターン銅めっき
3上にエッチングレジストとなる半田めっき皮膜9を通
常の電気めっきなどにより形成する(ステップ10
4)。
【0047】さらに、半田めっき皮膜9を形成した後、
めっきレジスト4bは不要となるので、図2(e) に示す
ように、非水溶媒、たとえば塩化メチレンによりめっき
レジスト4bを剥離する。または、たとえばH2 SO4
(90%)、O2 ガスなどのプラズマ処理によりめっき
レジスト4bを除去することもできる(ステップ10
5)。
【0048】続いて、図2(f) に示すように、銅箔2
を、たとえばH3 PO4 (1.8〜2.2%)、H2
2 (5.6〜6.0%)、H2 SO4 (2.0〜4.0%)を成
分とするエッチング液によりエッチングを行い、最後に
エッチングレジストとした半田めっき皮膜9は不要とな
るので、たとえばメルテックス社製半田除去液S−65
1AおよびS−651Bにより除去することにより、絶
縁基板1の銅箔2上にパターン銅めっき3による銅配線
が形成されたプリント配線基板が完成する(ステップ1
06)。
【0049】また、ステップ101において、フォトレ
ジスト4として、メチルメタクリレートにメタクリル酸
を6〜10部共重合させたポリマー(全重量100部)
を主成分とするドライフィルムレジストを用いた場合に
は、ステップ102からステップ104までは上記実施
例と同様の操作を行うことができる。
【0050】そして、ステップ105におけるレジスト
除去では、アルカリ水溶液と非塩素系有機溶剤の混合溶
媒、たとえばNaOH(5g/l)、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル(140〜150ml/l)、
モノエタノールアミン(50〜60ml/l)とをイオ
ン交換水(全体を1lにするのに必要な量)に溶解した
液によりめっきレジスト4bを剥離する。
【0051】続いて、ステップ106において上記実施
例と同様の操作を行うことにより、絶縁基板1の銅箔2
上にパターン銅めっき3による銅配線が形成されたプリ
ント配線基板を完成させることができる。
【0052】従って、本実施例のプリント配線基板の製
造方法によれば、スプレーノズル7からの現像液8とし
て、Na2 4 7 ・10H2 Oと、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテルとをイオン交換水に溶解した液
を用いることにより、従来のようにオゾン層の破壊の原
因となる1,1,1 −トリクロロエタンの使用を廃止するこ
とができる。
【0053】また、エッチングレジストとしての半田め
っき皮膜9を、パターン銅めっき3上に形成した後に行
うめっきレジスト4bの除去が容易に可能となる。
【0054】(実施例2)図3は本発明のプリント配線
基板の製造方法の他の実施例であるプリント配線基板の
主要な製造段階を示すフローに対応するプリント配線基
板の要部を示す断面図である。
【0055】本実施例のプリント配線基板は、実施例1
のセミアディティブプロセスと異なり、フルアディティ
ブプロセスにおけるパターン銅めっき工法によるプリン
ト配線基板とされ、図3(a) 〜(d) に示すように、絶縁
基板1の上に実施例1の銅箔に代えて接着剤10が貼合
わされ、フォトマスクを用いた紫外線照射、パターン銅
めっき処理が行われる構造となっている。
【0056】次に、本実施例の作用について、フルアデ
ィティブ法によるプリント配線基板の製造方法を図3の
断面図に基づいて説明する。
【0057】まず、絶縁基板(ガラスエポキシ)1の上
に接着剤10、たとえば日立化成工業(株)製AP−1
530を貼合わせ、紫外線(波長365nm、光量1.0
〜1.2J/cm2 )を照射後、150℃、30分でベー
キングし、接着剤10を硬化させる。
【0058】そして、接着剤10の上にPbなどのめっ
きの触媒付与を行った後に、ドライフィルム(メチルメ
タクリレートにメタクリル酸を共重合させたポリマー、
メタクリル酸共重合量1.5〜6部)のフォトレジスト4
をラミネートする(図3(a))。
【0059】続いて、図3(b) に示すように、フォトマ
スク5を介して紫外線(波長365nm)6をフォトレ
ジスト4に照射し(100〜300mJ/cm2 )、イ
メージ露光を行う。そして、80℃、6分のベーキング
を行うと、フォトレジスト4の紫外線照射部4aでは、
重合反応が進行して硬化する。
【0060】さらに、紫外線照射後、フォトレジスト4
の紫外線照射部4aが安定な状態(30分以上)となっ
てから、スプレーノズル7から現像液(実施例1と同
じ)8を噴出して現像を行い、めっきレジスト4bを形
成する(図3(c) )。
【0061】続いて、図3(d) に示すように、通常の無
電解銅めっき(条件は実施例1と同じ)によりパターン
銅めっき3を形成する。
【0062】その後に図示しないが、めっきレジスト4
bを剥離する場合、本実施例で示したメタクリル酸の共
重合量(1.5〜6部)では、非水溶媒、たとえば塩化メ
チレンにより容易に剥離することができる。
【0063】また、フォトレジスト4として、メチルメ
タクリレートにメタクリル酸を6〜10部共重合させた
ポリマー(全重量100部)を主成分とするドライフィ
ルムレジストを用いて上記実施例と同様な操作を行い、
パターン銅めっき3を形成した後にめっきレジスト4b
を剥離する場合には、アルカリ水溶液と非塩素系有機溶
剤の混合溶媒、たとえばNaOH(5g/l)、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル(140〜150m
l/l)、モノエタノールアミン(50〜60ml/
l)とをイオン交換水(全体を1lにするのに必要な
量)に溶解した液によりめっきレジスト4bは容易に剥
離できる。
【0064】さらに、本実施例で示したプリント配線基
板の製造方法では、上記めっきレジスト4bを剥離せず
に、絶縁膜または層間絶縁膜などの永久レジストとして
もよい。
【0065】従って、本実施例のプリント配線基板の製
造方法によれば、実施例1と同様にオゾン層の破壊の原
因となる1,1,1 −トリクロロエタンの使用を廃止するこ
とができる上、めっきレジスト4bを剥離する場合には
容易に除去することができ、逆にめっきレジスト4bを
永久レジストとして使用することも可能となる。
【0066】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例1および2に基づき具体的に説明したが、本発明は
前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0067】たとえば、前記実施例のプリント配線基板
の製造方法については、非塩素準水系の現像液8の成分
としてジエチレングリコールモノブチルエーテルを用い
た場合について説明したが、本発明は前記実施例に限定
されるものではなく、水に溶解可能なエチレン系グリコ
ールエーテルまたはプロピレン系グリコールエーテルを
使用する場合、さらには塩素系有機溶剤以外の有機溶剤
とアルカリ水溶液とからなる現像液を使用する場合など
についても広く適用可能である。具体的には、作用欄に
例示した種々の現像液を使用することができる。
【0068】また、めっきレジスト4bについては、メ
チルメタクリレートとメタクリル酸とを共重合させたも
のを主成分とするものに限られるものではなく、塩素系
有機溶剤以外の有機溶剤とアルカリ水溶液とからなる現
像液で現像可能なレジスト材料であれば適用可能であ
る。
【0069】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0070】(1).めっきレジストに、少なくとも塩素系
有機溶剤以外の有機溶剤とアルカリ水溶液とからなる現
像液で現像可能なレジスト材料を用いることにより、め
っきレジストに対して、現像後にめっき耐浴性を向上さ
せるための特別な硬化処理を施さなくてよいので、パタ
ーンを形成する工程の簡略化が可能となる。
【0071】(2).前記(1) により、めっきレジストに対
して硬化処理が不要となるので、エッチングレジストと
する半田めっき皮膜をパターン銅めっき上に形成した後
の、めっきレジストの剥離が容易に可能となる。
【0072】(3).前記(1) により、現像液に塩素系有機
溶剤以外の有機溶剤とアルカリ水溶液とからなる現像液
を使用し、従来のようにオゾン層の破壊の原因となる1,
1,1 −トリクロロエタンの使用を廃止することができる
ので、現像液の使用規制の問題が解決可能となる。
【0073】(4).前記(1) 〜(3) により、特に大面積の
プリント配線基板の微細パターン形成のためのパターン
銅めっき工法において、1,1,1 −トリクロロエタンの全
廃への対処に加え、工程の簡略化とめっきレジストの容
易な剥離が可能とされるプリント配線基板の製造方法を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリント配線基板の製造方法の実施例
1であるプリント配線基板の主要な製造段階を示すフロ
ー図である。
【図2】本実施例において、図1のフローに対応するプ
リント配線基板の要部を示す断面図である。
【図3】本発明のプリント配線基板の製造方法の実施例
2であるプリント配線基板の主要な製造段階を示すフロ
ーに対応するプリント配線基板の要部を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 銅箔 3 パターン銅めっき 4 フォトレジスト 4a 紫外線照射部 4b めっきレジスト 5 フォトマスク 6 紫外線 7 スプレーノズル 8 現像液 9 半田めっき皮膜 10 接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐通 祐一 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 川辺 明博 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内 (72)発明者 菊田 謙次 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内 (72)発明者 幸柳 博司 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内 (72)発明者 野原 省三 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内 (72)発明者 片岡 隆一 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立コンピュータエレクトロニクス内 (72)発明者 石丸 敏明 茨城県日立市東町4丁目13番地1号 日立 化成工業株式会社山崎工場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上にフォトレジスト膜を形成
    し、さらに該フォトレジスト膜に紫外線を照射した後に
    現像してレジストパターンを形成し、続いて該レジスト
    パターンをめっきレジストとして銅めっきを行って配線
    パターンを形成するプリント配線基板の製造方法であっ
    て、前記めっきレジストとして、少なくとも塩素系有機
    溶剤以外の有機溶剤とアルカリ水溶液とからなる現像液
    で現像可能なレジスト材料を用いることを特徴とするプ
    リント配線基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記めっきレジストを、永久レジストと
    して使用することを特徴とする請求項1記載のプリント
    配線基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記レジストパターンを、前記絶縁基板
    の片面または両面に貼合わされた銅箔上に形成し、そし
    て前記めっきレジストを剥離して前記絶縁基板上の前記
    銅箔をエッチングする処理を含むことを特徴とする請求
    項1記載のプリント配線基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記銅めっきを、化学銅めっきとするこ
    とを特徴とする請求項1、2または3記載のプリント配
    線基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記銅めっきを、電気銅めっきとするこ
    とを特徴とする請求項3記載のプリント配線基板の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 前記めっきレジストとして、メチルメタ
    クリレートとメタクリル酸とを共重合させたものを主成
    分とするものを用いることを特徴とする請求項1、2ま
    たは3記載のプリント配線基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記銅めっきを化学銅めっきとする場合
    に、前記メタクリル酸の共重合量を1.5〜10重量部の
    範囲内とすることを特徴とする請求項6記載のプリント
    配線基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記めっきレジストを非水溶媒で剥離す
    る場合に、前記メタクリル酸の共重合量を1.5〜6重量
    部の範囲内とすることを特徴とする請求項6記載のプリ
    ント配線基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記めっきレジストをアルカリ水溶液と
    非塩素系有機溶剤の混合溶媒で剥離する場合に、前記メ
    タクリル酸の共重合量を6〜10重量部の範囲内とする
    ことを特徴とする請求項6記載のプリント配線基板の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 前記現像液として、アルカリ水溶液に
    エチレン系グリコールエーテルまたはプロピレン系グリ
    コールエーテルを溶解したものを用いることを特徴とす
    る請求項1、2または3記載のプリント配線基板の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 前記アルカリ水溶液と非塩素系有機溶
    剤の混合溶媒の剥離液として、アルカリ水溶液にエチレ
    ン系グリコールエーテルまたはプロピレン系グリコール
    エーテルとアミン化合物とを溶解したものを用いること
    を特徴とする請求項9記載のプリント配線基板の製造方
    法。
JP5211401A 1992-08-28 1993-08-26 プリント配線基板の製造方法 Pending JPH06164104A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011054683A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Asahi Kasei E-Materials Corp 金属配線基板の製造方法、及び金属配線基板

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