JPH06162818A - 活性エネルギー線硬化型導電性組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型導電性組成物

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JPH06162818A
JPH06162818A JP30898292A JP30898292A JPH06162818A JP H06162818 A JPH06162818 A JP H06162818A JP 30898292 A JP30898292 A JP 30898292A JP 30898292 A JP30898292 A JP 30898292A JP H06162818 A JPH06162818 A JP H06162818A
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energy ray
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conductive
activated energy
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JP30898292A
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English (en)
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Eiji Shiojiri
栄二 塩尻
Hideko Nakao
英子 中尾
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Ajinomoto Co Inc
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Ajinomoto Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】特殊な形状の導電性粉体を用いることにより、
少量添加で導電性が発現し、かつ硬化後の物性も優れ、
更には安価な活性エネルギー線硬化型導電性組成物を得
る。 【構成】(A)針状、繊維状の金属被覆導電性粉体、
(B)活性エネルギー線硬化可能な化合物よりなる活性
エネルギー線硬化型導電性組成物であり、針状、繊維状
の金属被覆導電性粉体を用いることを最大の特徴として
いる。その形状ゆえ少量添加で導電性が発現し、活性エ
ネルギー線透過率も大きく、ひいては硬化後の物性も良
好な活性エネルギー線硬化型導電性組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性粉体として針
状、繊維状の金属被覆導電性粉体を用いることを特徴と
する活性エネルギー線硬化型導電性組成物に関するもの
である。さらに、本発明は薄膜にはもちろん有効である
が、従来できなかった厚膜に特に有効であり、3ミリの
厚膜でも硬化させることができる。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性組成物中の導電性粉体とし
ては、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Niなどの金属
粉が用いられている。そのいずれも導電性組成物の導電
性発現のためには導電性粉体を高充填する必要があっ
た。よって、Au、Ag、Pt、Pdのごとき貴金属を
用いた導電性組成物は高価なものであった。
【0003】導体を形成する導電性組成物は加熱硬化型
のものが殆どであり、加熱、冷却などの熱履歴によるプ
リント基板の反り、変形、収縮などの大きな問題点を抱
えているのが現状である。そこで室温付近の温度で、し
かも短時間で導電性組成物を硬化させる活性エネルギー
線硬化型導電性組成物の出現が所望されているが、まだ
工業的な利用に至っていない。その理由は、紫外線硬化
の場合、導電性組成物中に占める導電性粉体の割合が大
きいため、紫外線が中まで透過せず、導電性組成物内部
が硬化しないためである。あるいは、見かけ上硬化物が
得られても、導電性、接着性、耐溶剤性といった性能や
長期信頼性の点で熱硬化型のものに劣っているためであ
る。その解決策として特開昭64−11108号公報に
は、紫外線硬化型樹脂をバインダ−とし、光重合開始剤
と熱重合開始剤を併用する導電性組成物が提案されてい
る。この方法は、紫外線硬化型樹脂の重合反応に伴い発
生する反応熱と、紫外線発生光源より発生する熱を利用
して樹脂を内部まで硬化させることを試みたものである
が、比較的低温で分解する熱重合開始剤を使用している
ため、導電性組成物の保存安定性が悪いという欠点があ
った。また、特開平04−149283号公報には硬化
速度の速い樹脂組成物を用いた導電性組成物が提案され
ている。が、これも薄膜硬化性は良好であるものの厚膜
硬化性は悪いという欠点を有していた。一方、電子線硬
化の場合、電子線は紫外線より透過能力が大きい為、見
かけ上硬化はするものの初期導電性あるいは、成膜時の
接着性、塗膜の劣化による長期信頼性の欠如などの問題
点を有していた。例えば、特開昭57−187993号
公報に、電子線硬化型の導電性塗料による導電路形成方
法が示されている。これは、導電性樹脂組成物の絶縁基
板に対する接着性不良や、耐久性の悪さの問題があり、
未だ実用になっていない。更に、紫外線より透過能力に
優れた電子線をもってしても厚膜硬化は困難であった。
すなわち、厚膜硬化のためには高い加速電圧の電子線照
射装置が必要であり、設備の大きさおよび価格面から、
その工業化が阻まれていた。一般的な厚さ(1.6m
m)の基板に設けられた貫通孔に充填された銀ペ−スト
を硬化させるには、少なくとも1メガボルト以上の加速
電圧が理論上必要であり、極めて大型で、かつ厳重な放
射線遮蔽設備の付随した高電圧の電子線加速器によって
のみ目的を達することが可能であり、基板の劣化の問題
もあって実質上工業化は困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者の課題は活性
エネルギー線硬化によって十分な導電性を有し、硬化後
の物性も優れ、薄膜用は勿論、厚膜用にも使用でき、更
にはコスト的にも安価な導電性組成物を開発することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究し
た結果、活性エネルギー線硬化型導電性組成物の導電性
粉体として針状、繊維状の金属被覆導電性粉体を用いれ
ば、低添加量で導電性が発現し、かつ、粉体が少ない
分、活性エネルギー線の透過性がよく、ひいては硬化後
の物性も優れ、更には安価な導電性組成物が得られるこ
とを見いだし、本発明を完成したものである。すなわ
ち、本発明は(A)針状、繊維状の金属被覆導電性粉
体、(B)活性エネルギー線硬化可能な化合物を必須成
分とする活性エネルギー線硬化型導電性組成物に関する
ものである。なお、電子線硬化の場合は必要でないが、
紫外線硬化の場合は光重合開始剤が必要である。
【0006】本発明に用いられる針状、繊維状の金属被
覆導電性粉体の芯材の形状としては、針状比(L/D)
が10〜10,000、好ましくは20〜2,000で長軸の長さが0.1
μm〜5mm、好ましくは5μm〜1mmの針状、繊維状であ
る。それら芯材を例示するならば、天然物と人工物があ
り、天然物としてはアスベストとウォラスナイトが代表
的なものである。アスベストは、繊維状芯材としては歴
史も古く、補強性能なども優れているとされるが、石綿
肺やガンの原因物質として人体に悪影響があるため、諸
外国では使用禁止措置が取られている。ウォラスナイト
は、無水ケイ酸カルシウムで多用されている。人工物と
しては、二酸化チタン繊維、酸化亜鉛繊維、チタン酸カ
リウム繊維、石膏繊維、ゾノライト、MOS繊維(Mg
SO4・5MgO・8H2O)、PMF(Processed M
ineralFiber)、ガラス繊維、アルミナ繊維、セラミッ
ク繊維、ロックウ−ル繊維、アクリル繊維等を挙げるこ
とができる。上述した形状の芯材であれば、例示した粉
体以外でも何等差し支えない。
【0007】本発明に用いられる針状、繊維状の金属被
覆導電性粉体とは、上述した形状の芯材の表面をAu、
Ag、Cu、Pt、Pd、Niなどの金属で被覆したも
のである。その被覆方法は、芯材となる粉体に無電解め
っき等を施し、金属の被覆量を粉体に対して5%以上好
ましくは30%以上被覆することにより、少なくとも一
種の金属で被覆された金属被覆導電性粉体を得る。
【0008】その含有率は本発明における活性エネルギ
ー線硬化型導電性組成物の15〜80重量%であること
が好ましく、更に好ましくは30〜75重量%である。
含有率が15重量%未満の場合は、硬化物の導電性が低
下し、一方、80重量%を越える場合は活性エネルギー
線硬化型導電性組成物の粘度が著しく高くなり取扱いが
困難となるとともに活性エネルギー線の透過性が悪くな
るため硬化物の物性が低下する。
【0009】本発明で使用する活性エネルギー線硬化可
能な化合物とは分子内に少なくとも1個以上の重合性二
重結合を有する活性エネルギー線重合性化合物であり、
活性エネルギー線硬化可能な化合物の少なくとも一部分
は分子内に2個以上の(メタ)アクリレ−ト基または
(メタ)アクリルアミド基を有する化合物であることが
望ましい。ただし、(メタ)アクリレ−ト基とは、アク
リレ−ト基及びメタアクリレ−ト基を、また(メタ)ア
クリルアミド基とは、アクリルアミド基およびメタアク
リルアミド基を示す。以下同様に略す。分子内に少なく
とも1個以上の重合性二重結合を有する活性エネルギー
線重合性化合物としては、例えば、スチレン、α−メチ
ルスチレン、クロロスチレンなどのスチレン系化合物、
メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ
−ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ラウリル(メ
タ)アクリレ−ト、テトラヒドロフルフリル(メタ)ア
クリレ−トなどのモノ(メタ)アクリレ−ト化合物、モ
ノ(メタ)アクリルアミド化合物などが挙げられる。分
子内に2個以上の(メタ)アクリレ−ト基を有する化合
物としては、特に制限はない。例えば、1,4−ブタン
ジオ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,3ブチレングリ
コ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,6−ヘキサンジオ
−ルジ(メタ)アクリレ−トなどのジ(メタ)アクリレ
−ト化合物、トリメチロ−ルプロパントリトリ(メタ)
アクリレ−ト、ペンタエリスリト−ルトリ(メタ)アク
リレ−ト、ジペンタエリスリト−ルヘキサ(メタ)アク
リレ−トなどの3官能以上のモノマ−、ジエチレングリ
コ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、オリゴエステルアクリ
レ−ト、エポキシ(メタ)アクリレ−トなどのオリゴマ
−などが挙げられる。これら活性エネルギー線重合性化
合物は単独または2種以上併用して使用される。
【0010】電子線硬化の場合は必要でないが、紫外線
硬化の場合は光重合開始剤が必要である。それらを例示
するなら、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−
1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−t−ブ
チル−トリクロロアセトフェノン、2−メチル−1−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプ
ロパノン−1−オン、ベンジルメチルケタ−ル、ベンゾ
インエチルエ−テル、ベンゾインイソブチルエ−テル、
ベンゾイル安息香酸メチル、3,3’−ジメチル−4−
メトキシキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソ
ン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォ
スフィンオキサイドなどが挙げられ、単独または2種以
上併用して使用される。本発明においては光重合開始剤
の量は活性エネルギー線硬化性樹脂中、0.05〜20
重量%であり、好ましくは0.5〜10重量%である。
光重合開始剤の配合量が0.05重量%未満の場合は、
活性エネルギー線重合性化合物が十分重合することがで
きず、光重合開始剤の配合量が20重量%以上の場合は
耐薬品性、硬化後の物性が低下する。
【0011】本発明における紫外線硬化の場合、低出力
の紫外線照射装置が使用可能であり、その発生光源とし
ては、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドラ
ンプなどが用いられる。
【0012】本発明における電子線硬化の場合、低加速
電圧の電子線照射装置が使用可能であり照射線量は2〜
30Mradが一般的である。
【0013】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限さ
れるものではない。実施例中に部とあるのは重量部を意
味する。また、実施例中のAg/KTとは、チタン酸カ
リウム繊維に無電解めっきによってAgを金属化率75
重量%被覆した導電性粉体のことを意味する。
【0014】
【実施例1−EB】エポキシアクリレ−ト(昭和高分子
(株)、SP−2500)60部、ペンタエリスリト−
ルトリアクリレ−ト30部、2−ヒドロキシエチルアク
リレ−ト10部にAg/KT100部を加え、3本ロ−
ルでよく混練して導電性組成物(I−EB)を得た。
(I−EB)をガラスエポキシ基板上の銅箔に一部重な
るようにしてに200メッシュのポリエステル・スクリ
−ン版を用いて印刷して塗布物を作製した。この塗布物
に日新ハイボルテ−ジ(株)製エリアビ−ム型電子線照
射装置を用いて10Mradの照射線量を照射した。得
られた硬化物の性能を表1に示す。基板への接着性をJI
S K5400碁盤目テ−プ法に従って調べたところ、100
/100であり、良好な接着性を示した。
【0015】
【表1】
【0016】
【実施例1−UV】導電性組成物(I−EB)200部
に2,4−ジエチルチオキサンソン1.5部、p−ジメ
チルアミノ安息香酸イソアミルエステル1.5部を加
え、3本ロ−ルでよく混練して充填量50%の導電性組
成物(I−UV)を得た。(I−UV)をガラスエポキ
シ基板上の銅箔に一部重なるようにしてに200メッシ
ュのポリエステル・スクリ−ン版を用いて印刷して塗布
物を作製した。この塗布物に1KWメタルハライドラン
プを用い20cmの距離から紫外線を照射しながら、抵
抗値の変化をモニタ−し抵抗値の減少が認められなくな
った時間、30秒をもって硬化時間とした。照射時間を
横軸、体積固有抵抗を縦軸にプロットしたグラフを図1
に示す。得られた硬化物の性能を表2に示す。また、基
板への接着性をJIS K5400碁盤目テ−プ法に従って調べ
たところ、100/100であり、良好な接着性を示し
た。
【0017】
【実施例2−EB〜6−EB】エポキシアクリレ−ト
(昭和高分子(株)、VR−60)20部、ペンタエリ
スリト−ルトリアクリレ−ト60部、2−ヒドロキシエ
チルアクリレ−ト20部にAg/KTを各々、56、6
9、84、103、155部加え、3本ロ−ルでよく混
練して充填量がそれぞれ35、40、45、50、60
%の導電性組成物(II35EB)、(II40EB)、(II
45EB)、(II50EB)、(II60EB)を得た。(II35
EB)〜(II60EB)を用いて実施例1−EBと同様の方
法で作製した塗布物に電子線を10Mrad照射し、安
定した種々の体積固有抵抗を有する導電性硬化物が得ら
れた。得られた硬化物の性能を表1に示す。また、基板
への接着性をJIS K5400碁盤目テ−プ法に従って調べた
ところ、100/100であり、良好な接着性を示し
た。
【0018】
【実施例2−UV〜6−UV】導電性組成物(II35E
B)〜(II60EB)にベンジルメチルケタ−ル3部を加
え、3本ロ−ルでよく混練して充填量がそれぞれ35、
40、45、50、60%の導電性組成物(II35U
V)、(II40UV)、(II45UV)、(II50UV)、
(II60UV)を得た。(II35UV)〜(II60UV)を用
いて実施例1−UVと同様の方法で作製した塗布物に紫
外線を60秒照射した。いずれも紫外線照射30秒で十
分硬化し、添加量を変えることで安定した種々の体積固
有抵抗を有する導電性硬化物が得られた。実施例1−U
Vと同様に照射時間を横軸、体積固有抵抗を縦軸にプロ
ットしたグラフを図2に示す。また、硬化物の性能を表
2に示す。また、基板への接着性をJIS K5400碁盤目テ
−プ法に従って調べたところ、いずれも100/100
であり、良好な接着性を示した。
【0019】
【表2】
【0020】
【比較例1−EB〜3−EB】実施例1−EBの導電性
組成物(I−EB)でAg/KT100部のところをA
g粉100、150、186部に置き換えて各々充填量
50%、60%、65%の導電性組成物(IAg50EB)、
(IAg60EB)、(IAg65EB)を得た。(IAg50EB)〜
(IAg65EB)を用いて実施例1−EBと同様の方法で作
製した塗布物に電子線を10Mrad照射した。(IAg
60EB)、(IAg65EB)は導電性を示したが、充填量50
%の(IAg50EB)は、絶縁体を呈した。得られた硬化物
の性能を表1に示す。
【0021】
【比較例1−UV〜3−UV】実施例1−UVの導電性
組成物(I−UV)でAg/KT100部のところをA
g粉100、150、186部に置き換えて各々充填量
50%、60%、65%の導電性組成物(IAg50UV)、
(IAg60UV)、(IAg65UV)を得た。(IAg50UV)〜
(IAg65UV)を用いて実施例1−UVと同様の方法で作
製した塗布物に紫外線を90秒照射した。その時の体積
固有抵抗vs照射時間のグラフを図1に示す。図1から明
かなように、紫外線照射90秒後においても(IAg60U
V)、(IAg65UV)の抵抗値の減少は続いており、これ
らの硬化は、不十分であると考えられる。また、充填量
50%の(IAg50UV)は、絶縁体を呈した。得られた硬
化物の性能を表2に示す。
【0022】
【実施例7−EB】実施例1−EB〜6−EBで得られ
た硬化物をアセトン中に5分間浸漬したが、塗膜に異常
は認められず、塗膜が均一に硬化していることを確認し
た。
【0023】
【実施例7−UV】実施例1−UV〜6−UVで得られ
た硬化物をアセトン中に5分間浸漬したが、塗膜に異常
は認められず、塗膜が均一に硬化していることを確認し
た。
【0024】
【比較例4−EB】比較例1−EB〜3−EBで得られ
た硬化物をアセトン中に浸漬したところ、いずれも2分
以内に塗膜の膨潤と、ガラスエポキシ基板上からの剥離
が認められた。
【0025】
【比較例4−UV】比較例1−UV〜3−UVで得られ
た硬化物をアセトン中に浸漬したところ、いずれも2分
以内に塗膜の膨潤と、ガラスエポキシ基板上からの剥離
が認められた。
【0026】
【実施例8−EB】ウレタンアクリレ−ト(東亜合成
(株)M−1100)35部、ペンタエリスリト−ルト
リアクリレ−ト50部、エチレングリコ−ルジメタクリ
レ−ト15部にAg/KT100部を加え、3本ロ−ル
でよく混練して導電性組成物(III−EB)とした。
(III−EB)を実施例1−EBと同様の方法で印刷
し、電子線を10Mrad照射して硬化を行った。得ら
れた硬化物の性能を表1に示す。また、基板への接着性
をJIS K5400碁盤目テ−プ法に従って調べたところ、1
00/100であり、良好な接着性を示した。
【0027】
【実施例8−UV】導電性組成物(III−EB)20
0部にメルク社製光重合開始剤ダロキュア4043 3
部を加え、3本ロ−ルでよく混練して充填量50%の導
電性組成物(III−UV)を得た。(III−UV)
を実施例1−UVと同様の方法で印刷し、60秒紫外線
照射して硬化を行った。得られた硬化物の性能を表2に
示す。また、基板への接着性をJIS K5400碁盤目テ−プ
法に従って調べたところ、100/100であり、良好
な接着性を示した。
【0028】
【実施例9−EB】ウレタンアクリレ−ト(東亜合成
(株)M−1200)25部、ペンタエリスリト−ルト
リアクリレ−ト25部、トリグリセロ−ルプロパンジア
クリレ−ト50部にAg/KT100部を加え、3本ロ
−ルでよく混練して導電性組成物(IV−EB)とし
た。(IV−EB)を用いて実施例1−EBと同様の方
法で得た硬化物の性能を表1に示す。また、基板への接
着性をJIS K5400碁盤目テ−プ法に従って調べたとこ
ろ、100/100であり、良好な接着性を示した。
【0029】
【実施例9−UV】導電性組成物(IV−EB)200
部に1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン3部
を加え、3本ロ−ルでよく混練して充填量50%の導電
性組成物(IV−UV)を得た。(IV−UV)を実施
例1と同様の方法で印刷し、60秒紫外線照射して硬化
を行った。得られた硬化物の性能を表2に示す。また、
基板への接着性をJIS K5400碁盤目テ−プ法に従って調
べたところ、100/100であり、良好な接着性を示
した。
【0030】
【実施例10−EB】イミノビスプロピルアミンのアミ
ノ基をアクリロイル化し3官能のアクリルアミド樹脂を
調製した。上記アクリルアミド樹脂90部、テトラヒド
ロフルフリルアクリレ−ト10部にAg/KT100部
を加え3本ロ−ルでよく混練して導電性組成物(V−E
B)を得た。(V−EB)を実施例1−EBと同様の方
法で印刷し、電子線を10Mrad照射して硬化を行っ
た。得られた硬化物の性能を表1に示す。また、基板へ
の接着性をJIS K5400碁盤目テ−プ法に従って調べたと
ころ、100/100であり、良好な接着性を示した。
【0031】
【実施例10−UV】導電性組成物(V−EB)200
部にベンジルメチルケタ−ル3部を加え、3本ロ−ルで
よく混練して充填量50%の導電性組成物(V−UV)
を得た。(V−UV)を実施例1−UVと同様の方法で
印刷し、30秒紫外線照射して硬化を行った。得られた
硬化物の性能を表2に示す。また、基板への接着性をJI
S K5400碁盤目テ−プ法に従って調べたところ、100
/100であり、良好な接着性を示した。
【0032】
【実施例11−EB〜19−EB】実施例1−EB〜6
−EB、8−EB〜10−EBで得られた導電性組成
物、計9個を一ヶ月間室温(20℃)暗所で保存した後、
それぞれ同様の方法で電子線照射し硬化物を得た。得ら
れた硬化物の性能を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】
【比較例5−EB】実施例1−EB〜6−EB、8−E
B〜10−EBで得られた導電性組成物、計9個に熱重
合開始剤としてラウロイルパ−オキサイドをそれぞれ2
%を添加した導電性組成物を作製し、室温(20℃)暗所
に保存したところ、いずれも10日以内にゲル化した。
【0035】
【実施例11−UV〜19−UV】実施例1−UV〜6
−UV、8−UV〜10−UVで得られた導電性組成
物、計9個を一ヶ月間室温(20℃)暗所で保存した後、
それぞれ同様の方法で紫外線照射し硬化物を得た。得ら
れた硬化物の性能を表4に示す。
【0036】
【表4】
【0037】
【比較例5−UV】実施例1−UV〜6−UV、8−U
V〜10−UVで得られた導電性組成物、計9個に熱重
合開始剤としてラウロイルパ−オキサイドをそれぞれ2
%を添加した導電性組成物を作製し、室温(20℃)暗所
に保存したところ、いずれも10日以内にゲル化した。
【0038】
【実施例20−EB】厚さ0.8mmの基板のスル−ホ
−ル孔にディスペンサ−で導電性組成物(I−EB)を
充填した。これに電子線を基板の両面から20Mrad
照射したところ、内部まで均一に硬化し基板両面の導通
をとることができた。
【0039】
【比較例5−EB】比較例3−EBの導電性組成物(I
Ag65EB)を用いて、実施例20−EBと同様に厚さ0.
8mmの基板のスル−ホ−ル孔に導電性組成物(IAg65
EB)を充填した。これに実施例20−EBと同じ条件で
電子線を基板の両面から20Mrad照射したところ、
基板内部は硬化していなかった。
【0040】
【実施例20−UV】厚さ0.8mmの基板のスル−ホ
−ル孔にディスペンサ−で導電性組成物(I−UV)を
充填した。これに紫外線を基板の両面から60秒照射し
たところ、内部まで均一に硬化し基板両面の導通をとる
ことができた。
【0041】
【比較例5−UV】比較例3−UVの導電性組成物(I
Ag65UV)を用いて、実施例20−UVと同様に厚さ0.
8mmの基板のスル−ホ−ル孔に導電性組成物(IAg65
UV)を充填した。これに実施例20−UVと同じ条件で
紫外線を基板の両面から90秒照射したところ、基板内
部は硬化していなかった。
【0042】
【実施例21−EB】リ−ド線を有した電子部品を基板
の穴に挿入し、半田付けの代わりにディスペンサ−で導
電性組成物(II50EB)を半田パッドに塗布した。これ
に電子線を15Mrad照射しところ、内部まで均一に
硬化しリ−ド線と基板との機械的ならびに電気的接続を
とることができた。
【0043】
【比較例6−EB】比較例3−EBの導電性組成物(I
Ag65EB)を用いて、実施例21−EBと同様にリ−ド線
を有した電子部品を基板の穴に挿入し、半田付けの代わ
りにディスペンサ−で導電性組成物(IAg65EB)を半田
パッドに塗布した。これに実施例21−EBと同じ条件
で電子線を15Mrad照射しところ、内部は硬化して
おらずリ−ド線を引っ張ると簡単に基板から抜けてしま
った。
【0044】
【実施例21−UV】リ−ド線を有した電子部品を基板
の穴に挿入し、半田付けの代わりにディスペンサ−で導
電性組成物(II50UV)を半田パッドに塗布した。これ
に紫外線を60秒照射しところ、内部まで均一に硬化し
リ−ド線と基板との機械的ならびに電気的接続をとるこ
とができた。
【0045】
【比較例6−UV】比較例3−UVの導電性組成物(I
Ag65UV)を用いて、実施例21−UVと同様にリ−ド線
を有した電子部品を基板の穴に挿入し、半田付けの代わ
りにディスペンサ−で導電性組成物(IAg65UV)を半田
パッドに塗布した。これに紫外線を90秒照射しとこ
ろ、内部は硬化しておらずリ−ド線を引っ張ると簡単に
基板から抜けてしまった。
【0046】
【本発明の効果】
(1)従来の導電性組成物に比較し、導電性粉体の充填
量が少ない分、活性エネルギー線の透過性がよく、ひい
ては硬化後の物性も優れ、更には使用する金属を低減で
きるため安価な導電性組成物が製造可能である。 (2)本発明の導電性組成物は活性エネルギー線の透過
性がよいため低出力の紫外線照射装置、低加速電圧の電
子線照射装置で、しかも短時間で十分硬化させることが
できる。 (3)活性エネルギー線照射のみで良好な導電性、物性
を有する硬化物を形成することが可能であるので、応用
範囲が広く導体回路形成などに有効である。また、厚膜
硬化性に優れているため活性エネルギー線硬化型導電性
組成物の適用が困難であった厚膜用途、すなわちリ−ド
部品接着、スル−ホ−ルの導電接続などに特に有効であ
る。 (4)従来の導電性組成物はフレ−ク状の面接触である
ため添加量を減らしていくと導電性が突然消失するなど
の欠点を有していたが、本発明の導電性組成物は点接触
であるため、添加量を変えることで常に安定した任意の
抵抗値を有する導電性硬化物(10-0〜10-4Ω・c
m)が製造可能である。 (5)熱重合開始剤など、熱に不安定な化合物を添加す
る必要がないため、導電性組成物の保存安定性が損なわ
れることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の銀/KTに代えて銀粉を用いた時の体
積固有抵抗とUV照射時間との関係を示している。
【図2】本発明の銀/KTの体積固有抵抗を示してい
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)針状、繊維状の金属被覆導電性粉
    体、(B)活性エネルギー線硬化可能な化合物を必須成
    分とする活性エネルギー線硬化型導電性組成物。
  2. 【請求項2】特許請求項1記載の活性エネルギー線硬化
    型導電性組成物を活性エネルギー線照射して硬化させた
    硬化物。
  3. 【請求項3】特許請求項1記載の活性エネルギー線硬化
    型導電性組成物を活性エネルギー線照射して硬化させた
    硬化物を用いたプリント基板。
  4. 【請求項4】活性エネルギー線が紫外線、電子線である
    特許請求項1記載の活性エネルギー線硬化型導電性組成
    物。
  5. 【請求項5】針状、繊維状の金属被覆導電性粉体の芯材
    の針状比(L/D)が、10〜10,000、好ましくは20〜2,
    000で長軸の長さが0.1μm〜5mm、好ましくは5μm〜1m
    mの針状、繊維状である特許請求項1記載の活性エネル
    ギー線硬化型導電性組成物。
  6. 【請求項6】針状、繊維状の金属被覆導電性粉体が、活
    性エネルギー線硬化型導電性組成物中、15〜80重量
    %、好ましくは30〜75重量%である特許請求項1記
    載の活性エネルギー線硬化型導電性組成物。
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